JPH0665791U - プレート型熱交換器の粉塵除去装置 - Google Patents

プレート型熱交換器の粉塵除去装置

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JPH0665791U
JPH0665791U JP7065492U JP7065492U JPH0665791U JP H0665791 U JPH0665791 U JP H0665791U JP 7065492 U JP7065492 U JP 7065492U JP 7065492 U JP7065492 U JP 7065492U JP H0665791 U JPH0665791 U JP H0665791U
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英二 福元
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 熱交換器本体1内に所定間隔おきに並列され
てなる複数の熱交換用プレート5の各間に粉塵掻き取り
用スクレーパ10を遊嵌させるとともに、スクレーパ支
持部材11によって熱交換用プレート5の外面に沿って
往復駆動させるプレート型熱交換器において、上記スク
レーパ10を、上記往復駆動方向で不撓性で、かつ熱交
換用プレート5の並設方向で可撓性を有する索条体で構
成する。 【効果】 高温流体や圧力によって熱交換用プレート5
が変形しても、この変形にスクレーパ10が追従して粉
塵を効率的に除去することができ、しかも、スクレーパ
10の往復駆動も円滑に保たれる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、排熱回収用に使用される熱交換器、特に複数の熱交換用プレートを 排ガス通路内に並設したプレート型熱交換器の粉塵除去装置に関するものである 。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジンによるコーゼネレーションが急速に普及しているが、ディ ーゼルエンジンの不完全燃焼又は燃料油中の不燃物が煤となって排熱回収用プレ ート型熱交換器の熱交換用プレートに付着し、熱交換作用を阻害すると共に、ひ どくなると排ガス通路を閉塞し、エンジンの背圧上昇でエンジントリップまで至 ることもあり、その場合は、粉塵除去のために一時、運転を停止するのを強いら れる。
【0003】 このような問題は、流動床式熱交換器を除く全ての排ガス熱交換器に共通した ものである。従って、粉塵除去対策を講ずることが必要不可欠となっているが、 従来の粉塵除去対策は、付着した粉塵を空気圧又は蒸気圧によるストーブロワー により間欠的に吹き飛ばすか又は、水洗により煤を洗い流す方法に頼っていた。 しかしながら従来のこのような方法では、付着した粉塵を効率良く取り除くこと が出来なかった。特に燃料の性状によりプレート面に付着凝固した粉塵について は、スートブロワー等では殆ど取り除くことが出来ない状況にあった。
【0004】 このような状況を打開するための方策として、すでに熱交換用プレート間に、 細い金属棒ないしは偏平板などからなる粉塵掻き取り用スクレーパを遊嵌させて 、このスクレーパを支持部材を介して熱交換用プレートの外面に沿って往復動さ せることにより、熱交換用プレートに付着凝固した粉塵を掻き取るようにしたも のが案出されている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、この種熱交換器では、熱交換用プレートが高温流体に晒されると、 局部的な熱膨張差によって歪を生じる傾向にあり、また、圧力流体を流すと、運 転中に上記熱交換用プレートが波打つ、いわゆるフラッタリング現象を起こすこ とがある。
【0006】 しかるに、上記したような従来装置では、スクレーパが金属棒などで構成され て不撓性であり、上述のように熱交換用プレートがその並設方向へ変形したり、 波打ち状態になると、スクレーパがこれに追従できず、保唾交換用プレートの外 面に付着した粉塵を部分的に掻き損ねることが多いうえ、スクレーパの往復動作 時に熱交換用プレートの変形部位に突っ掛かり気味になって往復動作に支障を及 ぼすこともある。
【0007】 本考案は上記従来の問題点を解消するためになされたもので、熱交換用プレー トの変形状態にかかわらず、効率的に粉塵を掻き取り除去することを可能なプレ ート型熱交換器の粉塵除去装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本考案の構成を実施例に対応する図面に基づいて説 明すると、本考案は、熱交換器本体1内に所定間隔おきに並列されてなる複数の 熱交換用プレート5の各間に粉塵掻き取り用スクレーパを遊嵌させて該各スクレ ーパ10をスクレーパ支持部材11に取付け、該支持部材11によって各スクレ ーパ10を上記熱交換用プレート5の外面に沿って往復駆動せしめるようにした プレート型熱交換器において上記スクレーパ10を、上記往復駆動方向で不撓性 で、かつ熱交換用プレート5の並設方向で可撓性を有する索条体で構成したもの である。
【0009】
【作用】
上記構成に於いて、熱交換器本体1を例えば排ガス排出管に接続すると共に、 この本体1の内部に収容される各熱交換用プレート5に例えば低温水供給するこ とによって、該各熱交換用プレート5を挟んで高温排ガスと低温水との間で熱交 換がなされ、温水を取出すことができる。そして、上記各熱交換用プレート5間 に遊嵌する索条体からなるスクレーパ10を往復駆動させるだけで、該スクレー パ10により各熱交換用プレート5の外面に付着した粉塵Mを強制的に掻き取る ことができ、これにより、粉塵Mの付着成長に伴う熱交換効率の低下や排ガス通 路の閉塞というような不都合を確実に回避することができる。
【0010】 とくに、上記熱交換用付5が高温流体などで並設方向へ変形した状態となって も、上記スクレーパ10を構成している索条体が並設方向へ撓んで変形部位に倣 うので、上記往復駆動によって熱交換用プレート5に付着した粉塵Mを隈なく一 掃することができ、さらに、スクレーパ10の往復駆動も円滑に保たれる。
【0011】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面にしたがって説明する。
【0012】 図1および図2はそれぞれ本考案の一実施例による粉塵除去装置を組み込んだ プレート型熱交換器を示す縦断面図および平面断面図である。
【0013】 図1および図2において、1は角筒状の熱交換器本体であって、上端に排ガス 入口2を有すると共に下端側部に排ガス出口3を有し、内部の排ガス通路4には 、熱交換用プレート5が複数枚一定間隔おきに並列する熱交換用プレート群6が 、各プレート5が排ガス流れ方向と平行になるように配設されている。7は各熱 交換用プレート5に低温水を導入する給水用配管であり、8は各熱交換用プレー ト5から温水を取り出す温水取り出し用配管である。
【0014】 上記のようなプレート型熱交換器は従来周知のもので、排ガス通路4内を上か ら下に流動する高温排ガスと各熱交換用プレート5内を流動する低温水との間で 熱交換を行わせ、排ガスの熱を温水の形で取り出すものである。
【0015】 図1〜図3において、9はプレート型熱交換器に組み込まれた粉塵除去であっ て、索条体で構成されて 各熱交換用プレート5間に遊嵌する煤掻き取り用ス クレーパ10と、当該スクレーパ10を支持するスクレーパ支持部材11と、該 スクレーパ支持部材11を介して前記スクレーパ10を熱交換用プレート5の外 面に沿って往復駆動せしめるためのスクレーパ駆動装置12とから構成されてい る。
【0016】 上記スクレーパ10の構成を図5に示す。このスクレーパ10は、熱交換用プ レート5の外面に沿った方向、つまり後述する往復駆動方向(矢印a方向)で互 いに対向する一対を一組とする複数組の平板状の第1掻取片101,102と、 第1の掻取片101,102の各組間に位置する複数の第2の掻取片103と、 第1の掻取片101,102と第2の掻取片103とを上記往復駆動方向と直交 方向、つまり熱交換用プレート5の並設方向(矢印b方向)へ揺動可能に連結す る複数の連結ピン104,105などから構成されており、これにより、上記ス クレーパ10としての索条体は、上記往復駆動方向には不撓性で、熱交換用プレ ート5の並設方向で可撓性を有するように設定されている。なお、連結ピン10 4,105の両端部には、抜止用の割ピン106が差し込まれている。また、連 結ピン104,105の挿通孔107を上下方向で長径の長孔で構成して、第1 の掻取片101,102と第2の掻取片103との揺動の円滑化を図ってある。
【0017】 上記のような索条体からなるスクレーパ10は、前記スクレーパ支持部材11 に貫設された貫通孔13に嵌挿されると共に、その上端部に突設した大径係合部 10aを上記スクレーパ支持部材11の上面に当接させることによって、そのス クレーパ支持部材11から垂下されている。また各スクレーパ10の下端部には 、該スクレーパ10を往復駆動させたときに、その各スクレーパ10が過度に揺 動するのを防止するため、重錘14を吊り下げている。
【0018】 前記スクレーパ駆動装置12は次のものから構成されている。即ち16,16 は、前記熱交換器本体1の両側面上部に一体的に取付けられた一対のケーシング 17内にそれぞれスクレーパ10の移動方向に沿って配設されたボールねじまた はスクリューねじなどからなるねじ棒であって、各ケーシング17の両端部に設 けられた気密軸受18に回転自在に支持されている。19,19は上記各ねじ棒 16に螺合するナットであって、該各ナット19には前記スクレーパ支持部材1 1の両端部が一体的に連結されている。
【0019】 20は前記各ねじ棒16に嵌着されたピニオン21,21と該両ピニオン21 ,21間に巻回されたタイミングベルト22とからなる第1の連動連結機構であ って、熱交換器本体1に設けた支持ブラケット1a上の減速機付き駆動モータ2 3により一方のねじ棒16を回転させることにより、他方のねじ棒16も同一方 向へ同一速度で回転させることができる。
【0020】 また、図2において、24はモータ切替え装置であって、ケーシング17に取 付けられた支持枠25にねじ棒16と平行状態で回転自在に支持されたねじ軸2 6と、該ねじ軸26と上記ねじ棒16との間に設けられた前記第1の連動連結機 構20と同一構造の第2の連動連結機構27と、上記支持枠25にねじ軸26と 平行状態で架設されたガイドロッド28に摺動自在に外嵌し且つ上記ねじ軸26 に螺合するストライカ29とを有し、この実施例では、上記ねじ軸26のねじピ ッチを前記ねじ棒16のねじピッチの1/4に設定し、前記ナット19の移動ス トロークLに対し、その1/4の移動ストロークIでストライカ29を移動させ ることができるようにし、また図4にも示すように、上記ストライカ29の移動 ストロークIの両端にモータ切替え用リミットスイッチ30,31を配設してい る。
【0021】 図1及び図3において、32は熱交換器本体1とケーシング17との間に開設 されたスクレーパ支持部材通過用開口部33を塞ぐ上下一対の可撓性耐熱防塵カ バーであって、該両カバー32の当接端縁間をスクレーパ支持部材11が移動し 、粉塵Mがケーシング17内に侵入しないようにしている。また図2において、 34はねじ棒16に粉塵Mが付着するのを防止するため、該ねじ棒16を被覆す る防塵蛇腹であるが、上述したように、防塵カバー32によって粉塵Mがケーシ ング17内に侵入しないようにしているので、この防塵蛇腹34は省略してもよ い。
【0022】 つぎに、上記構成のものの動作について説明する。
【0023】 先ず、図1実線及び図2に示す状態から駆動モータ23を正転させることによ り、両ねじ棒16を一方向へ回転させてナット19及びスクレーパ支持部材11 を介して同図左端に位置するスクレーパ10を右側へ移動させる。これにより第 5図に示すように、該スクレーパ10によって各熱交換用プレート5の外面に付 着する粉塵Mが掻き取られる。そして上記スクレーパ10が右端(図1の仮想線 状態)に達すると、ストライカ29が右側のリミットスイッチ30の感知レバー 30aに当たり(図4の仮想線状態)、該リミットスイッチ30の検知信号によ り前記駆動モータ23が逆転側に切替えられ、スクレーパ10が上記とは逆に左 側へ移動し、再び該スクレーパ10によって各熱交換用プレート5の外面に付着 する粉塵Mが掻き取られる。
【0024】 上記スクレーパ10が左端(図1の実線状態)に達すると、ストライカ29が 左側のリミットスイッチ31の感知レバー31aに当たり(図4の実線状態)、 該リミットスイッチ31の検知信号により駆動モータ23が正転側に切替えられ 、再び上述した粉塵除去作業が繰り返される。なお前記第1、第2の連動連結機 構20,27として、ピニオン21及びタイミングベルト22に代えてスプロケ ットホイールとチェンとを用いてもよい。
【0025】 ところで、上記熱交換用プレート5が高温流体による局部的な熱膨張差でプレ ート並設方向へ熱変形したり、圧力流体で波打ち状態になっても、上記スクレー パ10としての索条体が上記並設方向へ可撓性となっているので、熱交換用プレ ート5の変形部面に対してスクレーパ10が部分的にプレート並設方向へ撓んで 追従する。したがって、スクレーパ10全体としては、熱交換用プレート5の外 面に良好に摺接しながら往復駆動されることになり、該プレート5の外面の全域 から効率良く粉塵を掻く取ることができる。
【0026】 また、上記スクレーパ10が往復駆動される時に熱交換用プレート5の変形部 面に倣った状態となるので、上記スクレーパ10の往復動作に支障を及ぼすこと はない。
【0027】 ところで、上記スクレーパ10を熱交換用プレート5の並設方向へ撓わませる には、たとえばオープンリンクチェンで構成することも考えられるが、その場合 、スクレーパ10の往復駆動方向にも撓んでしまい、粉塵を有効に掻き取ること は難しい。この点、上記実施例のような索条体でスクレーパ10を構成すること により、熱交換用プレート5の並設方向のみに撓わませ、往復駆動方向への撓み を不能にしているので、粉塵Mに対する掻き取り効果を高めながら、熱交換用プ レート5の熱変形に対応可能となる。
【0028】 なお、上記実施例では、平板状の第1の掻取片101,102と平板状の第2 の掻取片103とを連結してスクレーパとしての索条体の構成したものであるが 、索条体の構成はこれに限られるものではなく、たとえばスクエアリンクチェン などで構成することも可能となる。
【0029】 また、図1において、35は一方のねじ棒16の端部に形成した角軸部であっ て、該角軸部35に手動ハンドル36を係合させ、該ハンドル36を回動操作す ることによって、スクレーパ10を往復駆動させることができる。
【0030】 上記実施例では、駆動モータ23の正逆転の切替えをモータ切替え装置24に よりおこなったが、これに替えて図2の仮想線に示すように、ナット19の移動 ストロークLの両端対向位置に近接スイッチ37,38を配設し、ナット19に 設けた近接スイッチ用金属部材39を上記各近接スイッチ37,38により検知 し、その検知信号により駆動モータ23を正転または逆転側に切替えるようにし てもよい。
【0031】
【考案の効果】
本考案によれば、スクレーパを各熱交換器用プレートの外面に沿って往復移動 させることにより、該各熱交換用プレートの外面に付着する粉塵を強制的に掻き 取るものであるから、冒頭に述べた従来のスートブロワーによる吹き飛ばし方法 や水洗方法に比べて、確実に粉塵を取り除くことができる。ことは勿論のこと、 熱交換器稼働中に上記粉塵除去作業を行うことができるので、粉塵の付着成長を 確実に止めることができる。従って粉塵の付着成長に伴う熱交換効率の低下や排 ガス通路の閉塞というような不都合も確実に回避し得る。
【0032】 とくに、スクレーパとして、往復駆動方向に不撓性で、かつ熱交換用プレート の並設方向に可撓性を有する索条体で構成したので、高温流体や圧力流体によっ て熱交換用プレートが変形したり、フラッタリングが起きても、上記スクレーパ をこの変形などに追従させることができ、したがって、スクレーパの円滑な往復 運動を確保したままで高い掻き取り効果を十分発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例による粉塵除去装置を組み込
んだプレート型熱交換器を示す縦断面図である。
【図2】同実施例におけるプレート型熱交換器の平面断
面図である。
【図3】図1のA−A線に沿った矢視図である。
【図4】同実施例における粉塵除去装置に用いられるモ
ータ切換装置の正面図である。
【図5】同粉塵除去装置におけるスクレーパとしての索
条体の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 熱交換器本体 5 熱交換用プレート 10 粉塵掻き取り用スクレーパ(索条体) 11 スクレーパ支持部材 a 往復駆動方向 b 並設方向 M 粉塵

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱交換器本体内に所定間隔おきに並列さ
    せてなる複数の各熱交換用プレートの各間に粉塵掻き取
    り用スクレーパを遊嵌させて該各スクレーパをスクレー
    パ支持部材に取付け、該支持部材によって各スクレーパ
    を上記熱交換用プレートの外面に沿って往復駆動せしめ
    るようにしてなるプレート型熱交換器における粉塵除去
    装置において、上記スクレーパを、上記往復駆動方向で
    不撓性で、かつ熱交換用プレートの並設方向で可撓性を
    有する索条体で構成したことを特徴とするプレート型熱
    交換器の粉塵除去装置。
JP1992070654U 1992-10-09 1992-10-09 プレート型熱交換器の粉塵除去装置 Expired - Fee Related JPH08628Y2 (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5540469U (ja) * 1978-09-07 1980-03-15

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5540469U (ja) * 1978-09-07 1980-03-15

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