JP6905221B2 - 垂直離着陸機の誘導制御装置、垂直離着陸機、垂直離着陸機の誘導制御方法及び垂直離着陸機の誘導制御プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、4発ティルト翼型VTOL(Vertical Takeoff Landing)機などの垂直離着陸機の誘導制御装置、垂直離着陸機、垂直離着陸機の誘導制御方法及び垂直離着陸機の誘導制御プログラムに関する。
4発ティルト翼型VTOL機は、ヘリコプタのような垂直離着陸能力と固定翼機並みの高速・長距離飛行性能を両立する新たな形態の航空機である。
前後に配置されたタンデム翼・プロペラを有し、これらをティルト機構により回転させることにより、ヘリコプタ・モードから飛行機モードへと遷移する。
滑走路のない狭小エリアから離着陸し遠方への進出を可能とする能力は、Door−To−Doorの移動時間を短縮したり、広範エリアの観測を効率化することから、旅客機のみでなく無人航空機の分野でも有望な技術と期待されている。
これまでの研究や技術開発で、
・主翼ティルト角を鉛直(Tilt=90deg)とした垂直離着陸(ヘリコプタ・モード)から、ティルト角を水平(Tilt=0deg)とする巡航(飛行機モード)までの飛行(以降、これを「完全遷移」という)を実現するためのタンデム主翼設計法(形状設計)(非特許文献1、2参照)
・完全遷移のための飛行領域をカバーする基本空力特性の把握(非特許文献1、2参照)
・手動操縦による完全遷移飛行を可能にするための操縦系構成法(特許文献1参照)
・手動姿勢角コマンドによる完全遷移飛行を可能にするための姿勢制御則設計法(特許文献1参照)
に関する技術が開発され、小型無人実験機による飛行実証にてその有効性が確認されてきた。
特開2014−231253号公報
K. Muraoka、 N. Okada and D. Kubo: Quad Tilt Wing Vtol Uav: Aerodynamic Characteristics And Prototype Flight Test、 Aiaa 2009−1834、 2009 Muraoka、 k.、 okada、 n. kubo、 d. And sato、 m.、 "Transition Flight Of Quad Tilt Wing Vtol Uav"、 Proceedings Of The 28Th International Congress Of The Aeronautical sciences、 2012.
これまで開発された技術範囲において、4発ティルト翼型VTOL機を飛行させる場合、以下の課題がある。
無人航空機の場合:
・操縦・制御則の技術範囲が姿勢制御則にとどまるため、操縦は、遠隔操縦装置(プロポ)を用いた手動操縦または手動姿勢角コマンドによる操縦となる。そのため、飛行範囲が操縦者(パイロット)からの目視範囲内に限られてしまう。
・プログラム飛行経路に追従するような、いわゆる自動飛行ができない。
有人機として応用する場合:
・操縦・制御則の技術範囲が姿勢制御則にとどまるため、パイロットはサイド・スティックなどの操縦装置による入力を継続的に実施しなければならない。そのためコックピット内での操縦や機器操作、管制通信などを行うためのワークロードが、固定翼旅客機などに比較して大きくなってしまい安全性のリスクが上昇する。
これらを解決するためには、「誘導則」の構築が必要であり、更にその上層の「航法則」によるコマンド生成でプログラム飛行などのいわゆる自動飛行が可能になる。「誘導則」は従来の航空機でも広く一般に用いられている。
しかしながら、4発ティルト翼型VTOL機などの垂直離着陸機の場合、ティルト角や飛行速度などの変化する遷移飛行状態に応じてその特性が大きく変わることから、これに対応する「誘導則」の設計法が存在しない。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、速度コマンド、昇降率コマンド及び機首方位コマンドの入力に追従した自動誘導飛行を可能とし、しかもティルト角や飛行速度などの変化する遷移飛行の全領域にわたってそのような自動誘導飛行をカバーすることができる垂直離着陸機の誘導制御装置、垂直離着陸機、垂直離着陸機の誘導制御方法及び垂直離着陸機の誘導制御プログラムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る垂直離着陸機の誘導制御装置は、機体の第1の状態パラメータ、入力された昇降率コマンド及び前進速度コマンドから、前記機体の形態の変化に係る形態パラメータを用いたフィードバック誘導制御により、ピッチ姿勢角コマンド及びスロットル・コマンドを生成する縦誘導則生成部と、前記機体の第2の状態パラメータ、入力された機首方位コマンド及び横進速度コマンドから、前記形態パラメータを用いたフィードバック誘導制御により、ロール姿勢角コマンド及びヨー・スティック・コマンドを生成する横・方向誘導則生成部とを具備する。
本発明では、速度コマンド、昇降率コマンド及び機首方位コマンドの入力に対し、機体の形態の変化に係る形態パラメータを用いたフィードバック誘導制御により、操縦コマンドを生成しているので、昇降率コマンド及び機首方位コマンドの入力に追従した自動誘導飛行を可能とし、しかもティルト角や飛行速度などの変化する遷移飛行の全領域にわたってそのような自動誘導飛行をカバーすることができる。更に、この誘導則に対して「航法則」を付加することでプログラム飛行が可能となる。
本発明の一形態に係る垂直離着陸機の誘導制御装置では、前記機体の形態の変化に係る形態パラメータは、前記垂直離着陸機の主翼のティルト角又は前記垂直離着陸機が搭載する高揚力デバイスにおける揚力を決定するパラメータである。
本発明の一形態に係る垂直離着陸機の誘導制御装置では、前記フィードバック誘導制御は、PID制御またはH∞制御である。勿論他のフィードバック誘導制御であってもよい。
本発明の一形態に係る垂直離着陸機の誘導制御装置では、前記第1の状態パラメータは、昇降率及び対気速度信号若しくは対地速度信号であり、前記第2の状態パラメータは、機首方位若しくはトラック角及び横進速度信号である。
本発明の一形態に係る垂直離着陸機の誘導制御装置では、前記フィードバック誘導制御は、PID制御であって、前記縦誘導則生成部及び横・方向誘導則生成部のそれぞれは、前記PID制御の比例ゲイン、積分ゲイン及び微分ゲインの調整パラメータを、前記形態パラメータに基づき変化させる。H∞制御などにおいても、いわゆるその制御ゲインを前記形態パラメータに基づき変化させる。
本発明の一形態に係る垂直離着陸機の誘導制御装置では、前記縦誘導則生成部は、前記入力された昇降率コマンドの最大値及び最小値を制限する第1の入力フィルタと、前記入力された前進速度コマンドの最大値及び最小値を制限する第2の入力フィルタと,前期出力されるピッチ姿勢角コマンドの最大値及び最小値を制限する第1の出力フィルタと,前期出力されるスロットル・コマンドの最大値及び最小値を制限する第2の出力フィルタとを有し、前記第1及び第2のフィルタそれぞれの前記最大値及び最小値を前記形態パラメータに基づき制御し、前記横・方向誘導則生成部は、前記入力された機首方位コマンド若しくはトラック角コマンドの最大値及び最小値を制限する第3の入力フィルタと、横進速度コマンドの最大値及び最小値を制限する第4の入力フィルタと、前記出力されるロール姿勢角コマンドの最大値及び最小値を制限する第3の出力フィルタと,ヨー・スティック・コマンドの最大値及び最小値を制限する第4の出力フィルタとを有し、前記第1,第2,第3及び第4の入力フィルタ及び第1、第2,第3,第4の出力フィルタそれぞれの前記最大値及び最小値を前記形態パラメータに基づき制御する。
本発明の一形態に係る垂直離着陸機は、上記構成の誘導制御装置を備える。
本発明の一形態に係る垂直離着陸機の誘導制御方法は、機体の第1の状態パラメータ、入力された昇降率コマンド及び前進速度コマンドから、前記機体の形態の変化に係る形態パラメータを用いたフィードバック誘導制御により、ピッチ姿勢角コマンド及びスロットル・コマンドを生成し、前記機体の第2の状態パラメータ、入力された機首方位コマンド及び横進速度コマンドから、前記形態パラメータを用いたフィードバック誘導制御により、ロール姿勢角コマンド及びヨー・スティック・コマンドを生成する。
本発明の一形態に係る垂直離着陸機の誘導制御プログラムは、機体の第1の状態パラメータ、入力された昇降率コマンド及び前進速度コマンドから、前記機体の形態の変化に係る形態パラメータを用いたフィードバック誘導制御により、ピッチ姿勢角コマンド及びスロットル・コマンドを生成し、前記機体の第2の状態パラメータ、入力された機首方位コマンド及び横進速度コマンドから、前記形態パラメータを用いたフィードバック誘導制御により、ロール姿勢角コマンド及びヨー・スティック・コマンドを生成するステップをコンピュータに実行させる。
本発明により、速度コマンド、昇降率コマンド及び機首方位コマンドの入力に追従した自動誘導飛行が可能となり、しかもティルト角や飛行速度などの変化する遷移飛行の全領域にわたってそのような自動誘導飛行をカバーすることができる。
本発明の一実施形態に係る4発ティルト翼型VTOL機の概念を示す図である。 本発明の一実施形態に係る4発ティルト翼型VTOL機のシステム構成を示す図である。 図2に示した制御計算機の概略構成を示すブロック図である。 図3に示した制御計算機の構成をより詳細に示したブロック図である。 図4に示した飛行経路&速度保持系(Flight Path & SPD Cntrl)における昇降率制限フィルタの構成を示す図である。 図4に示した飛行経路&速度保持系(Flight Path & SPD Cntrl)におけるスピード制限フィルタの構成を示す図である。 図4に示した飛行経路&速度保持系(Flight Path & SPD Cntrl)におけるPID制御部の構成を示す図である。 図4に示した機首方位&横進速度保持系(Hdg & VY Cntrl)における機首方位コマンド制限フィルタの構成を示す図である。 図4に示した機首方位&横進速度保持系(Hdg & VY Cntrl)における横進速度誤差制限フィルタの構成を示す図である。 図4に示した機首方位&横進速度保持系(Hdg & VY Cntrl)におけるPID制御部の構成を示す図である。 飛行実証で使用した機体の写真である(その1)。 飛行実証で使用した機体の写真である(その2)。 飛行シミュレーション用の飛行計画である(水平方向)。 飛行シミュレーション用の飛行計画である(高度方向)。 飛行シミュレーション結果時歴である。 飛行シミュレーション結果時歴である。 飛行シミュレーション結果時歴である。 飛行シミュレーション結果時歴である。 飛行シミュレーション結果時歴である。 飛行シミュレーション結果時歴である。 飛行シミュレーション結果時歴である。 飛行シミュレーション結果時歴である。 飛行シミュレーション結果時歴である。 飛行シミュレーション結果時歴である。 飛行シミュレーション結果時歴である。 飛行シミュレーション結果時歴である。 飛行シミュレーション結果時歴である。 飛行シミュレーション結果時歴である。 飛行シミュレーション結果時歴である。 飛行シミュレーション結果時歴である。 飛行シミュレーション結果時歴である。 飛行シミュレーション結果時歴である。 飛行シミュレーション結果時歴である。 飛行実証用の飛行計画を示す図である。 飛行実証における飛行試験結果である。 飛行実証における飛行試験結果である。 飛行実証における飛行試験結果である。 飛行実証における飛行試験結果である。 飛行実証における飛行試験結果である。 飛行実証における飛行試験結果である。 飛行実証における飛行試験結果である。 飛行実証における飛行試験結果である。 飛行実証における飛行試験結果である。 飛行実証における飛行試験結果である。 飛行実証における飛行試験結果である。 飛行実証における飛行試験結果である。 飛行実証における飛行試験結果である。 飛行実証における飛行試験結果である。 飛行実証における飛行試験結果である。 飛行実証における飛行試験結果である。 飛行実証における飛行試験結果である。 飛行実証における飛行試験結果である。 飛行実証における飛行試験結果である。 飛行実証における飛行試験結果である。 飛行実証における飛行試験結果である。 飛行実証における飛行試験結果である。 飛行実証における飛行試験結果である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
[4発ティルト翼型VTOL機の概略]
図1は、本発明の一実施形態に係る4発ティルト翼型VTOL機の概念を示す図である。
4発ティルト翼型VTOL機1は、ティルトが可能な左右前後4枚の翼11を有する。翼11には、それぞれの前方にプロペラ12が取り付けられ、それぞれの後方にフラッペロン(フラップ,エレベータ,エルロンおよびヨー制御として使う空力舵面/高揚力デバイス)13が設けられている。また、4発ティルト翼型VTOL機1は、尾翼14を有し、尾翼14には、ラダー15が設けられている。
4発ティルト翼型VTOL機1は、垂直離着陸モード、遷移モード及び飛行機モードの3つのモードを有する。垂直離着陸モードでは、4発ティルト翼型VTOL機1は、各プロペラ12が上方を向くように翼11をティルトさせる。この場合に、翼11は垂直である。飛行機モードでは、4発ティルト翼型VTOL機1は、各プロペラ12が前方を向くように翼11をティルトさせる。この場合に、翼11は水平である。遷移モードでは、4発ティルト翼型VTOL機1は、プロペラ12が所定角度斜め上方を向くように翼11をティルトさせる。
4発ティルト翼型VTOL機1は、離陸時には、典型的には通常のヘリコプタと同様の形態で離陸する垂直離着陸モード、その後遷移モード、飛行機モードの順番でモードを切り替えていき、所望の高度に達したときに通常の飛行機と同様の形態で飛行する。また、4発ティルト翼型VTOL機1は、着陸時には、典型的には飛行モード、遷移モード、垂直離着陸モードの順番でモードを切り替えていき、着陸直前では通常のヘリコプタと同様の形態で着陸する
[4発ティルト翼型VTOL機のシステム構成]
図2は、4発ティルト翼型VTOL機1のシステム構成を示す図である。
4発ティルト翼型VTOL機1は、各プロペラ12を駆動する4つのモータ16と、各翼11に設けられたフラッペロン13などを含む4つの空力舵面/高揚力デバイス17と、前一対の翼11及び後一対の翼11をそれぞれティルト駆動する2つのティルト駆動部18と、尾翼14に設けられたラダー15を駆動する1つのラダー駆動部19とを有する。
4発ティルト翼型VTOL機1は、各モータ16のスピードをコントロールする4つのモータ・スピード・コントローラ20と、各空力舵面/高揚力デバイス17をコントロールするフラッペロン・サーボ21aと、各ティルト駆動部18をコントロールする2つのティルト・サーボ21bと、ラダー駆動部19をコントロールするラダー・サーボ22とを有する。
4発ティルト翼型VTOL機1は、更に、GPS/INSセンサ23と、エアー・データセンサ24と、システム状態センサ25と、動力電源26と、システム電源27と、RC受信機28と、特小モデム29と、制御計算機30とを有する。
GPS/INSセンサ23は、緯度経度、GPS高度、対地速度、昇降率、姿勢、加速度などを検出する。エアー・データセンサ24は、対気速度、気圧高度などを検出する。システム状態センサ25は、モータ16の回転数、電流、電圧、温度などを検出する。これらのGPS/INSセンサ23、エアー・データセンサ24及びシステム状態センサ25の検出結果とは、典型的には機体の姿勢角(ピッチ、ロール、ヨー)、速度(X方向、Y方向、Z方向,対気速度)、位置(X、 Y、Z)、角加速度などであり、制御計算機30に入力される。
動力電源26は、モータ・スピード・コントローラ20を介してモータ16に電力を供給する。システム電源27は、フラッペロン・サーボ21、ティルト・サーボ21、ラダー・サーボ22、GPS/INSセンサ23、エアー・データセンサ24、システム状態センサ25、RC受信機28、特小モデム29、制御計算機30に電力を供給する。
RC受信機28は、遠隔操縦装置(プロポ)131からの手動による操縦指令を受信する。特小モデム29は、特小モデム133を介して地上局132との間でコマンドや機器状態データ等を送受信する。RC受信機28及び特小モデム29によって受信された信号は、制御計算機30に入力される。制御計算機30からの送信信号は、特小モデム29を介して送信される
[制御計算機の構成]
図3は、制御計算機30の概略構成を示すブロック図である。
制御計算機30は、所定のプログラム(ソフトウェア)を実行するものである。
制御計算機30は、操縦・制御則系(SCAS:Stability and Control Augmentation System)31と、誘導則系32と、航法則系33とを有する。これらは、それぞれ、後述するように縦のループと横・方向のループとに別れている。
操縦・制御則系31は、所望とする操縦に対して機体34のピッチ、ロール、ヨー3軸が不要の動きをした場合、この企図しない不要の動きを感知し、これを封じるよう操縦系を作動させて安定を図る。
誘導則系32は、翼11のティルト角や機体34からのセンサ信号(機体34の運動の検出結果)を取り込み処理し、当該誘導則系32において利用可能とし、これらの利用可能な信号、速度コマンド、昇降率コマンド及び機首方位コマンドに応じて機体34の操縦に必要なコマンドを生成する。
航法則系33は、所望とする飛行経路及び速度に応じた速度コマンド、昇降率コマンド及び機首方位コマンドを生成する。
図4は、図3に示した制御計算機30の構成を詳細に示したブロック図である。
操縦・制御則系31は、ピッチ姿勢保持(制御)系(Pitch SCAS)31aと、スロットル駆動系(ThrDrive)31bと、縦のループの主幹操縦系(PFCS)31cと、ロール姿勢保持(制御)系(RollSCAS)31dと、横・方向のループの主幹操縦系(PFCS)31eとを有する。
誘導則系32は、制御則の縦のループである縦誘導則生成部としての飛行経路&速度保持系(Flight Path & SPD Cntrl)32aと、制御則の横・方向のループである横・方向誘導則生成部としての機首方位&横進速度保持系(Hdg & VY Cntrl)32bとを有する。
航法則系33は、高度保持航法/誘導系(ALT)33aと、水平面内航法系(navtrack)33bとを有する。
高度保持航法/誘導系(ALT)33aは、GPS/INSセンサ23、エアー・データセンサ24及びシステム状態センサ25の検出結果並びに入力した速度コマンド(SPDcmd)に応じた昇降率コマンド(roccmd)を生成する。
水平面内航法系(navtrack)33bは、GPS/INSセンサ23、エアー・データセンサ24及びシステム状態センサ25の検出結果並びに入力した目標ウェイポイント緯度(LATcmd)、目標ウェイポイント経度(LONcmd)、目標コース(CRScmd)及び速度コマンド(SPDcmd)に応じて、速度コマンド(SPDcmd)、機首方位コマンド(Ψcmd)及び横進速度コマンド(VYcmd)を生成する。
飛行経路&速度保持系(Flight Path & SPD Cntrl)32aは、GPS/INSセンサ23、エアー・データセンサ24及びシステム状態センサ25の検出結果並びに高度保持航法/誘導系(ALT)33aより入力した昇降率コマンド(roccmd)及び水平面内航法系(navtrack)33bより入力した速度コマンド(SPDcmd)に応じて、4発ティルト翼型VTOL機1の形態パラメータに基づいたPID制御により、ピッチ姿勢角コマンド(θcmd)及びスロットル(コレクティブ)コマンド(thrcmd)を生成する。
横・方向誘導則生成部としての機首方位&横進速度保持系(Hdg & VY Cntrl)32bは、GPS/INSセンサ23、エアー・データセンサ24及びシステム状態センサ25の検出結果並びに高度保持航法/誘導系(ALT)33aより入力した機首方位コマンド(Ψcmd)及び横進速度コマンド(VYcmd)に応じて、4発ティルト翼型VTOL機1の形態パラメータに基づいたPID制御により、ロール姿勢角コマンド(Φcmd)及びヨー・スティック・コマンド(δΨstickcmd)を生成する。
ピッチ姿勢保持(制御)系(Pitch SCAS)31aは、GPS/INSセンサ23、エアー・データセンサ24及びシステム状態センサ25の検出結果並びに飛行経路&速度保持系(Flight Path & SPD Cntrl)32aより入力したピッチ姿勢角コマンド(θcmd)に応じて、ピッチスティック(δθstick)を生成する。
スロットル駆動系(ThrDrive)31bは、飛行経路&速度保持系(Flight Path & SPD Cntrl)32aより入力したスロットル・コマンド(thrcmd)に応じて、スロットル・コマンド(δthrcmd)を生成する。
縦のループの主幹操縦系(PFCS)31cは、ピッチ姿勢保持(制御)系(Pitch SCAS)31aより入力したピッチスティック(δθstick)及びスロットル駆動系(ThrDrive)31bより入力したスロットル・コマンド(δthrcmd)に応じて、機体34の機体縦特性(A/C Longi)34aのフラッペロン(エレベータ動作)(δflp_elv)、スロットル(エレベータ動作)δthr_elv及びスロットル(コレクティブ動作)(δthr)を制御する。
ロール姿勢保持(制御)系(RollSCAS)31dは、GPS/INSセンサ23、エアー・データセンサ24及びシステム状態センサ25の検出結果並びに横・方向誘導則生成部としての機首方位&横進速度保持系(Hdg & VY Cntrl)32bより入力したロール姿勢角コマンド(Φcmd)に応じて、ロールスティック(δΦstick)を生成する。
横・方向のループの主幹操縦系(PFCS)31eは、ロール姿勢保持(制御)系(RollSCAS)31dより入力したロールスティック(δΦstick)及び横・方向誘導則生成部としての機首方位&横進速度保持系(Hdg & VY Cntrl)32bより入力したヨー・スティック・コマンド(δΨstickcmd)に応じて、機体34の機体横・方向特性(A/C Lateral)34bのフラッペロン(エルロン動作)(δflp_ail)、スロットル(エルロン動作)(δthr_ail)、フラッペロン(ラダー動作)(δflp_rud)及びラダー(δrud)を制御する。
表1に図4に示したコマンド類を整理して示す。
Figure 0006905221
[制御則の縦のループ]
図5〜図7は、誘導則系32のうち、制御則の縦のループである縦誘導則生成部としての飛行経路&速度保持系(Flight Path & SPD Cntrl)32aの構成を示す図である。図5は昇降率制限フィルタ321、図6はスピード制限フィルタ322及び図7はPID制御部330の構成を示している。
図5に示す昇降率制限フィルタ321は、昇降率コマンド制限部321aと、昇降率誤差制限部321bと、昇降率誤差積分制限部321cと、昇降率微分制限部321dとを有する。
昇降率コマンド制限部321aは、昇降率コマンドの最大値及び最小値を制限する。最大値及び最小値の制限とは、入力された値が設定された最大値より大きいときにはその設定された最大値を出力し、入力された値が設定された最小値より小さいときにはその設定された最小値を出力することである(以下、同様である。)。昇降率コマンド制限部321aの最大値及び最小値は、機体34の形態の変化に係る形態パラメータの一態様である翼11のティルト角及び/またはフラッペロン13のフラップ角に応じて制御される。
昇降率コマンド制限部321aの出力にGPS/INSセンサ23で検出された昇降率(roc)が減算され、加算値が昇降率誤差制限部321b、昇降率誤差積分制限部321c及び昇降率微分制限部321dに入力される。
昇降率誤差制限部321bは、昇降率誤差の最大値及び最小値を制限する。昇降率誤差積分制限部321cは、昇降率誤差の積分値の最大値及び最小値を制限する。昇降率微分制限部321dは、昇降率の微分値の最大値及び最小値を制限する。
図6に示すスピード制限フィルタ322は、速度コマンド制限部322aと、速度誤差制限部322bと、速度誤差積分制限部322cと、速度微分制限部322dとを有する。
速度コマンド制限部322aは、速度コマンドの最大値及び最小値を制限する。速度コマンド制限部322aの最大値及び最小値は、翼11のティルト角に応じて制御される。
速度コマンド制限部322aの出力にエアー・データセンサ24またはGPS/INS23で検出された対気速度(apspd)が加算され、加算値が速度誤差制限部322b、速度誤差積分制限部322c及び速度微分制限部322dに入力される。
速度誤差制限部322bは、速度誤差の最大値及び最小値を制限する。速度誤差積分制限部322cは、速度誤差の積分値の最大値及び最小値を制限する。速度微分制限部322dは、速度の微分値の最大値及び最小値を制限する。
図7に示すPID制御部330は、姿勢系PID制御部331と、スロットル系PID制御部332と、加算器333、334、335、336と、ピッチコマンド制限部337と、スロットル・コマンド制限部338とを有する。
姿勢系PID制御部331及びスロットル系PID制御部332のそれぞれは、昇降率に関するPID制御系331a、332aと、スピードに関するPID制御系331b、332bとを有する。
図5に示した昇降率制限フィルタ321の各出力は、それぞれ、PID制御系331a及びPID制御系332aに入力され、図6に示したスピード制限フィルタ322の出力は、それぞれ、PID制御系331b、332bに入力される。
PID制御系331aは、比例ゲイン部331a_Pと、積分ゲイン部331a_Iと、微分ゲイン部331a_Dと、加算器331a−addとを有する。
PID制御系331bは、比例ゲイン部331b_Pと、積分ゲイン部331b_Iと、微分ゲイン部331b_Dと、加算器331b−addとを有する。
PID制御系332aは、比例ゲイン部332a_Pと、積分ゲイン部332a_Iと、微分ゲイン部332a_Dと、加算器332a−addとを有する。
PID制御系332bは、比例ゲイン部332b_Pと、積分ゲイン部332b_Iと、微分ゲイン部332b_Dと、加算器332b−addとを有する。
昇降率制限フィルタ321の昇降率誤差制限部321bの出力は、比例ゲイン部331a_P及び比例ゲイン部332a_Pに入力される。
昇降率制限フィルタ321の昇降率誤差積分制限部321cの出力は、積分ゲイン部331a_I及び積分ゲイン部332a_Iに入力される。
昇降率制限フィルタ321の昇降率微分制限部321dの出力は、微分ゲイン部331a_D及び微分ゲイン部332a_Dに入力される。
スピード制限フィルタ322の速度誤差制限部322bの出力は、比例ゲイン部331b_P及び比例ゲイン部332b_Pに入力される。
スピード制限フィルタ322の速度誤差積分制限部322cの出力は、積分ゲイン部331b_I及び積分ゲイン部332b_I及び入力される。
スピード制限フィルタ322の速度微分制限部322dの出力は、微分ゲイン部331b_D及び微分ゲイン部332b_D及び入力される。
各比例ゲイン部331a_P、331b_P、332a_P、332b_Pは、PID制御のうち、比例ゲインを入力信号に付与する。比例ゲインは、翼11のティルト角及び/またはフラッペロン13のフラップ角に応じて制御される。
各積分ゲイン部331a_I、331b_I、332a_I、332b_Iは、PID制御のうち、積分ゲインを入力信号に付与する。積分ゲインは、翼11のティルト角及び/またはフラッペロン13のフラップ角に応じて制御される。
各微分ゲイン部331a_D、331b_D、332a_D、332b_Dは、PID制御のうち、微分ゲインを入力信号に付与する。微分ゲインは、翼11のティルト角及び/またはフラッペロン13のフラップ角に応じて制御される。
比例ゲイン部331a_Pの出力、積分ゲイン部331a_Iの出力及び微分ゲイン部331a_Dの出力は、加算器331a−addで加算される。
比例ゲイン部331b_Pの出力、積分ゲイン部331b_Iの出力及び微分ゲイン部331b_Dの出力は、加算器331b−addで加算される。
加算器331a−addの出力及び加算器331b−addの出力は、加算器333で加算される。
比例ゲイン部332a_Pの出力、積分ゲイン部332a_Iの出力及び微分ゲイン部332a_Dの出力は、加算器332a−addで加算される。
比例ゲイン部332b_Pの出力、積分ゲイン部332b_Iの出力及び微分ゲイン部332b_Dの出力は、加算器332b−addで加算される。
加算器333の出力は、加算器334で初期ピッチ姿勢角コマンド値(thecom0)と加算され、ピッチコマンド制限部337に入力される。
加算器335の出力は、加算器336で初期スロットル・コマンド値(thrcom0)と加算され、スロットル・コマンド制限部338に入力される。
ピッチコマンド制限部337は、ピッチ姿勢角コマンドの最大値及び最小値を制限する。
ピッチコマンド制限部337の出力(θcmd)は、ピッチ姿勢保持(制御)系(Pitch SCAS)31aに入力される(図4参照)。
スロットル・コマンド制限部338は、スロットル・コマンドの最大値及び最小値を制限する。
スロットル・コマンド制限部338の出力(thrcom)は、スロットル駆動系(ThrDrive)31bに入力される(図4参照)。
コマンド入力は、昇降率コマンド(roccmd)及び前進速度コマンド(SPDcmd)の2コマンドによる。
以上のとおり構成された制御則の縦のループである縦誘導則生成部としての飛行経路&速度保持系(Flight Path & SPD Cntrl)32aでは、昇降率コマンド(roccmd)及び前進速度コマンド(SPDcmd)の2つのコマンドが入力されると、ピッチ姿勢角コマンド(θcmd)及びスロットル・コマンド(thrcmd)の2つ操縦コマンド出力が同時に生成される。上記の操縦コマンド出力を生成するための機体状態パラメータ(センサ信号)として、昇降率及び対気(または対地)速度信号が用いられる。
本実施形態に係る飛行経路&速度保持系(Flight Path & SPD Cntrl)32aでは、コマンド生成のためのゲインを、翼11のティルト角及び/またはフラッペロン13のフラップ角に応じて変更する。典型的には、翼11のティルト角に応じてコマンド生成のためのゲインをあらかじめ設定した値に変化させる。つまり、翼11のティルト角及び/またはフラッペロン13のフラップ角によるスケジューリングを行っている。
この方法により、誘導操縦に用いるコマンド軸、すなわちピッチ姿勢コマンド及びスロットル・コマンドの使用配分を適切に変化させる。
例えば、翼11のティルト角90degの垂直離着陸モードでは、前進速度は主としてピッチ姿勢コマンドを使用して変化させ、昇降率はスロットル・コマンドを変化させることによって誘導操縦する。
これに対して、翼11のティルト角0degの飛行機モードでは、前進速度を主としてスロットル・コマンドを使用して変化させ、昇降率をピッチ姿勢コマンドで変化させることによって誘導操縦する。
遷移モードでは,翼11のティルト角及び/またはフラッペロン13のフラップ角に応じてこれらの使用配分が徐々に変化する。
これによって、遷移飛行による速度や翼11のティルト角の変化に対応した適切な誘導操縦が可能となり、前進速度及び昇降率を保持・追従することが可能となる。
操縦コマンド出力(ピッチ姿勢角コマンド(θcmd)及びスロットル・コマンド(thrcmd))は、姿勢制御則である操縦・制御則系(SCAS:Stability and Control Augmentation System)31へ送られ自動誘導飛行が可能となる
[制御則の横・方向のループ]
図8〜図10は、誘導則系32のうち、制御則の横・方向のループである横・方向誘導則生成部としての機首方位&横進速度保持系(Hdg & VY Cntrl)32bの構成を示す図である。図8は機首方位コマンド制限フィルタ341、図9は横進速度誤差制限フィルタ342及び図10はPID制御部350の構成を示している。
図8に示す機首方位コマンド制限フィルタ341は、機首方位コマンド制限部341aと、機首方位誤差制限部341bと、機首方位誤差積分制限部341cと、機首方位微分制限部341dとを有する。
機首方位コマンド制限部341aは、機首方位コマンドの最大値及び最小値を制限する。機首方位コマンド制限部341aの最大値及び最小値は、翼11のティルト角及び/またはフラッペロン13のフラップ角に応じて制御される。
機首方位コマンド制限部341aの出力にGPS/INSセンサ23で検出された機首方位(Ψ)が加算され、加算値が機首方位誤差制限部341b、機首方位誤差積分制限部341c及び機首方位微分制限部341dに入力される。
機首方位誤差制限部341bは、機首方位誤差の最大値及び最小値を制限する。機首方位誤差積分制限部341cは、機首方位誤差の積分値の最大値及び最小値を制限する。機首方位微分制限部341dは、機首方位の微分値の最大値及び最小値を制限する。
図9に示す横進速度誤差制限フィルタ342は、横進速度コマンド制限部342aと、横進速度誤差制限部342bと、横進速度誤差積分制限部342cと、横進速度微分制限部342dとを有する。
横進速度コマンド制限部342aは、横進速度コマンドの最大値及び最小値を制限する。横進速度誤差制限部342bは、横進速度誤差の最大値及び最小値を制限する。横進速度誤差積分制限部342cは、横進速度誤差の積分値の最大値及び最小値を制限する。横進速度微分制限部342dは、横進速度の微分値の最大値及び最小値を制限する。
図10に示すPID制御部350は、機首方位系PID制御部351と、横進速度系PID制御部352と、加算器353、354と、機首方位コマンド制限部355と、横進速度誤差コマンド制限部356とを有する。
機首方位系PID制御部351及び横進速度系PID制御部352のそれぞれは、機首方位に関するPID制御系351a、352aと、横進速度に関するPID制御系351b、352bとを有する。
図8に示した機首方位コマンド制限フィルタ341の各出力は、それぞれ、PID制御系351a及びPID制御系352aに入力され、図9に示した横進速度誤差制限フィルタ342の出力は、それぞれ、PID制御系351b、352bに入力される。
PID制御系351aは、比例ゲイン部351a_Pと、積分ゲイン部351a_Iと、微分ゲイン部351a_Dと、加算器351a−addとを有する。
PID制御系351bは、比例ゲイン部351b_Pと、積分ゲイン部351b_Iと、微分ゲイン部351b_Dと、加算器351b−addとを有する。
PID制御系352aは、比例ゲイン部352a_Pと、積分ゲイン部352a_Iと、微分ゲイン部352a_Dと、加算器352a−addとを有する。
PID制御系352bは、比例ゲイン部352b_Pと、積分ゲイン部352b_Iと、微分ゲイン部352b_Dと、加算器352b−addとを有する。
機首方位コマンド制限フィルタ341の機首方位誤差制限部341bの出力は、比例ゲイン部351a_P及び比例ゲイン部352a_Pに入力される。
機首方位コマンド制限フィルタ341の機首方位誤差積分制限部341cの出力は、積分ゲイン部351a_I及び積分ゲイン部352a_Iに入力される。
機首方位コマンド制限フィルタ341の機首方位微分制限部341dの出力は、微分ゲイン部351a_D及び微分ゲイン部352a_Dに入力される。
横進速度誤差制限フィルタ342の横進速度誤差制限部342bの出力は、比例ゲイン部351b_P及び比例ゲイン部352b_Pに入力される。
横進速度誤差制限フィルタ342の横進速度誤差積分制限部342cの出力は、積分ゲイン部351b_I及び積分ゲイン部352b_I及び入力される。
横進速度誤差制限フィルタ342の横進速度微分制限部342dの出力は、微分ゲイン部351b_D及び微分ゲイン部352b_D及び入力される。
各比例ゲイン部351a_P、351b_P、352a_P、352b_Pは、PID制御のうち、比例ゲインを入力信号に付与する。比例ゲインは、翼11のティルト角及び/またはフラッペロン13のフラップ角に応じて制御される。
各積分ゲイン部351a_I、351b_I、352a_I、352b_Iは、PID制御のうち、積分ゲインを入力信号に付与する。積分ゲインは、翼11のティルト角及び/またはフラッペロン13のフラップ角に応じて制御される。
各微分ゲイン部351a_D、351b_D、352a_D、352b_Dは、PID制御のうち、微分ゲインを入力信号に付与する。微分ゲインは、翼11のティルト角及び/またはフラッペロン13のフラップ角に応じて制御される。
比例ゲイン部351a_Pの出力、積分ゲイン部351a_Iの出力及び微分ゲイン部351a_Dの出力は、加算器351a−addで加算される。
比例ゲイン部351b_Pの出力、積分ゲイン部351b_Iの出力及び微分ゲイン部351b_Dの出力は、加算器351b−addで加算される。
加算器351a−addの出力及び加算器351b−addの出力は、加算器353で加算される。
比例ゲイン部352a_Pの出力、積分ゲイン部352a_Iの出力及び微分ゲイン部352a_Dの出力は、加算器352a−addで加算される。
比例ゲイン部352b_Pの出力、積分ゲイン部352b_Iの出力及び微分ゲイン部352b_Dの出力は、加算器352b−addで加算される。
加算器352a−addの出力及び加算器352b−addの出力は、加算器354で加算される。
加算器353の出力は、ロール姿勢コマンド制限部355に入力される。
加算器354の出力は、ヨー・スティック・コマンド制限部356に入力される。
ヨー・スティック・コマンド制限部355は、ヨー・スティック・コマンドの最大値及び最小値を制限する。ヨー・スティックの最大値及び最小値は、翼11のティルト角及び/またはフラッペロン13のフラップ角に応じて制御される。
横進速度誤差コマンド制限部356の出力(Φcmd)は、ロール姿勢保持(制御)系(RollSCAS)31dに入力される(図4参照)。
横進速度誤差コマンド制限部356は、横進速度誤差コマンドの最大値及び最小値を制限する。
横進速度誤差コマンド制限部356の出力(δystickcom)は、横・方向のループの主幹操縦系(PFCS)31eに入力される(図4参照)。
以上のとおり構成された制御則の横・方向のループである横・方向誘導則生成部としての機首方位&横進速度保持系(Hdg & VY Cntrl)32bでは、機首方位コマンド(Ψcmd)及び横進速度コマンド(VYcmd)の2つのコマンドが入力されると、ロール姿勢角コマンド(Φcmd)及びヨー・スティック・コマンド(δΨstickcmd)の2つの操縦コマンド出力が同時に生成される。操縦コマンド出力を生成するための機体状態パラメータ(センサ信号)としては、機首方位若しくはトラック角及び横進速度信号が用いられる。
本実施形態に係る制御則の横・方向のループである横・方向誘導則生成部としての機首方位&横進速度保持系(Hdg & VY Cntrl)32bでは、縦のループと同様に、コマンド生成のためのゲインを、翼11のティルト角及び/またはフラッペロン13のフラップ角に応じて制御する。典型的には、翼11のティルト角に応じてコマンド生成のためのゲインをあらかじめ設定した値に変化させる。つまり、翼11のティルト角及び/またはフラッペロン13のフラップ角によるスケジューリングを行っている。
この方法により、誘導操縦に用いるコマンド軸、すなわちロール姿勢コマンド及びヨー・スティック・コマンドの使用配分を適切に変化させる。
例えば、翼11のティルト角90degの垂直離着陸モードでは、機首方位は主としてヨー・スティック・コマンドを使用して変化させ、横進速度はロール・コマンドを使用して変化させることによって誘導操縦する。
これに対して、翼11のティルト角0degの飛行機モードでは、機首方位を主としてロール姿勢角で変化させ(すなわち旋回)、横進速度をヨー・スティック・コマンドで変化させる方法で誘導操縦する。
遷移モードでは,翼11のティルト角及び/またはフラッペロン13のフラップ角に応じてこれらの使用配分が徐々に変化する。
これによって、遷移飛行による速度や翼11のティルト角及び/またはフラッペロン13のフラップ角の変化に対応した適切な誘導操縦が可能となり、機首方位及び横進速度を保持・追従することが可能となる。
操縦コマンド出力は、姿勢制御則である操縦・制御則系(SCAS:Stability and Control Augmentation System)31へ送られ自動誘導飛行が可能となる
[実施例1 飛行シミュレーション]
機体の飛行運動特性を模擬したシミュレーション用ソフト(村岡浩治,佐藤昌之,山本亮二,QTW飛行シミュレーション・プログラム SimQTW(QTW Flight Simulation Program) Ver.1, JAXA PJ0113 (2016/10/12))に対し、本発明に係る「誘導則」を組み込んで、飛行シミュレーションを実施した。
模擬した4発ティルト翼型VTOL機(McArt−3)の諸元を表2に示す。この機体は後述の飛行実証で使用した機体(図11A及び図11B参照)をモデル化したものである。
Figure 0006905221
センサ信号に相当するパラメータはシミュレーション・モデル内で算出され、それらを誘導則部分で(ソフトウェア上で)取り込んだ。
「航法則」は別途開発されたプログラム飛行機能をSimQTWに組み込んだ。この機能により、あらかじめユーザによって指定されたウェイポイント列からなる飛行計画を追従するための、昇降率コマンド、対気速度(前進速度)コマンド及び機首方位コマンドが生成される。横進コマンドは常にゼロとした。これらを入力コマンドとして「誘導則」へ(ソフトウェア上で)取り込んだ。
「誘導則」からの出力である、ピッチ姿勢角コマンド、ロール姿勢角コマンドを既存の「姿勢制御則」へ入力し、スロットル・コマンド及びヨー・スティック・コマンドを既存の主幹操縦系(PFCS: Primary Flight Control System)へ入力した。すなわち,誘導則の出力を「操縦・制御則系」へ入力した。
表3に「誘導則」に用いた設定パラメータ(ゲイン及びリミット値)の一覧を示す。フィードバックのゲインは比例項(P)、積分項(I)及び微分項(D)を付加した。
Figure 0006905221
Figure 0006905221
飛行シミュレーション用の飛行計画として図12A及び図12Bを用いた。飛行場上空に設定した周回状のウェイポイントを、ティルト角を変更しながら自動飛行することを意図した計画である。なお、ウェイポイントは図12A、図12Bのような周回状の飛行計画の定義のみではなく、目視外も含むより広範な飛行パターンとして定義することもできる。
図13A〜図13Sに飛行シミュレーション結果時歴を示す。なお、図13C〜図13SのX軸の値は全て一致しており、図13Sに示したとおりである。
飛行シミュレーションは、手動姿勢角コマンドによる操縦から自動(プログラム飛行)モードへTilt=50degでエンゲージすることと想定した。そのため、シミュレーションはTilt50degより開始、開始直後に自動(プログラム飛行)モードに切り替えた。
飛行開始後のティルト角変更は手動にて行う方法とし、シミュレーション用ソフト(SimQTW)上でオペレータが変更した。
また、速度コマンドの変更は、地上管制ソフトよりオペレータが入力した。
図13A〜図13Sからは以下のことがわかる。
「誘導則」は、「航法則」から生成された、昇降率コマンド、速度コマンド及び機首方位コマンドをすべてのティルト角(速度範囲)で良好に自動追従している。
「航法則」によるウェイポイントの切り替えによりレグ(直線経路)の変更を適切に自動実施している。
「誘導則」による自動旋回、機首方位変更により、水平面内のプログラム経路を良好に追従している。
これらにより、「誘導則」のアルゴリズム及び自動飛行機能により、「航法則」によるプログラム飛行実施を可能としていると結論する。
〔実施例2 飛行実証〕
図11A及び図11Bに示した4発ティルト翼型VTOL機(McArt−3)を用い飛行実証を実施した。
「誘導則」機能は、上記の飛行シミュレーションの実施例と同様に機体に搭載された制御計算機に組み込んだ(ソフトウェアの追加)。
機体の手動操縦(手動姿勢角コマンドによる)は、遠隔操縦装置(プロポ)を用いて行われる。
飛行経路は、地上管制ソフトにて作成されプログラム飛行経路として搭載制御計算機にモデム経由で送信される。
図14に飛行実証用の飛行計画を示した。飛行場上空に設定した120×70m四方周回状のウェイポイントを設定した。飛行空域の制約によりティルト角=50degでの自動飛行とした。プログラム飛行経路は地上管制ソフトで生成し、飛行前に機体へ送信(アップリンク)した。
図15A〜図15Wに飛行試験結果を示す。なお、図15C〜図15WのX軸の値は全て一致しており、図15Wに示したとおりである。
飛行実験場所周辺のおよそ120×70m四方のプログラム飛行経路を、Tilt90degにて手動離陸後、手動コマンドに切り替え上昇、Tilt70deg->50degと切り替えて加速・上昇をし、場周経路を1周した。
その後、自動(プログラム飛行)モードに175sec付近で切り替えている。
エンゲージ後は、機体の対気速度コマンド及び高度目標コマンドをおおむね良好に自動追従している。
ウェイポイントの切り替えによりレグ(直線経路)の変更を適切に自動実施している。
自動旋回、機首方位変更により、オーバーシュート現象はあるもの、水平面内のプログラム経路をおおむね良好に追従していることがわかる。
これらにより、開発した「誘導則」のアルゴリズム及び自動飛行機能は飛行試験においても良好に動作し、プログラム飛行を可能にしていると結論する。
[産業上の利用可能性]
(4発ティルト翼型)小型無人機用誘導制御システムとして
4発ティルト翼型小型無人機は、垂直離着陸能力と高速・長距離飛行能力を有することから、
・狭小地からの離着陸による災害発生時広域情報収集
・船舶甲板上などからの離着陸による魚群探知
・Point-To-Pointの貨物運搬
などといったミッションへの適用が期待される。これらのミッションを実施する際には、自動プログラム飛行が基本となるため、本発明機能の適用が極めて有望である。
(4発ティルト翼型)旅客機用の自動操縦システムとして
4発ティルト翼型旅客機は、6〜9人程度乗りビジネス機としてDoor−To−Doorの運航等による旅行時間短縮など利便性向上する新技術として期待される。このような旅客機はパイロットにより運航が行われるものの、パイロットのワークロード低減による安全性向上の観点から自動操縦システムが利用される。このような自動操縦システムを導入する場合、本発明による誘導則による構成を用いることが極めて有望である。
〔その他〕
本発明は、上記の実施形態などに限定されるものではなく、その技術思想の範囲内で様々な形態での実施が可能である。
例えば、上記の実施形態では、機体の形態の変化に係る形態パラメータとして、垂直離着陸機の主翼のティルト角を例にして説明したが、機体の形態の変化に係る形態パラメータとして、垂直離着陸機が搭載する高揚力デバイスにおける揚力を決定するパラメータなどを用いることも可能である。
また、上記の実施形態では、フィードバック誘導制御として、PID制御を例にして説明したが、フィードバック誘導制御として、H∞制御などを用いることが可能である。
更に、上記の実施形態では、垂直離着陸機として、4発ティルト翼型VTOL機を例にして説明したが、垂直離着陸機として、短距離離着陸機(STOL機)などを用いることが可能である。
1 4発ティルト翼型VTOL機
11 翼
25 システム状態センサ
30 制御計算機
32 誘導則系
32a 飛行経路&速度保持系(Flight Path & SPD Cntrl)
32b 機首方位&横進速度保持系(Hdg & VY Cntrl)
34 機体

Claims (9)

  1. 機体の第1の状態パラメータ、入力された昇降率コマンド及び前進速度コマンドから、前記機体の形態の変化に係る形態パラメータを用いたフィードバック誘導制御により、ピッチ姿勢角コマンド及びスロットル・コマンドを生成する縦誘導則生成部と、
    前記機体の第2の状態パラメータ、入力された機首方位コマンド及び横進速度コマンドから、前記形態パラメータを用いたフィードバック誘導制御により、ロール姿勢角コマンド及びヨー・スティック・コマンドを生成する横・方向誘導則生成部と
    を具備する垂直離着陸機の誘導制御装置。
  2. 請求項1に記載の垂直離着陸機の誘導制御装置であって、
    前記機体の形態の変化に係る形態パラメータは、前記垂直離着陸機の主翼のティルト角又は前記垂直離着陸機が搭載する高揚力デバイスにおける揚力を決定するパラメータである
    垂直離着陸機の誘導制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の垂直離着陸機の誘導制御装置であって、
    前記フィードバック誘導制御は、PID制御またはH∞制御である
    垂直離着陸機の誘導制御装置。
  4. 請求項1から3のうちいずれか1項に記載の垂直離着陸機の誘導制御装置であって、
    前記第1の状態パラメータは、昇降率及び対気速度信号若しくは対地速度信号であり、
    前記第2の状態パラメータは、機首方位及び横進速度信号である
    垂直離着陸機の誘導制御装置。
  5. 請求項1から4のうちいずれか1項に記載の垂直離着陸機の誘導制御装置であって、
    前記フィードバック誘導制御は、PID制御であって、
    前記縦誘導則生成部及び横・方向誘導則生成部のそれぞれは、前記PID制御の比例ゲイン、積分ゲイン及び微分ゲインの調整パラメータを、前記形態パラメータに基づき制御する
    垂直離着陸機の誘導制御装置。
  6. 請求項1から5のうちいずれか1項に記載の垂直離着陸機の誘導制御装置であって、
    前記縦誘導則生成部は、前記入力された昇降率コマンドの最大値及び最小値を制限する第1の入力フィルタと、前記入力された前進速度コマンドの最大値及び最小値を制限する第2の入力フィルタとを有し、前記第1及び第2のフィルタそれぞれの前記最大値及び最小値を前記形態パラメータに基づき制御し、
    前記横・方向誘導則生成部は、前記入力された機首方位コマンドの最大値及び最小値を制限する第3の入力フィルタと、前記出力されるロール姿勢角コマンドの最大値及び最小値を制限する第1の出力フィルタとを有し、前記第3のフィルタ及び第1の入力フィルタそれぞれの前記最大値及び最小値を前記形態パラメータに基づき制御する
    垂直離着陸機の誘導制御装置。
  7. 請求項1から6のうちいずれか1項に記載の誘導制御装置を備えた垂直離着陸機。
  8. 機体の第1の状態パラメータ、入力された昇降率コマンド及び前進速度コマンドから、前記機体の形態の変化に係る形態パラメータを用いたフィードバック誘導制御により、ピッチ姿勢角コマンド及びスロットル・コマンドを生成し、
    前記機体の第2の状態パラメータ、入力された機首方位コマンド及び横進速度コマンドから、前記形態パラメータを用いたフィードバック誘導制御により、ロール姿勢角コマンド及びヨー・スティック・コマンドを生成する
    垂直離着陸機の誘導制御方法。
  9. 機体の第1の状態パラメータ、入力された昇降率コマンド及び前進速度コマンドから、前記機体の形態の変化に係る形態パラメータを用いたフィードバック誘導制御により、ピッチ姿勢角コマンド及びスロットル・コマンドを生成し、
    機体の第2の状態パラメータ、入力された機首方位コマンド及び横進速度コマンドから、前記形態パラメータを用いたフィードバック誘導制御により、ロール姿勢角コマンド及びヨー・スティック・コマンドを生成する
    ステップをコンピュータに実行させる垂直離着陸機の誘導制御プログラム。
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