JPH0674947A - 親水性イオンポリマーの分子量分布分析法 - Google Patents
親水性イオンポリマーの分子量分布分析法Info
- Publication number
- JPH0674947A JPH0674947A JP22953292A JP22953292A JPH0674947A JP H0674947 A JPH0674947 A JP H0674947A JP 22953292 A JP22953292 A JP 22953292A JP 22953292 A JP22953292 A JP 22953292A JP H0674947 A JPH0674947 A JP H0674947A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 従来分子量分布の測定が困難であったモノマ
ー中に少なくとも1個のイオウ原子を含む親水性イオン
ポリマーをGPCの移動相を選択することにより、測定
可能にすることを目的とする。 【構成】 モノマー中に少なくとも1個のイオウ原子を
含む親水性イオンポリマーをpH2〜3の酸性水溶液、
例えばりん酸水溶液で溶解し、該水溶液を移動相とする
ゲルパーミエーションクロマトグラフに付して、親水性
イオンポリマーの分子量分布を分析することを特徴とす
る。
ー中に少なくとも1個のイオウ原子を含む親水性イオン
ポリマーをGPCの移動相を選択することにより、測定
可能にすることを目的とする。 【構成】 モノマー中に少なくとも1個のイオウ原子を
含む親水性イオンポリマーをpH2〜3の酸性水溶液、
例えばりん酸水溶液で溶解し、該水溶液を移動相とする
ゲルパーミエーションクロマトグラフに付して、親水性
イオンポリマーの分子量分布を分析することを特徴とす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モノマー中に少なくと
も一個のイオウ原子を含む親水性イオンポリマーの分子
量分布分析法に関する。さらに詳しくは、ゲルパーミエ
ーションクロマトグラフ(以下GPCと言う)を用いた
親水性イオンポリマーの品質管理、性能評価等に好適な
分子量分布分析法に関する。
も一個のイオウ原子を含む親水性イオンポリマーの分子
量分布分析法に関する。さらに詳しくは、ゲルパーミエ
ーションクロマトグラフ(以下GPCと言う)を用いた
親水性イオンポリマーの品質管理、性能評価等に好適な
分子量分布分析法に関する。
【0002】
【従来技術】親水性イオンポリマーは、モノマー中に一
個のイオウ原子を持ち、そのイオウ原子が+に荷電して
いる親水性ポリマーであり、例えば、イオン選択性電極
膜のマトリックス材料などに使用され、性能管理、品質
管理が要望されている。
個のイオウ原子を持ち、そのイオウ原子が+に荷電して
いる親水性ポリマーであり、例えば、イオン選択性電極
膜のマトリックス材料などに使用され、性能管理、品質
管理が要望されている。
【0003】そのため、既知の溶媒、例えば、水、メタ
ノールなどを使ってGPCで分子量分布を分析する試み
がなされていた。
ノールなどを使ってGPCで分子量分布を分析する試み
がなされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、親水性
イオンポリマーは塩、緩衝液に不溶であり、中性条件で
分析を行うと試料がカラムに吸着してしまい、ピークが
ブロードになり再現性のないクロマトグラムが得られる
という欠陥があった。
イオンポリマーは塩、緩衝液に不溶であり、中性条件で
分析を行うと試料がカラムに吸着してしまい、ピークが
ブロードになり再現性のないクロマトグラムが得られる
という欠陥があった。
【0005】そこで、本発明は、親水性イオンポリマー
の分析に適した溶媒を見いだすことにより、前記課題を
解決し、親水性イオンポリマーの分子量分布分析法を確
立することを目的とする。
の分析に適した溶媒を見いだすことにより、前記課題を
解決し、親水性イオンポリマーの分子量分布分析法を確
立することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本件発明者は、上記課題
を解決するため鋭意検討した結果、移動相のpHを2〜
3にすると、親水性イオンポリマーはカラムに吸着せ
ず、再現性の良いデータが得られることを見いだし、本
発明をなすに至った。
を解決するため鋭意検討した結果、移動相のpHを2〜
3にすると、親水性イオンポリマーはカラムに吸着せ
ず、再現性の良いデータが得られることを見いだし、本
発明をなすに至った。
【0007】すなわち、本発明は、モノマー中に少なく
とも1個のイオウ原子を含む親水性イオンポリマーをp
H2〜3の酸性水溶液で溶解し、該水溶液を移動相とす
るゲルパーミエーションクロマトグラフに付して、親水
性イオンポリマーの分子量分布を分析することを特徴と
する。
とも1個のイオウ原子を含む親水性イオンポリマーをp
H2〜3の酸性水溶液で溶解し、該水溶液を移動相とす
るゲルパーミエーションクロマトグラフに付して、親水
性イオンポリマーの分子量分布を分析することを特徴と
する。
【0008】ここで、pHを2〜3にする手段として
は、例えば、りん酸、酢酸、トリフルオロ酢酸を挙げる
ことができ、これら酸を水に溶解させるだけで本発明の
移動相として使用できる。ただし、例えば、りん酸緩衝
液、塩類および有機溶媒は沈殿が生ずるので使用できな
い。また、移動相に使用する酸性水溶液は、酸濃度が
0.1〜0.2%の範囲が好ましいが、これに限定され
ない。
は、例えば、りん酸、酢酸、トリフルオロ酢酸を挙げる
ことができ、これら酸を水に溶解させるだけで本発明の
移動相として使用できる。ただし、例えば、りん酸緩衝
液、塩類および有機溶媒は沈殿が生ずるので使用できな
い。また、移動相に使用する酸性水溶液は、酸濃度が
0.1〜0.2%の範囲が好ましいが、これに限定され
ない。
【0009】親水性イオンポリマーを酸性水溶液で溶解
させるには、例えば、親水性イオンポリマーをビーカー
に入れ、そこに酸性緩衝液の適当量を加えるだけでよい
が、その手法は問わない。親水性イオンポリマーの溶解
液ができたら、それをGPCに付す。GPCに付すに
は、公知の試料導入装置を使用でき、これにより、所定
量の溶液をGPCに注入できる。GPCに注入された溶
液は、pH2〜3の酸性水溶液を移動相として分離カラ
ムに付される。ここで、GPCの移動相と溶解用の溶液
とは同一であることが装置の操作上好ましい。
させるには、例えば、親水性イオンポリマーをビーカー
に入れ、そこに酸性緩衝液の適当量を加えるだけでよい
が、その手法は問わない。親水性イオンポリマーの溶解
液ができたら、それをGPCに付す。GPCに付すに
は、公知の試料導入装置を使用でき、これにより、所定
量の溶液をGPCに注入できる。GPCに注入された溶
液は、pH2〜3の酸性水溶液を移動相として分離カラ
ムに付される。ここで、GPCの移動相と溶解用の溶液
とは同一であることが装置の操作上好ましい。
【0010】GPCで用いる分離カラムとしては、汎用
の高分子ゲルを充填したものが使用可能であり、例え
ば、ビニルアルコールコポリマーの充填カラムが好適な
例として挙げられる。
の高分子ゲルを充填したものが使用可能であり、例え
ば、ビニルアルコールコポリマーの充填カラムが好適な
例として挙げられる。
【0011】GPCの検出手段としては、例えば、示差
屈折率検出器を用いるのが好ましい。
屈折率検出器を用いるのが好ましい。
【0012】
【作用】本発明によれば、モノマー中に少なくとも1個
のイオウ原子を含む親水性イオンポリマーの溶解液など
についてのGPCからの溶離液を分画して捕集すること
により、従来分子量分布測定が困難であった高分子物質
の分子量分布を測定できる。
のイオウ原子を含む親水性イオンポリマーの溶解液など
についてのGPCからの溶離液を分画して捕集すること
により、従来分子量分布測定が困難であった高分子物質
の分子量分布を測定できる。
【0013】
【実施例】本発明の方法を実施する装置構成を図面に基
づいて説明する。図1は、本発明の方法を実施する装置
の一例で、1は移動相貯流槽、2は送液ポンプ、3はマ
ニュアルインジェクタ、4はカラム、5はカラムオーブ
ン、6は紫外吸光検出器または示差屈折率検出器、7は
データ処理装置である。
づいて説明する。図1は、本発明の方法を実施する装置
の一例で、1は移動相貯流槽、2は送液ポンプ、3はマ
ニュアルインジェクタ、4はカラム、5はカラムオーブ
ン、6は紫外吸光検出器または示差屈折率検出器、7は
データ処理装置である。
【0014】分析に際しては、移動相貯流槽1からポン
プ2によりあらかじめ移動相を流し、定常状態を作る。
次に、マニュアルインジェクタ3から試料を注入する。
注入された試料は移動相によりカラムオーブン5中のカ
ラム4に送られ、検出器6により検出される。このデー
タをデータ処理装置7で処理し、定量計算を行う。以上
の装置を用いて、次の分析条件で分析を行った。
プ2によりあらかじめ移動相を流し、定常状態を作る。
次に、マニュアルインジェクタ3から試料を注入する。
注入された試料は移動相によりカラムオーブン5中のカ
ラム4に送られ、検出器6により検出される。このデー
タをデータ処理装置7で処理し、定量計算を行う。以上
の装置を用いて、次の分析条件で分析を行った。
【0015】(1)試料の前処理 試料を移動相で5倍に希釈し、メンブランフィルタ(孔
径:0.45μm)でろ過する。次に、ろ液200μl
をGPCに注入する。
径:0.45μm)でろ過する。次に、ろ液200μl
をGPCに注入する。
【0016】(2)分析条件 カラム:Asahipak GS−710H((株)島
津製作所製) (7.6mmI.D.×250mml) 移動相:0.1%りん酸水溶液 流 量:1.0ml/min 温 度:40℃ 検出器:RID−6A(示差屈折率検出器 (株)島津
製作所製) 感 度:32×10-6 RIUFS ポラリティ:+ (3)分析結果 上記分析条件で分析した結果を図2に示す。図2の矢印
のピークは親水性イオンポリマー(モノマー中に少なく
とも1個のイオウ原子を含む)のピークで、この図より
本発明によれば、親水性ポリマー感度良く分析できるこ
とがわかる。図2中の縦軸は信号強度、横軸は保持時間
を表す。
津製作所製) (7.6mmI.D.×250mml) 移動相:0.1%りん酸水溶液 流 量:1.0ml/min 温 度:40℃ 検出器:RID−6A(示差屈折率検出器 (株)島津
製作所製) 感 度:32×10-6 RIUFS ポラリティ:+ (3)分析結果 上記分析条件で分析した結果を図2に示す。図2の矢印
のピークは親水性イオンポリマー(モノマー中に少なく
とも1個のイオウ原子を含む)のピークで、この図より
本発明によれば、親水性ポリマー感度良く分析できるこ
とがわかる。図2中の縦軸は信号強度、横軸は保持時間
を表す。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、従来正確に分子量分布
測定ができなかったモノマー中に少なくとも1個のイオ
ウ原子を含む親水性イオンポリマーの分子量分布を正確
に効率良く測定できる。さらに、得られた分子量分布に
よりこれら物質の品質管理、性能評価が簡単に行えると
いう特別の効果を有する。
測定ができなかったモノマー中に少なくとも1個のイオ
ウ原子を含む親水性イオンポリマーの分子量分布を正確
に効率良く測定できる。さらに、得られた分子量分布に
よりこれら物質の品質管理、性能評価が簡単に行えると
いう特別の効果を有する。
【図1】本発明の構成を実施するための装置を示す図
【図2】親水性イオンポリマーの分子量分布を測定した
結果を示す図
結果を示す図
1:移動相貯流槽 4:分析カラム 6:検出器
Claims (1)
- 【請求項1】 モノマー中に少なくとも1個のイオウ原
子を含む親水性イオンポリマーをpH2〜3の酸性水溶
液で溶解し、該水溶液を移動相とするゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフに付して、親水性イオンポリマーの
分子量分布を分析することを特徴とする親水性イオンポ
リマーの分子量分布分析法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22953292A JPH0674947A (ja) | 1992-08-28 | 1992-08-28 | 親水性イオンポリマーの分子量分布分析法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22953292A JPH0674947A (ja) | 1992-08-28 | 1992-08-28 | 親水性イオンポリマーの分子量分布分析法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0674947A true JPH0674947A (ja) | 1994-03-18 |
Family
ID=16893647
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22953292A Pending JPH0674947A (ja) | 1992-08-28 | 1992-08-28 | 親水性イオンポリマーの分子量分布分析法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0674947A (ja) |
-
1992
- 1992-08-28 JP JP22953292A patent/JPH0674947A/ja active Pending
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