JPH0671414B2 - 鉄ミネラル補給物 - Google Patents

鉄ミネラル補給物

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JPH0671414B2
JPH0671414B2 JP63165780A JP16578088A JPH0671414B2 JP H0671414 B2 JPH0671414 B2 JP H0671414B2 JP 63165780 A JP63165780 A JP 63165780A JP 16578088 A JP16578088 A JP 16578088A JP H0671414 B2 JPH0671414 B2 JP H0671414B2
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    • A23L2/00Non-alcoholic beverages; Dry compositions or concentrates therefor; Their preparation
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、ある鉄化合物を含むミネラル補給物、並びに
それを含有する食品及び飲料に関する。本発明の鉄化合
物は口に合い、安定であって、食品及び飲料を強化する
ために用いることができる。しかも、この鉄化合物はカ
ルシウムミネラル補給物、特にカルシウムシトレート
(citrate)‐マレート(malate)と相容的であって、
その結果混合鉄‐カルシウムミネラル補給物の処方を可
能にしている。
発明の背景 ヒト及び家畜用のビタミン及びミネラル補給物は一般的
である。最近、ある群の人々はある疾患状態を予防又は
軽減するためにミネラル類の高摂取を必要とすることが
認識されるようになった。
例えば、ある貧血の医療管理は、1日の鉄摂取量を増加
させることによってうまく操作することができる。一部
のダイエット、即ち激しい身体的運動の場合には、バラ
ンスのとれた食事と考えられるものから通常得られる量
以上の多量のミネラル摂取を要するであろう。
市販品のようなミネラル補給物は、高ミネラル摂取が望
ましい多くの環境下で有用である。しかしながら別々の
ミネラル補給物摂取を要する療法に固執すると最適状態
には達しない結果となってしまうが、その理由は単にか
かる療法ではユーザーの通常の習慣及び慣行に変化を要
求するからである。ミネラル類が日常的な食品及び飲料
中に含まれていることがより好都合であり、その結果そ
れらはユーザー側で余計な注意、計画及び実行をせずと
も摂取されるようになるであろう。
食品及び飲料にミネラル補給物を加えることに関係する
問題は十分に認識されている。例えば、多くのこのよう
な補助物はやや不溶性であって、そのため飲料ではさほ
ど有用でなく、あるいは悪い味又は許容しえない口内感
をもち易い。鉄補給物は食物を変色させるか、又は感覚
的に不適当である傾向をもつ。しかも、鉄補給物を含む
食品及び特に飲料を処方することは特に困難であるが、
その理由は鉄化合物が溶液中で不溶性水酸化鉄ポリマー
を形成し、カルシウムのような他のミネラル及び食品及
び飲料中の他の物質と相互に作用し易いからである。こ
の相互作用は食品及び飲料の感覚性及び美観に影響を与
えるだけではなく、鉄補給物の栄養上の生物学的利用能
にも望ましくない影響を与える。
以上のことから、感覚的に許容され、食品、飲料及び他
の物質、特にカルシウムと相容的であって、しかも栄養
補給用として利用可能な鉄補給物を得ることが望まれ
る。
これらの充足されない要求を満たす鉄ミネラル補給物を
提供することが、本発明の目的である。
鉄を補足した食品、飲料及び飲料濃縮物を提供すること
が、本発明のもう1つの目的である。
これらの及び他の目的が本発明で担われており、これら
は以下の開示から明らかになるであろう。
背景技術 ある形態のスクロース鉄(iron sucrate)は子供に投与
され、Hbに関する効果が報告された;ロシア文献メトレ
ベリ・イー・ジー(Metreveli,E.G.)、ペジアトリヤ
(PEDIATRIYA)(モスクワ)、1977年、第12巻、頁17−
19頁;ケミカル・アブストラクツ(Chemical Abstract
s)、第89巻、第637頁参照。
レミントンの薬科学(Remington's Pharmaceutical Sci
ences)、第15版、第393頁、1975年は、第一鉄及び第二
鉄イオンがアンモニウム塩、シトレート、タートレート
(tartrate)、アミン類、糖及びグリセリンのような多
くの物質と可溶性配位錯体を形成し、これは通常の鉄沈
澱剤による沈澱から鉄を保護することを開示している。
グルコン酸及びフマル酸の鉄塩は造血剤として用いられ
るといわれている。
グッドマン(Goodman)及びギルマン(Gilman)、治療
学の薬理的基礎(The Pharmacological Basis of Thera
peutics)、第5版、第1315−1316頁、1975年は、鉄塩
が多数の配合禁忌を有し、最大吸収のためには単独で、
好ましくは食間で、但し必要であれば胃症状を最小に抑
えるため食事直後に処方指示されるべきであることを報
告している。報告によれば、鉄の胃腸吸収性は妥当であ
って、次の6種の第一鉄塩:即ち硫酸塩、フマル酸塩、
グルコン酸塩、コハク酸塩、グルタミン酸塩及び乳酸塩
と比較して実質的に等しい。鉄の吸収性はクエン酸、酒
石酸、ピロリン酸等の第一鉄塩の場合よりも低い。アス
コルビン酸のような還元剤及びコハク酸のような一部の
キレート化剤は硫酸第一鉄よりも鉄吸収性を高めている
が、しかしながら単独で投与された場合における硫酸第
一鉄の高い効力のせいで、高価格に見合うだけの価値が
ないといわれている。硫酸第一鉄は塩気のある渋味を有
すると報告されており、鉄補給物として使用される場合
にそれを酸化から防ぐためにグルコース又はラクトース
と混合される。
プフィッファー(Pfeiffer)及びラングデン(Langde
n)による欧州特許第164,657号明細書は鉄デキストラン
に関するものであって、これはD-グルコース及びデキス
トラン‐スクロース酵素の溶液にスクロース溶液を加え
て作成されたデキストランに沈降水酸化第二鉄を加える
ことによって得られる。
ピーターズ(Peters)及びデリック(Derick)による19
86年4月15日付の米国特許第4,582,709号明細書は咀し
ゃく用ミネラル補給物に関し、特に様々なカルシウム及
び鉄化合物について列挙している。
ブッデマイヤー(Buddemeyer)らによる1982年9月28日
付の米国特許第4,351,735号明細書は、あるホスフェー
ト部分を含むミネラル補給物に関する。組成物の分散性
は、“ヒドロキシル源”、例えば糖類によって高められ
るといわれている。
ブッデマイヤーらによる1980年7月29日付の米国特許第
4,214,996号明細書は、上記第4,351,735号明細書と同様
の主題に概して関するが、但し特に鉄組成物及びカルシ
ウム組成物について特許請求している。
食物源からの鉄摂取に関するオレンジジュースの有益作
用は、ジャーナル・オブ・フード・サイエンス(Journa
l of Food Science)、第48巻、第1211頁、1983年にお
いてカールソン(Carlson)及びミラー(Miller)によ
り記載されている。
1983年3月30日付で公開された欧州特許出願第75,114号
明細書は、ビタミン及びミネラルに富むタンパク質含有
果実ジュース飲料について開示している。これらの飲料
は、果実ジュース30〜90%(リンゴジュース20〜70%、
白ブドウジュース4〜40%、パッションフルーツジュー
ス1〜10%及びレンモンジュース5〜25%の混合物)、
乳清タンパク質濃縮物2〜20%、並びにカリウム、ナト
リウム、マグネシウム、カルシウム及びホスフェートの
ミネラル塩混合物を含有している。カルシウムはこれら
の飲料中に0.01〜0.3、好ましくは0.02〜0.03%で存在
している。
発明の要旨 本発明は、ミネラル補給物としてヒト又は動物への投与
用に適した鉄‐糖‐カルボキシレート錯体に関する。典
型的には、これらの錯体中の糖種はグルコース、スクロ
ース(好ましい)、フルクトース及びこれらの混合物か
らなる群より選択されるものであり、カルボキシレート
は典型的にはマレート(malate)(好ましい)、シトレ
ート、タートレート及びアスコルベートからなる群より
選択されるものである。鉄は第一鉄状態が最も好ましい
が、但し第二鉄も使用可能である。
本発明は、栄養補給量の上記鉄‐糖‐カルボキシレート
錯体を含有する食品、飲料又は飲料濃縮組成物にも関す
る。
本発明で代表的な飲料又は飲料濃縮組成物は下記成分を
含有している: a) 少なくとも0.1重量%の果実もしくはコーラ風味
料又は少なくとも3重量%の果実ジューユ;及び b) 鉄スクレート‐マレート、鉄フルクテート‐マレ
ート、鉄スクレート‐シトレート、鉄フルクテート‐シ
トレート、鉄スクレート‐アスコルベート、鉄フルクテ
ート‐アスコルベート及びそれらの混合物からなる群よ
り選択される栄養補給量の鉄‐糖‐カルボキシレート錯
体(鉄は第一鉄状態が最も好ましい)。鉄IIスクレート
‐マレートは飲料組成物、特にカンキツ系飲料用のミネ
ラル補給物としての使用に最も好ましい。
本発明で使用可能な果実ジュースとしては下記のものが
例示される:グレープジュース、ナシジュース、パッシ
ョンフルーツジュース、パイナップルジュース、バナナ
ジュースもしくはバナナピューレ、アプリコットジュー
ス、オレンジジュース、レモンジュース、グレープフル
ーツジュース、リンゴジュース、クランベリージュー
ス、トマトジュース、タンジェリンジュース及びそれら
の混合物。
本発明は、ソフトドリンクとして炭酸ガス飽和された飲
料、特にジュース及びコーラ飲料、並びに“無発泡”飲
料に関する。本発明はネクター及び高強度飲料もしくは
飲料濃縮物にも関するが、これは少なくとも約45重量%
のジュースを含有している。本発明の鉄錯体は、オレン
ジジュース又はグレープフルーツジュースから造られる
飲料又は飲料濃縮物において特に有用である。
以下で更に十分に開示されるように、本発明の鉄錯体は
経腸又は非経口栄養補給のために、粉末、錠剤、咀しゃ
く用ロゼンジ、カプセル又は液体形で、及びパン、ケー
キ、スナック、幼児用処方物、肉類似品、増量剤、スプ
レッド(spread)等のような慣用的食品と組合せて用い
ることが便利である。重要なことは、本発明の鉄‐糖‐
カルボキシレート錯体が、例えばオレンジジュース飲料
を強化するために用いられるカルシウムミネラル補給
物、特にカルシウムシトレート‐マレートと相容的であ
ることである。その結果、混合鉄‐カルシウムミネラル
補給物は本発明の鉄錯体を用いることによって製造する
ことができる。
本明細書におけるすべての比率、割合及びパーセンテー
ジは、他に指摘のない限り、重量による。
発明の具体的説明 本発明は、ヒト及びより下等な動物における栄養補給量
の鉄‐糖‐カルボキシレート錯体の製法及び用途に関す
る。
本明細書における“栄養量”又は“栄養補給量”とは、
本発明の実施に際して用いられる鉄錯体が滋養量の鉄を
体内に供給することを意味する。錠剤又は粉末のような
ミネラル補給物において、この補給量は米国で規定され
ている推奨1日許容量(Recommended Daily Allowance,
RDA)の鉄1日摂取量の少なくとも3%である〔リコメ
ンデッド・デイリー・ダイエタリー・アロワンス‐フー
ド・アンド・ニュートリション・ボード(Recommended
Daily Dietary Allowance-Food and Nutrition Boar
d)、ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス‐ナ
ショナル・リサーチ・カウンシル(National Academy o
f Sciences-National Research Council)参照〕。一般
的には、ミネラル補給物は補給物の単位用量当たり少な
くとも10%、更に典型的には50〜300%のRDA量を含有す
る。本明細書で開示されているタイプの食品又は飲料製
品において、栄養補給量は食品又は飲料製品の単位当た
り3%以上、好ましくは10〜30%のRDA量を包含する。
当然、いずれのミネラルの好ましい1日摂取量もユーザ
ーに応じて変動するものと認識されている。例えば、妊
娠、授乳又は閉経後の女性は、通常のRDA量以上に高い
カルシウム又は摂取量を必要とする。貧血症の人々も高
い鉄摂取量を要する。このような事項は医師及び栄養学
専門家に熟知されており、本発明の組成物の使用量は必
要に応じて調整される。
一般に、RDA量(鉄)は幾分年令に依存するが幼児の10m
g/6Kg体重〜女性の18mg/54−58Kg体重までの範囲であ
る。周知のように、特に肝臓に対する有害作用のある男
性の場合に、鉄補給物に関して過剰投与する可能性があ
る。典型的には、食品及び飲料は(妥当なバランスがと
れた食事を想定して)他の食物源から供給される鉄を補
助するために(食事1回につき)約10〜15%のRDA量の
みの鉄で補給され、それによってこの問題を解消してい
る。当然、鉄毒性が個々の環境下において重要な考慮対
象とならない場合には、本発明で更に多くの補助物が使
用可能となる。
本発明の実施に際して用いられる“鉄‐糖‐カルボキシ
レート”錯体は、以下で更に十分に記載されている方法
で製造される(これらの物質は本明細書において“錯
体”と呼ばれているが、但しそれらは複雑で高度に水和
された保護コロイドとして事実上溶解状態で存在してい
る)。これらの錯体中の鉄は第二鉄(鉄III)状態であ
ってもよいが、第一鉄(鉄II)状態の方が更に好まし
い。第一鉄イオンは第二鉄の場合よりも体内で良好に許
容されかつ利用される。重大なことに、第二鉄及び通常
の第一鉄塩は貯蔵後に一部の飲料で風味消失を起こし、
しかも第二鉄はカンキツ系飲料においてアスコルビン酸
(ビタミンC)を酸化かつ分解してしまう。本発明で用
いられる錯体は鉄‐糖部分として考えることが好都合で
あり、この場合においてカルボキシレートは第一鉄(好
ましい)又は第二鉄の対イオンである。理論に拘束され
るわけではないが、これらの鉄錯体の許容される味は比
較的大きなサイズの糖部分とカルボキシレート対イオン
とによるものと考えられ、そのことが一部の鉄補給物に
おける通常の“ウェル‐ウォーター”(well-water)及
び/又は塩味を防いでいる。
重要なことであるが、鉄錯体は、硫酸第一鉄(悪い味/
良好な生物学的利用能)又はフマル酸第一鉄(劣った生
物学的利用能/良好な味;低溶解性に基づく)のような
鉄化合物と比較して、良好な味及び良好な生物学的利用
能の双方を発現する。
本発明の実施に際して用いられる好ましい鉄錯体の全合
成は以下のとおりである: a) 例えば水酸化カルシウムを糖と反応させることに
より、水性媒体中でカルシウム‐糖部分を形成させる; b) 鉄‐糖部分を形成するために、水性媒体中で硫酸
第一鉄アンモニウムのような鉄源をカルシウム‐糖部分
と反応させる;及び c) 所望の鉄‐糖錯体を形成するために、反応系を例
えばリンゴ酸のようなカルボン酸で中和させる。
この方法で製造される好ましい鉄II-スクレート‐マレ
ート錯体は(Fe0〜9ppmの範囲にわたる試験動物のヘマ
トクリット値の変化率%として測定される)鉄の生物学
的利用能に関して実質上硫酸第一鉄と同等であり、しか
も最も重要なことに飲料、特にカンキツ系飲料中におい
て感覚的に許容されるのである。
本発明の実施に際して使用可能な“糖”は、調理分野で
周知の食用糖物質及びその混合物であればいかなるもの
であってもよい。例えば、グルコース、スクロース及び
フルクトースは好都合に使用可能であるが、スクロース
及びフルクトースが更に好ましい。しかしながら、他の
糖物質、例えばマンノース、ガラクトース、ラクトー
ス、マルトース等も使用可能である。
本発明において好ましい鉄‐等錯体の製造に際して用い
られる“カルボキシレート対イオン”は、摂取可能であ
ればいかなるカルボキシレート種であってもよい。しか
しながら、味への寄与に関してもいくらか判断が行なわ
れねばならない。例えば、シトレート、マレート及びア
スコルベートは摂取可能な錯体を生じるが、その味は特
に果実ジュース飲料の場合に許容しうるか否かについて
判断される。酒石酸は、特にブドウジュース飲料の場合
に、乳酸と同様に許容される。長鎖脂肪酸は固体ミネラ
ル補給物中で使用可能であるが、但し風味及び水溶解性
に影響を与えることがある。実質上すべての目的のため
には、マレート(好ましい)、シトレート及びアスコル
ベート部分が処方者の希望にかなうものであるが、他の
ものも選択可能である。
好ましいというほどの態様ではないが、鉄‐糖錯体の対
イオンはホスフェート、塩化物、サルフェート等のよう
な非カルボキシレート部分であってもよい。しかしなが
ら、このような対イオンは特に飲料中で望ましくないこ
とにカルシウムイオンと相互に作用しあう。高濃度の場
合、これらの対イオンは望ましくない味を呈することが
ある。したがって、上記のカルボキシレート対イオンが
本発明では好ましい。
本発明は、ジュース飲料及び飲料濃縮物、特に鉄で又は
鉄と他の物質、特にカルシウムシトレート‐マレートの
形のカルシウムとの混応物で強化されたオレンジジュー
スの製造のために特に適している。本発明の方法で用い
られる濃縮オレンジジュース、オレンジジュース香気及
び風味揮発性物質、果肉並びに果皮油は、標準的オレン
ジジュース加工により得ることができる。オレンジ、グ
レープフルーツ及びタンジェリンの標準的加工法に関す
るナジ(Nagy)ら、シトラス・サイエンス・アンド・テ
クノロジー(Citrus Science and Technology)、第2
巻(AVI出版社、1977年)、第177−252頁(参考のため
本明細書に組込まれる)参照〔ミネラル補給非カンキツ
系ジュース製品用のジュース及びジュース物質源を提供
するためのリンゴジュース、ブドウジュース、パイナッ
プルジュース等のような非カンキツ系ジュースの標準的
加工法に関するネルソン(Nelson)ら、フルーツ・アン
ド・ベジタブル・ジュース・プロセッシング・テクノロ
ジー(Fruit and Vegitable Juice Processing Technol
ogy)(第3版、AVI出版、1980年)、第180−505頁(参
考のため本明細書に組込まれる)も参照〕。フレッシュ
ジュースは主にバレンシア(Valencia)タイプのオレン
ジから抽出される(オレンジの果皮は、本発明の方法で
使用可能な果皮油を得るために最初に削り取られる)。
別のオレンジからのジュースは糖対酸の比率を調整する
ためにブレンドされることがある。約8:1〜約20:1の糖
対酸の比率が許容されると考えられる。しかしながら、
好ましい糖対酸の比率は典型的には約11:1〜約15:1であ
る。
ジュースは、自動ジューサーを用いるか、又は一般的で
はないがオレンジのハンド圧搾によってオレンジから抽
出される。ジュースを抽出するために用いられる装置の
タイプは重要でない。圧搾器から出てくる生ジュースは
果肉、薄皮及び種子を含んでいる。薄皮及び種子は仕上
げ器中でジュース及び果肉から分離される。次いでジュ
ースは典型的には果肉部分と漿液部分とに分けられる
(果肉部分は、本発明の方法において果肉源として用い
ることができる)。
漿液部分は、蒸発濃縮又は凍結濃縮を代表例とする様々
な技術によって濃縮することができる。蒸発濃縮の場
合、ジュースの漿液部分はエバポレーター(例えば、フ
ォーリング(falling)フィルム又は昇温短時間エバポ
レーター〔TASTE〕型)に通される。水蒸気と香気及び
風味揮発性物質は、ジュースから除かれる。次いでこれ
らの除かれた揮発性物質は上層(精油)及び下層(水性
エキス)を得るために遠心分離される(これらの精油及
び水性エキスの部分は典型的には本発明の方法のための
オレンジジュース香気及び風味揮発性物質源として用い
られる)。次いで除去されな残りのジュースはエバポレ
ーター中で(加熱により)濃縮ジュースの糖含有量から
測定される適切量の固体にまで濃縮される。しかる後、
この濃縮ジュースは本発明の方法で使用することができ
る。
最も濃縮されたオレンジジュースは蒸発濃縮により得ら
れる。しかしながら、凍結濃縮も、本発明の方法で有用
な濃縮オレンジジュースを得るために用いることができ
る。凍結濃縮では、典型的には、実質上純粋な氷晶を形
成させしかる後これを濃縮ジュースから分離するため
に、ジュースの漿液部分をすり壁(scraped wall)熱交
換器に通すことを要する。好ましい凍結濃縮法は、参考
のため本明細書に組込まれるストロベル(Strobel)に
よる1983年2月22日付発行の米国特許第4,374,865号明
細書に記載されている。蒸発濃縮と異なり、凍結濃縮に
より得られる濃縮オレンジジュースは典型的には更に香
気及び風味揮発性物質も含有している。
ジュース組成物及び他の飲料は、微生物安定化の理由か
ら、約4.3以下、通常約3.7〜4.0のpHで処方されること
が好ましい。
下記例は本発明の実施に関して説明するものであって、
それを限定するためのものではない。
例 1 鉄IIスクレート‐マレートの製造 スクロース(85.5g)を水(299.8g)に溶解し、溶解が
完了したことを確認する。次いて水酸化カルシウム(1
8.5g)を加え、混合物を5分間攪拌する。曇りが観察さ
れるが、得られる溶液をガラスフィルターで過する。
得られるカルシウムスクレート溶液に硫酸第一鉄アンモ
ニウム(24.5g)を加え、溶液を気密に〔例えば、サラ
ンラップ(SARAN WRAP)で〕カバーする。緑色は、鉄が
望ましいII価の酸化状態であることを示している。
上記溶液にリンゴ酸(33.5g)を3回に分けてpH3〜4ま
で加える。沈澱物を標準紙で過するが、但し硫酸カ
ルシウムを含む過ケーキは洗浄しない。得られる溶液
は、本発明の実施に際して用いられる鉄スクレート‐マ
レートを含有している。この溶液はそのままで用いて
も、又は鉄スクレート‐マレートを粉末形として提供す
るために凍結乾燥させてもよい。
別の態様として第一工程のCa(OH)に代えてKOHを用
いても最終製品には硫酸塩イオンは留まるであろう。
鉄‐糖錯体の製造方法、並びに代わりの糖及び対イオン
に関するバリエーションは下記例で示されている。
例 2 鉄IIスクレート‐マレート スクロース(1368g;4モル)を水(3995g)に溶解し、す
べての糖が溶解したことを確かめる。水酸化カルシウム
(148g;2モル)を糖‐水に加え、5分間攪拌する。溶液
をガラスフィルターで過する。
カルシウムスクレート溶液に硫酸鉄IIアンモニウム(19
6g;0.5モル)を加え、サランラップで気密にカバーす
る。色は緑のままであるべきである。リンゴ酸(268g;2
モル)を3回に分けて加える。各々の添加時に、pH3〜
4とするためリトマス紙でpHを読取る。沈澱物を紙で
去するが、過ケーキは洗浄しない。化合物は液中
に存在している。
例 3 鉄IIスクレート‐マレート スクロース(684g;2モル)を水(2226g)に溶解し、す
べての糖が溶解したことを確かめる。水酸化カルシウム
(74g;1モル)を糖‐水に加え、5分間攪拌する。溶液
をガラスフィルターで過する。
カルシウムスクレート溶液に硫酸鉄IIアンモニウム(19
6g;0.5モル)を加え、溶液をサランラップで気密にカバ
ーする。色は緑のままであるべきである。リンゴ酸(26
8g;2モル)を3回に分けて加える。各々の添加時に、pH
3〜4とするためリトマス紙でpHを読取る。沈澱物を
(紙で)去するが、過ケーキは洗浄しない。標題
化合物は液中に存在している。
例 4 鉄IIスクレート‐マレート スクロース(684g;2モル)を水(2856g)に溶解し、す
べての糖が溶解したことを確かめる。水酸化カルシウム
(148g;2モル)を加え、溶液を5分間攪拌する。溶液を
ガラスフィルターで過する。
次いでカルシウムスクレート溶液に硫酸鉄IIアンモニウ
ム(392g;1モル)を加え、系をサランラップで気密にカ
バーする。緑色のままであるべきである。リンゴ酸(26
8g;2モル)を3回に分けて加える。各々の添加時に、pH
3〜4とするためリトマス紙でpHを読取る。沈澱物を
(紙で)去するが、過ケーキは洗浄しない。標題
化合物は液中に存在している。
例 5 鉄IIフルクテート‐マレート フルクトース(360g;2モル)を水(1644g)に溶解し、
すべてのフルクトースが溶解したことを確かめる。水酸
化カルシウム(148g;2モル)をフルクトース溶液に加
え、5分間攪拌する。溶液をガラスフィルターで過す
る。
カルシウムフルクトース溶液に硫酸鉄IIアンモニウム
(196g;0.5モル)を加え、溶液をサランラップで気密に
カバーする。色は緑のままであるべきである。リンゴ酸
(268g;2モル)を3回に分けて加える。各々の添加時
に、pH3〜4とするためリトマス紙でpHを読取る。沈澱
物を(紙で)去する。標題化合物は液中に存在し
ている。
例 6 鉄IIスクレート‐シトレート スクロース(684g;2モル)を水(2399g)溶解し、すべ
ての糖が溶解したことを確かめる。水酸化カルシウム
(148g;2モル)を溶液に加え、5分間攪拌する。溶液を
ガラスフィルターで過する。カルシウムスクレート溶
液に硫酸鉄IIアンモニウム(196g;0.5モル)を加え、溶
液をサランラップで気密にカバーする。緑色が残ってい
るべきである。クエン酸(384g;2モル)を3回に分けて
反応混合物に加える。各々の添加時に、pH3〜4とする
ためリトマス紙でpHを読取る。沈澱物を(紙で)去
するが、過ケーキは洗浄しない。標題化合物は液中
に存在している。
例 7 鉄IIスクレート‐タートレート スクロース(684g;2モル)を水(2399g)に溶解し、す
べての糖が溶解したことを確かめる。水酸化カルシウム
(148g;2モル)を糖溶液に加え、5分間攪拌する。溶液
をガラスフィルターで過する。
カルシウムスクレート溶液に硫酸鉄IIアンモニウム(19
6g;0.5モル)を加え、溶液をサランラップで気密にカバ
ーする。緑色のままであるべきである。酒石酸(300g;2
モル)を3回に分けて溶液に加える。各々の添加時に、
pH3〜4とするためリトマス紙でpHを読取る。沈澱物を
(紙で)去するが、過ケーキは洗浄しない。標題
化合物は液中に存在している。
例 8 鉄IIグルケート/フルクテート‐マレート グルコース(360g;2モル)及びフルクトース(360g;2モ
ル)を水(1643g)に同時溶解し、すべての糖が溶解し
たことを確かめる。水酸化カルシウム(148g;2モル)を
糖‐水に加え、5分間攪拌する。溶液をガラスフィルタ
ーで過する。
カルシウム/混合糖溶液に硫酸鉄IIアンモニウム(196
g;0.5モル)を加え、溶液をサランラップで気密にカバ
ーする。緑色のままであるべきである。リンゴ酸(268
g;2モル)を3回に分けて加える。各々の添加時に、pH3
〜4とするためリトマス紙でpHを読取る。沈澱物を(
紙で)去するが、過ケーキは洗浄しない。標題化合
物は液中に存在している。
例 9 鉄IIスクレート‐シトレート/アスコルベート スクロース(684g;2モル)を水(2399g)に溶解し、す
べての糖が溶解したことを確かめる。水酸化カルシウム
(148g;2モル)を糖水溶液に加え、5分間攪拌する。溶
液をガラスフィルターで過する。
カルシウムスクレート溶液に硫酸鉄IIアンモニウム(19
6g;0.5モル)を加え、溶液をサランラップで気密にカバ
ーする。緑色のままであるべきである。クエン酸(192
g;1モル)を最初に溶液に加え、次いでアスコルビン酸
(352g;2モル)を3回に分けて加える。各々の添加時
に、pH3〜4とするためリトマス紙でpHを読取る。沈澱
物を(紙で)去する。標題化合物は液中に存在し
ている。
例10 鉄IIフルクテート‐マレート フルクトース(541g;3モル)を水(1672g)に溶解し、
すべてが溶解したことを確かめる。水酸化カルシウム
(37g;0.5モル)を加え、5分間攪拌する。溶液をガラ
スフィルターで過する。
カルシウムフルクトース溶液に硫酸鉄II (139g;0.5モル)を加え、溶液をサランラップで気密に
カバーする。色は緑のままであるべきである。リンゴ酸
(67g;0.5モル)を3回に分けて加える。各々の添加時
に、pH3〜4とするためリトマス紙でpHを読取る。沈澱
物を(紙で)去するが、過ケーキは洗浄しない。
標題化合物は液中に存在している。
例11 飲料組成物 下記飲料組成物(a〜g)は、1回180ml当たり10%RDA
量の鉄を供給するために、例1の鉄組成物で強化されて
いる: a) オレンジジュース55%及び炭酸ガス飽和水(ソー
ダ水)45%を含有する“発泡性(sparkling)”オレン
ジジュース; b) ナシジュース25%、グレープフルーツジュース20
%、残部の10%スクロース‐水を含有するナシ‐グレー
プフルーツネクター; c) キウイフルーツジュース20%、グレープフルーツ
ジュース15%、残部の水を含有するキウイ‐グレープフ
ルーツドリンク; d) パッションフルーツ、マンゴ、グアバ、パイナッ
プル、パパイヤ、バナナ、アプリコット、マンダリンオ
レンジ、ナシ及びライムのジュースを各々10%含有する
混合フルーツ“カクテル"; e) ミルク製品20%、ペクチン1%、パイナップルジ
ュース20%、パイナップルフルーツ果肉断片10%、コー
ンシロップ16%、残部の水を含有するヨーグルト/フル
ーツ飲料; f) コーラ風味料エマルジョン0.35%、糖11%、リン
酸0.1%、クエン酸及びリンゴ酸0.1%、カラメル着色
料、残部の炭酸ガス飽和水を含有するコーラ飲料; g) フル‐ストレングス(full-strength)リンゴジ
ュース。
例12 食品組成物 下記食品組成物(a〜f)は、1回250g当たり20%RDA
量の鉄を供給するために、例1の鉄組成物で強化されて
いる: a) 湿潤され粉砕され、サドル形チップとして形成さ
れかつ油で揚げられたポテトフレークからなる塩味ポテ
トスナック製品; b) 微細ピナーツ、3%以下のピーナツ油、塩を含有
するピーナツバター製品; c) 小麦粉、ショートニング(shortening)、調味料
及びスクロースの外層で被われた小麦粉、ショートニン
グ、調味料及びフルクトースの内部コアからなるクッキ
ー製品; d) 市販ダンカン・ハイネス(DUNCAN HINES)ブラウ
ニーミックスを含有するブラウニースナック製品; e) パティ又はチャンク(chunk)形で成形された脱
油大豆粉及び卵白50:1(重量)混合物を含有する大豆ベ
ース肉類似製品; f) 殺菌された大豆粉もしくは大豆“ミルク”、バニ
ラ風味料、保存料を含有する粉末又は液体形の幼児用処
方物 カルシウム源と組合せて本発明を実施する場合には、下
記方法で製造されるカルシウムシトレート‐マレートを
用いることが好ましい。
例13 カルシウムシトレート‐マレートの製造 カルシウムシトレート‐マレート溶液を、水28.19部に
スクロース2部次いでクエン酸0.1部及びリンゴ酸0.28
部を溶解することによって製造する。水酸化カルシウム
(0.22部)を加え、混合物を攪拌する。この溶液は飲料
を製造するために直接用いても、又は固体物質補給物中
で用いるために凍結乾燥してもよい。
増強剤 前記組成物は、カルシウム、特にカルシウムシトレート
‐マレートの存在下であっても、鉄補給物として極めて
十分に機能する。しかしながら、ある物質はカルシウム
の生物学的利用能を更に一層高める“増強剤”として作
用することが現在では知られている。フルクトースはか
かる増強剤の1つであるが、スクロースのような他の炭
水化物もたとえフルクトースほど十分でないとしても同
様に機能する。
しかしながら、鉄の生物学的利用能はカルシウム投与に
よりやや低下し、この低下はフルクトース等の通常レベ
ルの炭水化物存在下であっても残り続ける。
クエン酸(又はシトレート)及び酒石酸(又はタートレ
ート)は鉄に対するカルシウム阻害作用を一部緩和し、
クエン酸/アスコルビン酸の混合物(又はシトレート/
アスコルベート混合物)も阻害作用を克服することが見
出された。
したがって、好ましい態様において、本発明では、鉄及
びカルシウムのミネラルが同時投与される場合にこれら
の生物学的利用能を増強させるため、増強量のシトレー
ト;又は好ましくはシトレート/アスコルベート;又は
シトレート/フルクトース;又はシトレート/アスコル
ベート/フルクトース又は同様のタートレート混合物も
使用する。これらの増強剤は元来存在していないのであ
れば前記例示組成物に単に加えるだけでよい、と処方者
に理解されるであろう。
“増強量”のシトレート、タートレート、アスコルベー
ト、炭水化物(特に、フルクトース)及びそれらの混合
物とは、本発明で用いられる物質がヒト又はより下等の
動物に投与された場合に鉄及びカルシウムの摂取量及び
生物学的利用能を更に高めるために十分な量であること
を意味する。勿論、これらの増強剤はたとえ少量であっ
たとしても幾分有益作用を有する。しかしなが、別々に
数時間離して投与された場合の鉄及びカルシウム補給物
と実質上等しい生物学的利用能レベルの鉄/カルシウム
混合物を提供するために、十分な増強剤を使用すること
が好ましい。好都合なことに、本発明で用いられる増強
剤は摂取しても全く安全であることから、完全に摂取し
うる量に関し実質的に上限はない。しかも、実施に際
し、増強剤は安価であるため、処方者にとって慎重に利
益/コスト比率のバランスを図る必要もない。その結
果、典型的には、シトレート、タートレート及びアスコ
ルベートの増強剤は(関連イオン又は配位子を度外視し
て鉄及びカルシウム自体として計算された)、ミネラル
と、1000:1〜1:3、通常3:1〜1:1の範囲内の増強剤/ミ
ネラル重量比で用いられる。フルクトース増強剤はほぼ
106:1の非常に高い比率で用いられるが、その理由はそ
の増強効果のみならずそのバルク甘味料効果のせいもあ
って、処方者にとりフルクトースを含有させることが有
用であると知っているためである。
例14 ミネラル補給物 粉末ミネラル補給物は、炭酸カルシウム2000mg、例11の
方法で製造された鉄IIフルクテート‐マレート15mg、ク
エン酸250mg及びアスコルビン酸100mgを含有している。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒト又は動物への投与に適した鉄‐糖‐カ
    ルボキシレート錯体であることを特徴とするミネラル補
    給物。
  2. 【請求項2】糖がグルコース、スクロース、フルクトー
    ス又はそれらの混合物であり、カルボキシレートが好ま
    しくはマレート(malate)、シトレート(citrate)又
    はアスコルベートであり、かつ鉄が好ましくは第一鉄状
    態である、請求項1に記載の錯体。
  3. 【請求項3】栄養補給量の請求項1に記載の鉄‐糖‐カ
    ルボキシレート錯体を含有することを特徴とする食品、
    飲料又は飲料濃縮組成物。
  4. 【請求項4】a)少なくとも0.1重量%の果実もしくは
    コーラ風味料又は少なくとも3重量%の果実ジュース;
    及び b)栄養補給量の鉄‐糖‐カルボキシレート錯体、好ま
    しくは鉄スクレート(iron sucrate)‐マレート、鉄フ
    ルクテート‐マレート、鉄スクレート‐シトレート、鉄
    フルクテート‐シトレート、鉄スクレート‐アスコルベ
    ート、鉄フルクテート‐アスコルベート又はそれらの混
    合物; を含有する、請求項3に記載の飲料又は飲料濃縮組成
    物。
  5. 【請求項5】グレープジュース、ナシジュース、パッシ
    ョンフルーツジュース、パイナップルジュース、バナナ
    ジュースもしくはバナナピューレ、アプリコットジュー
    ス、オレンジジュース、レモンジュース、グレープフル
    ーツジュース、リンゴジュース、クランベリージュー
    ス、トマトジュース、タンジェリンジュース又はそれら
    の混合物を含有する、請求項4に記載の組成物。
  6. 【請求項6】鉄が第一鉄状態である、請求項5に記載の
    組成物。
  7. 【請求項7】鉄‐糖‐カルボキシレートが鉄IIスクレー
    ト‐マレートである、請求項6に記載の組成物。
  8. 【請求項8】炭酸ガス飽和されている、請求項4、5、
    6又は7に記載の飲料。
  9. 【請求項9】少なくとも45重量%のジュースを含有して
    いる、請求項4、5、6、7又は8に記載の飲料又は飲
    料濃縮物。
  10. 【請求項10】オレンジジュース、グレープフルーツジ
    ュース又はそれらの混合物を含有している、請求項4、
    5、6、7、8又は9に記載の飲料又は飲料濃縮物。
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