JPH0671616A - 改質木材 - Google Patents

改質木材

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Publication number
JPH0671616A
JPH0671616A JP22760792A JP22760792A JPH0671616A JP H0671616 A JPH0671616 A JP H0671616A JP 22760792 A JP22760792 A JP 22760792A JP 22760792 A JP22760792 A JP 22760792A JP H0671616 A JPH0671616 A JP H0671616A
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JP
Japan
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wood
coating film
container
reaction
acid catalyst
Prior art date
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Pending
Application number
JP22760792A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Ishikawa
博之 石川
Arihiro Adachi
有弘 足立
Hiroaki Usui
宏明 碓氷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP22760792A priority Critical patent/JPH0671616A/ja
Publication of JPH0671616A publication Critical patent/JPH0671616A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 木質感に優れるとともに、JAS汚染A試験
を満足する高い防汚性と、寸法安定性、耐熱水性、耐侯
性等を発現する改質木材を提供する。 【構成】 ホルマール化を施した木材の表面に薄い塗膜
を形成してなる改質木材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、住宅設備、建築材料
等として用いられる改質木材の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】木材に防汚性、耐侯性等を付与する方法
としては、木材表面に50〜100μm程度の塗膜を形
成して、その厚い塗膜により性能を発現する方法が一般
的であり、内外装を問わず建築材料に多く用いられてい
る。また、木材自体を改質して上記性能を発現する方法
としては、ホルマール化、アセチル化、WPC等があ
り、特にホルマール化は低含浸率で寸法安定性を付与す
る技術として有効である。
【0003】従来のホルマール化の処理法は、ホルムア
ルデヒド源として、パラホルムアルデヒド、トリオキサ
ン、テトラオキサン等が用いられ、反応触媒として塩化
水素、二酸化硫黄、塩化鉄、塩化マグネシウム、塩化ア
ンモニウム等の塩化物、硫酸鉄等の硫酸塩などが用いら
れ、気相、液相下で80〜120℃で加熱するものであ
った。特に、ホルムアルデヒド源としてトリオキサン、
テトラオキサン、触媒として二酸化硫黄、さらにホルム
アルデヒドへの分解促進助触媒として硫酸鉄等を用いて
気相処理を行った場合、酸による変色や強度劣化が小さ
いとされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、厚い塗膜を形
成する方法は、その塗膜により木質感が損なわれるとい
う欠点があり、木質感を必要とする部位には使用できな
いという問題点がある。また、木材自体の改質法として
有効なホルマール化においても、油性即乾インク、水性
インク、クレヨン等に汚染されず、JAS汚染A試験を
満足する高い防汚性は得られず、この方法により得られ
た改質木材は、高防汚性を必要とする部位には使用でき
ないという欠点があった。
【0005】そこで、この発明は、木質感に優れるとと
もに、JAS汚染A試験を満足する高い防汚性と、寸法
安定性、耐熱水性、耐侯性等を発現する改質木材を提供
することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の改質木材は、
ホルマール化の寸法安定性、防汚性、耐熱水性、耐侯性
等と塗膜の防汚性の双方を利用するものであって、ホル
マール化を施した木材の表面に薄い塗膜を形成してなる
ものである。塗膜の厚さは10〜30μmが好ましい。
【0007】以下に具体的にその手段について述べる。
まず、この発明に用いられる改質のための原料木材とし
ては、特に限定されず、原木丸太、製材品、スライス単
板、合板等が例示される。それらの樹種等についても限
定されることはない。この原料木材には、ホルマール化
が施される。ホルマール化の方法は、特に限定しない
が、好ましい方法は、たとえば、ホルムアルデヒド蒸気
と酸触媒の存在下で加熱を行う改質木材の製法におい
て、ホルムアルデヒド誘導体の蒸気濃度をホルムアルデ
ヒドモノマーに換算して30〜300モル/m3 (反応
容器容積)、酸触媒に対するモル比を10〜100と
し、かつ反応容器内圧力が500〜2000torrで処理
するのである。
【0008】ホルマール化の従来処理は、減圧状態でホ
ルムアルデヒド誘導体を加熱し、木材内に気体を浸透、
拡散させる方法であり、ホルムアルデヒド誘導体の濃度
は反応容器容積当たり20モル/m3 以下、酸触媒に対
するモル比は5以下、また、反応容器容積当たりの木材
処理容積は約0.005程度という低いものであった。
この従来の方法で処理を行った木材は、木材表面から内
部に2〜3ミリ程度までしか反応が生じず、また、反応
率も低いため、特に材厚が厚くなると十分な性能が得ら
れないという欠点を持っていた。また、同条件下で反応
容器容積当たりの木材量を増やした場合、木材当たりの
ホルムアルデヒド誘導体量が相対的に低くなり、得られ
た改質木材は十分な性能が得られず、かつ木材の変色も
大きいものであった。
【0009】その点、上記好ましいホルマール化の方法
によれば、上記のような問題がなく、木材内部まで均一
にホルマール化が可能となるため、厚板処理が可能とな
り、反応率も向上する。また、酸触媒のホルムアルデヒ
ドに対する量のバランスもとれ弱酸として有効に作用す
るため、得られた改質木材の変色も著しく小さく木質感
に優れたものとなる。さらに、木材当たりの必要薬剤量
を維持したまま、反応容器容積当たりの木材量を増加さ
せることが可能となるので、生産性の向上、コストの削
減も可能となる。 原料木材は、余分な水分を取り除
き、適度な含水率に調整を行う必要がある。これは、ホ
ルマール化時に余分な水分があると、ホルムアルデヒド
モノマーが水分により重合し、オキシメチレン鎖となり
やすく、そのような場合の寸法安定性への効果は小さく
なり、また、酸触媒との作用により木材の変色が大きく
なるためである。含水率は、繊維飽和点以下が望まし
く、たとえば0〜10%程度が望ましい。
【0010】反応容器容積当たりの処理木材容積は、
0.01〜0.2m3 /m3 が好ましい。ホルムアルデ
ヒド誘導体蒸気源は、パラホルムアルデヒド、トリオキ
サン、テトラオキサンであり、これらは1種、または2
種以上で用いることが可能であるが、トリオキサン、テ
トラオキサンは、固体ではホルマリン臭がなく、また容
易に昇華し、分解時にホルムアルデヒドモノマーが得や
すいという利点を有するため、トリオキサン、テトラオ
キサンを単独、もしくは併用で用いることが望ましい。
【0011】ホルマール化触媒は、塩化水素、塩化亜
鉛、塩化鉄、塩化マグネシウム、塩化アンモニウム等の
塩化物、硫酸鉄等の硫酸塩、及びホウ酸とそれらの塩、
二酸化硫黄等の酸触媒であり、これらは1種、または2
種以上で用いることが可能である。二酸化硫黄は、ホル
ムアルデヒドと水と反応してヒドロキシメチルスルホン
酸を生じ、これが有効に架橋を促進し、また、弱酸であ
るため処理後の木材の強度劣化が小さいとされており、
これを用いることが望ましい。
【0012】用いられる濃度は、誘導体が分解してホル
ムアルデヒドモノマーになった場合で30〜300モル
/m3 (反応容器容積)、かつ酸触媒に対するモル比は
10〜100であり、その時の容器内の圧力は500〜
2000torrとなる。したがって、用いる容器は耐圧性
が必要である。このような圧力状態でホルマール化を行
うと、ホルムアルデヒドの木材内への拡散が促進される
ために、処理可能な木材の材厚、処理量が大きくなると
ともに、木材重量当たりの反応率も大きくなる。また、
酸触媒のホルムアルデヒドに対する量のバランスがとれ
弱酸として有効に作用するため、木材の変色も著しく小
さいものとなる。
【0013】処理方法は、まず、木材、ホルムアルデヒ
ド誘導体、さらに必要に応じ液体あるいは固体の酸触媒
を反応容器内に入れ、真空ポンプを用いて減圧状態にす
る。減圧度は300torr以下が望ましい。その後、酸触
媒として気体の酸触媒を所定量入れた後、容器を加熱す
る。加熱温度は90〜120℃が望ましい。
【0014】次に、所定時間加熱し反応させた後、反応
容器内の気体を加熱下で減圧排気することにより、木材
内の未反応気体がほとんど取り除かれたホルマール化木
材を得ることができる。最後に、このホルマール化木材
の表面に塗装を行い、表面に10〜30μmの塗膜を形
成し、改質木材を得る。この塗膜は特に限定されず、内
・外装用の市販の塗料が用いられるが、特にF、Si系
の塗料は防汚性の向上に有効である。
【0015】
【作用】この発明によれば、木材自体がホルマール化に
より改質されているため、寸法安定性、耐熱水性、耐候
性等を有し、しかも、その表面が薄い塗膜で覆われてい
るので、ホルマール化と塗膜の作用が合わさって防汚性
が非常に向上する。木材自体がホルマール化で処理され
ているため、表面の塗膜は薄くてよい。このように、木
材表面の塗膜が薄いため、塗装を施した後も木質感を維
持している。
【0016】
【実施例】次に、この発明を実施例と比較例によってさ
らに具体的に説明する。 −実施例1− 木材のホルマール化は以下の手順で行った。ほぼ乾燥状
態にある幅160mm×厚さ2mm×長さ400mmのひのき
木材単板15枚と、トリオキサンをホルムアルデヒドモ
ノマー換算で240モル/m3 、および硫酸鉄(Fe
2(SO4)3 )を0.5モル/m3 とをあらかじめ昇温し
た加圧可能な20リットル容積の反応容器に入れる。次
に、容器を密閉し、容器内を真空ポンプを用いて減圧状
態(50torr)にした後、二酸化硫黄(SO2 )を容器
内に3.0モル/m3 導入する。その後、容器を100
℃で24時間加熱保持した後、容器内の残留ガスを十分
に減圧排気し、ホルマール化木材を得た。
【0017】次に、このホルマール化を施した木材の表
面に、厚さ10μmの塗膜(F系塗料:DNT製、Vフ
ロン)を形成し、改質木材を得た。得られた改質木材の
性能はJAS汚染A試験における油性即乾インクによる
汚染性で評価し、汚染の程度は色差計を用い、試験前後
の色差△E(Lab値による)を測定した。なお、評価
基準は以下とした。
【0018】 ※評価基準;○:汚染なし (△E=0 ) △:少し汚染 (△E≦10) X:△以上の汚染(△E>10) また木質感の評価は、光沢度計による光沢度(60°反
射による)で評価した。なお、得られた改質木材の性能
は表1に示す。
【0019】−実施例2〜5− 実施例1と同様の処理を施したホルマール化木材の表面
に表1に示す塗膜を形成し、改質木材を得た。得られた
木材の性能も同様に表1に示す。 −比較例1− ホルマール化、塗装を施さない無処理木材の性能を表1
に示す。
【0020】−比較例2− 実施例1と同様の処理を施したホルマール化木材の表面
に表1に示す塗膜を形成し、改質木材を得た。得られた
木材の性能も同様に表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】この発明にかかる改質木材は、木質感に
優れるとともに、高い防汚性と、寸法安定性、耐熱水
性、耐侯性等を発現するものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホルマール化を施した木材の表面に塗膜
    を形成してなる改質木材。
  2. 【請求項2】 塗膜の厚さが10〜30μmである請求
    項1記載の改質木材。
JP22760792A 1992-08-26 1992-08-26 改質木材 Pending JPH0671616A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22760792A JPH0671616A (ja) 1992-08-26 1992-08-26 改質木材

Applications Claiming Priority (1)

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JP22760792A JPH0671616A (ja) 1992-08-26 1992-08-26 改質木材

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JPH0671616A true JPH0671616A (ja) 1994-03-15

Family

ID=16863599

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JP22760792A Pending JPH0671616A (ja) 1992-08-26 1992-08-26 改質木材

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107971194A (zh) * 2017-12-21 2018-05-01 安徽明豪实木家俱有限公司 一种提升木制品耐污性能的方法

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