JPH0672389A - 回転翼航空機の自動飛行装置 - Google Patents

回転翼航空機の自動飛行装置

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JPH0672389A
JPH0672389A JP4050793A JP5079392A JPH0672389A JP H0672389 A JPH0672389 A JP H0672389A JP 4050793 A JP4050793 A JP 4050793A JP 5079392 A JP5079392 A JP 5079392A JP H0672389 A JPH0672389 A JP H0672389A
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榮一 山川
Ikuo Sudo
郁夫 須藤
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    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05DSYSTEMS FOR CONTROLLING OR REGULATING NON-ELECTRIC VARIABLES
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    • G05D1/08Control of attitude, i.e. control of roll, pitch, or yaw
    • G05D1/0808Control of attitude, i.e. control of roll, pitch, or yaw specially adapted for aircraft
    • G05D1/0858Control of attitude, i.e. control of roll, pitch, or yaw specially adapted for aircraft specially adapted for vertical take-off of aircraft

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  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 飛行中の機体の姿勢保持、速度・高度の保持
もしくは変更、自動旋回、自動アプローチなどの飛行条
件に応じてピッチ、ロール、ヨー、コレクティブピッチ
の4軸を自動制御する回転翼航空機の自動飛行装置にお
いて、速度制御の応答が速く、安定性の良い自動飛行装
置及び低速急角度での自動アプローチが可能な自動飛行
装置を提供することを目的とする。 【構成】 速度の目標値Urefとセンサで検知した速度
の現在値Uとの偏差Uerrが大きい場合は加減速を大き
くし、偏差Uerrが小さい場合は減速を小さくする2つ
のピッチ角目標値演算手段105,106を設ける。
又、自動アプローチモード時には現在の飛行状態とあら
かじめプログラムされている条件等により制御の目標値
を逐次変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転翼航空機における
機体の姿勢保持、速度・高度の保持/変更、自動旋回、
自動アプローチなどの自動操縦を可能にする自動飛行装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】回転翼航空機は本来固定翼航空機に比べ
て不安定なものであり、その不安定性を補うためにSA
S(Stability Augmentation
System:安定性増大システム)などのダンパー機
能を持つ安定増大装置が各種の回転翼機に採用されてい
る。また一部の回転翼機には機体の姿勢や速度・高度の
保持を行うASE(Automatic Stabil
ization Equipment:自動安定装置)
や速度・高度の変更や自動アプローチなどが可能なAF
E(Automatic Flight Equipm
ent:自動飛行装置)などが装備されている。
【0003】しかし、従来使用されているAFEによる
飛行状態の変更は一定のゲインで変更していくために変
更に時間がかかる場合が多い。そしてこれを改善するに
はゲインスケジューリングなど複雑な手法が必要にな
る。
【0004】回転翼航空機における自動飛行制御装置の
一例が、特開昭51−60397号公報に開示されてい
る。この例に示されているように、自動飛行装置は一般
に飛行中の機体の姿勢、速度・高度などの飛行状態の現
在値を検出するセンサと、パイロットが保持もしくは変
更しようとする飛行条件及び飛行状態の目標値の入力手
段とを有し、これらの手段により入力された飛行状態の
目標値及び現在値を演算して回転翼のアクチュエータに
対するピッチ、ロール、ヨー、コレクティブ・ピッチの
4軸の制御信号を生成する。
【0005】しかし、この公報に開示されている回転翼
航空機の自動飛行制御装置は、制御開始地点からあらか
じめ設定されたホバリング地点への移動及びホバリング
地点間の移動を自動的にかつ所定のホバリング地点でオ
ーバシュートすることなく停止させるような飛行の自動
飛行制御を目的としている。この飛行は恐らく、広大な
海洋上に縦横に一定の距離に設定されたホバリング地点
間を「ばった」のように移動し、ホバリング地点で海面
上一定の高度でホバリングして水中聴音器の受波器のみ
が水中に入るように吊り降し、レーダーでは捕捉できな
い敵の潜水艦を探知することを目的としたものと思われ
る。
【0006】そのため、この自動飛行制御装置では、目
的とするホバリング地点迄の残存距離を演算し、ホバリ
ング地点の手前から減速させて目的地点に正確に停止さ
せるように制御しているが、上記の残存距離の演算のた
めに、速度センサで検知した速度を積分器により積分す
ることにより制御開始地点(又は前のホバリング地点)
から現在位置迄距離を求めている。この積分器は設定速
度と現在速度の偏差が5ノット以下の場合は積分機能を
有し、5ノット以上の場合は単純な増幅器として働き加
減速信号を発生するようにされている。
【0007】上記の特殊な積分器を用いた制御は上述の
ホバリング地点間の移動という特殊な目的に対しては有
効であろうと思われるが、一般的な回転翼機の自動飛行
ではむしろ、速度の偏差が大きなときには迅速に応答
し、速度の偏差の小さい場合には制御値のオーバーシュ
ートがなく安定性を良くするような制御が望ましい。
【0008】また、現在行われているヘリコプタのIF
R(Instrument Flight Rule:
計器飛行規則)方式での飛行においては、50〜60k
tの最低計器飛行速度(VMINI、機種ごとに異なる)以
下の速度での飛行が禁止されている。その理由はVMINI
以下の速度の所謂バックサイド領域では速度と必要パワ
ーの関係がVMINI以上の速度域と逆になり、ヘリコプタ
本来の不安定性とあいまって、操縦が非常に困難となる
ためである。
【0009】そこでIFR方式での着陸時には、VMINI
以上の高い速度で進入が行われるが、降下率を低く抑え
るためには降下角は小さくする必要があり、また現在I
FRでの着陸に使用されている航法支援システムILR
(Instrument Landing Syste
m)の制限もあるため、浅い進入角度(約3°)、高い
速度(約70kt)での進入が一般的であるが、低角
度、高速での進入の場合、空間的に余裕が十分にあるこ
とが必要であり、またILSなどの大きな設備が必要で
あるために滑走路があり空間的に余裕があり、かつ地上
設備の完備した空港でしかIFRでの着陸を行うことが
できなかった(図7参照)。
【0010】しかし、これでは空港の上空では高速の固
定翼機と低速の回転翼機が混在することになり、交通の
混雑をまねくことになる。
【0011】また、ILSを始めとするIFR運航方式
は固定翼航空機による運航を主眼として開発されてきた
ものであるため、回転翼機に対しては経済性や効率など
の点でふさわしくない。
【0012】そこで固定翼航空機の運航のさまたげにな
らずにかつ回転翼機の特性を生かすIFRの運航方法と
して既存の航空路の下に低高度の回転翼機用の航空路を
設定し、さらに離着陸は固定翼機よりも急角度で行うと
いう方法が考えられる。
【0013】こうすれば固定翼機と運航上重なる部分が
なく、交通の混雑をまねくことがない(図8に概略の図
を示す)。
【0014】また、滑走路を持たないヘリポートの場
合、周囲に障害物(建築物等)があり浅い進入角度をと
れない場合も多く、この場合も急角度でのIFRアプロ
ーチが必要になる。さらに、急角度でのアプローチを行
うことにより地上での騒音の大きい区域を減少すること
ができる。
【0015】そしてこのような急角度での進入の誘導を
行うことのできるシステムの1つとして現在MLS(M
icrowave Landing System:極
超短波着陸システム)の開発が進められている。
【0016】しかし進入角を深くする場合、速度を低く
しなければ降下率は進入角度を深くする程増大し、非常
に危険である。
【0017】したがって急角度での進入は同時に低速で
行う必要があるが、これは前述のバックサイド領域での
飛行となり操縦が非常に難しくなる。
【0018】そのため、現在までのところMLSなど航
法のためのシステムは開発されているにもかかわらず、
機体運動を制御し、急角度、低速でのヘリポートなどへ
の自動着陸を可能能にする飛行制御装置は開発されてい
ないのが実情である。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、回転翼航空
機の従来の自動飛行装置の上記の問題点にかんがみ、飛
行中の機体の姿勢保持、速度・高度の保持もしくは変
更、自動旋回、空港・ヘリポートへの自動アプローチな
どの飛行条件に応じて、ピッチ、ロール、ヨー、コレク
ティブ・ピッチの4軸の制御を自動的に行なう回転翼航
空機の自動飛行装置において、速度制御の応答が速く、
優れた安定性を有する自動飛行装置及び低速急角度での
自動アプローチが可能な自動飛行装置を提供することを
課題とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】前者の課題を解決するた
めの本発明による自動飛行装置は、飛行中の機体の姿
勢、姿勢の変化率、速度、加速度、高度、高度の変化率
などの飛行状態の現在値を検出するセンサと、パイロッ
トが保持もしくは変更しようとする飛行条件と速度、高
度等の目標値を入力する手段と、入力された飛行条件及
び目標値に対応する飛行状態の目標値を演算する手段
と、前記目標値を達成するため、前記飛行状態の現在値
と演算された目標値からピッチ、ロール、ヨー、コレク
ティブ・ピッチの4軸の制御信号を生成する手段とを有
し、飛行中の機体の姿勢保持、速度・高度の保持もしく
は変更、自動旋回、空港、ヘリポートへの自動アプロー
チなどの飛行条件に応じて前記4軸の制御を自動的に行
なう回転翼航空機の自動飛行装置において、前記の機体
の姿勢のうちのピッチ姿勢の姿勢角目標値演算手段とし
て、速度の目標値と現在値との偏差の大小により、その
偏差が大きい場合には加減速を大きくし、その偏差が小
さい場合は加減速を小さくする2つのピッチ姿勢角目標
値演算手段を有することを特徴とする。
【0021】又、後者の課題を解決するための本発明の
自動飛行装置は、上記構成の自動飛行装置において、前
記の飛行条件が自動アプローチモードである場合、現在
の飛行状態とあらかじめプログラムされている条件によ
り制御の目標値を逐次変更することを特徴とする。
【0022】
【作用】前者の構成によって、速度の偏差の大きい時に
は大きく加減速し、偏差が小さくなる時には加減速を小
さくすることにより、応答の速さと、安定性を両立させ
ることができる。
【0023】又、後者の構成により、自動アプローチ時
制御の目標値を逐次変更して行くという手段によって、
低速急角度での自動アプローチが可能となる。
【0024】さらに、制御信号を生成する手段としてフ
ァジィ推論を使用することが望ましい。ファジィ理論を
制御に適用したファジィ制御には次のような特徴があ
る。非線形の制御が容易に可能、すなわち飛行条件によ
ってゲインを非線形に変化させることにより最適な制御
ができる。又、エキスパートの操縦のノウハウを制御則
に簡単に導入できる。これによってある意味で先読みを
したような制御が可能になっり、素早い応答が可能にな
る。
【0025】
【実施例】以下に本発明の実施例を図を用いて説明す
る。
【0026】図1から図4は本発明による自動飛行装置
をとり入れたヘリコプタの飛行制御系のブロック図であ
る。なお、図では操縦系統に操作信号を電気配線により
伝達するフライ・バイ・ワイヤを使用した場合について
示しており、図1から順にピッチ軸、ロール軸、ヨー
軸、CP軸に関する制御系の例を示す。
【0027】以下に、これらの図を参照して、本発明に
よる姿勢の保持、速度・高度の保持/変更、自動旋回、
自動アプローチなどの制御方法を説明する。
【0028】パイロット1が自ら操舵を行っている場
合、パイロット操舵信号δyP,δxP,δZP,δCPPと制
御装置からの制御信号δy,δx,δZ,δCPとの切換部
101,201,301,401は各図中に破線で示す
如くパイロット操舵信号の回路の方に接続されている。
【0029】パイロット1が自動飛行装置のコントロー
ル・パネル2により、目標値を入力し、制御演算が開始
されると同時に接続が切換り、本自動飛行装置からの信
号により操舵が行われるようになる。
【0030】本自動飛行装置は制御のためのパラメータ
として以下の数値を各種センサによりモニタする。
【0031】θ :ピッチ姿勢角 Φ :ロール姿勢角 Ψ :ヨー姿勢角 Q :ピッチ・レート P :ロール・レート R :ヨー・レート U :速度(前後方向) U’:加速度(前後方向) V :速度(横方向) V’:加速度(横方向) H :高度 H’:高度変化率(昇降率) そして、これらのパラメータと目標値からピッチ軸
(y)、ロール軸(x)、ヨー軸(Z)、コレクティブ
・ピッチ軸(CP)の各軸ごとに制御演算が行われ、4
軸それぞれに制御信号(δy,δx,δZ,δCP)が出力
される。
【0032】以下に各軸ごとに制御の方法について詳細
する。図1にピッチ軸の制御のブロック図を示す。ピッ
チ軸の制御においては速度センサ102、加速度センサ
103から得られた速度U、加速度U’と、コントロー
ル・パネル2からの入力にしたがって速度目標値演算器
104で算出された速度目標値Urefとからピッチ姿勢
角(θ)目標値演算器105,106によりピッチ姿勢
角目標値θrefが導き出される。本発明においてはピッ
チ姿勢角(θ)目標値演算器は目標速度と現在値の差の
大きい場合に、早く目標値に近づけるための速度変更用
ピッチ姿勢角(θ)目標値演算器105と、目標値と現
在値の差が小さい場合に、オーバーシュートをせずに目
標値に収束させるための速度安定用ピッチ姿勢角(θ)
目標値演算器106の2つを備えている。これによって
目標速度と現在の速度の差の大きい場合には大きく加減
速し、差の小さい場合には加減速を小さくすることで即
応性と安定性を両立できる。さらに2つの目標値演算器
105,106の出力は目標速度と現在の速度の偏差の
大きさによって加算器107によって重み付けをして合
成することにより、両者の出力が急に切換ることをなく
し、不連続さが現れないようにしている。
【0033】姿勢保持モードを選択した場合や自動アプ
ローチの途中で姿勢の保持が必要となる場合には、ピッ
チ姿勢目標値演算器108により速度は無関係に直接ピ
ッチ姿勢角の目標値θrefが算出され、切換部109に
より回路が切換ることにより姿勢の保持などが行われる
ようになっている。
【0034】算出されたピッチ姿勢角の目標値θref
ピッチ姿勢角センサ110から得られた現在のピッチ姿
勢角θからピッチ姿勢角の偏差θerrが求められ、その
値とピッチレートセンサ111によるピッチ・レートQ
がピッチレート目標値演算器112に供給される。
【0035】ピッチレート目標値演算器112では、θ
errとQの値から必要となるピッチ・レートの目標値Q
refを算出する。
【0036】算出されたピッチ・レートの目標値Qref
とQの値からピッチレートの偏差Qe rrが求められ、そ
の値とピッチ・レートの変化率Q’がピッチ軸操舵量演
算器113に供給される。
【0037】ピッチ軸操舵量演算器113ではQerr
Q’の値から縦方向サイクリックピッチの操舵量δy
算出する。
【0038】このδyの信号がメイン・ロータのピッチ
方向のアクチュエータ114に供給され、これによりピ
ッチ軸まわりの機体運動115が行われてピッチ姿勢お
よび速度の保持や変更が行われる。
【0039】図2にロール軸の制御のブロック図を示
す。ロール軸の制御においてはコントロール・パネル2
により入力された条件と速度センサ202で得られた速
度から、ロール姿勢角目標値演算器203により横すべ
りを防止するためのロール姿勢角の目標値Φrefが算出
される。
【0040】また、図2の一点鎖線で囲んだ部分に示す
ように、エア・データ・センサなど横すべり速度のセン
サ204とy軸方向加速度計205を装備し、その値か
ら横すべり速度を0にするようにロール姿勢角目標値演
算器206によりロール姿勢角の目標値を算出すること
も可能である。
【0041】算出されたΦrefとロール姿勢角センサ2
07により得られた現在のロール姿勢角Φからロール姿
勢角の偏差Φerrが求められ、その値とロール・レート
・センサ208により得られたロール・レートPがロー
ル・レート目標値演算器209に供給される。
【0042】ロール・レート目標値演算器209ではΦ
errをなくすために必要となるロール・レートの目標値
refを算出し、その値を現在のロール・レートPから
ロール・レートの偏差Perrが求められ、Perrとロール
・レートの変化率P’がロール軸操舵量演算器210に
供給される。
【0043】PerrとP’の値からロール軸操舵量演算
器210において横方向サイクリックピッチの操舵量δ
xを算出する。
【0044】δxの信号がメインロータのロール方向の
アクチュエータ211に供給され、これによりロール軸
まわりの機体運動212が行われてロール姿勢の保持/
変更および旋回などが行われる。
【0045】図3にヨー軸の制御ブロック図を示す。ヨ
ー軸の制御においては、コントロール・パネル2で入力
された条件により、ヨー姿勢目標値演算器302におい
てヨー姿勢角の目標値Ψrefが算出される。この時、図
3に示すように、トルク・センサ303によって得られ
るトルクの変動に合せてヨー姿勢またはヨー・レートの
目標値を算出することも可能である。
【0046】Ψrefとヨー姿勢角センサ304により得
られたヨー姿勢角Ψからヨー姿勢角の偏差Ψerrが求め
られ、その値とヨーレート・センサ305により得られ
た現在のヨー・レートRの値がヨー・レート目標値演算
器306に供給される。
【0047】ヨー・レート目標値演算器306ではΨ
errとRからΨerrをなくすために必要となるヨーレート
の目標値Rrefを算出し、その値と現在のヨーレートR
からヨーレートの偏差Rerrが求められ、Rerrとヨー・
レートの変化率R’がヨー軸操舵量演算器307に供給
される。
【0048】ヨー軸操舵量演算器307においてRerr
とR’からペダルの操舵量δZを算出し、その値はテー
ル・ロータのアクチュエータ308に供給され、これに
より、ヨー軸まわりの機体運動309が制御され、方位
の保持が行われる。
【0049】図4にCP(コレクティブ・ピッチ)軸の
制御のブロック図を示す。CP軸の制御においては、コ
ントロールパネル2により入力された高度または高度変
化率の条件から高度目標値演算器402と高度変化率目
標値演算器403でそれぞれ高度の目標値Hrefと高度
変化率の目標値H’refが算出される。
【0050】それらの値(Href,H’ref)と高度セン
サ404による現在の高度Hと高度変化率センサ405
による現在の高度変化率H’をCP軸操舵量演算器40
6に供給する。
【0051】ここで、図4に鎖線で囲んで示すように、
ダンピングを高めるためにZ軸方向の加速度をZ軸方向
加速度センサ407で計測し、制御の条件の一つとする
ことも可能である。
【0052】CP軸操舵量演算器406では、供給され
た各種の値から、目標値を達成するために必要となるC
Pレバーの操作量δCPを算出する。この信号はメインロ
ータのピッチ方向、ロール方向両方のアクチュエータ4
08に供給され、これによりコレクティブピッチ軸まわ
りの機体運動409の制御が行われ、高度の維持、変更
などが行われる。
【0053】以上のようにピッチ軸、ロール軸、ヨー軸
及びコレクティブピッチ軸の4軸をそれぞれ制御するこ
とによって機体姿勢の保持、速度・高度の保持/変更、
自動旋回、自動アプローチなどが行われる。
【0054】なお、図1乃至図4に示すブロック図はあ
くまでも一例であり、センサなどは図に示したもの以外
のものでも同様の制御は可能である。
【0055】またMLS(Microwave Lan
ding System)を利用して自動アプローチを
する場合、MLSの信号を各目標値演算器に供給するこ
とによって本発明の制御を実現できる。
【0056】次に、自動アプローチ・モードにおける目
標値の変更について説明する。自動アプローチ・モード
以外のモードの場合には、制御の目標値が途中で変化す
ることはなく、いわば一動作で制御が行われる。
【0057】自動アプローチ・モードでは、一動作で最
終的な目標に到達するということは不可能であるが、降
下から地上付近でのホバリングまで逐次制御の目標値を
変更するという手段により、制御を行っている。
【0058】目標値の変更以外は自動アプローチ・モー
ドにおいても他のモードと基本的に同じである。
【0059】図5に自動アプローチにおける目標値変更
の一例を示す。地上近く(約100ft)まで一定の速
度、降下率を保って降下し、着陸直前にフレアにより減
速を行う進入の例である。IFRでの標準的な進入角度
(約3°)よりも深い角度(約6°)で進入するもので
ある。
【0060】定常降下中の目標は速度と降下率の保持で
あるが、フレア開始と同時に目標はフレア中のピッチ姿
勢の変更と保持、機体の浮上りの防止になる。そしてフ
レア終了後は速度0、降下率0の保持、すなわち地上付
近での安定したホバリングの持続が目標になる。
【0061】なお、ロール軸、ヨー軸は自動アプローチ
が実行されている間横すべりの防止、方位の保持が目標
になっている。
【0062】以上のような目標値の変更はコントロール
・パネルからの入力によって目標値を演算する以下の各
目標値演算器によって行われる。 ピッチ軸・・・速度目標値演算器104、ピッチ姿勢角
目標値演算器105,106 ロール軸・・・ロール姿勢角目標値演算器203 ヨー軸 ・・・ヨー姿勢角目標値演算器302 CP軸 ・・・高度目標値演算器401、高度変化率目
標値演算器402 これらは主に高度Hをモニタしており、その状態によっ
て速度や降下率など最終的な目標となる値の演算と変更
を行っている。そしてこれらの変更のタイミングなどに
はパイロットの操縦ノウハウが反映されている。
【0063】つづいて、制御計算機での制御演算につい
て説明する。本発明では制御の演算にファジィ推論を使
用している。ファジィ推論の手順を図6に示す。
【0064】ファジィ推論は入出力の大きさを表すメン
バーシップ関数501,502と制御の内容を表す言語
的なファジィルール503から成っている。
【0065】そして、各センサで得られた飛行状態と目
標値の誤差(制御偏差)と飛行状態の数値がルールの前
件部のメンバーシップ関数501と比較され、適合度が
算出される。その適合度により適用されるルールと適用
の度合が決定され、それによりファジィ出力が決定し、
その値を非ファジィ化504することにより制御信号が
得られる。
【0066】ファジィ推論を制御に使用すると、メンバ
ーシップ関数の形状によって非線形の制御が容易に実現
でき、また言語的なルールから成っていることによって
パイロットの操縦ノウハウの制御への導入に対応するこ
とが容易である。
【0067】なお、図1乃至4に示すパイロット操舵信
号と制御装置からの信号の切換部において本制御装置に
よって操舵が行われている場合にパイロットがスティッ
ク、ペダルなどである値以上の入力を行うことにより
(δyP>δyP1,δxP>δxP1,δZP>δZP1またはδCPP
>δCPP1)、接続が切換り(オーバーライド)機体の制
御を自動飛行装置からいつでも引継ぐことができるよう
にしておけば、ニアミス等の突発的な事態や、着地時の
微妙な操縦に安全に対処することができる。
【0068】
【発明の効果】以上の如く、請求項1に記載の発明によ
れば、自動飛行時の機体速度の迅速な応答性と優れた安
定性を得ることができる。又、請求項2に記載の発明に
よれば、自動アプローチモード時低速、急角度での自動
アプローチが可能になる。又、請求項3に記載の発明に
よれば人間的な制御が実現でき、素速い応答が可能にな
る。又、請求項5に記載の発明によれば突発的な事態へ
の対処が容易になり、安全性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動飛行装置の実施例のピッチ軸の制
御のブロック図である。
【図2】同じ実施例のロール軸の制御のブロック図であ
る。
【図3】同じ実施例のヨー軸の制御のブロック図であ
る。
【図4】同じ実施例のコレクティブ・ピッチ軸の制御の
ブロック図である。
【図5】自動アプローチにおける目標値変更の一例を示
す説明図である。
【図6】ファジィ推論の手順を説明する説明図である。
【図7】急角度低速進入と低角度高速進入の概念を示す
説明図である。
【図8】固定翼航空機と回転翼航空機との航空路を上下
に分けて説明する運航方法の概念を示す説明図である。
【符号の説明】
1 パィロット 2 コントロールパネル 101,201,301,401 切換部 102 速度センサ 103 加速度センサ 104 速度目標値演算器 105 速度変更用ピッチ姿勢角目標値演算器 106 速度安定用ピッチ姿勢角目標値演算器 108 ピッチ姿勢目標値演算器 110 ピッチ姿勢角センサ 111 ピッチレートセンサ 112 ピッチレート目標値演算器 113 ピッチ軸操舵量演算器 114 メインロータアクチュエータ(ピッチ方向) 115,212,309,409 機体運動 202 速度センサ 203 ロール姿勢角目標値演算器 204 横すべり速度センサ 205 横方向加速度計 206 ロール姿勢角目標値演算器 207 ロール姿勢角センサ 208 ロール・レートセンサ 209 ロール・レート目標値演算器 210 ロール軸操舵量演算器 211 メインロータアクチュエータ(ロール方向) 302 ヨー姿勢用目標値演算器 303 トルクセンサ 304 ヨー姿勢角センサ 305 ヨー・レートセンサ 306 ヨー・レート目標値演算器 307 ヨー軸操舵量演算器 308 テールロータアクチュエータ 402 高度目標値演算器 403 高度変化率目標値演算器 404 高度センサ 405 高度変化率センサ 406 CP軸操舵量演算器 407 Z軸方向加速度センサ 408 メインロータアクチュエータ(コレクティ
ブ) 501 前件部メンバーシップ関数 502 後件部メンバーシップ関数 503 ファジィ・ルール 504 デファジィ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 飛行中の機体の姿勢、姿勢の変化率、速
    度、加速度、高度、高度の変化率などの飛行状態の現在
    値を検出するセンサと、パイロットが保持もしくは変更
    しようとする飛行条件と速度、高度等の目標値を入力す
    る手段と、 入力された飛行条件及び目標値に対応する飛行状態の目
    標値を演算する手段と、 前記目標値を達成するため、前記飛行状態の現在値と演
    算された目標値からピッチ、ロール、ヨー、コレクティ
    ブ・ピッチの4軸の制御信号を生成する手段とを有し、 飛行中の機体の姿勢保持、速度・高度の保持もしくは変
    更、自動旋回、空港、ヘリポートへの自動アプローチな
    どの飛行条件に応じて前記4軸の制御を自動的に行なう
    回転翼航空機の自動飛行装置において、 前記の機体の姿勢のうちのピッチ姿勢の姿勢角目標値演
    算手段として、速度の目標値と現在値との偏差の大小に
    より、その偏差が大きい場合には加減速を大きくし、そ
    の偏差が小さい場合は加減速を小さくする2つのピッチ
    姿勢角目標値演算手段を有することを特徴とする自動飛
    行装置。
  2. 【請求項2】 前記の飛行条件が自動アプローチモード
    である場合、現在の飛行状態とあらかじめプログラムさ
    れている条件により制御の目標値を逐次変更することを
    特徴とする請求項1に記載の自動飛行装置。
  3. 【請求項3】 前記の制御信号生成手段としてファジィ
    推論を使用したことを特徴とする請求項1に記載の自動
    飛行装置。
  4. 【請求項4】 前記の制御手段の入力にオーバライドし
    てパイロットによるマニュアル制御を可能としたことを
    特徴とする請求項1に記載の自動飛行装置。
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