JPH0678466A

JPH0678466A - 電池の充電方法

Info

Publication number: JPH0678466A
Application number: JP22737992A
Authority: JP
Inventors: Toshiharu Kuniga; 俊治國賀
Original assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 1992-08-26
Filing date: 1992-08-26
Publication date: 1994-03-18

Abstract

(57)【要約】【目的】異常電池の充電と休止の繰り返しを防止する
とともに、異常電池と正常電池のセット不良とを判別し
て充電する。【構成】本発明の充電方法は、充電を開始したときに
電池電圧を検出して、正常電池がセットされたことを検
出して充電する充電方法を改良したもので、電圧と温度
の両方を検出して正常電池であるかどうかを判別して充
電することを特徴とする。【効果】充電を開始したときに電池電圧が設定値以上
の電池を異常電池として充電しない。また、充電を開始
したときに電池温度が検出されないと電池が正常にセッ
トされないと判断して充電を停止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は電池の充電方法に関し、
とくに、充電を開始したときに正常電池であるかどうか
を調べて充電する電池の充電方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】充電器は、電池をセットした後、スター
トスイッチを押して充電を開始する。この充電器は、充
電を開始した後、電池が正常であるかどうか、電池が正
常にセットされているかどうか等を判断して充電を継続
する。従来の充電方法は、正常電池であるかどうかを電
池電圧で検出している。すなわち、電池に接続する充電
端子の電圧を検出して、正常電池であるかどうかを判別
している。正常電池を正常にセットして充電を開始する
と、充電端子の電圧は所定の電圧値となる。しかしなが
ら、正常電池が正常な状態にセットされない場合、充電
端子の電圧は異常に高くなる。それは、充電用の電源が
無負荷になるからである。したがって、端子電圧を検出
することによって、正常電池を正常な状態にセットした
かどうかを判別できる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来のこの方法で異常
電池を充電すると、充電−休止−充電−休止・・・を繰
り返して充電が終らなくなる。異常電池は、過充電、過
放電によって電池性能が低下し、内部抵抗が著しく増大
したものである。異常電池は、充電を開始すると電圧が
異常に上昇し、充電を休止すると電圧が正常以下に低下
する性質がある。このような性質の異常電池を充電する
と下記の状態となる。充電を開始して電池電圧を検出すると、電圧が異常
に上昇するので充電を休止する。所定時間経過すると、電池電圧が低下するので、再
び充電を開始する。充電を開始すると電池電圧が上昇する。したがっ
て、再び充電を休止する。その後、との状態を繰り返し、充電と休止とを繰り
返す。したがって、異常電池を従来の方法で充電する
と、いつまでも充電が終了しなくなる。

【０００４】さらに、従来の充電方法のように、充電を
開始したときに電池電圧を検出する方法は、「正常電池
を正常にセットしたこと」は検出できるが、異常電池
と、電池のセット不良（電池がセットされない状態を含
む）とを判別できない。それは、異常電池であっても、
あるいは、電池がセットされない状態であっても、充電
端子の電圧が異常に上昇するからである。異常電池と、
電池のセット不良とが区別できるなら、正常電池は正常
にセットし直すことによって正常に充電し、異常電池は
充電を停止することができる。異常電池は充電しても使
用できない。しかしながら、正常電池は正常にセットし
て充電することによって使用できる。したがって、異常
電池と正常電池のセット不良とを判別できるなら、異常
電池の充電を停止し、また、正常電池は正常な状態で充
電できる。

【０００５】本発明は、このことを実現することを目的
に開発されたもので、本発明の重要な目的は、異常電池
の充電と休止の繰り返しを防止するとともに、異常電池
と正常電池のセット不良とを判別できる電池の充電方法
を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の電池の充電方法
は、前述の目的を達成するために下記のようにして電池
を充電する。すなわち、本発明の電池の充電方法は、充
電を開始したときに電池電圧を検出して、正常電池がセ
ットされたことを検出して充電する充電方法を改良した
ものである。とくに、本発明の電池の充電方法は、電池
電圧に加えて、電池温度を検出して正常電池であるかど
うかを判別する。

【０００７】

【作用】正常電池を正常にセットした状態と、
異常電池を正常にセットした状態と、電池を正常に
セットしていない状態とでは、電池の電圧と温度とが下
記のように相違する。正常電池を正常にセットして充電を開始すると、電
池の温度が検出されるとともに、電池電圧は所定値以下
になる。異常電池を正常にセットして充電を開始すると、電
池の温度は検出されるが、電池電圧は所定値よりも高く
なる。電池が正常にセットできない状態で充電を開始する
と、電池の温度は検出されず、また、電圧も所定値より
も高くなる。、、の状態を表１に示している。

【０００８】

【表１】

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想
を具体化するための方法を例示するものであって、本発
明の方法は、充電条件、電池の種類、使用する充電回路
等を下記のものに特定するものでない。本発明の方法
は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えること
ができる。

【００１０】本発明の電池の充電方法は、電池の充電を
開始したときに、温度上昇と電圧の両方を検出して、下
記の〜の状態を判別する。正常電池の正常なセット状態異常電池をセットした状態電池を正常にセットしていない状態すなわち、本発明の電池の充電方法は、充電を開始した
初期に、電池の温度を検出するとともに、電池電圧を検
出する。正常電池が正常にセットされると、電池温度が
検出され、また、電圧は設定値よりも低くなる。

【００１１】異常電池をセットすると、電池温度は検出
されるが、電池の端子電圧が異常に高くなる。それは、
異常電池は内部抵抗が非常に高く、充電用電源の負荷が
軽くなるからである。

【００１２】また、正常電池が正常にセットされない状
態では、電池温度は検出されず、また、充電電源は無負
荷となるので電圧は異常に上昇する。

【００１３】このように、性質が異なる電池を識別する
回路を図１に示している。この回路は、電池の温度を
検出する温度センサー１と、温度センサー１の出力信号
を演算処理する温度検出手段２と、電池の電圧を検出す
る電圧センサー３と、電圧センサー３の出力信号を演算
する電圧検出手段４と、電圧検出手段４と温度検出手段
２とで正常電池と判断された電池を充電する充電制御手
段５と、充電制御手段５にオンオフ制御されて電池の充
電を停止するスイッチング素子６と、スイッチング素子
６を介して電池に接続される充電用の電源７とを備えて
いる。

【００１４】温度センサー１は、充電する電池の表面温
度を測定する。温度センサー１はパック電池に内蔵さ
れ、あるいは、電池の表面に接触して電池温度を検出す
る。複数の電池をパックにしたパック電池は、内部に温
度センサー１を内蔵して、電池温度を正確に測定でき
る。この場合、パック電池のケーシングに、温度センサ
ー１に接続された温度端子を設ける。そして、温度セン
サー１は、電池が正常にセットされると、電池温度を示
す信号を出力する。

【００１５】温度検出手段２は、温度センサー１から入
力される信号を処理して、充電される電池の温度上昇を
検出する。温度検出手段２は、温度センサー１から入力
される温度信号を一定のサンプリング周期で検出し、前
回の測定値と次回の測定値とを比較して温度が上昇する
勾配（ΔＴ／Δｔ）を検出する。さらに、温度検出手段
２は、電池温度を示す信号が温度センサー１から入力さ
れているかどうか、即ち、電池温度が検出されているか
どうかを判断して、電池がセットされたかどうかを判定
する。

【００１６】電圧センサー３は、電池の電圧を検出し、
検出信号を電圧検出手段４に入力する。電圧検出手段４
は、一定のサンプリング周期で電池電圧を検出して正常
電池であるかどうかを判定する。すなわち、電圧検出手
段４は、一定の周期でサンプリングされた電池電圧を、
あらかじめ記憶されている規定電圧に比較し、規定電圧
よりも電池電圧が低いと正常電池と判定する。

【００１７】温度検出手段２と電圧検出手段４の出力は
充電制御手段５を制御する。温度検出手段２と電圧検出
手段４の両方の判定から、正常電池であると判断する
と、充電制御手段５は、通常の状態で電池を急速充電す
る。充電制御手段５は、充電する電池の電圧を検出し、
電池電圧がピーク値に上昇し、あるいはピーク値からΔ
Ｖ低下すると、スイッチング素子６をオフにして充電を
停止する。充電制御手段５が制御回路の充電を停止した
後は、電池電圧が低下しても、充電を再開しない。

【００１８】さらに、充電制御手段５は、温度検出手段
２と電圧検出手段４の何れかまたは両方で、異常電池、
電池のセット不良と判断した場合、電池の充電をストッ
プして充電を再開しない。

【００１９】図１に示す充電回路は、温度検出手段２と
電圧検出手段４と充電制御手段５とで制御手段を構成し
ている。制御手段はマイクロコンピュータで構成するこ
とができる。マイクロコンピュータで構成される制御手
段は、温度検出手段２と電圧検出手段４と充電制御手段
５とを別々の回路とせず、これ等を１台のマイクロコン
ピュータで実現することができる。制御手段は、図２の
フローチャートで電池を充電する。電池の急速充電を開始する。（ｎ＝１）温度センサー１と温度検出手段２とで電池の温度を
検出する。（ｎ＝２）電池温度が検出された電池は、電圧検出手段４が電
池電圧（ＶB）を規定電圧（ＶR）に比較する。（ｎ＝
３）電池電圧（ＶB）が規定電圧（ＶR）以下であると、
正常電池と判断して正常な充電をする。（ｎ＝４）電池電圧（ＶB）が規定電圧（ＶR）よりも大きい
と、異常電池と判断して、異常電池の表示をする。（ｎ
＝５）異常電池は充電をストップする。（ｎ＝６）電池温度が検出されない電池は、下記のように処理され
る。電圧検出手段４が、電池電圧（ＶB）を規定電圧
（ＶR）に比較する。（ｎ＝７）電池電圧（ＶB）が規定電圧（ＶR）よりも大きい
と、電池が正常にセットされていないと判断して、電池
セット不良の表示をする。（ｎ＝８）電池セットの不良と表示して充電をストップする。
（ｎ＝９）電池電圧（ＶB）が規定電圧（ＶR）よりも低いと判
断された場合、サーミスタ等の温度センサー１不良と判
断する。（ｎ＝１０）センサー異常と表示して充電をストップする。（ｎ
＝１１）

【００２０】

【発明の効果】本発明の電池の充電方法は、電池電圧に
加えて、電池温度を検出して電池を充電する。すなわ
ち、本発明の充電方法は、充電の開始時に電池温度が検
出されるが、電池電圧が規定電圧よりも高くなる電池を
異常電池と判定する。異常電池と判定された電池は、そ
の後に電圧が低下しても再充電しないようにできる。し
たがって、従来の充電方法のように、異常電池を充電、
休止、充電を繰り返すことがなく、異常電池の充電を停
止できる。

【００２１】さらに本発明の電池の充電方法は、充電で
きない異常電池と、正常電池のセット不良とを判別でき
る。このため、異常電池は充電を停止し、正常電池のセ
ット不良は、異常電池と異なる表示として明示すること
ができ、電池のセット不良を解消して充電できる特長も
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の電池の充電方法に使用する充電回路の
一例を示すブロック線図

【図２】本発明の一実施例にかかる電池の充電方法を示
すフローチャート

【符号の説明】

１…温度センサー２…温度検出手段３…電圧センサー４…電圧検出手段５…充電制御手段６…スイッチング素子７…電源

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】電池温度を検出する温度センサーを備え
た電池の充電を開始したときに電池電圧を検出して、正
常電池がセットされたことを検出して充電する充電方法
において、電圧と温度の両方を検出して正常電池である
かどうかを判別して充電することを特徴とする電池の充
電方法。