JPH0677746A - 差動増幅器 - Google Patents

差動増幅器

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JPH0677746A
JPH0677746A JP4224278A JP22427892A JPH0677746A JP H0677746 A JPH0677746 A JP H0677746A JP 4224278 A JP4224278 A JP 4224278A JP 22427892 A JP22427892 A JP 22427892A JP H0677746 A JPH0677746 A JP H0677746A
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transistors
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 エミッタカップルドペアを並列接続し、その
出力電流を加算してなる差動増幅回路101と、この回
路101の出力電流を入力し、この入力電流よりも出力
電流を小さくするカレントミラー回路102と、この回
路を構成するバイポーラトランジスタのエミッタ電極と
固定電位との間に接続された抵抗器r11〜r14とを備え
る。これにより、回路102の入力電流:出力電流を
n:1(nは実数)とすると、この回路102によりG
mが1/nに減衰し、カットオフ周波数f0 は、Gm/
nと容量値Cとの比Gm/(2π・n・C)となり、従
来技術の1/nになる。Gmが従来技術のn倍のときに
従来技術と同じ時定数となるので、エミッタカップルド
ペアに流れる電流はn倍になり、回路の等価入力換算雑
音電圧が従来技術の1/(n1/2 )に低下する。 【効果】 容量値を大きくすることなく雑音低減が可能
となる。また、低電流での電流増幅率βの保証範囲が緩
和され、プロセス選択幅が広くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はダイレクトコンバージョ
ン方式の受信回路におけるローパスフィルタ等に使用さ
れる差動増幅器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ダイレクトコンバージョン方式による受
信回路を説明するためのブロック図を図9に示す。
【0003】まず、ミキサー93には局部発振器99か
らfc と等しい周波数の信号を供給し、ミキサー96に
は90度移相器9Aからfc と等しい周波数の信号を供
給する。これにより、アンテナ91から受信した搬送波
周波数がfc のFSK信号を、RF増幅器92を通して
ミキサー93,96で受け、互いに90度の位相差をも
ったfc と等しい周波数の信号を用いて各ミキサ回路9
3,96で検波する。さらに、ローパスフィルタ94,
97により隣接するチャネルの信号成分を抑圧して、コ
ンパレータ95,98によって波形整形を行った後にD
フリップフロップ9Bによって復調する。そして、最終
的に増幅器9Cから復調データ信号を出力する。
【0004】このダイレクトコンバージョン方式は、ス
ーパヘテロダイン方式のように高周波で狭帯域のバンド
パスフィルタを必要とせず、ローパスフィルタ94,9
7に対しては厳しい精度を要求されないため、IC化に
適している。
【0005】ここで、文献1:R.C.French 『A High T
echnology VHF Radio Paging Receiver』,Proc.Intern
ational Conference on Mobile Radio Systems and Tec
hniques pp.11-15のp.14-Fig.4に記載されているIC化
したページャーの受信回路システムを図10に示す。
【0006】この図において、ローパスフィルタ94,
97はジャイレータフィルタ(GF:Gyrator Filter)
を備えており、このジャイレータフィルタはアクティブ
フィルタから構成される。ページャーは、その小形化の
要求から、そのチャネル選択用のアクティブフィルタを
IC化する場合、容量をIC内蔵しなければIC化する
意味があまりない。このフィルタをIC化した例とし
て、文献2:D.W.H.Calder『Audio Frequency Gyrator
Filters for an Integrated Radio Paging Receiver』
IEE Conference,York,England,10-13th September 19
84. に5次の楕円形のローパスフィルタが示されてい
る。
【0007】図11に、フィルタの基本構成要素である
差動増幅回路を用いた電圧制御電流源(以下、VCCS
と略す。)を示す。フィルタの遮断周波数f0 は、差動
増幅回路のトランスコンダクタンスGmと負荷容量Cと
の比Gm/(2π・C)で決められる。ICに内蔵でき
る総容量値は標準的なプロセスでは、チップ面積の制限
から精々1000pF程度が限界である。容量値が小さ
いため回路のインピーダンスが200kΩと高い値に設
定されている。フィルタの雑音電圧は容量値の平方根に
ほぼ反比例するので(文献3:『High-Frequency CMOS
Continuous-Time Filter』IEEE Journal OF Solide-S
tate Circuits,Vol.sc-19,no.6 December 1984 p944 の
(20)式を参照)、容量値が小さいと大きな雑音電圧
が出力されるため、ミキサー回路から出力された信号
を、フィルタの等価入力換算雑音より大きい値に増幅し
てアクティブフィルタに入力する回路が必要になる。こ
の増幅回路は受信感度を高くするためには低雑音でなけ
ればならず、隣接チャネルの信号に対する抑圧比を高く
するためには低歪みであることが求められる。また、ペ
ージャーは小型の電池で動作させる都合上、出来る限り
低電圧、低電流であることが望まれる。信号レベルが高
い隣接チャネルの信号を抑圧して所望波を受信しようと
した場合、増幅回路を隣接チャネルの信号が通過する
と、信号振幅が大きくなり過ぎる。そのため、増幅回路
は、受信信号のみ増幅し、隣接する信号を減衰させる前
置フィルタ100(a),100(b)を備える必要が
ある。
【0008】しかし、この場合の前置フィルタに用いる
容量は、ノイズを低い値に抑える必要上から回路のイン
ピーダンスを下げるために大きな容量値を必要とする。
この場合、ICに内蔵できる単位面積あたりの容量値の
大きいプロセスを用いるか、またはそのようなプロセス
がないときにはICへの内蔵ができないので、外付けす
る必要がある。後者の場合にはICのピン数増加による
パッケージの大型化、外付け部品の増加が小形化の妨げ
になり、さらにコストアップを招く。以上述べたよう
に、この前置フィルタ100(a),100(b)は、
ICのピン数増加、外付け部品の増加、消費電流の増加
を招き、IC化した利点を半減させることとなる。
【0009】文献4:『Realization of a 1-V Active
Filter Using a Linearization Technique Employing
Plurality of Emitter-Coupled Pairs』 IEEE Journal
ofSolide-State Circuits, Vol.26, no.7 July 1991 p
p.937-945のFig.3 は、文献2の線形化された差動増幅
器よりも線形性を高めたもので、従来例(文献2)では
約50mVppであった線形範囲を約100mVppまで拡
大したので、歪みの少ない増幅が可能である。ところ
が、線形範囲を拡大した代償として、トランジスタのエ
ミッタ面積比が、1:13.4と大きくなっている。カ
ットオフ周波数:f0 =9kHz、回路のインピーダン
ス400kΩの時、最小サイズトランジスタ1個あたり
の電流が12nA(p941)と極めて小さい値になるの
で、用いるプロセスは、この電流値まで電流増幅率βが
低下しないプロセスに限られ、プロセスの選択幅が大き
く制限されることとなっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、上記シ
ステム構成において前置フィルタがあるとICのピン数
増加、消費電力の増加、外付け部品によるコストアップ
を招くため、前置フィルタを用いないか、あるいは出来
る限り利得の小さいもので済ますようにアクティブフィ
ルタの雑音をIC内蔵容量の値を増加させずに実現する
必要がある。
【0011】また、プロセスの選択幅の制限を避けるた
め、線形性の良好な差動増幅器を用いた場合でも最小サ
イズのトランジスタ1個あたりの動作電流が極端に小さ
くならないようにする必要がある。
【0012】本発明は上記従来技術の有する問題点に鑑
みてなされたもので、その目的とするところは前置フィ
ルタの設置や内蔵容量の大形化を要することなく雑音低
減を図ることができるとともに、最小サイズのトランジ
スタの動作電流を極端に小さくすることなくエミッタカ
ップルドペアにおけるトランジスタサイズ比を大きく設
定できる差動増幅器を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の差動増幅器は、
一または複数のエミッタカップルドペアを並列接続し、
そのコレクタ電流を加算してなる差動増幅回路と、この
差動増幅回路のコレクタ電流を入力し、この入力電流よ
りも出力電流を小さくするカレントミラー回路と、この
カレントミラー回路を構成するトランジスタの電流路と
固定電位との間に挿入された抵抗器とを備えている。
【0014】差動増幅回路を構成するエミッタカップル
ドペアには入力信号に直流オフセットを与えることで線
形範囲の拡大を図ることができる。
【0015】この直流オフセットの設定は、エミッタカ
ップルドペアの一方のトランジスタの入力端に電池を接
続することにより実現することができる。
【0016】あるいは、エミッタカップルドペアを構成
するトランジスタのエミッタにサイズ比を設定すること
によっても可能である。
【0017】次に、カレントミラー回路を構成するトラ
ンジスタはバイポーラ、MOSを問わない。ただし、バ
イポーラを使用した場合、上記抵抗器としての素子(受
動抵抗素子、能動抵抗素子)を必ず別途に設ける。
【0018】一方、カレントミラー回路をMOSトラン
ジスタで構成する場合には、このトランジスタ自体が抵
抗器としての機能を果たせるため、別途に抵抗素子を接
続する必要はない。
【0019】
【作用】本発明によれば、カレントミラー回路の入力電
流:出力電流をn:1(nは実数)としたとき、このカ
レントミラー回路によってトランスコンダクタンスGm
が1/nに減衰し、カットオフ周波数f0 は、Gm/n
と容量値Cとの比Gm/(2π・n・C)となって、従
来技術の1/nになる。トランスコンダクタンスが従来
技術のn倍のときに従来技術と同じ時定数となるので、
エミッタカップルドペアに流れる電流はn倍になり、回
路の等価入力換算雑音電圧が従来技術の1/(n1/2
に低下する。本発明の手法を用いれば、容量値はそのま
まで、フィルタから出力される雑音を1/(n1/2 )に
低下させることが可能である。
【0020】また、エミッタカップルドペアに流れる電
流はn倍になるので、文献4、Fig.3 の差動増幅器を用
いても、例えば、n=10とすれば、12n[A]の電
流値が120n[A]まで大きくなるので、雑音が低下
する。
【0021】また、カレントミラー回路による消費電流
の増大が懸念されるが、エミッタカップルドペアを線形
化した回路を用いて構成したフィルタは、消費電流が小
さいという長所を持っており、その心配はない。よっ
て、本発明によれば、カレントミラー回路による電流利
得の減衰処理と、エミッタカップルドペアの線形範囲拡
張処理とを併用することで、雑音の小さいアクティブフ
ィルタを少ない消費電流で実現することが可能である。
【0022】特に、通信の用途では、s/n比だけでは
なく、雑音の絶対値を小さくする必要のある場合があ
り、携帯用の用途では、消費電力が厳しく制限されてい
るので、低電流で、低電圧であることが求められる。こ
の用途に極めて有効な回路構成である。
【0023】
【実施例】以下に本発明の実施例について図面を参照し
つつ説明する。
【0024】まず、図1は本発明に係る差動増幅器の構
成を一般化して示すものである。
【0025】この図において、101は差動増幅回路で
あり、この回路101は複数のエミッタカップルドペア
から構成されている。図では、その複数組のエミッタカ
ップルドペアのうち、トランジスタQ11,Q12のペア、
トランジスタQ13,Q14のペア、トランジスタQ15,Q
16のペアの3組のみを示しており、以下、その3組につ
いてのみ説明するが、これに限定されるものではない。
【0026】トランジスタQ11,Q12のエミッタは電流
値α1 ・IEE(α1 は実数)の定電流源i11によってバ
イアスされている。トランジスタQ11のベースは電池v
11の−端子に接続され、この電池v11の+端子は+Vin
入力バッファB11の出力端に接続されている。トランジ
スタQ12のベースは−Vin入力バッファB12の出力端に
接続されている。トランジスタQ13,Q14のエミッタは
電流値β・IEE(βは実数)の定電流源i12によりバイ
アスされている。トランジスタQ13のベースは+Vin入
力バッファB11の出力端に接続され、トランジスタQ14
のベースは−Vin入力バッファB12の出力端に接続され
ている。トランジスタQ15,Q16のエミッタは電流値α
1 ・IEEの定電流源i13によりバイアスされている。ト
ランジスタQ15のベースは+Vin入力バッファB11の出
力端に接続されている。トランジスタQ16のベースは電
池v12の−端子に接続され、この電池v12の+端子は−
Vin入力バッファB12の出力端に接続されている。
【0027】電池v11,v12の電圧値はV1 であり、こ
れらの電池v11,v12により、トランジスタQ11,Q12
のベース間、ならびにトランジスタQ15,Q16のベース
間にはV1 の直流オフセットが与えられ、差動増幅回路
101の線形範囲の拡張が図られている。
【0028】102は入力電流よりも出力電流を小さく
するカレントミラー回路であり、このカレントミラー回
路102はpnp型トランジスタQ17,Q18及びQ19,
Q1Aのそれぞれからなる2つのカレントミラーを含んで
いる。トランジスタQ17のコレクタはトランジスタQ1
2,Q14,Q16のコレクタ電流を入力するように接続さ
れ、トランジスタQ17のエミッタとVcc電位との間には
抵抗値Rの抵抗器r13が挿入されている。このトランジ
スタQ17はトランジスタQ18のn倍のエミッタ面積を有
し、このトランジスタQ18のエミッタとVcc電位との間
には抵抗値nRの抵抗器r14が挿入されており、同トラ
ンジスタQ18のコレクタは定電流源i15によりバイアス
されている。この定電流源i15の電流値は、差動増幅回
路101の定電流源i11,i12,i13,…の電流値との
兼合いで、(α1 +(β/2)+…)(IEE/n)とさ
れる。これらトランジスタQ17,Q18からなるカレント
ミラーはトランジスタQ12,Q14,Q16のコレクタ電流
の和の電流を1/n倍にするものとなっている。トラン
ジスタQ19のコレクタはトランジスタQ11,Q13,Q15
のコレクタ電流を入力するように接続され、トランジス
タQ19のエミッタとVcc電位との間には抵抗値Rの抵抗
器r11が挿入されている。このトランジスタQ19はトラ
ンジスタQ1Aのn倍のエミッタ面積を有し、このトラン
ジスタQ1AのエミッタとVcc電位との間には抵抗値nR
の抵抗器r12が挿入されており、同トランジスタQ18の
コレクタは定電流源i15によりバイアスされている。こ
の定電流源i14の電流値は、i15と同様に差動増幅回路
101の定電流源i11,i12,i13,…の電流値との兼
合いで、(α1 +(β/2)+…)(IEE/n)とされ
る。これらトランジスタQ19,Q1Aからなるカレントミ
ラーはトランジスタQ11,Q13,Q15のコレクタ電流の
和の電流を1/n倍にするものとなっている。積分器を
構成するための容量は、例えばトランジスタQ18,Q1A
のコレクタ間に接続されるようになっている。
【0029】よって、このカレントミラー回路101に
よってトランスコンダクタンスGmが1/nに減衰し、
カットオフ周波数f0 は、Gm/nと容量値Cとの比G
m/(2π・n・C)となって、従来技術の1/nにな
る。トランスコンダクタンスが従来技術のn倍のときに
従来技術と同じ時定数となるので、エミッタカップルド
ペアに流れる電流はn倍になり、回路の等価入力換算雑
音電圧が従来技術の1/(n1/2 )に低下する。本発明
の手法を用いれば、容量値はそのままで、フィルタから
出力される雑音を1/(n1/2 )に低下させることが可
能である。
【0030】また、エミッタカップルドペアに流れる電
流はn倍になるので、文献4、Fig.3 の差動増幅器を用
いても、例えば、n=10とすれば、12n[A]の電
流値が120n[A]まで大きくなるので、雑音が低下
するばかりでなく、低電流での電流増幅率βの保証範囲
が緩和されるので、プロセスの選択幅が広くなる。
【0031】なお、カレントミラー回路101により電
流利得を減衰させることによって、容量値を大きくしな
くとも雑音を低下させることができるが、消費電流の増
大が心配される。しかし、エミッタカップルドペアを線
形化した回路を用いて構成したフィルタは、雑音が小さ
く、消費電流が小さいという長所を持っていることか
ら、カレントミラー回路101による電流利得の減衰処
理と、エミッタカップルドペアの線形範囲拡張処理とを
併用することで、雑音の小さいアクティブフィルタを少
ない消費電流で実現することが可能である。
【0032】すなわち、従来より用いられているエミッ
タカップルドペアを線形化した差動増幅回路を用いた構
成の積分回路によるフィルタは、電源電圧1Vまで動作
(文献4)し、Gmが高く少ない電流で高周波のフィル
タを実現できるという特徴がある(文献5:『A 10.7
MHz Continuous-Time Bandpass Filter Bipolar IC』IE
EE Custom Integrated Circuits Conference 1989 25.
2.1-25.2.4)が、線形に動作する電圧範囲が小さいため
に、容量を大きくして雑音を低下させないと、s/n比
を稼げないという欠点があったが、本発明のごときカレ
ントミラー回路と併用して用いると、積分容量を大きく
しなくとも雑音を小さくできるので、s/n比を自由に
決めることが可能になり、適用範囲を大幅に拡大するこ
とができるようになるのである。
【0033】ここで、図1の積分回路を用いて、図8の
5次のローパスフィルタを構成したときの雑音電圧につ
きspiceによるシミュレーションを行った結果につ
いて言うと、まず、n=1のときには雑音電圧が34μ
Vrms あったが、n=10とした場合には雑音電圧が1
5μVrms まで低下することを確認できた。
【0034】次に、図2は本発明の一実施例に係る差動
増幅器の構成を示すものである。
【0035】この図において、201は差動増幅回路で
あり、この回路201はnpn型トランジスタQ21,Q
22、Q23,Q24、Q25,Q26、Q27,Q28からそれぞれ
構成される4組のエミッタカップルドペアからなってい
る。トランジスタQ21,Q22のエミッタは電流値I0 の
定電流源i21によってバイアスされ、トランジスタQ21
のベースは+Vin入力バッファB11の出力端に接続さ
れ、トランジスタQ22のベースは−Vin入力バッファB
12の出力端に接続されている。トランジスタQ21はトラ
ンジスタQ22のa倍(aは実数)のエミッタ面積を有し
ている。トランジスタQ27,Q28のエミッタも電流値I
0 の定電流源i24によってバイアスされ、トランジスタ
Q27のベースは+Vin入力バッファB11の出力端に接続
され、トランジスタQ28のベースは−Vin入力バッファ
B12の出力端に接続されている。トランジスタQ28はト
ランジスタQ27のa倍のエミッタ面積を有している。ト
ランジスタQ23,Q24のエミッタは電流値α21・I0
(α21は実数)の定電流源i22によってバイアスされ、
トランジスタQ23のベースは−Vin入力バッファB12の
出力端に接続され、トランジスタQ24のベースは+Vin
入力バッファB11の出力端に接続されている。トランジ
スタQ23はトランジスタQ24のb倍(bは実数)のエミ
ッタ面積を有している。トランジスタQ25,Q26のエミ
ッタは電流値α21・I0 の定電流源i23によってバイア
スされ、トランジスタQ25のベースは+Vin入力バッフ
ァB11の出力端に接続され、トランジスタQ26のベース
は−Vin入力バッファB12の出力端に接続されている。
トランジスタQ26はトランジスタQ25のb倍のエミッタ
面積を有している。このように、ここではトランジスタ
のエミッタにサイズ比を設定することで、トランジスタ
のベースにおける電池接続の有無で直流オフセットを与
えた場合と同様に、入力線形範囲の拡張を図っている。
【0036】次に、この差動増幅回路201の出力電流
はカレントミラー回路102に入力され、このカレント
ミラー回路102によって1/nに減少させられる。こ
れにより、伝達関数はGm/(s・2π・n・C)とな
り、従来技術と同じ周波数にするためには、トランスコ
ンダクタンスGmをn倍にする必要があるが、その代償
として等価入力換算雑音電圧が1/(n1/2 )になるの
で、積分容量を大きくしなくとも雑音を低下させること
が可能となる。
【0037】なお、このカレントミラー回路102のト
ランジスタQ18,Q1Aの各コレクタをバイアスする電流
源i25,i26の電流値は、上述したようにα21に応じて
決定される。ここで、例えば、a=13.4、b=2.
03とした場合、α21=1.83に設定される。この場
合、定電流源i25,i26の電流値は2.83I0 /nと
なる。
【0038】ここで、n=10とすれば、トランジスタ
1個あたりの電流が12n[A]から120n[A]ま
で大きくなるので、雑音が低下するばかりではなく、プ
ロセスに対する制限も大幅に緩和される。また、消費電
流は増加するが、小さすぎた値が少々増えるだけ(差動
増幅回路、1個あたり500nAから5μA)のことで
あるので、実用上は全く問題にならない。この差動増幅
回路を用いてフィルタを構成する場合、図8のように帰
還回路を構成するが、前段の差動増幅回路のVout をV
inに直結すると、カレントミラー回路によって電流利得
を減衰させているので、差動増幅回路の直流利得a=β
/nになる。β=100,n=10とすると、a=10
となり、アクティブフィルタの振幅特性の劣化を防ぐた
めに、入力抵抗の高い電圧制御電流源B11,B12を入れ
ることによって、直流利得の低下を防ぐことができる。
【0039】図3は図2に示す回路の出力端にオペアン
プを接続した実施例を示すものである。
【0040】この図において、Q31,Q32は入出力電流
が等しいカレントミラー回路を形成するnpn型トラン
ジスタであり、電流入力素子としてのトランジスタQ31
のコレクタ、ベースはカレントミラー回路102のトラ
ンジスタQ18のコレクタに接続され、出力素子となるト
ランジスタQ32のコレクタはトランジスタQ1Aのコレク
タに接続されており、このトランジスタQ32のコレクタ
に符号303で示す上記オペアンプが接続され、このオ
ペアンプ303の出力端子間に容量が接続される構成と
なる。
【0041】この回路の時定数は、Gm/(s・2π・
n・C)となり、図2と同じになる。
【0042】図4は図2に示す回路に更に入力電流を小
さくして出力するカレントミラー回路を追加した実施例
を示すものである。
【0043】この図において、符号401で示すものが
その追加カレントミラー回路であり、npn型トランジ
スタQ41,Q42からなるものと、npn型トランジスタ
Q43,Q44からなるものとの二つのカレントミラーを含
んでいる。トランジスタQ41は入力素子となり、そのコ
レクタ、ベースはカレントミラー回路102のトランジ
スタQ18のコレクタに接続され、出力素子となるトラン
ジスタQ42のコレクタは定電流源i42によってバイアス
されている。トランジスタQ41はトランジスタQ42のm
倍(mは実数)のエミッタ面積を有し、トランジスタQ
41のエミッタとGND電位との間には抵抗値R´の抵抗
器r41が挿入され、トランジスタQ42のエミッタとGN
D電位との間には抵抗値mR´の抵抗器r42が挿入され
ている。これにより、トランジスタQ41,Q42からなる
カレントミラーはトランジスタQ18のコレクタ電流を1
/mに減少させることとなり、これにより、トランジス
タQ21,Q23,Q25,Q27のコレクタ電流は、トランジ
スタQ42のコレクタ電流となる間に1/mnに減少させ
られることとなる。同様に、トランジスタQ43は入力素
子となり、そのコレクタ、ベースはカレントミラー回路
102のトランジスタQ1Aのコレクタに接続され、出力
素子となるトランジスタQ44のコレクタは定電流源i41
によってバイアスされている。トランジスタQ43はトラ
ンジスタQ44のm倍(mは実数)のエミッタ面積を有
し、トランジスタQ43のエミッタとGND電位との間に
は抵抗値R´の抵抗器r43が挿入され、トランジスタQ
44のエミッタとGND電位との間には抵抗値mR´の抵
抗器r44が挿入されている。これにより、トランジスタ
Q43,Q44からなるカレントミラーはトランジスタQ1A
のコレクタ電流を1/mに減少させ、結果的に、トラン
ジスタQ22,Q24,Q26,Q28のコレクタ電流を1/m
nに減少させる。
【0044】以上から明らかなように本実施例の回路に
よれば、トランスコンダクタンスGmを1/(n・m)
に減衰させ、時定数を大きくすることによって、より低
周波で、低雑音のフィルタが可能になる。例えば、n,
m=10とすれば、周波数1/100、雑音電圧値を1
/10にすることができる。
【0045】図5は3組のエミッタカップルドペアを用
いて線形化し、カレントミラー回路にMOSFETを使
用した実施例を示すものである。
【0046】この図において、501は本実施例の差動
増幅回路であって、npn型トランジスタQ51,Q52、
Q53,Q54、Q55,Q56からそれぞれなる3組のエミッ
タカップルドペアを備えている。トランジスタQ51,Q
52のエミッタは電流値I0 の定電流源i51によってバイ
アスされ、トランジスタQ51のベースは+Vin入力バッ
ファB11に相当するnチャネル型MOSトランジスタM
52の出力端に接続され、トランジスタQ52のベースは−
Vin入力バッファB12に相当するnチャネル型MOSト
ランジスタM51の出力端に接続されている。トランジス
タQ51はトランジスタQ52のc倍(cは実数)のエミッ
タ面積を有している。トランジスタQ53,Q52のエミッ
タは電流値α51・I0 (α51は実数)の定電流源i52に
よってバイアスされ、トランジスタQ53のベースはトラ
ンジスタM52の出力端に接続され、トランジスタQ54の
ベースはトランジスタM51の出力端に接続されている。
トランジスタQ53,Q54は同一のエミッタ面積を有す
る。トランジスタQ55,Q56のエミッタは電流値I0 の
定電流源i53によってバイアスされ、トランジスタQ55
のベースはトランジスタM52の出力端に接続され、トラ
ンジスタQ56のベースはトランジスタM51の出力端に接
続されている。トランジスタQ56はトランジスタQ55の
c倍のエミッタ面積を有している。このように、ここで
はトランジスタのエミッタにサイズ比を設定すること
で、トランジスタのベースにおける電池接続の有無で直
流オフセットを与えた場合と同様に、入力線形範囲の拡
張を図っている。
【0047】次に、符号502で示すものが本実施例の
カレントミラー回路であり、nチャネル型MOSトラン
ジスタM53,M54、M55,M56それぞれからなる2つの
カレントミラーを含んでいる。入力素子としてのトラン
ジスタM53のソース、ゲートは差動増幅回路501のト
ランジスタQ52,Q54,Q56のコレクタに接続されてい
る。このトランジスタM53はこれに対し出力素子となる
トランジスタM54のn倍のW1 /L1 (ゲート幅/チャ
ネル長)値を有しており、このトランジスタM54のソー
スは定電流源i56によりバイアスされている。この定電
流源i56の電流値は(χ/n)I0 で表され、この式中
のχは前述した実施例と同様に差動増幅回路501のバ
イアス電流のα51との兼合いで決まる。例えば、c=
7.89のときにはα51は0.64とされ、この場合、
χ=1.32となる。同じく入力素子としてのトランジ
スタM55のソース、ゲートはトランジスタQ51,Q53,
Q55のコレクタに接続されている。このトランジスタM
55はこれに対し出力素子となるトランジスタM56のn倍
のW1 /L1 値を有している。このトランジスタM56の
ソースは定電流源i57によりバイアスされており、その
電流値も(χ/n)I0 で表される。
【0048】以上のような構成により、トランジスタM
53〜M56からなるカレントミラーはトランジスタQ51,
Q53,Q55あるいはQ52,Q54,Q56のコレクタ電流の
和の電流を1/n倍にするものとなっている。積分器を
構成するための容量は、例えばトランジスタM54,M56
のソース間に接続されるようになっている。
【0049】よって、このカレントミラー回路502に
よってトランスコンダクタンスGmが1/nに減衰し、
カットオフ周波数f0 は、Gm/nと容量値Cとの比G
m/(2π・n・C)となって、従来技術の1/nにな
る。
【0050】そして、MOSFETは、一般に、バイポ
ーラトランジスタより動作電流に対するGmが小さいの
で、カレントミラー回路から出力される雑音が小さく、
図2に示すカレントミラー回路102のように抵抗器を
入れたときと同様の効果を持つようになる。
【0051】図6は2組のエミッタカップルドペアを用
いて線形化した実施例を示すものである。
【0052】この図において、601は差動増幅回路で
あり、この回路601はnpn型トランジスタQ61,Q
62、Q63,Q64からそれぞれ構成されるエミッタカップ
ルドペアからなっている。トランジスタQ61,Q62のエ
ミッタは定電流源i61によってバイアスされ、トランジ
スタQ61のベースは+Vin入力バッファB11に相当する
pnp型トランジスタQ65のエミッタに接続され、トラ
ンジスタQ62のベースは−Vin入力バッファB12に相当
するpnp型トランジスタQ66のエミッタに接続されて
いる。トランジスタQ61はトランジスタQ62の4倍のエ
ミッタ面積を有している。トランジスタQ63,Q64のエ
ミッタは定電流源i62によってバイアスされ、トランジ
スタQ63のベースはトランジスタQ65のエミッタに接続
され、トランジスタQ64のベースはトランジスタQ66の
エミッタに接続されている。トランジスタQ63はトラン
ジスタQ64の4倍のエミッタ面積を有している。このよ
うに、ここではトランジスタのエミッタにサイズ比を設
定することで、トランジスタのベースにおける電池接続
の有無で直流オフセットを与えた場合と同様に、入力線
形範囲の拡張を図っている。
【0053】次に、この差動増幅回路601の出力電流
はカレントミラー回路102に入力され、このカレント
ミラー回路102によって1/nに減少させられる。こ
れにより、伝達関数はGm/(s・2π・n・C)とな
り、従来技術と同じ周波数にするためには、トランスコ
ンダクタンスGmをn倍にする必要があるが、その代償
として等価入力換算雑音電圧が1/(n1/2 )になるの
で、積分容量を大きくしなくとも雑音を低下させること
が可能となる。
【0054】図7は、4組のエミッタカップルドペアに
入力バッファ回路で直流オフセットを与え線形化を図っ
た実施例を示すものである。
【0055】この図において、701は差動増幅回路で
あり、npn型トランジスタQ71,Q72、Q73,Q74、
Q75,Q76、Q77,Q78からそれぞれ構成される4組の
エミッタカップルドペアからなっている。トランジスタ
Q71,Q72のエミッタ及びトランジスタQ77,Q78のエ
ミッタは電流値I0 の定電流源i71,i74によりバイア
スされている。トランジスタQ73,Q74のエミッタ及び
トランジスタQ75,Q76のエミッタは電流値α21・I0
の定電流源i72,i73によってバイアスされている。
【0056】B71は+Vinを入力するバッファ回路であ
り、npn型トランジスタQ7A〜Q7Dを備え、トランジ
スタQ7A〜Q7Dのエミッタは電流値IE の定電流源i75
〜i78によってバイアスされている。B72は−Vinを入
力するバッファ回路であり、npn型トランジスタQ7E
〜Q7Hを備え、これらトランジスタQ7E〜Q7Hのエミッ
タは電流値IE の定電流源i79〜i7Cによりバイアスさ
れている。
【0057】ここで、トランジスタQ7Aのエミッタ面積
(=トランジスタQ7Eのエミッタ面積)を1としたと
き、トランジスタQ7B,Q7Fは同じエミッタ面積を有
し、トランジスタQ7D,Q7Hは上記a倍、トランジスタ
Q7G,Q7Cは上記b倍のエミッタ面積を有している。ト
ランジスタQ71のベースはトランジスタQ7Dのエミッタ
に接続され、トランジスタQ72のベースはトランジスタ
Q7Eのエミッタに接続されており、これによりトランジ
スタQ71,Q72間に直流オフセットが設定されている。
同様に、トランジスタQ77のベースはトランジスタQ7A
のエミッタに接続され、トランジスタQ78のベースはト
ランジスタQ7Hのエミッタに接続されており、これによ
りトランジスタQ77,Q78間に直流オフセットが設定さ
れている。次に、トランジスタQ73のベースはトランジ
スタQ7Cのエミッタに接続され、トランジスタQ74のベ
ースはトランジスタQ7Fのエミッタに接続されており、
これによりトランジスタQ73,Q74間に直流オフセット
が設定されている。同様に、トランジスタQ75のベース
はトランジスタQ7Cのエミッタに接続され、トランジス
タQ76のベースはトランジスタQ7Gのエミッタに接続さ
れており、これによりトランジスタQ75,Q76間に直流
オフセットが設定されている。このように、ここでは、
差動増幅回路701を構成するトランジスタのエミッタ
にはサイズ比を設けず、またベースに電池を接続しない
代わりに、入力バッファ回路B71,B72を構成するトラ
ンジスタのエミッタにサイズ比を設けることで、差動増
幅回路701のトランジスタへの入力に直流オフセット
を設定し、差動増幅回路701の線形範囲の拡張を図っ
ている。
【0058】この差動増幅回路701の出力電流は上記
と同様のカレントミラー回路102に入力され、このカ
レントミラー回路102により1/nに減少させられ
る。これにより、伝達関数はGm/(s・2π・n・
C)となり、等価入力換算雑音電圧が1/(n1/2 )に
なるので、積分容量を大きくしなくとも雑音を低下させ
ることが可能となる。
【0059】なお、上記本発明差動増幅器による積分回
路は、ダイレクトコンバージョン方式による受信回路に
限らず、TV、VTR、ハードディスク装置などに用い
るアクティブフィルタなどに広く適用することができる
ものである。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の差動増幅
器に容量を接続した積分回路でアクティブフィルタを構
成した場合、その積分容量を大きくしなくとも、アクテ
ィブフィルタの雑音を小さくすることができる。したが
って、ダイレクトコンバージョン方式受信回路に適用し
たときには前置フィルタの利得を小さくすることができ
ることとなる。
【0061】また、カレントミラー回路による消費電流
の増大が懸念されるが、エミッタカップルドペアを線形
化した回路を用いて構成したフィルタは、雑音が小さ
く、消費電流が小さいという長所を持っており、その心
配はない。よって、本発明によれば、カレントミラー回
路による電流利得の減衰処理と、エミッタカップルドペ
アの線形範囲拡張処理とを併用することで、雑音の小さ
いアクティブフィルタを少ない消費電流で実現すること
が可能である。
【0062】特に、通信の用途では、s/n比だけでは
なく、雑音の絶対値を小さくする必要のある場合があ
り、携帯用の用途では、消費電力が厳しき制限されてい
るので、低電流で、低電圧であることが求められる。こ
の用途に極めて有効な回路構成である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る差動増幅器の一般化した構成を示
す回路図。
【図2】本発明の一実施例に係る差動増幅器の構成を示
す回路図。
【図3】本発明の別の実施例に係る差動増幅器の構成を
示す回路図。
【図4】本発明の別の実施例に係る差動増幅器の構成を
示す回路図。
【図5】本発明の別の実施例に係る差動増幅器の構成を
示す回路図。
【図6】本発明の別の実施例に係る差動増幅器の構成を
示す回路図。
【図7】本発明の別の実施例に係る差動増幅器の構成を
示す回路図。
【図8】本発明の差動増幅器の一応用例となるアクティ
ブフィルタの構成を示す回路図。
【図9】従来のダイレクトコンバージョン方式受信回路
の構成を示すブロックダイアグラム。
【図10】従来のページャーに使用されるダイレクトコ
ンバージョン方式受信回路の構成を示すブロックダイア
グラム。
【図11】アクティブフィルタを形成するにあたり使用
される従来の線形範囲拡張差動増幅器の構成を示す回路
図。
【符号の説明】
101,201,501,601,701 差動増幅回
路 Q11〜Q16,Q21〜Q28,Q51〜Q56,Q61〜Q64,Q
71〜Q78 エミッタカップルドペアをなすバイポーラト
ランジスタ v11,v12 直流オフセット設定・線形化手段を実現す
る電池 a,b,c 直流オフセット設定・線形化手段を実現す
るエミッタサイズ比 B71,B72 直流オフセット設定・線形化手段を実現す
る入力バッファ回路 102,401,502 カレントミラー回路 Q17〜Q1A カレントミラーを形成するバイポーラトラ
ンジスタ r11〜r14 抵抗器 M53〜M56 カレントミラーを形成すると同時に抵抗器
として機能するMOSトランジスタ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一または複数のエミッタカップルドペアを
    並列接続し、そのコレクタ電流を加算してなる差動増幅
    回路と、 該差動増幅回路のコレクタ電流を入力し、この入力電流
    よりも出力電流を小さくするカレントミラー回路と、 該カレントミラー回路を構成するトランジスタの電流路
    と固定電位との間に挿入された抵抗器とを備えている差
    動増幅器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1589660A3 (en) * 2004-04-21 2007-10-03 Hitachi Ltd. Frequency output circuit
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