JPH0665652B2 - パラキシレンの分離方法 - Google Patents

パラキシレンの分離方法

Info

Publication number
JPH0665652B2
JPH0665652B2 JP31742187A JP31742187A JPH0665652B2 JP H0665652 B2 JPH0665652 B2 JP H0665652B2 JP 31742187 A JP31742187 A JP 31742187A JP 31742187 A JP31742187 A JP 31742187A JP H0665652 B2 JPH0665652 B2 JP H0665652B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
xylene
para
separating
thiadiazolotetracyanoquinodimethane
bis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP31742187A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01160925A (ja
Inventor
勉 宮仕
利夫 向井
敬郎 山下
孝紀 鈴木
宏 藤井
Original Assignee
三菱石油株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三菱石油株式会社 filed Critical 三菱石油株式会社
Priority to JP31742187A priority Critical patent/JPH0665652B2/ja
Publication of JPH01160925A publication Critical patent/JPH01160925A/ja
Publication of JPH0665652B2 publication Critical patent/JPH0665652B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、下記式 で表わされるビス〔1,2,5〕チアジアゾロテトラシアノ
キノジメタンを用いたパラキシレンを含有する混合物か
らのパラキシレンの分離方法に関する。
(従来の技術及び問題点) パラキシレンは合成繊維、合成樹脂など化学工業の基礎
原料として重要な物質であるが、その製造においては、
石油溜分の改質油や分解油あるいは石炭タール等の炭化
水素油から得られるC8芳香族炭化水素を主たる原料とし
ている。C8芳香族炭化水素はエチルベンゼン、パラキシ
レン、メタキシレン、オルソキシレンの極めて沸点が近
接した4異性体からなり、これからパラキシレンを回収
するには、パラキシレンの融点が、他の異性体に比べて
高いことを利用した結晶化分離法及びパラキシレンを選
択的に吸着し脱着する吸着分離法が実用化されている。
しかし結晶化分離法は−60゜〜−70℃の深冷と二段の結
晶化が必要とされるため、操作が複雑であり、設備も高
価となること、また吸着分離法においては特殊な吸着剤
と脱着剤を要し吸着脱着機構が複雑になること等の問題
がある。
一方、パラキシレンが特定の化合物(ホスト化合物)と
作る包接化合物を利用する方法も開示されているが、包
接化におけるパラキシレンの選択性、包接化合物からの
分離回収等に問題点があり、実用化されていない。
本発明者らは、既に発表されたホスト化合物は全く異な
るビス〔1,2,5〕チアジアゾロテトラシアノキノジメタ
ンが、その、電荷移動性及び包接作用により、極めて容
易かつ優れた選択性をもってパラキシレンと包接化合物
を形成するという従来全く知られていない知見を得、こ
れに基づき本発明を完成するに至った。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、パラキシレンを含有する混合物と下記式 で表わされるビス〔1,2,5〕チアジアゾロテトラシアノ
キノジメタンを接触させ、生成するパラキシレンとビス
〔1,2,5〕チアジアゾロテトラシアノキノジメタンとの
包接化合物を分離し、該包接化合物からパラキシレンを
分離回収することよりなるパラキシレンを含有する混合
物からのパラキシレンの分離方法である。
以下に本発明を詳述する。
本発明において使用するパラキシレン(以下p−Xと記
す)を含有する混合物としては、p−Xを含有するもの
であればよく、p−Xとの包接化を阻害したり、該包接
化合物を溶解する成分を含まないものが好適であり、特
に石油溜分の改質油、分解油あるいは石炭タール等から
得られるC8芳香族炭化水素が好ましい。混合物中のp−
Xの濃度は1%以上、好ましくは5%以上が望ましい。
本発明においては使用するビス〔1,2,5〕チアジアゾロ
テトラシアノキノジメタン(以下BTDA−TCNQと記す)
は、種々な合成法によって得られるが、例えば日本化学
会誌286(1986)及び、特開昭62−33157などに記述され
ている方法により製造される。
本発明において、p−XとBTDA−TCNQとの包接化合物を
得るには種々な方法が適用可能である。例えば該包接化
合物はp−Xを含有する混合物にBTDA−TCNQを加え、こ
れを加熱して溶解せしめた後、冷却して生成する結晶性
の固体を分離することによって得られるが、単なる両者
の混合撹拌によっても容易に該包接化合物を得ることが
できる。包接化においてはBTDA−TCNQに対するp−Xと
含有する混合物中のp−Xのモル比が0.02〜50、特に0.
5〜5の割合が好適であり、包接化の温度は−50℃〜100
℃、特に−30℃〜75℃が好適である。包接化に要する時
間は、p−Xを含有する混合物の組成や包接化の条件に
よっても異るが、概略1分以内から24時間である。
上述の如くして生成した結晶性の固体を分離するには、
通常の濾過、遠心分離、沈降などの固液分離方法が適用
可能である。いずれの方法においても分離温度は−50℃
〜100℃、特に−30℃〜75℃が好適であり、その中から
分離方法に適した温度を選ぶことができる。
ここで分離された結晶性の固体に付着した成分を除くた
め、ペンタン、ヘキサンなどの非極性溶剤、あるいはp
−X自体で洗浄したり、又はそのまま減圧乾燥すること
も許容される。
上述の如くして得た結晶性の固体である包装化合物から
p−Xを分離回収するには種々な方法が適用可能であ
る。例えば、アルコール類、エーテル類などの溶剤を加
えp−Xを分離した後、蒸留によりp−Xを回収する方
法、また結晶性の固体を常圧あるいは減圧下において10
0℃〜300℃、好ましくは120℃〜200℃に加熱してp−X
を回収する方法が有効に適用される。特に後者の方法を
適用する場合には、結晶性の固体が加熱によりp−Xを
分離した後には、容易に純度99%以上のBTDA−TCNQを再
生するため、そのまま循環再使用することが可能とな
る。
上記の方法によれば、BTDA−TCNQは、広範囲な条件下
で、p−Xと極めて高い選択率をもって容易に包接化
し、純度90%以上のp−Xを容易に分離回収することが
可能である。また、結晶性の固体である包装化合物を加
熱し、p−Xを分離回収する方法によれば、BTDA−TCNQ
は、容易に再生し高純度で安定性に優れているので、そ
のまま循環再使用することができる。
すなわち、本発明は操作が簡単で、多大の経済性が期待
できるp−X含有混合物からの新規なp−Xの分離方法
を提供するものである。
(実施例) 以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれ
に限定されるものではない。
本実施例において使用したBTDA−TCNQは、日本化学会誌
286(1986)に記述されている方法により調製し、その
純度は、元素分析及び赤外分光分析により99%以上であ
ることを確認した。
実施例1〜3 第1表に示す組成のC8芳香族炭化水素50gに、BTDA−TCN
Q1gを添加し30℃で混合撹拌して生成した結晶性固体を
濾別した後、4×10-2トールで減圧乾燥した。続いて得
られた乾燥後の結晶性固体を155℃に加熱し、発生する
ガスを冷却して液状物を回収した。C8芳香族の組成及び
液状物のp−X純度はガスクロマトグラフにより測定し
た。これらの結果を第2表に示す。
実施例4〜7 実施例−2で使用したC8芳香族炭化水素30gに、BTDA−T
CNQの使用量を変えて添加し、実施例1〜3と同様の操
作を行い、第3表に示す結果を得た。
実施例8 実施例−2で使用したC8芳香族炭化水素30gにBTDA−TCN
Qを12gを添加し、0℃で混合撹拌した後、生成した結晶
性固体を実施例1〜3と同様の操作を行い、第4表に示
す結果を得た。
実施例9 実施例−5で得られた結晶性固体を加熱し、p−Xを主
成分とする液状物を除いた残渣を、前述の元素分析及び
赤外光分析により測定したところ純度99%以上のBTDA−
TCNQであった。これを使用し実施例−5と同様の操作を
繰返して、第5表に示す結果を得た。また第4回の操作
で得た残渣のBTDA−TCNQの純度は99%以上であった。
(発明の効果) 本発明に係るp−Xを含有する混合物とBTDA−TCNQを接
触させることにより生成する包接化合物からp−Xを分
離回収する方法は、p−Xを含有する混合物とBTDA−TC
NQとを混合撹拌するという単純な操作で、高い選択性を
もってp−XとBTDA−TCNQの包装化合物を形成すること
ができ、以後の操作も通常の固液分離方法などを適用す
ることが可能であり、更に加熱等の簡単な操作で高純度
のp−Xを分離回収することができ、同時に再生するBT
DA−TCNQをそのまま繰返し循環使用することが可能であ
るなど多くの利点がある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パラキシレンを含有する混合物と下記式 で表わされるビス〔1,2,5〕チアジアゾロテトラシアノ
    キノジメタンとを接触させ、生成するパラキシレンとビ
    ス〔1,2,5〕チアジアゾロテトラシアノキノジメタンと
    の包接化合物を分離し、該包接化合物からパラキシレン
    を分離回収することを特徴とするパラキシレンを含有す
    る混合物からのパラキシレンの分離方法。
  2. 【請求項2】パラキシレンを含有する混合物が、炭化水
    素油である特許請求の範囲第1項記載のパラキシレンの
    分離方法。
  3. 【請求項3】パラキシレンとビス〔1,2,5〕チアジアゾ
    ロテトラシアノキノジメタンとの包接化合物からパラキ
    シレンを分離回収する方法が、100℃〜300℃の温度に加
    熱することによりなる特許請求の範囲第1項記載のパラ
    キシレンの分離方法。
  4. 【請求項4】パラキシレンとビス〔1,2,5〕チアジアゾ
    ロテトラシアノキノジメタンとの包接化合物からパラキ
    シレンを分離回収する方法において該包接化合物を加熱
    することにより分離回収したビス〔1,2,5〕チアジアゾ
    ロテトラシアノキノジメタンを循環再使用することによ
    りなる特許請求の範囲第1項記載のパラキシレンの分離
    方法。
JP31742187A 1987-12-17 1987-12-17 パラキシレンの分離方法 Expired - Lifetime JPH0665652B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31742187A JPH0665652B2 (ja) 1987-12-17 1987-12-17 パラキシレンの分離方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31742187A JPH0665652B2 (ja) 1987-12-17 1987-12-17 パラキシレンの分離方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01160925A JPH01160925A (ja) 1989-06-23
JPH0665652B2 true JPH0665652B2 (ja) 1994-08-24

Family

ID=18088045

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31742187A Expired - Lifetime JPH0665652B2 (ja) 1987-12-17 1987-12-17 パラキシレンの分離方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0665652B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102446700B1 (ko) * 2017-04-28 2022-09-26 엘지전자 주식회사 무선 통신 시스템에서 채널 상태 정보를 보고하기 위한 방법 및 이를 위한 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01160925A (ja) 1989-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3114782A (en) Separation of tri-alkyl substituted aromatic hydrocarbon isomers
AU618856B2 (en) Adsorptive separation of para-xylene using a tetralin desorbent
US2435792A (en) Chemical process
US3864416A (en) Separation of tetra-alkyl substituted aromatic hydrocarbon isomers
EP0086035B1 (en) Process for the separation of ortho aromatic isomers by selective adsorption
JPH0665652B2 (ja) パラキシレンの分離方法
EP0130740B1 (en) Separation of ortho aromatic isomers
JPS6041622A (ja) P−キシレン含有混合物からのp−キシレンの分離法
WO1999029641A1 (en) Process for separating linear internal olefins from branched internal olefins
US2626967A (en) Deodorization of monoaryl substituted alkanes
US2693495A (en) Recovery of pure hydrocarbons
JPH0585711A (ja) フラーレンc60の精製方法
US2506289A (en) Process for the sepoaration of isomers
JPH069438A (ja) メタキシレンの分離方法
JP2553392B2 (ja) 2,6―ジメチルナフタレンの分離方法
JP2887794B2 (ja) 2,6―ジメチルナフタレンの分離方法
JPS58180435A (ja) インデンの回収方法
US4940832A (en) Process for separating 2,6-dimethylnaphthalene
JPH0150356B2 (ja)
US3029242A (en) Separation of heterocyclic nitrogen
US3493618A (en) Process for the separation of ketones
JPH0378853B2 (ja)
GB2096637A (en) Process for obtaining nitrogen- containing aromatic hydrocarbons from aromatic hydrocarbon mixtures
US3095420A (en) Resolution of beta-and gamma-picoline mixtures
RU2043324C1 (ru) Способ выделения фенантрена из смесей, содержащих антрацен