JPH0675787B2 - 多層溶接方法 - Google Patents

多層溶接方法

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JPH0675787B2
JPH0675787B2 JP22964686A JP22964686A JPH0675787B2 JP H0675787 B2 JPH0675787 B2 JP H0675787B2 JP 22964686 A JP22964686 A JP 22964686A JP 22964686 A JP22964686 A JP 22964686A JP H0675787 B2 JPH0675787 B2 JP H0675787B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は多層溶接方法に関する。
〔従来の技術〕
多層溶接の自動化は難しい。継手形状、板厚、開先角度
・幅等のワーク条件、使用溶接電流、電圧、溶接速度等
の溶接条件およびトーチねらい位置により各層のビード
形状が大きく変化するので各層の適正なトーチねらい位
置をオフラインプログラミング的に予め予測することが
難しいからである。そのため、自動化がなかなか進ま
ず、溶接熟練工の経験とカンに基づく各層のトーチねら
い位置と各層のビード形状の予測により次層のトーチね
らい位置を決め手いるのが現状である。
ロボットを使った多層溶接方法においても、各層のトー
チねらい位置、即ち初層の教示軌跡からのオフセット位
置を手動教示し、プレイバック溶接をくり返し、その情
報をもとにオペレータが試行錯誤的に各層のトーチねら
い位置(オフセット位置)を修正することにより各層の
適正なトーチねらい位置を得るという手法が一般にとら
れている。この手法は熟練オペレータが前層までのビー
ド形状の結果から、次層の溶接完了後の望ましいビード
形状を予測した形でトーチねらい位置(オフセット位
置)を決定しなければならないという難しい教示作業を
伴い、長時間の教示時間を要するのみならず前記ワーク
条件の変動に柔軟に対応できないという欠点がある。
このような難しい多層溶接の積層法の自動化の一つとし
て「特公昭58-28032」が提案されている。本提案は埋め
るべき溶接空間の幾何学的領域を、あらかじめ決められ
た溶接条件で充填できる断面分割単位で分割し、個々の
分割断面空間の溶接トーチ位置、角度および溶接速度を
演算制御しながら自動積層(多層)溶接を行なうもので
ある。しかし、本提案の方式には、アーク熱源により溶
融された母材と溶滴移行された消耗電極で形成される溶
融池に作用するアーク力、重力、表面張力の影響が一切
考慮されておらず、溶融池の凝固プロセスを経た形成ビ
ードが演算上得られた個々の四角分割断面を充填できる
という前提での自動積層法を提案しているに過ぎない。
溶融池に作用するアーク力、重力、表面張力のバランス
で冷却凝固する溶接ビード形状は、本提案のように四角
形にならず複雑な曲線形状断面を示すのは公知の事実で
あり、各層、各ステップでのビード形状予測をしていな
いための積層法上での大きな誤差を含んでいるという欠
点を有している。また、トーチねらい位置も各層、各ス
テップの前回までのビード形状が肉的形状を形成してい
るという前提で「すみ」部をねらう方式(特公昭58-280
32の第3図)もあるが、前回までのビード形状が四角形
ではなく、複雑曲線断面を示すという公知の事実から考
え、多層溶接積層の適正なトーチねらい位置とは云い難
いという欠点も有している。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、これらの欠点を解決すべくなされたもので、
与えられた溶接条件のもとにおいて、前記ワーク条件に
応じた各層、各ステップのビード形状を予測し、その予
測ビード形状に応じた次層、次ステップの適正トーチね
らい位置を自動決定することにより、オフラインプログ
ラミング的に積層法を決定する自動多層溶接方法を提供
することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の多層溶接方法は、平板溶接の溶接結果からビー
ドオンプレートのビード形状近似関数yI=fI(x)を求
めると同時に傾斜板溶接の溶接結果からワーク形状変化
を記述する中間関数yII=fII(yI,x)を求め、前記yI
fI(x)関数の余盛断面と等しいビードが形成されると
いう条件のもとで各層のビード形状予測関数y=f(y
II)を求めることにより、各層のトーチねらい位置を決
定するものである。
〔作用〕
以下、本発明を図面により詳細に説明する。なお、ワー
ク条件のうち継手形状については、説明の容易さのため
V型開先または下向き隅肉を例にとり説明する。
第1図は平板上へのビードオンプレート溶接のビード断
面形状を示す図である。
平板1上のトーチねらい位置を点Oとし、この点を原点
として平板1と平行な方向をx軸、垂直な方向をy軸と
する。溶接方向は点Oを通り紙面に垂直な方向となる。
ビード断面2はアーク力、重力、溶融池の表面張力のバ
ランスによって形成されるビード断面であり、このビー
ド断面形状2を近似する関数(以下、ビードオンプレー
トのビード形状近似関数yIと称する)が求まれば、この
関数はアーク力、重力、溶融池表面張力を加味した関数
であるということができる。このビード形状近似函数yI
を次式で定義する。
ここに、A,Bはビード断面2の実測より求まる定数、h
はビード断面の高さ定数A,B,hの値はビード断面2の表
面の点(xi,yi)を実測することに求まる。溶接条件が
決まるとビードの形状が決まるので定数A,B,hはあるバ
ラツキ幅を有する一定値となる。近似精度を上げるため
に測定点(xi,yi)を増やし、最小二乗法による回帰計
算等によりこれらA,B,hの値を決定する。実験結果によ
ると、溶接電流400A、電圧33V、溶接速度600mm/minのと
きにはA1.2(1/mm),B‐4.3,h3.5(mm)、また
は溶接速度を300mm/minと半減したときにはA0.79(1
/mm),B‐4.7,h=3.8(mm)という値になる。
第2図(a),(b)は実測ビード形状と近似関数yI
比較を示す図で、同図(a)は溶接速度が300mm/minの
とき、同図(b)は600mm/minのときであり、いずれも
‐‐印および‐・‐印が実測値、‐‐‐‐印が近似関
数yIの計算値である。なお、yIの計算に用いた定数A,B
の値は第2図中の実測点データを使い、前記回帰計算
により求めたものである。yIの近似度がよいことと、測
定点(xi,yi)はxiを3mmピッチ位で増減させる程度で実
用的な近似精度を得ることができる。また、同時にビー
ドオンプレート溶接におけるビードの余盛断面積(ビー
ド断面の面積)SDIを(2)式に準じて計算しておく。
ここに、Δxは単位増分量 第2図(a)の例ではSDI45(nm2)、同図(b)の例
ではSDI25(nm2)である。V開先や下向き隅肉溶接を
行う場合、ビード形状は傾斜壁板(例えば第3,5図の3,
4)の影響を受け、(1)式とは当然異なったものにな
る。つぎに、その影響を考慮した近似関数について説明
する。
第3図(a),(b)は傾斜壁板を有する母材の溶接で
傾斜、すなわち溶接方向に垂直な母材の断面形状を定義
するための説明図である。
この母材1′は水平部と2つの傾斜壁板3,4からなる。H
iは母材1′のトーチねらい位置O(層毎に異なる)を
通るx軸から母材表面までの高さ(y軸方向距離)であ
る。その極性は同図(a)においてxi>P1またはxi<P2
の領域ではHi>0、P2xiP1ではHi=0となる。ま
た、同図(b)においてxi>0またはxi<P3の領域では
Hi>0、P3<xi<0ではHi<0となる。後述するよう
に、前層、前ステップの溶接の結果、母材上にビードが
形成された状態で次層、次ステップの溶接を行なう場合
には、母材表面に既に盛られてビード表面を前記母材表
面と同等に考えHiを全く同じように定義する。第4図は
その例で11〜14は第1層〜第4層のビードで、第5層目
のトーチねらい位置がO点のときの高さHiを図示してい
る。すなわち、高さHiは母材および前層、前ステップま
でのビード表面形状を定義する変数である。この変数Hi
による次層、次ステップのビード形状予測のための中間
関数として関数yIIを定義する。関数yIIは高さHiの影響
を特徴的に表わす関数として定義するものであり、Hi=
0のときはyII=yIとビードオンプレートのビード形状
近似関数yIと等しくおき、Hi≠0のときのみyIから一次
近似値CHiyIを減じるよう(3)式で表現できる中間関
数yIIを考える。
yII=yI−CHiyI(1−CHi) …(3) ここで、Cは溶接条件により決る定数 yII0のときyII=0とする。
この関数の定性的意味を第5図(a),(b)で説明す
る。
第5図(a),(b)は第3図(a),(b)のトーチ
ねらい位置に対応したHiの影響を定性的に説明するため
の図である。関数yIIよりも図示の関数 yII′=Hi+yII …(4) を考えた方が傾斜壁板(以下簡単に側壁とも言う)断面
形状の影響と重力、溶融池表面張力の相互作用によるビ
ード形状の側壁面へのかけ上りおよび重力方向へのだれ
をより明瞭に理解できる。この関数yII′の形状傾向の
妥当性は溶接技術にたずさわる当業者ならば容易に理解
できる。しかし、第5図に示す関数yII′はトーチねら
い位置、Hiの変化によるビード表面形状の定性的傾向を
示しているに過ぎず、溶接条件より決まるアーク力、重
力、溶融池の表面張力を考慮したトーチねらい位置とHi
の変化によるビード表面形状の定量的表現には必ずしも
なっていない。そのために、これら3つの力の影響を適
正に表現する(3)式の定数Cを重力、表面張力の相互
作用が最も顕著に発生するワーク側壁傾斜部で使用溶接
条件によりあらかじめ実験的に求め、定量化をはかる。
定数Cの決定法を説明する前に、中間関数yIIから最終
ビード形状予測関数yを求める関係式について説明す
る。第1図、第2図で説明したビードオンプレートのビ
ード形状近似関数yIと同一の溶接条件と溶着効率をとる
限り、(2)式で与えられるビードオンプレートの余盛
断面SDIと第5図(a),(b)の余盛断面積は等しく
なければならない。すなわち ∫(yII′−Hi)dx=∫yIIdx=SDI……(4)′ が成り立たねばならない。
しかし、(3)式をみればわかるようにHi=0のときに
はこの(4)′式を常に満足するが、Hi≠0のときには
Hiの正負にかかわらず、∫(yII′−Hi)dx≠SDIとな
る。このことは(4)式で与えられるyII′が最終ビー
ド形状予測関数yにはなり得ないということを意味す
る。yは、与えられた溶接条件から決まる定数Cに対し
(5)式の値を求め、得られたSIIとSDIの比をyIIに乗
じた(6)式によって与えられることになる。
ここにΔxは端増分量 ここに の関係を満たす。
(3)式の定数Cは、第1図で説明した定数A,B,h,SDI
の値を使い、例えば第5図(b)のようなワーク形状で
のトーチねらい位置で実溶接を行ない、そのビード表面
の実測値(xi,yi)で(1)式、(3)式、(5)式、
(6)式を解くことにより得られる。第1図で説明した
定数A,B,hの決定と同様に近似精度を上げるため、xiに
関し3mmピッチ毎(Δx=3mm)程度のピッチでyiを実測
し、求めるべき定数Cに対する(6)式の計算解yiと実
測値yiとの誤差を最小にするような例えば公知の最小二
乗法による回帰計算等を使用し、定数Cを決定する。第
1図で説明した溶接条件下では溶接速度300mm/minのと
きC0.14(1/mm),600mm/minのときC0.18(1/mm)
程度の値となる。以上で5つの定数A,B,h,SDI,Cで全て
求まり、前層、前ステップまでのビード表面形状に対す
るトーチねらい位置が決まればビード表面形状に対応す
る変数Hiが決まり、そのトーチねらい位置に対する次
層、次ステップのビード形状予測関数yが(1),
(3),(5),(6)式より一義的に求められること
になる。
第6図は、前層、前ステップの種々の形状に対する次
層、次ステップ溶接のためのトーチねらい位置を説明す
るための図である。前層、前ステップまでのビード形状
が第6図(a)のようにymax−ymin>ε1(ε1は実験的
にないしは経験的に求められる)ならymin点を次層、次
ステップのトーチねらい位置とする。また、第6図
(b)のようにymax−yminε1なら前層、前ステップ
ビードと左右どちらかの壁面との交点O′を次層、次ス
テップのトーチねらい位置とする。図中Oは前層、前ス
テップのトーチねらい位置を示している。
〔実施例〕
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明す
る。
第7図(a)は本発明の多層溶接方法の一実施例が適用
された溶接装置の斜視図、第7図(b)は第7図(a)
の×部の拡大図、第8図はそのブロック図である。
この装置は、溶接機7から給電ケーブル8で給電される
溶接電極6を保持する電極ホルダ9をx軸方向に移動さ
せるx軸移動ねじ45、x軸モータ44、電極ホルダ9をy
軸方向に移動させるy軸移動ねじ47、y軸モータ46、溶
接線方向に平行な走行レール41、走行ローラ42、走行ロ
ーラ42の駆動モータ43、母材1′(裏あて材5で裏あて
されている)の板厚t、ルートギャップ(開先幅)G、
開先角度θおよび(6)で説明したε1および後述のき
ざみ量Δxの設定器50、定数A,B,C,h,SDIの設定器51、
マイクロプロセッサにより構成されたCPU52、メモリ5
3、(1)式、(3)式、(5)式、(6)式を解く演
算器54、x軸モータ44、y軸モータ46の位置決めおよび
走行モータ43の速度制御を行なう公知のサーボ回路55で
構成されている。メモリ53には、CPU52の指令によりt,
G,θ,ε1,Δx,A,B,C,h,SDIの値を格納すると同時に第
3図〜第5図で説明した各層、各ステップのトーチねら
い位置Oの座標およびそのねらい位置Oを原点とするy
II,y、Hiの値をΔxきざみ毎のデータとして格納する。
第9図はメモリ53の構成を示す図である。01は初層のト
ーチねらい位置の座標であり、02,…,0n,…,は初層
を除く各層、各ステップのトーチねらい位置の01に対す
る相対座標を示す。各層、各ステップのxi=iΔx(i
=0,±1,2,…)に対する中間関数yIIとビード形状予測
関数yはメモリを共有し、(1),(3)式の各xiに対
するyIIiを全てメモリ53に格納後、(5)式、(6)式
の各xiに対する解yiが求められる毎にyIIiをyiに置き替
える。A,B,C,…,Δxは初期設定されると途中で内容変
更のないメモリ領域であり、01,02,…,0n,…アドレ
スは各層、各ステップのトーチねらい位置(xo,n+1,y
o,n+1)が計算される毎にその計算結果が格納される番
地である。第(n−1)層、ステップのHiグループと第
n層、ステップのyグループメモリは各層、ステップの
計算毎に更新、変更される。
第10図は本実施例による積層例を示す図である。これ
は、炭坑の岩盤支え装置における1つの溶接継ぎ手であ
り、V型開先であり、下向き溶接で多層溶接される。そ
のディメジョンは板厚(軟鋼)t=19mm、ルートギャッ
プG=4mm、開先角度θ=60度である。
表1に第10図のO1を原点とした各層ねらい位置と各層溶
接条件を示す。図中実線は・印点01,02,03,…をトー
チねらい位置としたときの計算値による各層、各ステッ
プのビード形状を示し、点線は同一トーチねらい位置に
おける実際の多層溶接のビード結果である。(1)式、
(3)式、(5)式、(6)式の計算結果は層数、ステ
ップ数が増すに従い誤差の累積を示していない、かなり
よい近似度を示し、実用的に十分使用できることが実証
されている。11,12,13,14,…はトーチねらい位置01
02,03,04,…に対応する各層、各ステップのビード形
状である。初層11のトーチねらい位置は、前回のビード
がないため第6図(b)に類する例で、トーチねらい位
置は左右の両壁とルート部との交点で与えられる。第10
図は右方向の交点01を採用した例である。初層11以外の
他層12,13,14,…、ステップは全て第6図(a)に示すy
min点をトーチねらい位置とする例である。
つぎに、トーチねらい位置02,03,…の決定法について
説明する。
第11図(a),(b),(c),(d),(e),第12
図はその決定法を示すフローチャートである。第11図
(a)は初層11のビード形状予測関数を求めるための変
数Hiデータテーブル(第9図)を求める処理を示すフロ
ーチャートである。単純なフローチャートで説明の要は
ない。第11図(b)は第n層、ステップyIIグループデ
ータテーブル(第9図)の作成処理を示すフローチャー
トである。yIIi<0なるデータは第5図で説明したよう
にyIIi=0とする。第11図(c)は第n層、ステップの
yグループデータテーブル(第9図)の作成処理を示す
フローチャートである。第11図(b)の最終ステップに
記されているようにyIIi=0のアドレスの内容をyi=Hi
とするのではなく、特別のインデックスマーク(例えば
第9図中の×印)で他のyiと区別しておく。これは、後
続フロー中のymaxを求める際、実際の予測ビード表面形
状中のymaxの代りに未溶接部であるワーク面がymaxとな
ることを防ぐための計算上のテクニックである。第11図
(b)は次層、次ステップのトーチねらい位置0n+1の01
に対する相対座標を決定する処理のフローチャートであ
る。第6図(b)のような場合にはワーク右壁点をトー
チねらい位置0n+1とする。第11図(e)は求まったトー
チねらい位置0n+1を原点とする座標系(x,y)での次
層、次ステップのビード形状予測関数yを求めるための
データ変換処理を説明するフローチャートである。各
層、各ステップのトーチねらい位置0nの座標は初層のね
らい位置01に対する相対座標の形で第9図のメモリテー
ブルに格納しておき、実溶接時の各層、各ステップのト
ーチ位置決めシフト動作を容易ならしめる。一方、各
層、各ステップのビード形状予測関数yの記述は、第3
図、第4図で説明したように各層、各ステップのトーチ
ねらい位置0nを原点とした座標系(x,y)で行なわれて
いるので、第11図(e)のようなデータ変換が必要とな
る。次層、次ステップの変数は今回求めたインデックス
マーク以外のy関数そのものであるから、第n層、ステ
ップのyグループメモリテーブルyi(第9図)を第(n
−1)層、ステップのHiグループ(第9図)に移し替え
る必要がある。そのために、 (1)今回の層、ステップのトーチねらい位置0n座標と
第11図(d)で求められた次層、次ステップのトーチね
らい位置0n+1座標のオフセット分の補正と (2)インデックスマークで定義されているワーク壁面
のHiへの組み入れが必要となる。
この(1)のために、第11図(e)のステップ100とス
テップ101が用意されている。第9図(b)はステップ1
00のkを5としたときにステップ101が実行された例を
示している。×印はインデックスマークである。このメ
モリシフトにより有効情報が消滅しないだけのメモリ容
量(第9図)が用意されている。第12図は上記(2)お
よび第11図(e)のステップ102のフローチャートであ
る。(1)と同様、第9図(3)にステップ102の実行
例が示されている。
以上、本実施例の動作をほぼ説明したが、補足的に第7
図、第8図、第10図、第11図、第12図を使い動作説明を
続行する。本実施例の全体の動きを総括するCPU52は既
にメモリ53に格納されている5つの定数A,B,C,h,SDI
ワーク条件t,G,θおよび経験値ε1,Δxを多層溶接開
始に先だって演算器54に転送する。CPU52と演算器54は
層数、ステップ数n=0とおき第11図(a)の処理を行
ない初層11のHiデータをメモリ53に転送格納する。つぎ
に、第11図(b),(c),(d)の処理を行ない第2
層12のトーチねらい位置02の座標データ(xo,2,yo,2
をメモリ53に転送格納する。つぎに、その02を原点とし
たときの第2層、ステップのHi関数テーブル第11図
(e)、第12図の処理によりメモリ53上に作成する。つ
ぎに、nをインクリメントし、第11図のフローに従って
順次各層、各ステップのトーチねらい位置0n+1の座標デ
ータ(xo,2,yo,2)が決定され、メモリ53に格納され
る。第11図(e)に示すyo,n+1≧tの条件、即ち次層、
次ステップのトーチねらい位置のy座標値yo,n+1が板厚
tを超えると積層計算が完了したと判断し、演算を終了
する。この演算終了後、CPU52はサーボ回路55で駆動さ
れるx軸モータ44、y軸モータ46、走行モータ43を図示
しない手動ボックス等で初層トーチねらい位置01に電極
6の先端が位置決めされるよう制御命令を出す。この位
置決め完了後、CPU52は走行モータ43の駆動指令を出力
し、初層溶接が実行される。初層溶接完了後、CPU52は
メモリ53から02点の座標(xo,2,yo,2)を読出し、位置
偏差(xo,2,yo,1),(xo,2,yo,1)をサーボ回路55に
出力しx軸モータ44、y軸モータ46を駆動し、電極6先
端を所望の第2層目トーチねらい位置02に位置決めさせ
る。2層目溶接完了後の3層目溶接も同様に位置偏差
(xo,3−xo,2),(yo,3−yo,2)により電極6の先端を
所望のトーチねらい位置に位置決めさせ、走行モータ制
御により溶接施行される。以下同様に位置偏差(xo,n+1
−xo,n),(yo,n+1−yo,n)分だけ各層溶接に先だって
電極6の先端を位置決めし、多層溶接を実行する。
なお、本発明の詳細説明はV型開先、下向き隅肉の例で
行なったが、トーチねらい方向が重力方向と一致しない
水平隅肉継手の場合でもビード形状予測関数の若干の変
更のみで自動多層溶接が可能となるので、本発明はワー
クの継手形状に制約を受けないことを付記しておく。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明は、2つの単純な形状を試し
溶接(ビードオンプレートと任意の傾斜ワークの溶接)
を一度行なうだけで、前記種々のワーク条件の変化に即
対応できる実用的なビード形状予測関数が定義でき、複
雑な多層溶接の自動積層法が簡単な装置で得られる経済
効果は大きく、とかく問題になっている多種少量生産用
厚板溶接の自動化に寄与するところは大きく、また溶接
条件の変更に対しても2つの単純形状の試し溶接により
5つの定数のみをテーブル化するだけで溶接条件の変更
に即対応できるという多層溶接自動化上の問題を解決し
た効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は平板上へのビードオンプレート溶接のビード断
面形状を示す図、第2図(a),(b)は実測ビード形
状と近似関数yIの比較を示す図、第3図(a),(b)
は傾斜壁板を有する母材の溶接で溶接方向に垂直な母材
の断面形状を定義するための説明図、第4図は母材上に
ビードが形成された状態で、次層、次ステップの溶接を
行なう場合のHiを定義する説明図、第5図(a),
(b)は第3図(a),(b)のトーチねらい位置に対
応したHiの影響を定性的に説明するための図、第6図は
前層、前ステップの種々の形状に対する次層、次ステッ
プのためのトーチねらい位置を説明するための図、第7
図(a),(b)は本発明の多層溶接方法が適用された
溶接装置の斜視図とその×部の拡大図、第8図はそのブ
ロック図、第9図はメモリ53の構成を示す図、第10図は
本実施例による積層例を示す図、第11図(a)〜(e)
はトーチねらい位置の決定法を示すフローチャート、第
12図は第11図(e)のステップ102の詳細フローチャー
トである。 1′……母材、2……ビード断面、 3,4……傾斜壁板、6……溶接電極、 7……溶接機、8……溶接ケーブル、 9……電極ホルダ、11〜23……溶接層、 41……走行レール、42……走行ローラ、 43……走行ローラ42の駆動モータ、 44……x軸モータ、45……x軸移動ねじ、 46……y軸モータ、50,51……設定器、 52……CPU、53……メモリ、 54……演算器、55……サーボ回路、 100〜102……ステップ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平板溶接の溶接結果からビードオンプレー
    トのビード形状近似関数yI=fI(x)を求めると同時に
    傾斜板溶接の溶接結果からワーク形状変化を記述する中
    間関数yII=fII(yI,x)を求め、前記yI=fI(x)関数
    の余盛断面と等しいビードが形成されるという条件のも
    とで各層のビード形状予測関数y=f(yII)を求める
    ことにより、各層のトーチねらい位置を決定する多層溶
    接方法。
  2. 【請求項2】yI=fI(x),yII=fII(yI,x)およびy
    =f(yII)の関数形を各溶接条件で決まる5つの定数
    で特許請求範囲第1項記載の多層溶接方法。
  3. 【請求項3】 とする(ただし、hはビードオンプレート溶接のビード
    断面の高さ、A,Bは高さhより決まる定数、Cは溶接条
    件により決まる定数、SDIは余盛断面積、Hiは各層にお
    けるトーチねらい位置から前層、前ステップまでのビー
    ド表面形状を定義する変数)特許請求範囲第2項記載の
    多層溶接方法。
  4. 【請求項4】前記ビード形状予測関数yの最大値と最小
    値をある変動幅内で比較し、その差が前記変動幅以上に
    大きい場合には前記yの最小値を示す場所を次層のトー
    チねらい位置とし、その差が前記変動幅以下の場合には
    前記関数yとワーク面との交点を次層のトーチねらい位
    置とする特許請求範囲第1項ないし第3項のいずれか1
    項記載の多層溶接方法。
  5. 【請求項5】V型開先、下向き隅肉に適用する特許請求
    範囲第4項記載の多層溶接方法。
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