JPH0669551A - 超電導磁石装置 - Google Patents
超電導磁石装置Info
- Publication number
- JPH0669551A JPH0669551A JP4217630A JP21763092A JPH0669551A JP H0669551 A JPH0669551 A JP H0669551A JP 4217630 A JP4217630 A JP 4217630A JP 21763092 A JP21763092 A JP 21763092A JP H0669551 A JPH0669551 A JP H0669551A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- inner vessel
- magnetic field
- eddy current
- superconducting magnet
- superconducting
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- Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)
- Linear Motors (AREA)
- Superconductive Dynamoelectric Machines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】超電導コイルを収納する円環状の内槽とこれを
覆う輻射シールド、更にこれらを収納した真空容器の外
槽などからなる超電導磁石装置において、外部からの変
動磁場による内槽の発熱を低減するため、前記内槽表面
に銅メッキを施すと超電導コイルに沿った経路に、ルー
プ電流が流れるようになり、励消磁の際発熱する。変動
磁場による発熱と励消磁時の発熱の両方を低減させるこ
とが目的である。 【構成】 内槽表面に銅メッキを施し、この円状銅メッ
キ被膜の複数箇所を剥がして切れ目を入れて、円状導電
性被膜による電気的ループを絶ち、励消磁時に発熱しな
くなる。又部分的に厚さを変えると重量が節約出来る。
覆う輻射シールド、更にこれらを収納した真空容器の外
槽などからなる超電導磁石装置において、外部からの変
動磁場による内槽の発熱を低減するため、前記内槽表面
に銅メッキを施すと超電導コイルに沿った経路に、ルー
プ電流が流れるようになり、励消磁の際発熱する。変動
磁場による発熱と励消磁時の発熱の両方を低減させるこ
とが目的である。 【構成】 内槽表面に銅メッキを施し、この円状銅メッ
キ被膜の複数箇所を剥がして切れ目を入れて、円状導電
性被膜による電気的ループを絶ち、励消磁時に発熱しな
くなる。又部分的に厚さを変えると重量が節約出来る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は磁気浮上式鉄道の超電導
磁石装置に関する。
磁石装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来の磁気浮上式鉄道の超電導磁石装置
について図３〜図５を参照して説明する。
について図３〜図５を参照して説明する。
【０００３】現在開発が進められている磁気浮上式鉄道
１において、車両の浮上、案内、推進に用いられている
超電導磁石装置２は、超電導コイル３を冷媒（液体ヘリ
ウム）と共に円環状の内槽４に収納し、これを更に真空
断熱容器である外槽５内に支持具６を介して宙つりに収
納した構造となっている。
１において、車両の浮上、案内、推進に用いられている
超電導磁石装置２は、超電導コイル３を冷媒（液体ヘリ
ウム）と共に円環状の内槽４に収納し、これを更に真空
断熱容器である外槽５内に支持具６を介して宙つりに収
納した構造となっている。
【０００４】この超電導磁石装置２は車両走行時の大き
な荷重に耐えると共に、限られた冷却能力の下で長時間
極低温状態を維持しなければならないため、外部からの
熱侵入を出来るだけ遮断しなければならない。
な荷重に耐えると共に、限られた冷却能力の下で長時間
極低温状態を維持しなければならないため、外部からの
熱侵入を出来るだけ遮断しなければならない。
【０００５】ところで、磁気浮上式鉄道は、軌道７上に
設置した推進コイル８によって推進力を得、車両が動き
始めると電磁誘導によって浮上コイル９に浮上電流が誘
起されて浮上力を得て走行する。
設置した推進コイル８によって推進力を得、車両が動き
始めると電磁誘導によって浮上コイル９に浮上電流が誘
起されて浮上力を得て走行する。
【０００６】ところが、この推進コイル８、浮上コイル
９はシステム構成上離散的な配置とならざるを得ず、し
たがって地上コイルの作る磁場はコイルギャップのため
に理想的なものが得られず、凹凸がある磁場となる。こ
の凹凸は地上コイルの配置によって決まるものであるの
で、地上に固定されており、これを車両が走行時に横切
ると、超電導磁石装置２は凹凸に伴う変動磁場を受ける
ことになる。
９はシステム構成上離散的な配置とならざるを得ず、し
たがって地上コイルの作る磁場はコイルギャップのため
に理想的なものが得られず、凹凸がある磁場となる。こ
の凹凸は地上コイルの配置によって決まるものであるの
で、地上に固定されており、これを車両が走行時に横切
ると、超電導磁石装置２は凹凸に伴う変動磁場を受ける
ことになる。
【０００７】一般に、金属板が変動磁場を受けると電磁
誘導によって、金属板に渦電流が誘起され、この渦電流
はジュール熱を発生させる。従って、超電導コイルを収
めた内槽４の表面でこの現象が発生すると、超電導磁石
コイル３への熱侵入の増加をもたらすことになる。
誘導によって、金属板に渦電流が誘起され、この渦電流
はジュール熱を発生させる。従って、超電導コイルを収
めた内槽４の表面でこの現象が発生すると、超電導磁石
コイル３への熱侵入の増加をもたらすことになる。
【０００８】従来の内槽４は電気抵抗の高いステンレス
鋼で作られており、この渦電流損による熱発生、侵入が
大きく、問題になっていた。更に、超電導コイルに交流
磁場が作用すると、コイルの内部で発熱が起り（交流
損）、温度上昇により超電導コイルがクエンチを生じや
すくなる。
鋼で作られており、この渦電流損による熱発生、侵入が
大きく、問題になっていた。更に、超電導コイルに交流
磁場が作用すると、コイルの内部で発熱が起り（交流
損）、温度上昇により超電導コイルがクエンチを生じや
すくなる。
【０００９】これを解決するため、内槽表面に導電性の
良い金属被膜を形成する手法が採用され、良好な成績を
上げている。具体的には、内槽表面の全面に銅メッキを
施したもので、こうすることにより、渦電流が誘起され
ても銅の電気抵抗が非常に低いため、渦電流損が大幅に
減少し、また、導電性の良い金属ほど変動磁場を有効に
遮蔽できるので超電導コイルに作用する変動磁場も減少
する。ところが、内槽４は円環状をなしているので（図
５）、この措置により、超電導コイル３の外周方向に沿
った大きなループ電流が内槽表面に流れやすくなり、励
・消磁に伴う誘導電流によるジュール発熱が非常に大き
くなるということとなる。
良い金属被膜を形成する手法が採用され、良好な成績を
上げている。具体的には、内槽表面の全面に銅メッキを
施したもので、こうすることにより、渦電流が誘起され
ても銅の電気抵抗が非常に低いため、渦電流損が大幅に
減少し、また、導電性の良い金属ほど変動磁場を有効に
遮蔽できるので超電導コイルに作用する変動磁場も減少
する。ところが、内槽４は円環状をなしているので（図
５）、この措置により、超電導コイル３の外周方向に沿
った大きなループ電流が内槽表面に流れやすくなり、励
・消磁に伴う誘導電流によるジュール発熱が非常に大き
くなるということとなる。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、変動磁
場が作用する超電導磁石装置において、内槽の電気抵抗
を下げると渦電流損は減少するものの、励・消磁時の発
熱が増大し、逆に、内槽の電気抵抗を上げると励・消磁
時の発熱は減少するものの、渦電流損が増大するという
相反する問題を抱えるに至っている。
場が作用する超電導磁石装置において、内槽の電気抵抗
を下げると渦電流損は減少するものの、励・消磁時の発
熱が増大し、逆に、内槽の電気抵抗を上げると励・消磁
時の発熱は減少するものの、渦電流損が増大するという
相反する問題を抱えるに至っている。
【００１１】そこで、本発明では変動磁場による内槽容
器の渦電流損及び、超電導磁石における交流損を減少さ
せ、なおかつ励・消磁時の発熱も抑制した超電導磁石装
置を得ることを目的としている。
器の渦電流損及び、超電導磁石における交流損を減少さ
せ、なおかつ励・消磁時の発熱も抑制した超電導磁石装
置を得ることを目的としている。
【００１２】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、超電導コイル３と冷媒を納めた円環状
の内槽４表面に銅メッキなどの導電性の良い金属被膜を
形成し、かつその形状が超電導コイル３の外周方向に沿
って電気的に連続したループを形成しないように外周方
向に切れ目（銅メッキ無しによる境界線１１）を入れて
不連続になし、又、内槽表面での渦電流の分布を考慮し
て、金属被膜の厚みを部分的に異なるものとなす。
め、本発明では、超電導コイル３と冷媒を納めた円環状
の内槽４表面に銅メッキなどの導電性の良い金属被膜を
形成し、かつその形状が超電導コイル３の外周方向に沿
って電気的に連続したループを形成しないように外周方
向に切れ目（銅メッキ無しによる境界線１１）を入れて
不連続になし、又、内槽表面での渦電流の分布を考慮し
て、金属被膜の厚みを部分的に異なるものとなす。
【００１３】
【作用】このような構成であるので、変動磁場により内
槽容器に誘起される渦電流によるジュール熱損が減少す
る。又、超電導コイルを変動磁場から遮蔽するための内
槽表面に形成した金属被膜に電流ループが形成されて励
消磁に大きな誘導電流が流れないように分割しているの
で、この電流ループを断ち切り、励消磁時の発熱を低く
抑えることになる。
槽容器に誘起される渦電流によるジュール熱損が減少す
る。又、超電導コイルを変動磁場から遮蔽するための内
槽表面に形成した金属被膜に電流ループが形成されて励
消磁に大きな誘導電流が流れないように分割しているの
で、この電流ループを断ち切り、励消磁時の発熱を低く
抑えることになる。
【００１４】又、内槽表面では場所によって流れる渦電
流に大小があるので、この電流分布を考慮して、電流の
大きなところでは金属被膜層を厚く、小さいところでは
薄くすることにより軽量化できるので、効率良く渦電流
による発熱を抑制する。
流に大小があるので、この電流分布を考慮して、電流の
大きなところでは金属被膜層を厚く、小さいところでは
薄くすることにより軽量化できるので、効率良く渦電流
による発熱を抑制する。
【００１５】
【実施例】本発明を図１、図２に示す実施例に基づいて
説明する。
説明する。
【００１６】内槽４の表面に銅メッキ層１０を形成す
る。このとき、部分的に銅メッキ層を除去した形に内槽
の母材であるステンレス鋼が剥き出しになった部分（境
界線１１、１１…）を設ける。
る。このとき、部分的に銅メッキ層を除去した形に内槽
の母材であるステンレス鋼が剥き出しになった部分（境
界線１１、１１…）を設ける。
【００１７】この銅メッキ層の切れ目、境界線１１、１
１…が入っていないと、図５に示すように超電導コイル
周方向に電流経路（ループ）が出来、励・消磁の際、磁
場の変化に伴ってこれに大きな誘導電流が流れ、熱が発
生する。しかし、銅メッキ層を部分的に除去した形で境
界線１１、１１…を形成して、この電流経路を分断して
いるので、励・消磁に伴う誘導電流による熱発生を大幅
に抑制する。
１…が入っていないと、図５に示すように超電導コイル
周方向に電流経路（ループ）が出来、励・消磁の際、磁
場の変化に伴ってこれに大きな誘導電流が流れ、熱が発
生する。しかし、銅メッキ層を部分的に除去した形で境
界線１１、１１…を形成して、この電流経路を分断して
いるので、励・消磁に伴う誘導電流による熱発生を大幅
に抑制する。
【００１８】本発明の他の実施例を図２を参照して説明
する。
する。
【００１９】冷媒（液体ヘリウム）と共に内槽に収めら
れた超電導コイル３に変動磁場が作用する（図ではコイ
ル右方より矢印の如く）。このとき、内槽表面の銅メッ
キ層１１を渦電流が多く流れる部分では厚く、少ない部
分では薄く形成しておく。このような構成とすることに
より、銅メッキ層を全体に均一な厚みで形成した場合に
比べて重量を軽くすることができ、しかも、変動磁場に
対する遮蔽効果はほとんど変わらない。
れた超電導コイル３に変動磁場が作用する（図ではコイ
ル右方より矢印の如く）。このとき、内槽表面の銅メッ
キ層１１を渦電流が多く流れる部分では厚く、少ない部
分では薄く形成しておく。このような構成とすることに
より、銅メッキ層を全体に均一な厚みで形成した場合に
比べて重量を軽くすることができ、しかも、変動磁場に
対する遮蔽効果はほとんど変わらない。
【００２０】
【発明の効果】本発明により、超電導磁石装置に負荷と
して変動磁場が作用するとき、内槽表面に形成した断続
的な導電性の金属被膜層により、内槽の渦電流損を大幅
に減少させ、超電導コイルに作用する変動磁場も減少さ
せることができる。又、励・消磁の際、電磁誘導により
発生するループ電流を抑制し、励消磁時の発熱を低く抑
えることが可能となり超電導磁石装置の信頼性が向上す
る。
して変動磁場が作用するとき、内槽表面に形成した断続
的な導電性の金属被膜層により、内槽の渦電流損を大幅
に減少させ、超電導コイルに作用する変動磁場も減少さ
せることができる。又、励・消磁の際、電磁誘導により
発生するループ電流を抑制し、励消磁時の発熱を低く抑
えることが可能となり超電導磁石装置の信頼性が向上す
る。
【図１】本発明による超電導コイルの内槽平面図、
【図２】図１のII-II 線矢視図、
【図３】磁気浮上式鉄道の概略図、
【図４】従来の超電導磁石装置概略図、
【図５】図４の部分詳細図である。
２…超電導磁石装置 ３…超電導コイル ４…内槽 ８…推進コイル ９…浮上コイル １０…銅メッキ層 １１…境界線
Claims (1)
- 【請求項１】 冷媒と超電導コイルを円環状の内槽に収
納し、これを更に外槽に収納してなる超電導磁石装置に
おいて、 前記円環状内槽の表面上に、内槽表面を一周する導電性
金属被膜層のループを形成し、更に、このループを複数
箇所で分断して電気的に不連続にすると共に、この導電
性金属被膜層の厚さを、外部からの変動磁場を受ける部
分では厚く、他の部分では薄くしたことを特徴とする超
電導磁石装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21763092A JP3170055B2 (ja) | 1992-08-17 | 1992-08-17 | 超電導磁石装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21763092A JP3170055B2 (ja) | 1992-08-17 | 1992-08-17 | 超電導磁石装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0669551A true JPH0669551A (ja) | 1994-03-11 |
| JP3170055B2 JP3170055B2 (ja) | 2001-05-28 |
Family
ID=16707286
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21763092A Expired - Fee Related JP3170055B2 (ja) | 1992-08-17 | 1992-08-17 | 超電導磁石装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3170055B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001063733A1 (en) * | 2000-02-25 | 2001-08-30 | Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki | Canned linear motor |
-
1992
- 1992-08-17 JP JP21763092A patent/JP3170055B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001063733A1 (en) * | 2000-02-25 | 2001-08-30 | Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki | Canned linear motor |
| US6731029B2 (en) | 2000-02-25 | 2004-05-04 | Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki | Canned linear motor |
| KR100729404B1 (ko) * | 2000-02-25 | 2007-06-15 | 가부시키가이샤 야스카와덴키 | 캔화 리니어 모터 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3170055B2 (ja) | 2001-05-28 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
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