JPH0674347A - 釣り合い型の機械式シールアセンブリー - Google Patents

釣り合い型の機械式シールアセンブリー

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JPH0674347A
JPH0674347A JP3335817A JP33581791A JPH0674347A JP H0674347 A JPH0674347 A JP H0674347A JP 3335817 A JP3335817 A JP 3335817A JP 33581791 A JP33581791 A JP 33581791A JP H0674347 A JPH0674347 A JP H0674347A
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    • F16J15/3448Pressing means the pressing force resulting from fluid pressure
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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  • Devices For Checking Fares Or Tickets At Control Points (AREA)
  • Auxiliary Devices For And Details Of Packaging Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 軸振れ或は軸端遊びの有無にかかわらず、回
転する軸に対し、また相互に対し一次シール部材が直交
状態に維持される釣り合いシールアセンブリーを提供す
ること。 【構成】 シールアセンブリー10はポンプ軸12に隣
り合うスリーブ20を含む。スリーブ20の内側端部は
段付構造とされそれによってフランジ26が画定され
る。フランジ26の軸方向外側には設けた段30の外側
表面の溝32がO−リング34を受ける。複数のボス3
6がスリーブ20の、段30に隣り合う周囲部分に設け
られる。第1の回転シール部材42に段50が形成さ
れ、段30の溝32内部のO−リング34は、段50が
段30に対して弾性的にシールされ且つそこから離間さ
れるよう、第1の回転シール部材42の段50の内径を
シールする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本件出願は1990年11月28
日に出願された米国特許出願第07/619207号の
部分継続出願である。本発明は機械式シール、釣り合い
機械式シール、及びシール内部のバリヤー流れを加速さ
せるための流れリングに関する。
【0002】
【従来技術】機械式シールでは、相対回転及び相対接触
するシール面、即ち、グランドに固定したステーターリ
ング及び回転装置の軸に固定されたローターリングの合
致するシール面が、加圧液体、即ちプロセス流体を装置
の軸に沿って隔離し且つシールするために使用される。
シール部を冷却し且つシール面を横断してのプロセス流
体の通過をなくすようにするために第2の加圧液体、即
ちバリヤー流体がシール部の、前記プロセス流体と接触
するシール面と反対側のシール面の後方にしばしば導入
される。代表的に、前記軸及びグランド間を流動するバ
リヤー流体を加速させるためのベーンが回転軸上に形成
され、ばねが前記シール面を相互に常偏倚する。釣り合
いシール配列構成では加圧流体は、シール面の閉鎖を助
成するためにシール面に対向するシール部材の後方側に
画定されたピストン領域にもまた適用される。一般に、
より高い圧力と関連するピストン面積はシール面の接触
領域の100%以下、好ましくは約70%とするべきで
ある。この関係は、シール面の摩擦接触によって発生す
る熱を最小限とする一方、シール面を閉鎖しようとする
力を適正なシールを保証するために十分高く維持する。
シール面が相対的に回転する際の発生熱が最小化される
よう、シール面の接触領域を最小化することもまた望ま
しい。更に、バリヤー流体が使用される場合、2重シー
ル配列がしばしば使用される。この2重シール配列で
は、プロセス流体がシール部の一端に収容され、バリヤ
ー流体がシール部の中心に収納され、バリヤー流体の各
側には相対回転するシール面が配置され、この局部的環
境がシール部の他端に於てシールされる。従来技術の釣
り合い2重シールの1形式に於ては、両流体はシール面
と対向する夫々のシール部材の後方へのアクセスを有
し、シール面接触領域に対するピストン領域の所望の釣
り合い比は、シール部材の夫々のシール面の背後のO−
リング溝内を摺動し得るO−リングを設けることによっ
て達成される。そうしたO−リング溝内を摺動するO−
リングが、最高圧力を有する流体からの流体圧力の、シ
ール面と対向するシール部材の各側の適宜のピストン領
域への適用を可能とする。シール面を相互に偏倚するば
ねがシール部内部の、シール面の各側に位置付けられ、
プロセス流れ及びバリヤー流れの一方か或は両方に対し
て露呈され得る。この配列構成には著しい制限がある。
先ず第1に、O−リングの内径部及び外径部によって各
流体のための釣り合い圧力点が画定されることから、シ
ール面の半径方向の接触寸法形状をO−リングの肉厚に
対応するための十分な大きさのものとしなければならな
くなることである。これが、最初の接触領域が所望され
るシール面の設計形状を限定する。第2には、O−リン
グがその溝内を意図された如くには摺動しない場合、意
図された釣り合い圧力が達成されなくなることであり、
更には、プロセス流れ及びバリヤー流れに対して露呈さ
れたばねが汚染され、腐蝕することである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明が解決
しようとする課題は、従来技術の欠点を克服する機械式
シールアセンブリーを提供することであり、釣り合い圧
力がO−リングの動作によって影響を受けない釣り合い
型シールアセンブリーを提供することであり、釣り合い
圧力が、合致する一次シールリングの軸方向後方面に画
定される固定ピストン領域によって決定される2重釣り
合い式の2重式シールアセンブリーを提供することであ
り、軸振れ或は軸端遊びの有無にかかわらず、一次シー
ル部材回転する軸に対し、また相互に直交状態に維持さ
れる釣り合い型シールアセンブリーを提供することであ
り、更には、浮遊する流れリングを具備し、これが軸の
変則性にかかわらず、シールアセンブリーのバリヤー流
体チャンバー内部のバリヤー流体の加速及び送達を最適
化するシールアセンブリーを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記及びその他の課題は
本発明によって解決される。本発明の1様相に従えば、
シールアセンブリーがシールプロセスにおける被シール
装置の軸及び装置自体間の不整合、即ち前記軸とシール
グランドをそこに取付ける装置のパッキン箱の端部面と
直交する平面との間の不整合をなくす。好ましい具体例
ではシールアセンブリーは、相対回転し得る環状の一次
シール部材を有し、該一次シール部材がその半径方向内
側周囲におけるプロセス流れ及びバリヤー流れを夫々シ
ールし且つ分離し、また、予備決定された接触領域を覆
って相互に接触し合う、対向状態で半径方向に伸延する
環状のシール面をそれらの間部分に画定する。その一端
にフランジを具備する軸スリーブが設けられ、この軸ス
リーブに対し前記フランジと軸スリーブの他端のばねと
の間にシール部材が取付けられる。各一次シール部材の
軸方向内側の、シール面から軸方向に離間し且つ対向す
る位置で、且つ一次シール部材の一定直径位置に二次シ
ール部材が接触されそれにより、一次シール部材の軸方
向に沿っての流体の通過が防止される。前記一次シール
部材が第1及び第2の一対の一次シール部材を形成し、
関連する二次シール部材が、第1及び第2の一対の二次
シール部材を形成し、またこれらの一次及び二次シール
部材対が、シールされたバリヤー流体チャンバーをその
間部分に含む内側シール及び外側シールを形成する。装
置上にグランドが軸に対して公称同軸的に取付けられ、
静置された2つの一次シール部材が弾性的且つ摺動自在
にそこに取付けられる。他の2つの一次シール部材が軸
と共に回転するためにスリーブ上に取付けられ、軸と共
に回転するためにスリーブ上に取付けられた一次シール
部材の一方が摺動自在に取付けられ、他方の一次シール
部材がスリーブフランジと衝接状態に取付けられる。ば
ねが一次シール部材を相互に且つフランジ内部へと偏倚
することから、一次シール部材は軸端遊び及び軸振れに
かかわらず、フランジに関する整列状態に維持される。
本発明の他の様相に従えば、2重釣り合い式2重シール
が開示される。該2重釣り合い式2重シールでは一定の
且つ予備決定されたピストン領域が、二次シール部材位
置或は肉厚にかかわらず、各一次シール部材の軸方向後
方側に画定される。好ましい具体例ではピストン領域は
シール面の接触領域よりも小さく且つそこに軸方向に整
列される(即ち同軸とされる)。そうしたピストン領域
の各々が、好ましくは接触領域の主要部分と等しい予備
決定領域を形成する。1つのピストン領域が一次シール
部材の内側周囲と流体連通状態で半径方向内側に伸延
し、他のピストン領域が一次シール部材の外側周囲と流
体連通状態で半径方向外側に伸延する。軸方向に外側の
ピストン領域が、バリヤー流体のためのピストン領域と
して作用し、軸方向内側の他のピストン領域がプロセス
流体のためのピストン領域として作用する。種々の具体
例に於て、第1及び第2の一対のシール面の接触領域は
等しい。第1の対における軸方向内側の一次シール部材
はシールアセンブリーの、一次シール部材の軸方向外側
の第2の対の一次シール部材と対向する端部側に位置決
めされる。各々の一次シール部材は一次シール部材の各
対における他方の一次シール部材から離間する後方部分
を具備し、その半径方向内側をピストン領域が伸延しま
た該半径方向内側は全ての一次シール部材の内側周囲部
分と連通される。これら第1及び第2の一対の一次シー
ル部材ピストン領域は等しく、好ましくは各一次シール
部材の半径方向内側周囲部分はバリヤー流体と連通され
る。
【0005】有益には、本発明に従うシールアセンブリ
ーは装置の軸を、軸及び装置間の不整合にかかわらずシ
ールし、構成部品の幾何形状によって圧力均衡を達成し
それにより、損耗或は機能停止し得る任意の可動構成部
品(O−リング等)に依ることなく、シール面に対向す
る一次シール部材の側面の一定の、予備決定されたピス
トン領域を提供する。個々のピストン領域は一方の流体
だけに露呈される。更には、シール面の接触領域は釣り
合い圧力点を画定するO−リングの寸法によって付与さ
れるいかなる制限をも受けることなく最適化され得る。
本発明の他の特徴によれば、シール面を偏倚するばねは
シールアセンブリーの一方の端部に位置決めされしかも
プロセス流体或はバリヤー流体の何れにも露呈されな
い。有益には、これらのばねはシール面に於ける損耗の
度合いとして観察され得る。追加的に、ばね負荷は一般
にシールアセンブリー及びシールアセンブリーを取付け
る装置の軸間の不整合による影響を受けない。有益に
は、シール面の圧力均衡は、釣り合いを達成するために
必要なシールアセンブリー構成部品を相対運動させるこ
となく両方向に於て達成される。また、本発明によって
シール面の接触領域を小さくした設計が可能とされるこ
とから、シールアセンブリーの作動に伴う熱発生量が最
小化される。本発明の更に他の変更例は、バリヤー流体
の、このバリヤー流体と接触されるべき部品への送達を
最適化するための配列構成に於て更に利用される。そう
した配列構成では、静置された、回転しない一次シール
部材の対面する後端が、軸に同心状態で取付けられた、
回転抵抗性を提供する環状の流れリングの、軸方向に浮
遊する軸方向側部と衝接される。この環状の流れリング
は一般に環状であり、その側壁によって境界付けられる
第1の内径位置の内側周囲床部分にして、その位置にお
ける軸スリーブの局部外径よりも僅かに大きいだけの、
より小さい第2の内径位置に於て終端する前記内側周囲
床部分を具備することにより内側流路或は内側流れチャ
ンネルを画定する。軸或はスリーブの種々の具体例に
は、軸の回転に際してバリヤー流体を加速させるための
ポンプベーンが含まれる。有益には、この具体例では前
記環状の流れリングは回転しない静置された一次シール
部材の移動と共に軸方向に浮動する。この浮動が、軸振
れが生じた場合に、軸方向にずれたシール面への冷却さ
れたバリヤー流体の送達が最適化されるよう、流れチャ
ンネルをポンプベーンを覆って中心合わせされた状態に
維持する、画定された流れチャンネルの一方の部分を流
動する流体は環状の流れリングの内側に形成されたダム
部によって観察される。環状の流れリングは更に、軸の
回転方向によって流体入口ポート或は流体出口ポートと
して作用する、一対の流体ポートを画定する。各々の流
体ポートは、環状の流体リングの円周を半径方向に貫い
て伸延し、画定された流れチャンネル内に開放するポー
トとして環状の流れリングの内側位置で終端する。流れ
チャンネルの障害部の無い部分が、流体入口ポートから
流体出口ポートに至る所望の流体流れ方向でのバリヤー
流体の流路を提供し、一方、前記ダム部が流体流れが反
対方向に流れないようにする。前記ダム部は、環状の流
れリングの外側周囲の共通の原点から半径方向内側に伸
延する一対のフランジによって形成される。各々のフラ
ンジは環状の流れリングを貫いて半径方向に伸延する夫
々の周囲開口を画定する。入口ポート及び出口ポート
が、フランジによって画定される半径方向に伸延する周
囲開口の各一方と連結する半径方向周囲開口として夫々
形成される。作動に際し、入口ポート位置で、関連する
フランジが流体流れを回転する軸と流れチャンネルのダ
ム部のない部分との間を内側方向へと差し向け、また出
口ポート位置の関連するフランジが、流れチャンネルか
ら出る加速された流体を外側に差し向ける。環状の流れ
リングの外側周囲には、前記回転しない一次シール部材
の対面する後端の、回転に抵抗するための切欠きと係合
する抗−回転ボスが含まれる。抗−回転ラグが、環状の
流れリングをシールのグランドに固定する。かくして、
前記切欠きを設けた前記回転しない一次シール部材と環
状の流れリングとは回転しないように固定され、流れチ
ャンネルの入口ポート及び出口ポートとグランドの半径
方向の入口ポート及び出口ポートの各々の口との整合が
保証される。シールの入口ポート及び出口ポートは、軸
の中心と実質的に接する環状の流れリングの入口ポート
及び出口ポートと連結される。入口ポート及び出口ポー
トの各々の口の内径は関連するポートの内径よりも大き
く、従って流体流れが、環状の流れリングが軸方向に浮
動するに際しても容易化される。
【0006】
【実施例】図1から図5を参照するに、本発明に従う機
械式シールアセンブリー10(以下単にシールアセンブ
リー10と称する)がポンプ軸12に取付けられ、ボル
ト16によってポンプハウジング14に固定されてい
る。シールアセンブリー10はポンプハウジングのパッ
キン箱18の内部に部分的に伸延される。シールアセン
ブリー10はポンプ軸12に隣り合うスリーブ20を含
んでいる。このスリーブ20の内側端部、即ちパッキン
箱18に挿通された端部位置に於て、スリーブ20の内
側周囲の溝22がポンプ軸12に隣り合うO−リング2
4を受けそれによって、プロセス流体がスリーブ20及
びポンプ軸12間を通過しないようにしている。スリー
ブ20の内側端部は段付構造とされそれによってフラン
ジ26が画定される。このフランジの外径はパッキン箱
18の内径よりも小さくまた、ポンプ軸12に隣り合う
スリーブ20の内面と直交する外側を向いた壁28を具
備している。フランジ26の軸方向外側には、その直径
がスリーブ20の主要部分の直径よりも大きいがしかし
フランジ26のそれよりは小さい段部30が設けられ
る。段部30の外側表面の溝32がO−リング34を受
ける。複数のボス36がスリーブ20の、段部30に隣
り合う周囲部分に設けられる。記載された具体例では等
間隔の3つのボスがスリーブの周囲に設けられる。図5
を参照するに、スリーブの外側端部に隣り合って複数の
円形孔がスリーブを貫いて伸延される。これらの円形孔
は3つの大孔38と各3つの小孔39、40とを有し、
これらの孔はスリーブの円周に沿って等間隔に交互に配
置される。
【0007】スリーブ20の内側端部には第1の回転シ
ール部材42が設けられる。この第1の回転シール部材
42は、軸方向外側を向いたシール面46を具備する比
較的幅広のシール部分44を有する。この第1の回転シ
ール部材42の前記比較的幅広のシール部分44はスリ
ーブ20のボス部36と係合する複数の切欠き48をそ
の内径部に有する。前記ボス部36と係合することによ
り第1の回転シール部材42はスリーブ20に対して錠
止されスリーブ20と共に回転する。第1の回転シール
部材42の外径はスリーブ20のそれよりは僅かに小さ
く、従ってパッキン箱18の内壁からは離間される。第
1の回転シール部材42の前記段部30に隣り合う内径
部は、シール面46と対向する前記比較的幅広のシール
部分44よりも軸方向後方側(図2で左側方向)に於て
大きくされそれにより、第1の回転シール部材42にお
ける段部50が形成される。この段部50の内径は段部
30の外径と概略等しい。段部30の溝32内部に受容
されたO−リング34は、第1の回転シール部材42の
段部50の内径をシールそれによって段部50が段部3
0に対して弾性的にシールされ且つそこから離間される
ようにする。第1の回転シール部材42の比較的幅広の
シール部分44の内径は、ボス部36が切欠き48と遊
嵌し得るようスリーブ20のその位置における外径より
も僅かに大きい。第1の回転シール部材42の、シール
面46と対向する軸方向内側に面する壁52は、段部3
0の端部壁31から離間されそれにより、その間部分へ
の流体の接近を可能とし、かくして壁52にはピストン
領域Aが形成される。別態様に於ては端部壁31は、そ
れもやはり軸と直交していることから、フランジ26の
壁28に代わる参照表面として使用される。
【0008】第1の静置シール部材54が第1の回転シ
ール部材42の軸方向前方(図2で右側)に設けられ
る。該第1の静置シール部材54は、スリーブ20の外
径部よりも幾分大きな内径部から、パッキン箱18の内
径部よりも僅かに小さい外径部へと伸延するシール部分
56を含む。狭幅の、軸方向後方を向いたシール面58
が、シール部分56から第1の回転シール部材42のシ
ール面46に向けて伸延し且つ該シール面46とシール
状態で係合する。第1の静置シール部材54のシール部
分56の外側の、該シール部分56に対して減径された
外径部の段部60によって二次的なシール部分55が画
定され、またシール部分56の前記シール面58と反対
側には、軸方向前方を向いた壁62が画定される。図5
に示されるように、等間隔の4つの切欠き64が段部6
0の外側端部を半径方向に貫いて形成される。特定具体
例に於ては、第1の静置シール部材54はカーボン製で
あり、第1の回転シール部材42はシリコンカーバイド
製である。
【0009】第2の静置シール部材54’が第1の静置
シール部材54の軸方向前方に逆向きに、即ちシール面
58’が軸方向前方を向く状態で配置される。第2の静
置シール部材54’は第1の静置シール部材54と同一
であり、その対応部分はダッシュを付けた同一参照番号
によって示される。第2の静置シール部材54’及び第
1の静置シール部材54の、シール面58、58’と反
対側の端部は整列する切欠き64、64’に於て互いに
接触する。同様に、第2の静置シール部材54’の軸方
向前方には、第1の回転シール部材42と同一で且つ該
第1の回転シール部材42とは逆向きにの第2の回転シ
ール部材42’が設けられる。該第2の回転シール部材
42’のシール面46’は第2の静置シール部材54’
のシール面58’と接触する。第2の回転シール部材4
2’は回転シール部材42の参照番号にダッシュを付け
た参照番号によってその対応部分が示される。
【0010】スリーブ20の外側端部には錠止リング6
6が取付けられる。錠止リング66は、図2及び図5に
例示されるように半径方向に拡開された外側端部を具備
し、該外側端部には、シールアセンブリーを軸12に対
して錠止しシールアセンブリーを軸12と共に回転させ
るための締め具69を受けるための、前記大孔38と整
列するねじ溝付き孔68が形成される。錠止リング66
の前記外側端部には、ねじ溝付き締め具71を受けるた
めの、前記小孔40と整列するねじ溝付き孔70が具備
される。前記ねじ溝付き締め具71は、前記小孔40の
端部と係合しポンプへの組み立てに先立ってシール構成
部品を軸方向に位置付けするようになっている筒状端部
を具備する。センタリングクリップ74を錠止リング6
6に固定するねじ溝付き締め具73を受けるためのねじ
溝付き孔72が、錠止リングの外側に於て小孔39と整
列状態で等間隔に追加配置される。錠止リングの、スリ
ーブの大孔38、小孔39、40そして錠止リングのね
じ溝付き孔68、70、72から内側方向に隔設された
内側表面には溝76が設けられる。この溝76にはスリ
ーブ20の外面及び錠止リング66の内面での流体の移
動を防止するためのO−リング78が設けられる。錠止
リング66の内側端部には、スリーブ20の他側の端部
位置のボス部36と対応する、軸方向に伸延する3つの
突出部80が設けられる。第2の回転シール部材の切欠
き48’がこの突出部80と係合して前記第2の回転シ
ール部材42’をそこに錠止し、この第2の回転シール
部材42’が軸12及びスリーブ20と共に回転するよ
うにする。前記突出部80及びねじ溝付き孔68、7
0、72間に於て、前記錠止リング66はスリーブの他
側の端部の段部30と対応するが、しかし段部30より
も僅かに減径された直径を有する段部82を有してい
る。段部82は、第2の回転シール部材42’の内径部
の位置で、段部59’に対するシールを提供するO−リ
ング86を受ける溝84を有する。第2の回転シール部
材42’のシール部分44’位置の内径は、その位置で
のスリーブの外径よりも僅かに大きい。第2の回転シー
ル部材42’のシール面46に対向する壁52’は、錠
止リング66の段部82の端部壁31’から離間されそ
れによってそこへの流体の接近を可能とし、かくして図
2に示されるような、ピストン領域Aと等しいピストン
領域A’が形成される。環状の錠止リング66の内側に
面する壁に沿った一連の軸方向孔87が、第2の回転シ
ール部材42’の外側端部に当接状態で支承されるばね
88のためのポケットを提供する。ばね88は全てのシ
ール面をスリーブ20の内側端部位置に於てフランジ2
6に向けて偏倚する。
【0011】シールグランド90が、シールアセンブリ
ーの一般に中央に位置決めされる。シールグランド90
は、図1に示されるように、このシールグランド及びシ
ールアセンブリーをポンプハウジング14に取付けるた
めの取付けボルト16を受けるための複数の長孔92を
その外側に沿って具備している。図2に示されるよう
に、シールグランド90の内側の環状溝94が、ポンプ
ハウジング及びシールグランド間からの流体の漏れを防
止するためのガスケット96を受ける。シールグランド
90の内径部には、第1及び第2の静置シール部材5
4、54’の段部(或は段部付の壁)60、60’に当
接状態で上被し且つシールするO−リング102、10
4の夫々を受けるための、軸方向に離間した一対の溝9
8、100が設けられる。シールグランド90の、軸方
向後方に面する端部99は第1の静置シール部材54の
軸方向前方に面する壁62から離間されそれにより、プ
ロセス流体の接近を可能とし、斯くしてピストン領域B
が形成される。また、シールグランドの軸方向前方に面
する壁99’は第2の静置シール部材54’の軸方向内
側に面する壁62’から離間されそれにより、シールさ
れた環境流体(例えばから気)の接近を可能とし、斯く
してピストン領域B’が形成される。段部60、60’
は、第1及び第2の静置シール部材54、54’の二次
シール部分55、55’をシールグランド90の内径よ
りも小さい半径方向位置に位置付けし、O−リング10
2、104が弾性シール状態でそれによって生じた分離
状態を収受するべく選択される。この配列構成ではO−
リングがその弾性によって、軸12がシールグランドの
中心軸と平行でなくともシールグランド及び第1及び第
2の静置シール部材54、54’、段部60、60’間
に於て二次シール部分をシール状態に維持するための手
段部を提供するべく利用される。前記分離状態が生じた
結果、また前記O−リング102、104の弾性によっ
て、第1及び第2の静置シール部材54、54’は軸振
れを収受するために半径方向に錠止され得る。
【0012】軸振れは、例えば歪んだ、即ち曲がった軸
によって生じ得、回転するシール面46、46’、また
回転するシールアセンブリー67全体をシールグランド
の中心軸から偏心せしめる。静置シール部材をこの回転
偏心と共に錠止可能とすることにより、シール面対4
6、58及び46’、58’は夫々、相互にばかりかフ
ランジ26の壁28とも接触し且つ平行状態に維持さ
れ、しかも軸と直交する。かくして、第1及び第2の静
置シール部材54、54’を弾性的に取り付けすること
により、軸振れに対する全ての調節を、O−リング10
2、104位置での第2の回転シール部材及び第2の静
置シール部材のシール機能及び第1の回転シール部材及
び第1の静置シール部材のシール面位置での主たるシー
ル機能とは別に為し得るようになる。これにより、シー
ル面の損耗は減少され、軸振れによって引き起こされ
る、そうでない場合には揺動するシール部材を継続的に
収受することによって生じるばねの疲労が排除される。
同様に、第2の回転シール部材42’をシールするO−
リング86におけるスリーブに対する摩擦が有益に低減
される。
【0013】図3、図4、そして図5を参照するに、第
1及び第2の静置シール部材54、54’の切欠き6
4、64’の整列された組の一方にラグ106が配置さ
れ、溝98、100間でシールグランドの内径部に設け
られた凹所108の内部に伸延されている。ラグ106
は一般に四角形の台座を有し、該台座は切欠き64、6
4’に貫入され横断方向のクロスバー107が切欠き6
4、64’に隣り合う位置でシールグランド90の凹所
108内部に伸延される。図3に示されるように、クロ
スバー107は凹所108の軸方向に離間された端部壁
から離間され、また図4に示されるように、その幅寸法
はその側面107A或は107Bだけが凹所108の側
壁108A或は108Bの一方と接触するよう減少され
ている。クロスバー107及び関連する凹所108は、
切欠き64、64’よりも幾分幅広且つ丸みを帯びそれ
により、ラグ106は組み立て状態に於てしかるべく維
持される。ラグ106は第1及び第2の静置シール部材
54、54’をシールグランド90に対して錠止しまた
これらのシール部材を回転しないように固定する一方、
前記第1及び第2の静置シール部材54、54’の、シ
ールグランドによって妨害されることのない軸方向への
偏倚を可能とする。更には、シールグランドの、軸方向
に対面する壁99、99’は間隙111、111’の位
置で前記第1及び第2の静置シール部材54、54’の
シール面56、56’の軸方向前方に面する壁62及び
軸方向後方に面する壁62’から軸方向に離間される。
これによって生じたクリアランスが、軸方向の何れの方
向における軸偏倚を、前記シール面を合致させることな
く収受し得ることを保証する。シールグランド90には
一対の半径方向入口ポート110、半径方向出口ポート
112が設けられる。これら半径方向ポートはシールグ
ランドの溝98、100間内部に開放される。半径方向
ポート110、112は、ラグ106を収容しない切欠
き64、64’を貫くバリヤー流体のための入口及び出
口として機能する。
【0014】スリーブ20の、切欠き64、64’及び
半径方向入口ポート110、半径方向出口ポート112
と整列する外側表面には好ましくは、その円周方向に沿
って軸方向に伸延する複数の溝65が設けられる。これ
らの溝は半径方向入口ポートから半径方向出口ポートへ
のバリヤー流体汲み出しを助成するベーンとして機能す
る。図2に示されるように、シールグランド90の内側
周囲に沿った外側には、センタリングクリップ74を受
けるための溝114が設けられる。このセンタリングク
リップ74はかくして、組立に際してのシールグランド
の軸方向の位置決め、そしてシールグランド及びそして
静置シール部材のセンタリングを保証する。図6を参照
するに、内側の第1のシール部材42及び第1の静置シ
ール部材54の最初の1対が、接触する一対のシール面
46、58を画定し、バリヤー流体をしてシール面46
に対向する壁52への圧力行使を可能とし、またプロセ
ス流体をしてシール面58に対向する壁62への圧力行
使を可能とする。こうした構成上、壁52、62は、一
方側の流体からの正味の流体圧力をシール面46、58
の最初の対に向けて伝達する、予備決定された一定のピ
ストン領域A及びBを夫々画定する。各ピストン領域
は、関連する壁52、62の、シール面46、58の接
触領域にオーバーラップする度合いによって定義され
る。従って、第1の回転シール部材42の場合、壁52
のピストン領域Aは、シール面58の一定内径部及び段
50の位置での壁52の一定直径部間を伸延するものと
して、同様に、静置シール部材54の壁62のピストン
領域Bは、シール面58の一定外径部及び段60の位置
での壁62の一定直径部間を伸延するものとして定義さ
れる。例示された具体例では、O−リングシール34及
び102が段50及び60をシールする位置が、シール
面58の内径及び外径に関する、段50及び60を夫々
シールするためのピストン領域の限界を画定する。シー
ルリング34、102を受ける段50、60を半径方向
に適正に位置付けすることにより、各方向のピストン領
域(ピストン領域A及びB)を、シール面46、58の
接触領域の所望のパーセンテージを達成するべく容易に
設計可能である。
【0015】図6に例示されるように、ある用途のため
の異なる流体圧力の夫々に対する異なるピストン領域を
設計可能である。従って、ある好ましい具体例では、第
1の静置シール部材54の壁62のピストン領域B部分
はシール面の、各1目盛りが接触領域の10%を表す肉
厚目盛りによってダイヤグラム的に表示されたシール面
46、58の接触領域の70%と等しく、一方、第1の
回転シール部材42の壁52におけるピストン領域A
は、シール面46、58の接触領域の60%に等しい。
仮に第1の回転シール部材42幾何形状が壁52のピス
トン領域Aがシール面46、58の接触領域の更に10
%半径方向外側に伸延(即ちラインAA)したとすれ
ば、ピストン領域Aもまた接触領域の70%と等しくな
り且つピストン領域Bと同寸法となる。例示された具体
例では、段50’、60及び60’に対するO−リング
の摩擦に打ち勝ってシール面を偏倚させるために必要な
ばね負荷は40乃至50psi(2.8乃至3.5kg
w/cm2 )であり、ピストン領域A及びA’は各々接
触するシール面46、58及び46、58の接触面の
(70%よりはむしろ)60%に選択され、それによっ
て閉鎖のための合計力は低減される。理想的には、ピス
トン領域は摩擦及び熱の発生を減少させる一方で尚、相
対回転するシール面を横断しての流体の漏れを防止する
ための安全要因を提供するべく最小限化される。ピスト
ン領域はシール面を開放させようとする反対方向のいか
なる正味の力をも回避するよう選択されるべきである。
【0016】ピストン領域は一定且つ予備決定された寸
法形状のものであり、関連する二次的シール部材の肉厚
或は位置とは無関係である。シール面の、ピストン領域
と関連する接触領域もまた、二次的シール部材の肉厚と
無関係であり、従って極めて小さい。この構成は、シー
ルアセンブリーが、その内側及び外側のシールを横断す
る正味の液圧とばねによる閉鎖の力とを加えた力を、圧
力変動或はシールするべき圧力のオーダーが逆転(低圧
から高圧へ或は高圧から低圧へ)されるにかかわらず維
持する点で2重釣り合いされている。シールは、O−リ
ング24を溝22に、そしてO−リング34を溝32に
配置することによって組み立てられる。次いで第1の回
転シール部材42が、その切欠き48がスリーブ20の
表面上のボス36と係合する状態でスリーブ20に取付
けられる。O−リング102及び104がシールグラン
ド90の溝98、100に挿通され、第1の静置シール
部材54が、切欠き64内のラグ106が凹所108の
クロスバー107と共に配列される状態で、シールグラ
ンド内部に挿通される。そして第2の静置シール部材5
4’がシールグランドの他端に、ラグ106を1つの切
欠き64’内部に伸延させる状態で第1の静置シール部
材と衝接関係を為す状態に挿通される。次いでO−リン
グ78、86が錠止リング66の溝76、84に配置さ
れ、そして第2の回転シール部材42’がばね88に抗
して錠止リング66に取付けられる。シールグランド9
0がスリーブ20の端部に位置決めされる。ねじ溝付き
締め具71が錠止リングのねじ溝付き孔70内で締め付
けられ、スリーブ内の小孔40内部に入りそれによって
シール構成部品を軸方向に位置付けし且つばね88によ
って行使される圧力を画定する。センタリングクリップ
74が、ねじ溝付き締め具73の端部をシールグランド
90の溝114内部に深遠させることによって上シリン
グ内部に締め付けされる。センタリングクリップはシー
ルグランドを軸方向に位置付けし且つポンプハウジング
内のアセンブリー間のシールグランド及び静置シール部
材をセンタリングする。
【0017】ポンプ内でシールを組み立てするために、
アセンブリーがポンプハウジング14のパッキン箱18
内部に伸延する第1の回転シール部材42及び第1の静
置シール部材54を具備するポンプ軸に沿って摺動され
る。次いでシールグランド90の長孔92内でボルト1
6が締め付けされそれにより、ガスケット96がシール
グランド及びポンプハウジング間に介在される状態でシ
ールがポンプハウジングに固定される。次いでシールア
センブリーは、錠止リングのねじ溝付き孔68及びスリ
ーブの大孔38を貫いて伸延するねじ溝付き締め具69
を軸12に当接状態で錠止することにより軸12に対し
て固定され、次いでセンタリングクリップ74がシール
アセンブリーから取り外される。
【0018】作動に際し、スリーブ20が軸12と共に
回転され、第1及び第2の回転シール部材42、42’
そして錠止リング66及びばね88がそこに担持され
る。第1及び第2の静置シール部材54、54’が、切
欠き64、64’及びシールグランド90と係合するラ
グ106によって、回転しない、静置位置に保持され
る。ばね88がシール面46、58及び46’、58’
の各対をスリーブ20の他方の端部のフランジ26に向
けて相互に偏倚させる。プロセス流れが、第1の回転シ
ール部材42、第1の静置シール部材54の外径部及び
パッキン箱18の内径部間を移動する。相対回転するシ
ール面46、58がプロセス流れを、それらの静置/回
転界面(即ち前述のシール面接触領域)位置でシール
し。O−リング102がプロセス流れの、静置シール部
材54を越えての通過流れをシールする。プロセス流れ
はそれがピストン領域Bに圧力を行使する際に、シール
面46、58にそれらを閉じる圧力を行使する。好まし
くはピストン領域Bはシール面46、58の接触領域の
70%に等しい。シールグランド90の半径方向入口ポ
ート110、半径方向出口ポート112の一方を貫いて
流入したバリヤー流れがシールグランドの溝98、10
0内のO−リング102及び104によって第1及び第
2の静置シール部材54、54’の外面上でシールされ
る。バリヤー流れは、それが切欠き64、64’を貫い
てスリーブ20の外面に送通される際に第1及び第2の
回転シール部材42、42’の壁52、52’に対し、
ピストン領域A及びA’の位置に於て圧力を行使する。
これらのピストン領域はシール面46、58及び4
6’、58’の接触領域の70%、好ましい具体例では
60%である。シール面58’の反対側における壁6
2’のピストン領域b’は、その外径部がシール面5
8’によって、そしてその内径部が段60’によって夫
々画定され、シールグランド及び第2の回転シール部材
42’の内面及び第2の静置シール部材54’の外面間
を通る大気その他外部流体の圧力によって、壁62’に
対して作用する。
【0019】有益には、シール面の接触領域はO−リン
グの寸法によっては限定されず、熱の発生を最小限化す
るために適する出来るだけ小型に設計可能である。第1
及び第2の回転シール部材42、42’の、バリヤー流
体からの圧力が加わるピストン領域A、A’は夫々、シ
ールされた圧力差を収受するための圧力がプロセス流体
からの加えられるところの、第1の静置シール部材54
のピルトン領域Bよりも幾分小さくされる。かくして、
各ピストン領域の寸法は必要に応じて各々独立して調節
され得る。特に重要なのは、そうした調節がシール面を
閉じる正味の力がスリーブの端部のフランジに差し向け
られるように為される点である。ばね88がフランジに
向けての初期の偏倚を提供し、そして第1の静置シール
部材54の壁62に力を行使するプロセス流体の圧力
が、シールアセンブリーをフランジに向けて更に偏倚す
る。ピストン領域A、A’位置で、何れの方向にも正味
の力が加えられない状態でアセンブリーの各端部から内
側方向に向けてバリヤー流体の圧力が加えられるに従
い、ばね力及びピストン領域B位置における任意のプロ
セス流体の圧力、そしてもしあれば、記号B’位置での
シール環境の正味圧力が常にフランジに向けられる正味
の力を創出する。有益には、シール面46、58、及び
46’、58’位置におけるシールはプロセス流体及び
バリヤー流体間の圧力変動によっては影響されない。こ
の圧力変動にかかわらず、ばね及びピストン領域B、
B’位置の圧力がシール面に対しこれを閉じる正味の力
を供給する。従って、そうした圧力変動によってはシー
ル面のO−リング34、102に関するずれは引き起こ
されず、従ってピストン領域の均衡を破るO−リング
の”ハングアップ”の恐れが(仮にピストン領域がO−
リングによって画定されとすれば)ない。
【0020】有益には、ばねに関してのシールの軸方向
運動は生じず、従って軸の軸方向の偏倚にかかわらず一
定のばね圧力が適用される。ばねがアセンブリーを直交
する端部に当接状態で偏倚ししかも静置シール部材が弾
性的に取付けられそれによってスリーブに関して調節し
得ることから、軸の半径方向の不整合はばねに影響せ
ず、従ってもしそうした半径方向の不整合が発生したと
してもばねを撓ませる必要はない。特に、もし軸12が
パッキン箱18と直交されない場合、第1及び第2の静
置シール部材54、54’は従ってシールグランド90
に対して錠止される一方、これら第1及び第2の静置シ
ール部材54、54’並びに第1及び第2の回転シール
部材42、42’は相互に、及びフランジ26に対し
て、また軸12に対して直交状態のままとされる。ばね
がポンプ及びシールグランドの外側に位置付けられる場
合、それらはプロセス流体或はバリヤー流体によって腐
蝕され或は汚染されない。更には、シール面の損耗がば
ねの長さを観察することによって判定可能である。
【0021】有益には、ばねに関するシールの軸方向運
動は生じない。かくして、スリーブが軸と共に移動する
に従い、軸の触れにかかわらず一定のばね圧力が加えら
れる。先の特徴及び利益にかかわらず、半径方向入口ポ
ート110、半径方向出口ポート112位置でのベーン
65のポンピング効率は、軸触れによってベーンが固定
位置のポートからずれるに従い低下する。従って、図5
から図6に示される好ましい別態様では流路或はチャン
ネル121を画定する環状の流れリング120が設けら
れる。環状の流れリング120は、ベーンによって加速
されたバリヤー流体の、スリーブ20の表面に沿って半
径方向入口ポート110及び半径方向出口ポート112
を貫き、冷却のために合致するシール面46、58、4
6’58’に向けてのまたそこからの流動のための送達
を、軸触れにかかわらず最適化する。
【0022】環状リング120が、シールグランドに軸
と同中心に且つ非回転状態に取付けられる。詳しくは、
環状リング120はシールグランド90の、該環状リン
グをそこで受ける、隣り合う内面124の内径よりも僅
かに小さい外径位置の外側円周表面122を有する。環
状リング120は軸方向側壁126、126’を具備
し、その各々には軸方向外側に伸延するフランジ或はボ
ス128、128’が設けられる。この具体例では、第
1及び第2の静置シール部材54、54’の端部には少
なくとも1つの前記切欠き64、64’が含まれ、これ
ら切欠きを設けた端部が、前記切欠き64、64’が夫
々フランジ128、128’と合致し、シール部材を回
転しない状態で、環状リングを介してシールグランドに
合致させる。環状リングの側壁126、126’は、軸
のスリーブに向けて半径方向内側に、環状リングの半径
方向の内面130、130’の、好ましくは軸のスリー
ブのその位置における外径よりも僅かに大きいだけの直
径位置に伸延される。フランジ128、128’は種々
の様式で構成され得る。例えば、図7の具体例では、フ
ランジ128、128’は、環状リング120の外面1
22の円周方向長孔134に、前記外面から45度の角
度を為すフランジ128、128’を具備するストリッ
プ132を付設することによって形成される。図8では
45どのフランジが側壁126、126’から外側に切
り開けられている。環状リング120は側壁126、1
26’の内側間を軸方向に伸延する内側円周方向表面1
36を更に画定し、かくしてスリーブの、ベーンを支承
するその位置における表面と協動する内側流れチャンネ
ル121を形成する。この流れチャンネルが、バリヤー
流体を半径方向入口及び出口ポート110、半径方向出
口ポート112を貫いて出入りさせ、またバリヤー流体
をシール部、即ちスリーブの外面及び全てのシール部材
(42、54、42’、54’)の、O−リング34、
86に至るまでの内側表面間のバリヤー流体需要領域1
40を通して有効に搬送する作用を為す。
【0023】環状リング120には更に、半径方向内側
に偏向され環状リングの外面122及び内面136を貫
いて伸延するフランジ142、144もまた設けられ
る。これらのフランジは流れチャンネル122内部のそ
れらの間部分にダム150を画定する。ダム150がそ
の位置における流体流れを妨害する一方、流れチャンネ
ルの残余部分での流体流れは妨害されない。フランジ形
成のプロセスに於て、一対の半径方向通路146、14
8が、フランジ142、144に隣り合って環状リング
の円周部分を半径方向に貫いて夫々形成される。流れチ
ャンネルの、ダムを設けない部分が半径方向通路14
6、148間を通るバリヤー流体流路を提供し、一方、
前記フランジ142、144が、バリヤー流体の流れを
流れチャンネルに向けて或はそこから外へと偏向する。
半径方向通路146、148はその間部分を通してバリ
ヤー流体を搬送するためにシールグランドの半径方向入
口ポート110及び半径方向出口ポート112の口と合
致しそれにより、軸の回転方向によって入口通路か或は
出口通路を形成する。作動に際し、入口通路位置に関連
するフランジが、流体流れを回転するベーン支承軸スリ
ーブ及びダムのない流れチャンネル間を内側に差し向
け、また出口通路を形成する半径方向通路位置に関連す
るフランジが、加速された流体を流れチャンネルから隣
り合う半径方向出口ポートへと差し向ける。こうした配
列構成により装置の軸は時計方向或は反時計方向に回転
され得、何れの場合もバリヤー流体の送達は最適化され
る。
【0024】本具体例のシールグランドは、半径方向入
口ポート110及び半径方向出口ポート112が半径方
向通路146、148の位置に対応して再位置付けされ
ていることを除き、図1に示されるものと同様のもので
ある。例えば、図7に示されるように、半径方向通路1
46、148は約40度の鋭角を為し、その間部分にダ
ム150を包囲し、それによって半径方向入口ポート1
10及び半径方向出口ポート112が位置付けされてい
る。環状リング120のダム150の部分が、環状リン
グをシールグランドに対して回転自在に錠止するための
ラグ106を受ける、環状リングの円周から半径方向外
側に開放する円周方向長孔154を画定する。これが、
第1及び第2の静置シール部材54、54’を環状リン
グを介してシールグランドに非回転状態で錠止させ、ま
た流れチャンネルの入口通路及び出口通路を形成する各
半径方向通路とシール部における半径方向入口ポート及
び半径方向出口ポートの夫々の口との整列をも保証す
る。半径方向入口ポート及び半径方向出口ポートの夫々
が環状リングの半径方向通路と連結されることにより、
流れチャンネルにおける流体移送時の乱流を最小限とす
る、軸の中心軸に対して実質的に接線方向を為す流体送
達が提供される。好ましくは、半径方向入口ポート及び
半径方向出口ポートの夫々の口(例えば図8に示される
半径方向入口ポートの口156)の断面は、半径方向通
路146或は148の関連する断面よりも大きくそれに
より、環状リングのシールグランドに関する軸触れによ
ってその間部分に不整合が生じるにかかわらず、流体流
路が維持され得る。
【0025】作動に際し、スリーブ及びスリーブ上のベ
ーン65が軸方向にずれるに従い、第1の回転シール部
材42、第1の静置シール部材54、第2の回転シール
部材42’、第2の静置シール部材54’は環状リング
120が第1及び第2の静置シール部材54、54’間
を軸方向に浮動する状態でずれる。こうした配列構成に
よって流れチャンネルはベーンを越えてセンター位置決
めされそれによって、軸振れにかかわらず、軸方向にず
れたシール面への冷却用のバリヤー流体の送達を最適化
する。理想的には環状リングは、回転する軸の遊び及び
振れを収受するべく、環状リングをシールグランドに取
付けた第1及び第2の静置シール部材54、54’と共
にずらすことを可能とする寸法形状及び許容誤差を有す
る軸スリーブ及びシールグランドと協動される。以上本
発明を具体例を参照して説明したが、本発明の内で多く
の偏向を成し得ることを理解されたい。例えば、スプリ
ットグランドと関連する2つのシール面を具備する単一
の静置シール部材を使用することが出来る。
【0026】
【発明の効果】
1.釣り合い圧力がO−リングの動作によって影響を受
けない釣り合いシールアセンブリーが提供される。 2.釣り合い圧力が、合致する一次シールリングの後面
に画定される一定のピストン領域によって決定される2
重釣り合い式の2重シールアセンブリーが提供される。 3.軸振れ或は軸端遊びの有無にかかわらず、回転軸に
対し、また相互に対し一次シール部材が直交状態に維持
される釣り合いシールアセンブリーが提供される。 4.浮動する流れリングを具備することによって、軸端
遊びにかかわらずシールアセンブリーのバリヤー流体チ
ャンバー内部のバリヤー流体の加速及び送達が最適化さ
れるシールアセンブリーが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の機械式シールアセンブリーの平面図で
ある。
【図2】図1を線2−2で切断した部分拡大断面図であ
る。
【図3】図2を90度異なる方向から見た、図2と類似
の部分拡大断面図である。
【図4】図3を線4−4で切断した部分拡大断面図であ
る。
【図5】図1の分解斜視図である。
【図6】図2の部分拡大断面図である。
【図7】本発明の環状の流れリングの側面断面図であ
る。
【図8】図7を線8−8で切断した断面図である。
【図9】図1のシールの、環状の流れリングを組み込ん
で成る1具体例の、図1を線2−2で切断した断面図で
ある。
【符号の説明】
10:機械式シールアセンブリー 12:ポンプ軸 18:パッキン箱 20:スリーブ 36:ボス 42:第1の回転シール部材 42’:第2の回転シール部材 44:比較的幅広のシール部分 54:第1の静置シール部材 54’:第2の静置シール部材 66:錠止リング 70:ねじ溝付き孔 71:ねじ溝付き締め具 74:センタリングクリップ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月31日
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図8】
【図6】
【図7】
【図9】
フロントページの続き (72)発明者 マーガレット・ビー・ウィルブラント アメリカ合衆国ニューハンプシャー州デリ ー、ゲイタ・ドライブ30 (72)発明者 アン・ティー・アテナシオ アメリカ合衆国マサチューセッツ州レビ ア、イースタン・アベニュー9

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸手段を具備する装置のハウジング
    に対して固定状態で付設されるためのグランドを具備
    し、前記回転軸手段が、軸端遊びの有る軸と該軸に位置
    付けられた流体流れ加速ベーンとを含み、前記グランド
    がその内側表面位置でそこに関連する環状の一次シール
    部材対を非回転状態で受け、各前記一次シール部材のシ
    ール面が、環状の二次シール部材対の各一方を前記回転
    軸手段に対して非回転状態で取り付けるべく合致され、
    前記一次シール部材対が、シールされたバリヤー流体環
    境を画定する合致する2対のシール面を形成し、前記合
    致する2対のシール面の一方が、プロセス流体を前記軸
    手段に沿ったプロセス流体環境内にシールし、前記グラ
    ンドが半径方向にそこを貫いて伸延する一対のポートを
    具備し、前記ポート対が、前記バリヤー流体環境内の前
    記流体流れ加速ベーンに隣り合って開口された口にし
    て、前記グランドが前記軸手段と同心状態で前記装置に
    取り付けられた場合に前記軸手段の回転方向に於てその
    位置にバリヤー流体流れを提供するべく位置付けされて
    なる口を具備する2重の機械式シールアセンブリーであ
    って、 軸方向に浮動する環状の流れリングにして、前記グラン
    ドの、前記ポートの口に隣り合い且つ前記グランドと関
    連する前記一次シール部材間に於て軸方向に取り付けす
    るための円周方向外面を具備し、その内側に障害部分を
    設けた流れチャンネルを有し、 環状の流れリングがその内径部に向けて半径方向内側に
    伸延する側壁を具備し、前記流れチャンネルが前記側壁
    間で軸方向に位置付けられた前記環状の流れリングの円
    周方向内面に沿って画定され、 環状の流れリングが更に前記円周方向外面及び円周方向
    内面を貫いて半径方向に伸延された一対の半径方向通路
    を含み、該一対の半径方向通路間に位置付けられたダム
    部を含み、該ダム部が前記流れチャンネル内における前
    記一対の半径方向通路間での第1の回転方向における流
    体流れを阻止し、前記一対の半径方向通路が前記グラン
    ドのポートの各一方と浮動状態で夫々連通しそれによ
    り、前記ポート及び半径方向通路、そして流れチャンネ
    ル内を貫いてのバリヤー流体の第2の回転方向における
    流動を容易化するための前記環状の流れリングと、 該環状の流れリング及び前記グランドと関連する一次シ
    ール部材を非回転状態で前記グランドに取り付けするた
    めの取付け手段にして、前記軸手段の軸方向のずれを収
    受するための、前記グランドに取付けた一次シール部材
    及び前記環状の流れリングの軸方向移動を可能とする一
    方、前記バリヤー流体環境内におけるバリヤー流体流れ
    をシールしそれによりその軸方向への移動が、前記流体
    チャンネルを軸振れにかかわらず前記流体流れ加速ベー
    ンに隣り合って位置付けし、一方前記合致するシール面
    を合致状態に維持する前記取付け手段とによって構成さ
    れる2重の機械式シールアセンブリー。
  2. 【請求項2】 側壁は各々錠止構造を含み、一次シール
    部材対の各一方がその一方の端部に軸方向のシール面を
    具備し、一次シール部材対を非回転状態で前記グランド
    に取り付けするための取付け手段は一次シール部材対の
    各々の他方の端部を含み、各前記他方の端部は少なくと
    も1つのキー構造を含み、側壁の各前記錠止構造が前記
    一次シール部材対を非回転状態で環状の流れリングに対
    して錠止するために前記少なくとも1つのキー構造と協
    動する請求項1の2重の機械式シールアセンブリー。
  3. 【請求項3】 側壁の錠止構造はフランジを含み、少な
    くとも1つのキー構造は切欠きを含む請求項2の2重の
    機械式シールアセンブリー。
  4. 【請求項4】 一次シール部材を非回転状態で前記グラ
    ンドに取り付けするための取付け手段は、グランド内に
    画定される凹所と環状の流れリングの円周方向外面に画
    定される凹所とこれら各凹所に於て合致し且つ前記グラ
    ンドにおける回転に抗して前記環状の流れリングを錠止
    するがしかし該環状の流れリングの軸方向の移動を容易
    化するためのラグとを含む請求項1の2重の機械式シー
    ルアセンブリー。
  5. 【請求項5】 一次シール部材を非回転状態で前記グラ
    ンドに取り付けするための取付け手段は、グランドに関
    連する一次シール部材対の各々を前記グランドに取付け
    るための弾性の二次シール部材対を含んでいる請求項1
    の2重の機械式シールアセンブリー。
  6. 【請求項6】 一次シール部材対を非回転状態で前記グ
    ランドに取り付けするための取付け手段は、前記グラン
    ドの内側と該グランドに関連する一方の前記一次シール
    部材対のシール面の特定部分との間に取付けられ、それ
    によって物理的に接触しないよう僅かに分離された第1
    のO−リングと、前記グランドの内側と前記グランドに
    関連する他方の前記一次シール部材対のシール面の特定
    部分との間に取付けられそれによって物理的に接触しな
    いように分離された第2のO−リングとを含む請求項4
    の2重の機械式シールアセンブリー。
  7. 【請求項7】 環状の流れリングは、その円周方向外面
    及び円周方向内面から半径方向内側に向けて偏向された
    一対のフランジを含み、該フランジが前記円周方向外面
    及び円周方向内面を半径方向に貫いて伸延する一対の半
    径方向通路を創出する請求項1の2重の機械式シールア
    センブリー。
  8. 【請求項8】 環状の流れリングの一対のフランジは該
    環状の流れリングの内径に向けて半径方向内側方向に偏
    向される請求項7の2重の機械式シールアセンブリー。
  9. 【請求項9】 プロセス流体を装置のパッキン箱内部の
    内側シール部位置で、前記装置の軸と同心状態で第1の
    流体環境に於てシールするための予備決定圧力釣り合い
    状態を有し、第2の流体環境をそれ自身及び前記内側シ
    ール部間に於てシールするための外側シール部を具備
    し、その場合、相対回転する一次シール部材が、前記装
    置の軸と公称同軸に取付けられた前記内側シール部及び
    外側シール部を画定し、複数の二次シール部材の各1つ
    が、前記第2の流体環境から前記第1の流体環境をシー
    ルするために前記シールアセンブリー内部で前記装置に
    関して前記一次シール部材の各1つをシールする2重釣
    り合い式2重の機械式シールアセンブリーであって、 各々の一次シール部材がその内径部及び外径部間を伸延
    する軸方向のシール面側部を具備し、該シール面側部が
    半径方向に伸延するシール面を各々画定し、一次シール
    部材の第1の対における前記シール面が合致して、第1
    の内側及び外側の一次シール面接触領域をそれらの直径
    方向に伸延する第1の一次シール面接触領域を覆う前記
    内側シール部を形成し、前記一次シール部材の第2の対
    のシール面が合致して、第2の内側及び外側一次シール
    面接触領域をそれらの直径方向に伸延する第2の一次シ
    ール面接触領域を覆う前記外側シール部を形成し、 各前記一次シール部材の各々が、その前記軸方向のシー
    ル面側部と対向する側部にして、各々その中間直径部と
    その前記内径部及び外径部の一方との間を反対方向に伸
    延する前記側部と、その各々に関連する、一定に予備決
    定された、一般に半径方向に伸延する一次シール部材ピ
    ストン領域とを含み、 各前記一次シール部材ピストン領域が、各前記一次シー
    ル部材の関連する中間直径部と前記第1の内側或は外側
    の一次シール面接触領域の直径部分の一方との間を半径
    方向に伸延するものとして画定され、 各前記一次シール部材ピストン領域が、前記第1の内側
    或は外側の一次シール面接触領域の主要部分と等しい、
    前記二次シール部材の肉厚或は位置とは無関係の、予備
    決定された一定の領域である前記2重釣り合い式2重の
    機械式シールアセンブリー。
  10. 【請求項10】 2つの、一次シール部材ピストン領域
    が第2の流体環境に対して露呈され、他の一次シール部
    材ピストン領域が第1の流体環境に対して露呈されてい
    る請求項9の2重釣り合い式2重の機械式シールアセン
    ブリー。
  11. 【請求項11】 軸及び装置間における内側シール部及
    び外側シール部間の不整合から隔絶された配列構成を含
    み、一次シール部材が、前記軸と関連する回転するもの
    と前記装置と関連する、静置された回転しないものとを
    含み、 前記軸及び装置間における内側シール部及び外側シール
    部間の不整合から隔絶された配列構成が、 シール面を互いに偏倚するための偏倚手段と、 前記軸の周囲に同心状態で取り付けすためのスリーブに
    して、前記軸と実質的に直交状態で半径方向に伸延する
    フランジを具備し、シールアセンブリーに於て一次シー
    ル部材が、その前記シール面を前記軸と実質的に直交状
    態に保持した状態で前記フランジに関し取付けられ、前
    記回転する側の前記一次シール部材が前記軸に対して公
    称同軸状態で前記スリーブの二次シール部材の一方によ
    って取付けられ、前記回転する側の一次シール部材及び
    回転しない側の一次シール部材が夫々、前記二次シール
    部材によって前記軸と公称同軸に取付けられ、前記スリ
    ーブが前記偏倚手段及び一次シール部材の各々を前記偏
    倚手段からの偏倚によって前記シール面が前記フランジ
    に向けて一様に偏倚されるよう前記偏倚手段を支持しそ
    れにより、前記軸及び装置間における内側シール部及び
    外側シール部間の不整合が生じるにかかわらず、前記シ
    ール面を横断してのシールアセンブリーにおける圧力釣
    り合いが維持される請求項9の2重釣り合い式2重の機
    械式シールアセンブリー。
  12. 【請求項12】 シール面を互いに偏倚するための偏倚
    手段は、一次シール部材を、軸と実質的に直交状態で半
    径方向に伸延するスリーブのフランジに至るまで均一に
    偏倚させるために、第1の流体環境或は第2の流体環境
    の外側に於て前記スリーブに取付けられた圧縮ばねを含
    んでいる請求項11の2重釣り合い式2重の機械式シー
    ルアセンブリー。
  13. 【請求項13】 シールされるべき装置のハウジングに
    固定状態で付設するためのグランドと、遊びを有する軸
    にして、スリーブに位置付けた流体流れ加速ベーンを具
    備する前記軸とを具備し、前記グランドがその内面位置
    で、関連する一対の一次シール部材を非回転状態で受
    け、前記一次シール部材のシール面の各々が前記軸と関
    連する一次シール部材の各々のシール面と合致しそれに
    より、内側及び外側シール部を形成し、また第1及び第
    2のシール部間にシールされたバリヤー流体環境を画定
    し、前記合致されたシール面の第1の対が前記軸に沿っ
    てプロセス流体環境に於てプロセス流体をシールし、前
    記グランドが半径方向にそこを貫いて伸延する一対のポ
    ートを具備し、各ポートは前記バリヤー流体環境内で前
    記流体流れ加速ベーンに隣り合って開口しそれによっ
    て、前記グランドが前記軸と同軸状態で前記装置に取付
    けられた場合にその位置での前記軸の回転方向における
    バリヤー流体流れを提供するべく位置付けされた口を具
    備し、 シール部は更に、前記グランドの内側に於て前記ポート
    の口に隣り合って且つ前記グランドと関連する前記一次
    シール部材間で軸方向に取付けるための円周方向外面を
    具備し、軸方向に浮動する環状の流体リングはその内側
    に障害部を有する流れチャンネルを具備し、 前記環状の流れリングがその内径部に向けて半径方向内
    側に伸延する側壁を具備し、前記流れチャンネルが前記
    側壁間で軸方向に位置付けられた前記環状の流れリング
    の円周方向内面に沿って画定され、 前記環状の流れリングが更に前記円周方向外面及び円周
    方向内面を貫いて半径方向に伸延された一対の半径方向
    通路を含み、該一対の半径方向通路間に位置付けられた
    ダム部を含み、該ダム部が前記流れチャンネル内におけ
    る前記一対の半径方向通路間での第1の回転方向におけ
    る流体流れを阻止し、前記一対の半径方向通路が前記グ
    ランドのポートの各一方と浮動状態で夫々連通しそれに
    より、前記ポート及び半径方向通路、そして流れチャン
    ネル内を貫いてのバリヤー流体の第2の回転方向におけ
    る流動を容易化するための前記環状の流れリングと、 該環状の流れリング及び前記グランドと関連する一次シ
    ール部材を非回転状態で前記グランドに取り付けするた
    めの取付け手段にして、前記軸手段の軸方向のずれを収
    受するための、前記グランドに取付けた一次シール部材
    及び前記環状の流れリングの軸方向移動を可能とする一
    方、前記バリヤー流体環境内におけるバリヤー流体流れ
    をシールしそれによりその軸方向への移動が、前記流体
    チャンネルを軸振れにかかわらず前記流体流れ加速ベー
    ンに隣り合って位置付けし、一方前記合致するシール面
    を合致状態に維持する前記取付け手段とを包含する請求
    項11の2重釣り合い式2重の機械式シールアセンブリ
    ー。
  14. 【請求項14】 軸の周囲に同中心で取付けるためのス
    リーブと装置に取付けるためのグランドとを含み、一次
    シール部材はその2つが、関連する二次シール部材にし
    て、前記2つの一次シール部材をそこにシールする前記
    二次シール部材と共に夫々前記グランドに対して非回転
    状態で取付けられ、前記一次シール部材の2つが、関連
    する前記二次シール部材にして、前記2つの一次シール
    部材をそこにシールする前記二次シール部材と共に前記
    スリーブに回転状態で取付けられ、前記グランドの内径
    部が、シールアセンブリー内部における前記二次シール
    部材の軸方向偏倚を防止するための、前記関連する二次
    シール部材の各一方を捕捉するための各々の凹所を画定
    し、前記スリーブが、前記関連する二次シール部材の各
    一方を、それらのシールアセンブリー内部での軸方向偏
    倚を防止するべく捕捉するための各々の凹所を画定する
    請求項9の2重釣り合い式2重の機械式シールアセンブ
    リー。
  15. 【請求項15】 シールされるべき装置のハウジングに
    固定状態で付設するためのグランドと、軸端遊びを有す
    る軸にして、スリーブに位置付けた流体流れ加速ベーン
    を具備する前記軸とを具備し、前記グランドがその内面
    位置で、関連する一対の一次シール部材を非回転状態で
    受け、前記一次シール部材のシール面の各々が前記軸と
    関連する一次シール部材の各々のシール面と合致しそれ
    により、内側及び外側シール部を形成し、また第1及び
    第2のシール部間にシールされたバリヤー流体環境を画
    定し、前記合致されたシール面の第1の対が前記軸に沿
    ってプロセス流体環境に於てプロセス流体をシールし、
    前記グランドが半径方向にそこを貫いて伸延する一対の
    ポートを具備し、各ポートは前記バリヤー流体環境内で
    前記流体流れ加速ベーンに隣り合って開口しそれによっ
    て、前記グランドが前記軸と同軸状態で前記装置に取付
    けられた場合にその位置での前記軸の回転方向における
    バリヤー流体流れを提供するべく位置付けされた口を具
    備し、 シール部は更に、前記グランドの内側に於て前記ポート
    の口に隣り合って且つ前記グランドと関連する前記一次
    シール部材間で軸方向に取付けるための円周方向外面を
    具備し、軸方向に浮動する環状の流体リングはその内側
    に障害部を有する流れチャンネルを具備し、またその内
    径部に向けて半径方向内側に伸延する側壁を具備し、前
    記流れチャンネルが、該側壁間で軸方向に位置付けられ
    た前記環状の流れリングの円周方向内面に沿って画定さ
    れ、前記円周方向外面及び円周方向内面を貫いて半径方
    向に伸延される一対の半径方向通路を含み、該一対の半
    径方向通路間に位置付けられたダムを含み、該ダムが前
    記流れチャンネル内における前記一対の半径方向通路間
    での第1の回転方向での流体流れを阻止し、前記一対の
    半径方向通路が前記グランドのポートの各一方と浮動状
    態で夫々連通しそれにより、前記ポート及び半径方向通
    路、そして流れチャンネル内のバリヤー流体の第2の回
    転方向に於て貫いての流動を容易化する前記環状の流れ
    リングと、 該環状の流れリング及び前記グランドと関連する一次シ
    ール部材を非回転状態で前記グランドに取り付けするた
    めの取付け手段にして、前記軸手段の軸方向のずれを収
    受するための、前記グランドに取付けた一次シール部材
    及び前記環状の流れリングの軸方向移動を可能とする一
    方、前記バリヤー流体環境内におけるバリヤー流体流れ
    をシールしそれによりその軸方向への移動が、軸振れに
    かかわらず前記流体チャンネルを前記流体流れ加速ベー
    ンに隣り合って位置付けし、一方前記合致するシール面
    を合致状態に維持する前記取付け手段とを包含する請求
    項9の2重釣り合い式2重の機械式シールアセンブリ
    ー。
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