JPH067770Y2 - 空気調和機のフィルタ取り出し装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、ビルディングの部屋等に用いられる天井埋込
みタイプの空気調和機のフィルタ取り出し装置に関する
ものである。

従来の技術 従来、この種の空気調和機のフィルタ取り出し装置は、
第４図〜第６図に示すような構成であった。すなわち両
端に吸込口１０７および吹出口１０８を有するフィルタ
外装箱１０１の天板101aおよび底板１０１ｂに、箱状の
フィルター１０２の四隅を保持し円滑に移動できるよう
に、レール１０３が配設されている。またフィルタ１０
２の四面は、木枠１０２ａにより構成され、この内側に
は、材１０２ｂがセットされている。この木枠１０２
ａの一端には、掛け金具１０４が固定され、この一端
は、直角に曲げられ、もう一方のフィルタ１０２の木枠
１０２ａに引っ掛けた状態として、複数のフィルタ１０
２を接続していた。

またフィルタ外装箱１０１の側板１０５には、フィルタ
１０２を取り出すための開口１０５ａがあけられ、通常
はこれを密閉するための扉１０６が取り付けられてい
た。さらにこのフィルタ外装箱１０１は、ファン外装箱
（図示せず）や水コイル（図示せず）に接続されて空気
調和機を構成していた。

この構成により空気調和機の運転によりフィルタ外装箱
１０１の吸込口１０７より空気が吸い込まれ、材１０
２ｂにより粉じんが除去されて吹出口１０８より吹出さ
れる。このようにして長期間使用すると、フィルタ１０
２が目詰りをおこし、交換することとなる。この場合、
扉１０６を外してフィルタ１０２を引き出すと、掛け金
具１０４により次々とフィルタが引き出されることとな
る。また新しいフィルタは、掛け金具１０４にて互いに
連結しながらセットするようになっていた。

考案が解決しようとする課題 このような従来の構成では、交換用フィルタは、掛け金
具１０４の取りつけたものと、そうでないものとを準備
する必要があり、管理が繁雑であった。

またフィルタ１０２を取り出す際、掛け金具１０４が片
側のみとなるので２つ目以降のフィルタは、片側のみ引
っ張り力が加わり、こじれてスムースに引き出せず、し
たがってフィルタを損傷しやすいといった課題があっ
た。

本考案は、このような課題を解決するもので掛け金具不
要のフィルタが使用でき、フィルタの引き出し作業もス
ムースに行なえるフィルタ取り出し装置を提供すること
を目的とするものである。

課題を解決するための手段 この課題を解決するために本考案は、箱状のフィルタの
底面両端部を支持し、かつ中間部に一定の隙間を生じる
ように断面角折状の一対の受けレール金具をフィルタ外
装箱の内底に固定し、前記２つの受けレール金具の間の
隙間に後端が上方へ折れ曲ったスライダー部材を移動自
在に設け、この上に複数個の箱状のフィルターを配列し
た空気調和機のフィルタ取り出し装置の構成としたもの
である。

作用 この構成によりフィルタの交換の際は一番手前のフィル
タを引き出すことによりスライダー部材が露出し、この
スライダー部材を引き出すことにより残りのフィルタが
スライダー部材の立上り部に押されて次々と取出される
こととなる。

実施例 以下本考案の一実施例を第１図〜第３図にもとづき説明
する。なお図において従来と同一構成要素については、
同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。

フィルタ外装箱１０１の底板１０１ｂには、一対の受け
レール金具１０９が平行に配設され、受けレール金具１
０９の内側の受け部１０９ａ間には、前後に移動自在に
スライダー部材１１０が設けられている。このスライダ
ー部材１１０は、後端に角曲げされた立上げ部１１０ａ
を有した平板であり、全長は、全装着フィルタ１０２の
総和より若干短かい長さとしている。また平板部先端に
は、引き出し用の穴１１０ｂを設けている。また受けレ
ール金具１０９の外側の受け部１０９ｂ間には、フィル
タ１０２が置かれ最奥部のフィルタ１０２の奥面には、
スライダー１１０の立上げ部１１０ａが当接された状態
となっている。

上記構成によりフィルタ１０２の交換の際は、扉１０６
を外し一番手前のフィルタ１０２を取り出すとスライダ
ー部材１１０の一部が露出する。次に引き出し穴１１０
ｂを使用して手前に引っ張ると、残りのフィルタ１０２
がスライダー部材の立上げ部１１ａに押されて引き出さ
れることとなる。また、新しいフィルタは、スライダー
部材１１０に乗せ、順次押し込み最後に扉１０６を取付
けることにより、フィルタ交換が完了することとなる。

考案の効果 以上の実施例の説明からも明らかなように、本考案によ
れば交換用フィルタは、掛け金具を付加することなく同
一仕様のものを準備すればよく、保守管理が容易とな
り、さらにスライダー部材を使用して引き出すことによ
り取り出す際のフィルタのこじれもなく円滑な交換作業
が行なえ、フィルタの損傷もなくなるといった効果が得
られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の空気調和機のフィルタ取り
出し装置の正面断面図、第２図は同空気調和機のフィル
タ取り出し装置の側面断面図、第３図はスライダー部材
の斜視図、第４図は従来のフィルタ取り出し装置の側面
断面図、第５図は同取り出し装置の正面断面図、第６図
はフィルタの斜視図である。 １０１……フィルタ外装箱、１０２……フィルタ、１０
９……受けレール金具、１１０……スライダー部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】箱状のフィルタの底面両端部を支持し、か
   つ中間部に一定の隙間を生じるように断面角折状の一対
   の受けレール金具をフィルタ外装箱内底に固定し、前記
   ２つの受けレール金具間の隙間に後端が上方へ折れ曲っ
   たスライダー部材を前後に移動自在に設け、この上に複
   数個の箱状のフィルタを配列してなる空気調和機のフィ
   ルタ取り出し装置。