JPH0682110B2 - 検知センサ - Google Patents

検知センサ

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JPH0682110B2
JPH0682110B2 JP23932089A JP23932089A JPH0682110B2 JP H0682110 B2 JPH0682110 B2 JP H0682110B2 JP 23932089 A JP23932089 A JP 23932089A JP 23932089 A JP23932089 A JP 23932089A JP H0682110 B2 JPH0682110 B2 JP H0682110B2
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oil
sensing
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conductivity
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祥夫 原
恒彦 長沼
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Junkosha Co Ltd
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Junkosha Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、油やガス等の検知が可能で、検知感度の高
い検知センサに関する。
〔従来の技術〕
従来のこの種のセンサとしては、例えばカーボンブラッ
ク、グラファイト、金属粉末等の導電性充填材を含有す
る多孔質の四フッ化エチレン樹脂シートを用い、このシ
ートによって二本の導体を離間支持してなるものがあ
り、前記シートの内部に分散している導電性粒子間に油
が浸入すると、導電性粒子間の接触抵抗が変化してシー
トの導電性が低下し、これを導体間の電気抵抗値の変化
として促えることにより、漏油を検知するような構成に
なっている(特公昭59−47256号参照)。
〔発明が解決しようとする課題〕
かかるセンサにおいては、多くの場合、耐水性や耐候性
などを考慮し、漏油を感知する導電性のシートをさらに
多孔質四フッ化エチレン樹脂等の選択透過性を有する高
分子材料で覆ってこれを保護した構造になっている。と
ころが、従来のセンサを屋外に長期設置した場合、感知
部に含まれる導電性充填材が徐々に劣化し、これに周囲
の温度変化や湿度変化などの外乱が加わると、感知部で
ある導電性シートの導電性が大きく低下することがあ
る。その結果、本来の油検知時における導電性低下と、
外乱による導電性の低下とを誤認して誤報を発するおそ
れがある。このため、この種のセンサを用いた従来の検
知システムにおいては、検知器内にマイコンを内蔵さ
せ、判断回路を設けることでこれに対処していた。した
がって、検知器の価格がその分だけコストアップとな
り、安価な漏洩検知システムを供給する上で大きな制約
となっていた。
この発明は、このような従来技術の課題に鑑みなされた
ものであって、油検知時における導電性低下量を従来の
ものよりも大きくして外乱の影響を相対的に小さくし、
これにより安価な検知器の使用を可能にする検知感度の
高い検知センサの提供をその目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
ところで、これまでのこの種のセンサの感度、即ち油と
接触したときの電気抵抗値の変化の度合は、カーボンブ
ラックに固有の吸油性能にのみ依存しているので、それ
ほど高くはなく、しかも安定性に欠ける。このため、そ
の改善には自ずと限界があり、これが、検知システムに
おいて漏油検知信号(電気抵抗変化)と他の外乱検知変
位との識別能力の経時的な低下の原因となっていた。そ
こで、本発明者らは感知部の感度と安定性を向上するべ
く鋭意検討を重ねた結果、ある種の油膨潤性の大きい微
粒子状のポリマーを添加することにより、これらの問題
点を解決できることを見出し、本発明に想到したのであ
る。このため、本発明では、少なくとも一対の導体と、
この導体を相互に離間させて保持する平均粒子径が1μ
m以下の微粒子状の油膨潤性高分子材料と導電性充填材
とが分散した多孔質高分子基材からなる感知部と、この
感知部の外側に設けられる透過性外被を備える検知セン
サを構成する。
本発明で用いる油膨潤性高分子材料の代表的なものとし
ては、アクリル系ポリマー、ポリスチレン、酢酸ビニル
系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、塩化ビニル系
ポリマー、スチレン−ブタジエン系コポリマー、ポリブ
タジエン、アクリロニトリル−ブタジエン系ポリマー、
ポリクロロプレン、ポリブチレン、ポリイソブチレン、
イソプレン−イソブチレン系コポリマー、およびその変
性物などが挙げられる。そして、これらのポリマーは、
一般的には乳化重合などの方法により平均粒子径が1μ
m以下に調整された微粒子状のものを、一種あるいは二
種以上組み合わせて使用する。
なお、これら油膨潤性高分子材料は、感知部の中で比率
が大きくなるほどその感度が向上し、また導電性充填材
との関係では導電性充填材の配合量が多いほどその添加
効果が大きくなる傾向があるが、この油膨潤性高分子材
料の添加によって感知部の体積抵抗が大きくなり、過度
に添加した場合には感知部の導電性が得られなくなるの
で、好適には感知部全体に対して約1〜20重量%、好ま
しくは3〜10重量%の範囲で使用される。
また、感知部に導電性を付与する充填材としては、例え
ばカーボンブラック、グラファイト、グラファイトウィ
スカー、炭素繊維、金属微粉末、金属繊維等の粒子状あ
るいは繊維状のものを、一種または二種以上組み合わせ
て使用することができ、そしてその添加量は、感知部全
体に対して約5〜90重量%の範囲で選択される。
さらに、感知部のマトリクス材となる多孔質高分子基材
としては、基本的には油膨潤性高分子材料の吸油による
膨潤を阻害しない材質のものであれば、熱可塑性樹脂、
熱硬化性樹脂、ゴムのいずれの多孔質材料でも使用可能
であるが、特に成形加工等の面からは多孔質四フッ化エ
チレン樹脂が好都合である。
〔作用〕
この発明において、感知部は多孔質高分子基材にカーボ
ンブラック等の導電性を有する粒子とスチレン−ブタジ
エン系コポリマー等の油膨潤性を有する高分子材料の微
粒子とを分散せしめた組成物からなり、この導電性充填
材粒子が連鎖構造を形成するか、あるいは数オングスト
ローム以内の距離に接近することにより、導電性が付与
されている。そして、この感知部に到達した油は、高分
子基材中に分散している微粒子状の油膨潤性高分子材料
に吸収され、該油膨潤性高分子材料微粒子を膨潤させ
る。その結果、内部に存在する導電性充填材粒子の連鎖
構造が破壊されたり、あるいは粒子間の距離が離れるこ
とにより、感知部の導電性が著しく低下し、油の到来を
検知することができる。
即ち、本発明では、感知部の内部に分散した油膨潤性の
極めて高い高分子材料が、吸油して膨潤するから、吸い
込んだ油による絶縁作用に油膨潤性高分子材料の体積膨
張が加わり、感知部内部に形成された導電性充填材粒子
の連鎖構造を加速度的に破壊してその導電性を大幅に低
下させる。したがって、カーボンブラックのみの吸油性
能に依存していた従来例に比べると、その感度(電気抵
抗値の変化の度合)は著しく高まり、また安定性も向上
する。
なお、本発明において使用する油膨潤性高分子材料を微
粒子状のものに限定する理由は次の通りである。この種
のセンサでは、正常時における感知部の導電性が高いほ
ど、油が到来したときの導電性の変化が大きく現れるか
ら、感知部の導電性は高いほうが良い。したがって、感
知部に混入する油膨潤性高分子材料は、粒子の小さいも
のほど感知部の導電性に与える影響が小さく、同じ配合
量の場合には、粒子径の大きいものに比べて感知部の導
電性を低下させないので、この発明では微粒子状に形成
されたものを用いる。さらに、微粒子状のものを使用し
た場合には、粒子径の大きいものに比べると、比表面積
が大きいので油の吸収が速く膨潤しやすい。したがっ
て、検知速度の向上にもつながる。これらの要求に応え
ることのできるポリマーは、乳化重合などの方法によっ
て得られる平均粒子径が1μm以下の微粒子で、感知部
を構成する他の材料と混合する際にはラテックス状にな
っているものを用いると好都合である。なお、これより
粒子径の大きいものでは充分な効果が得られない。
〔実施例〕
第1図は、この発明による検知センサーの一例を示す一
部を切り欠いた斜視図である。図示の検知センサ1は、
シート状に形成された導電性の多孔質高分子組成物から
なる感知部2の両端部に、圧着端子3を介して二本の導
体4,4を互いに対抗するように接続した後、この感知部
2に沿って二本の補強用金属線5,5を離間させて配置
し、そしてこれらを、検知すべき流体を選択的に透過さ
せることのできる外被としての二枚の多孔質高分子材料
からなるシート6,6で挾持一体化した構成となってい
る。
次に、感知部2についてさらに詳しく説明する。ここ
で、感知部2を構成する導電性高分子組成物の一例を示
すと、高分子基材としての四フッ化エチレン樹脂30重量
部、導電性充填材としてのグラファイト65重量部、そし
て油膨潤性高分子材料としてのスチレン−ブダジエンコ
ポリマー(実施例1)またはポリアクリル酸エステル
(実施例2)5重量部からなるものである。かかる組成
を有する感知部2の形成方法を具体例をもって示すと、
まずグラファイト粉末(中越黒鉛社製CX−3000、平均粒
子径2.5μm)のアルコール分散液と、四フッ化エチレ
ン樹脂のディスパージョン(三井デュポンフロロケミカ
ル社製テフロン41J)と、スチレン−ブダジエンコポリ
マーのラテックス(日本合成ゴム社製JSRラテックス064
0、平均粒子径0.2μm)またはポリアクリル酸エステル
のエマルジョン(日本合成ゴム社製AE937、平均粒子径
0.25μm)を混合してゲル化させ、その凝集物を熱風乾
燥する。次に、この混合物に液体潤滑剤としてソルベン
トナフサを加えてシート状にプレス成形したものを、ロ
ールを用いて幅方向もしくは長手方向、あるいは両方向
に圧延し、シート状の感知部2を得る。この圧延操作に
より、シートは連続気孔性の多孔質構造になる。
また、透過性外被6は、四フッ化エチレン樹脂等の高分
子材料からなり、液状潤滑剤の種類や乾燥条件等は若干
異なるが、前記感知部2と同様な方法でシート状に成形
したものが使用される。このような成形方法により、シ
ート6は若干多孔質化し四フッ化エチレン樹脂のもつ撥
水性により油等を選択的に透過させることができる。な
お、必要に応じて酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、炭
酸カルシウム、タルク等の白色系の充填材や、例えばク
ロム酸鉛や酸化鉄のような暗色の着色剤を紫外線遮断剤
として透過性外被6に添加してもよい。これら充填材を
高分子材料に添加する際には、シラン系カップリング
剤、チタネート系カップリング剤などを使用して表面処
理を行うと好都合であり、この場合、撥水性を有するカ
ップリング剤で処理すれば、透過性外被6の耐水性を強
化することができるという効果も得られる。
このようにして得られた実施例1〜2による検知センサ
と、比較例として油膨潤性高分子材料を含まない感知部
からなる従来の検知センサについて、それぞれ軽油を滴
下した際の電気抵抗値の変化を測定することにより、油
に対する感度を比較した。その結果を第2図に示す。
第2図から明らかなように、感知部に微粒子状の油膨潤
性高分子材料を添加した本発明に係る検知センサは、従
来のものに比べて油に対する選択的な検知感度(電気抵
抗値の増加率)が大幅に向上することがわかる。したが
って、簡単なアナログ回路で構成した安価な検知器と一
緒に使用しても、周囲の温度変化や湿度変化などによっ
て誤報を発することがなくなる。しかも、検知速度が飛
躍的に向上するなど、微粒子状の油膨潤性高分子材料の
混入による効果は極めて大である。
なお、実施例において、感知部2を構成する導電性の高
分子組成物が、四フッ化エチレン樹脂と、グラファイト
と、スチレン−ブダジエンコポリマーまたはポリアクリ
ル酸エステルからなるものについて説明したが、もちろ
ん他の高分子基材、油膨潤性高分子材料、導電性充填材
を使用することは可能であり、その配合比は、検知すべ
き流体の種類などにより適宜選定される。
さらに、感知部2と透過性外被6の材質を併せて検討す
れば、油以外の他の流体、例えば、ガソリンや有機溶剤
などの蒸気(ガス)などの検知も可能であり、その適用
範囲はきわめて広いものとなる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明のセンサによれば、感知
部を構成する導電性充填材と高分子基材にさらに、油膨
潤性を有する高分子材料の微粒子を添加したものである
から、油に対する検知感度が大幅に高まる。このため、
従来のように導電性充填材の変質等を考慮して高価な検
知器を使用する必要がなく、経済的な漏洩検知システム
を構築することができる。
さらに、検知速度(応答性)も早まるなど、その性能向
上には目を瞠るものがある。
なお、この発明は上記実施例に限定されるものではな
く、例えば導体の本数を増やしたり、あるいは透過性外
被の外側にさらに耐水保護層を設けたり、さらに形状の
変更、ガス検知センサへの適用など、この発明の技術思
想内での種々の変更はもちろん可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明による検知センサの一例を示す一部を
切り欠いた斜視図、第2図は第1図実施例の検知センサ
と従来の検知センサに軽油を滴下した際の電気抵抗値の
変化を示す曲線である。 2:感知部、4:導体、6:透過性外被。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一対の導体と、この導体を相互
    に離間させて保持する平均粒子径が1μm以下の微粒子
    状の油膨潤性高分子材料と導電性充填材とが分散した多
    孔質高分子基材からなる感知部と、この感知部の外側に
    設けられる透過性外被を備える検知センサ。
JP23932089A 1989-09-14 1989-09-14 検知センサ Expired - Lifetime JPH0682110B2 (ja)

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JP2571735Y2 (ja) * 1991-10-15 1998-05-18 株式会社潤工社 漏液検知センサ
JP4682811B2 (ja) * 2005-11-07 2011-05-11 株式会社デンソーウェーブ 入場管理システム
WO2017098862A1 (ja) * 2015-12-08 2017-06-15 国立研究開発法人物質・材料研究機構 炭化水素基修飾微粒子を受容体層とする燃料油識別センサおよび燃料油識別方法

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