JPH0679147A - ろ過方法 - Google Patents

ろ過方法

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JPH0679147A
JPH0679147A JP23713392A JP23713392A JPH0679147A JP H0679147 A JPH0679147 A JP H0679147A JP 23713392 A JP23713392 A JP 23713392A JP 23713392 A JP23713392 A JP 23713392A JP H0679147 A JPH0679147 A JP H0679147A
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membrane
filtration
backwash
liquid
suspension
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JP23713392A
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Sumio Otani
純生 大谷
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 醗酵液をはじめとする各種の懸濁液から微粒
子を効率よくろ過除去し、且つ逆洗排水量が少なく長時
間安定してろ過できるろ過方法を提供する。 【構成】 懸濁物を多量に含む液体を異方性孔構造を有
する精密ろ過膜を用いてろ過し、ろ圧上昇を検出してあ
るいは一定時間毎にろ過膜の透過液側の圧力を原液側の
圧力よりも大きくして周期的に逆洗を行い、逆洗液と共
にろ過膜から脱着した懸濁物をろ過系外に排出する全ろ
過周期逆洗システムにおいて、膜モジュールの内容積と
膜面積の比が0.31cm3/cm2 以下であることを特徴と
する、全ろ過周期逆洗ろ過方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、全ろ過周期逆洗システ
ムに関するものであり、特に高い膜透過流束を維持する
ために逆洗を周期的に行う精密ろ過膜カートリッジフィ
ルターを用いた全ろ過周期逆洗システムに関するもので
ある。本発明の全ろ過周期逆洗システムは、種々の高分
子、微生物、酵母、微粒子を含有あるいは懸濁する液体
の分離、精製、回収、濃縮などに適用され、特にろ過を
必要とする微細な微粒子を含有する液体からその微粒子
を分離する必要のあるあらゆる場合に適用することがで
き、例えば微粒子を含有する各種の懸濁液、発酵液ある
いは培養液などの他、顔料の懸濁液などから微粒子を分
離する場合にも適用される。
【0002】
【従来の技術】従来、膜を用いて懸濁物質を含有する液
体から懸濁物質を分離する技術としては、例えば圧力を
駆動力とする逆浸透法、限外ろ過法、精密ろ過法、電位
差を駆動力とする電気透析法、濃度差を駆動力とする拡
散透析法等がある。これらの方法は、連続操作が可能で
あり、分離操作中に温度やpHの条件を大きく変化させ
ることなく分離、精製あるいは濃縮ができ、粒子、分
子、イオン等の広範囲にわたって分離が可能であり、小
型プラントでも処理能力を大きく保つことができるので
経済的であり、分離操作に要するエネルギーが小さく、
かつ他の分離方法では難しい低濃度液体の処理が可能で
あるなどの理由により広範囲に実施されている。そして
これらの分離技術に用いられる膜としては、酢酸セルロ
ース、硝酸セルロース、再生セルロース、ポリスルホ
ン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリイミド等
の有機高分子等を主体とした高分子膜や耐熱性、耐薬品
性などの耐久性に優れている多孔質セラミック膜などが
あり、主としてコロイドのろ過を対象とする場合は限外
ろ過膜が使用され、0.05から10μm の微細な粒子
のろ過を対象とする精密ろ過ではそれに適した微孔を有
する精密ろ過膜が使用されている。ところで近年、バイ
オテクノロジーの進歩に伴い、高純度化、高性能化、高
精密化が要求されるようになり、精密ろ過あるいは限外
ろ過技術の応用分野が拡大しつつある。しかしながら、
精密ろ過あるいは限外ろ過においては膜を用いて微粒子
を分離する場合に、濃度分極の影響によりケーク層が生
じて透過流体の流れに抵抗が生じ、また膜の目詰まりに
よる抵抗が大きくなって膜透過流束が急激にかつ著しく
低下してしまうという問題があり、これが精密ろ過ある
いは限外ろ過の実用化を妨げる最大の原因であった。ま
たそれに用いられる膜は汚染されやすく、その防止対策
が必要である。
【0003】ろ過方法としては、ろ過されるべき全ての
液体がろ材(ろ布や膜など)とケーク層を通過して液体
中に含まれている微粒子を分離するいわゆる全ろ過方法
がある。この従来の全ろ過方法では液体が通過して懸濁
物質がろ過膜の内部に捕捉されて分離される段階では高
い透過流束が得られるが、ろ過膜の表面で捕捉される段
階になるとケーク層が形成され、大量の液体を処理する
場合や形成されるケーク層の比抵抗が極端に高い場合は
大きなろ過抵抗となり、このような全ろ過を行うと膜透
過流束が小さくなる。一方排水処理や造水・プール水の
ろ過などの分野においては、目詰まりしたフィルターの
ろ過流束回復のために逆洗を行うことが知られている。
しかしこの全ろ過と逆洗を組み合わせた方法はケーク層
の比抵抗が比較的小さな排水処理の分野で開発された技
術であるため、醗酵液の菌体分離の如き微細で比抵抗の
大きな粒子のろ過にはこのままでは効果がなかった。こ
のため、クロスフロー型ろ過方式をすることが考えられ
た。このクロスフロー型ろ過方式は、ろ過膜の膜表面に
平行にろ過すべき原液体を流し、液体はろ過膜を通って
反対側へ透過し、この原液体と透過液体の流れが直交し
ているためにこのように称されている。このクロスフロ
ー型ろ過方法は、膜に平行な原液体の流れによって膜面
上に形成されたケーク層がはぎ取られるので従来の全ろ
過方法に比べて膜透過流束が大きく、大量の原液体を直
接連続的に分離、精製、濃縮が可能であるが、純水透過
流束の大きいすなわち0.05から10μm の粒子を除
去する精密ろ過領域の膜を用いた場合は急激に膜透過流
束が低下してろ過開始初期の高い膜透過流束を保つこと
は困難であり、結果として全ろ過方法と総透過液量を比
較するとその改善効果は小さく経済的な透過流束を得る
には不十分であった。
【0004】透過流束を高める方法としてはクロスフロ
ーろ過方式と併用してろ過膜への原液体の流入を断続的
に停止したり、ろ過膜の透過液側の弁を閉止することに
より、ろ過膜の膜面に垂直にかかる圧力を断続的になく
すあるいは減少させたり、またろ過膜の透過液側から圧
力を加え透過液側から原液側へ液を流すことによって、
ろ過膜の原液側の膜面上に堆積しているケーク層や付着
層を断続的に取り除く「逆洗」と称する試みがなされて
いるが、これら逆洗が行われた際もろ過膜から脱着した
懸濁物質をろ過系内に残しておくと原液中の懸濁物の濃
度が徐々に増加し、場合によっては原液の粘度も上昇す
るため膜透過流束は徐々に低下して逆洗を行っても透過
流束が十分回復しない等の問題があった。また、透過液
を用いて逆洗を行うと実質上逆洗した量だけ膜透過量は
減少するため、膜透過流束を十分回復するだけの逆洗液
を確保できないという問題があった。一方菌体の活性を
低下させない方法として、クロスフロー循環流速を低下
させ剪断力を小さくすることが行われているが、剪断力
を小さくするとクロスフローろ過方式の効果が小さくな
るため、実際に菌体活性を低下させない方策をとると膜
透過流束が低下する問題があった。またポンプでの菌体
の破砕を少なくするためダイヤフラムポンプなどの剪断
力の小さいポンプを用いるとポンプの脈動が大きくクロ
スフローろ過方式の効果が小さくなる等の問題もあっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】全ろ過周期逆洗法では
膜透過流束の低下が著しくなる前に、あるいはろ圧上昇
が著しくなる前に、透過側の圧力を原液側の圧力よりも
高くして逆洗し膜表面および膜内部に捕捉された微粒子
を系外に排出することにより、膜透過流束は初期の高い
水準に復帰しあるいはろ圧が初期の低い水準に復帰す
る。これを繰り返すことにより平均透過流束は実用性の
ある高い水準が得られる。本発明者はこの全ろ過周期逆
洗法に(1)膜の厚さ方向に孔径の異方性を有してお
り、(2)ろ過一次側の膜表面の平均孔径が除去すべき
原液中懸濁粒子の平均径に対して2倍から30倍であ
り、(3)膜の内部あるいはろ過の二次側膜表面に存在
する最緻密層の平均孔径が除去すべき原液中懸濁粒子の
平均径に対して0.8倍以下である、ことを特徴とする
精密ろ過膜を用いると更に高い平均透過流束が得られ、
逆洗頻度も少なく従って本全ろ過周期逆洗法の実用性が
増加することを発見した。しかし原液の懸濁物濃度が極
めて高い場合は逆洗頻度はどうしても多くなり、そのた
めに逆洗排水の量も多くなりその処理が問題になる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した先行
技術にあった問題点を解決するために為されたものであ
って、実用性のある高い平均膜透過流束を長時間に渡っ
て安定的に維持でき、且つ極限まで逆洗排水量を減少で
きる新規な全ろ過周期逆洗システムを提供することを目
的とするものである。つまり、懸濁物を多量に含む液体
を精密ろ過膜を用いてろ過し、一定時間毎にろ過膜の透
過液側の圧力を原液側の圧力よりも大きくして周期的に
逆洗を行い、逆洗液と共にろ過膜から脱着した懸濁物を
ろ過系外に排出する全ろ過周期逆洗システムにおいて、
精密ろ過膜モジュール内容積と膜面積の比が0.31cm
3/cm2以下であることを特徴とする、全ろ過周期逆洗ろ
過方法である。以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】本発明の全ろ過周期逆洗方法は、種々の高
分子、微生物、酵母、微粒子を含有あるいは懸濁する液
体の分離、精製、回収、濃縮など、ろ過を必要とする微
細な微粒子を含有する液体からその微粒子を除去する必
要のあるあらゆる場合に適用することができるが、特に
醗酵液・培養液からの酵素、微生物、細胞などの分離、
濃縮、回収など懸濁物質のろ過比抵抗が極端に大きい場
合に効果が大きい。本発明の全ろ過周期逆洗方法で行う
逆洗はガスよりも液体で行う方が効果が大きく、系外か
らの異物混入を避ける場合は逆洗液として透過液を用い
ることができる。また透過液を逆流させた分だけ透過量
が減少することを避ける場合は、ろ過系外より洗浄液を
供給して必要に応じた逆洗量で逆洗を行うことが好まし
い。ろ過系外より供給する逆洗液はろ過膜の特性を低下
させたり原液の特性を低下させたりしなければ基本的に
は何でもよい。原液が水溶液であれば逆洗液としては水
を用いるのが一般的である。また逆洗終了後逆洗液を系
内に残したくない場合は、ガスによる脱液を行う。ろ過
膜間差圧が極端に高くなってから逆洗を行うと逆洗後の
ろ過膜間差圧の回復性すなわち洗浄性が悪くなるため、
ろ過膜間差圧が1.0kg/cm2に達する前に逆洗を行うこ
とが好ましい。さらに好ましくはろ過膜間差圧が0.3
kg/cm2に達する前に逆洗を行うことにより、透過流束の
条件をさらに高くすることができる。
【0008】図1と図2は一般的な精密ろ過膜プリーツ
型カートリッジフィルターエレメントの展開図および同
モジュール断面図である。精密ろ過膜3は2枚の通液性
シート2、4によってサンドイッチされた状態でひだ折
りされ、コア孔33を多数有するコアー5の廻りに巻き
付けられている。その外側には外周ガード1があり、精
密ろ過膜を保護している。円筒の両端にはエンドプレー
ト6a、6bにより、精密ろ過膜がシールされている。
エンドプレートはガスケット7を介してハウジングボー
ル28あるいはハウジングヘッド27のシール部と接す
る。ろ過された液体はコアーが形成する中央通孔32を
通って集液口8から集められ、ハウジングヘッドの二次
側出入口23から排出される。図3は精密ろ過膜円盤積
層型カートリッジフィルターモジュールの断面図であ
る。このモジュールは円盤積層型フィルターエレメント
30を含んでおり、円盤積層型フィルターエレメントに
は円盤状の膜支持体38の両面に精密ろ過膜37を設置
してあり、このような円盤が積層されて全体として円筒
状に形成されている。膜支持体の中央部は同心円状に打
ち抜かれてドーナツ状になり、積層されるとこの打ち抜
かれた中央部は中央通孔32を形成する。また支持体は
その内部に通液手段を有し、膜を透過した液は膜支持体
38の内部を伝って中央通孔32に出る、更に二次側出
入口23から排出される。
【0009】フィルターエレメントの外周とハウジング
ボールの内周との間隙が大きいと逆洗を行う時、膜の表
面から剥離した懸濁物ケークがなかなかモジュール外に
排出されず、従って多くの量の逆洗液を流さないと逆洗
の効果が得られない。従ってフィルターエレメントの外
周とハウジングボールの内周との間隙は膜面積によって
一定ではないができるだけ狭い方が良い。しかし狭すぎ
ると膜の隅々まで原液を供給することができなくなる。
本発明者はモジュールの内容積とフィルターエレメント
の膜面積との比が0.12cm3/cm2 以上、0.31cm3/
cm2 以下であること、好ましくは0.16cm3/cm2
上、0.25cm3/cm2 以下であれば、非常に効率よく逆
洗が行え且つろ過の時も原液供給に支障が無いことを見
出した。
【0010】懸濁物を含む原液は図4に示す原液タンク
19からろ過ポンプ12を経てフィルターハウジング一
次側出入口22からモジュール11の中に入る。精密ろ
過膜エレメント30を透過した液は二次側出入口23か
ら排出され、透過液タンク15に集められる。膜が目詰
まりをおこすと、通常は逆洗液を逆洗タンク16から逆
洗ポンプ13・二次側出入口23を経てエレメント30
に送り、膜状のケークを剥離し堆積していた懸濁物を伴
って、一次側出入口22を経て廃液口18に排出され
る。しかしこの時、モジュール11内に残存する原液や
透過液も共に排出されてしまい生産物の損失が大きくな
るので、逆洗する前にモジュールの一次側ガス入口25
および二次側ガス入口24から加圧ガスを導入し、モジ
ュール内に残存する液を原液タンク19および透過液タ
ンク15に押し出す。
【0011】本発明で使用することのできる精密ろ過膜
には、ポリ弗化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポ
リ塩化ビニルの如きビニルポリマー、ポリスルホン、ポ
リエーテルスルホン、脂肪族ポリアミド、セルローズエ
ステル類等の公知の高分子を単独または混合して原料と
することができる。精密ろ過膜の製造は、上記ポリマー
を良溶媒、良溶媒と非溶媒の混合溶媒又はポリマ
ーに対する溶解性の程度が異なる複数種の溶媒の混合し
たものに溶解して製膜原液を作製し、これを支持体上
に、又は直接凝固液中に流延し、洗浄乾燥して行う。こ
の場合に、ポリマーを溶解する溶媒の一例としては、ジ
クロロメタン、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、2−ピロリ
ドン、N−メチル−2−ピロリドン、スルホラン等を挙
げることができる。上記溶媒に添加する非溶媒の例とし
ては、セロソルブ類、メタノール、エタノール、イソプ
ロパノールの如きアルコール類、アセトン、メチルエチ
ルケトンの如きケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキ
サンの如きエーテル類、ポリエチレングリコール、グリ
セリン、エチルグリコールの如きポリオール類等が挙げ
られる。非溶媒の良溶媒に対する割合は、混合液が均一
状態を保てる範囲ならばいかなる範囲でも良いが、5〜
50重量%が好ましい。
【0012】又、多孔構造を制御するものとして膨潤剤
と称される無機電解質、有機電解質、高分子電解質等を
加えることもできる。本発明で使用できる電解質として
は、食塩、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硫酸ナトリ
ウム、塩化亜鉛、臭化マグネシウム等の無機酸の金属
塩、酢酸ナトリウム、ギ酸ナトリウム、酪酸カリウム等
の有機酸塩類、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、ポ
リビニルピロリドン、ポリビニルベンジルトリメチルア
ンモニウムクロライド等の高分子電解質、ジオクチルス
ルホコハク酸ナトリウム、アルキルメチルタウリン酸ナ
トリウム等のイオン系界面活性剤等が用いられる。これ
らの電解質は単独でポリマー溶液に加えてもある程度の
効果を示すものもあるが、これら電解質を水溶液として
添加する場合には、特に顕著な効果を示すことがある。
電解質水溶液の添加量は添加によって溶液の均一性が失
われることがない限り特に制限はないが、通常溶媒に対
して0.5容量%から10容量%である。また電解質水
溶液の濃度についても特に制限はなく、濃度の大きい方
が効果は大きいが、通常用いられる濃度としては1重量
%から60重量%である。製膜原液としてのポリマー濃
度は5から35重量%、好ましくは10から30重量%
である。35重量%を越える時は得られる微孔性膜の透
水性が実用的な意味を持たない程小さくなり、5重量%
よりも小さい時は充分な分離能力を持った精密ろ過膜は
得られない。
【0013】上記のようにして調整した製膜原液を支持
体の上に流延し、流延直後あるいは一定時間をおいて凝
固液中に支持体ごとポリマー溶液膜を浸漬する。凝固液
としては水が最も一般的に用いられるが、ポリマーを溶
解しない有機溶媒を用いても良く、またこれら非溶媒を
2種以上混合して用いてもよい。支持体としては、通常
精密ろ過膜を製造する場合に支持体として使用できるも
のの中から任意に選択することができるが、特に不織布
を使用した場合には支持体を剥がす必要がないので好ま
しい。本発明で使用できる不織布はポリプロピレン、ポ
リエステル等からなる一般的なものであり、材質の制限
を受けるものではない。凝固浴中でポリマーが析出した
流延膜はこの後水洗、温水洗浄、溶剤洗浄等を行い、乾
燥する。この様にしてつくられた精密ろ過膜3は公知の
方法でひだ折り加工される。保護シート2、4としては
不織布、濾紙およびまたは網状体等が用いられる。逆洗
効果を高めるために、不織布はめつけ量が18g/m2
から200g/m2 、好ましくは30g/m2 から10
0g/m2 で、厚さが0.1mmから1mmの、ポリエ
ステル、ポリプロピレンあるいはナイロンの如き合成繊
維でできたものがしばしば用いられる。網状体とはポリ
エステル、ポリプロピレンあるいはナイロンの如き合成
ポリマーのモノフィラメントを格子状に交互に編みあげ
た網状シートを指し、編み目の大きさは12メッシュか
ら500メッシュのものが適している。特に好ましくは
25メッシュから250メッシュのものがよい。
【0014】ひだ折り加工されたろ材は両端部を揃える
ためにカッターナイフ等で両端部の不揃い部分を切り落
とし、円筒状に丸めてその合わせ目のひだ部を、ヒート
シールあるいは接着剤を用いて液密にシールする。エン
ドシール工程はエンドプレート材質によって方法がいく
つかあるが、いずれも従来知られた公知技術によって行
われる。エンドプレートに熱硬化性のエポキシ樹脂を使
用する時は、ポッティング型中に調合したエポキシ樹脂
接着剤の液体を流し込み、予備硬化させて接着剤の粘度
が適度に高くなってから、円筒状ろ材の片端面をこのエ
ポキシ接着剤中に挿入する。その後加熱して完全に硬化
させる。エンドプレートの材質がポリプロピレンやポリ
エステルの如き熱可塑性樹脂の時は、熱溶融した樹脂を
型に流し込んだ直後に円筒状ろ材の片端面を樹脂の中に
挿入する方法が行われる。一方、既に成型されたエンド
プレートのシール表面のみを赤外線ヒーターで溶融し、
円筒状ろ材の片端面を溶着する方法も行われる。
【0015】本全ろ過周期逆洗方法による高懸濁物濃度
液のろ過に対しては、特開昭62−27006号、特公
昭55−6406号や特公平1−43619号で開示さ
れている如き膜の厚さ方向に孔径の異方性を有する膜を
用いると、液中の生産物回収率の向上に更に効果があ
る。これは、このような異方性膜の孔径の大きな面から
孔径の小さな面へ原液をろ過すると、懸濁物が膜表面だ
けで捕捉されるのではなく、膜内部にも入り込んで分散
して捕捉されるため、懸濁物による密なケークの形成が
遅れるためである。このため厚さ方向で孔径の均一な等
方性膜を用いるよりも異方性膜を用いる方が、ろ過開始
から逆洗を行うまでの間の原液のろ過量は2倍以上に増
加する。1回の逆洗で排出される生産物量はろ過量に関
係なく同等なので、結果としては異方性膜を用いた方が
生産物回収率が高くなり、生産物損失率は等方性膜の半
分以下になる。用いる異方性膜の最大孔径層の平均孔径
が除去したい懸濁物粒子径(桿菌の場合はその円筒直
径)の2倍から30倍である時は特に生産物回収率が高
くなって好ましい。最も好ましい最大孔径層の平均孔径
の範囲は、懸濁物粒子径の4倍から16倍の範囲であ
る。異方性膜はその膜の一方の表面に最大孔径層を有
し、その反対表面あるいは膜内部に最緻密層を有する構
造をしている。最緻密層において原液中の懸濁物粒子は
完全に除去できなければならない。従って最緻密層の平
均孔径は除去すべき懸濁物粒子の平均粒子径よりも小さ
い必要があり、好ましくは懸濁物粒子平均径の0.8倍
以下である。
【0016】
【発明の効果】懸濁物を多量に含む液体を精密ろ過膜を
用いてろ過し、一定時間毎にろ過膜の透過液側の圧力を
原液側の圧力よりも大きくして周期的に逆洗を行い、逆
洗液と共にろ過膜から脱着した懸濁物をろ過系外に排出
する全ろ過周期逆洗システムにおいて、精密ろ過膜モジ
ュール内容積と膜面積の比が0.31cm3/cm2 以下であ
ることを特徴とする全ろ過周期逆洗ろ過方法によって、
長期間安定した高い透過流束でろ過を継続でき且つ少な
い逆洗量で膜のろ過能力を回復できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なプリーツ型カートリッジフィルターの
構造を表す図面である。
【図2】本発明に用いるプリーツ型カートリッジフィル
ターモジュール全体図。
【図3】本発明に用いる円盤積層型カートリッジフィル
ターモジュール全体図。
【図4】本発明に用いるろ過フロー図。
【符号の説明】
1 外周ガード 2 保護シート 3 ろ過膜 4 保護シート 5 コア 6 エンドプレート 7 ガスケット 8 集液口 11 膜モジュール 12 ろ過ポンプ 13 逆洗ポンプ 14 洗浄液タンク 15 透過液タンク 16 逆洗水タンク 17 加圧ガス源 18 廃液口 19 原液タンク 22 一次側出入口 23 二次側出入口 24 二次側加圧ガス入口 25 一次側加圧ガス入口 26 パッキン 27 ハウジングヘッド 28 ハウジングボール 30 フィルターエレメント 31 プリーツ部 32 中央通孔 33 コア孔 35 膜支持体外周突起 36 膜支持体外周突起 37 精密ろ過膜 38 膜支持体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 懸濁物を多量に含む液体を精密ろ過膜を
    用いてろ過し、一定時間毎にろ過膜の透過液側の圧力を
    原液側の圧力よりも大きくして周期的に逆洗を行い、逆
    洗液と共にろ過膜から脱着した懸濁物をろ過系外に排出
    する全ろ過周期逆洗システムにおいて、精密ろ過膜モジ
    ュール内容積と膜面積の比が0.31cm3/cm2 以下であ
    ることを特徴とする、全ろ過周期逆洗ろ過方法。
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