JPH0677697B2 - 湿式媒体攪拌ミルおよびその閉塞物除去方法 - Google Patents

湿式媒体攪拌ミルおよびその閉塞物除去方法

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JPH0677697B2
JPH0677697B2 JP25104688A JP25104688A JPH0677697B2 JP H0677697 B2 JPH0677697 B2 JP H0677697B2 JP 25104688 A JP25104688 A JP 25104688A JP 25104688 A JP25104688 A JP 25104688A JP H0677697 B2 JPH0677697 B2 JP H0677697B2
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pressure
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登 野々山
昌義 北詰
聡 矢島
彰夫 黒田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、湿式媒体攪拌ミルの閉塞物除去に関するもの
である。
〔従来の技術〕
従来一般的な湿式媒体攪拌ミルは、粉砕メディアとして
直径約0.05〜数mmのガラス製またはセラミックス製のビ
ーズをポット容積の60〜90%程度充填し、回転式攪拌装
置を装着して1000〜2000rpmの高速で回転させることに
よりビーズを攪拌しつつ被磨砕物の懸濁液を連続的に供
給し、ビーズ同士の衝突のエネルギーによって被磨砕物
にせん断力や圧縮力を作用させるものである。湿式媒体
攪拌ミルは、主として固い無機質粉末の微粉砕に使用さ
れているが、軟らかい有機質のものの処理にも有効であ
って、たとえば下水処理場で発生する余剰汚泥等の汚泥
をこのミルで処理すると、その中の微生物細胞までもが
破砕されて、その後の嫌気性消化処理の能率が大幅に向
上することが本発明者らの研究により確認された(特願
昭62−58898号)。
しかしながら、汚泥のような有機質の被磨砕物には繊維
など磨砕されにくいものが混じっていることが多く、そ
れがポット出口のセパレーター部分に詰まることがあ
る。すなわち、セパレーターは、ビーズをポット内に残
したまま、微細化した被磨砕物だけをその分散媒ととも
に通過させるための網状スクリーンまたは環状ギャップ
からなるものであるから、ビーズが微細になればなるほ
ど、スクリーン網目は細かく、ギャップセパレーターの
ギャップは狭くなり、しなやかな繊維質のものが詰まり
易くなる。セパレーター部分に上述のような閉塞を生じ
たまま被磨砕物の供給を続けると、ポット内圧力は上昇
し、放置すればポットを破壊するに至る。したがって、
セパレーター部分にこのような閉塞を生じたときは、内
圧が危険な水準に達する前に、セパレーター部分の閉塞
物を除去する必要がある。
従来、セパレーター部分の閉塞物除去は、ポットを解体
してセパレーター部分を露出させ、手作業で閉塞物を除
去するしかなく、装置を長時間停止させる必要があるば
かりか、きわめて手間を要する作業であった。
〔発明が解決しようとする課題〕
したがって本発明の目的は、湿式媒体攪拌ミル使用中の
上記原因によるセパレーター閉塞を簡単に解消する方法
を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記本発明の閉塞解消方法を容易
に実施可能にした湿式媒体攪拌ミルを提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成することに成功した本発明は、湿式媒体
攪拌ミルにより有機質固形物を磨砕する場合において磨
砕された固形物の出口部における磨砕物とビーズとを分
離するセパレーターに磨砕困難な固形物による閉塞を生
じてそれによるポット内圧力の上昇があったとき、被磨
砕物の供給を停止し、磨砕物排出口を閉じ、セパレータ
ー部分に磨砕物の流れとは逆方向に洗浄水を圧送して上
記閉塞物をポット内に逆流させることを特徴とする湿式
媒体攪拌ミルの閉塞物除去方法、およびその実施のため
の装置として、ポット内圧力を検出する手段、磨砕物排
出口とセパレーターとの間に加圧洗浄水を供給するため
の開閉弁付きの洗浄水供給口、ポット内容物をセパレー
ターを経由することなくポット外に抜き取るための開閉
弁付きドレーン抜取口、ならびに上記ポット内圧力検出
手段が異常な圧力上昇を検出したとき被磨砕物供給ポン
プを停止させるとともに磨砕物排出口を閉じ更に上記洗
浄水供給口および上記ドレーン抜取口を開かせる弁開閉
信号を発する制御装置を設けたことを特徴とする湿式媒
体攪拌ミルを提供するものである。
〔実施例〕
以下、図面を参照しながら本発明を説明する。
図示した実施例は、縦型のポット1の中に攪拌装置2を
装着し、ポット1内空間にはガラスビーズ3を充填し、
ポット1の下部に被磨砕物供給口4、頂部に磨砕物排出
口5を設けて連続的処理が可能なようにした基本的には
公知の構造のものである。攪拌装置2は、モータ6によ
って駆動される回転式のもので、回転軸7から放射状に
突き出している多数のピン8がビーズ3を攪拌する。こ
の攪拌効果を上げるため、ポット1の内壁にピン8と同
様のピン9が中心に向けて多数植設されている。回転軸
7の最上部には円板10が固定されており、その縁部とポ
ット1の頂部円形開口12との間で、ギャップセパレータ
ー13を形成している。磨砕物排出口5はギャップセパレ
ーター13の上部空間14に通じている。
被磨砕物供給口4は管路16により被磨砕物供給ポンプ15
に接続され、管路16には逆止弁17(ポット1からポンプ
15方向への逆流を阻止する)および圧力センサ18が装着
されている。
磨砕物排出口5に接続された管路19には電磁弁20が装着
されており、電磁弁20装着位置と磨砕物排出口5との間
に、電磁弁21付き洗浄水供給管22(図示していない加圧
洗浄水供給装置に接続されている)が接続されている。
ポット1の底部には、ドレーン抜取口23があり、電磁弁
24により開閉する。
被磨砕物供給ポンプ15、攪拌装置駆動用モータ6、電磁
弁20,21,24の作動は、ギャップセパレーター13閉塞物を
除去するサイクルにおいては制御装置25により制御され
る。
次にこの装置の作動について説明する。
通常の磨砕サイクルにおいては、電磁弁21,24を閉じ、
電磁弁20を開いておく。ポンプ15を作動させて被磨砕物
Mをその供給口4からポット1に送り込み、一方、モー
タ6を回転させて攪拌装置2を作動させる。被磨砕物M
は、攪拌されるビーズ3によって磨砕されながらポット
1内を上昇し、ギャップセパレーター13でビーズ3と分
離された後、磨砕物排出口5、電磁弁20を経由して装置
外に排出される。
運転を継続すると、繊維質など磨砕されにくいもののう
ち大きなものは、ギャップセパレーター13を通過するこ
とができず、ギャップセパレーター13のポット3側に蓄
積する。その量が増えると、ギャップセパレーター13は
ポンプ15により送り込まれる被磨砕物に見合う量の磨砕
物を円滑に通過させることができなくなり、ポット1内
の圧力が上昇する。
圧力センサ18により検出されるポット1内圧力信号は制
御装置25に伝達され、圧力が所定の制限値を越えたと
き、制御装置25はポンプ15を停めて被磨砕物Mの供給を
停止するとともに、電磁弁20を閉じ、電磁弁24を開いて
から、電磁弁21を開き加圧洗浄水供給手段を作動させ
て、加圧洗浄水Wをギャップセパレーター13の上部空間
14に流入させる。電磁弁24が開いてドレーン抜取口23か
らポット内流体が流出可能な状態であるため、加圧洗浄
水Wはギャップセパレーター13を通ってポット1内に流
入し、その過程で、ギャップセパレーター13閉塞物を洗
い流す。ここで用いる加圧洗浄水に空気その他の気体を
圧入しておくと、洗浄水がギャップセパレーター13を通
って常圧のポット1内に流入する際の気泡発生が閉塞物
除去を促進する。この間、攪拌装置2は停止させてもよ
く、また作動させておいてもよい。
上述のように洗浄水を流す閉塞物除去サイクルを所定の
時間続けた後、制御装置25は加圧洗浄水供給装置を停止
し、電磁弁21,24を閉じ、電磁弁20を開き、ポンプ15お
よびモータ6を作動させて、磨砕サイクルを再開させ
る。
閉塞物除去サイクルにおいてポット1内に戻された閉塞
物は、再び磨砕処理されるため大部分が微細化し、再度
ギャップセパレーター13を閉塞するものは少ないが、閉
塞物除去に使用する加圧洗浄水として閉塞物分解作用を
有するもの、たとえば過酸化水素水や次亜塩素酸ソーダ
水溶液等を用いると、閉塞物は除去されるだけでなく分
解されて、再度閉塞原因となる恐れがない。
〔発明の効果〕
本発明によれば、上述のようにして湿式媒体攪拌ミル運
転中に生じるセパレーター部分の閉塞物を簡単に除去
し、ポットを解体する従来の方式と比べて運転中の監視
作業、閉塞物除去のための装置停止時間および人手を大
幅に減らすことができる。また、それにより、閉塞を起
こし易く従来は処理困難であったようなものも処理可能
になり、湿式媒体攪拌ミルの優れた性能を広く活用する
ことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明による湿式媒体攪拌ミルの一例を示す一部
破断略側面図である。 1:ポット、2:攪拌装置 3:ビーズ、4:被磨砕物供給口 5:磨砕物排出口、13:ギャップセパレーター 15:供給ポンプ、17:逆止弁 18:圧力センサ、20,21,24:電磁弁 22:加圧洗浄水供給管、23:ドレーン抜取口 25:制御装置
フロントページの続き (72)発明者 矢島 聡 東京都渋谷区千駄ケ谷4―6―15 フジタ 工業株式会社内 (72)発明者 黒田 彰夫 東京都港区東新橋1―1―19 株式会社ヤ クルト本社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】湿式媒体攪拌ミルにより有機質固形物を磨
    砕する場合において磨砕された固形物の出口部における
    磨砕物とビーズとを分離するセパレーターに磨砕困難な
    固形物による閉塞を生じてそれによるポット内圧力の上
    昇があったとき、被磨砕物の供給を停止し、磨砕物排出
    口を閉じ、セパレーター部分に磨砕物の流れとは逆方向
    に洗浄水を圧送して上記閉塞物をポット内に逆流させる
    ことを特徴とする湿式媒体攪拌ミルの閉塞物除去方法。
  2. 【請求項2】洗浄水として、閉塞物を化学的に分解可能
    な薬液を用いる請求項1記載の閉塞物除去方法。
  3. 【請求項3】洗浄水に気体を圧入しておく請求項1記載
    の閉塞物除去方法。
  4. 【請求項4】湿式媒体攪拌ミルにおいて、ポット内圧力
    を検出する手段、磨砕物排出口とセパレーターとの間に
    加圧洗浄水を供給するための開閉弁付き洗浄水供給口、
    ポット内容物をセパレーターを経由することなくポット
    外に抜き取るための開閉弁付きドレーン抜取口、ならび
    に上記ポット内圧力検出手段が異常な圧力上昇を検出し
    たとき被磨砕物供給ポンプを停止させるとともに磨砕物
    排出口を閉じ更に上記洗浄水供給口および上記ドレーン
    抜取口を開かせる弁開閉信号を発する制御装置を設けた
    ことを特徴とする湿式媒体攪拌ミル。
JP25104688A 1988-10-06 1988-10-06 湿式媒体攪拌ミルおよびその閉塞物除去方法 Expired - Lifetime JPH0677697B2 (ja)

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