JPH066921Y2 - 魚函等の容器用印刷装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は魚函等の容器用印刷装置に関し、発泡ポリス
チレン製魚函等の容器に対し、その対称位置に反転作用
を加えながら良好に印刷を行なえるようにした装置に関
する。

〈従来技術および考案が解決しようとする問題点〉 従来より発泡ポリスチレン製魚函等の容器にあっては、
商標、業者名、漁場名等を容器周囲のうち、側面同士等
一対の対称位置にスクリーンを用いて印刷を施してい
た。しかしながら対称位置への変換を手動で反転させて
いたが、印刷面を手で擦すって汚したりする問題点があ
るほか、印刷部へのセットも面倒で作業効率の上でも改
良の余地があった。

〈考案の目的〉 そこで、この考案においては、簡易な装置によって魚函
等の容器における対称位置への印刷を能率的に果せるよ
うにすることを目的としている。

〈問題点を解決するための手段〉 上記目的を達成するためにこの考案における魚函等の容
器用印刷装置の構成は、魚函等の容器に対して、ロープ
ベルト、細幅テープベルト等によるコンベア方式のベル
トコンベアからなる搬送機構を有すると共に搬送過程中
にはスクリーンとスキージとを組合せた片面側印刷部
と、中心軸を境に前後対称的な容器乗載枠を１８０°ず
つ回転可能な容器の印刷面を反転させる反転機構部と、
反転された容器他面へ印刷するためのスクリーンとスキ
ージからなる他面側印刷部とを有し、搬送機構が片面側
および他面側の印刷部と対応して前半部と後半部とから
なり、また、各印刷部下方には容器を搬送機構から離し
て間けつ的にスクリーン側へ押しつける押圧板を有し、
さらに、上記乗載枠は両サイドがコ字状をなすもので、
容器が挟み込まれるような形態にしてあることを特徴と
するものである。

〈作用〉 スクリーン板とスキージとを組合せた印刷部と印刷部と
の間に容器の印刷面を反転させる反転機構部を有してい
るので、片面側の印刷後、容器の搬送過程中にて無理な
く自動的に容器を反転させ、他面側の印刷に対応させる
ことができ、印刷、反転、印刷の順序で順次作業を進め
ることができる。即ち、魚函等の容器は、ロープベル
ト、細幅テープベルト等によるコンベア方式のベルトコ
ンベアからなる搬送機構によってその一部を乗載して搬
送されるので、容器に搬送縞を付けることなく綺麗な状
態で搬送することができる。また各印刷部下方に有する
押圧板によって印刷時に容器がスクリーン側へ押し付け
られるので、印刷ずれを起こすことなく確実に印刷する
ことができる。さらに反転機構部は、中心軸を境に前後
対称的な容器乗載枠を１８０°ずつ回転でき、かつ乗載
枠は、両サイドがコ字状をなすもので、容器が挟み込ま
れるような形態にしてあるものゆえ、容器を安定よく的
確に反転でき、しかも部品点数を減らして構造をシンプ
ルにすることができる。

〈実施例〉 次いで、この考案の実施例について図を参照してながら
以下に説明する。

(1)は機台、(10)は容器(A)に対する片面側の印刷部、(2
0)は容器(A)の印刷面を反転させる反転機構部、(30)は
容器(A)に対する他面側印刷部である。

(40)は片面側の印刷部(10)に対応する前半の搬送機構、
(50)は他面側印刷部(30)と対応する後半の搬送機構で何
れもロープベルト、細幅テープベルト等によるコンベア
方式のもので、容器(A)の一部を乗載した状態で搬送で
きるようにしてある。

次に各印刷部(10)(30)は商標、業者名、漁場名等適宜の
表示が施せるようにしたスクリーン(11)(31)と印刷イン
キをスクリーン(11)(31)上から塗り込むスキージ(12)(3
2)とを組合せているもので、スキージ(12)(32)はチェー
ン、ベルト等の送り機構(13)(33)によって往復動できる
ようになっており、第３図では容器(A)として魚函を用
いて魚函の長手方向側面部(a)へ印刷を行なう場合を例
示している。

さらに印刷部(10)(30)の下方には容器(A)を搬送機構(4
0)(50)から上方へ離して間けつ的にスクリーン(11)(31)
側へ押しつける押圧板(14)(34)を有しており、この押圧
板(14)(34)はシリンダ機構(15)(35)に連結していて、タ
イミングスイッチや光電管（図示せず）によって容器
(A)の位置を検知して間けつ的に押圧板(14)(34)を作動
できるように実施している。

次いで、反転機構部(20)については、中心軸(21)を境に
して前後対称的な容器乗載枠(22)(22′)を１８０°ずつ
回転できるようにしてあり、容器(A)を反転して次回の
新たな印刷すべき面が後半の印刷部(30)へ対向するよう
にしてあり、図の乗載枠(22)(22′)は両サイドがコ字状
をなすもので丁度、容器(A)が挟み込まれるような形態
のものが示されてある。なお、この反転機構部(20)は印
刷部(10)(30)間に位置するよう前半と後半の搬送機構(4
0)(50)間の位置に設定してある。

上記のような装置を用いて魚函等の容器(A)に印刷を施
すに際しては、先ず容器(A)の印刷すべき面が上面にく
るよう前半の搬送機構(40)に載せて印刷部(10)へと搬送
する（第１図、第２図参照）。

印刷部(10)に容器(A)が位置すると、スキージ(12)がス
クリーン(11)上を移動して容器(A)の片面に印刷を施す
ことになるが（第３図参照）、この印刷タイミングのと
き、印刷部(10)の下方にある押圧板(14)が容器(A)を搬
送機構(40)から上方へ離して間けつ的にスクリーン(11)
側へ押しつけるように実施してあるのでスクリーン側で
の印刷がより良好に行なえることとなる（第４図参
照）。

上記片面印刷が終了すると、押圧板(14)は降下して容器
(A)は再び搬送機構(40)で送られ、反転機構部(20)へと
至る。この反転機構部(20)の容器乗載枠(22)に容器(A)
が入ると、中心軸(21)の１８０°回転にて容器乗載枠(2
2)は１８０°回転して先の印刷面(a)を下側にし新たに
印刷すべき面(a′)が上面になるよう反転させられる
（第５図参照）。反転後は搬送機構(50)にて他面側の印
刷部(30)へと至り、先の印刷部(10)と同様、スクリーン
(31)とスキージ(32)、さらには押圧板(34)の作用にて容
器(A)の他面に印刷を施すことができる（第６図参
照）。

このようにして容器(A)の対称的な位置に印刷を連続的
に施すことが可能となる。

なお、実施上、印刷部(10)(30)の通過後では印刷面を乾
燥する装置を装備することが好ましい。また本願の容器
用印刷装置は、成形機と直結しておき、成形後の容器に
対して直ちに印刷できるようにするのが好ましい。

〈考案の効果〉 以上のようにこの考案の印刷装置では、印刷部と印刷部
の間に容器の印刷すべき面を反転させる反転機構部を装
備してあるので、至極簡単に印刷すべき面を変換させ得
るので、印刷面を手で擦すったりすることなく、印刷面
を美麗に保有させることができると共に非常に能率的に
魚函その他の容器への印刷が可能となる。

また、この考案の印刷装置では、魚函等の容器は、ロー
プベルト、細幅テープベルト等によるコンベア方式のベ
ルトコンベアからなる搬送機構によって容器に搬送縞を
付けることなく綺麗な状態で搬送することができ、各印
刷部下方に有する押圧板によって印刷ずれを起こすこと
なく確実に印刷することができる。さらに、反転機構部
は、中心軸を境に前後対称的な容器乗載枠を１８０°ず
つ回転でき、かつ乗載枠は、両サイドがコ字状をなすも
ので、容器が挟み込まれるような形態にしてあるもので
あるゆえ、安定よく的確に容器を反転でき、しかも部品
点数を減らして構造をシンプルにすることができる。

従って、装置として簡単でコスト的な点でも有利である
等の効果を具有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は平面図、第２図は正面図、第３図は印刷部の側
面図、第４図は片面側印刷時の正面図、第５図は反転時
の正面図、第６図は他面側印刷時の正面図である。 (10)……片面側印刷部、(20)……反転機構部、 (30)……他面側印刷部、(11)(31)……スクリーン、 (12)(32)……スキージ、(14)(34)……押圧板、 (21)……中心軸、(22)(22′)……容器乗載枠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】魚函等の容器に対して、ロープベルト、細
   幅テープベルト等によるコンベア方式のベルトコンベア
   からなる搬送機構を有すると共に搬送過程中にはスクリ
   ーンとスキージとを組合せた片面側印刷部と、中心軸を
   境に前後対称的な容器乗載枠を１８０°ずつ回転可能な
   容器の印刷面を反転させる反転機構部と、反転された容
   器他面へ印刷するためのスクリーンとスキージからなる
   他面側印刷部とを有し、搬送機構が片面側および他面側
   の印刷部と対応して前半部と後半部とからなり、また、
   各印刷部下方には容器を搬送機構から離して間けつ的に
   スクリーン側へ押しつける押圧板を有し、さらに、上記
   乗載枠は両サイドがコ字状をなすもので、容器が挟み込
   まれるような形態にしてあることを特徴とする魚函等の
   容器用印刷装置。