JPH0672929B2 - 放射線線量計 - Google Patents
放射線線量計Info
- Publication number
- JPH0672929B2 JPH0672929B2 JP2291487A JP2291487A JPH0672929B2 JP H0672929 B2 JPH0672929 B2 JP H0672929B2 JP 2291487 A JP2291487 A JP 2291487A JP 2291487 A JP2291487 A JP 2291487A JP H0672929 B2 JPH0672929 B2 JP H0672929B2
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- irradiation
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Description
【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ この発明は、放射線線量計に関する。さらに詳細には、
電子線、γ線等の電離放射線の照射線量を簡単に測定で
きる、放射線変色塗料を使用した放射線線量計に関す
る。
電子線、γ線等の電離放射線の照射線量を簡単に測定で
きる、放射線変色塗料を使用した放射線線量計に関す
る。
＜従来の技術＞ 近年、放射線の工業利用は、食品の保存、医療器具の滅
菌、電線、収縮チューブなどのプラスチックの架橋等
と、非常に広範囲の産業分野に渡つている。これらの放
射線の利用に際しては、放射線の多少が、得られる効果
に大きな影響を及ぼすので、対象物質に照射された放射
線量を知ることが重要である。この放射線量を測定する
方法としては、三酢酸セルロースフイルム（CTA）線量
計、ポリメチルメタクリレート（PMMA）線量計、ブルー
セロフアン線量計、ラジオクロミツク線量計等が知られ
ている。さらに、ポリ塩化ビニルをベースとした放射線
変色テープも知られている。
菌、電線、収縮チューブなどのプラスチックの架橋等
と、非常に広範囲の産業分野に渡つている。これらの放
射線の利用に際しては、放射線の多少が、得られる効果
に大きな影響を及ぼすので、対象物質に照射された放射
線量を知ることが重要である。この放射線量を測定する
方法としては、三酢酸セルロースフイルム（CTA）線量
計、ポリメチルメタクリレート（PMMA）線量計、ブルー
セロフアン線量計、ラジオクロミツク線量計等が知られ
ている。さらに、ポリ塩化ビニルをベースとした放射線
変色テープも知られている。
＜発明が解決しようとする問題点＞ 上記のCTA,PMMA,ブルーセロフアン等の線量計にあつて
は、放射線照射後、紫外線吸光度計で吸光度の変化を測
定するなどして、放射線量を測定するので、簡便な線量
計とは言いがたい。一方、上記の放射線変色テープにあ
つては、１〜10Mradの照射線量においては変色が比較的
鮮明であるが、照射量が1Mrad以下では変色感度が鈍
く、照射線量と変色の関係が不明瞭となる。
は、放射線照射後、紫外線吸光度計で吸光度の変化を測
定するなどして、放射線量を測定するので、簡便な線量
計とは言いがたい。一方、上記の放射線変色テープにあ
つては、１〜10Mradの照射線量においては変色が比較的
鮮明であるが、照射量が1Mrad以下では変色感度が鈍
く、照射線量と変色の関係が不明瞭となる。
従つて、1Mrad以上の照射量で照射する分野では利用で
きるが、食品照射等の1Mrad以下の照射量が要求される
分野では使用できないという欠点がある。
きるが、食品照射等の1Mrad以下の照射量が要求される
分野では使用できないという欠点がある。
この発明は、上記の問題点に鑑みなされたもので、非常
に簡便にして、低線量の放射線量が測定可能な放射線線
量計を提供するものである。
に簡便にして、低線量の放射線量が測定可能な放射線線
量計を提供するものである。
＜問題を解決するための手段＞ 上記の問題点を解決すべくなされた、この発明にかかる
放射線線量計は、高分子樹脂成形物よりなる基板とその
基板上に形成された放射線変色塗料層とからなり、該放
射線変色塗料は、分子内に酢酸基を含有するポリマー、
pHの変化により変色する色素及びメタン、エタン、プロ
パン又はブタンの水素のうち少なくとも１つ以上臭素で
置換した臭素化合物を含有することを特徴とする。
放射線線量計は、高分子樹脂成形物よりなる基板とその
基板上に形成された放射線変色塗料層とからなり、該放
射線変色塗料は、分子内に酢酸基を含有するポリマー、
pHの変化により変色する色素及びメタン、エタン、プロ
パン又はブタンの水素のうち少なくとも１つ以上臭素で
置換した臭素化合物を含有することを特徴とする。
この発明にあつて、基板となる高分子樹脂成形物におけ
る材料としては、汎用の高分子物質の何れもが使用でき
るが、塗布される酢酸基を含むポリマーをベースとした
塗料との接着性などの面からポリエチレンテレフタレー
ト、ポルスルフオン、ポリエーテルフルフオン、各種紙
類等が好ましく、また形状も特に限定されないが、変色
の確認の容易性から無色（白色）、透明のフイルム状又
はシート状が好ましい。
る材料としては、汎用の高分子物質の何れもが使用でき
るが、塗布される酢酸基を含むポリマーをベースとした
塗料との接着性などの面からポリエチレンテレフタレー
ト、ポルスルフオン、ポリエーテルフルフオン、各種紙
類等が好ましく、また形状も特に限定されないが、変色
の確認の容易性から無色（白色）、透明のフイルム状又
はシート状が好ましい。
この高分子基板上に形成される放射線変色塗料層におけ
る放射線変色塗料とは、放射線の照射により変色（発
色、消色または色調の変化）する塗料をいい、この発明
にあつては、分子内に酢酸基を含有するポリマー、pHの
変化により変色する色素およびメタンを臭素化した化合
物を主成分として含有する。
る放射線変色塗料とは、放射線の照射により変色（発
色、消色または色調の変化）する塗料をいい、この発明
にあつては、分子内に酢酸基を含有するポリマー、pHの
変化により変色する色素およびメタンを臭素化した化合
物を主成分として含有する。
分子内に酢酸基を含有するポリマーとしては、ポリ酢酸
ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−
塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニ
ルグラフトマー等である。また、pHの変化により変色す
る色素としては、pHの変化により色が変わるものであれ
ば、何れのものも使用でき、例えば、pH指示薬などが挙
げられる。特に、フエノールフタレイン、メチルイエロ
ー、ブロモチモールブルー、ブロモフエノールブルー、
チモールブルーおよびメチルレツドからなる群より選ば
れた１種または２種以上の混合物を使用すると、放射線
照射後における色の変化が顕著で好ましい。
ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−
塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニ
ルグラフトマー等である。また、pHの変化により変色す
る色素としては、pHの変化により色が変わるものであれ
ば、何れのものも使用でき、例えば、pH指示薬などが挙
げられる。特に、フエノールフタレイン、メチルイエロ
ー、ブロモチモールブルー、ブロモフエノールブルー、
チモールブルーおよびメチルレツドからなる群より選ば
れた１種または２種以上の混合物を使用すると、放射線
照射後における色の変化が顕著で好ましい。
メタン、エタン、プロパン又はブタンを臭素化した化合
物としては、臭化エチル、臭化エチレン、臭化トリメチ
レン、臭化ビニル、臭化ブチル、臭化プロピル、臭化プ
ロピレン、ブロムフオルム、臭化メチルおよび臭化メチ
レンがある。これらの臭素化合物を添加することによ
り、放射線照射による変色が鮮明になる。特にこのなか
でもブロモフオルムは、照射変色が著しく線量計として
好ましい。
物としては、臭化エチル、臭化エチレン、臭化トリメチ
レン、臭化ビニル、臭化ブチル、臭化プロピル、臭化プ
ロピレン、ブロムフオルム、臭化メチルおよび臭化メチ
レンがある。これらの臭素化合物を添加することによ
り、放射線照射による変色が鮮明になる。特にこのなか
でもブロモフオルムは、照射変色が著しく線量計として
好ましい。
上記の分子内に酢酸基を含有するポリマー、pHの変化に
より変色する色素および臭素化合物の混合比率は、特に
限定されず、使用される色素類、ポリマー種、放射線量
−変色域の設定値等により適宜選択される。
より変色する色素および臭素化合物の混合比率は、特に
限定されず、使用される色素類、ポリマー種、放射線量
−変色域の設定値等により適宜選択される。
この発明にかかる放射線線量計は、上記の分子内に酢酸
基を含有するポリマー、pHの変化により変色する色素お
よび臭素化合物に必要に応じて分散剤、フイラー等を添
加した後、該ポリマーの良溶媒（例えば、酢酸ビニル樹
脂にあつては、キシレン、メチルエチルケトンなど）等
に溶解または分散させ、放射線変色塗料としたのち、前
記の高分子樹脂成形物基板上に慣用の手段で塗布し、乾
燥することにより製造される。
基を含有するポリマー、pHの変化により変色する色素お
よび臭素化合物に必要に応じて分散剤、フイラー等を添
加した後、該ポリマーの良溶媒（例えば、酢酸ビニル樹
脂にあつては、キシレン、メチルエチルケトンなど）等
に溶解または分散させ、放射線変色塗料としたのち、前
記の高分子樹脂成形物基板上に慣用の手段で塗布し、乾
燥することにより製造される。
＜作 用＞ この発明にかかる放射線線量計は、上記の構成よりな
り、放射線が照射されると、酢酸基を含有するポリマー
から酢酸が脱離し、生じた水素イオンがpHの変化をもた
らすので、pHの変化により変色する色素が変色する。
り、放射線が照射されると、酢酸基を含有するポリマー
から酢酸が脱離し、生じた水素イオンがpHの変化をもた
らすので、pHの変化により変色する色素が変色する。
生成する酢酸の量は、放射線量と相関し、従つて放射線
量とpHの変化量も相関するので、変色域を適宜設定すれ
ば、変色の程度により放射線量の測定ができる。また、
臭素化合物は、生成する臭素酸がpHの変化を促進するの
で、変色域の調整および拡大が可能となる。
量とpHの変化量も相関するので、変色域を適宜設定すれ
ば、変色の程度により放射線量の測定ができる。また、
臭素化合物は、生成する臭素酸がpHの変化を促進するの
で、変色域の調整および拡大が可能となる。
以下に実施例をもつて本発明の説明を行う。
＜実施例＞ 実施例−１ ポリ酢酸ビニルに対しメチルイエローを2.5PHR添加した
樹脂組成粉に、臭素化合物として、ブロムフオルムをボ
リ酢酸ビニルに対し、30PHR添加し、酢酸ブチルに溶解
し照射変色塗料となした。50μｍのポリエステルフイル
ムに、該照射変色塗料を５μｍ塗布し、乾燥後、0.4MeV
の電子線を0.1Mrad照射し変色の程度を確認した。この
照射による変色は、未照射では黄色が0.1Mradの照射で
赤色に変化した。
樹脂組成粉に、臭素化合物として、ブロムフオルムをボ
リ酢酸ビニルに対し、30PHR添加し、酢酸ブチルに溶解
し照射変色塗料となした。50μｍのポリエステルフイル
ムに、該照射変色塗料を５μｍ塗布し、乾燥後、0.4MeV
の電子線を0.1Mrad照射し変色の程度を確認した。この
照射による変色は、未照射では黄色が0.1Mradの照射で
赤色に変化した。
実施例−２ ポリ酢酸ビニルに対し、ブロモクレゾールグリーンを2.
5PHR添加した樹脂組成物に対し、30PHR添加し、テトラ
ヒドロフランに溶解し、照射変色塗料となした。該照射
変色塗料を実施例−１と同様にポリエステルフイルム上
に塗布したのち照射し、変色の程度を確認した。この照
射による変色は、未照射では黄緑であつたが、0.1Mrad
の照射で橙色に変色した。
5PHR添加した樹脂組成物に対し、30PHR添加し、テトラ
ヒドロフランに溶解し、照射変色塗料となした。該照射
変色塗料を実施例−１と同様にポリエステルフイルム上
に塗布したのち照射し、変色の程度を確認した。この照
射による変色は、未照射では黄緑であつたが、0.1Mrad
の照射で橙色に変色した。
実施例−３ ポリ酢酸ビニルに対し、メチルイエローを0.1PHR添加し
た樹脂組成物に臭化プニピレンをポリ酢酸ビニルに対し
30PHR添加し、酢酸エチルに溶解し、照射変色塗料とな
した。ポリエステルフイルム上に実施例−１と同様に塗
布し、照射後、変色の程度を確認した。0.1Mradの照射
により、黄色から赤に変色した。
た樹脂組成物に臭化プニピレンをポリ酢酸ビニルに対し
30PHR添加し、酢酸エチルに溶解し、照射変色塗料とな
した。ポリエステルフイルム上に実施例−１と同様に塗
布し、照射後、変色の程度を確認した。0.1Mradの照射
により、黄色から赤に変色した。
＜発明の効果＞ 以上のように、この発明の放射線線量計は、簡便に且つ
より精度のよい低線量の照射量測定が可能である。
より精度のよい低線量の照射量測定が可能である。
Claims (2)
- 【請求項１】高分子樹脂成形物よりなる基板上に、酢酸
基を含有するポリマー、pHの変化により変色する色素お
よびメタン、エタン、プロパン又はブタン誘導体の水素
のうち少なくとも１つ以上を臭素で置換した臭素化合物
を含有する放射線変色塗料層を形成したことを特徴とす
る放射線線量計。 - 【請求項２】pHの変化により変色する色素が、フェノー
ルフタレイン、メチルイエロー、ブロモチモールブル
ー、ブロモフエノールブルー、チモールブルーおよびメ
チルレッドからなる群より選ばれた１種または２種以上
の混合物である特許請求の範囲第(1)項記載の放射線線
量計。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2291487A JPH0672929B2 (ja) | 1987-02-02 | 1987-02-02 | 放射線線量計 |
| CA000553469A CA1301959C (en) | 1986-12-04 | 1987-12-03 | Dosimeter |
| US07/760,841 US5099132A (en) | 1986-12-04 | 1991-09-17 | Dosimeter |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2291487A JPH0672929B2 (ja) | 1987-02-02 | 1987-02-02 | 放射線線量計 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63191087A JPS63191087A (ja) | 1988-08-08 |
| JPH0672929B2 true JPH0672929B2 (ja) | 1994-09-14 |
Family
ID=12095907
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2291487A Expired - Fee Related JPH0672929B2 (ja) | 1986-12-04 | 1987-02-02 | 放射線線量計 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0672929B2 (ja) |
-
1987
- 1987-02-02 JP JP2291487A patent/JPH0672929B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63191087A (ja) | 1988-08-08 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |