JPH0666670A - 漏出検知装置、流体収容装置及び流体漏出監視方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置の最高圧力を測定表示しかつ維持する漏
出検知装置と方法を提供する。 【構成】 本発明装置は２重弁桿シール弁２４の流体漏
出を監視する。弁ハウジング２５、弁桿２８、第１弁桿
シール３０及び第２弁桿シール３４が室３６を区画す
る。最高圧力の示度を表示し維持する指針４８を有する
圧力ゲージ４４が弁２４に取付けられそしてポート３３
を経て室３６に流体が連通するようになっている。室の
圧力を増大させるに十分な室３６に流入する化学薬品の
漏れが指針４８によって表示されかつ維持され、第１の
弁桿シール３０の故障と漏れの生じたのとを、室の圧力
が後に減少するにかかわらず表示する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、流体収容装置又は弁に
おける第１のシールを通過して第１のシールと第２のシ
ールとの間の室に入る漏れを監視するための装置に関す
る。本発明はまた流体収容装置から第１のシールを通過
して上記２つのシールの間の室に入る漏れを監視する方
法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】化学処理又は他の産業において、化学薬
品、可燃性流体、及びその他の危険性材料に関係する製
造、輸送、貯蔵及びその他の操作は上記の材料の封じ込
めと封じ込めの保証とを必要とする。環境及び安全上の
規則と法律が危険性流体の封じ込めと封じ込めの保証と
を扱うことが増々多くなっている。したがって、この法
律や規則に従った封じ込め装置及び器具に対する必要性
が引続いて存在し、またこれに伴う費用が著しく大きな
ものとなる。

【０００３】ある従来の漏洩抑制装置は１つの構成要素
の下側に位置する漏出収集タンクを設けこの構成要素か
らの漏出を収集するようにしている。例えば、このタン
クは頂部が開放された縦穴又はその他のこれに似た構造
を備えることができる。１つの欠点は、ごみ、雨、雪及
び氷がまたタンクの中に蓄積し、漏れのあるのをおおい
隠すことである。さらに、溶剤の漏出は開放されたタン
ク構造のため検知されなくなり大気中に蒸発し、このた
め環境への解放問題が生じる。

【０００４】米国特許第４，８５０，３８９号は囲まれ
た空洞の漏洩を監視する装置と方法とを記載している。
基礎シールと圧力シールとが空気圧式取付け具の設けら
れている空洞を区画形成している。この空洞は加圧され
取外し可能な圧力監視ゲージによって監視される。監視
された圧力の減少は基礎シール又は圧力シールのいずれ
のシールを通る漏洩の存在を表示する。しかし、１つの
欠点は、これらシールのうちの一方のシールだけが漏れ
た場合にどのシールが漏れているかを示すものではなく
そのため第１のシールと第２の予備封じ込めシールとを
有する装置に適当な封じ込めの保証が得られないという
ことである。さらに、最初の圧力負荷が漏れることがあ
り、シールの故障の誤った指示を生じる。もう１つの欠
点は空洞圧力が温度により変動するということである。

【０００５】米国特許第４，４２４，９７３号は表示装
置に電気的に連結された液体センサを有するプラグを備
えた漏洩表示器を記載している。このプラグ漏洩表示器
は反対側の端部がシールリングで終わっている通路に連
結されている。シールリングを通って通路に入る液体の
漏れはセンサを作動させ表示装置への電気信号を発生さ
せる。この装置の欠点は、特に漏洩検知器を複数の場所
に取付けることが必要であるような用途にとって、比較
的複雑であり高価であることである。

【０００６】米国特許第４，４５３，４１１号は１つの
室に流体を閉じ込め流体収容装置に生じる最高又は最低
の圧力を表示しかつ保持する圧力記憶装置を記載してい
る。この装置は内部に配設された逆止弁を備えた貫通穴
と第３と第４の穴と交差する第２の穴とを有するマニホ
ルドを具備している。これらの２つの穴はプラグでシー
ルされ、そして第２の弁が１つの穴に固定されている。
この装置は、標準圧力ゲージと関連して用いられ最高又
は最低の装置圧力を得るようにしている。しかしこの装
置は複雑であり、最高装置圧力を読取る単一点しか得ら
れない。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、装置
圧力の測定を表示しかつ維持することのできる簡単な漏
出検知装置及び方法を提供することである。本発明の他
の目的は氷や雪のような外部の条件によって影響されな
い上記のような装置と方法とを提供することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、流体収
容装置における流体漏出を監視するための漏出検知装置
であって、流体収容装置内部の流体を保持する第１のシ
ールと、該第１のシールによって漏れる流体を封じ込め
るための第２のシールと、第１のシールと第２のシール
との間の室とを具備し、該室内の圧力がその後に減少す
るにかかわらず最大圧力の目盛りの読みを表示しかつこ
の最大圧力の目盛りの読みを維持する指針を有する圧力
ゲージが、前記室と流体が連通するようにし、室内の圧
力を増大させるのに十分な第１のシールを通過して室の
中に入る流体の漏れが前記指針をその最初の位置から顕
著に動かすようにしている、漏出検知装置が提供され
る。

【０００９】本発明は、最大圧力表示器を有する圧力ゲ
ージを取付けるため接近することのできる室を区画形成
する第１のシールと第２のシールの封じ込めを有してい
るいかなる流体処理又は流体貯蔵装置にも用いることが
できる。例えば、本発明は、化学薬品が製造され、貯蔵
され、及び／又は輸送される化学処理設備又は精製設備
に用いることができる。第１及び第２のシールは配管系
に、又は他の装置又は機構に、例えば流体処理タンクに
配置することができ、ここに記載される漏出検知装置は
任意のこのような実施態様において有用である。他の用
途はほんの少しの例をあげれば、鉄道車輛、タンク運搬
車、ロードラガー、運搬具、ドラム缶を含んでいる。

【００１０】本発明の他の態様によれば、流体収容装置
における流体漏出を監視する方法であって流体収容装置
がその内部の流体を保持する第１のシールと、第１のシ
ールの破損した時流体を封じ込める第２のシールと、第
１のシールと第２のシールとの間の室とを具備し、作用
する圧力が後に減少するにもかかわらず、最大圧力の目
盛の読みを表示しかつこの読みを保持するための指針を
有する圧力ゲージを用意し、前記圧力ゲージを前記室に
流体が連通するように位置させ室内圧力を増大させるに
十分な第１のシールを通過し前記室に入る流体の漏れが
前記指針を最初の位置から顕著に動かすようにし、前記
室内に生じた最大圧力について圧力ゲージを目で監視し
それによって第１のシールを通過する漏出があったか否
かを決定する、各段階を含んでいる流体漏出監視方法が
提供される。

【００１１】

【発明の効果】本発明の装置と方法は上記のような従来
技術の欠点を有していない。本発明は簡単かつ安価であ
り、特に複数の漏出監視装置を必要とする設備にとって
簡単かつ安価となる。最大圧力の目盛りの読みは表示さ
れかつ維持され、装置の作動条件、室の圧力、又は周囲
の温度に後で変動があっても流体の漏出を検知すること
ができる。流体漏出の目による監視は、他の目で見る監
視装置をあいまいにすることのある、ごみ、雪、雨又は
氷のような条件によって影響されない。

【００１２】本発明のこれらのまたその他の態様、目
的、特徴及び利点は、好適な実施態様についての以下の
詳細な説明と特許請求の範囲と添付図面を参照すること
により、さらに明瞭に理解されまた認識されるものとな
ろう。

【００１３】

【実施例】図１は本発明の化学薬品の大量貯蔵装置を示
す。溶剤のような化学薬品がタンク１２に貯蔵されるよ
う導管１０を介して供給される。タンク１２は恒久的に
備えつけられたタンクからなり、また一時的又は運搬可
能なタンク、例えば路上タンク車、鉄道タンク車、又は
これに類するものとすることもできる。溶剤はタンク１
２からポンプ１６により弁１３を通り導管１４を経て取
出される。図示のように漏れ収集タンク１８が装置構成
要素のタンク１２、弁１３、導管１０と１４、及びポン
プ１６の下方に配置されている。仕切り１９がタンク１
８内に溜まり部を区画形成しこの溜まり部から集められ
た液体が、タンク１８の上方に位置する構成要素である
ポンプ２１により管路２３を経て取出される。

【００１４】図１はさらに、タンク１８の上方に物理的
に配置された弁２０と２２を含む第２の管回路を示して
いる。タンク１８は、タンク１２、弁１３、導管１０と
１４、ポンプ１６、ポンプ２１、管路２３、弁２０、及
び弁２２からの漏れの第２の封じ込め手段である。この
第２の封じ込め手段はまた堀、地下室又は収集池その他
の類似物を具備することができる。弁１３，２０及び２
２はしたがって、任意の便利な切換え装置を有すること
ができ、また第２の漏れ封じ込め手段がタンク１８によ
って与えられるため単一の軸シールを有するボール弁、
プラグ弁、Ｌ形弁、球形弁、仕切り弁又は蝶弁の構造を
有することができる。

【００１５】弁２４が例示の目的で図１には複数個所に
示されており、また図示のように、弁２４はタンク１８
の上方には位置していない。該当の法律及び規則に従う
のに十分な他の第２の漏出封じ込め手段が、したがって
設けられなければならない。図２を参照すると、弁２４
はハウジング２５を具備し、このハウジング２５の内部
に、弁桿２８の一端に配されたボール弁部材２６が位置
している。弁２４は２重弁桿シール弁である。第１の弁
桿シール３０が弁ハウジング３２と弁桿２８との間にぴ
ったり位置し弁桿２８に沿う装置からの溶剤の漏出を阻
止するようにしている。

【００１６】第２の弁桿シール３４がハウジング３２と
弁桿２８との間にぴったりと配され、このシールは第１
の弁桿シール３０を通る溶剤の漏れを封じ込める手段で
ある。この弁と弁桿シールの構造、大きさ及び材料は意
図された用途と環境に適合するよう容易に選択されるこ
とができ、その選択は、装置の流体特性、例えば腐食性
や、装置の作動特性、例えば圧力及び温度のような諸因
子によって左右される。例えば第１又は第２のシールは
充填リング、ランタンリング及びその間の適当な充填材
料を具備することができる。ハウジング２５、弁桿２
８、第１の弁桿シール３０及び第２の弁桿シール３４は
全てその間に区画された室３６を形成する。ハウジング
３２は室３６からハウジング表面４２のゲージ受け部４
０へとハウジングを貫通して延びる漏出検知ポート３３
を有している。

【００１７】本発明の第１の段階は最大の圧力の目盛の
読みを記録しかつ維持するための圧力ゲージ４４を設け
ることからなっている。ゲージ４４が受け部４０に取付
けられそしてポート３３を介して室３６に流体が連通す
るようにしている。ゲージ４４は、表示している圧力目
盛りの読みを表示するための第１の指針４６と、第２の
指針４８とを有し、この第２の指針４６は当該技術にお
いては他に最大圧力指針又はレージーハンド指示器と称
され、その後ゲージ４４の圧力の減少にかかわらず最大
圧力の目盛の読みを表示しかつ維持する従動指針であ
る。ゲージ４４はマクダネルコントロール会社によって
製造されるような任意の標準２重指針ゲージを具備する
ことができる。これに代え、最大圧力の目盛りの読みだ
けを表示し維持する単一指針を有する圧力ゲージを使用
することができる。

【００１８】次の段階はゲージ４４を室３６と流体が連
通するように位置させることである。漏れのない状態の
もとに、室３６は典型的には閉じ込められた空気を包含
し、この空気は閉じ込められた空気の温度に対する標準
圧力となっておりまたそのため約１大気圧（０ｐｓｉ
ｇ）となっている。ゲージ４４はしたがって、室３６内
の圧力を増大させるに十分な第１の弁桿シール３０を通
って室３６に流入する流体の漏れが、第１の指針４６と
第２の指針４８とをその各最初の位置から顕著に動かす
ようにする。

【００１９】例えば流体装置が作動停止の間に減圧され
溶剤又は空気が第１の弁桿シール３０を横切って弁２４
の流体装置側に押し戻された時のように、室３６の圧力
が減少すると、第１の指針４６が低い圧力、例えば０ｐ
ｓｉｇを表示するが、第２の指針４８は最大圧力の目盛
りの読みを表示し続ける。本発明のこの段階はゲージ４
４を目で監視し室に最大の圧力が生じたのを決定する。
増大された目盛の読みは操作員に室の圧力が後に減少し
ても第１の弁桿シールの故障と室の中への漏れとがあっ
たことを知らせる。

【００２０】図３は本発明の他の実施態様を示し、この
実施態様では流体収容装置が、流体の封じ込めをもたら
す流体に曝された第１のシール５０と、第１のシール５
０の下流側の第２のシール５２と、シール５０と５２と
の間の室５４とを有している。第２のシール５２は第１
のシール５０の故障時の予備封じ込め手段を提供する。
圧力ゲージ４４が管路５５によって室５４に作動可能に
連結され、上記のような方法で第１のシール５０を通過
する漏れを検知するようにしている。

【００２１】本発明は、第１のシールを通過して第１の
シールと第２のシールとの間の室の中に入る流体の漏れ
を監視するための簡単で安価な装置と方法とを提供す
る。誤った圧力ゲージの目盛りの読みが最小となるが、
その理由は室が小さな容積を有し温度の変化に関係なく
室の中への流体の漏れにより圧力の増加が生じるまで最
初の圧力を実質的に維持する空気を包含するからであ
る。最大圧力指針が、装置圧力及び／又は温度が減少し
た時のように、室内に後で圧力の減少があっても最大圧
力の発生したことを表示する。第１のシールを通過する
流体の漏れはしたがって、装置の作動条件又は周囲の温
度に後で変動があっても、その発生後に検知することが
できる。

【００２２】本発明はしたがって、比較的一定の圧力と
温度のもとでの流体装置の運転と共に、圧力、温度その
他の変動条件のある例えば回分操作のような流体装置
に、適している。他の検知装置では検知できない流体の
漏出、例えば目で見ることのできない又はごみ、氷、周
囲の温度の変動その他のような環境条件によって吸蔵さ
れる漏れが、本発明の装置と方法によって検知される。
本発明は電気的な接続を必要とせず又は複雑な機械的構
造を有せず、したがって特に多くの要素からなる装置に
とって比較的安価なものとなる。本発明の装置と方法は
流体監視装置における漏れの検知と封じ込めとを規定す
る種々の法律と規則とに従うものである。

【００２３】本発明は特に好適な実施態様を参照して詳
細に記載されてきたが、本発明の精神と範囲内で様々な
変更と変形を行うことのできることが理解されるであろ
う。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の化学薬品大量貯蔵装置の漏出検知装置
の関係位置を示す斜面図である。

【図２】本発明の漏出検知装置の、２重弁桿シール弁
と、現実の圧力を読み取る第１の指針と最高圧力の目盛
りの読みを表示しかつ維持する第２の指針とを有する、
圧力ゲージとを示す破截断面図である。

【図３】第１のシールと第２のシールとを備えた流体収
容装置における本発明の漏出検知装置を示す破截断面図
である。

【符号の説明】

１２…タンク １３，２０，２２，２４…弁 １６，２１…ポンプ １８…タンク ２５…ハウジング ２８…弁桿 ３０…第１弁桿シール ３２…弁ハウジング ３４…第２弁桿シール ３６…室 ４４…圧力ゲージ ４６…第１指針 ４８…第２指針 ５０…第１シール ５２…第２シール ５４…室

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 流体収容装置における流体の漏出を監視
   するための漏出検知装置であって、前記流体収容装置内
   部に流体を保持する第１のシールと、第１のシールによ
   り漏出する流体を封じ込める第２のシールと、第１のシ
   ールと第２のシールとの間の室とを具備し、前記室の圧
   力が後に減少するにかかわらず、最大圧力の目盛りの読
   みを表示しかつ該目盛りの読みを維持する指針を有する
   圧力ゲージが、前記室と流体が連通するようになってお
   り、前記室の圧力を増大させるに十分な第１のシールを
   通過して前記室に流入する流体の漏れが前記指針を最初
   の位置から顕著に動かすようにしている漏出検知装置。
2. 【請求項２】 化学薬品又は危険性流体を貯蔵するタン
   クと、弁桿と第１のシールと第２のシールと第１のシー
   ルと第２のシールとの間の室とを有する弁、とを具備す
   る流体収容装置であって、前記室の圧力が後に減少する
   にかかわらず最大圧力の目盛りの読みを表示しかつ該目
   盛りの読みを維持する指針を有する圧力ゲージが、前記
   室と流体が連通するようになっており、前記室の圧力を
   増大させるに十分な、第１のシールを通過して前記室に
   流入する流体の漏れが、前記指針を最初の位置から顕著
   に動かすようにしている、流体収容装置。
3. 【請求項３】 流体収容装置における流体の漏出を監視
   する方法であって、前記流体収容装置が、該装置内部に
   流体を保持する第１のシールと、第１のシールが破壊し
   たとき流体を封じ込める第２のシールと、第１のシール
   と第２のシールとの間の室とを具備している監視方法に
   おいて、 圧力に後で減少があるにかかわらず最大圧力の目盛りの
   読みを表示しかつ該目盛りの読みを維持する指針を有す
   る圧力ゲージを用意する段階と、 前記圧力ゲージを前記室と流体が連通するよう位置さ
   せ、前記室の圧力を増大させるに十分な、第１のシール
   を通過して前記室に流入する流体の漏れが前記指針を最
   初の位置から顕著に動かすようにする段階と、 前記室に最大圧力が生じたのを圧力ゲージを目で見て監
   視しそれにより第１のシールを通過する漏れがあったか
   否かを決定する段階、 とを含んでいる流体の漏出の監視方法。