JPH067985A - レーザ照射ノズルおよびそれを用いたレーザ装置 - Google Patents

レーザ照射ノズルおよびそれを用いたレーザ装置

Info

Publication number
JPH067985A
JPH067985A JP5054361A JP5436193A JPH067985A JP H067985 A JPH067985 A JP H067985A JP 5054361 A JP5054361 A JP 5054361A JP 5436193 A JP5436193 A JP 5436193A JP H067985 A JPH067985 A JP H067985A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
laser
laser irradiation
tip
assist gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5054361A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Haruta
浩一 春田
Yuichiro Terashi
雄一郎 寺師
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Petrochemical Industries Ltd filed Critical Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Priority to JP5054361A priority Critical patent/JPH067985A/ja
Publication of JPH067985A publication Critical patent/JPH067985A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laser Beam Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザ照射ノズルにおいて、ノズル詰まり防
止、金属酸化物の付着防止等を図る。 【構成】 先端に円錐型同心環状をなす内側ノズルと外
側ノズルとを備えて、内側ノズルと外側ノズルとの間に
アシストガスを噴出するアシストガス噴出口を形成した
レーザ照射ノズルにおいて、前記照射ノズルのワークに
対するレーザ光焦点位置から照射ノズル先端までの距離
hを所定距離とし、前記照射ノズルの内側円錐型同心環
先端の外径断面積に対する内側、外側両ノズル間のアシ
ストガス噴出口断面積を所定の比率にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶接,切断,穴開け等
のレーザ加工におけるレーザ照射ノズルに関するもので
あり、レーザ加工時に被加工対象に向けてアシストガス
を吹き付けるアシストガス噴出口を有するレーザ照射ノ
ズルに関する。
【0002】
【従来の技術】レーザ加工の一応用例としてレーザ溶接
装置がある。一般に、レーザ溶接では発生するプラズマ
の挙動が溶融池挙動を大きく左右するため、プラズマの
除去を目的としたシールドガス吹き付けが行なわれる。
また、ノズルに溶接ヒュームやスパッタが付着して光学
系を損ねるため、ヒュームおよびスパッタ抑止法が検討
されてきた。
【0003】シールドガスの吹き付け方法には、センタ
ーガス方式とサイドガス方式の2種類がある。センター
ガス方式(図24参照)は、レーザビームと同軸にガス
を吹き付けるもので、おもにレーザ切断用に使用されて
いる(例えば、特公昭58−2754号公報、特公昭5
9−37159号公報参照)。
【0004】また、サイドガス方式(図25参照)は、
レーザビームと違う経路でガスを吹き付けるもので、サ
イドノズルを用いて溶接時のプラズマ押し付けや溶接ビ
ード改善の目的で使用されている(例えば、特公昭60
−32556号公報、特開昭58−168490号公報
参照)。
【0005】さらに環状ノズルを用いた例もあり、この
場合、前記ノズルはシールドガスを集中する目的で使用
されたり(例えば、特開昭56−151191号参
照)、切断時の溶着金属の防止の目的で使用される(例
えば、特公平03−23275号参照)。
【0006】シールドガスの種類としてはAr,He,
Xe,Kr,Ne等の希ガス、N2等の不活性ガス、C
2,H2,酸素,アセチレン等の反応ガス、およびこれ
らガスの混合ガス(例えば空気)が用いられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記方法で
は以下の問題点がある。 溶接ワークからのスパッタ,金属蒸気の飛散により
ノズル先端が詰まる。 Al等の材料ではワーク表面へのレーザ照射により
ワークから出た金属酸化物(化学量論組成以外のものも
含む)が付着し、ビード外観が低下する。 レーザ走査方向(溶接方向)に対するノズル方向
(ガス吹き付け方向)に指向性がある。 過剰量のシールドガスでは、溶融池が吹き飛ばさ
れ、アンダカットやハンピング等のビード形態の不良が
発生する。特に、溶融粘度の低い材料では起こり易い。 過少量のシールドガスでは、溶融池内の金属が酸化
され、凝固組織を不健全にする。 良好なシールドガス吹き付け状態では、溶け込み深
さが飽和するが、不良状態では、溶け込み深さが減少す
る。
【0008】これらの問題点がレーザ溶接時には同時発
生的に生ずる。そのため、工業的に満足されるシールド
ガス吹き付けを達成するにはこれらの問題点をすべて同
時的に解決する方法が切望されている。
【0009】特に先に説明した特開昭56−15119
1号公報では、環状ノズルからレーザビーム照射部位に
向けて不活性ガスを吹き付けるレーザ加工法が示されて
いるが(同公報図2および図4)、内側ノズルと外側ノ
ズルとの角度やワークとの位置関係についてはまったく
考慮されておらず、前記〜の問題点は依然として解
決されてはいなかった。
【0010】また、特公平3−23275号公報におい
ても、前記と同様の問題が残存していた。本発明は、上
記のレーザ照射ノズルにおいて、上記問題の少なくとも
1つを解決でき、ノズル詰まり防止、金属酸化物の付着
防止、ガス吹き付け方向の無指向性、ビード形態の健全
化、溶融金属の酸化防止、ワークへの溶け込み深さの確
実性を図ることのできるレーザ照射ノズルを提供するこ
とを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、先端に円錐型
同心環状をなす内側ノズルと外側ノズルとを備えると共
に、内側ノズルと外側ノズルとの間に、アシストガスを
噴出するアシストガス噴出口を形成したレーザ照射ノズ
ルにおいて、以下のように構成した。
【0012】第一に、図1に示すように、このレーザ照
射ノズル先端の形状は、レーザ光の像側焦平面からレー
ザ照射ノズル先端までの距離(以下、単にノズル先端の
距離ということもある)をh(mm)とし、内側ノズル先端
2の外径断面積(mm2)に対する内側ノズル2と外側ノズ
ル1との間のアシストガス噴出口3断面積(mm2)の比
(以下、単にノズル面積比ということもある)をη
(%)としたときに、 で囲まれる領域内とした。
【0013】第二に、内側ノズル2外面の垂直軸からの
傾き角θ(度)は、レーザ出射光学系の開口数NAがN
A=SINθ0により定義されるレーザ光の集光角θ
0(度)(通常好ましくは、10〜30度の範囲)を用
いて θ=kθ0 (但し、1≦k≦2) ・・・(3) とした。従って内側ノズル2先端の外周半径rin(mm)は rin=h・tanθ ・・・(4) で表され、よって内側ノズル先端の外周断面積S0(mm
2)は S0=πrin 2 ・・・(5) となる。
【0014】ここで、kの値の範囲については、1より
も小さい値としたときには実質的に照射されるレーザ光
にノズルの先端が当たってしまい、ノズル先端が熱損傷
したり、レーザ出力が低下することになるために不適当
である。
【0015】一方、kを2以上とした場合には、先に説
明したように、金属酸化物の付着、ビード形態の外観不
良、ワークへの溶け込み深さ不足等を生じる可能性が高
い。したがって、1≦k≦2の範囲さらに好ましくは
1.05≦k≦1.50の範囲が最適である。
【0016】また、外側ノズル1先端の内周半径をr
out(mm)とすると、外側ノズル1先端の内周断面積S1(m
m2)は S1=πrout 2 ・・・(7) となる。
【0017】さらに、内側ノズル2先端と外側ノズル1
先端間の隙間の断面積△S(mm2)と、前記内側ノズル2
先端の外径断面積S0(mm2)との比η(%)を定義する
と、ηは η=△S/S0 =(S1−S0)/S0×100 ・・・(8) で表わされる。
【0018】また、ノズル先端詰まりの防止、ビード形
態の健全化、かつ溶け込み深さを損なわない等の効果を
得るために、前記レーザ照射ノズルの形状は、好ましく
で囲まれる領域内にあるとよい。
【0019】また、さらに金属酸化物の付着防止、ガス
吹き付け方向の無指向性、溶融金属の酸化防止、かつ溶
け込み深さを損なわない等の効果を得るために、前記レ
ーザ照射ノズルの形状は、最も好ましくは で囲まれる領域内にあるのがよい。
【0020】前記特定の値η(%)を実現させるために
は、外側ノズルを正確な△S値を持つように加工するだ
けでよく、従ってその実現方法については特に限定され
ない。例えば、図3(図中、10はレーザ出射口)に示
すような単純な2重層ノズルであれば、外側ノズル先端
の内周半径rOUTを rOUT=(S1/π)1/2 となるように加工する方法でもよいし、また図4に示す
ように、rOUTを一定にして内側及び外側ノズル2,1
間にスペーサ11を挿入する方法でもよい。
【0021】さらに以上のような本発明のレーザ照射ノ
ズルにおいては、前記アシストガス噴出口からのアシス
トガスの流量を10リットル/min以上となるように使用
することが好ましい。
【0022】本発明において、内側及び外側ノズルの材
料としては、Al合金,Cu合金,炭素鋼,ステンレス
鋼,Ti合金,Mg合金,Mo合金等の遷移金属を主成
分とする合金、およびこれらの合金表面に対し、W,T
a,Mo,V等の金属材料,またはこれらの酸化物,窒
化物,ホウ化物等のセラミック材料を用いて溶射,CV
D,PVD,窒化・炭化等の方法で耐熱,硬化処理を施
した複合材料が好適に使用される。
【0023】本発明のレーザ照射ノズルは、これらの材
料を用いて切削加工等の機械加工で安価に製作すること
ができる。また本発明において被溶接材料としては、例
えばAl合金,Cu合金,合金鋼,炭素鋼,ステンレス
鋼,Ni合金,Zn合金,Mg合金,Mo合金,及びT
i合金等の遷移金属等を主成分とする合金等が使用され
る。
【0024】
【実施例】図23は本発明のレーザ装置の全体構成を示
している。同図において、交流400Vが供給されるレ
ーザ電源17はレーザヘッド18に所定の電力を供給し
ており、レーザヘッド18で発生された所定周波数のレ
ーザ光は光ファイバFを経由して出射ユニット20(レ
ーザ照射ノズル)に導かれる。
【0025】前記レーザ電源17とレーザヘッド18に
は冷却機21より冷却水が巡回供給され、所定以上の加
熱を防止されている。前記出射ユニット20はそのXY
Z方向およびθ方向への移動を駆動ステージ22とアー
ム23とによって制御されており、この駆動ステージ2
2およびアーム23は、ディスプレイ24、レーザコン
トローラ25、プログラミングボックス26およびロボ
ットコントロールユニット27からなる制御系で制御さ
れている。
【0026】また出射ユニット20の先端にはアシスト
ガス(Ar)源28とエアーコンプレッサ30とが接続
されている。この出射ユニット20の先端構造(照射ノ
ズル構造)については図1〜図5を用いて以下に詳述す
る。
【0027】図5は本発明の特徴的な構造であるレーザ
照射ノズルの一実施例であって、光ファイバFの先端に
レーザ出射ユニット20が接続されている。本ユニット
は、2枚の集光レンズ4a,4bを内装した筒状胴部5
と、この筒状胴部5に連結された先端筒部6とを有す
る。先端筒部6の先端には先端先細りのノズル部8が設
けられている。
【0028】ノズル部8は、図1,2に示したように、
同心環状円錐形の外側ノズル1と内側ノズル2とを2層
に重ね、円錐の頂点からある距離で切断された形状にな
っている。この切断により、外側ノズル1と内側ノズル
2との間には、アシストガスを溶接試料表面に向けて噴
出するアシストガス噴出口3が形成され、また内側ノズ
ル2の先端にはレーザ出射口10が形成され、集光レン
ズ4a,4bで集光されたレーザ光をレーザ出射口10
から出射するようになっている。
【0029】2層の同心環状円錐形ノズルのうちの内側
ノズル2は、内側形状がレーザビームに触れない半径の
円錐形状に加工され、一方、外側形状は外面と中心軸と
の傾きがθ度という傾きを有する円錐形状で、しかもこ
の外側円錐形の頂点がレーザ光の焦点位置に一致するよ
うに加工されている。
【0030】外側ノズル1と内側ノズル2との間はガス
導入部16を介してアシストガス源に接続されるガス流
路12となっており、アシストガス噴出口3に続いてい
る。集光レンズ4a,4bのレーザ出射口10側の前方
には、前記レーザ出射口10とレンズ4bとの間におい
て、透明な保護ガラス9が介挿されている。
【0031】以上の構成のレーザ出射ユニットを用いて
溶接を行った。この溶接実験に使用したレーザ出射条件
及び光学系を下記に示す。 レーザ: パルスYAGレーザ(波長1.06μm) マルチモード 平均出力 480(W) 繰り返し周波数 8(pps) 光学系:焦点距離f 120(mm) 集光角θ0 14.5°(開口数NA=SINθ0) 試料位置(レーザ光のジャストフォーカス位置) また、溶接に使用した試料は JIS A5052(L100(mm)×W30(mm)×T
1.0(mm)) で、2枚を重ね合わせて溶接した。なお、 溶接速度 50(cm/min) 溶接長 20(mm) アシストガス Ar である。
【0032】本実施例では、k=1.05とし、ノズル
先端の距離hを変化させると共に、各hに対して、ノズ
ル面積比η(%)の値を変化させた場合の各形状の溶接
ビードに与える影響を評価した。具体的には、hを h(mm):5、10、20、30、40、50 の6種類に変化させ、また、各hにつきη(%)を5種
類に変化させて、計30種類のレーザ照射ノズルを用意
した。またアシストガス流量は0〜40(リットル/mi
n)の範囲で変化させた。
【0033】溶接ビードを評価する項目は、ビードの乱
れ等のビード形状外観、試料表面への金属酸化物の付着
状況、試料表面の酸化度評価、レーザ照射ノズル先端の
溶接スパッタ・ヒューム等による詰まり具合いの評価、
そして溶け込み深さへの影響である。
【0034】次にアシストガス流量が20(リットル/
min)のときの評価結果を示す。 (1)ビード形状の評価結果 各条件による溶接ビードに対し、まずビードの乱れ等、
外観の評価を行なった。その結果を図6に示す。
【0035】図6で×(不可:溶接結果は図11の写真
図参照)の曲線で示される条件では、流速過多による溶
融金属の乱れ、いわゆるハンピング・ビード、並びにビ
ードのアンダーカットが認められる。△(可:溶接結果
は図12の写真図参照)の曲線で示される条件の場合
は、アンダーカットは著しくはないもののややハンピン
グ気味のビードが見られる。また○(良:溶接結果は図
13の写真図参照)で示される条件の場合は、良好なビ
ード形状が得られている。 (2)金属酸化物付着状況の評価結果 前記各溶接条件における金属酸化物付着状況の評価結果
を図7に示す。×(不可:溶接結果は図14の写真図参
照)の曲線で示される条件下では広範で多量の黒色金属
酸化物の付着が認められる。△(可:溶接結果は図15
の写真図参照)の曲線で示される条件下では、×の条件
の場合に比べ金属酸化物付着範囲のやや狭くなったビー
ド外観が見られる。○(良:溶接結果は図16の写真図
参照)の曲線で示される条件下では、金属酸化物の付着
が少ない良好なビード外観が得られている。 (3)試料表面酸化度の評価結果 前記各溶接条件における試料表面酸化度の評価結果を図
8に示す。×(不可:溶接結果は図17の写真図参照)
の曲線で示される条件下では、試料表面に多量の、かつ
広範な白色の表面酸化領域が存在している状況が認めら
れる。△(可:溶接結果は図18の写真図参照)の曲線
で示される条件の場合は、×の条件の場合に比べ少量で
表面酸化領域のやや狭くなったビード外観が見られる。
○(良:溶接結果は図19の写真図参照)の曲線で示さ
れる条件下では、表面酸化領域の少ない良好なビード外
観が得られている。 (4)レーザ照射ノズル詰まり度の評価結果 前記各溶接条件におけるレーザ照射ノズル詰まり度の評
価結果を図9に示す。×(不可)の曲線で示される条件
下では溶接スパッタ・ヒュームがレーザ照射ノズル先端
に付着している状況が認められた。こうした条件下で
は、ある程度の数量を溶接した場合に、ノズル先端がス
パッタ等で詰まり、アシストガスが良好に噴射されな
い、ひいてはアシストガスの噴射が止められる等の不都
合が生じる。一方、○(良)の曲線で示される条件下で
は溶接スパッタ・ヒュームの付着は認められなかった。 (5)溶接溶け込み深さの評価結果 前記各溶接条件について溶け込み深さへの影響を評価し
たが、ほぼ全ての条件下で影響は認められなかった。
【0036】以上の結果を総合的に評価した結果を図1
0に示す。領域Iを で囲まれる領域とし、領域IIを で囲まれる領域とし、また で囲まれる領域を領域IIIとする。領域I内であれば良
好な結果が得られ、その中でも領域II内のノズル形状で
使用すると、さらに好ましい結果を生ずる。最も推賞さ
れるノズル形状は領域III内にあり、この領域内にある
形状であれば良好なビード外観が得られることが保証さ
れる。また、以上の全ての領域においてノズルの無指向
性も確認されている。
【0037】また、前記各溶接条件につきアシストガス
流量を変化させたところ、10(リットル/min)以上
の流量であれば、上記範囲が支障なく使用できる範囲で
あることが確認された。
【0038】さらに、外側ノズル先端の内周半径rOUT
を一定にして図4に示すように内側及び外側ノズル2,
1間に金属、セラミックス、耐熱性プラスチック製のよ
うな挿入物を入れた場合においても同様の結果が得られ
た。 (比較例1)上記実施例においてノズル先端の距離hを
5(mm)とした場合の同軸ノズルによる溶接実験の結果を
図22の写真図に示す。アシストガス流量を実施例の場
合と同様に変化させたにも関わらず、全ての流量におい
て広範で多量な金属酸化物の付着が認められ、溶接外観
不良となった。 (比較例2)従来のセンターガス方式(図24にノズル
構造を図示)によるアシストガス吹き付け溶接実験の結
果を図20の写真図に示す。
【0039】図20の写真図に示されるように、この方
式においてはアシストガス流量を実施例の場合と同様に
変化させたにもかかわらず、全ての流量において表面へ
の広範で多量な金属酸化物の付着が認められ、溶接外観
不良となった。 (比較例3)従来のサイドガス方式(図25にノズル構
造を図示)による溶接実験の結果を図21の写真図に示
す。
【0040】本比較例でもアシストガス流量を実施例の
場合と同様に変化させたが、この写真図に示されるよう
に、どのアシストガス流量においても、ガス吹き付けの
下流方向に金属酸化物の広範で多量の付着が認められ、
溶接外観不良となった。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、前記構成のレーザ照射
ノズルにおいて、ワークに対するレーザ光焦点位置から
ノズル先端までの距離、および内側ノズル先端の外径断
面積に対する内側及び外側の両ノズル間のアシストガス
噴出口断面積の比を特定することによって、ガス吹き付
け方向の無指向性、ビード形態の健全化、溶融金属の酸
化防止、かつ溶け込み深さを損なわないアシストガス吹
き付け方法を提供することができ、とくにこのレーザ照
射ノズルを使用したアシストガス吹き付け方法によりノ
ズル詰まり防止、金属酸化物の付着防止を有効に図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のレーザ照射ノズルの一例のノズル先
端断面図
【図2】 本発明のレーザ照射ノズルの一例のノズル先
端斜視図
【図3】 本発明のレーザ照射ノズルの一例のノズル先
端横断面図
【図4】 本発明のレーザ照射ノズルの一例のノズル先
端横断面図
【図5】 本発明のレーザ照射ノズルの一例であるレー
ザ出射ユニットの半断面図
【図6】 実施例で行ったレーザ溶接におけるビード形
状評価図
【図7】 実施例で行ったレーザ溶接における金属酸化
物付着状況評価図
【図8】 実施例で行ったレーザ溶接におけるワークの
表面酸化度評価図
【図9】 実施例で行ったレーザ溶接におけるノズル詰
まり評価図
【図10】 本発明のレーザ照射ノズルにおける前記ノ
ズル先端からワークまでの距離hとノズル面積比η
(%)との関係を示した図
【図11】 実施例のレーザ溶接で得られた試料金属表
面状態を示す写真図
【図12】 実施例のレーザ溶接で得られた試料金属表
面状態を示す写真図
【図13】 実施例のレーザ溶接で得られた試料金属表
面状態を示す写真図
【図14】 実施例のレーザ溶接で得られた試料金属表
面状態を示す写真図
【図15】 実施例のレーザ溶接で得られた試料金属表
面状態を示す写真図
【図16】 実施例のレーザ溶接で得られた試料金属表
面状態を示す写真図
【図17】 実施例のレーザ溶接で得られた試料金属表
面状態を示す写真図
【図18】 実施例のレーザ溶接で得られた試料金属表
面状態を示す写真図
【図19】 実施例のレーザ溶接で得られた試料金属表
面状態を示す写真図
【図20】 比較例2のレーザ溶接で得られた試料金属
表面状態を示す写真図
【図21】 比較例3のレーザ溶接で得られた試料金属
表面状態を示す写真図
【図22】 比較例1のレーザ溶接で得られた試料金属
表面状態を示す写真図
【図23】 本発明の実施例であるレーザ装置の全体概
略構成を示す説明図
【図24】 比較例2で用いるセンターガス方式の照射
ノズルの先端構造を示す説明図
【図25】 比較例3で用いるサイドガス方式の照射ノ
ズルの先端構造を示す説明図
【符号の説明】
1・・・外側ノズル、 2・・・内側ノズル、 3・・・アシストガス噴出口、 4a,4b・・・集光レンズ、 5・・・筒状胴部、 6・・・先端筒部、 8・・・ノズル部、 9・・・保護ガラス、 10・・・レーザ出射口、 11・・・スペーサ、 12・・・ガス流路、 16・・・ガス導入部、 17・・・レーザ電源、 18・・・レーザヘッド、 20・・・レーザ出射ユニット、 21・・・冷却機、 22・・・駆動ステージ、 23・・・アーム、 24・・・ディスプレイ、 25・・・レーザコントローラ、 26・・・プログラミングボックス、 27・・・ロボットコントロールユニット、 28・・・アシストガス源、 30・・・エアーコンプレッサ、 F・・・光ファイバ、
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年7月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】 金属組織の図(実施例のレーザ溶接で得ら
れた試料金属表面状態を示す写真)
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】 金属組織の図(実施例のレーザ溶接で得ら
れた試料金属表面状態を示す写真)
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】 金属組織の図(実施例のレーザ溶接で得ら
れた試料金属表面状態を示す写真)
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】 金属組織の図(実施例のレーザ溶接で得ら
れた試料金属表面状態を示す写真)
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】 金属組織の図(実施例のレーザ溶接で得ら
れた試料金属表面状態を示す写真)
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正内容】
【図16】 金属組織の図(実施例のレーザ溶接で得ら
れた試料金属表面状態を示す写真)
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図17
【補正方法】変更
【補正内容】
【図17】 金属組織の図(実施例のレーザ溶接で得ら
れた試料金属表面状態を示す写真)
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図18
【補正方法】変更
【補正内容】
【図18】 金属組織の図(実施例のレーザ溶接で得ら
れた試料金属表面状態を示す写真)
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図19
【補正方法】変更
【補正内容】
【図19】 金属組織の図(実施例のレーザ溶接で得ら
れた試料金属表面状態を示す写真)
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図20
【補正方法】変更
【補正内容】
【図20】 金属組織の図(比較例2のレーザ溶接で得
られた試料金属表面状態を示す写真)
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図21
【補正方法】変更
【補正内容】
【図21】 金属組織の図(比較例3のレーザ溶接で得
られた試料金属表面状態を示す写真)
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図22
【補正方法】変更
【補正内容】
【図22】 金属組織の図(比較例1のレーザ溶接で得
られた試料金属表面状態を示す写真)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端に円錐型同心環状をなす内側ノズル
    と外側ノズルとを備えると共に、内側ノズルと外側ノズ
    ルとの間に、アシストガスを噴出するアシストガス噴出
    口を形成したレーザ照射ノズルにおいて、内側ノズル外
    面の垂直軸からの傾き角θ(度)が、レーザの開口数N
    AをNA=SINθ0としたときに、θ=kθ0(但し、k
    は1≦k≦2)で表わされ、かつレーザ照射ノズル先端
    の形状が、レーザ光の像側焦平面からレーザ照射ノズル
    先端までの距離をh(mm)とし、内側ノズル先端の外径断
    面積(mm2)に対する内側ノズルと外側ノズルとの間のア
    シストガス噴出口断面積(mm2)の比をη(%)としたと
    きに、 で囲まれる領域内としたことを特徴とするレーザ照射ノ
    ズル。
  2. 【請求項2】 前記レーザ照射ノズルの形状が、 で囲まれる領域内にあることを特徴とする請求項1記載
    のレーザ照射ノズル。
  3. 【請求項3】 前記レーザ照射ノズルの形状が、 で囲まれる領域内にあることを特徴とする請求項記載
    のレーザ照射ノズル。
  4. 【請求項4】 アシストガス噴出口からのアシストガス
    の流量が10リットル/min 以上で使用されることを特
    徴とする請求項1記載のレーザ照射ノズル。
  5. 【請求項5】 前記kの値が1.05≦k≦1.50で
    あることを特徴とする請求項1記載のレーザ照射ノズ
    ル。
  6. 【請求項6】 レーザ照射ノズルを備えており、 前記レーザ照射ノズルは、その先端に円錐型同心環状を
    なす内側ノズルと外側ノズルとを備え、 前記内側ノズルと外側ノズルとの間が、アシストガスを
    噴出するアシストガス噴出口として形成され、 前記内側ノズルと外側ノズルとの位置関係が、 内側ノズル外面の垂直軸からの傾き角θ(度)が、レー
    ザの開口数NAをNA=SINθ0としたときに、θ=kθ
    0(但し、kは1≦k≦2)で表わされ、かつレーザ照
    射ノズル先端の形状が、ワークに対するレーザ光焦点位
    置からレーザ照射ノズル先端までの距離をh(mm)とし、
    内側ノズル先端の外径断面積(mm2)に対する内側ノズル
    と外側ノズルとの間のアシストガス噴出口断面積(mm2)
    の比をη(%)としたときに、 で囲まれる領域内となるようにしたレーザ照射ノズルを
    備えたレーザ装置。
JP5054361A 1992-03-13 1993-03-15 レーザ照射ノズルおよびそれを用いたレーザ装置 Pending JPH067985A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5054361A JPH067985A (ja) 1992-03-13 1993-03-15 レーザ照射ノズルおよびそれを用いたレーザ装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8981492 1992-03-13
JP4-89814 1992-03-13
JP5054361A JPH067985A (ja) 1992-03-13 1993-03-15 レーザ照射ノズルおよびそれを用いたレーザ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH067985A true JPH067985A (ja) 1994-01-18

Family

ID=26395115

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5054361A Pending JPH067985A (ja) 1992-03-13 1993-03-15 レーザ照射ノズルおよびそれを用いたレーザ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH067985A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997044200A1 (fr) 1996-05-23 1997-11-27 Zebra Co., Ltd. Instrument d'ecriture
JP2015062934A (ja) * 2013-09-26 2015-04-09 小池酸素工業株式会社 レーザ加工ヘッド
JP2016087635A (ja) * 2014-10-31 2016-05-23 Jfeスチール株式会社 レーザー溶接装置及びレーザー溶接方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997044200A1 (fr) 1996-05-23 1997-11-27 Zebra Co., Ltd. Instrument d'ecriture
US5906447A (en) * 1996-05-23 1999-05-25 Zebra Co., Ltd. Writing utensil
JP2015062934A (ja) * 2013-09-26 2015-04-09 小池酸素工業株式会社 レーザ加工ヘッド
JP2016087635A (ja) * 2014-10-31 2016-05-23 Jfeスチール株式会社 レーザー溶接装置及びレーザー溶接方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5293023A (en) Laser irradiation nozzle and laser apparatus using the same
EP3330035B1 (en) Laser cladding system and method
JP3392683B2 (ja) レーザ加工ヘッド
JP2000197986A (ja) レ―ザ加工装置
JP2001314985A (ja) レーザ溶接方法及びレーザ溶接装置
JPH07236984A (ja) レーザ加工方法及びその装置
US20160354866A1 (en) Laser Processing Heads with a Cross-Jet Nozzle
CN110153554B (zh) 激光加工头
JP2007039716A (ja) レーザー光によるメッキ層剥離方法、加工メッキ鋼板、作業機械の防錆燃料タンク及びレーザー加工機
RU2547987C1 (ru) Способ лазерной сварки
US8378253B2 (en) Method for laser welding using a nozzle capable of stabilizing the keyhole
JP3183568B2 (ja) レーザ加工用トーチ
Victor Hybrid laser arc welding
JP2010234373A (ja) レーザ加工用ノズル及びレーザ加工装置
JP2009166080A (ja) レーザ溶接方法
JP2003164983A (ja) 金属部材の溶接方法
US20050067393A1 (en) Method and installation for laser beam cutting using a multiple-focus objective and a convergent/divergent nozzle
JPH067985A (ja) レーザ照射ノズルおよびそれを用いたレーザ装置
JPS61229491A (ja) レ−ザ溶接用加工ヘツド
WO1997004914A1 (en) Pulsed laser cladding arrangement
JP2003311456A (ja) レーザ照射アーク溶接ヘッド
JPH06182570A (ja) レーザ溶接方法
JP5396941B2 (ja) 金属板のレーザ溶接方法およびレーザ溶接装置
JP2623993B2 (ja) レーザ加工ヘッド
JP2865543B2 (ja) レーザ加工ヘッド