JPH0674132B2 - 熱的に安定なリン含有y型フオ−ジヤサイトの製造法 - Google Patents

熱的に安定なリン含有y型フオ−ジヤサイトの製造法

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JPH0674132B2
JPH0674132B2 JP61055823A JP5582386A JPH0674132B2 JP H0674132 B2 JPH0674132 B2 JP H0674132B2 JP 61055823 A JP61055823 A JP 61055823A JP 5582386 A JP5582386 A JP 5582386A JP H0674132 B2 JPH0674132 B2 JP H0674132B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はリンを含有する水素−Y型フォージャサイトの
製造方法に関するものであって、さらに詳しくは熱安定
性に優れたリン含有水素−Y型フォージャサイトの製造
方法に係る。
[従来の技術] 0.9±0.2Na2O:Al2O3:wSiO2:xH2O (ここでw=3〜6,x=9) ナトリウム−Y型フォージャサイトは、典型的には上記
の一般式で表わすことができるが、このものを例えば触
媒として使用する場合には、ナトリウムカチオンを水素
や他の適当な金属カチオンとイオン交換させるのが通例
である。
ところで、Y型フォージャサイトの熱安定性は、フォー
ジャサイトのSiO2/Al2O3モル比及び単位格子寸法に依存
することが知られており、SiO2/Al2O3モル比が高い程、
単位格子寸法は小さい程、フォージャサイトは、熱安定
性が高い。こうしたことから、従来はSiO2/Al2O3モル比
の高いフォージャサイトを合成する方法や、フォージャ
サイトの単位格子寸法を減少させる方法の開発に、研究
者の力が注がれてきた。そして、特公昭38−124号公
報、特公昭49−24000号公報、特公昭56−366号公報、特
開昭59−12114号公報等にはSiO2/Al2O3モル比の高いア
ルカリ金属Y型フォージャサイトの合成方法が提案され
ている。また、特公昭42−8129号公報、特公昭44−3194
8号公報、特公昭46−9132号公報等にはY型フォージャ
サイトの単位格子寸法を減少させる方法が提案されてい
る。
Y型フォージャサイトの単位格子寸法を、或る特定値ま
で低下させたものは、特に優れた熱安定性を具備してい
ることから、超安定Y型ゼオライト(Ultrastable Y
型ゼオライト、USYと称す)と呼ばれる。このUSYは典型
的にはナトリウム−Y型フォージャサイトに、アンモニ
ウムイオン交換を施してから水蒸気の存在下に熱処理を
施す操作により、脱アルミニウムを生起させて結晶の単
位格子寸法を収縮せしめることで製造され、そのアルカ
リ金属含有量は酸化物換算で1重量%未満であり、単位
格子の寸法は24.2〜24.4Åであるのが一般的である。そ
して、USYは耐酸性が高いので、上記の脱アルミニウム
の過程で生成した無定形アルミナを、例えば塩酸で除去
することによって、そのSiO2/Al2O3モル比をさらに高め
ることができる。
Y型フォージャサイトにリンを含有させることに関連す
る従来技術としては、粘土を出発原料にして製造された
水素−Y型フォージャサイトと前記の粘土から誘導され
た残渣(シリカーアルミナ)を含有する触媒焼成物を、
リン化合物で処理すると、触媒の分解活性が向上する旨
が特開昭58−214344号公報に教示されている。また、特
開昭51−57688号公報には、結晶性アルミノシリケート
ゼオライトをリン化合物で処理すると、アルキル化反応
等を含む有機化合物の各種転化反応に於て、選択性を改
良できることが開示されている。
しかしながら、これら二つの公知文献は、Y型フォージ
ャサイトにリンを含有させることが、Y型フォージャサ
イトの熱安定性に如何なる影響を及ぼすかを少しも教え
ていない。
[発明の目的] 本発明は、従来公知の手段で合成されたナトリウム−Y
型フォージャサイトや水素−Y型フォージャサイトに、
リンを含有させる処理を施すことによって、それぞれの
フォージャサイトの熱安定性をより一層向上させること
を目的とするものであって、リンを含有せしめる対象に
水素−Y型フォージャサイトを選んだ場合には、そのフ
ォージャサイトは従来の熱安定性向上技術によって、Si
O2/Al2Oモル比を増大乃至は単位格子寸法を減少させた
水素−Y型フォージャサイトを包含する。
[目的を達成するための手段その作用] 本発明の方法は、出発原料がナトリウム−Y型フォージ
ャサイト(以下Na−Yと略記)である場合と、水素−Y
型フォージャサイト(以下H−Yと略記)である場合に
大別されるが、原料にH−Yを選んだ場合は、以下に詳
述する本発明の第1工程で使用する処理液に、必ずしも
アンモニウムイオンを溶存させる必要がない点を除い
て、Na−Yを原料に選んだ場合と全く同一の手段及び条
件で、本発明の目的生成物たるリン含有H−Yを製造す
ることができる。従って、以下にはNa−Yを出発原料と
した場合を例に採って、本発明の方法を説明する。
本発明の方法は、Na−Yをリン酸イオンとアンモニウム
イオンが共存する水溶液で処理して、ナトリウム含量が
Na2Oとして3重量%以下であり、リン含量がP2O5として
0.3〜15重量%であるリン含有アンモニウム−Y型フォ
ージャサイト(以下アンモニウム−Y型フォージャサイ
トをNH4−Yと略記)を調製し、このリン含有NH4−Yを
温度500〜800℃の条件下に水蒸気で1〜6時間処理し
て、熱安定性に優れたリン含有H−Yを得ることを特徴
とする。
この方法に於て、出発原料となるNa−Yには、前掲の一
般式で表示されるNa−Yが使用可能である。原料Na−Y
はリン酸イオンとアンモニウムイオンが共存する水溶液
と、室温乃至約100℃の温度で接触せしめられる。本発
明に於て、この接触は原料フォージャサイトにリン酸イ
オンを導入しながら、フォージャサイトに含まれるナト
リウムをアンモニウムにイオン交換して、そのナトリウ
ム含量をNa2Oとして3重量%以下に低下させることを企
図している。従って、このイオン交換処理は通常のイオ
ン交換処理と同様な操作を複数回行なうことを可とし、
最終の水洗操作後に水の存在下にフォージャサイトに熱
処理を施して、アンモニウムイオンの少なくとも一部を
水素イオンに分解することが好ましい。
イオン交換処理に用いる溶液は、典型的にはリン酸イオ
ンとアンモニウムイオンが共存する水溶液であるが、イ
オン交換処理を複数回繰り返す場合、1回のイオン交換
処理で所定量のリン酸イオンが導入できれば、他のイオ
ン交換処理液にリン酸イオンを共存させる必要はない。
従って、アンモニウムイオンを含有する水溶液と、リン
酸イオンを含有する水溶液を個別に使用して、まず原料
フォージャサイトをアンモニウムイオン含有水溶液で処
理してナトリウム含量を所定量に減少させた後、そのフ
ォージャサイトをリン酸イオン含有水溶液で処理する手
順でも、或いはまた、原料フォージャサイトをまずリン
酸イオン含有水溶液で処理して所定量のリンを含有させ
た後、そのフォージャサイトをアンモニウムイオン含有
水溶液で処理する手順でも、ナトリウム含量がNa2Oとし
て3重量%以下であり、リン含量がP2O5として0.3〜15
重量%である本発明のリン含有NH4−Yを調製すること
ができる。
しかし、リン酸イオンとアンモニウムイオンが共存する
水溶液を使用すれば、フォージャサイトに対するリンの
導入と、ナトリウムの除去が同時に行える点で好ましい
ことは勿論である。また、リン酸イオンが共存している
か否かにかかわらず、アンモニウムイオン含有水溶液で
フォージャサイトを処理した際には、そのフォージャサ
イトを焼成することが、次回のアンモニウムイオン含有
水溶液処理でフォージャサイトのナトリウム含量を効率
良く低下させるうえで好ましい。
アンモニウムイオンを含有するイオン交換処理液の調製
には、当業界で周知のアンモニウムイオン交換処理液と
同様、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アン
モニウム等が使用可能であって、リン酸イオンを与える
化合物としては、リン酸、リン酸水素二アンモニウム、
リン酸二水素アンモニウム及びその他の水溶性リン酸塩
が使用可能である。このうち、リン酸水素二アンモニウ
ム及びリン酸二水素アンモニウムは、イオン交換処理液
にリン酸イオンとアンモニウムイオンと同時に供給でき
る利点がある。
イオン交換処理液中のアンモニウムイオン濃度は、イオ
ン交換処理の反復回数にもよるが、原料Na−Yのナトリ
ウム含量をNa2Oとして3重量%以下に低下させ得る範囲
で選択される。一般的には3〜20重量%程度のアンモニ
ウムイオン濃度を採用して、イオン交換処理を複数回繰
り返すことが好ましい。一方、リン酸イオン濃度は、本
発明の最終生成物であるH−Yのリン含量がP2O5として
0.3〜15重量%になるよう選択されるが、一般的には水
溶性リン化合物の濃度が約0.1〜20重量%の範囲にある
溶液を使用して、イオン交換処理を複数回繰り返すこと
が好ましい。
ちなみに、最終生成物であるH−Yのリン含量が上記の
範囲を下廻った場合は、リンを含有させることでフォー
ジャサイトの熱安定性を向上させると言う本発明固有の
効果が事実上発現されず、逆に上廻った場合はフォージ
ャサイトの結晶性が損なわれる不都合がある。
イオン交換処理液のpHは、アンモニウムイオン濃度及び
リン酸イオン濃度の如何に拘りなく、約3〜約8の範囲
とすることが望まし。pHが下限値を下廻った場合はフォ
ージャサイトの結晶性が低下する虞れがあり、上限値を
上廻った場合はアンモニウムイオン交換率が低下し、リ
ンの導入が阻害される虞れがあるからである。
上記のイオン交換処理を複数回行なう場合に於て、各イ
オン交換処理が終了する毎にフォージャサイトはナトリ
ウムの除去を目的として水洗される、水洗されたフォー
ジャサイトを水の存在下に熱処理した場合には、イオン
交換によって得られたNH4−Yの一部はH−Yに変化す
る。そしてこの熱処理に際しては、脱アルミニウムによ
ってフォージャサイトの骨格のSiO2/Al2O3モル比が増大
し、同時に単位格子寸法の縮小が生起するのは、従来技
術と異ならない。
ナトリウム含量がNa2Oとして3重量%以下に低下し、リ
ンがP2O5として0.3〜15重量%含有せしめられたフォー
ジャサイトは、次いで温度500〜800℃、好ましくは600
〜700℃の条件下に1〜6時間、好ましくは2〜4時間
水蒸気で処理される。この水蒸気処理は、前記のイオン
交換処理を終了したフォージャサイトを水洗し、湿潤状
態のままフォージャサイトに適用するのが一般的である
が、水洗後のフォージャサイトを予備乾燥し、これに再
度水を含ませて熱処理を施しても差し支えなく、また予
備乾燥されたフォージャサイトに水蒸気を接触させて熱
処理しても差し支えない。
いずれにしても、上に述べた水蒸気処理によって、下記
のようなリン含有H−Yを、本発明方法の製品として得
ることができる。
SiO2/Al2O3モル比=4〜7 単位格子寸法=24.20〜24.60Å Na2O量=3重量%以下 P2O5量=0.3〜15重量% 以上の説明は原料Na−Yからリン含有H−Yを製造する
場合のものであるが、出発原料にH−Yを選んだ場合
も、上と同様な手段及び条件で原料H−Yを処理するこ
とにより、目的とするリン含有H−Yを製造することが
できる。但し、出発原料にH−Yを選んだ場合は、既述
した通り、本発明に第1工程で使用する処理液には、ア
ンモニウムイオンが溶存していても差し支えないが、そ
の溶存は必ずしも必須ではない。そして、原料H−Yに
は従来技術によってSiO2/Al2O3モル比を増大乃至は単位
格子寸法を縮少させたH−Yが使用できることも既述し
た通りである。
[実施例] Na−Yの製造 水硝子、シリカゲル、アルミン酸ナトリウム、水酸化ナ
トリウム及び水を使用して下記のモル組成を有する反応
混合物を調製した。
2.7Na2O:Al2O3:8SiO2:120H2O この反応混合物を95℃の温度で48時間保持して濾過し、
得られたケーキを110℃で16時間乾燥することにより、N
a−Yを製造した。そして、X線回析法及び化学分析か
ら、このNa−Yは結晶化度が110%で、SiO2/Al2O3モル
比は4.8であることを確認した。
尚、結晶化度はX線回折図の(533)及び(642)面の総
ピーク面積Sを求め、市販のナトリウム−Y型ゼオライ
ト(ユニオン・カーバイド製、SK−40)の場合の総ピー
ク面積S0を結晶化度100%として次式から求めた。
結晶化度=100S/S0 実施例1 上記のNa−Yの一部を硫酸アンモニウム水溶液でイオン
交換し、洗浄後、空気中で焼成してNa2O含有量5.12wt%
のフォージャサイト(A)を得た。その一部をリン酸水
素アンモニウム水溶液に懸濁して90℃で0.5時間撹拌し
た後、濾過して洗浄し、しかる後水蒸気雰囲気中650℃
で3.5時間焼成してリン含有水素−Y型フォージャサイ
トを調製した。
実施例2 硫酸アンモニウム水溶液にリン酸を溶解させた水溶液
に、上記のNa−Yの一部を懸濁させ、90℃で0.5次か撹
拌した後、濾過して洗浄し、Na2O含有量4.69wt%のリン
含有フォージャサイト(B)を得た。このフォージャサ
イトの一部を空気中650℃で3.5時間焼成した後、硫酸ア
ンモニウム水溶液でイオン交換し、洗浄後、水蒸気雰囲
気中650℃で3.5時間焼成してリン含有水素−Y型フォー
ジャサイトを調製した。
比較例1 実施例2で得たフォージャサイト(B)をそのまま水蒸
気雰囲気中650℃で3.5時間焼成してナトリウム含量の多
いリン含有水素−Y型フォージャサイトを調製した。
比較例2 実施例1で得たフォージャサイト(A)を、リン酸水素
アンモニウム水溶液で処理することなく、硫酸アンモニ
ウム水溶液で処理してナトリウム含量を減少させた後、
水蒸気雰囲気中で焼成してリンを含まない水素−Y型フ
ォージャサイトを調製した。
比較例3 硫酸アンモニウム水溶液での処理回数を増加させた以外
は比較例2と同様にしてリンを含まない水素−Y型フォ
ージャサイトを調製した。
実施例3,4及び比較例4 実施例2に於いて、リン酸を含有する硫酸アンモニウム
水溶液による処理条件乃至は焼成後に行われる硫酸アン
モニウム水溶液による処理条件を変更してフォージャサ
イトのナトリウム含量及びリン含量を変化させた以外は
実施例2と同様にしてリン含有水素−Y型フォージャサ
イトを調製した。
実施例5 比較例2で調製したリンを含まない水素−Y型フォージ
ャサイトをリン酸水素アンモニウム水溶液に懸濁させ、
90℃で0.5時間撹拌した後、濾過して洗浄し、しかる後
水蒸気雰囲気中で焼成してリン含有水素−Y型フォージ
ャサイトを調製した。
比較例5 実施例5に於いて、フォージャサイトのリン含量が増加
するようリン酸水素アンモニウム水溶液による処理条件
を変更した以外は実施例5と同様にしてリン含有水素−
Y型フォージャサイトを調製した。
熱的安定性の評価−その1 Y型フォージャサイトをプレス成形し、その成形物を21
0〜590ミクロンに揃え、これらをステンレス反応管に充
填して810℃の温度で6時間100%スチーム(大気圧)で
処理し、処理後のフォージャサイトのX線回折図から結
晶性残存率を求める方法により、上記の各実施例及び比
較例で得られたY型フォージャサイトの熱的安定性を評
価した。
結果を各Y型フォージャサイトのナトリウム含量、リン
含量及び単位格子寸法と共に表−1に示す。
表−1に示される通り、本発明の方法で製造されたリン
含有水素−Y型フォージャサイトは、単位格子寸法及び
ナトリウム含量が同程度であるリンを含まない水素−Y
型フォージャサイトに比較して、熱的安定性が優れてい
る。
熱的安定性の評価−その2 Y型フォージャサイト40重量%、シリカ−アルミナ系混
合物60重量%からなる接触分解用触媒を、実施例2及び
比較例2で得たY型フォージャサイトをそれぞれ使用し
て製造し、各触媒を予め750℃で6時間100%スチームで
前処理した場合及び810℃で6時間100%スチームで前処
理した場合の両者について、標準微量活性接触分解法に
より触媒活性を比較して両触媒の熱的安定性を評価し
た。結果を表−2に示す。
尚、標準微量活性接触分解法で使用した炭化水素油は、
沸点約200〜約500℃の脱硫酸減圧軽油であって、採用し
た反応条件は次の通りである。
反応温度 =482℃ 触媒/炭化水素油重量比=3 重量時間空間速度 =16 表−2に示す如く、本発明の方法で製造されたリン含有
水素−Y型フォージャサイトを含有する触媒は、高温ス
チームによる脱活性処理を施した後でも高活性を保持し
ており、本発明の方法で得られたリン含有水素−Y型フ
ォージャサイトは、熱的安定性に優れていることが分か
る。
[発明の効果] 本発明の方法で製造されるリン含有H−Yは、水蒸気処
理を受けている関係で、一般に原料フォージャサイトよ
り骨格のSiO2/Al2O3モル比は増大し、単位格子寸法は縮
少する。従って、それだけでもフォージャサイトの熱安
定性は向上するが、本発明ではさらにリンが含有せしめ
られているため、フォージャサイトの熱安定性はより一
層向上する。つまり、本発明の方法によれば、骨格のSi
O2/Al2O3モル比及び単位格子寸法が同一レベルにある従
来のH−Yに比較して、一段と熱安定性に優れたリン含
有H−Yを製造することができるのである。
そして、リンはH−Yの用途に少しも悪影響を及ぼすこ
とがないので、本発明の方法で製造されたリン含有H−
Yは、吸着剤として、或いは炭化水素類の各種転化反
応、例えばクラッキング反応、アルキル化反応、異性化
反応等の触媒乃至は触媒成分として使用することができ
る。この場合、本発明のリン含有H−Yには従来のH−
Yと同様、従来公知のイオン交換方法によって、所望の
金属カチオンを含有せしめることも可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 緒方 政光 福岡県北九州市若松区小糸町2−13 (72)発明者 西村 陽一 神奈川県横浜市保土谷区岩間町1丁目1番 3号,A―705 (56)参考文献 特開 昭59−97552(JP,A) 特開 昭58−214344(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Y型フォージャサイトを、リン酸イオンと
    アンモニウムイオンが共存する水溶液で処理して、ナト
    リウムの含有量がNa2Oとして3重量%以下であり、リン
    の含有量がP2O5として0.3〜15重量%であるリン含有ア
    ンモニウム−Y型フォージャサイトを調製し、このリン
    含有アンモニウム−Y型フォージャサイトを、温度500
    〜800℃の条件下に水蒸気で1〜6時間処理することを
    特徴とする熱的に安定なリン含有水素−Y型フォージャ
    サイトの製造法。
JP61055823A 1986-03-12 1986-03-12 熱的に安定なリン含有y型フオ−ジヤサイトの製造法 Expired - Lifetime JPH0674132B2 (ja)

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