JPH0679263A - 浄水器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複雑な配管を要することなく浄化水と非浄化
水の取り出しが可能な浄水器を提供すること。 【構成】 入水口Ａ及び出水口Ｂを備えた本体ケース２
内に、入水口Ａから本体ケース２内に送り込まれた水を
浄化する濾過材６ｃ，６ｄを配置して成り、入水口Ａ及
び出水口Ｂを水道管の途中に接続して使用される浄水器
において、入水口Ａ及び出水口Ｂを結ぶバイパス路４ｄ
を本体ケース２内に配設し、入水口Ａに送り込まれた水
を本体ケース２内とバイパス路４ｄに振り分ける流路切
換手段５を本体ケース２内に設けているので、浄化水と
非浄化水を同一の出水口Ｂから選択的に取り出すことが
可能であり、入水口Ａ及び出水口Ｂをシンク下等にある
水道管に接続するだけで浄水器の設置を極めて簡単、且
つ低コストで行える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、シンク下等の水道管に
介装して設置される浄水器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図２にはこの種従来の浄水器とその配管
例を示してある。同図に示した浄水器２１は、入水口２
２ａ及び出水口２２ｂを備えた本体ケース２２と、上端
を出水口２２ｂに接続して本体ケース２２内に配置され
た内筒２３と、内筒２３内に配置されたフィルタ２４及
び活性炭２５とから構成されており、入水口２２から本
体ケース１２内に送り込まれた水をフィルタ２４及び活
性炭２５で浄化し出水口２２ｂから送り出せるようにな
っている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の浄水
器２１は基本的に水道管の途中に介装され水道水の浄化
に使用されるものであるため、浄化水と非浄化水（水道
水）を選択的に取り出せるようにするためには同図に示
すような配管が必要となる。つまり、水道管Ｈの途中に
３方切換弁Ｖ１を介装してその出口ポートと浄水器２１
の入水口２２ａを中継管Ｈ１で接続すると共に、浄水器
２１の出水口２２ｂに浄化水を取り出すための導出管Ｈ
２の一端を接続し、該導出管Ｈ２に逆止弁Ｖ２を介装し
て他端を水道管に合流させる必要がある。

【０００４】しかし、上述のような配管はシンク下等の
現場において極めて面倒でその設置に時間を要すると共
に、浄水器自体の価格よりも配管に要するコストが増加
してしまう難点がある。

【０００５】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、複雑な配管を要すること
なく浄化水と非浄化水の取り出しが可能な浄水器を提供
することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１では、入水口及び出水口を備えた本体ケー
ス内に、入水口から本体ケース内に送り込まれた水を浄
化する濾過材を配置して成り、水道管の途中に介装され
る浄水器において、入水口及び出水口を結ぶバイパス路
を本体ケース内に配設し、入水口に送り込まれた水を本
体ケース内とバイパス路に振り分ける流路切換手段を本
体ケース内に設けている。

【０００７】また、請求項２では、請求項１記載の浄水
器において、本体ケース内に着脱自在に配置されたカー
トリッジ筒内に濾過材を収容し、該カートリッジ筒の出
口部分に出水口側への水移動のみを許容する逆止弁を設
けている。

【０００８】

【作用】請求項１に係る浄水器は、入水口及び出水口を
水道管の途中に接続して使用される。流路切換手段を本
体ケース内側に切り換えた状態では、入水口から本体ケ
ース内に水が送り込まれ、該水は濾過材で浄化された後
に出水口から送り出される。また、流路切換手段をバイ
パス路側に切り換えた状態では、入水口からバイパス路
に水が送り込まれ、該水は浄化されないまま出水口から
送り出される。

【０００９】請求項２に係る浄水器では、カートリッジ
筒の出口部分に設けられた逆止弁によって、非浄化時に
おける濾過材への水の浸入が防止される。

【００１０】

【実施例】図１には本発明の第１実施例を示してある。
同図に示した浄水器１は、本体ケース２と、入口管３
と、出口管４と、流路切換弁５と、浄化カートリッジ６
とから構成されている。

【００１１】本体ケース２は、下端を開口した円筒状の
上筒２ａと、上端を開口し該上筒２ａに着脱自在に螺着
された円筒状の下筒２ｂとから成る。上筒２ａは開口端
内面にネジ部２ｃを有し、また上面一側及び中央に貫通
孔２ｄ，２ｅを有している。一方、下筒２ｂは開口端外
面にネジ部２ｆを有し、該ネジ部２ｆの下側周囲に密封
用のＯリング２ｇを嵌着されている。

【００１２】入口管３は直管状を成し、上部外面にネジ
部３ａを、その下側外面に係合鍔３ｂを有している。こ
の入口管３はネジ部３ａを上筒２ａの貫通孔２ｄに下側
から嵌合され、上方に突出したネジ部３ａにナット３ｃ
を締結されて上筒２ａに固定されている。本例ではこの
入口管３の上端開口が入水口Ａとなっている。

【００１３】出口管４はＴ管状を成し、上部外面にネジ
部４ａを、その下側外面に係合鍔４ｂを有している。ま
た、下部内面にネジ部４ｃを有し、両ネジ部４ａ，４ｃ
の間から側方に延びる管部分でバイパス路４ｄが形成さ
れている。この出口管４はネジ部４ａを上筒２ａの貫通
孔２ｅに下側から嵌合され、上方に突出したネジ部４ａ
にナット４ｅを締結されて上筒２ａに固定されている。
本例ではこの出口管４の上端開口が出水口Ｂとなってい
る。

【００１４】流路切換弁５は、１つの入口ポート５ａと
２つの出口ポート５ｂ，５ｃを有する電磁式の３方切換
弁から成る。この流路切換弁５は、入口ポート５ａを入
口管３の下端部に、また一方の出口ポート５ｂを出口管
４の導入口４ｄに夫々接続して本体ケース２内に配置さ
れ、他方の出口ポート５ｃを本体ケース２内に開放して
いる。

【００１５】浄化カートリッジ６は、上下端を開口した
円筒状のカートリッジ筒６ａと、カートリッジ筒６ａ内
の上下端に配置された２枚の整流板６ｂと、各整流板６
ｂの内側に配置された多孔質シート，不織布等のフィル
タ６ｃと、フィルタ６ｃ間に充填された粒状，繊維状等
の活性炭６ａとから成る。カートリッジ筒６ａは上端開
口を出口管４の内径よりも絞って形成され、その外面に
ネジ部６ｅを有している。この浄化カートリッジ６は出
口管４の下側ネジ部４ｂにネジ部６ｅを着脱自在に螺着
され本体ケース２内に配置されている。

【００１６】上述の浄化器１は、本体ケース２の上面に
設けられた入水口Ａ及び出水口Ｂをこれらのネジ部３
ａ，４ａを利用し、シンク下等の水道管の途中に接続し
て使用される。

【００１７】流路切換弁５を出口ポート５ｃ側、つまり
本体ケース２内側に切り換えた状態では、図中実線矢印
で示すように入水口Ａから入口管３及び流路切換弁５を
通じて本体ケース２内に水が送り込まれ、該水は浄化カ
ートリッジ６内のフィルタ６ｃ及び活性炭６ｄで浄化さ
れた後に、出口管４を通じて出水口Ｂから送り出され
る。

【００１８】また、流路切換弁５を出口ポート５ｂ側、
つまりバイパス路４ｄ側に切り換えた状態では、図中破
線矢印で示すように入水口Ａから入口管３及び流路切換
弁５を通じてバイパス路４ｄに水が送り込まれ、該水は
浄化されないまま出口管４を通じて出水口Ｂから送り出
される。カートリッジ筒６ａの上端開口が出口管４の内
径よりも絞って形成されているので、バイパス路４ｄを
通過する水は殆どが出水口Ｂに向かって流れる。

【００１９】このように本実施例の浄水器１によれば、
本体ケース２内に配置された流路切換弁５の切換操作に
よって、入水口Ａに送り込まれた水を本体ケース２内と
バイパス路４ｄに振り分けて浄化水と非浄化水を同一の
出水口Ｂから選択的に取り出すことが可能であり、入水
口Ａ及び出水口Ｂをシンク下等にある水道管に接続する
だけで浄水器１の設置を極めて簡単、且つ低コストで行
える利点がある。

【００２０】図３には本発明の第２実施例を示してあ
る。本実施例は、浄化カートリッジに逆止弁を設けた点
で第１実施例と構成を異にしている。尚、構成を同じく
する部分には同一符号を用いその説明を省略する。

【００２１】浄化カートリッジ６を構成するカートリッ
ジ筒６ａの上端開口には、やや内側に膨出して弁座６ｆ
が形成され、該弁座６ｆ上にはスプリング６ｇによって
下方に付勢されたボール弁６ｈが当接配置されている。

【００２２】本実施例の浄水器１では、流路切換弁５を
本体ケース２内側に切り換えた状態では、フィルタ６ｃ
及び活性炭６ｄで浄化された後の水は、ボール弁６ｈを
上方に押し退けて出口管４を通じて出水口Ｂから送り出
される。また、流路切換弁５をバイパス路４ｄ側に切り
換えた状態において該バイパス路４ｄからカートリッジ
筒６ａ内に流れ込もうとする水を、上端開口に設けられ
たボール弁６ｈによって確実に遮断してその浸入を防止
することができる。他の作用，効果は第１実施例と同様
である。

【００２３】尚、上記各実施例では、入口管と出口管を
流路切換弁（３方切換弁）の入口ポートと一方の出口ポ
ートに接続したものを示したが、３方切換弁を除外して
入口管の途中に出口管のバイパス路を接続し、該入口管
の下端部に電磁式の開閉弁を設けるようにしても同様の
流路切り換えを動作を行うことができる。また、第２実
施例に例示した逆止弁はボール弁以外のものでも使用可
能であり、また弁付勢を行うスプリングは自重及び水圧
を考慮すれば必ずしも必要なものではない。さらに、本
発明は図示例以外の浄水器にも広く適用することができ
る。

【００２４】

【発明の効果】以上詳述したように、請求項１に係る浄
水器によれば、入水口に送り込まれた水を本体ケース内
とバイパス路に振り分けて浄化水と非浄化水を同一の出
水口から選択的に取り出すことが可能であり、入水口及
び出水口をシンク下等にある水道管に接続するだけで浄
水器の設置を極めて簡単、且つ低コストで行うことがで
きる。

【００２５】また、請求項２に係る浄水器によれば、上
記効果に加え、非浄化時にバイパス路から濾過材側に流
れ込もうとする水を、逆止弁によって確実に遮断してそ
の浸入を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例を示す浄水器の断面図

【図２】従来の浄水器及び配管例を示す概略図

【図３】本発明の第２実施例を示す浄水器の断面図

【符号の説明】

１…浄水器、２…本体ケース、Ａ…入水口、Ｂ…出水
口、４ｄ…バイパス路、５…流路切換弁、６…浄化カー
トリッジ、６ａ…カートリッジ筒、６ｃ…フィルタ、６
ｄ…活性炭、６ｈ…ボール弁。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 入水口及び出水口を備えた本体ケース内
   に、入水口から本体ケース内に送り込まれた水を浄化す
   る濾過材を配置して成り、入水口及び出水口を水道管の
   途中に接続して使用される浄水器において、 入水口及び出水口を結ぶバイパス路を本体ケース内に配
   設し、 入水口に送り込まれた水を本体ケース内とバイパス路に
   振り分ける流路切換手段を本体ケース内に設けた、 ことを特徴とする浄水器。
2. 【請求項２】 本体ケース内に着脱自在に配置されたカ
   ートリッジ筒内に濾過材を収容し、 該カートリッジ筒の出口部分に出水口側への水移動のみ
   を許容する逆止弁を設けた、 ことを特徴とする請求項１記載の浄水器。