JPH0677065A - 差動トランス - Google Patents

差動トランス

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JPH0677065A
JPH0677065A JP4130995A JP13099592A JPH0677065A JP H0677065 A JPH0677065 A JP H0677065A JP 4130995 A JP4130995 A JP 4130995A JP 13099592 A JP13099592 A JP 13099592A JP H0677065 A JPH0677065 A JP H0677065A
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JP
Japan
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primary coil
coil
differential transformer
temperature coefficient
secondary coils
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JP4130995A
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English (en)
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Taro Suga
太郎 須賀
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YOKOKAWA KOKU DENKI KK
Original Assignee
YOKOKAWA KOKU DENKI KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 物理的変位量を電気的変位量に変換する差動
トランスにおいて、周囲温度の変化による動作特性の変
化を低減させる。 【構成】 差動トランスを形成しているコイルの素材に
コンスタンタンを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検出物体の物理的変
位量を電気的変位量に変換するトランジューサに利用す
る。特に、差動トランスの周囲温度変化に対する動作特
性の温度補償技術に関する。
【0002】
【従来の技術】差動トランスは、可動コアの位置情報を
二つの出力コイルの誘起電圧の差として、電圧の大きさ
に変換するトランスジューサの一つである。動作周波数
は商用周波数(50/60Hz)の場合もあるし、さら
に高い周波数の場合もある。この差動トランスの形成に
使用されるコイルは、他のトランスと同様に銅の細線が
一般的に利用される。
【0003】次に、図2を参照して従来例を説明する。
図2は差動トランスの動作を説明する図である。図2に
示すように差動トランスは、交流電源3に接続された一
次コイル1と、コアロッド5に連結されたコア6と、二
つの二次コイル2および2′とから構成されている。図
2では、二つの二次コイル2および2′を動作説明をわ
かりやすくするために、それぞれ負荷としての抵抗4お
よび4′に接続している。交流電源3に接続された一次
コイルの電圧は、電磁誘導により二つの二次コイル2お
よび2′に誘起されるが、コア6の位置が変位すると二
次コイル2および2′のそれぞれの誘起電圧に差が生
じ、抵抗4および4′に発生する出力電圧に電圧差が生
じる。この差を検出することにより、コア6の位置を検
出することができる。差動トランスは、このような原理
を用いて物理的変位量を電気的変位量に変換する。
【0004】図3に実際の差動トランスの構成例を示し
た。図3は差動トランスの構成図である。図3に示すよ
うに、二つの二次コイル2および2′は、 出力電圧=(二次コイル2に誘起された電圧) −(二次コイル2′に誘起された電圧) となるように互いに逆巻きに接続されている。この出力
電圧とコア6の位置との関係を知ることにより、コアロ
ッド5に連結されている被検出物体20の物理的変位量
を電気的変位量に変換して知ることができる。
【0005】次に、図4を参照して差動トランスの構造
を具体的に説明する。図4は差動トランスの構造を示す
図である。コア6およびコアロッド5を中心にして内側
に一次コイル1が巻かれ、その外側を取り巻くように二
次コイル2および2′がそれぞれ巻かれている。
【0006】次に、一次コイル1および二次コイル2お
よび2′が銅の細線で形成されていることはすでに説明
したが、図5を参照して従来例の差動トランスを構成す
る材質を説明する。図5は差動トランスの縦断面図であ
る。材質にパーマロイを利用したコア6は、樹脂製のコ
アロッド5に連結され、図5の左右方向に移動できるよ
うに構成されている。その外周には樹脂製のボビン7が
設けられ、銅線が一次コイル1、二次コイル2および
2′として巻かれている。一次コイル1と二次コイル2
および2′の絶縁には絶縁テープ8が巻かれている。二
次コイル2および2′の外周には外部シールドとしてパ
ーマロイの箔が巻かれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、銅の温度変化
による直流抵抗値の変化は差動トランスの入力インピー
ダンスおよび出力インピーダンスに影響を与え、変位量
の電気的出力に影響を及ぼす。この影響は、差動トラン
スの電源周波数が低く変圧の効率が低いほど、また負荷
抵抗値が低く二次コイルのインピーダンスとの抵抗比が
低いほど顕著に現れる。
【0008】本発明は、このような背景に行われたもの
であり、周囲温度の影響による動作特性の変化が生じに
くい差動トランスの提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、交流電源に接
続された一次コイルと、負荷に差動的に接続された二つ
の二次コイルと、この二つの二次コイルおよび前記一次
コイルの磁界を結合する可動のコアとを備えた差動トラ
ンスにおいて、前記一次コイルおよび二次コイルの少な
くとも一方の巻線材料が温度係数の小さい合金により形
成されたことを特徴とする。この温度係数の小さい合金
は、Ni約45%Cu約55%であることが望ましい。
【0010】
【作用】コイルのインピーダンスの温度係数は、ほぼそ
れを形成している導線の直流抵抗値の温度係数に依存し
ている。銅よりも直流抵抗値の温度係数の低い合金材料
でコイルを形成することにより周囲温度の影響によるイ
ンピーダンス変動を生じにくいコイルが形成できる。さ
らに、このコイルにより差動トランスを構成することで
周囲温度の影響により動作特性の変化を生じにくい差動
トランスが実現できる。
【0011】
【実施例】次に、本発明実施例の構成を図1を参照して
説明する。図1は本発明実施例の構成図である。
【0012】本発明は、交流電源3に接続された一次コ
イル1と、負荷としての抵抗4に差動的に接続された二
つの二次コイル2および2′と、この二つの二次コイル
2および2′および一次コイル1の磁界を結合する、コ
アロッド5に連結された可動のコア6とを備えた差動ト
ランスにおいて、一次コイル1および二次コイル2およ
び2′の少なくとも一方の巻線材料が温度係数の小さい
合金により形成されたことを特徴とする。本発明実施例
では、この温度係数が小さい合金に、一般的にコンスタ
ンタンと呼ばれるNi45%Cu55%の合金を使用し
た。
【0013】交流電源3と一次コイル1との間に電流計
10を介挿して入力電流を測定し、一次コイル1の電圧
を電圧計11で測定した。さらに、抵抗4にかかる出力
電圧を電圧計11′で測定する構成とした。また、本発
明実施例では結果測定のため、図1に示す差動トランス
をそのコイルが銅製のものとコンスタンタン製のものと
を二種類用意した。
【0014】コイルのインピーダンスの温度係数は、そ
のコイルを形成している導線の直流抵抗値の温度係数に
依存することがわかる。コンスタンタンは銅に比較して
直流抵抗値の温度係数が低い。ちなみに、それぞれの直
流抵抗値の温度係数は、銅は0.4%/°C、コンスタ
ンタンは0.008%/°Cである。このコンスタンタ
ンを用いてコイルを形成するとインピーダンスの温度係
数の低いコイルが形成できる。このコンスタンタンを用
いて形成された一次コイル1については、入力インピー
ダンスの温度係数が低いため定電圧源による駆動でも、
差動トランスへの入力電流値および一次コイル1により
発生する磁束量は安定し、二次コイル2および2′側で
は温度係数の少ない出力電圧を得ることができる。電源
周波数が低く変圧の効率が低いほど、この効果は顕著と
なる。さらに、コンスタンタンを用いて形成れさた二次
コイル2および2′を用いることにより、二次コイル2
および2′のインピーダンスの温度係数を減少させ、抵
抗4に発生する出力電圧の温度係数を減少できる。抵抗
4の値が低く二次コイル2および2′との抵抗比が小さ
いほど、この効果は顕著となる。
【0015】次に、本発明実施例の測定結果を詳細に説
明する。本発明実施例の差動トランスの構成材質を銅コ
イルのものと比較して表1に示すと、
【0016】
【表1】 となる。
【0017】測定は−20°C〜+30°Cの温度範囲
を設定できる恒温槽内で行い、温度、一次コイル1
の入力電圧および電流および直流抵抗、二次コイル2
および2′の出力電圧の3項目について行った。この測
定結果から温度係数を K=|((V22/V12)−(V21/V11))/(V22/V12(t2 −t1 ))| ×100(%/°C)…(1) (ただし、K(%/°C):温度係数、 t1 (°C):−20°C設定時の被測定差動トラン
スの温度、 t2 (°C):+30°C設定時の被測定差動トラン
スの温度、 V11 (V):−20°C設定時の一次コイル1の入
力電圧、 V12 (V):+30°C設定時の一次コイル1の入
力電圧、 V21 (V):−20°C設定時の二次コイル2およ
び2′の出力電圧、 V22 (V):+30°C設定時の二次コイル2およ
び2′の出力電圧) により算出した。この測定結果を銅コイルのものと比較
して表2に示すと、
【0018】
【表2】 となる。ここでは、測定時の交流電源3の周波数は24
00Hzとした。この結果に基づいて一次コイル1、二
次コイル2および2′での温度係数を(1)式により算
出すると、 K(Cu)=|((1.300/4.0016)−(1.538/4.000 ))/(1.300/4.0016(32.4+18.1))|×100=0. 363%/°C K(CNW)=|((0.105976/9.9973)−(0.105707 /10.0006))/(0.105976/9.9973(30.9+19. 3))|×100=0.00571%/°C (ただし、K(Cu):銅コイル、K(CNW):コンスタンタンコイル) となる。二次コイル2および2′の出力電圧は、一般
に、 V2 =−M(dI1 /dt)…(2) M ≒√(L1 ・L2 )…(3) I1 =V1 /Z1 …(4) (ただし、I1 :一次コイル1の入力電流、 V2 :二次コイル2および2′の出力電圧、 M :相互インダクタンス、 L1 :一次コイル1のインダクタンス、 L2 :二次コイル2および2′のインダクタンス、 V1 :一次コイル1の入力電圧、 Z1 :一次コイル1の入力インピーダンス) で表される。本発明実施例の差動コイルの場合は、L1
≒L2 なのでM=L1 とおくと、 V2 =−M(dI1 /dt)∝MI1 (∵周波数一定) ∝L1 ・I1 ∴V2 ∝(V1 /Z1 )・L1 …(5) となる。本発明実施例では、一次コイル1、二次コイル
2および2′の入力電圧をほぼ一定の値として測定し
た。また、一次コイル1のインダクタンスの値も温度係
数を持たないパラメータとして扱える。よって、(5)
式より、出力電圧の温度係数は一次コイルの入力インピ
ーダンスの温度係数に等しいといえる。一次コイル1、
二次コイル2および2′の各温度での入力インピーダン
スを求め、このことを確認する。入力インピーダンス
は、 Z1 =V1 /I1 …(6) (ただし、Z1 :一次コイル1の入力インピーダンス、
1 :一次コイル1の入力電圧、I1 :一次コイル1の
入力電流)で示される。ここで、一次コイル1、二次コ
イル2および2′の各インピーダンスを表3に示すと、
【0019】
【表3】 となる。このことから、出力電圧の温度係数と入力イン
ピーダンスの温度係数が、近似していることが確認でき
る。よって、コンスタンタンにより形成されたコイルを
使用した差動トランスは、入力インピーダンスの温度に
よる変化が少なく、入力電流の変化が少ないため、出力
電圧の温度係数が低くなるといえる。
【0020】以上のことから、入力インピーダンスに占
める直流抵抗分の割合が高い差動トランスは、銅により
形成されたコイルを使用した場合、温度係数が大きくな
るため、コンスタンタンを用いることによる効果が期待
できる。また、温度による透磁率の変化の少ないコア6
を使用することにより、インダクタンスの変化を低下さ
せ、さらに温度係数を減少できることはいうまでもな
い。
【0021】コンスタンタンは一次コイル1のみ、また
は二次コイル2および2′のみに使用しても差動トラン
スの温度係数は改善される。また、銅とコンスタンタン
とを組み合わせて用いることにより、温度係数の適宜調
整も可能である。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、周囲温
度の影響による動作特性の変化を生じにくい差動トラン
スを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の構成図。
【図2】差動トランスの動作を説明する図。
【図3】差動トランスの構成図。
【図4】差動トランスの構造図。
【図5】差動トランスの縦断面図。
【符号の説明】
1 一次コイル 2、2′ 二次コイル 3 交流電源 4、4′ 抵抗 5 コアロッド 6 コア 7 ボビン 8 絶縁テープ 9 外部シールド 10 電流計 11、11′電圧計 20 被検出物体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源に接続された一次コイルと、負
    荷に差動的に接続された二つの二次コイルと、この二つ
    の二次コイルおよび前記一次コイルの磁界を結合する可
    動のコアとを備えた差動トランスにおいて、 前記一次コイルおよび二次コイルの少なくとも一方の巻
    線材料が温度係数の小さい合金により形成されたことを
    特徴とする差動トランス。
  2. 【請求項2】 前記温度係数の小さい合金は、Ni約4
    5%Cu約55%である請求項1記載の差動トランス。
JP4130995A 1992-05-22 1992-05-22 差動トランス Pending JPH0677065A (ja)

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