JPH0665410U - 簡便着付のキモノ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は一本の紐だけの簡便な着付の衣服と
組む色面変位する表裏無しのサッシュ，ベルトにより装
着が軽快となる現代着。 【構成】 本考案の衣服は背面腰部裏面のテープ３に通
した紐４の両先端５と５ａ各々を前身頃下部布１２，１
２ａ，前身頃上部布１１各上端の紐孔１３，１３ａ，１
３ｂ，１３ｃに通孔，布を整合し紐４を胴部に係回して
着付，添着のベルト１５はその外面内面に色面分割した
部分を交互の配設で表裏無しで使用，ベルト正面部で所
要分折曲すると色面変位の利点をもつサッシュ，ベルト
１５。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は一本の紐だけで形状と着付が同時に完了する衣服と色面変位自在の表 裏無しサッシュ・ベルトに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

和服は各所要丈長方形布すべてが細幅地一反から裁出され、重厚な帯と共にそ の着付は生活上の屈伸動作より立姿重視のため、布しわの除去を先行、従来の着 付は最少限で十種類の付属品（じゅばん）−帯下締め、腰ざぶとんで体型を補正 し（装着）−半衿、衿芯、衿芯腰紐２〜３本、だて締め、前板（帯）−帯枕帯揚 げで、このうち衿部品を除くすべてを胴部に付着する着付は習練を要し、専門家 の指導による場で和服と出合う以外、一反物の高価格と共に一部の職業・関係者 の他は生活から希薄な存在である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、以上の欠点を除くため、すべての布幅可能（端縁未満布は前身頃下 部右布内で接続）として価格選択圏を拡大、和服と洋服の融合デザイン化と簡略 な着付の現代着として、広範囲な提供を目的とする。

【０００４】

【課題を解決しようとする手段】

本考案は帯に代わり色面分割した部分をべるとの外面、内面に交互に配設した 表裏なしサッシュ・ベルト１５を組とする衣服の身頃１は和服に洋服製図法を融 合させ、袖ぐり延長線上にカーヴ線、側面腰骨位置にダーツ線６、背面腰部位置 で内曲した背ぬい線２等の形成で身体と布量を整合する。

【０００５】 着丈状の後身頃肩幅が連続する前身頃は中央で分別せず衿部前衿あき位置８は 任意丈左右の至端を前身頃中央部に斜接、交叉点位置でＶ字型衿ぐり線７を設け た腰上丈の前身頃上部布１１と後身頃両脇より延長された前身頃下部右布１２と 左布１２ａでなる衣服で、背ぬい線２腰部に定設する一本の紐４の操作で布を縮 径従来多くの改良衣にみる背面の平板感を補うふくらみを形成後、両紐先端５、 ５ａを身頃１所定位置に通孔操作し係回締結することで形状の表出と簡便な着付 が同時に完了する。

【０００６】

【作用】

本考案は衣服の背ぬい線２裏面に貼着したテープ３に潜通させた紐４により背 面身頃布を縮径、ふくらみを形成して着付に入る。

【０００７】 Ｖ字状衿ぐり線７に縫合された衿９に貫頭後両袖口に手を挿入して被着、左紐 先端５を前身頃下部右布１２の紐孔１３に、右紐先端５ａを前身頃下部左布１２ ａの紐孔１３ａにと交互に通孔して前身頃下部布１２、１２ａを膝上で重合させ 後折、次に紐先端５と５ａを両腰骨位置ダーツ線６紐孔１４、１４ａに身頃１内 側から外部へ抜出させ背後で掛合、さらに前身頃上部布１１の紐孔１３ｂと１３ ｃに各々通孔後折して係回、前身頃胴部の任意個所で締結する。

【０００８】 前衿あき位置８で下前衿下部の外曲で三角状面１０が衿９内布によって形成す る。

【０００９】 添着するベルトは所要形状に分割した部分がベルトの外面、内面で交互の配設 で表裏無しとなり色面配慮を要さず蝶結び片結び自在のサッシュ、ベルト１５で 装着の際正面で所要幅の外曲で色面変位が生ずる。

【００１０】 衿９内布をサッシュ、ベルト１５の配設色又は調和色の使用で下前衿三角状面 １０がベルト色面と協働作用を成すデザインとなる。

【００１１】

【考案の効果】

本考案の衣服は身頃一枚裁ち、衿つけ、ダーツ、紐透しテープ等各所要部が一 見できるので従来の細幅反物から長方形布を幾枚も裁出縫合の混乱がなく、裁断 、縫製が明解、容易である。

【００１２】 和服の立姿美は数多の胴部付着品で動作が抑制されるが本考案は一本の紐が衣 服所要部を貫通することで背後のふくらみが遊着し、日常の屈身動作が自在とな り又着くずれを防ぐキーポイントの役目を果たしている。

【００１３】 色面変化自在の表裏無しのサッシュ、ベルトは締結の際色面配慮を要さず簡便 である。

【００１４】 一本の紐による着付によって従来の付着品による重装備から開放され、着丈、 袖型の変化づけで靴履も良く、生活着から社交着まで日常用途を拡大する。

【図面の簡単な説明】

【図１】使用前の衣服平面図

【図２】前身頃の下部布の紐通し状態に係わる正面図

【図３】前身頃下部布の重合状態の正面図

【図４】腰骨位置ダーツ線に通孔紐の掛合状態に係わる
背面図

【図５】後折した前身頃上部布における通孔紐の掛合状
態の背面図

【図６】前身頃胴部中央脇で締結した紐の状態を示す正
面図

【図７】縫合前のサッシュ、ベルトの外面、内面の平面
図

【図８】使用状態の外曲したサッシュ、ベルトの正面図

【符号の説明】

１ 身頃 ２ 背ぬい線 ３ 紐通しテープ位置 ４ 紐 ５ 紐先端 ５ａ 紐先端 ６ 腰骨位置ダーツ線 ７ 衿ぐり線 ８ 前衿あき位置 ９ 衿 １０ 下前衿三角状面 １１ 前身頃上部布 １２ 前身頃下部布 １２ａ 前下頃下部布 １３ 組紐 １３ａ 紐孔 １３ｂ 紐孔 １３ｃ 紐孔 １４ 腰骨位置ダーツ線紐孔 １４ａ 腰骨位置ダーツ線紐孔 １５ サッシュ、ベルト

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 着丈状の後身頃と肩幅が連続する前身頃
   は中央で分別せづ，Ｖ字状衿ぐり線上に縫合された衿を
   有する腰上丈の前身頃上部布と後身頃両脇より延長され
   た前身頃下部布の右布と左布でなる衣服で，背ぬい線裏
   面に定説するテープに潜通した一本の紐が背面部布を縮
   径後，紐両端が身頃所定紐孔に通孔操作をなし形状の表
   出と着付が同時に完了を特徴とする簡便着付のキモノ
2. 【請求項２】 所要形状に色面分割した部分をベルトの
   外面内面に交互配設で表裏無く成形し、所要部に所要幅
   の外曲で色面変位自在の表裏無しサッシュ、ベルトを添
   着してなる簡便着付のキモノ