JPH0665558A - 摩擦材 - Google Patents
摩擦材Info
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- JPH0665558A JPH0665558A JP22026892A JP22026892A JPH0665558A JP H0665558 A JPH0665558 A JP H0665558A JP 22026892 A JP22026892 A JP 22026892A JP 22026892 A JP22026892 A JP 22026892A JP H0665558 A JPH0665558 A JP H0665558A
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- friction
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、制動力が向上されるととも
に制動時における低周波のブレーキノイズの発生を有効
に防止することができる、アスベストを含まない摩擦材
を提供することである。 【構成】 本発明に係る摩擦材は、アスベストを含ま
ず、セラミックス繊維、ガラス繊維、金属繊維、アラミ
ド繊維等の少なくともいずれかを基材として用い、その
基材に黒鉛および硫酸バリウムを含まず、マイカおよび
バーミキュライトのうち少なくともいずれかを主成分と
する粉粒体を加え、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を
用いて硬化成形してなる。
に制動時における低周波のブレーキノイズの発生を有効
に防止することができる、アスベストを含まない摩擦材
を提供することである。 【構成】 本発明に係る摩擦材は、アスベストを含ま
ず、セラミックス繊維、ガラス繊維、金属繊維、アラミ
ド繊維等の少なくともいずれかを基材として用い、その
基材に黒鉛および硫酸バリウムを含まず、マイカおよび
バーミキュライトのうち少なくともいずれかを主成分と
する粉粒体を加え、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を
用いて硬化成形してなる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、摩擦材に関し、特に
トラックや乗用車等のディスクブレーキ、ドラムブレー
キなどに用いられる摩擦材に関するものである。
トラックや乗用車等のディスクブレーキ、ドラムブレー
キなどに用いられる摩擦材に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、トラックや乗用車等のブレーキに
使用される摩擦材として、一般的に知られているものに
アスベストを基材とするものがあった。
使用される摩擦材として、一般的に知られているものに
アスベストを基材とするものがあった。
【０００３】しかしながら、アスベストの人体への影響
が懸念されるようになり、安全衛生上の観点からアスベ
ストを使用しない、いわゆるアスベストフリーの摩擦材
の開発が要請されてきた。
が懸念されるようになり、安全衛生上の観点からアスベ
ストを使用しない、いわゆるアスベストフリーの摩擦材
の開発が要請されてきた。
【０００４】アスベストフリーの摩擦材としてこれまで
に知られているものに、たとえば、特公昭５７−３７１
８７号、特開昭６０−３８４８９号、特公昭４６−１１
３６１号、特開昭５４−１７９５０号等に開示されるも
のがある。
に知られているものに、たとえば、特公昭５７−３７１
８７号、特開昭６０−３８４８９号、特公昭４６−１１
３６１号、特開昭５４−１７９５０号等に開示されるも
のがある。
【０００５】中でも、特公昭５７−３７１８７号におい
ては、繊維状物質０〜５重量％、マイカ２０〜６０重量
％、フェノールレジン５〜３０重量％、硫酸バリウム５
〜３０重量％、カシュウダスト５〜１５重量％、金属粒
５〜３０重量％からなる摩擦材が開示されており、マイ
カが基材としてアスベストの代替たり得ることが示され
ている。
ては、繊維状物質０〜５重量％、マイカ２０〜６０重量
％、フェノールレジン５〜３０重量％、硫酸バリウム５
〜３０重量％、カシュウダスト５〜１５重量％、金属粒
５〜３０重量％からなる摩擦材が開示されており、マイ
カが基材としてアスベストの代替たり得ることが示され
ている。
【０００６】また特開昭６０−３８４８９号において
は、繊維、フェノールレジン、黒鉛、硫酸バリウム、水
酸化カルシウム、バーミキュライトからなる摩擦材が開
示されており、バーミキュライトの有用性が開示されて
いる。
は、繊維、フェノールレジン、黒鉛、硫酸バリウム、水
酸化カルシウム、バーミキュライトからなる摩擦材が開
示されており、バーミキュライトの有用性が開示されて
いる。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】このように様々なアス
ベストフリーの摩擦材が開発されてきたが、これらのア
スベストフリーの摩擦材は従来のアスベスト摩擦材に比
べ、１ｋＨｚ以下の低周波のブレーキノイズが発生しや
すく、場合によってはブレーキ制動時に車体に振動を伴
うことがあって運転者や搭乗者に不快感を与える等の性
能上の問題を有していた。
ベストフリーの摩擦材が開発されてきたが、これらのア
スベストフリーの摩擦材は従来のアスベスト摩擦材に比
べ、１ｋＨｚ以下の低周波のブレーキノイズが発生しや
すく、場合によってはブレーキ制動時に車体に振動を伴
うことがあって運転者や搭乗者に不快感を与える等の性
能上の問題を有していた。
【０００８】本発明は、上記のような問題を解消するた
めになされたものであって、制動力が向上され、かつ制
動時における低周波ブレーキノイズの発生を有効に防止
することができる、アスベストフリーの摩擦材を提供す
ることを目的とする。
めになされたものであって、制動力が向上され、かつ制
動時における低周波ブレーキノイズの発生を有効に防止
することができる、アスベストフリーの摩擦材を提供す
ることを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】従来のアスベストフリー
の摩擦材には、耐摩耗性を安定的に向上させるために、
比較的安価な黒鉛および／または硫酸バリウムが当然必
要な成分として含まれていたが、発明者は上述した従来
のアスベストフリーの摩擦材の欠点を解消するため、実
験研究を重ねた結果、このような黒鉛および／または硫
酸バリウムがブレーキ制動時に発生する低周波のブレー
キノイズの主な原因であることを見出した。
の摩擦材には、耐摩耗性を安定的に向上させるために、
比較的安価な黒鉛および／または硫酸バリウムが当然必
要な成分として含まれていたが、発明者は上述した従来
のアスベストフリーの摩擦材の欠点を解消するため、実
験研究を重ねた結果、このような黒鉛および／または硫
酸バリウムがブレーキ制動時に発生する低周波のブレー
キノイズの主な原因であることを見出した。
【００１０】そこで、発明者は、粉粒体の成分構成から
黒鉛および硫酸バリウムを一切排除し、粉粒体の成分構
成を変えることにより、制動力が向上されかつ低周波の
ブレーキノイズを問題とならない程度にまで効果的に低
減できる本発明の摩擦材を完成するに至ったのである。
黒鉛および硫酸バリウムを一切排除し、粉粒体の成分構
成を変えることにより、制動力が向上されかつ低周波の
ブレーキノイズを問題とならない程度にまで効果的に低
減できる本発明の摩擦材を完成するに至ったのである。
【００１１】本発明に係る摩擦材は、アスベストを含ま
ず、基材となる繊維質と、摩擦および摩耗を調節する粉
粒体と、熱硬化性樹脂とを主成分として含む摩擦材であ
って、粉粒体が黒鉛および硫酸バリウムを一切含まず、
マイカおよびバーミキュライトの少なくともいずれかを
主成分とする。
ず、基材となる繊維質と、摩擦および摩耗を調節する粉
粒体と、熱硬化性樹脂とを主成分として含む摩擦材であ
って、粉粒体が黒鉛および硫酸バリウムを一切含まず、
マイカおよびバーミキュライトの少なくともいずれかを
主成分とする。
【００１２】本発明において、セラミックス繊維、ガラ
ス繊維、金属繊維、アラミド繊維等の繊維質のうち少な
くとも１つ以上を基材して用いることが好ましい。
ス繊維、金属繊維、アラミド繊維等の繊維質のうち少な
くとも１つ以上を基材して用いることが好ましい。
【００１３】繊維質となるセラミックス繊維としては、
ＳｉＯ2 またはＡｌ2 Ｏ3 からなる酸化物、チタン酸カ
リウム、ワラストナイト等を用いることができる。
ＳｉＯ2 またはＡｌ2 Ｏ3 からなる酸化物、チタン酸カ
リウム、ワラストナイト等を用いることができる。
【００１４】また、繊維質となる金属繊維としては、鉄
繊維、銅繊維、銅合金繊維等を用いることができる。
繊維、銅繊維、銅合金繊維等を用いることができる。
【００１５】本発明において、マイカおよびバーミキュ
ライトは平面網状結晶構造を有する無機物であって、マ
イカとはＳｉＯ2 、Ａｌ2 Ｏ3 、Ｋ2 Ｏ、ＭｇＯおよび
結晶水を主成分とし、これにＡｌあるいはＭｇ等が含ま
れる層状珪酸塩鉱物とすることができる。また、バーミ
キュライトとはＳｉＯ2 、ＭｇＯ、Ａｌ2 Ｏ3 および結
晶水を主成分とし、Ｆｅ2 Ｏ3 、Ｋ2 Ｏ等が含まれる層
状ケイ酸塩鉱物とすることができる。
ライトは平面網状結晶構造を有する無機物であって、マ
イカとはＳｉＯ2 、Ａｌ2 Ｏ3 、Ｋ2 Ｏ、ＭｇＯおよび
結晶水を主成分とし、これにＡｌあるいはＭｇ等が含ま
れる層状珪酸塩鉱物とすることができる。また、バーミ
キュライトとはＳｉＯ2 、ＭｇＯ、Ａｌ2 Ｏ3 および結
晶水を主成分とし、Ｆｅ2 Ｏ3 、Ｋ2 Ｏ等が含まれる層
状ケイ酸塩鉱物とすることができる。
【００１６】また、本発明において、摩擦および摩耗を
調節する粉粒体が、マイカ、バーミキュライトに加えて
酸化物セラミックスをさらに含んでもよい。酸化物セラ
ミックスとしては、ＭｇＯ，ＺｒＯ2 等を用いることが
でき、粒径としては２００メッシュ以下の微粉末を用い
ることが好ましい。
調節する粉粒体が、マイカ、バーミキュライトに加えて
酸化物セラミックスをさらに含んでもよい。酸化物セラ
ミックスとしては、ＭｇＯ，ＺｒＯ2 等を用いることが
でき、粒径としては２００メッシュ以下の微粉末を用い
ることが好ましい。
【００１７】なお、本明細書においては、黒鉛とは炭素
原子が結合して結晶化したものから結晶にかなり近い形
態のものまでを含めて示し、コークスのような物質をも
含む。
原子が結合して結晶化したものから結晶にかなり近い形
態のものまでを含めて示し、コークスのような物質をも
含む。
【００１８】本発明においては、硫化アンチモン、二硫
化モリブデン等の潤滑油を添加することで、摩擦材の耐
摩耗性をさらに向上させることができる。このような潤
滑油は、従来添加されていた黒鉛および硫酸バリウムの
役割を果たし、かつ添加により低周波のブレーキノイズ
を発生させることがない物質である。
化モリブデン等の潤滑油を添加することで、摩擦材の耐
摩耗性をさらに向上させることができる。このような潤
滑油は、従来添加されていた黒鉛および硫酸バリウムの
役割を果たし、かつ添加により低周波のブレーキノイズ
を発生させることがない物質である。
【００１９】本発明において、耐摩耗性を向上させるた
め、摩擦材中に添加する潤滑油の量は０．５〜５．０容
積％の範囲とすることが好ましい。
め、摩擦材中に添加する潤滑油の量は０．５〜５．０容
積％の範囲とすることが好ましい。
【００２０】また、本発明において、熱硬化性樹脂とし
てはフェノール樹脂、メラミン樹脂、ＣＯＰＮＡ樹脂あ
るいはフェノール変性樹脂等を用いることができる。
てはフェノール樹脂、メラミン樹脂、ＣＯＰＮＡ樹脂あ
るいはフェノール変性樹脂等を用いることができる。
【００２１】
【発明の作用効果】ディスクブレーキの場合、ブレーキ
制動時に発生する１ｋＨｚ以下の低周波のブレーキノイ
ズは相手ロータとブレーキ用摩擦材との間で発生する、
いわゆるスティックスリップ現象によりもたらされると
考えられている。
制動時に発生する１ｋＨｚ以下の低周波のブレーキノイ
ズは相手ロータとブレーキ用摩擦材との間で発生する、
いわゆるスティックスリップ現象によりもたらされると
考えられている。
【００２２】一般に、このようなスティックスリップ現
象は静止摩擦係数が大きく、静止摩擦係数と動摩擦係数
との比が大きい摩擦材ほど起こりやすいと考えられる。
象は静止摩擦係数が大きく、静止摩擦係数と動摩擦係数
との比が大きい摩擦材ほど起こりやすいと考えられる。
【００２３】従来のアスベストフリーの摩擦材は静止摩
擦係数と動摩擦係数との比が比較的大きいものが多かっ
た。したがって、従来のアスベストフリーの摩擦材を用
いてブレーキノイズ試験を行なうと、低周波のブレーキ
ノイズが発生しやすかった。
擦係数と動摩擦係数との比が比較的大きいものが多かっ
た。したがって、従来のアスベストフリーの摩擦材を用
いてブレーキノイズ試験を行なうと、低周波のブレーキ
ノイズが発生しやすかった。
【００２４】このため、従来のアスベストフリーの摩擦
材では、まず静止摩擦係数を小さくすることで静止摩擦
係数と動摩擦係数との比を小さく抑えるべく検討が行な
われてきたが、その成果は十分なものとは言えなかっ
た。
材では、まず静止摩擦係数を小さくすることで静止摩擦
係数と動摩擦係数との比を小さく抑えるべく検討が行な
われてきたが、その成果は十分なものとは言えなかっ
た。
【００２５】そこで、従来のアスベストフリーの摩擦材
について、ブレーキノイズを発生させる要因についてさ
らに追究を行なった。その結果、まず粉粒体に含まれる
黒鉛および硫酸バリウムがブレーキ制動時のブレーキノ
イズ、特に１ｋＨｚ以下の低周波域のノイズの発生原因
であることが判明してきた。
について、ブレーキノイズを発生させる要因についてさ
らに追究を行なった。その結果、まず粉粒体に含まれる
黒鉛および硫酸バリウムがブレーキ制動時のブレーキノ
イズ、特に１ｋＨｚ以下の低周波域のノイズの発生原因
であることが判明してきた。
【００２６】この黒鉛および硫酸バリウムは、耐摩耗性
を向上させるため、従来では当然必要不可欠な成分とし
て摩擦材組成中に配合されていたものである。
を向上させるため、従来では当然必要不可欠な成分とし
て摩擦材組成中に配合されていたものである。
【００２７】本発明によれば、アスベストを一切含ま
ず、基材となる繊維質と、摩擦および摩耗を調節する粉
粒体と、熱硬化性樹脂とを主成分として含む摩擦材にお
いて、黒鉛および硫酸バリウムを一切排除し、以下の実
施例に示すように、マイカおよびバーミキュライトのう
ち少なくともいずれかを粉粒体の主成分とすることで、
制動力が向上され、優れた耐摩耗性を有し、かつ低周波
のブレーキノイズの発生を大幅に低減することができる
摩擦材が得られることがわかった。
ず、基材となる繊維質と、摩擦および摩耗を調節する粉
粒体と、熱硬化性樹脂とを主成分として含む摩擦材にお
いて、黒鉛および硫酸バリウムを一切排除し、以下の実
施例に示すように、マイカおよびバーミキュライトのう
ち少なくともいずれかを粉粒体の主成分とすることで、
制動力が向上され、優れた耐摩耗性を有し、かつ低周波
のブレーキノイズの発生を大幅に低減することができる
摩擦材が得られることがわかった。
【００２８】これは、黒鉛および硫酸バリウムを一切排
除し、マイカおよびバーミキュライトのうち少なくとも
いずれかを主成分とする粉粒体を配合することで、摩擦
材の動摩擦係数が比較的大きくなり、その結果静止摩擦
係数と動摩擦係数との比が小さく抑えられることで、低
周波のブレーキノイズを引き起こすスティックスリップ
現象が起こりにくくなったことによるものと考えられ
る。
除し、マイカおよびバーミキュライトのうち少なくとも
いずれかを主成分とする粉粒体を配合することで、摩擦
材の動摩擦係数が比較的大きくなり、その結果静止摩擦
係数と動摩擦係数との比が小さく抑えられることで、低
周波のブレーキノイズを引き起こすスティックスリップ
現象が起こりにくくなったことによるものと考えられ
る。
【００２９】
【実施例】ブレーキ用摩擦材の性能試験のために、アス
ベストフリーの摩擦材を製造して性能試験を行なった。
ベストフリーの摩擦材を製造して性能試験を行なった。
【００３０】表１において、本発明に従う摩擦材の配合
組成を本発明例１〜５に、また比較のために製造した摩
擦材の配合組成を比較例１〜４に示す。
組成を本発明例１〜５に、また比較のために製造した摩
擦材の配合組成を比較例１〜４に示す。
【００３１】
【表１】
【００３２】各摩擦材は、表１中に示される配合の原材
料を混合し、熱成形し、さらに摩擦材中のフェノールレ
ジンを硬化させて製造した。摩擦材の形態としては、デ
ィスクブレーキ用のパッドに成形した。次に、製造プロ
セスについて簡単に説明する。
料を混合し、熱成形し、さらに摩擦材中のフェノールレ
ジンを硬化させて製造した。摩擦材の形態としては、デ
ィスクブレーキ用のパッドに成形した。次に、製造プロ
セスについて簡単に説明する。
【００３３】まず、表１に示される配合に従って原材料
を混合した。混合プロセスには高速回転できるチョッパ
を有する高速ミキサを用いた。次に、高速ミキサで混合
した原材料を熱成形プレスで成形し、その後硬化炉を用
いてバインダレジンの硬化を行なった。熱成形プロセス
における条件としては、１６０℃に加熱した金型の中に
所定量の混合された材料を投入し、適当なタイミングで
圧抜きを行ない原材料から発生するガスを金型の外に出
すようにした。圧力は、このような圧抜き以外は常に一
定に制御し、加圧時間を１０分間とした。この圧力は成
形した摩擦材が計算上約１０％の気孔を有するように定
めた。パッドの裏板と摩擦材との接触は熱成形プロセス
において摩擦材の成形と同時に行なった。硬化プロセス
は２３０℃で３時間行なった。
を混合した。混合プロセスには高速回転できるチョッパ
を有する高速ミキサを用いた。次に、高速ミキサで混合
した原材料を熱成形プレスで成形し、その後硬化炉を用
いてバインダレジンの硬化を行なった。熱成形プロセス
における条件としては、１６０℃に加熱した金型の中に
所定量の混合された材料を投入し、適当なタイミングで
圧抜きを行ない原材料から発生するガスを金型の外に出
すようにした。圧力は、このような圧抜き以外は常に一
定に制御し、加圧時間を１０分間とした。この圧力は成
形した摩擦材が計算上約１０％の気孔を有するように定
めた。パッドの裏板と摩擦材との接触は熱成形プロセス
において摩擦材の成形と同時に行なった。硬化プロセス
は２３０℃で３時間行なった。
【００３４】以上の製造プロセスにより、表１に示した
本発明例１〜５の摩擦材からなるパッドと比較例１〜４
の摩擦材からなるパッドを作製した。
本発明例１〜５の摩擦材からなるパッドと比較例１〜４
の摩擦材からなるパッドを作製した。
【００３５】次に、これらのパッドを実際に乗用車に取
付け低周波のブレーキノイズの試験を行なった。試験で
は、これらのパッドを取付けた後、まず簡単なブレーキ
動作を繰返して行ない、パッドとロータの面当りをつけ
てから１００回ブレーキを踏んで、その際に低周波およ
び高周波のブレーキノイズが発生するか否かを乗用車内
から聞き取り、試験を行なった。
付け低周波のブレーキノイズの試験を行なった。試験で
は、これらのパッドを取付けた後、まず簡単なブレーキ
動作を繰返して行ない、パッドとロータの面当りをつけ
てから１００回ブレーキを踏んで、その際に低周波およ
び高周波のブレーキノイズが発生するか否かを乗用車内
から聞き取り、試験を行なった。
【００３６】その試験結果を表１に併せて示した。表１
の結果から明らかなように、比較例１〜４の摩擦材から
なるパッドを用いた場合には、スキークと呼ばれる一般
的な高周波のブレーキノイズと共に、低周波のブレーキ
ノイズが高い頻度で発生していることがわかる。これに
対して、本発明例１〜５の摩擦材からなるパッドを用い
た場合には、高周波のブレーキノイズおよび低周波のブ
レーキノイズの発生が共に大幅に低減されていることが
わかる。
の結果から明らかなように、比較例１〜４の摩擦材から
なるパッドを用いた場合には、スキークと呼ばれる一般
的な高周波のブレーキノイズと共に、低周波のブレーキ
ノイズが高い頻度で発生していることがわかる。これに
対して、本発明例１〜５の摩擦材からなるパッドを用い
た場合には、高周波のブレーキノイズおよび低周波のブ
レーキノイズの発生が共に大幅に低減されていることが
わかる。
【００３７】本実施例によれば、摩擦材に、制動力を向
上させるため粉粒体として平面網状結晶構造を有する無
機物であるマイカおよび／またはバーミキュライトが配
合されるだけでは低周波ブレーキノイズの発生抑制効果
が小さいものの、併せて黒鉛および硫酸バリウムの添加
を一切排除すれば、制動力を低下させることなく、低周
波のブレーキノイズの発生をも効果的に抑制することが
できるようになる。
上させるため粉粒体として平面網状結晶構造を有する無
機物であるマイカおよび／またはバーミキュライトが配
合されるだけでは低周波ブレーキノイズの発生抑制効果
が小さいものの、併せて黒鉛および硫酸バリウムの添加
を一切排除すれば、制動力を低下させることなく、低周
波のブレーキノイズの発生をも効果的に抑制することが
できるようになる。
Claims (1)
- 【請求項１】 アスベストを含まず、基材となる繊維質
と、摩擦および摩耗を調節する粉粒体と、熱硬化性樹脂
とを主成分として含む摩擦材において、 前記粉粒体が、黒鉛および硫酸バリウムを含まず、マイ
カおよびバーミキュライトの少なくともいずれかを主成
分とすることを特徴とする摩擦材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22026892A JPH0665558A (ja) | 1992-08-19 | 1992-08-19 | 摩擦材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22026892A JPH0665558A (ja) | 1992-08-19 | 1992-08-19 | 摩擦材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0665558A true JPH0665558A (ja) | 1994-03-08 |
Family
ID=16748522
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22026892A Withdrawn JPH0665558A (ja) | 1992-08-19 | 1992-08-19 | 摩擦材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0665558A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1995020110A1 (en) * | 1994-01-21 | 1995-07-27 | Ferodo Limited | FRICTION MATERIAL FOR USE WITH Al.ALLOY ROTOR |
| WO2003087255A1 (fr) * | 2002-04-15 | 2003-10-23 | Nippon Valqua Industries, Ltd. | Materiau de frottement sans amiante |
| WO2016137001A1 (ja) * | 2015-02-27 | 2016-09-01 | 株式会社アドヴィックス | 非石綿系摩擦材 |
-
1992
- 1992-08-19 JP JP22026892A patent/JPH0665558A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1995020110A1 (en) * | 1994-01-21 | 1995-07-27 | Ferodo Limited | FRICTION MATERIAL FOR USE WITH Al.ALLOY ROTOR |
| WO2003087255A1 (fr) * | 2002-04-15 | 2003-10-23 | Nippon Valqua Industries, Ltd. | Materiau de frottement sans amiante |
| WO2016137001A1 (ja) * | 2015-02-27 | 2016-09-01 | 株式会社アドヴィックス | 非石綿系摩擦材 |
| JP2016160299A (ja) * | 2015-02-27 | 2016-09-05 | 株式会社アドヴィックス | 非石綿系摩擦材 |
| CN106687555A (zh) * | 2015-02-27 | 2017-05-17 | 株式会社爱德克斯 | 无石棉系摩擦材料 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991102 |