JPH0679998B2 - 醗酵鶏糞などからの有機肥料造粒方法及び造粒機 - Google Patents

醗酵鶏糞などからの有機肥料造粒方法及び造粒機

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JPH0679998B2
JPH0679998B2 JP63239799A JP23979988A JPH0679998B2 JP H0679998 B2 JPH0679998 B2 JP H0679998B2 JP 63239799 A JP63239799 A JP 63239799A JP 23979988 A JP23979988 A JP 23979988A JP H0679998 B2 JPH0679998 B2 JP H0679998B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、醗酵鶏糞などの有機質原料の粉末を主原料
とする有機肥料の造粒方法及び造粒機に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
この発明の発明者は、特開昭63-85079号公報に示すよう
に、鶏糞からなる有機肥料の原料を連続的な攪拌を通気
を図りつつ60〜80℃に強制加熱することにより、有用桿
菌群の増殖を図り、その後自然状態で数時間ごとに攪拌
通気と静置熟成とを繰り返し、得られる醗酵鶏糞を破砕
堆積して追熱乾燥した後、粉末を造粒する有機肥料の製
造方法を提案した。
この場合に、醗酵鶏糞の粉末を造粒するには、従来、第
9図に示すように、パン型造粒機の鍋状容器(1)に原
料である前記粉末(2)を入れて、容器(1)を回転さ
せることにより造粒していた。又、第10図に示すよう
に、ピンスクリュー型造粒機の軸(3)にスクリュー状
に植えた多数のピン(4)を軸(3)と共に、回転させ
ることにより、前記粉末(2)に回転運動を与えて造粒
していた。
上記の他、特開昭53-76168号公報に記載された発明が知
られている。この発明は攪拌翼の下部に高温高圧空気を
分散させるための分散板が流動室の下部にあり、しかも
この分散板に設けられている数多の分散細孔は傾斜が形
成された斜風孔となっている。このため、造粒に当た
り、下からの高圧空気が必須であり、攪拌翼は単に造粒
を均一化するために必要であるに留り、攪拌翼自体で被
処理物を造粒するものではなかった。
又、特開昭61-78430号公報に記載された発明もあるが、
この発明も高圧の空気を媒体とする造粒装置であり、被
処理粉末に旋回運動を与えるために通気回転板を水平に
回転させる必要があり、この発明も高圧空気の継続的供
給が必須の装置である。
更に、特開昭58-104627号公報に記載されている発明に
も空気を媒体とする造粒方法が示されているが、管胴内
の円盤(回転子)を水平に回転させても、円盤の代わり
に細孔を設けた翼車にしても良いとしており、この発明
は、主として造粒の際に与える条件の制御方法に関する
発明であり、特に湿度のコントロールの点に重点がおか
れており、具体的な構成の点では本願発明とは異ってい
た。
〔発明が解決しようとする課題〕
一般に、水分を含んで多少湿った状態にある粉体(粉末
によって多少の粘結剤を水に溶かして加えることもあ
る)は、分子結合によって凝集しようとする性質があ
り、回転運動を与えると顆粒となる。このような原理に
基いて、前記パン型造粒機、ピンスクリュー型造粒機に
よる醗酵鶏糞などの有機質原料の粉末の造粒を行うと、
いずれの場合にも、凝縮した粉末の互いに隣接するもの
の間に、第11図に示すように凝集を妨げる摩擦が生ずる
ので、前記容器(1)や軸(3)を例えば毎分10回転オ
ーダーなどゆっくりした回転にしないと造粒せず、従っ
て造粒効率がよくないという問題点があった。又、前述
した理由によって顆粒が均一な顆粒としてはある程度以
上成長しない、つまり微細な顆粒しか得られない。これ
は、最初にできた顆粒に新しく原料の粉末を加えて付着
させてから水分を加えてより大きな顆粒とする操作を繰
り返すことで解消できるが、このような運転操作を行う
と、より効率が低下する。そして、本発明者が特開平2-
69384号によって開示した粒状有機肥料組成物のよう
に、粉状のコーティング剤で凝集した顆粒の表面を覆っ
た造粒を行うには、更に効率が低下するという問題点が
あった。
又、前記各文献によって示された各種の発明は、主とし
て、食品、薬品等の工業製品を対象とする造粒に関する
発明であり、製品の性質上、性質の明らかな原料或いは
その混合物に対する厳格な造粒を行う必要から、造粒機
内に与える条件の厳格な制御が重要であり、従って、そ
の制御のしやすい造粒方法が用いられている。このた
め、前記文献に示されている発明にあっては、いずれも
高圧空気の継続供給を前提とし、かつ、構成的にも多数
の細孔を有する円盤を使用したり回転させなければなら
ないもので複雑であり、しかも、高圧空気の使用により
大量の排気に伴う粉塵処理問題をかかえており、公害防
止の点からも問題があった。
これに対し、この発明は、醗酵鶏糞などからの有機肥料
造粒に関するものであって、前述した問題点を解決し
て、比較的顆粒が大きく、これらの表面がコーティング
剤で覆われた有機肥料の造粒を行うに際し、筒状の筺体
内に高圧空気の供給を必要とせず、かつ、多数の細孔を
有する円盤を取付けることなくして配設した回転翼によ
って、醗酵鶏糞からなる粉末を、浮遊と旋回と攪拌との
3つの作用を単一の翼車の高速回転によって兼用させる
ことによって、高圧空気の継続供給を不要とし、かつ、
更に高圧空気の継続供給によってもたらされる大量の排
気に伴う粉塵処理問題を不要とした状態で、有機肥料の
造粒を効率よくでき、その上原料条件が変化しても大き
な故障を起こさない造粒方法及び造粒機を提供すること
を目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
即ち、請求項1の発明は、醗酵鶏糞などの有機質原料の
粉末を、内部で回転翼が高速回転している筒状の筺体内
に上方から供給し、この筺体内で浮遊状態にして上下方
向及び円周方向に回転させると共に、自転させ、筺体内
に多数の水滴を散水して前記粉末を凝集させ、所要時間
経過後に粉状のコーティング剤を筺体内に供給し、前記
粉末が凝集した顆粒の表面をコーティング剤で覆うよう
にした有機肥料の造粒方法において、 前記粉末を、高圧空気の供給なしに、かつ、高圧空気の
供給と共に被処理粉末を流動させるための孔付円盤なし
に、前記回転翼の回転力によってのみ浮遊させ、旋回さ
せ、かつ、攪拌させるようにした ことを特徴とする醗酵鶏糞などからの有機肥料造粒方法
である。
又、請求項2の発明は、下部外周の一部に開閉扉によっ
て開閉される排出口を設けた筒状の筺体と、この框体内
下部に配置された高速回転する縦軸の回転翼と、筺体上
方に設置され醗酵鶏糞などの有機質原料の粉末を筺体内
へ上部から供給する定量フィーダーと、給水タンク及び
このタンクに接続されタンク内の水を筺体内に多数の水
滴として上部から斜め下方に向って散水するノズルを有
する給水装置と、筺体上方に設定され粉状のコーティン
グ剤を筺体内へ上部から供給する定量フィーダーと、前
記粉末の定量フィーダー、給水装置及びコーティング剤
のフィーダーをこの順に可変の所定時間ずつ作動させる
自動制御盤とを備えた有機肥料の造粒機において、 前記筺体の底部上に捻り角を形成した回転翼を、被処理
粉末を流動させるための孔付円盤なしに配設し、しか
も、高圧空気の供給なしに、前記回転翼の回転によって
のみ前記醗酵鶏糞からなる粉末を浮遊させ、旋回させ、
かつ、攪拌させるようにした ことを特徴とする醗酵鶏糞などからの有機肥料造粒機で
ある。
〔作用〕
請求項1の発明によると、筺体内で、例えば毎分150回
転などの高速で回転する回転翼上に上方から醗酵鶏糞な
どの有機質原料の粉末を供給することにより、供給され
た粉末に前記回転翼によって大きな回転力が与えられ、
この回転力によって凝集しようとする粉末が浮遊状態と
なる。従って、前記粉末は周囲の抵抗を受けることが少
なく浮遊しつつ自由に回転を持続でき、かつ、互いに付
着し合い、従って、後述する散水により、従来のものに
比べ、顆粒化が早く進行する。
そして、前記粉末は浮遊状態であっても、隣接する顆粒
には接触時に凝集を妨げる摩擦が働くが、多数の水滴を
散水することにより、粉末の含水率にミクロ的な不平均
を生じ、粉末のうちの含水率の高い部分が先に顆粒化し
て前記摩擦による影響が少なくなり、含水率の低い粉末
が先に凝集した顆粒に付着する傾向があるため、高速回
転、高抵抗であるにもかかわらず、適切な散水量、水滴
の大きさ及び注水速度に調節することで、均一性の高い
任意の大きさの顆粒の造粒が高速度で得られる。
特に、高圧空気の継続的供給の必要がないため、閉鎖さ
れた筺体内において全部の粉末が適確に造粒され、コー
ティングされても、高圧空気の大量排気に伴う粉末粉塵
の飛散がない。したがって、悪臭処理や粉塵処理のため
の装置を別途設ける必要がないので、公害発生を未然に
防止することができる。
更に、筺体底部上に設けた回転翼の下には従来装置にあ
った被処理粉末を流動させるための孔付円盤は不要とな
り、単一の回転翼の高速回転によって、被処理粉末に浮
遊と旋回と攪拌との3つの作用を与えることが出来る。
又、請求項2の発明は、高圧空気の継続的供給なしに、
かつ、被処理粉末を流動させるための孔付円盤なしに、
単一の回転翼の高速回転によって被処理粉末を造粒する
ことができる。即ち、前述した請求項1の発明による造
粒方法を行う時に、公知の自動制御盤によって、定量フ
ィーダーからの醗酵鶏糞などの有機質原料の粉末の定量
供給を所定時間行なった後、給水装置のノズルによって
筺体内に上部から斜め下方に向って多数の水滴を散水さ
せ、これらを確実に粉末に接触させることができるの
で、水滴が回転翼上に付着し、この回転翼上に粉末が堆
積することがほとんどなく、浮遊している粉末に確実に
含水させることができ、顆粒化の促進に役立つ。
その後、粉状のコーティング剤の供給を行うことが自動
的にできると共に、粉末の量などに応じ、給水量を、コ
ーティング剤の供給量、供給時間の調節が制御盤からの
信号で自動的にでき、各回の操作間で相違が少ない均質
化した製品を得ることができるが、特にこの発明では高
圧空気の継続的供給の必要がないため、筺体内において
粉末が適確に造粒され、コーティングされても、高圧空
気の大量排気に伴う粉末粉塵の飛散がない。従って、悪
臭処理や粉塵処理のための装置を別途設ける必要がない
ので、公害発生を未然に防止することができる。
更に、筺体底部上に設けた回転翼の下には従来装置にあ
った被処理粉末を流動させるための孔付円盤は不要とな
り、単一の回転翼の高速回転によって、被処理粉末に浮
遊と旋回と攪拌との3つの作用を与えることが出来る。
〔実施例〕
以下、この発明の一実施例につき図を参照して説明す
る。
第1図に示すように、この実施例による有機肥料の造粒
機は、上,下端面が閉じ、内部に造粒室(11a)が形成
された筒状の筺体(11)を有し、その下部外周の一部に
は排出口(12)が設けられており、この排出口(12)を
開閉する開閉扉(13)が筺体(11)に装着されている。
尚、上記開閉扉(13)は、第2図A,Bに示すように上部
が筺体(11)の排出口(12)上部に枢着され、内面突出
部(13a)が排出口(12)に嵌まる外開き式のものであ
る。
この筺体(11)内の下部には、第3図、第4図にも示す
ように、従来タイプのような有孔円盤を付設することな
く、縦軸(14)に上,下2段の十字状にプロペラ式の回
転翼(15)がスペーサ(16)を介して着脱可能に嵌合さ
れ、縦軸(14)の上端部に着脱可能にキャップ(17)が
締め付けられて、回転翼(15)が縦軸(14)に固定され
ている。この縦軸(14)は筺体(11)の下方に設けた電
動機(21)によって、毎分100回転オーダーで高速回転
されるようになっている。
又、この回転翼(15)には、その高速回転によって上方
に向う気流を発生するように捻り角がつけられていると
共に、基部側から先端側に至るに従って細くなる形状に
してある。
一方、前記筺体(11)の上方には醗酵鶏糞の粉末の定量
フィーダー(18)と、給水装置(19)のタンク(19a)
と、コーティング剤の定量フィーダー(20)とがそれぞ
れ設置されている。
このうち、前記定量フィーダー(18),(20)はホツパ
ー(18a),(20a)にゲート(図示省略)を介して供給
管(18b),(20b)が接続され、これらの供給管(18
b),(20b)は筺体(11)の上蓋を貫通して下端が筺体
(11)内の上部に開口されている。
又、前記給水装置(19)には、タンク(19a)の下端に
電磁弁(19c)を有する給水管(19b)が接続され、給水
管(19b)は斜め下方に筺体(11)の上蓋を貫通し、下
端に筺体(11)内の上部一側に配設したじょうろの先端
状に構成した多数の小孔を有するノズル(19d)が着脱
可能に接続されている。
更に、前記筺体(11)外の適所に定量フィーダー(1
8),(20)、給水装置(19)、開閉扉(13)及び電動
機(21)を制御する自動制御盤(22)が設けられている
が、従来例のような高圧空気の供給装置と、この高圧空
気の継続供給によって作用させる被処理粉末を流動させ
るための孔付円盤とは付設されていない。
次に、この実施例による造粒機を用いた有機肥料の造粒
方法の実施例を、第5図のシーケンスを参照して説明す
る。
まず、前述した特開昭63-85079号公報による製造方法を
利用して得られた醗酵鶏糞の含水率30〜35%、20メッシ
ュ以下の粉末(2)を搬入コンベア(図示省略)などに
より35kg定量フィーダー(18)のホツパー(18a)に入
れると共に、乾燥した海草粉末などのコーティング剤を
粉末(2)の1%程度即ち0.35kg定量フィーダー(20)
のホッパー(20a)に入れ、更に給水装置(19)のタン
ク(19a)に2〜2.5kgの水を入れておく。
次に、自動制御盤(22)の操作によって電動機(21)を
駆動させ、回転翼(15)を毎分150回転程度の高速で回
転させる。尚、回転翼(15)は造粒機の稼動中は連続回
転させる。この回転翼(15)による高速回転により、前
記粉末(2)に対し、浮遊と旋回と攪拌との3つの作用
を与えることができる。
自動制御盤(22)からの電気信号によって定量フィーダ
ー(18)のゲートを開き、ホッパー(18a)から供給管
(18b)を介して筺体(11)内に粉末(2)を約15秒間
所定量ずつ供給し、ホッパー(18a)内の粉末(2)の
全量の供給を終了する。
粉末(2)の供給開始から30秒間経過した後、制御盤
(22)からの電気信号によって給水装置(19)の電磁弁
(19c)を開き、タンク(19a)内の水を給水管(19b)
を経てノズル(19d)に送り、ノズル(19d)から筺体
(11)内に多数の水滴を約1分間所定量ずつ散水し、タ
ンク(19a)内の水の全量の散水を終る。
散水の開始と共に、筺体(11)で粉末(2)の造粒が開
始され、散水の終了から2分間経過した後、制御盤(2
2)からの電気信号によって定量フィーダー(20)のゲ
ートを開き、ホッパー(20a)から供給管(20b)を介し
て筺体(11)内に粉状のコーティング剤を約10秒間所定
量ずつ供給し、ホッパー(20a)内のコーティング剤の
全量の供給を終了する。
制御盤(22)からの電気信号により、コーティング剤の
供給開始から30秒間経過した後、開閉扉(13)を約10秒
間開いて造粒された顆粒を排出コンベア(図示省略)上
に取り出す。
開閉扉(13)を開いてから30秒間経過した後、制御盤
(22)からの電気信号により、開閉扉(13)を閉じる。
以下前述した工程を繰り返し、次回の造粒を行う。
尚、開閉扉(13)を閉じる以前に定量フィーダー(18)
のゲートを閉じ、そのホッパー(18a)に醗酵鶏糞の粉
末を入れておくなど、次回の造粒に間に合うように、給
水装置(19)は電磁弁(19c)を閉じタンク(19a)内に
水を入れ、定量フィーダー(20)もゲートを閉じ、その
ホッパー(20a)内にコーティング剤を入れておく。
又、この実施例の1サイクルの所要時間は4分間であ
る。
そして、排出コンベア上に取り出した顆粒は、篩分けし
て粒度別に袋詰めし、顆粒に混在していた30メッシュ未
満の粉末は原料の醗酵鶏糞の粉末に適宜混入させて再び
造粒させる。
この実施例では、前述したように筺体(11)の造粒室
(11a)内で毎分150回転の高速で回転する回転翼(15)
上に、上方から醗酵鶏糞の粉末(2)を、定量フィーダ
ー(18)によって供給することにより、供給された粉末
(2)は、第6図A,B,Cに示すように、円周方向、上下
方向に大きな回転力が与えられると共に、粉末(2)は
自転しながら浮遊状態となり、周囲の抵抗を受けること
が少なく自由に回転を持続でき、互いに付着し合い、後
述する散水により第7図に示すように顆粒化が早く進行
する。
そして、粉末は浮遊状態であっても、隣接する顆粒には
接触時に凝集を妨げる摩擦が働くが、給水装置(19)の
ノズル(19d)から多数の水滴を散水することにより、
粉末の含水率にミクロ的な不平均を生じ、粉末のうちの
含水率が高いものが先に顆粒となり、これらに含水率が
低い粉末が付着するため、前記摩擦による影響が少な
く、高速回転で高抵抗であるにもかかわらず、大きな顆
粒の造粒が効率よくできる。
この場合に、多数の水滴は、重力による圧力がじょうろ
の先端状のノズル(19d)により、筒体(11)内の上部
から斜め下方に向って散水されるので、粉末(2)に接
触しやすく、回転翼(15)が高速回転であることと相ま
って、回転翼(15)上に付着しにくく、従って、回転翼
(15)に粉末が堆積することもほとんどない。
更に、この実施例では、回転翼(15)が先細になってい
るので、第8図Bに示す先細にならないものが、先端部
になるほど周速が大きくなり、粉末に与える遠心方向及
び上方向への力が大きくなり過ぎ、造粒と同時にこれを
破壊しようとする力が加わるのを、第8図Aに示すよう
に、回転力の先端部の遠心方向及び上方向への力が加わ
る範囲を制限でき、従って、造粒が破壊されにくく、効
率のよい造粒ができる。
又、この実施例では、醗酵鶏糞の粉末、水及びコーティ
ング剤の供給、停止などが制御盤からの信号で自動的に
制御でき、適切な圧力(水量)、ノズルの孔径、孔数に
設定することで、均一性の高い任意の大きさの顆粒の造
粒が高速度で得られ、コーティング剤による顆粒の被覆
も造粒に連続して容易にできる。
尚、この発明において、給水装置のノズルは、筺体の円
周方向に複数設けてもよく、孔の数及び大きさが異なる
ものを条件に応じ適宜交換して使用することが好まし
く、重力に代ってポンプでノズルから散水する水を加圧
するようにしてもよい。
この発明において、回転翼の構成は、必ずしも実施例の
十字配置、上下2段に限られることなく、例えば3段に
するなど、筺体の容量や回転速度及び周速との関係で適
宜変更でき、回転翼の回転速度は毎分100〜200回転程度
が好ましい。
この発明において、より大きな顆粒の造粒を行うには、
コーティング剤の供給以前の工程を複数回繰り返してた
後、コーティング剤を供給して顆粒を覆えばよい。
又、コーティング剤としては、特開平2-69384号で発明
者が提案したものと同様な鉱物質粉末、これと海草粉末
との混合物を用いることができる。
更に、この発明に用いる有機原料としては、醗酵鶏糞の
粉末の他に醗酵豚糞の粉末、油粕などの無醗酵有機物の
粉末、及びこれらの混合粉末などを広く使用できる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、請求項1の発明によると、筺体内
で、例えば毎分150回転などの高速で回転する回転翼上
に上方から醗酵鶏糞などの有機質原料の粉末を供給する
ことにより、供給された粉末に前記回転翼によって大き
な回転力が与えられ、この回転力によって凝集しようと
する粉末が浮遊状態となる。従って、前記粉末は周囲の
抵抗を受けることが少なく浮遊しつつ自由に回転を持続
でき、かつ、互いに付着し合い、従って、後述する散水
により、従来のものに比べ、顆粒化が早く進行する。
そして、前記粉末は浮遊状態であっても、隣接する顆粒
には接触時に凝集を妨げる摩擦が働くが、多数の水滴を
散水することにより、粉末の含水率にミクロ的な不平均
を生じ、粉末のうちの含水率の高い部分か先に顆粒化し
て前記摩擦による影響が少なくなり、含水率の低い粉末
が先に凝集した顆粒に付着する傾向があるため、高速回
転、高抵抗であるにもかかわらず、適切な散水量、水滴
の大きさ及び注水速度に調節することで、均一性の高い
任意の大きさの顆粒の造粒が高速度で得られる。
特に、高圧空気の継続的供給の必要がないため、閉鎖さ
れた筺体内において全部の粉末が適確に造粒され、コー
ティングされても、高圧空気の大量排気に伴う粉末粉塵
の飛散がない。従って、悪臭処理や粉塵処理のための装
置を別途設ける必要がないので、公害発生を未然に防止
することができる。
更に、筺体底部上に設けた回転翼の下には従来装置にあ
った被処理粉末を流動させるための孔付円盤は不要とな
り、単一の回転翼の高速回転によって、被処理粉末に浮
遊と旋回と攪拌との3つの機能を発揮できるという効果
が得られる。
又、請求項2の発明は、高圧空気の継続的供給なしに、
かつ、被処理粉末を流動させるための孔付円盤なしに、
単一の回転翼の高速回転によって被処理粉末を造粒する
ことができる。即ち、前述した請求項1の発明による造
粒方法を行う時に、公知の自動制御盤によって、定量フ
ィーダーからの醗酵鶏糞などの有機質原料の粉末の定量
供給を所定時間行なった後、給水装置のノズルによって
筺体内に上部から斜め下方に向って多数の水滴を散水さ
せ、これらを確実に粉末に接触させることができるの
で、水滴が回転翼上に付着し、この回転翼上に粉末が堆
積することがほとんどなく、浮遊している粉末に確実に
含水させることができ、顆粒化の促進に役立つ。
その後、粉状のコーティング剤の供給を行うことが自動
的にできると共に、粉末の量などに応じ、給水量を、コ
ーティング剤の供給量、供給時間の調節が制御盤からの
信号で自動的にでき、各回の操作間で相違が少ない均質
化した製品を得ることができるが、特にこの発明では、
高圧空気の継続的供給の必要がないため、筺体内におい
て粉末が適確に造粒され、コーティングされても、高圧
空気の大量排気に伴う粉末粉塵の飛散がない。従って、
悪臭処理や粉塵処理のための装置を別途設ける必要がな
いので、公害発生を未然に防止することができる。
更に、筺体底部上に設けた回転翼の下には従来装置にあ
った被処理粉末を流動させるための孔付円盤は不要とな
り、単一の回転翼の高速回転によって、被処理粉末に浮
遊と旋回と攪拌との3つの機能を発揮できるという効果
が得られる。しかも附帯装置が少なくてすむので、コス
トダウンを行うことが可能であるという多くの特長を有
する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による有機肥料の造粒機を
示す要部の概略斜視図、第2図A及びBは第1図の造粒
機の排出口部分を示す横断面図及び縦断面図、第3図及
び第4図は同造粒機の筺体及び回転翼を示す縦断面図及
び横断面図、第5図はこの発明の一実施例による有機肥
料の製造方法を説明するためのシーケンス、第6図A,B
及びCは醗酵鶏糞の粉末の浮遊状態での上下方向回転、
円周方向回転及び粉末自体の回転をそれぞれ示す図、第
7図は粉末の造粒作用の説明図、第8図A,Bは回転翼の
形状による造粒作用の差を示す説明図、第9図及び第10
図は従来の造粒機の一例及び他例を示す部分構成説明
図、第11図は従来の造粒機による造粒の作用説明図であ
る。 (2)……醗酵鶏糞の粉末、 (11)……筺体、(12)……排出口、 (13)……開閉扉、(14)……縦軸、 (15)……回転翼、(16)……スペーサ、 (17)……キャップ、 (18),(20)……定量フィーダー、 (19)……給水装置、(19d)……ノズル、 (21)……電動機、(22)……自動制御盤。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】醗酵鶏糞などの有機質原料の粉末を、内部
    で回転翼が高速回転している筒状の筺体内に上方から供
    給し、この筺体内で浮遊状態にして上下方向及び円周方
    向に回転させると共に、自転させ、筺体内に多数の水滴
    を散水して前記粉末を凝集させ、所要時間経過後に粉状
    のコーティング剤を筺体内に供給し、前記粉末が凝集し
    た顆粒の表面をコーティング剤で覆うようにした有機肥
    料の造粒方法において、 前記粉末を、高圧空気の供給なしに、かつ、高圧空気の
    供給と共に被処理粉末を流動させるための孔付円盤なし
    に、前記回転翼の回転力によってのみ浮遊させ、旋回さ
    せ、かつ、攪拌させるようにした ことを特徴とする醗酵鶏糞などからの有機肥料造粒方
    法。
  2. 【請求項2】下部外周の一部に開閉扉によって開閉され
    る排出口を設けた筒状の筺体と、この框体内下部に配置
    された高速回転する縦軸の回転翼と、筺体上方に設置さ
    れ醗酵鶏糞などの有機質原料の粉末を筺体内へ上部から
    供給する定量フィーダーと、給水タンク及びこのタンク
    に接続されタンク内の水を筺体内に多数の水滴として上
    部から斜め下方に向って散水するノズルを有する給水装
    置と、筺体上方に設定され粉状のコーティング剤を筺体
    内へ上部から供給する定量フィーダーと、前記粉末の定
    量フィーダー、給水装置及びコーティング剤のフィーダ
    ーをこの順に可変の所定時間ずつ作動させる自動制御盤
    とを備えた有機肥料の造粒機において、 前記筺体の底部上に捻り角を形成した回転翼を、被処理
    粉末を流動させるための孔付円盤なしに配設し、しか
    も、高圧空気の供給なしに、前記回転翼の回転によって
    のみ前記醗酵鶏糞からなる粉末を浮遊させ、旋回させ、
    かつ、攪拌させるようにした ことを特徴とする醗酵鶏糞などからの有機肥料造粒機。
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