JPH068226A - 細孔付セラミック部品とその製造方法 - Google Patents

細孔付セラミック部品とその製造方法

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JPH068226A
JPH068226A JP6969593A JP6969593A JPH068226A JP H068226 A JPH068226 A JP H068226A JP 6969593 A JP6969593 A JP 6969593A JP 6969593 A JP6969593 A JP 6969593A JP H068226 A JPH068226 A JP H068226A
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Shinji Otsubo
真治 大坪
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 砥石のついたワイヤー9を部品の中空部2側
から細孔3に通し、外部に突き出たワイヤー9を引っ張
りながら回転させることにより、細孔3の穿設時に中空
部2側に発生した細孔の周りのチッピングやエッジに面
取り処理を施す。 【効果】 破壊の原因となる細孔の周りのチッピングや
エッジが無く、高温、高圧力下での強度信頼性に優れる
細孔付セラミック部品が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は細孔付セラミック部品と
その製造方法に関し、詳しくは細孔のまわりにチッピン
グやエッジ部がなく、高温、高応力下での強度に優れる
細孔付セラミック部品とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミック部材の応用範囲が広まるにつ
れ、機構、冷却、測定等の目的から、セラミック部品に
細孔を設けるニーズが高まってきた。従来、このような
細孔を有するセラミック部品は、セラミック粉末をプレ
スした後、静水圧加圧成形(CIP)し、次いでバイン
ダー仮焼後に乾式加工にて細孔を穿設して焼成するか、
あるいは焼成後に細孔を穿設することにより製造してい
る。通常、細孔の穿設には、ドリル、超音波あるいはレ
ーザーなどが使用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法により細孔を穿設する場合、細孔が反対側に貫通する
際に細孔の周りにチッピングが発生するという問題があ
る。セラミックスは脆性材料であるためチッピングが発
生すると大きく強度が低下し、高温、高圧力下で破壊す
る原因となる。特に、図5に示すセラミックガスタービ
ンの燃焼器ノズル1のような、中空部2を有し、細孔3
が外部からこの中空部2に通じているセラミック部品で
は、図6のように上記チッピング4が部品内部(中空部
側)に発生するため、事実上その処理はほとんど不可能
で、強度の維持は極めて困難であった。また、細孔の穿
設時にチッピングが発生しない場合でも、図7のように
細孔3の周りにエッジ5が形成されていると、使用時の
応力によってチッピングが生じ易く、やはり破壊の原因
となる。したがって、本発明はこのような破壊の原因と
なるチッピングやエッジが無く、高温、高圧力下での強
度信頼性に優れる細孔付セラミック部品とその製造方法
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、細孔を
有するセラミック部品であって、該細孔のエッジ部に面
取りが施されていることを特徴とする細孔付セラミック
部品が提供される。また、本発明によれば、中空部と、
該中空部から外部に通じる細孔とを有するセラミック部
品であって、該細孔のエッジ部に面取りが施されている
ことを特徴とする細孔付セラミック部品が提供される。
更に、本発明によれば、細孔を有するセラミック部品の
製造方法において、成形後、仮焼後、焼成後のいずれか
の時点で細孔を穿設し、その後に細孔端面を加工するこ
とを特徴とする細孔付セラミック部品の製造方法が提供
される。更に、本発明によれば、中空部と、該中空部か
ら外部に通じる細孔とを有するセラミック部品の製造方
法において、成形時に中空部を正規寸法よりも小さめに
成形し、成形後、仮焼後、焼成後のいずれかの時点で細
孔を穿設し、その後に中空部を正規寸法に仕上げること
を特徴とする細孔付セラミック部品の製造方法が提供さ
れる。更にまた、本発明によれば、中空部と、該中空部
から外部に通じる細孔とを有するセラミック部品の製造
方法において、成形後、仮焼後、焼成後のいずれかの時
点で細孔を穿設し、次いで砥石のついたワイヤーを中空
部側から細孔に通し、外部に突き出たワイヤーを引っ張
りながら回転させることによりエッジ部に面取りを施す
ことを特徴とする細孔付セラミック部品の製造方法が提
供される。
【0005】
【作用】本発明の細孔付セラミック部品は、高温、高圧
力下での破壊の原因となる細孔の周りのチッピングやエ
ッジが無いので、従来のものに比して強度信頼性が大幅
に向上している。細孔の周りのチッピング及びエッジの
処理は、例えば図9に示すセラミックガスタービンの動
翼10ように、部品の外表面に細孔3が貫通しているセ
ラミック部品については、細孔穿設後に細孔端面を加工
することによって行うことができる。
【0006】また、図5に示す燃焼器ノズル1や図8に
示すセラミックガスタービンの動翼10のように細孔3
が部品内部の中空部2に通じているセラミック部品につ
いては、まず、図1(a)に示すように中空部2を正規
寸法6より小さめに成形しておき、続く同図(b)のよ
うに細孔3を穿設した後、同図(c)のように正規寸法
6に仕上げることにより、チッピング4の発生部位を取
り除くことができる。また、図2(a)及び(b)に示
すような砥石付ワイヤーを、図3のように中空部2側か
ら細孔3に通し、外部に突き出たワイヤー9を引っ張っ
て、図4に示すように細孔3の周りに砥石7又は8を接
触させつつ回転させることにより面取り加工が施され、
穿設時に部品内部に発生した細孔の周りのチッピングや
エッジを処理することができる。
【0007】本発明において細孔を設ける時期として
は、機械加工による場合は成形後から、超音波加工、レ
ーザー加工による場合は仮焼後から可能である。また、
中空部の正規寸法への仕上げには、超音波加工機を使用
するのが好ましい。面取り用のワイヤーに取り付ける砥
石には、細孔周りにいわゆるC取りを施す場合は図2
(a)に示すような細孔との接触面がテーパー状の砥石
7を用い、R取りを施す場合は同図(b)のようなR曲
面を持った砥石8を用いる。面取りのC又はRの大きさ
は0.1mm以上か好ましくは、0.3mm以上である。
【0008】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0009】(実施例1)Si3450重量%とパラフ
ィン系ワックス50重量%とを混合し、射出成形法によ
り仮焼後の中空部が正規寸法より小さくなるようなガス
タービンの燃焼器ノズルの成形体を得た。この成形体を
500℃で1時間脱脂した後、静水圧加圧成形(CI
P)により5ton/cm2 の圧力を加えて圧縮し、更に13
00℃で1時間仮焼した。次に、この仮焼体にボール盤
によるドリル加工(回転数50rpm )により孔径φ1.
0mmの細孔を穿設した。この細孔の穿設において、細孔
が中空部に突き抜ける際に細孔のまわりにチッピングが
発生した。細孔の穿設後、超音波加工機(周波数16kH
z、振幅10μm、SiC#400砥粒使用)により中空
部を正規寸法に仕上げ、チッピング発生部位を取り除い
た。次いで、1900℃で1時間焼成し、最後に機械加
工による仕上げ加工を行って細孔を有するセラミックガ
スタービンの燃焼器ノズルを得た。
【0010】(実施例2)Si3450重量%とパラフ
ィン系ワックス50重量%とを混合し、射出成形法によ
りガスタービンの燃焼器ノズルの成形体を得た。この成
形体を500℃で1時間脱脂した後、静水圧加圧成形
(CIP)により5ton/cm2 の圧力を加えて圧縮し、更
に1300℃で1時間仮焼した。次いで、1900℃で
1時間焼成した後、超音波加工機(周波数16kHz 、振
幅10μm 、SiC#400砥粒使用)を用いて孔径φ
0.8mmの細孔を設けた。次に、円錐状で底面の径φ3
mm、Cの大きさ1.2mm、粒度#400のダイヤモンド
砥石が付いた径φ0.5mmのワイヤーを中空部側から細
孔に通し、外部に突き出たワイヤーを引っ張って細孔の
周りに砥石を接触させつつ回転させることにより面取り
加工を行い、穿設時に細孔の周りに生じたチッピングや
エッジを処理した。最後に、機械加工による仕上げ加工
を行い細孔を有するセラミックガスタービンの燃焼器ノ
ズルを得た。
【0011】(実施例3)細孔の穿設にYAGレーザー
(出力20kw、送り速度0.5mm/sec)を用いた以外は
実施例2と同様にして細孔を有するセラミックガスター
ビンの燃焼器ノズルを得た。
【0012】[テストピースによるエッジ部の評価試
験]細孔部の機械的信頼性を評価するため、図10の様
なφ2mmの細孔を有するテストピースを作製し、エッジ
部の処理状態を変えて、4点曲げ試験を行った結果を図
11に示す。図11において、横軸は面取りの大きさ、
縦軸は相対強度比(%)(本来の素材強度に対する試験
強度)を表す。エッジ部の未処理の物は、バラツキが大
きく低値で破壊する物が有り、特にチッピングのある物
は、相対強度比が50%以下となる事があった。C又は
Rとも面取りの量を大きくしていき、0.1mm以上の面
取りを行う事により、強度のバラツキが少なくなると共
に、相対強度比が80%を越える強度を発現させること
ができる。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば破
壊の原因となる細孔の周りのチッピングやエッジが無
く、高温、高圧力下での強度信頼性に優れる細孔付セラ
ミック部品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】チッピングの処理方法を示す連続説明図であ
る。
【図2】面取り用の砥石付ワイヤーを示す図である。
【図3】砥石付ワイヤーによる面取り工程を示す部分説
明図である
【図4】砥石付ワイヤーによる面取り工程を示す部分断
面説明図である
【図5】セラミックガスタービンの燃焼器ノズルの斜視
図である。
【図6】細孔の周りにチッピングが発生した状態を示す
セラミックガスタービンの燃焼器ノズルの断面図であ
る。
【図7】細孔の周りに形成されたエッジの状態を示すセ
ラミックガスタービンの燃焼器ノズルの部分断面図であ
る。
【図8】内部の中空部より外部に通じる細孔を有するセ
ラミックガスタービンの動翼の斜視図である。
【図9】細孔を有するセラミックガスタービンの動翼の
斜視図である。
【図10】細孔を有するテストピースの斜視図である。
【図11】テストピースの面取りの大きさと、相対強度
比の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 セラミックガスタービンの燃焼器ノズル 2 中空部 3 細孔 4 チッピング 5 エッジ 6 中空部の正規寸法 7 砥石(C取り用) 8 砥石(R取り用) 9 ワイヤー 10 セラミックガスタービンの動翼

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細孔を有するセラミック部品であって、
    該細孔のエッジ部に面取りが施されていることを特徴と
    する細孔付セラミック部品。
  2. 【請求項2】 中空部と、該中空部から外部に通じる細
    孔とを有するセラミック部品であって、該細孔のエッジ
    部に面取りが施されていることを特徴とする細孔付セラ
    ミック部品。
  3. 【請求項3】 細孔を有するセラミック部品の製造方法
    において、成形後、仮焼後、焼成後のいずれかの時点で
    細孔を穿設し、その後に細孔端面を加工することを特徴
    とする細孔付セラミック部品の製造方法。
  4. 【請求項4】 中空部と、該中空部から外部に通じる細
    孔とを有するセラミック部品の製造方法において、成形
    時に中空部を正規寸法よりも小さめに成形し、成形後、
    仮焼後、焼成後のいずれかの時点で細孔を穿設し、その
    後に中空部を正規寸法に仕上げることを特徴とする細孔
    付セラミック部品の製造方法。
  5. 【請求項5】 中空部と、該中空部から外部に通じる細
    孔とを有するセラミック部品の製造方法において、成形
    後、仮焼後、焼成後のいずれかの時点で細孔を穿設し、
    次いで砥石のついたワイヤーを中空部側から細孔に通
    し、外部に突き出たワイヤーを引っ張りながら回転させ
    ることによりエッジ部に面取りを施すことを特徴とする
    細孔付セラミック部品の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010090329A1 (ja) * 2009-02-09 2010-08-12 株式会社Ihi サイアロンセラミックス焼結品の製造方法
TWI755264B (zh) * 2021-01-27 2022-02-11 國立臺北科技大學 陶坏內孔口倒角器

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50156669A (ja) * 1974-06-10 1975-12-18
JPS62117632A (ja) * 1985-11-15 1987-05-29 Nippon Denso Co Ltd 排気ガス浄化用触媒担体

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