JPH0671159A - 充填カプセルの製造方法 - Google Patents

充填カプセルの製造方法

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JPH0671159A
JPH0671159A JP22853092A JP22853092A JPH0671159A JP H0671159 A JPH0671159 A JP H0671159A JP 22853092 A JP22853092 A JP 22853092A JP 22853092 A JP22853092 A JP 22853092A JP H0671159 A JPH0671159 A JP H0671159A
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liquid
curable resin
energy ray
liquid filling
liquid energy
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JP22853092A
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Kazunari Sakai
一成 酒井
Kosei Chiyou
▲こ▼生 張
Takanori Anazawa
孝典 穴澤
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DIC Corp
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】液状充填物質(A)と液状エネルギー線硬化性
樹脂(B)とを、液状充填物質(A)を芯とする複層の
球滴となる条件で、連続的に押し出して球滴とした後、
球滴にエネルギー線を照射して表層の液状エネルギー線
硬化性樹脂(B)を硬化させることを特徴とする充填カ
プセルの製造方法。 【効果】本発明は、含有させる液状充填物質(A)とし
て、液状の有用物質、有用物質を液剤に均一に溶解させ
た液体、有用物質と液剤とのエマルジョン、懸濁液、ス
ラリー、常温で個体であっても加熱により液状化するも
の等のいずれをも使用可能であり、また優れた強度の充
填カプセルを容易に製造する方法を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品工業、医薬品工
業、農薬工業、肥料工業、衛生薬品工業、化粧品工業等
の分野において、食品、医薬品、香料、化粧品、農薬、
肥料、酵素等のカプセル化の目的で使用される充填カプ
セルに関する。
【0002】
【従来の技術】mm単位の大きさを有する、液体を充填
したカプセルの製造方法として、特公昭48−1618
3、特公昭51−8876、特公昭60−2904、特
公昭60−33534、特公昭61−9023に液中硬
化被覆法と呼ばれる方法が提案されている。即ちアルギ
ン酸ナトリウム塩、L.M.ペクチンなどの多価糖類の
水溶液中に、カルシウムなどの多価金属を含有させた液
体を液滴状に滴下させ、液滴の表面で架橋反応を起こさ
せることによりカプセル化する方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法で
は、液状充填物質が多価金属を含有することが必須条件
であり、充填できるものに大きな制約を受ける。例えば
疎水性物質、多価金属により変質する物質等をカプセル
化することができない。また、カプセル壁が含水ゲル状
であるため乾燥したカプセルを製造することができず、
カプセル壁の強度が低い。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果本発明を完成する
に至った。即ち、本発明は、液状充填物質(A)と液状
エネルギー線硬化性樹脂(B)とを、液状充填物質
(A)を芯とする複層の球滴となる条件で、連続的に押
し出して球滴とした後、球滴にエネルギー線を照射して
表層の液状エネルギー線硬化性樹脂(B)を硬化させる
ことを特徴とする充填カプセルの製造方法を提供するも
のである。
【0005】本発明に言うところの充填カプセルとは、
液状充填物質(A)を1層以上の皮膜で被覆したものを
言う。その形状には特に限定がなく、球状、楕円体状、
液滴状、数珠状等の形状を取り得る。
【0006】本発明に用いられる液状充填物質(A)と
しては、液状物質であればいかなるものでもよい。即
ち、本発明に用いられる液状充填物質(A)としては、
液状の有用物質、有用物質を液剤に均一に溶解させた液
体、有用物質と液剤とのエマルジョン、懸濁液、スラリ
ーを用いることが出来る。また、常温で個体であっても
加熱により液状化するものであれば、加熱下で充填カプ
セルを製造する際には使用可能である。液状充填物質に
含有させる有用物質としては、例えば香料、色素剤、染
料、医薬、農薬等が挙げられる。液状充填物質(A)の
粘度には特に制限は無いが、連続的に容易に押し出し可
能である為には1000000センチポイズ以下である
ことが望ましい。
【0007】本発明に用いられる液状エネルギー線硬化
性樹脂(B)は有機、無機を問わず、エネルギー線の照
射により重合し、ポリマーとなる物であればよく、ラジ
カル重合性、アニオン重合性、カチオン重合性など任意
のものであってよい。例えば、ビニル基、ビニリデン
基、アクリル基、メタクリル基、アクリル酸エステル、
メタクリル酸エステルなどを含有するものであるが、エ
ネルギー線の照射による重合速度が速いものが好まし
い。
【0008】液状エネルギー線硬化性樹脂(B)の粘度
には特に制限は無いが、連続的に容易に押し出し可能で
ある為には1000000センチポイズ以下であること
が望ましい。液状エネルギー線硬化性樹脂(B)の粘度
を任意に調製する為には、液状エネルギー線硬化性樹脂
(B)が、エネルギー線硬化性モノマーとエネルギー線
硬化性オリゴマーとを含有するものであることが望まし
い。
【0009】また、得られるカプセル壁の強度や耐熱
性、耐溶剤性を優れた物とするためには、架橋型の液状
エネルギー線硬化性樹脂(B)を用いることが望まし
い。さらには、液状エネルギー線硬化性樹脂(B)が、
アクリロイル基を2個以上有するモノマーを30重量%
以上含有するアクリル系樹脂であることが望ましい。
【0010】例えば、本発明に用いられるエネルギー線
硬化性モノマーとしては、エチル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)
アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エ
チルヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)
アクリレート、フェニルセロソルブ(メタ)アクリレー
ト、n−ビニルピロリドン、イソボルニル(メタ)アク
リレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、
ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート等
の単官能モノマー、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、
【0011】ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、2,2’−ビス(4−(メタ)アクリロイルオ
キシポリエチレンオキシフェニル)プロパン、2,2’
−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシポリプロピレ
ンオキシフェニル)プロパン等の2官能モノマー、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメ
チロールエタントリ(メタ)アクリレート等の3官能モ
ノマー、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレ
ート等の4官能モノマー、ジペンタエリスリト−ルヘキ
サアクリレート等の6官能モノマー等が挙げられる。こ
れらのモノマーを混合して用いることも勿論可能であ
る。
【0012】本発明に用いられるエネルギー線硬化性オ
リゴマーとしては、例えば、エネルギー線照射で重合可
能で、重量平均分子量が500〜50000のものであ
り、具体的には、例えばエポキシ樹脂のアクリル酸エス
テルまたはメタクリル酸エステル、ポリエーテル樹脂の
アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル、ポリ
ブタジエン樹脂のアクリル酸エステルまたはメタクリル
酸エステル、分子末端にアクリル基またはメタクリル基
を有するポリウレタン樹脂等を挙げることができる。も
ちろんこれらのオリゴマ−同士を混合して用いることも
できるし、モノマーと混合して用いることもできる。
【0013】液状充填物質(A)と液状エネルギー線硬
化性樹脂(B)が同心円状に押し出して球滴を形成する
場合は、用いる液状エネルギー線硬化性樹脂(B)に、
液状充填物質(A)より表面張力の小さなものを用いる
方が球滴形成により好ましい。液状充填物質(A)とし
て水等の表面張力の大きなものを用いる場合には、通常
用いられる液状エネルギー線硬化性樹脂(B)であれば
いかなるものでもよい。
【0014】液状充填物質(A)としてアルコール、香
料等の表面張力の小さなものを用いる場合は、ヘキシル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、ネオペンチルルグリコールジ(メタ)アク
リレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリ
レート、ブタジエン樹脂のアクリル酸エステルまたはメ
タクリル酸エステル等の液状充填物質(A)より表面張
力の小さな液状エネルギー線硬化性樹脂(B)を選択す
ることが望ましい。
【0015】本発明の膜および製造方法に用いられるエ
ネルギー線としては、電子線、γ線、X線、紫外線、可
視光線等を挙げることが出来る。なかでも装置および取
扱いの簡便さから紫外線が最も好ましい。照射する紫外
線の強度は、10〜5000mw/cm2が好ましく、
照射時間は、0.01〜10秒程度である。紫外線の照
射を不活性ガス雰囲気下で行うことによって、重合速度
を速めることも好ましい。 エネルギ−線として紫外線
を用いる場合には、重合速度を速める目的で、液状エネ
ルギー線硬化性樹脂(B)に紫外線重合開始剤を含有さ
せることも好ましい。
【0016】本発明に使用される紫外線重合開始剤とし
ては特に制約を設ける必要は無いが、液状エネルギー線
硬化性樹脂(B)に溶解可能な物が好ましく、例えばp
−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、2,
2’−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等のアセト
フェノン類;ベンゾフェノン、4,4’−ビスジメチル
アミノベンゾフェノン、2−クロロチオキサントン、2
−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、
2−イソプロピルチオキサントン等のケトン類;
【0017】ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、
ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチ
ルエーテル等のベンゾインエーテル類;ベンジルジメチ
ルケタール、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
等のベンジルケタール類等を挙げることができる。
【0018】本発明において液状充填物質(A)と液状
エネルギー線硬化性樹脂(B)とを連続的に押し出す方
法には特に制限はなく、液状充填物質(A)を芯とする
複層の球滴を形成する方法であればいかなる方法でもか
まわない。例を挙げるならば、同芯二重ノズル等により
液状充填物質(A)と液状エネルギー線硬化性樹脂
(B)とを、液状充填物質(A)を内側に配して同芯円
状に押出す方法、ノズルから押し出された液状エネルギ
ー線硬化性樹脂(B)の流れの中に液状充填物質(A)
の押し出しノズルを配置することにより液状充填物質
(A)を内側に配して同芯円状に押出す方法が挙げられ
る。
【0019】これらの方法によれば液状エネルギー線硬
化性樹脂(B)の表面張力が液状充填物質(A)の表面
張力より大きい場合にも液状充填物質(A)を芯とする
複層の球滴を容易に形成させることができる。また、押
し出された液状充填物質(A)と液状エネルギー線硬化
性樹脂(B)の流れが互いに空中で接触するように両者
のノズルを配置することにより、空中で接触した両者の
流れが表面張力等の作用により液状充填物質(A)を芯
とする複層の球滴を形成する方法、液状充填物質(A)
と液状エネルギー線硬化性樹脂(B)をそれぞれ別のノ
ズルより噴霧し、両者の液滴が空中で衝突することによ
り表面張力等の作用により液状充填物質(A)を芯とす
る複層の球滴を形成する方法も採用することができる。
【0020】なかでも装置の簡便さ、液状充填物質
(A)と液状エネルギー線硬化性樹脂(B)の選択の幅
の広さ等から同心二重ノズル等により液状充填物質
(A)と液状エネルギー線硬化性樹脂(B)とを、液状
充填物質(A)を内側に配して同心円状に押出す方法が
好ましい。
【0021】本発明において液状充填物質(A)と液状
エネルギー線硬化性樹脂(B)とを連続的に押し出す際
の押し出し速度は、一定であっても、意図的に変化させ
ても、また間欠的であっても良い。
【0022】液状充填物質(A)と液状エネルギー線硬
化性樹脂(B)とを連続的に押し出す雰囲気として液体
中、空中、気体中を挙げることができ、また、自由落下
や、特定方向への押し出しの他、回転するノズルから回
転の接線方向へ押し出すこともできるが、装置の簡便さ
の点から空中に押出し、球滴を自由落下させつつエネル
ギー線を照射する方法が望ましい。球滴を自由落下させ
る場合には、液状エネルギー線硬化性樹脂(B)が、硬
化速度の速い、アクリロイル基を2個以上有するモノマ
ーを30重量%以上含有するアクリル系樹脂であること
が望ましい。
【0023】エネルギー線を照射して表層の液状エネル
ギー線硬化性樹脂(B)を硬化させた充填カプセルの回
収には種々の方法がある。球滴を自由落下させつつエネ
ルギー線を照射する方法では回収容器上に落下させる方
法が最も簡便であり、ベルトコンベアー上に落下させ連
続的に製造することも可能である。液体中でエネルギー
線を照射する方法では、得られた充填カプセルをろ過に
より回収する方法が一般的である。
【0024】これらの充填カプセルは、種々の用途に用
いることが出来るが、例えば、カプセルの厚みを調節す
ることにより、該充填物質のカプセル壁を通しての放出
を調節することが出来ることから、医薬、農薬、香料等
の徐放用に用いることも出来、また酵素、微生物を液状
充填物質とすることにより、有用なバイオリアクターと
して用いることも出来る。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明の範囲がこれにより限定されるもの
ではない。
【0026】
【実施例1】数平均分子量3000、1分子内に平均し
て3個のアクリル基を有するウレタンアクリレ−トオリ
ゴマ−60部、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト40部、紫外線重合開始剤イルガキュアー651(ベ
ンジルジメチルケタール、紫外線重合開始剤、チバガイ
ギー社製)4部を混合し液状エネルギー線硬化性樹脂1
を調製した。液状エネルギー線硬化性樹脂1の表面張力
は28dyn/cmであった。
【0027】外側に外径6mm、内径5.2mmの円環
状吐出孔、内側に直径2mmの円形の吐出孔を有する同
芯二重ノズルを下向きに配置し、円環状吐出孔より液状
エネルギー線硬化性樹脂1を15ml/分の速度で、円
形の吐出孔より液状充填物質(A)として水(表面張力
72dyn/cm)を50ml/分の速度でそれぞれ空
気中に押し出した。押し出された液状エネルギー線硬化
性樹脂1および水は、ノズル下約20cmまで落下した
ところで球滴となることが観察された。ノズル下50〜
80cmの範囲を、6KWメタルハライドランプにより
波長360nmの紫外線を集光ミラーを用いて照射する
ことにより表層の液状エネルギー線硬化性樹脂1を硬化
させ、ノズル下1mの位置に配置した容器上に落下させ
ることにより充填カプセル1を得た。得られた充填カプ
セルは外径が1.5mmでありカプセル壁の厚みは0.
15mmであった。
【0028】
【実施例2】液状充填物質(A)としてエタノール(表
面張力22dyn/cm)を用いたこと以外は実施例1
と同様にして充填カプセル2を得た。得られた充填カプ
セルは外径が1.5mmでありカプセル壁の厚みは0.
15mmであった。
【0029】
【実施例3】液状充填物質(A)として香料シトラール
(表面張力28dyn/cm)を用いたこと以外は実施
例1と同様にして充填カプセル3を得た。得られた充填
カプセルは外径が1.5mmでありカプセル壁の厚みは
0.15mmであった。
【0030】
【実施例4】2,2’−ビス(4−アクリロイルオキシ
ポリエチレンオキシフェニル)プロパン50部、フェノ
キシエチルアクリレート50部、紫外線重合開始剤イル
ガキュアー651(ベンジルジメチルケタール、柴外線
重合開始剤、チバガイギー社製)4部を混合し液状エネ
ルギー線硬化性樹脂2を調整した。液状エネルギー線硬
化性樹脂2の表面張力は28dyn/cmであった。液
状エネルギー線硬化性樹脂(B)として液状エネルギー
線硬化性樹脂2を用いること以外は実施例1と同様にし
て充填カプセル4を得た。得られた充填カプセルは外径
が1.5mmでありカプセル壁の厚みは0.15mmで
あった。
【0031】
【実施例5】同芯二重ノズルを石英ガラス製容器内に満
たしたnーヘプタン中に下向きに配置し、円環状吐出孔
より液状エネルギー線硬化性樹脂2を5ml/分の速度
で、円形の吐出孔より液状充填物質(A)として水(表
面張力72dyn/cm)を20ml/分の速度でそれ
ぞれnーヘプタン中に押し出した。押し出された液状エ
ネルギー線硬化性樹脂2および水は、ノズル下約1cm
まで落下したところで球滴となることが観察された。
【0032】ノズル下30〜60cmの範囲を、6KW
メタルハライドランプにより波長360nmの紫外線を
集光ミラーを用いて照射することにより表層の液状エネ
ルギー線硬化性樹脂2を硬化させた。石英ガラス製容器
の底に堆積したものをろ過することにより充填カプセル
5を得た。得られた充填カプセルは外径が3mmであり
カプセル壁の厚みは0.4mmであった。
【0033】
【実施例6】それぞれ別のノズルより、液状エネルギー
線硬化性樹脂1を15ml/分の速度で、水を50ml
/分の速度でそれぞれ空気中に押し出し、両者が空中で
接触するようにノズルを配置した。両者が接触する位置
で球滴が形成されるのが観察された。両者が接触する位
置より下方50〜80cmの範囲を、6KWメタルハラ
イドランプにより波長360nmの紫外線を集光ミラー
を用いて照射することにより表層の液状エネルギー線硬
化性樹脂1を硬化させ、ノズル下1.5mの位置に配置
した容器上に落下させることにより充填カプセル6を得
た。得られた充填カプセルは外径が1.1mmでありカ
プセル壁の厚みは0.12mmであった。
【0034】実施例1〜6により得られた充填カプセル
は、乾燥状態で充分な強度を有し、カプセル壁により充
填物質の流出を防止することができた。また、カプセル
内に充填した水、エタノール、香料は、室温1〜3カ月
程度で揮発した。即ち徐放性を有するといえる。
【0035】
【比較例1】攪拌されている0.5%アルギン酸ナトリ
ウム水溶液中に、1%塩化カルシウム水溶液を滴下し、
5分間攪拌を続けた後にろ過することにより外径3mm
の充填カプセルを得た。得られた充填カプセルのカプセ
ル壁は、含水ゲル状であり強度が低く外圧により容易に
カプセル壁が破壊される。また、該充填カプセルを乾燥
させるとカプセル壁が破壊された。
【0036】
【比較例2】比較例1と同様の方法で柑橘系香料のカプ
セル化を試みたが、塩化カルシウムが香料に溶解しない
為カプセル化不能であった。
【0037】
【発明の効果】本発明の充填カプセルの製造方法は、カ
プセル壁の形成の目的で液状充填物質(A)に特定の物
質を含有させる必要が無く、液状充填物質(A)の選択
の幅が極めて広く、またカプセル壁が液状エネルギー線
硬化性樹脂(B)の硬化物により形成されるため、強度
の高い充填カプセルを容易に製造できるという特徴を有
する。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液状充填物質(A)と液状エネルギー線硬
    化性樹脂(B)とを、液状充填物質(A)を芯となる条
    件で、連続的に押し出して球滴とした後、球滴にエネル
    ギー線を照射して表層の液状エネルギー線硬化性樹脂
    (B)を硬化させることを特徴とする充填カプセルの製
    造方法。
  2. 【請求項2】液状充填物質(A)と液状エネルギー線硬
    化性樹脂(B)とを、液状充填物質(A)を内側に配し
    て同心円状に押出す請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】液状エネルギー線硬化性樹脂(B)とし
    て、液状充填物質(A)より表面張力の小さいものを用
    いる請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】液状エネルギー線硬化性樹脂(B)が、架
    橋型の液状エネルギー線硬化性樹脂(B)である請求項
    1、2又は3記載の方法。
  5. 【請求項5】液状エネルギー線硬化性樹脂(B)が、エ
    ネルギー線硬化性モノマーとエネルギー線硬化性オリゴ
    マーとを含有するものである請求項1、2又は3記載の
    方法。
  6. 【請求項6】液状充填物質(A)と液状エネルギー線硬
    化性樹脂(B)とを、空中に押出し、球滴を自由落下さ
    せつつエネルギー線を照射する請求項1、2または3記
    載の方法。
  7. 【請求項7】液状エネルギー線硬化性樹脂(B)が、ア
    クリロイル基を2個以上有するモノマーを30重量%以
    上含有するアクリル系樹脂である請求項6記載の方法。
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