JPH0680339U - 平型ケーブルの分岐接続部 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造及び現場での取付作業が簡単で、かつ異
種サイズの分岐をも可能にした平型ケーブルの分岐接続
部を提供する。 【構成】 多導体を同一平面上に集合し、その外側に絶
縁体及び外部被覆層を順次設けた平型本線ケーブル10の
最外側導体の左右いずれか１本又は両方に、Ｃ形の分岐
線用スリーブ24により結合されており、上記本線ケーブ
ル10の導体11は、相隣る導体が本線用スリーブ14により
互いに接続されている平型ケーブルの分岐接続部。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は例えばビル内配線等において幹線ケーブルとして使用される平型ケー ブルの分岐接続部に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年ビルの高層化や情報化に伴い、大容量配電の必要性からビル内配線の幹線 ケーブルは、従来のバスダクトに代って多導体を同一平面上に集合し、その外側 に架橋ポリエチレン等のプラスチック絶縁体を設け、その上に塩化ビニル等のプ ラスチックの外部被覆層を設けた平型ケーブルが多用されるようになってきた。

【０００３】 図３は上述した平型ケーブルの導体部の分岐接続部の横断面図である。 本線ケーブルの導体11と分岐線導体21の分岐接続には、図面に示すように、分 岐線導体21の挿通孔31b と、多導体を同一平面上に集合した本線導体11に装着す る一端が開口した横長の孔31c を具え、開口端部にスリーブカバー32と係合する 係合部31a を有するスリーブ本体31、及びスリーブ本体31の上記開口端部の係合 部31a に係合する係合部32a を有する箸箱状のスリーブカバー32が用いられる。

【０００４】 そして分岐接続部の形成にあたっては、スリーブ本体31を本線ケーブル導体11 に装着し、スリーブ本体31の開口端部に形成した係合部31a に、スリーブカバー 32の係合部32a を係合して閉じ、一方スリーブ本体31の分岐線導体挿通孔31b に 分岐線導体21を挿通する。このような状態において、圧縮ダイス等を用いてスリ ーブ本体31を上下方向から圧縮して分岐接続部を形成する。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上述した従来の分岐接続部においては、用いるスリーブ本体が本線導体用スリ ーブ部分と、分岐線導体スリーブ部分が一体をなしているので、異種サイズ導体 の分岐の互換性に欠ける。

【０００６】 又スリーブ本体とスリーブカバーが箸箱状に形成されているので、構造及び加 工が複雑であるばかりでなく、大型化のため圧縮機、ダイスも大きくなって床上 でないと使用できず、現場での取付作業に適さないという問題があった。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は上述の問題点を解消し、構造及び現場での取付作業が簡単で、かつ異 種サイズの分岐をも可能にした平型ケーブルの分岐接続部を提供するもので、そ の特徴は、多導体を同一平面上に集合し、その外側に絶縁体及び外部被覆層を順 次設けた平型本線ケーブルの最外側導体の左右いずれか１本又は両方に、Ｃ形の 分岐線用スリーブにより分岐線導体が結合されており、上記本線ケーブルの導体 は、相隣る導体が本線用スリーブにより互いに接続されていることにある。

【０００８】

【実施例】

図１は本考案の平型ケーブルの分岐接続部の具体例の斜視図、図２（イ）は図 １のＸ−Ｘ断面図、図２（ロ）は分岐線用スリーブ装着前の状態図である。 図面において、10は平型の本線ケーブルで、11は多導体を同一平面上に集合し た本線導体、12は本線導体11の外側に設けた架橋ポリエチレン等のプラスチック の絶縁体、13はその上に設けた塩化ビニル等のプラスチックの外部被覆層である 。又20は分岐線で、21は分岐線導体、22はその上に設けた架橋ポリエチレン等の プラスチックの絶縁体、23は塩化ビニル等の外部被覆層である。

【０００９】 分岐線用スリーブ24は一部が切断された開口部を有するＣ形をなし、本線導体 11の外側の導体を外方に押し広げた状態で図２（ロ）に示すように分岐線用スリ ーブ24の開口部から上記押し広げた部分に挿入し、横方向から最外側の本線導体 11とその上に配置した分岐線導体21に装着し、図２（イ）の形態となす。このよ うな状態において、分岐線用スリーブ24を上下方向から圧縮することにより、分 岐線導体21と本線導体11の接続部が形成される。

【００１０】 一方、本線導体11は、本線用スリーブ14を用い、相隣る導体が互いに接続され るように千鳥状に導体間に差込むことによって接続される。この場合、本線用ス リーブ14は分岐部の電流のアンバランスを解消するためのもので、点接触でもよ く、必ずしも圧縮接続する必要がない。

【００１１】 図４は本考案の平型ケーブルの接続部の他の具体例の斜視図である。図面にお いて、図１と同一符号は同一部位をあらわしている。本具体例においては、２ヶ の分岐線用スリーブ24，24’を用いて、本線導体11の最外側導体の左右の両方に おいて、同種サイズ又は異種サイズの分岐線導体21，21’を分岐接続した例であ る。

【００１２】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の平型ケーブルの分岐接続部によれば、本線用ス リーブと分岐線用スリーブの２種類のスリーブを用い、これらを組合せることに よって分岐接続部が形成されるので、異種サイズの分岐線の接続が可能であるば かりでなく、複数の分岐接続も可能となる。

【００１３】 又分岐線用スリーブは最外側の本線導体を押し広げるだけで容易に装着でき、 本線用スリーブも導体間に差込むだけの簡単な構造であるので、圧縮機、圧縮ダ イスも小さくてすみ、現場での取付作業が容易で、作業性が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の平型ケーブルの分岐接続部の具体例の
斜視図である。

【図２】図２（イ）は図１のＸ−Ｘ断面図、図２（ロ）
は分岐線用スリーブ装着前の状態図である。

【図３】従来の平型ケーブルの導体部の分岐接続部の一
例の横断面図である。

【図４】本考案の平型ケーブルの分岐接続部の他の具体
例の斜視図である。

【符号の説明】

10 本線ケーブル 11 本線導体 12 絶縁体 13 外部被覆層 14 本線用スリーブ 20 分岐線 21 分岐線導体 22 絶縁体 23 外部被覆層 24 分岐線用スリーブ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 多導体を同一平面上に集合し、その外側
   に絶縁体及び外部被覆層を順次設けた平型本線ケーブル
   の最外側導体の左右いずれか１本又は両方に、Ｃ形の分
   岐線用スリーブにより分岐線導体が結合されており、上
   記本線ケーブルの導体は、相隣る導体が本線用スリーブ
   により互いに接続されていることを特徴とする平型ケー
   ブルの分岐接続部。