JPH0678354U - テープの貼付装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シートに貼付けられるテープの大幅な張力変
化を確実に吸収できるようにしたテープの貼付装置を提
供する。 【構成】 一方向に走行するシート１の上面に対してタ
ッチロール２を接離自在に設ける。リール８からタッチ
ロール２に引き出されるテープＴの引き出し路に、テー
プＴの張力変化により揺動するダンサーロール１１を設
ける。テープＴの引き出し路にテープＴの張力変化によ
り移動するアキュームレートロール１０を設ける。ダン
サーロール１１とアキュームレートロール１０の移動に
よってテープＴの張力変化を吸収し、シート１に貼付け
られたテープＴがシート１から外れるのを防止する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、段ボールシート等の連続したシートにテープを連続的に貼付ける テープの貼付装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

段ボールシート等のシートから形成された箱の側板の引き裂きによる箱の開放 を容易とし、あるいは箱の側板に形成された手提げ孔の周囲の補強のために、箱 の内周に内面を１回りするテープを貼付けることが行なわれている。ここで、テ ープは支持体の片面に接着剤層を設けた構成とされている。

【０００３】 上記テープは、通常、段ボールシート等のシートを連続して形成する際に、シ ートの移送ライン上に設けた貼付装置によってシートの片面に連続して貼付けら れる。

【０００４】 テープの貼付装置として、本件出願人が既に提案した特開平１−２４７３６９ 号公報に記載されたものが従来から知られている。

【０００５】 上記貼付装置は、一方向に走行するシート上に設けられたタッチロールによっ てリールから引き出されたテープをシートの上面に接着させるテープ貼付ユニッ トをシートの幅方向に位置調整自在に設け、そのテープ貼付ユニットをテープの 貼付位置で停止させてシートの所定の位置にテープを連続して貼付けるようにし ている。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上記貼付装置においては、リールからタッチロールに引き出される テープの引き出し路に揺動自在のダンサーロールを設け、そのダンサーロールの 揺動によってテープの貼付け時におけるテープ張力の変化を吸収しているが、シ ートの移動速度がきわめて高速の場合、ダンサーロールの揺動だけではテープの 張力変化を充分に吸収することができず、テープの張力増大によってシートから テープの先端部が外れるおそれがあった。

【０００７】 この考案は上記の不都合を解消し、テープの張力変化を十分に吸収することが できるようにしてテープをシートに対して確実に貼付けることができるようにす ることを技術的課題としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために、この考案においては、一方向に走行するシート 上にテープ貼付け用のタッチロールを設け、リールからそのタッチロールに引き 出されるテープの引き出し路にテープの張力変化により揺動してテープ張力を一 定に保つダンサーロールを設けたテープの貼付装置において、上記テープの引き 出し路にテープの移動を案内し、テープの張力変化により移動してテープ張力を 一定に保つアキュームレートロールを設けた構成を採用したのである。

【０００９】

【作用】

上記のように構成すれば、テープの貼付け時に、テープの張力が大きくなると 、ダンサーロールおよびアキュームレートロールのそれぞれがテープ張力を弱め る方向に移動することになり、テープの張力が大幅に変化しても、その張力変化 を充分に吸収することができる。

【００１０】

【実施例】

図１及び図２に示すように、矢印の方向に走行するシート１の上側にはタッチ ロール２が設けられている。このタッチロール２は軸３を中心として揺動自在に 支持されたローラアーム４の先端部に回転自在に支持されている。

【００１１】 ローラアーム４はシリンダ５の作動により軸３を中心として上下方向に揺動さ れ、下方向への揺動時に、タッチロール２がシート１の上面に押し付けられる。 このタッチロール２の外周にはテープの先端を保持する挿入孔６が設けられてい る。

【００１２】 タッチロール２の上方にはテープＴのロール体７を着脱自在に支持するリール ８が設けられている。リール８から引き出されたテープＴは、上記リール８の一 側方に配置されたガイドロール９、アキュームレートロール１０およびダンサー ロール１１にかけられて下方に引き出され、固定配置の上部ガイドロール１２お よび下部ガイドロール１３に案内されてタッチロール２の外周下部に添接され、 先端部が挿入孔６に挿入される。

【００１３】 上部ガイドロール１２と下部ガイドロール１３との間にはカッタ装置１４が設 けられている。このカッタ装置１４はテープＴの貼付け終了後にテープＴを切断 する。

【００１４】 前記ガイドロール９は固定の配置とされ、そのガイドロール９の下流側に設け られたアキュームレートロール１０はスライドブロック１５によって回転自在に 支持されている。スライドブロック１５は上下に長く延びるガイドレール１６に 沿って昇降自在に支持され、そのスライドブロック１５の昇降路における上部と 下部とにスライドブロック１５の昇降量を制限する上部ストッパ１７および下部 ストッパ１８が設けられている。

【００１５】 上記アキュームレートロール１０は、テープＴのテープ通し時、シリンダ１９ の作動により進退するピン２０とスライドブロック１５の係合によって下方位置 に保持される。

【００１６】 なお、ピン２０はテープＴの貼付け時、シリンダ１９の作動により後退して係 合解除位置に保持される。

【００１７】 前記ダンサーロール１１は軸２１を中心として揺動自在に支持されたローラア ーム２２の先端部に回転自在に支持されている。ローラアーム２２は、上部スト ッパピン２３と下部ストッパピン２４に当接する範囲内において揺動し得るよう になっている。このローラアーム２２はスプリング２５の弾力により引き上げら れて上部ストッパ２３に当接している。

【００１８】 いま、リール８から引き出されたテープＴの先端部がタッチロール２の挿入孔 ６に挿入された状態において、シリンダ５を作動し、軸３を中心にローラアーム ４を下方向に揺動させると、テープＴの先端部がシート１の上面に押し付けられ てシート１に貼付けられる。

【００１９】 テープＴはシート１の走行によりリール８から引き出され、タッチロール２の 押圧によってシート１の上面に連続して貼付けられる。

【００２０】 テープＴがシート１と共に移動するとき、テープＴはリール８から瞬時に引き 出されるため、テープ張力は急激に大きくなる。このとき、図３に示すように、 ダンサーロール１１はスプリング２５の弾力に抗して軸２１を中心に下方向に揺 動し、一方、アキュームレートロール１０はガイドレール１６に沿って上方に移 動し、両ロール１０、１１の移動によってテープＴの張力変化が吸収される。

【００２１】 このように、テープＴの張力が変化すると、アキュームレートロール１０およ びダンサーロール１１の両方が共に移動するため、テープＴの張力が大幅に変化 しても、その張力変化を吸収することができ、シート１からテープＴが外れず、 シート１に対してテープＴを確実に貼付けることができる。

【００２２】 実施例では、ダンサーロール１１のテープ搬入側にアキュームレートロール１ ０を設けて昇降自在に支持したが、アキュームレートロール１０の位置およびテ ープ張力の変化による移動方向は図示例に限定されるものではない。

【００２３】

【考案の効果】 以上のように、この考案に係るテープの貼付装置においては、ダンサーロール とアキュームレートロールの両ロールの移動によってテープの張力変化を吸収す るようにしたから、テープの張力が大幅に変化してもその張力変化を確実に吸収 することができる。

【００２４】 このため、シートの走行速度が速い場合も、そのシートに対してテープを確実 に貼付けることができ、テープ付きシートの生産性の向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る貼付装置の一実施例を示す概略
図

【図２】同上のテープ供給部を示す斜視図

【図３】同上の作動状態を示す概略図

【符号の説明】

１ シート ２ タッチロール ８ リール １０ アキュームレートロール １１ ダンサーロール

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一方向に走行するシート上にテープ貼付
   け用のタッチロールを設け、リールからそのタッチロー
   ルに引き出されるテープの引き出し路にテープの張力変
   化により揺動してテープ張力を一定に保つダンサーロー
   ルを設けたテープの貼付装置において、上記テープの引
   き出し路にテープの移動を案内し、テープの張力変化に
   より移動してテープ張力を一定に保つアキュームレート
   ロールを設けたことを特徴とするテープの貼付装置。