JPH0673170B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
- Publication number
- JPH0673170B2 JPH0673170B2 JP61196560A JP19656086A JPH0673170B2 JP H0673170 B2 JPH0673170 B2 JP H0673170B2 JP 61196560 A JP61196560 A JP 61196560A JP 19656086 A JP19656086 A JP 19656086A JP H0673170 B2 JPH0673170 B2 JP H0673170B2
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- JP
- Japan
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- magnetic
- layer
- recording medium
- magnetic recording
- alloy
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Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の属する技術分野〕 本発明は磁気記録装置に用いられる磁気ディスクなどの
磁気記録媒体に関する。
磁気記録媒体に関する。
近年、磁気記録装置に用いられる磁気ディスクなどの磁
気記録媒体はますます高記録密度化の傾向にあり、ま
た、長期間にわたって高い信頼性が要望されてきてお
り、薄膜磁気記録媒体,例えば非磁性基体上にコバルト
(Co)系合金あるいはγ−Fe2O3をスパッタ法などで数
百Å〜1μm程度の薄膜に形成させ磁性層とする媒体の
研究が盛んに進められている。特に、Co系合金は磁気特
性に優れ、かつ、スパッタ法で比較的容易に均質な組成
の薄膜が得られ量産性に富んでいるため注目され、Co−
Ni系合金が多用されている。Niの含有量は20at%〜30at
%の範囲が良いことが知られている。
気記録媒体はますます高記録密度化の傾向にあり、ま
た、長期間にわたって高い信頼性が要望されてきてお
り、薄膜磁気記録媒体,例えば非磁性基体上にコバルト
(Co)系合金あるいはγ−Fe2O3をスパッタ法などで数
百Å〜1μm程度の薄膜に形成させ磁性層とする媒体の
研究が盛んに進められている。特に、Co系合金は磁気特
性に優れ、かつ、スパッタ法で比較的容易に均質な組成
の薄膜が得られ量産性に富んでいるため注目され、Co−
Ni系合金が多用されている。Niの含有量は20at%〜30at
%の範囲が良いことが知られている。
第6図にCo−Ni系合金薄膜の磁性層を備えたディスク状
磁気記録媒体の一例の層構成の模式的断面図を示す。第
6図において、基板1は例えばアルミニウム合金からな
るディスク状基板、非磁性基体層2はニッケル(Ni)−
りん(P)合金を無電解めっきしたもの、非磁性金属下
地層3はクロム(Cr)をスパッタリングして形成した
層、磁性層4aはCo−Ni系合金をスパッタリングして形成
した層、保護潤滑層5はカーボン(C)または二酸化け
い素(SiO2)をスパッタリングしたものである。
磁気記録媒体の一例の層構成の模式的断面図を示す。第
6図において、基板1は例えばアルミニウム合金からな
るディスク状基板、非磁性基体層2はニッケル(Ni)−
りん(P)合金を無電解めっきしたもの、非磁性金属下
地層3はクロム(Cr)をスパッタリングして形成した
層、磁性層4aはCo−Ni系合金をスパッタリングして形成
した層、保護潤滑層5はカーボン(C)または二酸化け
い素(SiO2)をスパッタリングしたものである。
このように構成されたCo−Ni系合金の磁気記録媒体は非
常に良好な磁気特性を示す。しかしながら、このCo−Ni
系合金の媒体は初期の磁気特性は優れているがその経時
変化が激しいことがわかってきた。その後の研究によ
り、Co−Ni系合金薄膜の磁性層自体の耐食性が弱く、雰
囲気により腐食された磁気特性の劣化を招くことが判明
した。
常に良好な磁気特性を示す。しかしながら、このCo−Ni
系合金の媒体は初期の磁気特性は優れているがその経時
変化が激しいことがわかってきた。その後の研究によ
り、Co−Ni系合金薄膜の磁性層自体の耐食性が弱く、雰
囲気により腐食された磁気特性の劣化を招くことが判明
した。
磁気記録媒体に対して高信頼性がますます強く求められ
ている現在、このような磁気特性の大きな経時変化は致
命的な欠点となるのでその対策が強く望まれているが、
磁性層の耐食性の向上策として次の3項目が考えられ
る。
ている現在、このような磁気特性の大きな経時変化は致
命的な欠点となるのでその対策が強く望まれているが、
磁性層の耐食性の向上策として次の3項目が考えられ
る。
i)磁性層を被覆する保護潤滑層で湿気や腐食性ガス
(CO2,NO2,SO2など)の磁性層への影響を防ぐ。
(CO2,NO2,SO2など)の磁性層への影響を防ぐ。
ii)磁性層を形成するCo−Ni系合金に耐食性の高い元素
を添加し、磁性層表面に不働態を形成して腐食を磁性層
最表面で防ぐ。
を添加し、磁性層表面に不働態を形成して腐食を磁性層
最表面で防ぐ。
iii)磁性層と保護潤滑層との間に、不働態を形成する
非磁性金属薄層を介在させ、湿気や腐食性ガスの磁性層
への影響を防ぐ。
非磁性金属薄層を介在させ、湿気や腐食性ガスの磁性層
への影響を防ぐ。
i)項については、磁気ヘッドとの充分な潤滑性や耐摩
耗性に必要な硬さなど保護潤滑層として必要な性能を保
持し、同時に雰囲気の影響を完全に遮断することのでき
るような保護膜はまだなく、保護潤滑層としては潤滑
性,硬さなどを優先して考えざるを得ない。また、ii
i)項については、非磁性金属層の膜厚の分だけ磁性層
表面と磁気ヘッドとのギャップが拡がることになり高密
度記録に対しては好ましくなく、できだけ膜厚を薄くし
たいが、緻密な膜が得られにくくなる。従って、耐食性
を向上させるためには、i),iii)項は補助的な役割を
もつだけと考え、ii)項により本質的に磁性層の耐食性
を向上させることを図ることが重要である。今までにCo
−Ni系合金にCrを添加し耐食性を向上させることは知ら
れているが、充分満足すべき結果は得られていない。
耗性に必要な硬さなど保護潤滑層として必要な性能を保
持し、同時に雰囲気の影響を完全に遮断することのでき
るような保護膜はまだなく、保護潤滑層としては潤滑
性,硬さなどを優先して考えざるを得ない。また、ii
i)項については、非磁性金属層の膜厚の分だけ磁性層
表面と磁気ヘッドとのギャップが拡がることになり高密
度記録に対しては好ましくなく、できだけ膜厚を薄くし
たいが、緻密な膜が得られにくくなる。従って、耐食性
を向上させるためには、i),iii)項は補助的な役割を
もつだけと考え、ii)項により本質的に磁性層の耐食性
を向上させることを図ることが重要である。今までにCo
−Ni系合金にCrを添加し耐食性を向上させることは知ら
れているが、充分満足すべき結果は得られていない。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであって、Co
−Ni系合金からなる磁気特性の優れた磁性層を備え、か
つ、耐食性が良好で磁性特性の経時変化の少ない磁気記
録媒体を提供することを目的とする。
−Ni系合金からなる磁気特性の優れた磁性層を備え、か
つ、耐食性が良好で磁性特性の経時変化の少ない磁気記
録媒体を提供することを目的とする。
本発明の目的は、非磁性基体層上に非磁性金属下地層と
磁性層と保護潤滑層とを順次積層してなる磁気記録媒体
の磁性層としてタンタル(Ta)を2at%〜7at%含有した
Co−Ni系合金の磁性薄膜を形成することにより達成され
る。さらに、磁性層と保護潤滑層との間にタンタル(T
a)薄層を形成し介在させることにより、耐食性をより
向上させることができる。
磁性層と保護潤滑層とを順次積層してなる磁気記録媒体
の磁性層としてタンタル(Ta)を2at%〜7at%含有した
Co−Ni系合金の磁性薄膜を形成することにより達成され
る。さらに、磁性層と保護潤滑層との間にタンタル(T
a)薄層を形成し介在させることにより、耐食性をより
向上させることができる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明
する。
する。
第1図(a)は本発明の効果を確認するための参考例の
磁気記録媒体の層構成を示す模式的断面図であり、第6
図と共通な部分は同一符号で表してある。第1図(a)
は第6図と基本的な構成は同じであるが、第1図(a)
が第6図と異なる点は磁性層4にTaを含有するCo−Ni系
合金を用いたところにある。
磁気記録媒体の層構成を示す模式的断面図であり、第6
図と共通な部分は同一符号で表してある。第1図(a)
は第6図と基本的な構成は同じであるが、第1図(a)
が第6図と異なる点は磁性層4にTaを含有するCo−Ni系
合金を用いたところにある。
基板1としてディスク状アルミニウム合金基板を用い、
その表面を切削加工し、続いて表面研磨を行う。この基
板上に無電解めっきでNi−P合金を約20μmの厚さに被
膜する。このNi−P層の表面を鏡面研磨し、さらにテー
プポリッシュによるテクスチュア加工を施し膜厚10μm
〜13μmの非磁性基体層2を形成することにより、基板
1及び非磁性基体層2からなる非磁性基体を製造する。
その表面を切削加工し、続いて表面研磨を行う。この基
板上に無電解めっきでNi−P合金を約20μmの厚さに被
膜する。このNi−P層の表面を鏡面研磨し、さらにテー
プポリッシュによるテクスチュア加工を施し膜厚10μm
〜13μmの非磁性基体層2を形成することにより、基板
1及び非磁性基体層2からなる非磁性基体を製造する。
次いで、DCマグネトロンスパッタ装置を用いて、非磁性
基体層2の上に各層を形成する。非磁性基体層2を形成
された基板1を装置内にセットし、Ar雰囲気中で出力45
0WのRf電力を印加してグロー放電を発生させ非磁性基体
層2の表面を清浄化する。続いて基板1を150に加熱
し、その温度に制御しながら圧力10-2TorrのAr雰囲気中
でCrをスパッタリングして膜厚2000Åの非磁性金属下地
層3を形成する。引き続いて、同じ基板温度、雰囲気中
で、本発明によるCo−30at%Ni−Ta合金をスパッタリン
グして下地層3の上に磁性層4を膜厚500Åになるよう
に形成した。この磁性層についてはTaを添加する効果を
明らかにするためにTa含有量を0から2at%おきに14at
%まで変化させたものを作製した。磁性層4を形成後、
その上に引き続いて同じ基板温度,雰囲気中でカーボン
をスパッタリングして膜厚500Åの保護潤滑層5を形成
し磁気記録媒体とした。
基体層2の上に各層を形成する。非磁性基体層2を形成
された基板1を装置内にセットし、Ar雰囲気中で出力45
0WのRf電力を印加してグロー放電を発生させ非磁性基体
層2の表面を清浄化する。続いて基板1を150に加熱
し、その温度に制御しながら圧力10-2TorrのAr雰囲気中
でCrをスパッタリングして膜厚2000Åの非磁性金属下地
層3を形成する。引き続いて、同じ基板温度、雰囲気中
で、本発明によるCo−30at%Ni−Ta合金をスパッタリン
グして下地層3の上に磁性層4を膜厚500Åになるよう
に形成した。この磁性層についてはTaを添加する効果を
明らかにするためにTa含有量を0から2at%おきに14at
%まで変化させたものを作製した。磁性層4を形成後、
その上に引き続いて同じ基板温度,雰囲気中でカーボン
をスパッタリングして膜厚500Åの保護潤滑層5を形成
し磁気記録媒体とした。
次に、以上のようにして得られた磁気記録媒体の諸特性
について述べる。
について述べる。
第2図(a)〜(c)は磁性層を形成するCo−30at%Ni
−Ta合金中のTa含有量を変化させたときの磁気特性との
関係を示す線図であり、各図において横軸はいずれもTa
含有量を示し、第2図(a)は保磁力Hc,第2図(b)
は角形比S(残留磁束密度Br/飽和磁束密度Bs),第2
図(c)は残留磁束密度Brと磁性層膜厚δとの積とTa含
有量との関係を示す線図である。
−Ta合金中のTa含有量を変化させたときの磁気特性との
関係を示す線図であり、各図において横軸はいずれもTa
含有量を示し、第2図(a)は保磁力Hc,第2図(b)
は角形比S(残留磁束密度Br/飽和磁束密度Bs),第2
図(c)は残留磁束密度Brと磁性層膜厚δとの積とTa含
有量との関係を示す線図である。
第2図(a)〜(c)に見られるとおり、Ta含有量が増
加するにつれてHc,S,Br・δともに減少するが、Hcにつ
いてはTa含有量が約8at%をこえると急激に減少する。
また、SについてはTa含有量が増加するにつれてその減
少率が大きくなっていき、Br・δはTa含有量が6at%を
こえると激減する。磁気記録媒体としての使用限界とし
てHcを800Oe,Sを0.8以上とするとTa含有量を約7at%以
下に抑えなければならないことがわかる。
加するにつれてHc,S,Br・δともに減少するが、Hcにつ
いてはTa含有量が約8at%をこえると急激に減少する。
また、SについてはTa含有量が増加するにつれてその減
少率が大きくなっていき、Br・δはTa含有量が6at%を
こえると激減する。磁気記録媒体としての使用限界とし
てHcを800Oe,Sを0.8以上とするとTa含有量を約7at%以
下に抑えなければならないことがわかる。
次に、これらの磁気記録媒体の磁性層の耐食性について
調べるために磁性層のTa含有量が0at%,2at%,4at%,6a
t%の各媒体を温度80℃,相対湿度80%の恒温恒湿槽内
に12Weeks間放置して磁気特性の変化を調べた。そのと
きの保磁力の変化率ΔHc,単位表面積当たりの残留磁化
の変化率ΔBr・δの結果を第3図に示す。両者ともにTa
含有量が増加するにつれて変化率が少なくなり、Ta含有
量6at%の媒体がHc,Br・δともに変化が少ないことがわ
かる。
調べるために磁性層のTa含有量が0at%,2at%,4at%,6a
t%の各媒体を温度80℃,相対湿度80%の恒温恒湿槽内
に12Weeks間放置して磁気特性の変化を調べた。そのと
きの保磁力の変化率ΔHc,単位表面積当たりの残留磁化
の変化率ΔBr・δの結果を第3図に示す。両者ともにTa
含有量が増加するにつれて変化率が少なくなり、Ta含有
量6at%の媒体がHc,Br・δともに変化が少ないことがわ
かる。
以上のように磁気記録媒体の磁性層を形成するCo−Ni系
合金にTaを添加するとその耐食性が向上すること、しか
もその含有量が多い程効果があることがわかったが、前
述のようにTa含有量が多くなると磁気特性は低下する。
実用的には、Ta含有量は7at%以下に抑えることが必要
であり、好適には6at%以下である。
合金にTaを添加するとその耐食性が向上すること、しか
もその含有量が多い程効果があることがわかったが、前
述のようにTa含有量が多くなると磁気特性は低下する。
実用的には、Ta含有量は7at%以下に抑えることが必要
であり、好適には6at%以下である。
そこで、媒体の磁気特性を損なうことなく、さらに耐食
性を高めるために、第1図(b)に示すように磁性層4
と保護潤滑層5との間に非磁性金属保護層6としてTa層
をスパッタで形成した磁気記録媒体を本発明の実施例と
して作製した。磁性層4はCo−30at%Ni−6at%Ta合金
をスパッタリングして膜厚500Åに形成し、非磁性金属
保護層6のTa層は耐食性への影響をみるためにその膜厚
を0,100,200,300Åと変化させて変形した。
性を高めるために、第1図(b)に示すように磁性層4
と保護潤滑層5との間に非磁性金属保護層6としてTa層
をスパッタで形成した磁気記録媒体を本発明の実施例と
して作製した。磁性層4はCo−30at%Ni−6at%Ta合金
をスパッタリングして膜厚500Åに形成し、非磁性金属
保護層6のTa層は耐食性への影響をみるためにその膜厚
を0,100,200,300Åと変化させて変形した。
これらの媒体を温度80℃,相対湿度80%の恒温恒湿槽内
に12Weeks放置してその磁気特性の変動を調べた結果を
第4図に示す。Ta層の膜厚が100,200,300Åの場合はΔH
cに全く差がなかったので、同一の線で示した。第4図
から明らかなとおり、Ta層を設けることによりHc,Br・
δともに変動が少なくなり耐食性は向上するが、膜厚10
0Å以上ではその効果に差は認められず、非磁性金属保
護層としてのTa層の膜厚は100Åあれば充分であること
がわかる。
に12Weeks放置してその磁気特性の変動を調べた結果を
第4図に示す。Ta層の膜厚が100,200,300Åの場合はΔH
cに全く差がなかったので、同一の線で示した。第4図
から明らかなとおり、Ta層を設けることによりHc,Br・
δともに変動が少なくなり耐食性は向上するが、膜厚10
0Å以上ではその効果に差は認められず、非磁性金属保
護層としてのTa層の膜厚は100Åあれば充分であること
がわかる。
耐食性に対するTaの効果を総合的に判断するために、Al
合金基板−−膜厚13μmのNi−P合金の非磁性基体層−
−膜厚2000ÅのCrの非磁性金属下地層−−膜厚500ÅのC
o−30at%Ni−6at%Ta合金の磁性層−−膜厚500Åのカ
ーボン保護潤滑層という構成の磁気記録媒体を参考例1
とし、参考例1の磁性層と保護潤滑層との間にさらに膜
厚100ÅのTaの非磁性金属保護層を設けた媒体を実施例
1とし、参考例1の磁性層をCo−30at%Ni−7.5at%Cr
に変えた媒体を比較例とし、これらの媒体を温度80℃,
相対湿度80%の恒温恒湿槽内に12Weeks放置して磁気特
性の変動を調べた。その結果を第5図に示す。第5図に
見られるとおり、磁性層にTaを添加した参考例1は比較
例よりも明らかに磁気特性の変動が少なく耐食性が大幅
に向上したことがわかる。さらに磁性層を被覆するよう
にTa層を設けた実施例1は参考例1よりもさらに耐食性
が向上しており、このようにTaを利用することにより磁
気記録媒体の耐食性が向上し、高信頼性の媒体を得るこ
とができる効果は明確である。
合金基板−−膜厚13μmのNi−P合金の非磁性基体層−
−膜厚2000ÅのCrの非磁性金属下地層−−膜厚500ÅのC
o−30at%Ni−6at%Ta合金の磁性層−−膜厚500Åのカ
ーボン保護潤滑層という構成の磁気記録媒体を参考例1
とし、参考例1の磁性層と保護潤滑層との間にさらに膜
厚100ÅのTaの非磁性金属保護層を設けた媒体を実施例
1とし、参考例1の磁性層をCo−30at%Ni−7.5at%Cr
に変えた媒体を比較例とし、これらの媒体を温度80℃,
相対湿度80%の恒温恒湿槽内に12Weeks放置して磁気特
性の変動を調べた。その結果を第5図に示す。第5図に
見られるとおり、磁性層にTaを添加した参考例1は比較
例よりも明らかに磁気特性の変動が少なく耐食性が大幅
に向上したことがわかる。さらに磁性層を被覆するよう
にTa層を設けた実施例1は参考例1よりもさらに耐食性
が向上しており、このようにTaを利用することにより磁
気記録媒体の耐食性が向上し、高信頼性の媒体を得るこ
とができる効果は明確である。
本発明によれば磁性層を形成するCo−Ni系合金にTaを2a
t%〜7at%添加する、また、さらにそれに加えて磁性層
と保護潤滑層との間に磁性層を複数するようにTa薄層を
形成する。このようにTaを利用することにより、磁気特
性に優れ、かつ、耐食性が良好で磁気特性の経時変化の
少ない磁気記録媒体が得られ、媒体の信頼性が飛躍的に
向上する。その結果、優れた特性で信頼性が高い磁気記
録装置が得られることになりその効果は著しい。
t%〜7at%添加する、また、さらにそれに加えて磁性層
と保護潤滑層との間に磁性層を複数するようにTa薄層を
形成する。このようにTaを利用することにより、磁気特
性に優れ、かつ、耐食性が良好で磁気特性の経時変化の
少ない磁気記録媒体が得られ、媒体の信頼性が飛躍的に
向上する。その結果、優れた特性で信頼性が高い磁気記
録装置が得られることになりその効果は著しい。
第1図は本発明の磁気記録媒体の参考例及び実施例の層
構成を示す模式的断面図。第2図は磁性層のTa含有量と
磁気特性との関係を示す線図。第3乃至第5図は温度80
℃,相対湿度80%の雰囲気中に放置した磁気記録媒体の
磁気特性の変化を示す線図で、第3図は磁性層へのTa含
有量をパラメータとしたもの、第4図は非磁性金属保護
層としてのTa層膜厚をパラメータとしたもの、第5図は
参考例,実施例及び比較例を対比させたものである。第
6図は従来の磁気記録媒体の層構成を示す模式的断面図
である。 1……基板、2……非磁性基体層、3……非磁性金属下
地層、4……磁性層、5……保護潤滑層、6……非磁性
金属保護層。
構成を示す模式的断面図。第2図は磁性層のTa含有量と
磁気特性との関係を示す線図。第3乃至第5図は温度80
℃,相対湿度80%の雰囲気中に放置した磁気記録媒体の
磁気特性の変化を示す線図で、第3図は磁性層へのTa含
有量をパラメータとしたもの、第4図は非磁性金属保護
層としてのTa層膜厚をパラメータとしたもの、第5図は
参考例,実施例及び比較例を対比させたものである。第
6図は従来の磁気記録媒体の層構成を示す模式的断面図
である。 1……基板、2……非磁性基体層、3……非磁性金属下
地層、4……磁性層、5……保護潤滑層、6……非磁性
金属保護層。
Claims (1)
- 【請求項1】非磁性基体上に非磁性金属下地層と磁性層
と保護潤滑層とを順次積層してなる磁気記録媒体におい
て、前記磁性層がタンタル(Ta)を2at%〜7at%含むコ
バルト(Co)−ニッケル(Ni)系合金からなり、かつ、
該磁性層と前記保護潤滑層との間にタンタル(Ta)から
なる非磁性金属保護層を介在させることを特徴とする磁
気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61196560A JPH0673170B2 (ja) | 1986-08-22 | 1986-08-22 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61196560A JPH0673170B2 (ja) | 1986-08-22 | 1986-08-22 | 磁気記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6353715A JPS6353715A (ja) | 1988-03-08 |
JPH0673170B2 true JPH0673170B2 (ja) | 1994-09-14 |
Family
ID=16359762
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61196560A Expired - Lifetime JPH0673170B2 (ja) | 1986-08-22 | 1986-08-22 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0673170B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2834154B2 (ja) * | 1988-10-21 | 1998-12-09 | ストアメディア インコーポレーテッド | 面内磁化記録用金属薄膜型磁気記録媒体 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61190716A (ja) * | 1985-02-19 | 1986-08-25 | Ulvac Corp | 面内記録型磁気記録体 |
-
1986
- 1986-08-22 JP JP61196560A patent/JPH0673170B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6353715A (ja) | 1988-03-08 |
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