JPH0678647A - 生簀装置 - Google Patents

生簀装置

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JPH0678647A
JPH0678647A JP4237024A JP23702492A JPH0678647A JP H0678647 A JPH0678647 A JP H0678647A JP 4237024 A JP4237024 A JP 4237024A JP 23702492 A JP23702492 A JP 23702492A JP H0678647 A JPH0678647 A JP H0678647A
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JP
Japan
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frame
cage
frame body
cage device
water
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JP4237024A
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English (en)
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Daizaburo Tamura
大三郎 田村
Hiroshi Kawanishi
洋 川西
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

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  • Farming Of Fish And Shellfish (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、波浪に対して優れた安定性を有し、
耐久性に優れた生簀装置を提供せんとするものであり、
さらに、該装置全体を沈下させることができるので、如
何なる場合も波浪の影響を受けず、良好に養殖魚介類の
生育を達成することができるという生簀装置を提供せん
とするものである。 【構成】本発明の生簀装置は、中空剛性材料を一体化し
て構成された剛直な枠体に、網状体を取付けてなる生簀
装置であって、該中空剛性材料は、曲げこわさが少なく
とも2×108 kg・cm2 であり、かつ、該枠体を水面に
浮かせたときに、該枠体の断面積の30〜70%が水中
に沈下していることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、波浪に対して優れた安
定性を有し、生簀網の破網欠点の改善された耐久性に優
れた生簀装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から生簀装置として、例えば、特開
昭60−34121で提案されているように、中空のゴ
ム弾性体に気体を充填してなる生簀装置や、特開昭62
−171627で提案された剛性パイプを補強弾性体で
連結した生簀装置などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の生簀装
置は、生簀枠が波面に追従して変形するため、揺動が大
きく、枠体上での作業がしにくく、また、水中網が生簀
枠の揺動により疲労し易く破網するという欠点があっ
た。また、網が大きく揺動することにより、養殖魚介類
が刺激されて成育が悪いという欠点があった。また、後
者の生簀装置は、生簀枠が波面に追従して変形し、揺動
する度合は、剛体パイプを使用した分だけ前者のものよ
りも小さいが、しかし、補強弾性体が変形するため、生
簀枠全体としては前者と同様に変形し揺動するので、同
様な欠点が発生することには変りがなかった。
【0004】本発明は、かかる従来生簀装置に鑑み、波
浪に対して優れた安定性を有し、枠体上での作業がしや
すく、破網欠点の改善された、耐久性に優れた生簀装置
を提供せんとするものである。本発明の生簀装置によれ
ば、該装置全体を沈下させることができるので、如何な
る場合も波浪の影響を受けず、良好に養殖魚介類の生育
を達成することができるという利点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、次のような構成を採用する。
【0006】すなわち、本発明の生簀装置は、中空剛性
材料を一体化して構成された剛直な枠体に、網状体を取
付けてなる生簀装置であって、該中空剛性材料は、曲げ
こわさが少なくとも2×108 kg・cm2 であり、かつ、
該枠体を水面に浮かせたときに、該枠体の断面積の30
〜70%が水中に沈下していることを特徴とするもので
ある。
【0007】
【作用】従来の生簀装置は、枠体が波浪に追従して揺動
する機能または機構を有するものであり、枠体も網も、
結果的に常に揺動を繰り返しているために、極めて疲労
し易く、したがって破壊、破網し易い欠点があった。
【0008】本発明は、波浪に対して安定な枠体につい
て検討したところ、剛直な枠体が波浪に対して突進む特
徴を発揮し、しかも、従来生簀装置の上述欠点を悉く改
善する事実を究明したものである。
【0009】本発明を図面により説明する。
【0010】図1は、本発明の生簀装置の一例を示す斜
視図である。1は剛直な枠体であり、下方には底のある
網2を吊り下げ、網2の下端には重り3を取付けてい
る。なお、4aと4bは補強ロープ、5と5aは係留ロ
ープ、6は浮力体である。
【0011】枠体1は、中空剛性材料で構成され、水密
性を有する中空体であり、したがって、水面に浮かせる
ための浮力を有するものであり、また、水を入れて封入
すれば、水中に沈めることもできるものである。かかる
枠体の断面形状は、円形、楕円形、多角形など、いずれ
の形状でもよいが、円形状のものが強度的にも、また波
に対する抵抗が小さくて、強いので好ましい。
【0012】中空剛性材料を構成する素材としては、た
とえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニー
ル、ポリアミド、ポリエステルなどのプラスチック、ガ
ラス繊維や金属繊維などで補強された不飽和ポリエステ
ル樹脂、ビニールエステル樹脂、エポキシ樹脂などから
なるFRP、アルミニューム合金、ステンレス鋼、チタ
ン合金、鉄などの金属およびこれらの複合材料を使用す
ることができる。
【0013】枠体1は、中空剛性材料を一体化して剛直
化した枠体、つまり剛体をつくる必要がある。かかる一
体化方法としては、中空剛性材料がプラスチックである
場合は、熱融着による突き合せ接合、フランジ接合、中
空材料の内側あるいは外側に、プラスチックやFRP、
金属などからなる別の中空体を取付けて接合する、など
が好ましい。FRPの場合は、同質のFRPのハンドレ
イアップや上述と同様にフランジ接合や別の中空体の取
付けによる接合が好ましく、金属の場合は溶接接合やフ
ランジ接合が好ましい。これらの方法は、単独あるいは
併用して接合してもよい。
【0014】本発明の作用について説明する。
【0015】まず、生簀を構成する枠体として、中空剛
性材料を一体化して剛体とした理由を説明する。
【0016】図2は、本発明の作用を説明する図であ
る。波高Hの波が来ると、剛体である枠体1は、波の中
の水中部分である斜線部の浮力と生簀全体の重量とで吊
り合って、静水面(C)の高さに位置する。そして、剛
体であるため、波形に追従して曲がるということがない
ので、この曲りによる上下方向の揺動がない。また、前
述したように枠体1の断面形状が円形である場合、波高
Hによる上下方向の水の動きに対する抵抗が小さくな
り、上下方向の揺動が小さくなるので好ましい。ところ
が、前述したゴム弾性体の枠体や、剛性パイプを補強弾
性体で連結した枠体は、枠体が波高Hにほぼ追従して変
形し、曲るため、波高Hにほぼ相当する大きさで上下方
向の揺動を受ける。このため、枠体に人が乗ることがむ
ずかしく、給餌、点検、養殖魚介類の出し入れ、保守管
理等の作業がしにくい。また、枠体の上下方向の揺動が
大きいため、網2が疲労して破網する。この理由は、網
は水面下10〜30mと比較的深い所まで吊り下ってい
るので、波による揺動は少なく静止状態であるうとする
が、枠体が上下方向に揺動するため、網も引張られて疲
労することによる。また、枠体の揺動が大きいと吊り下
げた網2の揺動も大きくなるので、養殖魚介類の成育に
悪影響を与える。この理由は、静止状態の水中におい
て、網だけが揺動するため、接触した貝類の揺動、接触
した魚類とのこすれ、網の動く水中音や金網の場合は網
自体の音、網の揺動の視覚等の刺激が加わることによ
る。
【0017】ところが、本発明の生簀装置は、前述した
ように、揺動が小さいため、これらの欠点がない。すな
わち、枠体に人が乗って作業がしやすく、破網がなく、
養殖魚介類の生育が良い。
【0018】本発明の枠体を構成する中空剛性材料は、
曲げこわさ2×108 kg・cm2 以上、好ましくは5×1
8 kg・cm2 以上のものであるが、曲げこわさは、E・
I(E:ヤング率、I:断面2次モーメント)の積で表
わされる数値で、E・Iが大きいと曲りにくく(剛
体)、小さいと曲りやすいことを意味する。E・Iが2
×108 kg・cm2 未満であると、枠体が柔らかくて波面
に追従して変形可能であるため、前述したように、揺動
が大きくなり、本発明の効果が得られない。
【0019】また、本発明の枠体は、水面に浮かせた時
に、枠体の水中に沈下している部分が枠体断面積の30
〜70%である。すなわち、水中沈下部分が30%未満
の場合は、枠体は、いわば、波の山に乗った状態になる
ため、波高の変化を直接受ける。具体的に図2で説明す
ると、波高がHからH' に変化すると、枠体もAから
A' に変化し、つまり、波高の変化分だけ揺動する。逆
に70%を越える場合は、枠体は、いわば、波の谷に浮
いた状態になるため、波高が前述と同様に変化すると、
枠体もBからB' に変化し、結局、波高の変化分だけ揺
動する。ところが30〜70%であると、例えば、最も
好ましい水中沈下部分が50%の場合、枠体は波の中
間、すなわち、静水面(C)近くに位置する。そして、
静水面は波高が変化しても常に±0で一定であるため、
揺動が小さいという特徴を発揮する。以上、枠体を構成
する中空剛性材料の曲げこわさと水中沈下部分について
説明したが、曲げこわさは、使用する素材、太さ、肉厚
および長さ等の要因によって変動するものであり、以下
にその代表的な例を挙げて、曲げこわさE・Iと、枠体
の水中沈下部分の割合とについて説明する。
【0020】枠体として、鋼管で内径600mm、肉厚9
mmを使用した場合、 E=2.1×106 kg/cm2 、 I=(π/64)(d2 4 −d1 4 )=8.0×104 cm4 (ここで、π=円周率=3.14、d2 =外径=61.
8cm、d1 =内径=60.0cm)、したがって、 E・I=1.7×1011kg・cm2 となる。なお、枠体の水中部分の割合は、重りの重量や
各部の構造によって異なるが、通常の構成ではおおよそ
55%程度である。
【0021】次に、枠体がガラス繊維強化のビニールエ
ステル樹脂からなるFRPパイプで、内径450mm、肉
厚10mmの場合、 E=2.2×105 kg/cm2 、 I=3.8×104 cm4 したがって、 E・I=8.4×109 kg・cm2 であり、水中部分はおおよそ40%程度である。
【0022】また、枠体がポリプロピレンパイプで、内
径450mm、肉厚16mmの場合、 E=8.0×103 kg/cm2 、 I=6.8×104 cm4 したがって、 E・I=5.4×108 kg・cm2 であり、水中部分はおおよそ35%程度である。なお、
水中部分の割合は内部に水を入れることによっても調整
できる。
【0023】次に、枠体1a、1bの長さについて説明
する。枠体の一辺の長さが、波の波長よりも小さいと、
枠体が波に乗った状態となり、波形に応じて大きく揺動
するが、枠体の一辺の長さが波長よりも大きいと波に乗
って揺動することはない。すなわち、通常の波の場合で
は、波高が高々2m程度以下であるから、その場合は、
枠体の一辺の長さは少なくとも10m とるのが好まし
い。本発明では、この10m を枠体一辺の基準長さと
し、そして円形生簀では直径で定義する。この長さは、
長い程、波に対して、揺動しない方向に作用する。その
意味では、一辺が15m 以上の長さを有する枠体がさら
に好ましい。しかし、枠体の一辺の長さを長くすると、
外力が大きくなるため、破損しない強度を得るため、断
面係数を大きくする必要が生じ、結局、強度と曲りによ
る揺動との両面から中空剛性材料の曲げこわさを高める
必要が生じる。具体的には、その太さを大きくすると
か、肉厚を厚くするとか、さらには、2本以上の中空剛
性材料を左右あるいは上下に配置して強化するなどの方
法で対処することができる。
【0024】これを数値的に表わすと、次式の中空剛性
材料の曲げこわさ(E・I)と枠体の一辺の長さ(L)
との下記関係式で表わされ、この式から、枠体の任意の
長さに対する必要な曲げこわさを概算することができ
る。
【0025】 E・I≧[(L/10)4/3 ×2]×108 (kg・cm2 ) 式中、10は、上述の枠体一辺の基準長さ10m のこと
である。
【0026】上記関係式から求められた曲げこわさ値
は、枠体を構成する中空剛性材料1本の一辺の長さに対
する必要な剛性、すなわち太さ、肉厚、強度を規定する
ものであり、したがって、複数本で構成する場合は、集
合体としての曲げこわさとして考えればよい。いずれに
しても、上記曲げこわさは最低値であり、それ以上の曲
げこわさ値を有する材料を使用することが強度面からも
必要である。
【0027】本発明は、以上説明したように、枠体が剛
体で、曲げこわさが2×108 kg・cm2 以上で、かつ、
水中沈下部分が枠体断面積の30〜70%であり、長さ
が波長よりも大きい枠体が、これらの要件の相互作用
(相乗効果)によって、波浪に対して優れた揺動安定性
を達成するものである。
【0028】次に、本発明の生簀装置は、沈下式生簀装
置とすることができる。
【0029】すなわち、本発明の生簀装置は、枠体が、
空気と水を封入することができる出入口を設けることに
より、該枠体内に水を充填することができ、該充填水分
量によって、適宜の水深の領域に沈下させることができ
るものである。
【0030】また、通常の浮遊式の生簀装置では枠体上
面は開放されているものであるが、本発明は沈下式生簀
装置であるので、枠体の6面の全部を網状体で被覆する
必要がある。もちろん、本発明の生簀装置を浮遊式の生
簀装置として使用する場合は、従来通り、枠体上面を開
放して使用することができる。しかし、かかる場合で
も、6面全部を網状体で被覆して使用することもでき、
かかる方法の方が、天候の急転による荒波による被害、
たとえば枠体が波に沈んだ際の魚類の逃亡などの被害を
受けることがなくて好ましい。
【0031】沈下式生簀装置によれば、概して波高が高
い場合や、荒天時に、生簀全体を波の影響の小さい静か
な水中に沈下させることができ、生簀装置の耐久性を高
めるとともに、養殖魚介類への刺激を少なくして、成育
を良くすることができる。
【0032】本発明の沈下式生簀装置を沈下させる方法
の一例を説明する。まず、枠体1としては、その内部中
空に、浸水や空気洩れによる沈下を防ぐため、間仕切り
をして構成される区画を有するものが好ましい。かかる
区画数は、好ましくは4以上、さらに好ましくは8以上
設けるのが好ましい。すなわち、枠体各辺に少なくとも
1つ、さらには2つ以上の区画を設けることにより、沈
下速度や水深を調整し易い利点がある。かかる観点から
すると、発泡樹脂などを必要量封入しておくことも調整
機能の上から好ましい。
【0033】該生簀装置を沈下させるには、枠体の各区
画に設けた空気と水の出入口7からポンプで注水した
り、また、前記各出入口7に取り付けたバルブやコック
を開けて自然に注水する。いづれの場合も、各出入口7
を、図1に示すように、ホースまたは、パイプなどから
なる連結管8で相互に連結しておくと、バルブやコック
の開閉に要する手間が省けて好ましい。沈下させる深さ
は、海洋条件にもよるが、水面下5〜50m の範囲が好
ましい。沈下させる深さは、枠体1と浮力体6との間の
係留ロープ5の長さあるいは下部に所定長さの足を取り
付けることによって決定する。この場合、浮力体6の浮
力は生簀の水中重量よりも大きくする必要がある。勿
論、沈下させる場合は、生簀装置の上面にも網を張設し
て、養殖魚介類が逃亡するのを防止する必要がある。一
方、沈下させた生簀装置を浮上させる方法としては、た
とえば空気と水の出入口7aから、コンプレッサーなど
で空気を入れ、7bから排水することによって実施でき
る。
【0034】枠体1の内側に対角線状に取り付けた補強
ロープ4a、4bは、たとえば、生簀に加わる外力を係
留ロープ5a(図1右側手前)が1本で支える場合、枠
体1のコーナー部1cは、主として枠体1aに加わる外
力を支え、補強ロープ4aは、主として枠体1bに加わ
る外力を支えることとなり、したがって、コーナー部1
cに外力を集中させずにすむので、枠体の耐久性を高く
することができる。すなわち、補強ロープの伸度は、枠
体1の対角線方向の変形量よりも小さいものが好まし
く、ワイヤーロープ、金属製やFRP製の棒、アラミド
繊維や低伸度ポリエチレン繊維からなるロープなどが好
ましく使用される。かかる補強ロープの本数は、全方向
の外力に対処できるように2本以上が好ましい。また、
フックなどを使用して、取付け、取外しを、簡単、容易
に工夫することも、作業効率の上から好ましい。
【0035】
【実施例】以下、実施例により、本発明を説明する。
【0036】実施例1 図1に示すような生簀装置を形成した。それぞれの部材
は次のとおりである。枠体1は、内径450mm、外径4
70mm、長さ6m のFRPパイプを接合して、一辺1
5.4m の四角枠剛体を形成した。FRPパイプはガラ
ス繊維補強のビニールエステル樹脂製のものを使用し、
パイプ同志の接合は、パイプ内に別の長さ900mmのパ
イプを嵌合挿入して、これらを一体に樹脂で接着し、パ
イプの外側には厚さ25mmのフランジを形成して、密封
用のゴムパッキンを入れた上ボルトで接合した。枠体1
のヤング率Eは2.2×105 kg/cm2 で、断面2次モ
ーメントIは、3.8×104 cm4 であり、したがっ
て、曲げこわさE・Iは8.4×109 kg・cm2 であっ
た。パイプの内部には4カ所に仕切り板を入れて区画
し、各区画には発泡スチロールを封入した。なお、各コ
ーナー部は、枠体と同一材質のFRPをハンドレイアッ
プで積層し、厚さ20mmとした。
【0037】網2は、ポリエチレンの撚糸からなる、直
径3.5mm、目の一辺の長さ4cmの原網を、幅×長さ×
深さ各14.5m の寸法に、底を付けて仕立て、枠体の
内側の金具部に取り付けて、吊り下げた。網の下端に
は、枠体の長さ1m 当り10kgの鉄の重り3を取り付け
て生簀装置を形成した。
【0038】この生簀装置の総空中重量は、約4.5ト
ンで、海面に浮かせた時、枠体1の水中沈下部分は、該
枠体断面積の約40%であった。
【0039】波浪による揺動を観察すると、波高は約1
〜2m であったが、揺動はほとんどなく、安定性に優れ
ていた。
【0040】養殖魚として、4月に体長約30cmのハマ
チの幼魚を約1万尾入れて、12月に獲り上げた。生存
率は約90%で、通常の85%位と比較して良好であっ
た。 実施例2 図4に示すような生簀装置を形成した。生簀を構成する
枠体1は実施例1と同じFRP製であるが、各区画内に
は発泡スチロールを封入しないで中空とし、各区画間に
はホースからなる連結管8を取り付けて空気と水が流通
する形にした。該枠体1の下部には、内径200mmφ、
外径220mmφ、長さ16m のFRPパイプからなる足
9を取り付け、足9は、同じFRPパイプで相互に連結
して補強した。
【0041】網2は、実施例1と同じものを使用し上面
にも取り付け、すなわち、該生簀装置の全面に取り付け
た。取り付け方法は、足9と同じ補強部に取り付け、下
部の重りは使用しなかった。
【0042】この生簀装置の総空中重量は、約5.2ト
ンで、海面に浮かせた時、該枠体1の水中部分は、該枠
体1の断面積の約45%であった。ハマチを入れて、台
風の来る前日に、水の出入口7bから、ポンプで水を該
枠体1内に入れて、水深30m の海底に着底させた。
【0043】台風が通過した後、空気の出入口7aか
ら、コンプレッサーにより空気を該枠体1内に入れて浮
上させて点検した結果、生簀装置に破損などの異常がな
く、ハマチも元気に遊泳していた。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、波浪による揺動が小さ
く安定性に優れているため、人が乗って各種の作業、例
えば、養殖魚介類の出し入れ、網の取り替えなどの作業
が容易にできる。また、網を引張る作用が小さいので、
疲労による破網がなく、網の動きも小さいので、養殖魚
介類に悪い刺激が加わらないため、成育が良い。さら
に、台風などの荒天時には、波浪の影響の小さい水面下
に沈下させることができ、耐久性を高めるとともに、養
殖魚介類を避難させ得るとともに安心感を与えることも
できるので、成育がさらに良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この図は、本発明の生簀装置の一例を示す斜
視図である。
【図2】 この図は、本発明の生簀装置を構成する枠体
の水中沈下割合と小波中での浮遊位置を示す概略図であ
る。
【図3】 この図は、図2の各枠体の大波中での浮遊位
置を示す概略図である。
【図4】 この図は、本発明の生簀装置の他の一例(沈
下式)を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c:枠体 2 :網 3 :重り 4a,4b :補強ロープ 5,5a :係留ロープ 6 :浮力体 7,7a,7b :空気と水の出入口 8 :連結管 9 :足 A、A′ :水中沈下部分が30%未満の枠
体 B、B′ :水中沈下部分が70%を越える
枠体 H、H′ :波高 C :静水面

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空剛性材料を一体化して構成された剛
    直な枠体に、網状体を取付けてなる生簀装置であって、
    該中空剛性材料は、曲げこわさが少なくとも2×108
    kg・cm2 であり、かつ該枠体を水面に浮かせたときに、
    該枠体の断面積の30〜70%が水中に沈下しているこ
    とを特徴とする生簀装置。
  2. 【請求項2】 枠体の一辺の長さ(L)に比例して、次
    式で求められる大きさの曲げこわさ(E・I)を有する
    中空剛性材料を用いることを特徴とする請求項1記載の
    生簀装置。 E・I≧[(L/10)4/3 ]×108 (kg・cm2 ) 式中、10は10m のことで、枠体一辺の基準長さを意
    味する。
  3. 【請求項3】 枠体の一辺の長さが、10m を越える場
    合、少なくとも1個/10m の割合で係留点を設けるこ
    とを特徴とする請求項1記載の生簀装置。
  4. 【請求項4】 枠体が、空気と水を封入することができ
    る出入口を有することを特徴とする請求項1記載の生簀
    装置。
  5. 【請求項5】 枠体の内側に2本以上の補強ロープを対
    角線状に取り付けたことを特徴とする請求項1記載の生
    簀装置。
  6. 【請求項6】 生簀装置が、枠体の6面の全部を網状体
    で被覆したことを特徴とする請求項1記載の生簀装置。
JP4237024A 1992-09-04 1992-09-04 生簀装置 Pending JPH0678647A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004501658A (ja) * 2000-07-03 2004-01-22 クレイン, ショロモ 外海用養魚装置
KR101354408B1 (ko) * 2012-04-03 2014-01-28 주식회사 대성에프앤비 외해 수중 침하식 밀폐형 가두리양식장
KR101358180B1 (ko) * 2013-05-24 2014-02-10 김건우 동합금 그물을 이용한 가두리망의 제조방법

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004501658A (ja) * 2000-07-03 2004-01-22 クレイン, ショロモ 外海用養魚装置
KR101354408B1 (ko) * 2012-04-03 2014-01-28 주식회사 대성에프앤비 외해 수중 침하식 밀폐형 가두리양식장
KR101358180B1 (ko) * 2013-05-24 2014-02-10 김건우 동합금 그물을 이용한 가두리망의 제조방법

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