JP6905221B2 - 垂直離着陸機の誘導制御装置、垂直離着陸機、垂直離着陸機の誘導制御方法及び垂直離着陸機の誘導制御プログラム - Google Patents
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Description
・主翼ティルト角を鉛直(Tilt=90deg)とした垂直離着陸(ヘリコプタ・モード)から、ティルト角を水平(Tilt=0deg)とする巡航(飛行機モード)までの飛行(以降、これを「完全遷移」という)を実現するためのタンデム主翼設計法(形状設計)(非特許文献1、2参照)
・完全遷移のための飛行領域をカバーする基本空力特性の把握(非特許文献1、2参照)
・手動操縦による完全遷移飛行を可能にするための操縦系構成法(特許文献1参照)
・手動姿勢角コマンドによる完全遷移飛行を可能にするための姿勢制御則設計法(特許文献1参照)
に関する技術が開発され、小型無人実験機による飛行実証にてその有効性が確認されてきた。
無人航空機の場合:
・操縦・制御則の技術範囲が姿勢制御則にとどまるため、操縦は、遠隔操縦装置(プロポ)を用いた手動操縦または手動姿勢角コマンドによる操縦となる。そのため、飛行範囲が操縦者(パイロット)からの目視範囲内に限られてしまう。
・プログラム飛行経路に追従するような、いわゆる自動飛行ができない。
有人機として応用する場合:
・操縦・制御則の技術範囲が姿勢制御則にとどまるため、パイロットはサイド・スティックなどの操縦装置による入力を継続的に実施しなければならない。そのためコックピット内での操縦や機器操作、管制通信などを行うためのワークロードが、固定翼旅客機などに比較して大きくなってしまい安全性のリスクが上昇する。
図1は、本発明の一実施形態に係る4発ティルト翼型VTOL機の概念を示す図である。
4発ティルト翼型VTOL機1は、ティルトが可能な左右前後4枚の翼11を有する。翼11には、それぞれの前方にプロペラ12が取り付けられ、それぞれの後方にフラッペロン(フラップ,エレベータ,エルロンおよびヨー制御として使う空力舵面/高揚力デバイス)13が設けられている。また、4発ティルト翼型VTOL機1は、尾翼14を有し、尾翼14には、ラダー15が設けられている。
図2は、4発ティルト翼型VTOL機1のシステム構成を示す図である。
4発ティルト翼型VTOL機1は、各プロペラ12を駆動する4つのモータ16と、各翼11に設けられたフラッペロン13などを含む4つの空力舵面/高揚力デバイス17と、前一対の翼11及び後一対の翼11をそれぞれティルト駆動する2つのティルト駆動部18と、尾翼14に設けられたラダー15を駆動する1つのラダー駆動部19とを有する。
図3は、制御計算機30の概略構成を示すブロック図である。
操縦・制御則系31は、所望とする操縦に対して機体34のピッチ、ロール、ヨー3軸が不要の動きをした場合、この企図しない不要の動きを感知し、これを封じるよう操縦系を作動させて安定を図る。
誘導則系32は、翼11のティルト角や機体34からのセンサ信号(機体34の運動の検出結果)を取り込み処理し、当該誘導則系32において利用可能とし、これらの利用可能な信号、速度コマンド、昇降率コマンド及び機首方位コマンドに応じて機体34の操縦に必要なコマンドを生成する。
航法則系33は、所望とする飛行経路及び速度に応じた速度コマンド、昇降率コマンド及び機首方位コマンドを生成する。
操縦・制御則系31は、ピッチ姿勢保持(制御)系(Pitch SCAS)31aと、スロットル駆動系(ThrDrive)31bと、縦のループの主幹操縦系(PFCS)31cと、ロール姿勢保持(制御)系(RollSCAS)31dと、横・方向のループの主幹操縦系(PFCS)31eとを有する。
誘導則系32は、制御則の縦のループである縦誘導則生成部としての飛行経路&速度保持系(Flight Path & SPD Cntrl)32aと、制御則の横・方向のループである横・方向誘導則生成部としての機首方位&横進速度保持系(Hdg & VY Cntrl)32bとを有する。
航法則系33は、高度保持航法/誘導系(ALT)33aと、水平面内航法系(navtrack)33bとを有する。
図5〜図7は、誘導則系32のうち、制御則の縦のループである縦誘導則生成部としての飛行経路&速度保持系(Flight Path & SPD Cntrl)32aの構成を示す図である。図5は昇降率制限フィルタ321、図6はスピード制限フィルタ322及び図7はPID制御部330の構成を示している。
昇降率コマンド制限部321aは、昇降率コマンドの最大値及び最小値を制限する。最大値及び最小値の制限とは、入力された値が設定された最大値より大きいときにはその設定された最大値を出力し、入力された値が設定された最小値より小さいときにはその設定された最小値を出力することである(以下、同様である。)。昇降率コマンド制限部321aの最大値及び最小値は、機体34の形態の変化に係る形態パラメータの一態様である翼11のティルト角及び/またはフラッペロン13のフラップ角に応じて制御される。
昇降率コマンド制限部321aの出力にGPS/INSセンサ23で検出された昇降率(roc)が減算され、加算値が昇降率誤差制限部321b、昇降率誤差積分制限部321c及び昇降率微分制限部321dに入力される。
昇降率誤差制限部321bは、昇降率誤差の最大値及び最小値を制限する。昇降率誤差積分制限部321cは、昇降率誤差の積分値の最大値及び最小値を制限する。昇降率微分制限部321dは、昇降率の微分値の最大値及び最小値を制限する。
速度コマンド制限部322aは、速度コマンドの最大値及び最小値を制限する。速度コマンド制限部322aの最大値及び最小値は、翼11のティルト角に応じて制御される。
速度コマンド制限部322aの出力にエアー・データセンサ24またはGPS/INS23で検出された対気速度(apspd)が加算され、加算値が速度誤差制限部322b、速度誤差積分制限部322c及び速度微分制限部322dに入力される。
速度誤差制限部322bは、速度誤差の最大値及び最小値を制限する。速度誤差積分制限部322cは、速度誤差の積分値の最大値及び最小値を制限する。速度微分制限部322dは、速度の微分値の最大値及び最小値を制限する。
姿勢系PID制御部331及びスロットル系PID制御部332のそれぞれは、昇降率に関するPID制御系331a、332aと、スピードに関するPID制御系331b、332bとを有する。
PID制御系331bは、比例ゲイン部331b_Pと、積分ゲイン部331b_Iと、微分ゲイン部331b_Dと、加算器331b−addとを有する。
PID制御系332aは、比例ゲイン部332a_Pと、積分ゲイン部332a_Iと、微分ゲイン部332a_Dと、加算器332a−addとを有する。
PID制御系332bは、比例ゲイン部332b_Pと、積分ゲイン部332b_Iと、微分ゲイン部332b_Dと、加算器332b−addとを有する。
昇降率制限フィルタ321の昇降率誤差積分制限部321cの出力は、積分ゲイン部331a_I及び積分ゲイン部332a_Iに入力される。
昇降率制限フィルタ321の昇降率微分制限部321dの出力は、微分ゲイン部331a_D及び微分ゲイン部332a_Dに入力される。
スピード制限フィルタ322の速度誤差積分制限部322cの出力は、積分ゲイン部331b_I及び積分ゲイン部332b_I及び入力される。
スピード制限フィルタ322の速度微分制限部322dの出力は、微分ゲイン部331b_D及び微分ゲイン部332b_D及び入力される。
各積分ゲイン部331a_I、331b_I、332a_I、332b_Iは、PID制御のうち、積分ゲインを入力信号に付与する。積分ゲインは、翼11のティルト角及び/またはフラッペロン13のフラップ角に応じて制御される。
各微分ゲイン部331a_D、331b_D、332a_D、332b_Dは、PID制御のうち、微分ゲインを入力信号に付与する。微分ゲインは、翼11のティルト角及び/またはフラッペロン13のフラップ角に応じて制御される。
比例ゲイン部331a_Pの出力、積分ゲイン部331a_Iの出力及び微分ゲイン部331a_Dの出力は、加算器331a−addで加算される。
比例ゲイン部331b_Pの出力、積分ゲイン部331b_Iの出力及び微分ゲイン部331b_Dの出力は、加算器331b−addで加算される。
加算器331a−addの出力及び加算器331b−addの出力は、加算器333で加算される。
比例ゲイン部332b_Pの出力、積分ゲイン部332b_Iの出力及び微分ゲイン部332b_Dの出力は、加算器332b−addで加算される。
加算器333の出力は、加算器334で初期ピッチ姿勢角コマンド値(thecom0)と加算され、ピッチコマンド制限部337に入力される。
加算器335の出力は、加算器336で初期スロットル・コマンド値(thrcom0)と加算され、スロットル・コマンド制限部338に入力される。
ピッチコマンド制限部337の出力(θcmd)は、ピッチ姿勢保持(制御)系(Pitch SCAS)31aに入力される(図4参照)。
スロットル・コマンド制限部338は、スロットル・コマンドの最大値及び最小値を制限する。
スロットル・コマンド制限部338の出力(thrcom)は、スロットル駆動系(ThrDrive)31bに入力される(図4参照)。
例えば、翼11のティルト角90degの垂直離着陸モードでは、前進速度は主としてピッチ姿勢コマンドを使用して変化させ、昇降率はスロットル・コマンドを変化させることによって誘導操縦する。
これに対して、翼11のティルト角0degの飛行機モードでは、前進速度を主としてスロットル・コマンドを使用して変化させ、昇降率をピッチ姿勢コマンドで変化させることによって誘導操縦する。
遷移モードでは,翼11のティルト角及び/またはフラッペロン13のフラップ角に応じてこれらの使用配分が徐々に変化する。
図8〜図10は、誘導則系32のうち、制御則の横・方向のループである横・方向誘導則生成部としての機首方位&横進速度保持系(Hdg & VY Cntrl)32bの構成を示す図である。図8は機首方位コマンド制限フィルタ341、図9は横進速度誤差制限フィルタ342及び図10はPID制御部350の構成を示している。
機首方位コマンド制限部341aは、機首方位コマンドの最大値及び最小値を制限する。機首方位コマンド制限部341aの最大値及び最小値は、翼11のティルト角及び/またはフラッペロン13のフラップ角に応じて制御される。
機首方位コマンド制限部341aの出力にGPS/INSセンサ23で検出された機首方位(Ψ)が加算され、加算値が機首方位誤差制限部341b、機首方位誤差積分制限部341c及び機首方位微分制限部341dに入力される。
機首方位誤差制限部341bは、機首方位誤差の最大値及び最小値を制限する。機首方位誤差積分制限部341cは、機首方位誤差の積分値の最大値及び最小値を制限する。機首方位微分制限部341dは、機首方位の微分値の最大値及び最小値を制限する。
横進速度コマンド制限部342aは、横進速度コマンドの最大値及び最小値を制限する。横進速度誤差制限部342bは、横進速度誤差の最大値及び最小値を制限する。横進速度誤差積分制限部342cは、横進速度誤差の積分値の最大値及び最小値を制限する。横進速度微分制限部342dは、横進速度の微分値の最大値及び最小値を制限する。
PID制御系351bは、比例ゲイン部351b_Pと、積分ゲイン部351b_Iと、微分ゲイン部351b_Dと、加算器351b−addとを有する。
PID制御系352aは、比例ゲイン部352a_Pと、積分ゲイン部352a_Iと、微分ゲイン部352a_Dと、加算器352a−addとを有する。
PID制御系352bは、比例ゲイン部352b_Pと、積分ゲイン部352b_Iと、微分ゲイン部352b_Dと、加算器352b−addとを有する。
機首方位コマンド制限フィルタ341の機首方位誤差積分制限部341cの出力は、積分ゲイン部351a_I及び積分ゲイン部352a_Iに入力される。
機首方位コマンド制限フィルタ341の機首方位微分制限部341dの出力は、微分ゲイン部351a_D及び微分ゲイン部352a_Dに入力される。
横進速度誤差制限フィルタ342の横進速度誤差積分制限部342cの出力は、積分ゲイン部351b_I及び積分ゲイン部352b_I及び入力される。
横進速度誤差制限フィルタ342の横進速度微分制限部342dの出力は、微分ゲイン部351b_D及び微分ゲイン部352b_D及び入力される。
各積分ゲイン部351a_I、351b_I、352a_I、352b_Iは、PID制御のうち、積分ゲインを入力信号に付与する。積分ゲインは、翼11のティルト角及び/またはフラッペロン13のフラップ角に応じて制御される。
比例ゲイン部351a_Pの出力、積分ゲイン部351a_Iの出力及び微分ゲイン部351a_Dの出力は、加算器351a−addで加算される。
比例ゲイン部351b_Pの出力、積分ゲイン部351b_Iの出力及び微分ゲイン部351b_Dの出力は、加算器351b−addで加算される。
加算器351a−addの出力及び加算器351b−addの出力は、加算器353で加算される。
比例ゲイン部352a_Pの出力、積分ゲイン部352a_Iの出力及び微分ゲイン部352a_Dの出力は、加算器352a−addで加算される。
比例ゲイン部352b_Pの出力、積分ゲイン部352b_Iの出力及び微分ゲイン部352b_Dの出力は、加算器352b−addで加算される。
加算器352a−addの出力及び加算器352b−addの出力は、加算器354で加算される。
加算器354の出力は、ヨー・スティック・コマンド制限部356に入力される。
横進速度誤差コマンド制限部356の出力(Φcmd)は、ロール姿勢保持(制御)系(RollSCAS)31dに入力される(図4参照)。
横進速度誤差コマンド制限部356は、横進速度誤差コマンドの最大値及び最小値を制限する。
横進速度誤差コマンド制限部356の出力(δystickcom)は、横・方向のループの主幹操縦系(PFCS)31eに入力される(図4参照)。
例えば、翼11のティルト角90degの垂直離着陸モードでは、機首方位は主としてヨー・スティック・コマンドを使用して変化させ、横進速度はロール・コマンドを使用して変化させることによって誘導操縦する。
これに対して、翼11のティルト角0degの飛行機モードでは、機首方位を主としてロール姿勢角で変化させ(すなわち旋回)、横進速度をヨー・スティック・コマンドで変化させる方法で誘導操縦する。
遷移モードでは,翼11のティルト角及び/またはフラッペロン13のフラップ角に応じてこれらの使用配分が徐々に変化する。
機体の飛行運動特性を模擬したシミュレーション用ソフト(村岡浩治,佐藤昌之,山本亮二,QTW飛行シミュレーション・プログラム SimQTW(QTW Flight Simulation Program) Ver.1, JAXA PJ0113 (2016/10/12))に対し、本発明に係る「誘導則」を組み込んで、飛行シミュレーションを実施した。
飛行シミュレーションは、手動姿勢角コマンドによる操縦から自動(プログラム飛行)モードへTilt=50degでエンゲージすることと想定した。そのため、シミュレーションはTilt50degより開始、開始直後に自動(プログラム飛行)モードに切り替えた。
飛行開始後のティルト角変更は手動にて行う方法とし、シミュレーション用ソフト(SimQTW)上でオペレータが変更した。
また、速度コマンドの変更は、地上管制ソフトよりオペレータが入力した。
「誘導則」は、「航法則」から生成された、昇降率コマンド、速度コマンド及び機首方位コマンドをすべてのティルト角(速度範囲)で良好に自動追従している。
「航法則」によるウェイポイントの切り替えによりレグ(直線経路)の変更を適切に自動実施している。
「誘導則」による自動旋回、機首方位変更により、水平面内のプログラム経路を良好に追従している。
これらにより、「誘導則」のアルゴリズム及び自動飛行機能により、「航法則」によるプログラム飛行実施を可能としていると結論する。
図11A及び図11Bに示した4発ティルト翼型VTOL機(McArt−3)を用い飛行実証を実施した。
「誘導則」機能は、上記の飛行シミュレーションの実施例と同様に機体に搭載された制御計算機に組み込んだ(ソフトウェアの追加)。
機体の手動操縦(手動姿勢角コマンドによる)は、遠隔操縦装置(プロポ)を用いて行われる。
飛行経路は、地上管制ソフトにて作成されプログラム飛行経路として搭載制御計算機にモデム経由で送信される。
図14に飛行実証用の飛行計画を示した。飛行場上空に設定した120×70m四方周回状のウェイポイントを設定した。飛行空域の制約によりティルト角=50degでの自動飛行とした。プログラム飛行経路は地上管制ソフトで生成し、飛行前に機体へ送信(アップリンク)した。
飛行実験場所周辺のおよそ120×70m四方のプログラム飛行経路を、Tilt90degにて手動離陸後、手動コマンドに切り替え上昇、Tilt70deg->50degと切り替えて加速・上昇をし、場周経路を1周した。
その後、自動(プログラム飛行)モードに175sec付近で切り替えている。
エンゲージ後は、機体の対気速度コマンド及び高度目標コマンドをおおむね良好に自動追従している。
ウェイポイントの切り替えによりレグ(直線経路)の変更を適切に自動実施している。
自動旋回、機首方位変更により、オーバーシュート現象はあるもの、水平面内のプログラム経路をおおむね良好に追従していることがわかる。
これらにより、開発した「誘導則」のアルゴリズム及び自動飛行機能は飛行試験においても良好に動作し、プログラム飛行を可能にしていると結論する。
(4発ティルト翼型)小型無人機用誘導制御システムとして
4発ティルト翼型小型無人機は、垂直離着陸能力と高速・長距離飛行能力を有することから、
・狭小地からの離着陸による災害発生時広域情報収集
・船舶甲板上などからの離着陸による魚群探知
・Point-To-Pointの貨物運搬
などといったミッションへの適用が期待される。これらのミッションを実施する際には、自動プログラム飛行が基本となるため、本発明機能の適用が極めて有望である。
4発ティルト翼型旅客機は、6〜9人程度乗りビジネス機としてDoor−To−Doorの運航等による旅行時間短縮など利便性向上する新技術として期待される。このような旅客機はパイロットにより運航が行われるものの、パイロットのワークロード低減による安全性向上の観点から自動操縦システムが利用される。このような自動操縦システムを導入する場合、本発明による誘導則による構成を用いることが極めて有望である。
本発明は、上記の実施形態などに限定されるものではなく、その技術思想の範囲内で様々な形態での実施が可能である。
例えば、上記の実施形態では、機体の形態の変化に係る形態パラメータとして、垂直離着陸機の主翼のティルト角を例にして説明したが、機体の形態の変化に係る形態パラメータとして、垂直離着陸機が搭載する高揚力デバイスにおける揚力を決定するパラメータなどを用いることも可能である。
11 翼
25 システム状態センサ
30 制御計算機
32 誘導則系
32a 飛行経路&速度保持系(Flight Path & SPD Cntrl)
32b 機首方位&横進速度保持系(Hdg & VY Cntrl)
34 機体
Claims (9)
- 機体の第1の状態パラメータ、入力された昇降率コマンド及び前進速度コマンドから、前記機体の形態の変化に係る形態パラメータを用いたフィードバック誘導制御により、ピッチ姿勢角コマンド及びスロットル・コマンドを生成する縦誘導則生成部と、
前記機体の第2の状態パラメータ、入力された機首方位コマンド及び横進速度コマンドから、前記形態パラメータを用いたフィードバック誘導制御により、ロール姿勢角コマンド及びヨー・スティック・コマンドを生成する横・方向誘導則生成部と
を具備する垂直離着陸機の誘導制御装置。 - 請求項1に記載の垂直離着陸機の誘導制御装置であって、
前記機体の形態の変化に係る形態パラメータは、前記垂直離着陸機の主翼のティルト角又は前記垂直離着陸機が搭載する高揚力デバイスにおける揚力を決定するパラメータである
垂直離着陸機の誘導制御装置。 - 請求項1又は2に記載の垂直離着陸機の誘導制御装置であって、
前記フィードバック誘導制御は、PID制御またはH∞制御である
垂直離着陸機の誘導制御装置。 - 請求項1から3のうちいずれか1項に記載の垂直離着陸機の誘導制御装置であって、
前記第1の状態パラメータは、昇降率及び対気速度信号若しくは対地速度信号であり、
前記第2の状態パラメータは、機首方位及び横進速度信号である
垂直離着陸機の誘導制御装置。 - 請求項1から4のうちいずれか1項に記載の垂直離着陸機の誘導制御装置であって、
前記フィードバック誘導制御は、PID制御であって、
前記縦誘導則生成部及び横・方向誘導則生成部のそれぞれは、前記PID制御の比例ゲイン、積分ゲイン及び微分ゲインの調整パラメータを、前記形態パラメータに基づき制御する
垂直離着陸機の誘導制御装置。 - 請求項1から5のうちいずれか1項に記載の垂直離着陸機の誘導制御装置であって、
前記縦誘導則生成部は、前記入力された昇降率コマンドの最大値及び最小値を制限する第1の入力フィルタと、前記入力された前進速度コマンドの最大値及び最小値を制限する第2の入力フィルタとを有し、前記第1及び第2のフィルタそれぞれの前記最大値及び最小値を前記形態パラメータに基づき制御し、
前記横・方向誘導則生成部は、前記入力された機首方位コマンドの最大値及び最小値を制限する第3の入力フィルタと、前記出力されるロール姿勢角コマンドの最大値及び最小値を制限する第1の出力フィルタとを有し、前記第3のフィルタ及び第1の入力フィルタそれぞれの前記最大値及び最小値を前記形態パラメータに基づき制御する
垂直離着陸機の誘導制御装置。 - 請求項1から6のうちいずれか1項に記載の誘導制御装置を備えた垂直離着陸機。
- 機体の第1の状態パラメータ、入力された昇降率コマンド及び前進速度コマンドから、前記機体の形態の変化に係る形態パラメータを用いたフィードバック誘導制御により、ピッチ姿勢角コマンド及びスロットル・コマンドを生成し、
前記機体の第2の状態パラメータ、入力された機首方位コマンド及び横進速度コマンドから、前記形態パラメータを用いたフィードバック誘導制御により、ロール姿勢角コマンド及びヨー・スティック・コマンドを生成する
垂直離着陸機の誘導制御方法。 - 機体の第1の状態パラメータ、入力された昇降率コマンド及び前進速度コマンドから、前記機体の形態の変化に係る形態パラメータを用いたフィードバック誘導制御により、ピッチ姿勢角コマンド及びスロットル・コマンドを生成し、
機体の第2の状態パラメータ、入力された機首方位コマンド及び横進速度コマンドから、前記形態パラメータを用いたフィードバック誘導制御により、ロール姿勢角コマンド及びヨー・スティック・コマンドを生成する
ステップをコンピュータに実行させる垂直離着陸機の誘導制御プログラム。
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