JPH067394A - 骨盤サポータ - Google Patents

骨盤サポータ

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JPH067394A
JPH067394A JP17095092A JP17095092A JPH067394A JP H067394 A JPH067394 A JP H067394A JP 17095092 A JP17095092 A JP 17095092A JP 17095092 A JP17095092 A JP 17095092A JP H067394 A JPH067394 A JP H067394A
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sacral
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Tomijiro Nakano
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 骨盤底面の前後の間が閉じるような骨盤の捻
転運動を支援するサポータを提供することである。 【構成】 腸骨及び腹部を囲んで固定する支持ベルト2
1と、この支持ベルトの後部中央から延びて骨盤底面か
ら前方に回して引き締める仙骨ベルト22と、支持ベル
トの前部左右からほぼV字状に下垂し、前記仙骨ベルト
の先端部と連結される腸骨ベルト23と、仙骨ベルト2
2の上後腸骨きょくの下方の仙骨と尾骨の部分から始ま
って、前方または前方やや上方に回す大転子ベルト24
とによって、骨盤サポータ20を構成したのである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、骨盤サポータに関
し、その実施形態としては、緊締バンド、ガードル、パ
ンツ、コルセット等を含んでいる。
【0002】
【従来の技術】腰部や臀部近辺に着用して骨盤などの矯
正を目的とする装着具は多数考案されている。
【0003】しかしいずれも単一機能か、或は骨盤の総
合的動態の把握に欠け、実際上の治療、矯正効果に乏し
いのが現実である。
【0004】
【発明の課題】骨盤1は、図4、5に示すように、腸骨
3、坐骨4、恥骨5が癒合してできた一対の寛骨2と、
仙骨6によって構成され、体幹の基底となり、脊椎と下
肢を連結し、体重の負荷を受け止めて下肢に伝達し、骨
盤内臓を納めるなどの役割を担っている。
【0005】この骨盤内の3つの関節、即ち腸骨3と仙
骨6を結ぶ左右の仙腸関節7と、両側の恥骨5を前面で
結ぶ恥骨結合8については、可動性の極めて少ない半関
節であると言われているが、現実には、健全な骨盤関節
は、日常動作に対応してリズミカルに規則正しく動いて
おり、これは体表からの触手観察によっても容易に確認
することが可能である。
【0006】このような骨盤の関節運動は、日常の身体
活動とその柔軟性、姿勢と腹腔内臓の支持、腹圧と呼息
活動、上下からの排泄などに極めて重要な影響を及ぼ
す。
【0007】そして、骨盤関節の可動性、骨盤捻転運動
の基礎となるものは、人体で最も強大な骨格筋である大
殿筋仙骨上部筋束9が大転子10を前後から挟んで大腿
骨11を安定に保持し、体幹の荷重を受け止める機能で
ある。
【0008】この大殿筋仙骨上部筋束9が大転子10か
ら図5の実線で示す位置より鎖線で示すように後方(図
5の左下方)に外れると、骨盤1の実線矢印方向の捻転
機能(以下閉前捻転と言う)が低下し、骨盤1が破線矢
印方向に捻転する(以下開後捻転と言う)状態が生じ
る。
【0009】骨盤の開後捻転状態が固定されると、骨盤
底面の前後の間が開き、底面を支持する筋群が弛緩し
て、骨盤内臓は下垂、脱出の傾向が進み、腹腔内圧は弱
くなって力強い呼息ができなくなり、仙骨が上方に突き
上がり、腰椎は過度前弯もしくは後弯となって、椎間関
節、椎間板が圧縮され、脊髄神経が刺激、圧迫されるな
ど、色々の症候、障害が次第に増巾される。
【0010】そこで、この発明の課題は、骨盤の閉前捻
転する運動を支援し、開後捻転を阻止することができる
骨盤サポータを提供することである。
【0011】
【課題の解決手段】上記の課題を解決するため、この発
明においては、腸骨及び腹部を囲んで固定する支持ベル
トと、この支持ベルトの後部中央から延びて骨盤底面か
ら前方に回して引き締める仙骨ベルトと、前記支持ベル
トの前部左右からほぼV字状に下垂し、前記仙骨ベルト
の先端部と連結される腸骨ベルトと、仙骨ベルトの上後
腸骨きょくの下方の仙骨と尾骨の部分から始まって、前
方または前方やや上方に回す大転子ベルトから成り、前
記仙骨ベルト、腸骨ベルト及び大転子ベルトを伸縮性を
有する材料によって形成したのである。
【0012】
【作用】支持ベルトは、骨盤サポータを保持、固定す
る。そして、仙骨ベルトは、仙骨と尾骨を下方へ引き締
め、腸骨ベルトは、上前腸骨きょくと腸骨稜の前部を下
内方に引き締め、いずれも骨盤の閉前捻転運動を支援す
る。
【0013】さらに、大転子ベルトは、大腿骨の大転子
を前方または前方やや上方に引き締め、大殿筋が大転子
の前方へ回って下降し体幹を安定して保持する機能を支
援し、かつ骨盤の開後捻転を阻止する。
【0014】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0015】図1に示すように、この発明の骨盤サポー
タ20は、比較的伸縮性の少ない材料から成る支持ベル
ト21と、その後部中央から始まって下方に向い、骨盤
底面を回って前方まで延びる仙骨ベルト22と、支持ベ
ルト21の前部左右からV字状に垂下する一対の腸骨ベ
ルト23と、仙骨ベルト22の上後腸骨きょくの下方の
仙骨と尾骨の部分から始まって左右に延びる大転子ベル
ト24とによって構成される。
【0016】前記支持ベルト21は、骨盤サポータ20
を体幹に保持し、仙骨ベルト22及び腸骨ベルト23が
それぞれ仙骨或は腸骨を下方へ引き締める働きをする支
点であるから、伸縮性よりも安定性が必要とされるた
め、可撓性はあるが比較的伸縮性の少ない材料で形成す
るのがよい。
【0017】この支持ベルト21は、前部で合流させ、
適当な係止具25によって固定する度合を調整可能にし
ておくのがよい。
【0018】前記仙骨ベルト22、腸骨ベルト23、大
転子ベルト24は、いずれも弾性繊維織布、糸ゴム入り
織布、合成ゴムベルト等の強い伸縮性を有する材料を用
いて形成する。
【0019】前記一対の腸骨ベルト23は、ほぼ恥骨に
対応する部位で合流するようになっており、その部分に
留め金26のような係止具が複数列設けられている。
【0020】一方、仙骨ベルト22の先端部には、フッ
ク27のような係止具が設けられており、前記留め金2
6と位置調節可能に係合できるようにしてある。
【0021】さらに、大転子ベルト24の先端部にも、
それぞれフック28及び留め金29が設けられており、
同様に、位置調節可能に係合できるようになっている。
【0022】上記係止具25、フック27、28、留め
金26、29に代えて、他の適当な係止手段、例えば面
ファスナ、スナップボタン、バックル等を用いることが
できる。
【0023】次に使用法及び機能について、図2及び図
3を参照して説明する。
【0024】まず、支持ベルト21を第4、第5腰椎1
2、左右の腸骨稜13及び腹部を囲んで固定し、仙骨ベ
ルト22を骨盤底面から前方に回して引き締め、その先
端部を恥骨5に対応する部分で腸骨ベルト23の先端部
に係止、固定する。そして、仙骨ベルト22の上後腸骨
きょく14の下方の仙骨6と尾骨15の部分から始まる
大転子ベルト24を前方もしくは前方やや上方に引き締
めて、前部で合流させ、フック28及び留め金29で固
定する。
【0025】このようにすると、腸骨ベルト23は、両
腸骨3の腸骨稜13前部と、上前腸骨きょく16を下内
方に引き締め、骨盤が閉前捻転する運動を支援する。
【0026】仙骨ベルト22は、仙骨6と尾骨15を下
方に引き締め、腰間を引き伸ばし、骨盤の閉前捻転運動
を支援する。
【0027】大転子ベルト24は、左右の大腿骨11の
大転子10をそれぞれ前方もしくは前やや上方に引き寄
せ、大殿筋の仙骨上部筋束9(図5参照)が大転子10
の前方へ回って下降し、体幹を安定に保持し、仙骨6の
上部外縁で上後腸骨きょく14を後下方から支え、骨盤
の開後捻転を阻止する機能を支援する。
【0028】なお、図1の実施例では、支持ベルト2
1、仙骨ベルト22、大転子ベルト24の位置(長さ)
を調節可能としたが、簡易な構成を採用するならば、こ
れらのベルトを連続したものとすることができる。
【0029】また、前記ベルト21、22、23、24
をパンツやコルセットなどに一体化することができ、そ
の場合には、例えば支持ベルト21は、明確なベルトの
形状をとらず、パンツやコルセットなどの一部でありう
る。
【0030】さらに、左右の腸骨ベルトを夫々別個に調
整できるように、集合部分を分離しておいてもよい。
【0031】さらにまた、仙骨と尾骨の下方への引き締
め、また上前腸骨きょくと腸骨稜の前下内方への引き締
めを強化するために、仙骨ベルトと腸骨ベルトの適宜個
所に、硬質、半硬質の合成樹脂、合成ゴム、織布などを
付加することができる。
【0032】そのほか、男性の使用に適するよう、仙骨
ベルトに中ぐりを設け、睾丸などの締付けを避けるよう
にすることができる。
【0033】
【効果】この発明によれば、以上のように、骨盤の捻転
運動に着目し、骨盤が正常な位置を保持するよう、伸縮
自在のベルトを適切に配置して関連する骨格及び筋肉の
動きを保持、支援するようにしたので、骨盤の異常に基
づく種々の疾病、障害を治癒もしくは予防することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の骨盤サポータの一実施例を示す正面
斜視図
【図2】骨盤とサポータの作用関係を示す正面斜視図
【図3】同上の右側面図
【図4】骨盤の構造を示す平面図
【図5】同上の右側面図
【符号の説明】
1 骨盤 2 寛骨 3 腸骨 4 坐骨 5 恥骨 6 仙骨 7 仙腸関節 8 恥骨結合 9 大殿筋仙骨上部筋束 10 大転子 11 大腿骨 12 第4、第5腰椎 13 腸骨稜 14 上後腸骨きょく 15 尾骨 16 上前腸骨きょく 20 骨盤サポータ 21 支持ベルト 22 仙骨ベルト 23 腸骨ベルト 24 大転子ベルト

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 腸骨及び腹部を囲んで固定する支持ベル
    トと、この支持ベルトの後部中央から延びて骨盤底面か
    ら前方に回して引き締める仙骨ベルトと、前記支持ベル
    トの前部左右からほぼV字状に下垂し、前記仙骨ベルト
    の先端部と連結される腸骨ベルトと、仙骨ベルトの開始
    端より下方から始まって、前方に回す大転子ベルトから
    成り、前記仙骨ベルト、腸骨ベルト及び大転子ベルトを
    伸縮性を有する材料によって形成した骨盤サポータ。
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