JPH0671416A - 精密鋳造用メルティングストックの製造方法と その装置 - Google Patents

精密鋳造用メルティングストックの製造方法と その装置

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JPH0671416A
JPH0671416A JP23053092A JP23053092A JPH0671416A JP H0671416 A JPH0671416 A JP H0671416A JP 23053092 A JP23053092 A JP 23053092A JP 23053092 A JP23053092 A JP 23053092A JP H0671416 A JPH0671416 A JP H0671416A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 レビテーション溶解した溶融金属14を金属
製パイプ13に吸上げてメルティングストックを製造す
る。このための装置を、溶解室11とその上方の吸上げ
室12とを有し、吸上げ室12には吸上げパイプ13を
垂設し、パイプ下端を溶解室11内の溶融金属14に接
触させ、溶解室11と吸上げ室12との雰囲気圧力の差
によって溶融金属14を吸上げパイプ13に吸上げるよ
うにする。 【効果】 活性で高融点のチタンやその合金等の金属の
精密鋳造用に有用なメルティングストックを、均一、か
つ高品質なものとして、高効率、そして高い生産性で製
造可能とする。製造コストの大幅な低減化を可能とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、精密鋳造用メルティ
ングストックの製造方法とそのための装置に関するもの
である。さらに詳しくは、この発明は、活性で融点の高
いチタンおよびその合金等の精密鋳造に有用な、高効率
で生産性が高く、製造コストの低減化を図ることのでき
る、精密鋳造用母材としてのメルティングストックの製
造方法とそのための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来一般の精密鋳造方法は、
ルツボ炉等の溶解炉で溶かした母材溶湯を、ロストワッ
クス法等で作成したセラミックスシェル鋳型に鋳込んで
凝固させるものであった。この精密鋳造法は、寸法精度
の優れた、鋳肌の奇麗な製品が得られることから、複雑
形状製品の製造法として広く用いられている。
【0003】しかしながらこの鋳造方法の場合、特に母
材が活性金属である場合、これを溶解炉で溶解したと
き、あるいは取鍋に取ったときに、溶湯が炉材の耐火材
と反応し、汚染されてしまうという困難な問題があっ
た。たとえばTiを例にとると、自動車エンジンのター
ボチャージャーに使用するホットホイール等の軽量かつ
耐熱性を要求される機械部品は、チタンまたはその合金
の精密鋳造により製造されているが、これを溶解炉で溶
かしたときには、Ti溶湯が炉材のアルミナ(Al 2
3 )等のセラミックスと反応してTiO2 を生成し、酸
素をピックアップしてしまう。そして、このように酸素
を取り込んでしまうと材料特性が低下し、鋳造品が脆く
弱くなる。
【0004】また、溶湯を鋳型に流し込んで固化させる
際には引け巣を防止するために通常押湯を用いるが、こ
の押湯が1回限りで使い捨てされるために材料の歩留り
が悪く、しかも一定量の母材金属を多量に溶解した上こ
れを1回毎鋳型に鋳込むことから、生産能率が悪いとい
う問題があった。炉材セラミックスとの反応を回避する
ために、溶解をスカル炉を用いたアーク溶解とすること
も多いが、この溶解法の場合には溶湯温度を高くするこ
とができない。溶湯温度が低い条件下に、鋳型と溶湯と
の反応を抑制するため鋳型の予熱温度を低くすると、溶
湯を鋳型の隅々まで行きわたらせることが困難になる。
【0005】こうした湯回り不良をなくすために、遠心
力を利用した鋳造法が知られているが、装置が大掛りに
なり能率が悪いばかりか、湯流れの乱れに起因する空洞
欠陥が生じやすいという欠点があった。そこで、この発
明の発明者は、このような従来の精密鋳造技術の欠点を
打破し、チタンやその合金のような活性で高融点の金属
を能率よく鋳造することができ、かつ高い良品率を実現
することのできる新しい精密鋳造装置をすでに提案して
いる。
【0006】この新しい鋳造装置は、たとえば図1に例
示したように、金属を誘導加熱により溶融する溶解室
(1)と、溶融金属を鋳造する鋳型(3)を収容した鋳
造室(2)とを、前者を下方に後者を上方に、両者を横
方向にスライドさせて接続し、また遮断することができ
るように配置し、鋳造室(2)は内外二重筒構造で室の
上部と下部とを気密に区分して上部に鋳型(3)を保持
するとともに、鋳型(3)下部に設けたスノート(4)
を二重筒の摺動により溶解室(1)内の溶融金属(5)
に対して進退可能に設け、溶解室(1)と鋳造室(2)
との雰囲気ガスおよびその圧力を制御する手段を付加し
てなるものである。
【0007】この鋳造装置においては、溶融すべき金属
は、その内径に適合する断面形状の母材(6)の形で下
方から供給され、溶解−鋳造により消費された分を、こ
の母材(6)を押し上げることにより補給する。誘導コ
イル(7)により加熱され溶融した金属は、その内部の
渦電流によってもたらされる反撥力によって溶融金属
(5)の湯柱となって、ルツボ壁とはほとんど接触せず
に存在する。
【0008】誘導加熱による溶解は、スカル炉とちがっ
て溶湯に任意のスーパーヒートを与えることができる。
溶融金属(5)の温度が鋳造に適する温度に達したなら
ば、図1の配置のように溶解室(1)に対して鋳造室
(2)をスライドさせ、前者の真上に後者を位置させた
のち、前記の二重筒構造により、鋳造室の上部を下方に
移動させ、鋳型(3)の下部に設けたスノート(4)を
溶融金属(5)中に浸漬する。ここで溶解室(1)(お
よび鋳造室下部)のアルゴン(Ar)等によるガス圧力
と鋳造室上部のガス圧力とを制御し、両者の間に、溶融
金属(5)をスノート(4)を通して吸い上げるに足る
圧力差を与えることによって、溶融金属(5)鋳型
(3)内に移行させる。
【0009】その後、鋳造室上部を上昇後退させて、鋳
造室(2)全体を横方向にスライドすれば、溶解室
(1)との間は遮断され、鋳造室上部の蓋を開いて鋳型
(3)をとり出し、鋳造品を得る。その間、溶解室
(1)においては再び金属の溶融と加熱が行なわれ、次
のサイクルのための溶湯が形成される。鋳造室には、い
うまでもなく新しい鋳型を配置する。
【0010】たとえば以上の通り例示することのできる
精密鋳造装置は、それまでの鋳造技術の欠点を克服する
ものとして、活性で、融点の高いチタンやその合金の鋳
造に極めて有用なものであった。しかしながら、このよ
うな優れた特徴のある精密鋳造装置ではあるが、発明者
によるその後の検討において、高い生産性での低コスト
での製造を可能とするためには、溶融金属を供給するた
めの母材(6)について、これをより高純度品としつ
つ、しかも効率的に製造して安定供給することが望まれ
ていもいた。
【0011】それと言うのも、この母材(6)のメルテ
ィングストックは、精密鋳造における品質を左右し、し
かもその製造と供給が、鋳造工程の生産性を左右するか
らであった。また、通常、この母材(6)については溶
湯の注型鋳込みにより製造していたが、その効率の向上
には限界があったからである。
【0012】そこで、この発明は、以上の通りの新しい
精密鋳造装置の特徴を生かしつつ、かつ、そのための母
材のメルティングストックの製造効率の向上を図ること
のできる新しい手段を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明は、
上記の課題を解決するものとして、レビテーション溶解
した溶融金属を金属製パイプに吸上げてメルティングス
トックを製造することを特徴とする精密鋳造用メルティ
ングストックの製造方法を提供する。また、この発明
は、この方法のための装置として、溶解室とその上方の
吸上げ室とを有し、吸上げ室には吸上げパイプを垂設
し、パイプ下端を溶解室内の溶融金属に接触させ、溶解
室と吸上げ室との雰囲気圧力の差によって溶融金属を吸
上げパイプに吸上げる精密鋳造用メルティングストック
の製造装置をも提供する。
【0014】
【作用】金属パイプ内に溶融金属を吸上げるこの発明の
方法によって、所定の径の長さの精密鋳造用母材として
のメルティングストックは高効率で製造することができ
る。そして、精密鋳造と同様に周囲の不純物質の混入も
効果的抑制し、高品質での製造も可能とする。
【0015】以下、実施例を示し、さらに詳しくこの発
明の方法と装置について説明する。
【0016】
【実施例】図2は、この発明の方法のための装置断面図
を例示したものである。たとえばこの図2に示したよう
に、この発明のメルティングストック製造のための装置
は、溶解室(11)とその上方に配置する吸上げ室(1
2)とを有し、この溶解室(11)と吸上げ室(12)
との雰囲気は、遮断され、構造的にも区画されている。
【0017】吸上げ室(12)には、その内部に吸上げ
用の鋳型としての金属製パイプ(13)の上端部を配置
し、その外部には、この金属製パイプ(13)を垂設し
ている。そして、金属製パイプ(13)の下端は、誘導
加熱によりレビテーション溶解された溶融金属(14)
に接している。このような構造からなる装置において、
溶解室(11)と吸上げ室(12)との雰囲気に圧力差
を生じさせ、吸上げ室(12)の圧力をより低くする。
すると、溶融金属(14)は、この圧力差によって金属
製パイプ(13)内に吸上げられる。この場合の雰囲気
は、これまでと同様に、メルティングストックに鋳造す
る金属に対して不活性なガスとすべきであって、チタン
およびチタン合金にはアルゴンが適当である。両室にお
ける雰囲気ガスの圧力差の与え方にはつぎの諸態様があ
り、そのいずれを採用してもよい。
【0018】イ)溶解室(11)内がほぼ大気圧であっ
て、吸上げ室(12)内はそれより50〜760Tor
r低い圧力、 ロ)溶解室(11)内が大気圧より低い圧力であって、
吸上げ室(12)内はそれよりさらに低い圧力、 ハ)吸上げ室(12)内がほぼ大気圧であって、溶解室
(11)内がそれより高い圧力、 ニ)溶解室(11)内が大気圧より高い圧力であって、
吸上げ室(12)内が大気圧より低い圧力。
【0019】適量の溶融金属(14)が金属製パイプ
(13)内に注入されたならば、短時間そのまま保持す
ることによって溶融金属が凝固するから、ガス圧力の差
を解消する。それにより、余分の溶融金属が溶解室
(1)内に戻り、再び誘導加熱を受けることになる。金
属製パイプ(13)としては、鉄もしくは溶融金属の一
成分以上を含有する金属とすることが好ましい。
【0020】また、このパイプ(13)の先端には、ガ
ス抜き用の耐火性フィルター(15)として、多孔質セ
ラミック蓋を配置することが有利でもある。このフィル
ター(15)は溶融金属(14)の吸上げ時のストッパ
ーとして、また吸上げ速度の制御材として作用するから
である。実際、この発明の装置を用い、コールドクルー
シブル方式のレビテーション溶解で、約30kgのTi
Alを溶解し、これを内径80mm×1000mmの2
本の鉄製パイプに吸上げてただちに電源を遮断して、T
iAlを凝固した後に炉から取り出した。鉄パイプの上
端には排気系への湯玉混入を防止するために耐火物製の
フィルターを配置した。このように製造したメルティン
グストックは溶解および鋳造時の汚染がなく清浄な品質
であり、これを再度溶解して精密鋳造品を作る際の問題
もなかった。
【0021】
【発明の効果】この発明により、以上詳しく説明した通
り、活性で高融点のチタンやその合金等の金属の精密鋳
造用に有用なメルティングストックを、均一、かつ、高
品質なものとして、高効率、そして高い生産性で製造可
能とする。製造コストの大幅な低減化を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】精密鋳造装置を例示した断面図である。
【図2】この発明のメルティングストック製造装置の部
分断面図である。
【符号の説明】
1 溶解室 2 鋳造室 3 鋳型 4 スノート 5 溶融金属 6 母材 7 ヒーター 11 溶解室 12 吸上げ室 13 金属製パイプ 14 溶融金属 15 ガス抜き用耐火性フィルター

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レビテーション溶解した溶融金属を金属
    製パイプに吸上げてメルティングストックを製造するこ
    とを特徴とする精密鋳造用メルティングストックの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 鉄もしくは溶融金属の一以上の成分を含
    有する金属のパイプに溶融金属を吸上げる請求項1の精
    密鋳造用メルティングストックの製造方法。
  3. 【請求項3】 溶解室とその上方の吸上げ室とを有し、
    吸上げ室には吸上げパイプを垂設し、パイプ下端を溶解
    室内の溶融金属に接触させ、溶解室と吸上げ室との雰囲
    気圧力の差によって溶融金属を吸上げパイプに吸上げる
    精密鋳造用メルティングストックの製造装置。
  4. 【請求項4】 パイプ先端部にガス抜き用の耐火性フィ
    ルターを配置した請求項3の製造装置。
JP23053092A 1992-08-28 1992-08-28 精密鋳造用メルティングストックの製造方法とその装置 Expired - Fee Related JP3149556B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5738163A (en) * 1995-06-26 1998-04-14 Daido Tokushuko Kabushiki Kaisha Levitation melting method and a levitation melting and casting device

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5738163A (en) * 1995-06-26 1998-04-14 Daido Tokushuko Kabushiki Kaisha Levitation melting method and a levitation melting and casting device

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