JPH0676343U - 固形燃料用着火剤 - Google Patents
固形燃料用着火剤Info
- Publication number
- JPH0676343U JPH0676343U JP2346193U JP2346193U JPH0676343U JP H0676343 U JPH0676343 U JP H0676343U JP 2346193 U JP2346193 U JP 2346193U JP 2346193 U JP2346193 U JP 2346193U JP H0676343 U JPH0676343 U JP H0676343U
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- metal
- ignition
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本考案は、金属系の発熱体を用いることで高
い燃焼温度が得られ、固形燃料に対する着火能力が格段
に高く、また燃焼によって煙や異臭を発生しないという
優れた着火剤を提供することにある。 【構成】 金属もしくは半金属の単体粉末、またはそれ
らを混合したものと金属酸化物粉末とからなる金属系発
熱体に、マッチなどで点火可能な点火剤を介して着火す
ることを特徴とした固形燃料用着火剤である。
い燃焼温度が得られ、固形燃料に対する着火能力が格段
に高く、また燃焼によって煙や異臭を発生しないという
優れた着火剤を提供することにある。 【構成】 金属もしくは半金属の単体粉末、またはそれ
らを混合したものと金属酸化物粉末とからなる金属系発
熱体に、マッチなどで点火可能な点火剤を介して着火す
ることを特徴とした固形燃料用着火剤である。
Description
【0001】
この考案は、生活用、レジャー用または業務用の固形燃料、即ち練炭、豆炭、 木炭、オガライト(商標名)もしくは薪などに対する着火能力に優れた着火剤に 関するものである。
【0002】
従来、固形燃料に対するこの種の着火剤としては、パラフィン系またはアルコ −ル系の炭化水素を主剤とするものと、植物性或いは鉱物性の炭素粉末に、過塩 素酸塩、塩素酸塩もしくは硝酸塩などの酸化剤を混合したものが知られている。
【0003】 更に詳しく述べれば、上記パラフィン系のものは、炭素系基材に直接パラフィ ンを含侵させた着火剤単体で構成されるものと、固形燃料または、それを収納す る容器にパラフィンを含侵、塗布または内蔵するなどして固形燃料と一体化した ものなどがあり、またアルコール系のものには、上記パラフィン系と同様な形態 のものの他、常温で固体である高級アルコールの塊を、そのまま着火剤として利 用するものもある。
【0004】
叙述した従来の着火剤は、いずれもマッチなどで容易に点火でき、自ら燃焼し ながら固形燃料の着火に必要な熱を放出するものであるが、その燃焼温度が60 0℃前後と低いため固形燃料への着火に長時間を要するという共通的な課題があ った。
【0005】 このことは、特に備長炭のような揮発性成分の含有量が少ない炭素系の固形燃 料に対しては、着火能力が決定的に不足するということである。
【0006】 また、パラフィン系の着火剤においては、煙を伴って燃焼し、更に燃焼後も長 時間にわたってパラフィン臭が残るため、その場で調理や食事を行う際には利用 しにくいという欠点もあった。
【0007】 本考案は、金属系の発熱体を用いることで高い燃焼温度が得られ、固形燃料に 対する着火能力が格段に高く、また燃焼によって煙や異臭を発生しないという優 れた着火剤を提供することを目的としたものである。
【0008】
この考案は、上記目的を達成するため、金属もしくは半金属の単体粉末、また はこれらの混合物と金属酸化物粉末とからなり、これを粉末状のまま、または固 形化して包装材に収包した発熱体に、上記発熱体よりも着火温度が低く、マッチ 等で容易に点火可能な点火剤を介して着火するという手順を用いた。
【0009】
上記の構成とした本案着火剤は、発熱体の燃焼によって、発熱体に含まれる金 属または半金属の酸化物が酸素を遊離する温度に達すると、両者間で酸素の受け 渡しが行われて連続した酸化、還元反応が始まり、この時の熱収支の差が外部に 放出されて1500℃前後の高い燃焼温度を発生するという格別の作用を有する のである。
【0010】 また、上記発熱体の燃焼には、外部からの酸素の供給を必要としないので、固 形燃料の着火に必要な空気中の酸素を消費せず、従って短時間で固形燃料に着火 できるという作用も得られる。
【0011】
以下、本考案の構成を図面に示す実施例に従って更に詳述すると、図1は、本 案着火剤の構造例を示したもので、1は点火剤、2は粉末状または固形状の点火 剤を収包した袋乃至は箱型の点火剤容器、3は適宜な素材からなる包装材4に収 容された粉末状または固形状の発熱体、また5は上記発熱体3と上記点火剤1と を一括して包装したパッケ−ジである。
【0012】 而して上記点火剤1は、銅、鉄、アルミニウム等の金属酸化物粉末或いは、フ ェロシリコン粉末と、過酸化物として過酸化バリウムもしくは過酸化ストロンヂ ウム等の粉末を適量混合したものであるが、その役割はマッチなどの火焔で容易 に点火でき、後述する組成の金属系発熱体3に着火させるものであるから、発熱 体の着火温度域に合わせて上記金属酸化物と過酸化物の混合比率を適宜選択すれ ば良い。
【0013】 但し、上記点火剤1は上述した目的を達し得るものであれば、その組成を変更 することは自由である。
【0014】 また、上記実施例における点火剤容器2は、燃焼温度の高い本案着火剤の保管 上の安全性を保つ目的で発熱体3との間に隔壁を設けることにあるから、容器本 体は、例えば厚手のプラスチックかアルミ箔のような難燃性または熱分散性の素 材によって構成するのが好ましい。
【0015】 更に、本案着火剤における発熱体3の組成について述べると、鉄、アルミニウ ムなどの金属粉末、または硼素、珪素などの半金属の単体粉末もしくはフェロシ リコンのような、これらの合金粉末の1種または2種以上を適量混合したものを 主剤とし、これに下表から選ばれた金属酸化物の粉末と、それよりも低次の酸化 物粉末の各1種またはそれ以上を配合してなる粉状組成物もしくは更にこれを圧 縮成型して固形化したものである。
【表1】
【0016】 上記発熱体3は主剤となる金属粉末の種類によっては、固形燃料への着火性に より優れた3000℃以上の高い燃焼温度を発生するものも得られるが、周辺物 の影響などを考慮すると1500℃程度が適当である。
【0017】 次に、上記発熱体3についての1〜2の実施例を述べる。 〔その1〕 主剤としてフェロシリコン粉末(シリコン70%)を30%(重量比=以下同 じ)、金属酸化物として酸化第2鉄粉末30%と、それよりも低次の酸化物とし て四三酸化鉄粉末40%を混合してなる粉状70gを包装材4に収容封止した発 熱体3に対して酸化銅、鉄、フェロシリコン、アルミニウムおよび過酸化バリウ ムの各粉末を適量宛配合してなる約2gを点火剤容器に充填したの点火剤1を用 いてマッチで点火し、該点火剤を介して上記発熱体に着火したところ、その燃焼 時の発熱温度は1500℃であり、着火後約1分で岩手県産の楢黒炭に種火状態 を作ることができた。
【0018】 〔その2〕 主剤としてのアルミニウム粉末30%、酸化第2鉄粉末30%、四三酸化鉄粉 末40%を配合してなる固形発熱体を、上例に示したような点火剤を用いて着火 燃焼させたところ、2000℃の発熱温度が得られた。このような高熱になると アルミや鉄鍋などを容易に溶かすため、意図せずに着火した場合の器物等への危 険性が大きいから、家庭用としては1500℃前後(実施例その1)が好ましい と考えられる。
【0019】
以上、詳述した本案着火剤は、従来のこの種着火剤に比較して固形燃料への着 火時間を20〜15分の1に短縮することが可能であり、しかも発熱体の燃焼時 に煙や異臭の発生が全くないという顕著な効果が見られるものである。
【0020】 又、上記発熱体の燃焼反応後は、酸化珪素および酸化鉄がその殆どを占める溶 岩石様(スポンジ状)の固形物となり、そのまま投棄しても自然環境に悪影響を 与えることがないという特長もある。
【0021】 更に本案では、発熱体を構成する金属酸化物に一般のガス炎、マッチなどでは 着火しない分解温度1000℃以上のものを用いることにより、着火温度を高め 、且つ、点火剤を容器に収納して発熱体と隔離したから、着火剤の保管中や使用 時の誤動作による不時の発火もしくは類焼などの事故を防ぎ、安全性の高い着火 剤とすることが可能となったのである。
【図1】本案着火剤の構造例を示す中心部縦断面図。
1 点火剤 2 点火剤容器 3 発熱体 4 包装材 5 パッケ−ジ
Claims (1)
- 【請求項1】金属もしくは半金属の単体粉末、またはそ
れらを混合したものと金属酸化物粉末とからなる金属系
発熱体に、マッチなどで点火可能な点火剤を介して着火
することを特徴とした固形燃料用着火剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2346193U JPH0676343U (ja) | 1993-04-07 | 1993-04-07 | 固形燃料用着火剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2346193U JPH0676343U (ja) | 1993-04-07 | 1993-04-07 | 固形燃料用着火剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0676343U true JPH0676343U (ja) | 1994-10-28 |
Family
ID=12111161
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2346193U Pending JPH0676343U (ja) | 1993-04-07 | 1993-04-07 | 固形燃料用着火剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0676343U (ja) |
-
1993
- 1993-04-07 JP JP2346193U patent/JPH0676343U/ja active Pending
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