JPH0678311U - 自動倉庫のスタッカークレーン走行装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 マストを細くして、スタッカークレーンの軽
量化を図る。 【構成】 上下・左右に多数の物品収納棚３を有する棚
装置１の前方上下部にラック１１が長手方向を左右方向
に向けるようにいて設けられ、これらラック１１に噛み
合う駆動ピニオン１６がスタッカークレーン１３に設け
られている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は自動倉庫のスタッカークレーン走行装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の走行装置として以下の如きものは知られている。即ち、上下・ 左右に多数の物品収納棚を有する棚装置と、この棚装置の前方上下部に長手方向 を左右方向に向けるようにして設けられた上下一対のガイドレールと、これらガ イドレールに沿って左右動自在となされたスタッカークレーンとを有しており、 前記スタッカークレーンが、下側のガイドレールに載る、モーターによって回転 させられ駆動車輪を有する走行台車と、この走行台車に設けられたマストに昇降 自在となされた昇降台と、この昇降台に設けられた物品移載装置（例えば、前後 方向に摺動自在に設けられたスライドフォーク）とを有するものは知られている 。

【０００３】

【従来技術の欠点】

前記従来の走行装置には以下の如き欠点があった。即ち、スタッカークレーン が、下側の駆動車輪の回転のみによって左右走行するものであったため、即ち、 スタッカークレーンの上部には上側のガイドレールを挟持する従動ローラーが回 転自在に設けられただけであったため、マストを細くするとマストの撓みが大き くなってスタッカークレーンの上部がスタッカークレーンの下部にスムーズに追 従移動出来なくなって、スタッカークレーンの走行が円滑に行われなくなるため 、マストを細く出来ず、その結果、スタッカークレーンの軽量化が図れないとい う欠点があった。

【０００４】

【前記欠点を解消するための手段】

この考案は前記欠点を解消するために以下の如き手段を採用した。 この考案は、上下・左右に多数の物品収納棚を有する棚装置の前方上下部にラ ックが長手方向を左右方向に向けるようにして設けられ、これらラック各々に噛 み合う駆動ピニオンがスタッカークレーンに設けられているものである。

【０００５】

【考案の作用】

この考案は以下の如き作用をなすものである。 スタッカークレーンを上下の駆動ピニオンによって左右走行させるものであっ てスタッカークレーンの上下部が同時に動くため、たとえマストを細くしてマス トの撓み大きくなっても、それによってスタッカークレーンの円滑な走行が阻害 されることがないので、スタッカークレーンの軽量化を図ることが出来る。

【０００６】

【実施例】

以下にこの考案を図面に示す実施例に基づいて説明する。なお、この明細書に おいて、前とは図１紙面表側を、後とは同裏側をいい、左とは図１左側を、右と は同図右側をいう。

【０００７】 前方にスタッカークレーン通路１０を形成するようにして棚装置１が床面に立 設されている。 前記棚装置１は、所定間隔で左右に並ぶ前側の多数の支柱２と、これら前側の 支柱２の後方にそれとの間に所定間隔をあけて並ぶ後側の支柱２と、これら前後 の支柱２に高さ方向に所定間隔で設けられた多数の物品支承部材４とを有してお り、支柱２を介することなく対向する左右一対の物品支承部材４によって物品収 納棚３が構成されている。左右一対の物品支承部材４間は、後述のスライドフォ ーク３２の上下方向の移動を許容するフォーク通過間隙５となされている。 前記棚装置１の物品収納棚３の出し入れ口６は前方に向いている。

【０００８】 前記スタッカークレーン通路１０に上下一対のラック１１が長手方向を左右方 向に向けるようにして、且つ、歯を前方に向けるようにして、配され、これらラ ック１１にスタッカークレーン１３が左右動自在に案内されるようになされてい る。

【０００９】 前記スタッカークレーン１３は上下の走行台車１４を有している。 前記下側の走行台車１４は、ラック１１の上面に載る２つの車輪１５と、ラッ ク１１に噛み合う軸心を上下方向に向けた２つのピニオン１６と、一方のピニオ ン１６を回転させる正逆回転自在なモーター１７と、前記ピニオン１６にラック １１を挾んで対向する軸心を上下方向に向けたローラー１８とを有している。 前記上側の走行台車１４は、車輪１５がない点を除いてその他は下側の走行台 車１４と同様の構造を有している。 なお、上下のモーター１７は同期作動させられるようになされている。

【００１０】 前記上下の走行台車１４に２本のマスト２１が渡され、これらマスト２１の対 向面各々に、ラック２２が長手方向を上下方向に向けるようにして、且つ、歯を 前方に向けるようにして、設けられ、これらラック２２に噛み合うピニオン２３ が昇降台２７に軸心を左右方向に向けるようにして回転自在に設けられ、前記昇 降台２７の上下部に前記ラック２２に後面から当たる軸心を左右方向に向けた左 側及び右側で各々２つのローラー２４が回転自在に設けられている。 前記昇降台２７には、左右のラック２２の対向面に当接する左右振れ止め用の ローラー２５が、左右２つづつ回転自在に設けられている。 前記ピニオン２３の一方が正逆回転自在なモーター２６によって回転させられ るようになされている。このように、昇降台２７を昇降させる機構としてチェー ン機構を使用しないので、スタッカークレーン１３の走行に伴うチェーンの振れ に起因するトラブルを無くすことが出来る。

【００１１】 前記左側のラック２２の右側面に、絶縁材（図示略）を介して所要本の給電用 ・信号授受用の電気線２９が上下に渡って取り付けられ、これら電気線２９に摺 接する摺接子３０が昇降台２７に設けられている。 前記昇降台２７の内部にはマイクロコンピューター等の制御装置３１が搭載さ れており、この制御装置３１には給電用の電気線２９、摺接子３０を介して電気 が供給されるようになされている。そして、制御装置３１、摺接子３０、給電用 の電気線２９を経て、モーター１７等の電気機器に電気が供給されるようになさ れている。 なお、前記制御装置３１に電気を供給するための給電用の電気線２９は、ラッ ク１１と平行に設けられた電気線（図示略）に摺接するところの、スタッカーク レーン１３に設けられた摺接子（図示略）と接続されている。

【００１２】 前記昇降台２７にスライドフォーク３２が公知の進退機構によって前後方向に 水平摺動自在に設けられている。

【００１３】

【考案の効果】

この考案は前記した如き構成によって以下の如き効果を奏するものである。 スタッカークレーンを上下の駆動ピニオンによって左右走行させるものであっ てスタッカークレーンの上下部が同時に動くため、たとえマストを細くしてマス トの撓み大きくなっても、それによってスタッカークレーンの円滑な走行が阻害 されることがないので、スタッカークレーンの軽量化を図ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例を示す要部正面図である。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線に沿う中間省略の拡大断面
図である。

【図３】図１のＡ部分拡大図である。

【図４】図３のＩＶ−ＩＶ線断面図である。

【符号の説明】

１ 棚装置 ３ 物品収納棚 １１ ラック １３ スタッカークレーン １６ ピニオン １７ モーター

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上下・左右に多数の物品収納棚を有する
   棚装置の前方上下部にラックが長手方向を左右方向に向
   けるようにして設けられ、これらラック各々に噛み合う
   駆動ピニオンがスタッカークレーンに設けられている自
   動倉庫のスタッカークレーン走行装置。