JPH0675638B2 - カラーとラペルプレス成型装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、背広やコートのカラーとラペルの業務用カラ
ーとラペルプレス成型装置に関する。

〔従来の技術と発明が解決しようとする課題〕

従来、この種のプレス成型装置は、１つのアイロンブロ
ックでカラーとラペルを同時にプレス成型するもので、
形良く成型することができなかった。カラーとラペルの
形良いプレス成型とは、例えば、カラー全体及びラペル
の上半分を強く折り、下半分を丸みをもたせるように柔
らかく折るということである。

そこで、本発明は、上記問題点を解決することを目的と
する。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、上記課題を解決するために、ボディ型の馬に
被覆状に掛けられた衣服のカラーとラペルをプレス成型
するカラーとラペルプレス成型装置であって、奥えりに
対して押圧・分離してスチームプレスする奥えり用アイ
ロンブロックと、カラーに対して押圧・分離してスチー
ムプレスすると共にこのスチームの吹き出しをスチーム
プレス面の全面と上半面に切換え自在なラペル用アイロ
ンブロックと、を備え、上記馬の左右側縁に、上記衣服
の掛止部分を増減させる膨脹・収縮自在なエアー袋を、
設けたものである。

〔作用〕

上記のように構成したカラーとラペルプレス成型装置
は、奥えりとカラーとラペル用の３個のアイロンブロッ
クを夫々独立的に馬に対して接近分離させて、該馬に被
覆した背広等を押圧し、奥えり，カラー，ラペルを別々
にスチームプレス成型できる。

さらに、折り目のつきにくい厚物の衣服では、ラペル用
アイロンブロックのプレス面の全面からスチームを吹き
出してラペルの全体にあて、折り目のつきやすい薄物の
衣服では、上記プレス面の上半面からスチームを吹き出
してラペルの上半分にあてることにより、効率良く最適
のプレス成型仕上げを行える。また、ラペルの上半分に
スチームをあてつつラペル用アイロンブロックでプレス
することにより、ラペルの上下半分づつの折り目の強さ
を微妙に調整できる。また、普通サイズの衣服では、馬
の左右側縁のエアー袋を収縮させ、大きなサイズの衣服
では、エアー袋を膨脹させれば、馬に衣服を掛けやすく
なる。

〔実施例〕

以下、図示の実施例に基づいて本発明を説明する。

第１図と第２図は本発明に係るカラーとラペルプレス成
型装置の一実施例を示す。該カラーとラペルプレス成型
装置は、全体として、奥えり用とカラー用とラペル用の
３つのアイロンブロック1,2,3と、トルソーボディ型の
馬４と、エアーと電気と水蒸気のアクティベーター部と
から構成される。ボディ型の馬４には、背広やコート等
の衣服が被覆状に掛けられて、奥えり用アイロンブロッ
ク１が、奥えりに対して押圧・分離してスチームプレス
を行い、カラー用アイロンブロック２が、カラーに対し
て押圧・分離してスチームプレスを行い、さらに、ラペ
ル用アイロンブロック３は、ラペルに対して押圧・分離
してスチームプレスを行う。このように、夫々のアイロ
ンブロック1,2,3は、独立的に、馬４に対して接近，押
圧，分離及びスチーム噴出，エアー噴出等の種々の作動
を行うように、コンピュータによって制御されている。
奥えり用アイロンブロック１は奥えり凹面６を持つ略直
方体であって、奥えり凹面６はボディ型の馬４の首部表
面にフィットする形状をしている。カラー用アイロンブ
ロック２はカラー凹面７を持つ立方体であって、カラー
凹面７は、これもボディ型の馬４の首まわりと肩にフィ
ットする形状をしている。ラペル用アイロンブロック３
は、比較的平面状のプレス面８を有する扁平倒立台形箱
状である。

馬４の左右側縁には、衣服の掛止部分を増減させる膨張
・収縮自在なエアー袋5,5が、設けられており、エアー
で膨らませれば、大きなサイズの背広に掛けやすくなっ
ている。即ち、種々のサイズに適用できるようになって
いる。第３図（Ｉ）がエアー袋5,5を膨らませた状態、
第３図（II）がエアー袋5,5からエアーを抜いた状態を
表す。９…はエアー配管を示す。馬の構造は、例えば多
孔を穿った空洞の金属製馬本体を金網・シリコンゴムマ
ット・銅メッシュ・ウレタンを順次積層状に被覆し、布
カバーを覆ったもので、通気性を有するものである。該
ボディ型の馬４は、エアーの吹込みと噴き出しの機能が
ある。

また、上記３つのアイロンブロック1,2,3のすべてにス
チームの吹出し機能があるが、さらに、その全て又は一
部のものに、エアーの吹込み機能を設けるのが望まし
い。ラペル用アイロンブロック３はボディ型の馬４に対
してプレスする角度θを変えられる機能を持ち、さら
に、ラペル用アイロンブロック３は、スチームの吹き出
しをスチームプレス面８の全面と上半面に切換え自在に
構成される。

上述の各ブロック1,2,3と馬４の作動順序は、上記コン
ピュータ制御又は手動操作にて、種々選定自由である
が、例えば、ボディ型の馬４が吸込みを始め、次にカラ
ー用アイロンブロック２でスチームプレスし、次に奥え
り用アイロンブロック１とラペル用アイロンブロック３
でスチームプレスする等の作動を行わせるものである。

形良いラペルとは、ラペルの上半分を強く折り、下半分
を丸みを持たせるように柔らかく折ったものであるが、
本実施例のようにラペル用アイロンブロック３のボディ
型の馬４に対する角度θを変えられるようにすれば、厚
物と薄物両方の背広をうまく形良くプレス成型できる利
点がある。

なお、本発明は、上述の実施例に限定されず、本発明の
要旨を逸脱しない範囲で設計変更自由である。

〔発明の効果〕

本発明は、上述の構成により、次に記載するような著大
な効果を奏する。

アイロンブロック1,2,3で、奥えりとカラーとラペル
を、夫々独立的にスチームプレスするので、奥えりとカ
ラーとラペルの折り目の強さを、夫々最適なものに調整
可能で、奥えり、カラー、ラペルを全体的に美しくペレ
ス成型仕上げできる。

スチームの吹き出しをプレス面８の全面と上半面に切換
えることにより、ラペルの折り目のつきやすさに差があ
る厚者や薄物の衣服に対応して、効率良く最適のプレス
成型仕上げを行える。

カラー用アイロンブロック２でカラーを強くプレスし、
プレス面８のスチームの吹き出しを切り換えてラペルの
上半分にスチームをあてつつラペル用アイロンブロック
３でプレスすることにより、カラー及びラペルの上半分
を強く折り、ラペルの下半分を丸みをもたせるように柔
らかく折ることが可能となり、カラーとラペルを形良く
プレス成型できる。

一つの馬４で、種々のサイズの衣服に対応して容易かつ
迅速にプレス成型できる。即ち、馬４の左右側縁のエア
ー袋5,5を膨張・収縮させることにより掛止部分を増減
させて、サイズが大小異なる衣服の何れにもフィットさ
せることができるので、衣服を掛けやすく作業性が良
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の要部説明図、第２図は斜視
図、第３図は作用説明図である。 １…奥えり用アイロンブロック、２…カラー用アイロン
ブロック、３…ラペル用アイロンブロック、４…ボディ
型の馬。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ボディ型の馬４に被覆状に掛けられた衣服
   のカラーとラペルをプレス成型するカラーとラペルプレ
   ス成型装置であって、奥えりに対して押圧・分離してス
   チームプレスする奥えり用アイロンブロック１と、カラ
   ーに対して押圧・分離してスチームプレスするカラー用
   アイロンブロック２と、ラペルに対して押圧・分離して
   スチームプレスすると共にこのスチームの吹き出しをス
   チームプレス面８の全面と上半面に切換え自在なラペル
   用アイロンブロック３と、を備え、上記馬４の左右側縁
   に、上記衣服の掛止部分を増減させる膨張・収縮自在な
   エアー袋5,5を、設けたことを特徴とするカラーとラペ
   ルプレス成型装置。