JPH0681890B2 - タ−ビン制御装置 - Google Patents

タ−ビン制御装置

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JPH0681890B2
JPH0681890B2 JP60279986A JP27998685A JPH0681890B2 JP H0681890 B2 JPH0681890 B2 JP H0681890B2 JP 60279986 A JP60279986 A JP 60279986A JP 27998685 A JP27998685 A JP 27998685A JP H0681890 B2 JPH0681890 B2 JP H0681890B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、沸騰水型原子力発電プラントのタービン制御
装置に係り、特に、電力系統外乱発生によりタービン速
度変動が生じた場合、原子炉スクラムを招くことなく原
子炉運転を継続させるのに好適なタービン制御装置に関
する。
〔発明の背景〕
タービン制御系は大別すると、検出された圧力信号に応
じて原子炉圧力を制御する圧力調整機能と、検出された
タービン速度信号及び負荷設定値に応じてタービン出力
を制御する速度/負荷調整機能の2つを備えており、こ
の両者の信号により主に蒸気加減弁とタービンバイパス
弁とを協調制御している。
第3図は従来のタービン制御系の一例を示すブロツク図
である。
図において、原子炉又は主蒸気配管に設置した圧力検出
器で測定された圧力信号1と予め設定された圧力設定値
2との偏差信号は、フイルター回路3を通り、圧力調定
器4に入力される。圧力調定器4は、その偏差信号によ
り全主蒸気流量信号5を作成する。一方、タービン速度
検出器により測定されたタービン速度信号8とタービン
速度設定値9との偏差信号は、速度調定器10に入力さ
れ、そこでタービン速度制御信号11となる。速度制御信
号11は更に、負荷設定器13の出力信号である負荷設定値
12を付加され、速度/負荷制御信号18となる。
これら全主蒸気流量信号5と速度/負荷制御信号18は、
低値優先回路20に入力される。低値優先選択の結果、両
者のうち低い方の信号が、加減弁流量要求信号33とな
り、加減弁開度を制御することになる。沸騰水型原子力
発電所は加減弁を複数個例えば4個備えており、加減弁
流量要求信号33はそれら各弁に入力される。
なお、負荷設定器13には、パワーロードアンバランスリ
レー22からの信号も入力されており、リレー22は、中間
蒸気圧力信号23と発電機電流信号24とを取り込んでい
る。
上記系統で制御される蒸気加減弁に対し、タービンバイ
パス弁は、全主蒸気流量信号5から加減弁流量要求信号
33と通常運転時のバイパス弁チヤタリング防止用バイア
ス信号6とを減算したバイパス弁流量要求信号7で開度
制御されている。
沸騰水型原子力発電所では、炉心内のボイド(蒸気泡)
量により原子炉出力を調整しているので、中性子束は圧
力変化に対し敏感に反応する。従つて、通常運転時は、
圧力信号1による全主蒸気流量信号5で加減弁が優先的
に制御され、タービン速度の比較的小さな変動に反応し
て加減弁が動作しないように、負荷設定値12を全主蒸気
流量信号5の10%程度上に設定してある。速度要求信号
11が−10%以内(一般的に速度調定率は100%制御信号/
5%速度変化であり、50Hzの場合、0.25Hzに相当する)
となるタービン速度上昇に対して、加減弁は応答せず、
圧力制御が優先的になされる。一方、10%以上に速度/
負荷制御信号18が減少するようなタービン速度上昇(す
なわち0.25Hz以上の周波数上昇)に対しては、速度/負
荷制御信号18が全主蒸気流量信号5以下となり、加減弁
が絞られる。
この加減弁の絞り動作により余剰となつた蒸気は、全主
蒸気流量信号5から加減弁流量要求信号33とバイアス値
6とを減算した信号、すなわちバイパス弁流量要求信号
7でバイパス弁を開いて処理される。このように、加減
弁とバイパス弁とを協調動作させると、原子炉圧力はほ
とんど変化することなく、プラント運転を安定に継続で
きることになる。
送電系統において、パワーロードアンバランスリレーが
作動しない程度の故障が発生し、比較的大きなタービン
速度上昇(0.25Hz以上)が生じた後、再度整定状態とな
つた場合の原子力発電所応答を、第6図により説明す
る。
送電系統において落雷等の事故が発生すると、送電系遮
断器が動作し負荷が欠落するため、系統周波数が上昇す
る。その後、送電系保護回路が動作して故障が除去さ
れ、周波数は定常値に整定する。
この時、タービン速度信号8が上昇すると速度制御信号
11は負値となり、速度/負荷制御信号18も通常の値より
絞られる。タービン速度が約0.25Hz上昇した時点で速度
/負荷制御信号18が全主蒸気流量信号5以下となり、低
値優先回路20の出力は速度/負荷制御信号18側に切換わ
る。従つて、加減弁は速度/負荷制御信号18の減少に従
い絞られ、タービン出力を減少させる。これに伴い、全
主蒸気流量信号5から加減弁流量要求信号33を引いた値
が正値となり、チヤタリング防止用バイアス6を超え
る。そこでバイパス弁流量要求信号7によりバイパス弁
が開き、原子炉圧力の制御はバイパス弁で行われること
になる。
その後、送電系統側で故障が除去されタービン回転数が
定常に復帰する過程では、速度/負荷制御信号18の上昇
に従い加減弁が開く一方、これに合わせてバイパス弁が
閉じ、通常のプラント運転状態に復帰する。
上記過渡変化において、加減弁とバイパス弁の動作特性
が同一であれば、原子炉圧力制御は「加減弁→バイパス
弁→加減弁」と円滑に推移し、圧力変動等を生じない。
しかし、実際には、加減弁とバイパス弁の機構上の制約
から特性に相異がある。すなわち、加減弁は、開動作側
は油圧サーボ機構による油圧制御で動作し、閉動作側は
バネ圧力により動作するから、閉動作に比べ開動作がか
なり遅い。一方、バイパス弁は開閉動作共に油圧サーボ
方式であり開閉特性はほぼ同等となつている。更にバイ
パス弁は加減弁に比べ小型であり、加減弁に比べ良好な
即応性を有している。
従つて、第6図に示したような事象では、タービン回転
数上昇による加減弁流量要求信号減少に対し実際の加減
弁閉動作がやや遅れるが、バイパス弁の開動作は加減弁
流量要求信号減少に伴うバイパス弁流量要求信号増加に
ほぼ遅れなく追従する。このため、原子炉圧力は一旦や
や低下するが、バイパス弁の開動作終了後も、加減弁の
絞り動作が継続すること及び若干の圧力低下を補正する
ようバイパス弁がやや絞られることにより、原子炉圧力
は上昇し初期値に復帰する。更に、タービン速度が通常
値に復帰する過程においては、加減弁が開く。前記の如
く、この加減弁開動作は、閉動作に比べ、更に遅れるこ
とになる。この時、併せてバイパス弁の閉動作が行われ
るが、バイパス弁流量要求信号7は実際の加減弁応答に
よらず加減弁流量要求信号33の変化にのみ従うため実際
の加減弁開動作が十分でないにも拘らず、バイパス弁が
絞られる。その結果、原子炉圧力が上昇することにな
る。
沸騰水型原子力発電所は、前述の通り、炉心内ボイド量
による反応度制御を行つており、中性子束の挙動は原子
炉圧力変化に対し非常に敏感である。従つて、上記原子
炉圧力変動により中性子束が変動し、第6図最下段に示
した中性子束高スクラム設定値に達する可能性が高い。
このような場合のスクラム防止対策としては、加減弁あ
るいはバイパス弁開閉特性を調整することが考えられる
が、バイパス弁は、負荷遮断(パワーロードアンバラン
スリレー作動)又はタービントリツプ発生時に、極めて
高速に動作することが要求されており、また、加減弁
は、弁の構成上及び法規制上の制約があるために、弁本
体の改善が困難となつている。
このような従来例を示すものとしては、特開昭53-35201
号があるが、バイパス弁が急開を要求されるような系統
外乱が発生した場合、単にバイパス弁を急開させるだけ
で、その後の圧力制御性の向上には、配慮がなかつた。
また、特開昭55-117013号公報においては、発電システ
ムの異常を検出したときのみ、加減弁を所定の負荷降下
率で閉方向にだけ駆動する方式を提案している。この所
定の負荷降下率をいかにして達成するかは明らかではな
いが、圧力制御系との関係において、正常時の動作の記
載が無く、異常時に強制的に閉じるようになっている。
このような方式では、系統周波数変動に対するプラント
応答すなわち負荷遮断時のプラント応答において、パワ
ーロードアンバランスリレー不作動時には、中性子束高
によるスクラムに至るおそれがあり、また、パワーロー
ドアンバランスリレー作動直後には、タービンオーバー
スピードにより、タービントリップに至ると考えられ
る。
一方、特開昭53-95402号公報においては、加減弁とバイ
パス弁との協調制御の基本的制御方式を示している。
このような方式では、蒸気加減弁の開度信号S7を検出
し、流量信号に変換する方式を採用しており、開度検出
器の検出誤差に伴う流量誤差が大きく、加減弁の実流量
との誤差が大きくなりやすいという問題がある。
したがって、系統周波数変動に対するプラント応答すな
わち負荷遮断時のプラント応答において、パワーロード
アンバランスリレー不作動時には、中性子束高によるス
クラムに至るおそれがあり、また、パワーロードアンバ
ランスリレー作動直後には、タービンオーバースピード
により、タービントリップに至るおそれがある。
さらに、特開昭53-35802号公報においては、異常時と正
常時とでバイパス装置に要求される特質を検討し、高精
度かつ最も安価なバイパス装置を提案しているが、本発
明が課題としている加減弁とバイパス弁との動作特性が
異なることによりトリップに至ってしまう事象について
の認識が無い。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、沸騰水型原子力発電プラントにおい
て、電力系統外乱によるタービン速度変動が生じ、加減
弁が開閉動作する場合にも、不要な原子炉スクラムを回
避しながら原子炉運転を継続可能なタービン制御装置を
提供することである。
〔発明の概要〕
本発明は、系統外乱発生時にタービン速度変動で加減弁
及びバイパス弁が開閉動作する場合、加減弁及びバイパ
ス弁の流量要求信号の変化に対し弁動作特性上どうして
も実際の流量変化がそれぞれ遅いこと、特に加減弁はバ
イパス弁に対して開閉速度が遅いため加減弁流量要求信
号と実際の加減弁流量との偏差が大きくなることから原
子炉圧力変動が生じてしまう点に着目し、実際の加減弁
開閉特性に合うように、加減弁の実際の開閉速度に合わ
せて設定され加減弁流量要求信号を所定値以下に制限さ
せる変化率を有する変化率制限器を設け、バイパス弁流
量要求信号演算の基礎とされる加減弁流量要求信号を全
主蒸気流量信号からそのまま減算することをやめて、変
化率を制限した加減弁流量演算信号としてバイパス弁流
量要求信号演算部に供給することを特徴とする。
更に、タービン負荷が急減してパワーロードアンバラン
スリレーが作動し、加減弁が急閉するような場合、パワ
ーロードアンバランスリレーがリセツトしても加減弁の
制御油充填に時間がかかるため加減弁の開動作開始が遅
れ、この時の加減弁流量要求信号と実際の加減弁流量と
に偏差が生じ、原子炉圧力変動が生じてしまうことに着
目し、実際の加減弁開動作開始に合うようにパワーロー
ドアンバランスリレーリセツト後の一定時間、速度/負
荷要求信号の値をあらかじめ定められた値に保持するよ
うにしてある。
〔発明の実施例〕
次に、図面第1図を参照して、本発明によるタービン制
御装置の一実施例の構成を説明する。第3図の従来装置
と同一機能を果す部分には同一番号を付して説明を省略
する。
本発明が従来装置と異なるのは次の2点である。まず、
速度調定器10からの速度制御信号11と負荷設定器13から
の負荷設定値の和で作られる速度/負荷要求信号14を、
そのまま低値優先回路20への速度/負荷制御信号として
入力するのでなく、速度/負荷信号切換回路17に入力
し、速度/負荷設定器15からの設定値16と択一的に切換
え入力するようにしてある。19は、パワーロードアンバ
ランスリレー22からの信号により瞬時に動作し一定時限
後に復帰して切換回路17を切換制御する瞬時動作時限復
帰回路である。
また、バイパス弁流量要求信号7を演算するために、低
値優先回路20の出力を供給する系路に、変化率制限器30
を設置してある。この変化率制限器30は、パワーロード
アンバランスリレー22の出力を受け動作する時限動作瞬
時復帰回路26とその出力を保持する自己保持回路27とに
より制御される。自己保持回路27は、AND回路29の出力2
8により解除される。AND回路29は、前記変化率制限器30
前後段の信号で動作するモニタリレー31からの信号32と
パワーロードアンバランスリレー信号を否定回路25で否
定した信号との論理積をとる回路である。
このように構成した本発明装置の作用について、場合分
けして述べるが、その前に各付加部分の基本的動作につ
いて説明する。
瞬時動作時限復帰回路19は、パワーロードアンバランス
リレー22から信号が入力されると、速度/負荷信号切換
回路17を速度/負荷設定器15側に接続させ、所定時限後
に速度/負荷要求信号14を受ける側に復帰させる。
一方、時限動作瞬時復帰回路26は、パワーロードアンバ
ランスリレーから信号が入力されてから所定時間後に自
己保持回路27を自己保持状態に至らせ、自身は瞬時に復
帰する。また、否定回路25は、パワーロードアンバラン
スリレー22から信号がないときまたはなくなつたとき
に、AND回路29に信号を出力する。更に、モニタリレー3
1は変化率制限器30の前後の信号にレベル差がないとき
またはなくなつたときに信号を出力する。従つて、AND
回路29は、パワーロードアンバランスリレー22が作動し
信号を出力した場合、その信号が終了したときに否定回
路25からの信号を受け、しかも上記レベル差がなくなり
モニタリレー30からの信号が出されたときに、自己保持
回路27をリセツトさせる。その結果、もはや変化率を制
限する必要がなくなつた変化率制限器30の制限動作は解
除される。
第一に、パワーロードアンバランスリレー22が作動しな
いような負荷遮断が発生した場合のプラント応答につい
て説明する。これは、加減弁流量減算信号34に常に変化
率制限をさせた場合である。ここでは、パワーロードア
ンバランスリレー22が作動しないので、速度/負荷制御
信号18は速度/負荷要求信号14と同一のままである。ま
た、時限動作瞬時復帰回路26及び自己保持回路27は、入
力信号がないから変化せず、変化率制限器30は制限動作
を続ける。この場合の系統周波数変動時の制御信号の相
互関係を第4図に、またこの時のプラント応答を第5図
に示す。
第4図において、タービン速度8の上昇により速度/負
荷制御信号18が低下し、全主蒸気流量信号5を下回る。
この時点から、加減弁は、速度/負荷制御信号18により
制御されるため、絞られる。その後タービン速度8が定
常値に復帰する過程では、速度/負荷制御信号18が増加
し、加減弁は開かれる。更にタービン速度8とタービン
速度設定値9との偏差が小さくなると、速度/負荷制御
信号18は全主蒸気流量信号5を上回り、加減弁は再び全
主蒸気流量信号5に応じて制御される。
実際の加減弁開閉速度は、弁自体の特性により、加減弁
流量要求信号33の変化速度よりかなり遅いが、本実施例
では、変化率制限器30が、実際の加減弁の開閉速度に合
うように加減弁流量要求信号33の変化率を制限し、加減
弁流量減算信号34を作成するので、第6図の加減弁流量
要求信号をそのままバイパス弁流量要求信号の演算に用
いる場合と比較して、第4図においては、変化率を制限
された加減弁流量減算信号34を用いてバイパス弁流量要
求信号7を演算することになり、結果として、加減弁流
量減算信号33と実際の加減弁流量との偏差が小さくなっ
ていることがわかる。
また、バイパス弁流量要求信号7は全主蒸気流量信号5
から加減弁流量減算信号34及び通常運転時のチヤタリン
グ防止用バイアス6を演算した値となる。従つて、変化
率制限器30で制限された加減弁流量減算信号34と加減弁
流量要求信号33の偏差は、バイパス弁流量要求信号7の
増加分となる。そこで、圧力制御のために要求される全
主蒸気流量信号5と、実際の加減弁流量とバイパス弁流
量の和との偏差が小さくなり、圧力変動幅もまた小さく
なるため、中性子束高スクラムに至ることはない。
次に、パワーロードアンバランスリレー22が作動するよ
うな負荷遮断が発生した場合のプラント応答について説
明する。これは、パワーロードアンバランスリレー22が
作動するときにのみ加減弁流量減算信号34に変化率制限
を行つた場合である。
本実施例の特徴をより明確にするために、同じ状況での
従来のプラント応答を第8図に示す。
この従来例では、負荷遮断によりタービン速度8が急上
昇し、パワーロードアンバランスリレー22の作動によ
り、負荷設定器13の負荷設定値12が零となる。また、イ
ンターロツクにより加減弁は急閉されバイパス弁は急開
される。この加減弁の急開は制御油をダンプすることに
より行われている。その後、選択制御棒挿入による出力
低下や他プラントの運転の影響などから系統周波数(タ
ービン速度8)が低下し、タービン速度設定値9を下回
る。このため、速度/負荷制御信号18は、負荷設定値12
が零となつているにもかかわらず、タービン速度変化に
応じた大きな値をもつようになる。このとき、全主蒸気
流量信号5は、加減弁急閉・バイパス弁急開時の弁特性
の差による蒸気流量ミスマツチから生ずる圧力上昇のた
め、最大値110%となつている。従つて、低値優先回路2
0により加減弁流量要求信号33は、速度/負荷制御信号1
8と等しくなる。負荷遮断発生後約4.2秒でパワーロード
アンバランスリレー22がリセツトし、負荷設定値12は20
%に保たれ、速度/負荷制御信号18及び加減弁流量要求
信号33はこれに応じ上昇する。しかし、加減弁の開動作
開始には、加減弁急閉時にダンプした制御油の油圧を必
要な油圧にまで高めなければならないので、パワーロー
ドアンバランスリレーリセツト後数秒かかる。ところ
で、現状の制御系では、加減弁流量要求信号33どおりに
加減弁流量が流れているものとして、全主蒸気流量信号
5より減算し、バイパス弁流量要求信号7を求めている
から圧力制御のために要求される全主蒸気流量信号と実
際の加減弁流量とバイパス弁流量の和との偏差が大きく
なり、圧力が上昇して、圧力高スクラムに至つてしま
う。
次に本実施例のプラント応答を第7図に示す。パワーロ
ードアンバランスリレー22のリセツトから速度/負荷制
御信号18の上昇までのタイミングは、瞬時動作時限復帰
回路19により、実際の加減弁開動作開始可能タイミング
と一致させてある。また、加減弁流量減算信号34の変化
率も、変化率制限器30により、実際の加減弁の開閉速度
と一致させてある。つまり変化率制限器30は、加減弁の
実際の開閉速度に合わせて設定され加減弁流量要求信号
33を所定値以下に制限させる変化率を格納している。実
際の開閉速度は、予め加減弁全閉状態から全主蒸気流量
時の所定開度Lになるまでの時間T1秒を測定しておき、
上限制限値Δm1/ΔtをΔm1/Δt=Lα/Δtのよう
に設定する。αは係数、Δtは制御装置の演算タイムス
テップ幅である。また同様にして所定開度Lから全閉状
態になる時間T2を測定し、下限制限値Δm2/Δt=−L
α/T2のように設定する。以上より、変化率制限器30の
出力信号である変化率Δm/Δtは、Δm1/Δt≦Δm/Δ
t≦Δm2/Δtのように設定される。従つて、実際の加
減弁流量との偏差が小さくなつている。このため、全主
蒸気流量信号5と実際の加減弁流量とバイパス弁流量の
和との偏差が小さくなり、圧力は選択制御棒挿入による
出力低下に見合う安定な降下を示し、圧力高スクラムに
至ることはない。
なお、時限動作瞬時復帰回路26により、パワーロードア
ンバランスリレー作動後、所定の時間、変化率制限を遅
らせるのは、負荷遮断発生直後のバイパス弁急開機能を
そこなわないようにするためである。
また、パワーロードアンバランスリレーリセツト後、加
減弁流量要求信号33と加減弁流量減算信号34の偏差が小
さくなつた場合は、それをモニタリレー31で検出して、
変化率制限を自動的に解除するのは、負荷遮断後の運転
員の操作を軽減するためである。
更に、第1図の変化率制限器30周りの構成は、第2図の
ようにしてもよい。
〔発明の効果〕
本発明によれば、電力系統外乱によるタービン速度変動
が生じ加減弁及びバイパス弁が開閉動作する場合、開閉
速度の遅い加減弁に合わせて加減弁流量要求信号に変化
率制限を行うので、制限された加減弁流量要求信号を越
える加減弁の流量要求分は開閉速度の速いバイパス弁の
バイパス弁流量要求信号の増加分となり、全主蒸気流量
信号と、実際の加減弁流量とバイパス弁流量の和との偏
差が小さくなる。従つて、原子炉圧力変動を抑制し不要
な原子炉スクラムを避けながら、運転を継続できるの
で、原子力プラントの系統外乱耐力を大幅に向上させ、
稼動率を上げることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるタービン制御装置の一実施例を示
す系統図、第2図は同じく他の実施例を示す系統図、第
3図は従来のタービン制御装置の一例を示す系統図、第
4図は第1図実施例においてパワーロードアンバランス
リレーが作動しない系統周波数変動時の制御信号の相互
関係を示す図、第5図はそのときのプラント応答を示す
図、第6図は第5図と同条件における従来のプラント応
答を示す図、第7図はパワーロードアンバランスリレー
が作動する系統周波数変動時の第1図実施例におけるプ
ラント応答を示す図、第8図は同じく従来のプラント応
答を示す図である。 1…圧力信号、2…圧力設定値、3…フイルター、4…
圧力調定器、5…全主蒸気流量信号、6…チヤタリング
防止用バイアス、7…バイパス弁流量要求信号、8…タ
ービン速度信号、9…タービン速度設定値、10…速度調
定器、11…速度制御信号、12…負荷設定値、13…負荷設
定器、14…速度/負荷要求信号、15…速度/負荷信号設
定器、16…速度/負荷信号設定値、17…速度/負荷信号
切換回路、18…速度/負荷制御信号、19…瞬時動作時限
復帰回路、20…低値優先回路、21…パワーロードアンバ
ランスリレー信号、22…パワーロードアンバランスリレ
ー、23…中間蒸気圧力信号、24…発電機電流信号、25…
否定回路、26…時限動作瞬時復帰回路、27…自己保持回
路、28…自己保持解除信号、29…AND回路、30…変化率
制限器、31…モニタリレー、32…モニタリレー信号、33
…加減弁流量要求信号、34…加減弁流量減算信号。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】沸騰水型原子力発電所の全主蒸気流量信号
    と速度/負荷要求信号とを比較し低値を選択する手段
    と、選択された信号を加減弁流量要求信号として加減弁
    開度を制御する手段と、前記全主蒸気流量信号から前記
    加減弁流量要求信号を減算しバイパス弁流量要求信号と
    してバイパス弁開度を制御する手段とを備えたタービン
    制御装置において、加減弁の実際の開閉速度に合わせて
    設定され前記加減弁流量要求信号を所定値以下に制限さ
    せる変化率を有し、該変化率により制限された加減弁流
    量減算信号を求め、該加減弁流量減算信号を前記全主蒸
    気流量信号から減算すべき信号として前記バイパス弁流
    量要求信号演算手段に出力する変化率制限器を設けたこ
    とを特徴とするタービン制御装置。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項に記載のタービン制
    御装置において、 タービン負荷が急減しパワーロードアンバランスリレー
    が作動した時に、前記変化率制限器を不動作状態にお
    き、前記バイパス弁の作動を自在にする手段を設けたこ
    とを特徴とするタービン制御装置。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項に記載のタービン制
    御装置において、 タービン負荷が急減しパワーロードアンバランスレーが
    作動した時から所定時間、前記変化率制限器を不動作状
    態におき、前記バイパス弁の作動を自在にする時限手段
    を設けたことを特徴とするタービン制御装置。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第3項に記載のタービン制
    御装置ににおいて、 前記パワーロードアンバランスリレーリセット後所定時
    間が経過し、かつ加減弁流量要求信号の変化率が前記所
    定値より小さくなると、前記変化率制限器の動作を解除
    させる手段を設けたことを特徴とするタービン制御装
    置。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第3項または第4項に記載
    のタービン制御装置において、 前記パワーロードアンバランスリレーが作動した時から
    所定時間、速度/負荷要求信号の値を所定値に保持し前
    記加減弁の油圧の回復を待つ時限手段を設けたことを特
    徴とするタービン制限装置。
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