JPH0673583U - 温水配管の無締結継手用ゴムリング - Google Patents

温水配管の無締結継手用ゴムリング

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JPH0673583U
JPH0673583U JP2086893U JP2086893U JPH0673583U JP H0673583 U JPH0673583 U JP H0673583U JP 2086893 U JP2086893 U JP 2086893U JP 2086893 U JP2086893 U JP 2086893U JP H0673583 U JPH0673583 U JP H0673583U
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JP
Japan
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rubber
rubber ring
heel portion
hot water
joint
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Pending
Application number
JP2086893U
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English (en)
Inventor
芳樹 岡本
Original Assignee
株式会社栗本鐵工所
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Publication date
Application filed by 株式会社栗本鐵工所 filed Critical 株式会社栗本鐵工所
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋳鉄管の無締結継手用のゴムリングの熱的な
耐久性を向上する。 【構成】 無締結型(タイトン型)の継手に使用するゴ
ムリング3の、内側は軟質ゴムのバルブ部32、外側は
硬質ゴムのヒール部33とを一体的に接合してできてい
る。ヒール部33の材質を硬質ゴムへ短繊維34を分散
配合した強化ゴムで形成する。 【効果】 管路内を温水が通過して管自体が膨張する
と、挿口2が伸張してヒール部底面を引き摺る一方、ヒ
ール部の上にある凹溝31は受口1の環状突起11と係
合して拘束されるのでゴムリングには剪断応力が働く
が、ヒール部材を強化したのでこの応力に耐え、熱履歴
に拘らず水封機能を長く確保する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は鋳鉄管の無締結タイプの継手構造、とくに管内を温水が通過して管体 自身の温度が上昇、下降する場合に好適な継手用のゴムリングに係る。
【0002】
【従来の技術】
管路を形成する管種としては、鋼管、コンクリート、プラスチックなどの材質 によるものもあるが、管と管の継合という点では受口内へ挿口を挿入する鋳鉄管 がもっとも簡単であり、水密手段もゴムリングの介装によって簡単に維持できる ので、水道用管路など全国の市町村で布設される管路の主体を占めている。鋳鉄 管の継手構造にもいくつかの型式があり、それぞれその使用目的に適合するよう に選択することが通常の技術である。
【0003】 図2(A)は従来から広く使用されている無締結継手構造の縦断正面図であり 、以下慣用的に呼称されているようにタイトン型という。タイトン型は、押輪と T頭ボルト、ナットを使用して継合するA形と異なり、受口、挿口の間にただ水 封用のゴムリングを介装するだけの構成からなるから、継合の施工がもっとも簡 単であり、管路に外力の加わるおそれが少ない安定地盤などでは好んで採用され る型式である。この型式の管継手としては、管同士の離脱を防止するために受口 1aの内周面へ環状突起11aを周設し、一方挿口2aとの間に介装するゴムリ ング3aには、この環状突起11aが嵌入する環状の凹溝31aを凹設して、こ の係合によって受口1aのスタフィンボックスからゴムリング3aが離脱しない ように図っている。この凹溝31a付近から内側は軟質ゴムからなるバルブ部3 2aであり、継手内へ挿入される前は図2(B)にみるように断面が円形として 成形されている。また、凹溝31aを含む外側は硬質ゴムよりなるヒール部33 aであり、両者が一体的に接合して同時に成形されている。受口1aにゴムリン グ3aが装着された状態で挿口2aが押し込まれると、バルブ部32aは図2( C)のようにほぼ帯状に弾性変形して受口、挿口間で形成された中空部(スタフ ィンボックス)内で管内と管外との連通を遮断し、管路からの漏水を防止する。 また、背後のヒール部33aは軟質ゴムのバルブ部32aを支え、外部へ押し出 そうとする水圧に対抗してバルブ部をバックアップし、その位置から押し動かさ れないように拘束する。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
最近は管路内を冷水だけが通過するだけでなく、温水を配送する管路として使 用される場合も決して珍しくない情勢にある。たとえば、工場の排水が保有する 熱量をさらに再利用する排熱利用の暖房や浴場、化学工場や食品工場の発酵処理 、農業用の速成ビニールハウス、養殖用の速成水槽 など枚挙に暇がない。この ように温水が間欠的に通過する管路では、管自身が熱膨張や収縮を繰り返すので 、この変形分を継手部で吸収して管路の変形や歪曲を防止することも、継手部の 重要な機能の一つである。
【0005】 ところが、継手部における管の膨張、収縮は冷水の場合にはさほど考慮を払う 必要のなかった新しい課題が現われる。すなわち、管路内の温水の保有熱が管自 体に伝達されると、ゴムの強度が低下することや、局部的な偏った負荷が集中し て継手の水封機能に悪影響を及ぼす弊害が目立つようになってくる。この課題を 解決するために提案された従来技術としては、たとえば実開平4−88587号 などがみられる。この従来技術は図3に示すように押輪101と受口1bとをT 頭ボルト102とナット103によって締結する通常A形と呼ばれる継手であり 、受口1bと挿口2bとの間に介装するゴムリング3bは、内側が軟質ゴムの丸 ゴム部32b、外側が硬質ゴムの角ゴム部33bと二つの異なる断面からなり、 一体的に成形されている。この従来技術が課題としていることは、従来、管路内 を温水が通り管の熱膨張がはじまると、ゴムリングの後面を内側へ向けて押圧し ている押輪の脚104からの圧力がさらに急速に高まり、ゴムの後面で押輪の脚 104と密着している部分に荷重が集中する。このように密着している部分と密 着していない部分との差が増してくると、ゴムの後面は耐え切れずに密着部の境 界線からクラックが入り、ついに裂断してしまうことである。
【0006】 従来技術では、この課題を解決するためにゴムリング3bの角ゴム部33bの 後端部へ短繊維入りのゴム層105を一体的に積層して、荷重が集中する部分を 重点的に強化した構成を提示し、これによって熱的な影響に基づく水封機能の低 下を防止することができると謳っている。
【0007】 この従来技術では押輪の脚による集中的な応力に対抗する手段を開示している が、いうまでもなく構成の異なるタイトン型における熱的な課題の解決には適用 できない。タイトン型継手では押輪による強力な拘束と局部的な応力の集中はな いが、熱膨張、収縮の繰り返しによってゴムリング3bの内周面は前進、後退す る挿口2aの外周面と絶えず擦過される。受口と挿口の間に挾在しているゴムリ ングは、受口の環状突起と係合している上面は受口に拘束されてほとんど移動で きないのに、挿口に圧着している下面は挿口の水平移動とともに引き摺られて移 動しようとするから、このアンバランスな作動のためにヒール部に剪断応力が集 中し、とくにバルブ部とヒール部との境界部付近で裂断する可能性が高い。一般 的にゴム材は圧縮荷重に対しては比較的耐性が具わっているが、引張り荷重や剪 断応力には抵抗力がはるかに小さいという弱点があるので、管路内の温水が間欠 的に通水と断水を繰り返す条件では、その継手の水封機能が失われ漏水の原因と なることが稀ではないという課題が残る。
【0008】 本考案は以上に述べた課題を解決するために、熱履歴を繰り返す管路の継手の 部材として、熱作用に基づく継手の水封作用低下を防止するゴムリングの提供を 目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案に係る温水管路のタイトン型継手用のゴムリング3は、内面に環状突起 11を周設した受口1と挿口2との間に介装して環状突起11が嵌入する凹溝3 1を具え、内側が軟質ゴムのバルブ部32、外側が硬質ゴムのヒール部33を一 体的に接合してなる鋳鉄管のタイトン型の継手用に使用するものであり、ヒール 部33を硬質ゴムへ短繊維34を均等に分散配合した強化ゴムによって形成した ことによって前記の課題を解決した。
【0010】
【作用】
前記のように管路内を温水が通水して鋳鉄管の温度が上昇し熱膨張によって、 これを吸収するために挿口が伸張したとき、この挿口外面と接触しているゴムリ ングのヒール部の底面と、受口の環状突起を外嵌しているために拘束されている 上部、との間に生じる強い剪断応力が加わったとしても、このヒール部が短繊維 を分散配合して強化されているので、応力の集中によく耐えて一体的に接合して いる内側のバルブ部を確実にバックアップする機能を変ることなく維持する作用 を持続する。
【0011】
【実施例】
図1(A)は本考案実施例を示す縦断正面図であり、同(B)はゴムリング3 の継手内へ使用する前の原形である。ゴムリング3は軟質ゴムのバルブ部32と 硬質ゴムのヒール部33からなり、ヒール部33の上部には凹溝31が全周に亘 って凹設されている。ゴムの硬度は加硫成形前の材料配合によって自由に調整さ れる。一般に硬度を高めるには炭素粉を増加し、軟化するにはワックスなどの添 加剤を配合することが行なわれている。タイトン型の継手に使用するゴムリング 用としては、バルブ部としてはスプリング硬さ(HS)が50程度、 ヒール部で は HS80程度が好ましい。
【0012】 ヒール部33へ分散配合する強化用の短繊維34としては、とくに限定するも のでないが、合成繊維ではポリアミド、ポリエステルなど、天然繊維では木綿、 麻など、化学繊維ではレーヨンなど、無機繊維ではカーボン繊維、ガラス繊維、 セラミック繊維など多岐に亘る。短繊維のゴム材への配合率は繊維の種類にもよ るが、通常はゴム100部に対して繊維10〜20部が好ましい。また、分散す る短繊維の長さは5mm程度、また、その太さは2〜6デニールが好適である。
【0013】
【考案の効果】
本考案に係るタイトン型の鋳鉄管継手用のゴムリングは、以上に述べた構成に よって挿口の移動に伴う剪断応力に対する抵抗力を大幅に向上したから、繰り返 し管路の熱履歴が重なってもこの熱変化に十分に耐えることができる。したがっ て継手の機能を常に保証し時間が経過しても漏水などのトラブルに繋がるおそれ がないという効果が認められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案実施例の全体の縦断正面図(A)と、使
用前のゴムリング単独の縦断正面図(B)である。
【図2】従来技術の全体の断正面図(A)と、使用前の
ゴムリングの縦断正面図(B)および使用時に変形した
ゴムリングの縦断正面図(C)である。
【図3】別の従来技術を示す縦断正面図である。
【符号の説明】
1 受口 2 挿口 3 ゴムリング 11 環状突起 31 凹溝 32 バルブ部 33 ヒール部 34 短繊維

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面に環状突起11を周設した受口1と
    挿口2との間に介装して環状突起11が嵌入する凹溝3
    1を具え、内側が軟質ゴムのバルブ部32、外側が硬質
    ゴムのヒール部33を一体的に接合してなる鋳鉄管の無
    締結継手用のゴムリング3において、ヒール部33を硬
    質ゴムへ短繊維34を均等に分散配合した強化ゴムによ
    って形成したことを特徴とする温水配管の無締結継手用
    ゴムリング。
JP2086893U 1993-03-29 1993-03-29 温水配管の無締結継手用ゴムリング Pending JPH0673583U (ja)

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JP2086893U JPH0673583U (ja) 1993-03-29 1993-03-29 温水配管の無締結継手用ゴムリング

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JP2086893U Pending JPH0673583U (ja) 1993-03-29 1993-03-29 温水配管の無締結継手用ゴムリング

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4088587B2 (ja) * 2001-10-17 2008-05-21 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション 集積回路

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4088587B2 (ja) * 2001-10-17 2008-05-21 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション 集積回路

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