JPH0680978U - 燃料電池用絶縁ホース - Google Patents

燃料電池用絶縁ホース

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JPH0680978U
JPH0680978U JP2798093U JP2798093U JPH0680978U JP H0680978 U JPH0680978 U JP H0680978U JP 2798093 U JP2798093 U JP 2798093U JP 2798093 U JP2798093 U JP 2798093U JP H0680978 U JPH0680978 U JP H0680978U
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JP
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reinforcing layer
water vapor
small hole
fuel cell
fiber braid
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Application number
JP2798093U
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English (en)
Inventor
裕 下田
政宏 井田
Original Assignee
ニチアス株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 3層構造からなる燃料電池用絶縁ホースが高
温高圧の水蒸気によって補強層の強度劣化を招き破壊さ
れるのを未然に防止できるようにする。 【構成】 PFA製の内管a1および外管a2との間に、
ガラス繊維編組体にPTFEを含浸処理した補強層a3
を設け、外管a2に水蒸気逃し用小孔13を形成し、こ
の小孔を樹脂テープ14でカバーする。 【効果】 内管a1の肉厚を透過した高温高圧の水蒸気
は補強層a3内で結露することなく直ちに外管a2の小孔
13から外部に逃がされる。それがため結露水によるガ
ラス繊維の電気絶縁の低下、編組体の機械的強度の劣化
が未然に防止される。また、PTFEの含浸処理で繊維
編組体の本来の機械的強度が一層強化される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、燃料電池用絶縁ホースに係るもので、特にリン酸型燃料電池用絶縁 ホースの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、天然ガス等のガスをエネルギー源として所定の電力を得るリン酸型燃料 電池の研究開発が進められ、実用化に近づきつつある。 前記リン酸型燃料電池は電解液としてリン酸濃厚水溶液を用いるタイプで、そ の基本構造は、前記電解液を保持したマトリックスを、燃料電極(主に水素が供 給される)および空気電極(空気中の酸素が使われる)で挾んで成るセルが多数 積層された構成となっている。この場合、電池反応は一種の発熱反応(電気−化 学的反応)であり、また作動温度や作動圧力を上げると、電池反応が進みやすく 、高性能となるので、通常、その作動温度は180〜220℃間で運転されてい る。そのため、セルを冷却するために、冷却媒体をセル間に介装された冷却器に 供給する冷却媒体系(主として水冷方式がとられている)が設けられている。
【0003】 図3に、冷却器の配管構造の一例を示す。同図において、1は冷却器、2は冷 却管、3は連結管、4は冷媒入口ヘッダー、5は冷媒出口ヘッダー、Aは前記ヘ ッダーと冷結管とを接続する絶縁ホースである。前記絶縁ホースAは電位を有す る入口・出口ヘッダー4,5間を電気的に絶縁するために設けられるもので、こ の絶縁ホースAには図4に示すように、テトラフルオロエチレン−パーフルオロ アルキルビニルエーテル共重合樹脂(以下、PFAと略す)製の内管6と、この 内管の外周に非接合状態で設けたガラス繊維編組体からなる補強層7と、この補 強層7の外周に非接合状態で設けた前記と同様なPFAの外管8とで構成したホ ースが多用されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】 上記絶縁ホースを含む冷却媒体系では、電気−化学的反応により生じる熱との 熱交換により、高温に加熱された水と水蒸気(最大200℃)が流通している。 それがため、前記絶縁ホースAにおいては、高温高圧の水蒸気が内管6の肉厚を 透過してガラス編組体の補強層7に浸入し、逃げ場のない水蒸気が滞留して結露 するとともに水蒸気によるガラス繊維の強度が劣化し、遂には編組体の破壊、結 露水による絶縁抵抗の低下、更には外管8の破壊を招くという問題がある。
【0005】
【考案の目的】
本考案は、上記問題を解消するためになされたものであって、外管と内管の間 に設ける補強繊維編組体の水蒸気による機械的強度の劣化を防止できる燃料電池 用絶縁ホースを提供することを主たる目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は、耐熱性を有する熱可塑性樹脂製内管および外管と、前記両管の間に 設けられる耐熱性、電気絶縁性および機械的強度を有する繊維編組体補強層とか ら成る非接合状態の3層構造の燃料電池用絶縁ホースにおいて、前記繊維編組体 補強層にテトラフルオロエチレン樹脂が含浸され、前記外管に少なくとも1箇の 水蒸気逃し用小孔が設けられ、前記外管の前記水蒸気逃し用小孔の開口部上に、 水蒸気が流通可能に耐熱性樹脂製テープが巻回された構成を要旨としている。
【0007】
【作用】
上記構成によれば、内管を透過して繊維補強層に浸入した高温高圧の水蒸気は 、外管の小孔を通して外部へ直ちに放出されるため、繊維編組体補強層で結露す ることはない。 また、前記繊維編組体補強層はポリテトラフルオロエチレン樹脂が含浸処理さ れているので、繊維が水蒸気に直接さらされることがなく、繊維の水蒸気による 機械的強度の劣化がないばかりでなく、繊維編組体の本来の機械的強度がポリテ トラフルオロエチレン樹脂によって一層強化される。
【0008】
【実施例】
図1および図2に、本考案の一実施例を示す。 同図において、A1は絶縁ホースであり、この絶縁ホースA1は、カバー9、芯 金10、袋ナット11、溶接ニップル12等の部材によって冷却媒体系に接続さ れるものである。
【0009】 前記絶縁ホースA1は、耐熱性を有する熱可塑性樹脂製内管a1および外管a2 と、両管の間に設けられ耐熱性、電気絶縁性および機械的強度を有する繊維編組 体補強層a3とから構成されている。
【0010】 前記内管a1および外管a2を形成する材料としては、例えば、テトラフルオロ エチレン−パーフルオロアルギルビニルエーテル共重合樹脂の使用が挙げられる 。中間層となる繊維編組体補強層a3としては、例えば、ガラス繊維編組体にポ リテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂を含浸させた構造のものが挙げられ る。
【0011】 前記内管a1、繊維編組体補強層a3および外管a2は非接合状態の3層構造と されており、外管a2には、その所要部位に水蒸気逃し用小孔13が設けられて いる。この水蒸気逃し用小孔13は、図示の例では1箇としているが、ホースの 長さに応じ複数箇設けてもよい。
【0012】 外管a2の水蒸気逃し用小孔13の開口部上には、水蒸気が流通可能に耐熱性 樹脂製テープ、例えば、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合樹脂製のテー プ14が非接合状態で巻回されている。
【0013】 上記構成の絶縁ホースによれば、下記に述べる効果が得られる。 (1)ホース中の流体(水および水蒸気)のうち、高温高圧(約200℃)の水 蒸気は内管a1の肉厚を透過して繊維編組体補強層a3に浸入するが、この浸入水 蒸気は直ちに小孔13を通して外部に逃がされるため、補強層内で結露すること がなく、したがって補強層a3の電気絶縁特性が低下することはない。 (2)また、前記ように補強層部分の水蒸気は逃がされるから、補強層の水蒸気 による劣化が少なく内圧による補強層や外管の破壊を招くおそれもなく、また補 強層の水蒸気圧による外管の破壊も防止できる。加えて補強層の繊維編組体はポ リテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂によって含浸処理されているので、 繊維が水蒸気に直接さらされることがなく、繊維の水蒸気による機械的強度の劣 化が少ないばかりでなく、繊維編組体の本来の機械的強度がPTFE樹脂によっ て一層強化されている。したがって前記補強層の補強力の長期的維持と補強層の 強化との相乗的作用効果によって補強層自体の破壊と外管の破壊に至る現象を未 然に防止することができる。 また、外管a2の水蒸気逃し用小孔13をテープ14でカバーした構造によれ ば、その小孔からの吸湿やゴミの混入を防ぐことができる。
【0014】
【考案の効果】
以上、詳述したように、本考案を適用すれば、内管と外管の間の繊維編組体補 強層自体の強度増大を実現することができるとともに内管を透過して前記補強層 に浸入した高温高圧の水蒸気を直ちに外部に逃がし、前記補強層の強度劣化によ る絶縁ホースの破壊を未然に防止できるという優れた実用的効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す燃料電池用絶縁ホース
の側面図である。
【図2】絶縁ホースの一部拡大断面斜視図である。
【図3】絶縁ホースの使用状態を示す冷却器の斜視図で
ある。
【図4】従来の絶縁ホースの一部切断斜視図である。
【符号の説明】
1 冷却器 2 冷却管 3 連結管 4 冷媒入口ヘッダー 5 冷媒出口ヘッダー A 従来の絶縁ホース 6 内管 7 繊維編組体補強層 8 外管 A’ 本考案の絶縁ホース a1 内管 a2 外管 a3 繊維編組体補強層 13 水蒸気逃し用小孔 14 小孔カバー用テープ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱性を有する熱可塑性樹脂製内管およ
    び外管と、前記両管の間に設けられる耐熱性、電気絶縁
    性および機械的強度を有する繊維編組体補強層とから成
    る非接合状態の3層構造の燃料電池用絶縁ホースにおい
    て、前記繊維編組体補強層にテトラフルオロエチレン樹
    脂が含浸され、前記外管に少なくとも1箇の水蒸気逃し
    用小孔が設けられ、前記外管の前記水蒸気逃し用小孔の
    開口部上に、水蒸気が流通可能に耐熱性樹脂製テープが
    巻回されていることを特徴とする燃料電池用絶縁ホー
    ス。
JP2798093U 1993-04-27 1993-04-27 燃料電池用絶縁ホース Pending JPH0680978U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021520610A (ja) * 2018-04-20 2021-08-19 トム リチャーズ インコーポレーテッドTom Richards, Inc. インライン高純度ケミカルヒータ

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6241985B2 (ja) * 1983-08-04 1987-09-05 Osaka Soda Co Ltd
JPS63140192A (ja) * 1986-10-29 1988-06-11 株式会社デンソー 耐バツテリ液ク−ラホ−ス
JPH02221791A (ja) * 1989-02-02 1990-09-04 Teleflex Inc 被覆編組ホース組立体及びその製造方法

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