JPH0664730A - 物品整列供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】一方向に向きを揃えられた物品の一個づつの供
給を自動的に行なえて省人化が計れる物品整列供給装置
を提供する。 【構成】ホッパー２の一側に物品ｂの取出手段３を設
け、この取出手段３における上部終端部の下側に物品整
列手段４を対応させると共に、この整列手段４に連接し
て整列物品ｂの移送手段５を設け、該移送手段５の終端
において物品ｂを一個づつ繰り出す送出手段６を設け
る。 【効果】物品の整列から供給まで全く人手によらない自
動化が達成されるので、省人化され、高作業能率でばら
つきを生じない安定した物品の整列と供給が行なえて、
高速稼動する充填機等の接続加工処理機にも十分対応で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、液体または粉粒体の充
填包装業界等においてその充填包装機へ円滑に物品を供
給することができる物品整列供給装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、液体または粉粒体の充填包装業界
等において、例えば、図７に示すように形成されたチュ
ーブ容器ｂへクリーム等の化粧品を充填する充填包装機
に、このチューブ容器ｂを供給する場合は、あらかじめ
このチューブ容器ｂを充填口である開口部1bを人手によ
り一方向に揃えて行なっていた。

【０００３】したがって、作業能率も低く高速稼動する
充填機に対して常に安定したチューブ容器の供給が行な
えず、しかも、供給されるチューブ容器向きが逆方向に
向いたものが混在して、その容器に対する充填欠けを起
こす問題点を有するものであった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した問
題点を解決するためになされたもので、ホッパーの一側
に物品の取出手段を設け、この取出手段における上部終
端部の下側に物品整列手段を対応させると共に、この整
列手段に連接して整列物品の移送手段を設け、該移送手
段の終端において物品を一個づつ繰り出す送出手段を設
けることにより、一方向に向きを揃えられた物品の一個
づつの供給を自動的に行なえて省人化が計れる物品整列
供給装置を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記した目的を達成する
ための本発明の手段は、機体に取り付けた物品のホッパ
ーと、該ホッパーの一側において下部の始端部をこのホ
ッパー底部に臨むように前記機体へ立設した物品の取出
手段と、該取出手段における上部終端部の下側に対応さ
せて移送される物品を収容する物品整列手段と、この整
列手段に連接して整列を終了した物品の所定個数を連設
状態で並べ置く移送手段と、該移送手段の終端に設けて
この移送手段上の物品を一個づつ繰り出す送出手段とを
備えさせた物品整列供給装置の構成にある。

【０００６】また、前記移送手段における終端部におい
て機体に設けた前記送出手段は、前記移送手段上に載置
された最先物品の前縁へ係合するストッパーと、前記移
送手段上に載置された終端より二個目以降の物品の移送
を抑制する抑止手段と、前記最先物品に対応させてこの
物品を把持し後続物品と分離させる離隔手段と、を備え
させた物品整列供給装置の構成にある。

【０００７】

【作用】前記のように構成される本発明は以下に述べる
作用を奏する。

【０００８】ホッパーへ物品をランダム状態で投入する
と、このホッパーの底部にその始端部を臨ませた取出手
段がホッパー内の物品を上方へ移送する。

【０００９】そして、この取出手段の上部終端部の下側
に対応させた整列手段内へ物品が順次搬入される。

【００１０】すると、この整列手段内において物品は、
その向きが一方向に揃えられてこの整列手段に連接した
移送手段上へ次々と送り込まれる。

【００１１】こうして送り込まれた物品は、その最先の
ものはストッパーにより移送を停止されてその位置に待
機しているもので、後続の物品はこの停止している物品
に当接すると次々と移送手段上において移動を抑止され
る。

【００１２】次に、並んで停止している物品の二個目の
ものに抑止手段が係合すると共に、最先の物品には離隔
手段が係合し、このとき、ストッパーが解除となって、
前記離隔手段による最先の物品と二個目の物品との接続
を分離させた後、最先物品への係合を解除させると、物
品の一個の供給が自動的になされる。

【００１３】

【実施例】次に、本発明に関する物品整列供給装置の実
施の一例を図面に基づいて説明する。

【００１４】図１においてＡは物品整列供給装置で、物
品ｂを加工処理機へ自動的に連続供給するもので、物品
ｂは、例えば、図７に示すように、合成樹脂等により筒
状で一端部にキャップ1aが施され、他端部に充填口であ
る開口部1bを設けた包装用のチューブ容器ｂが用いら
れ、これにクリーム等の化粧品を充填するための充填包
装機（図示せず）に、このチューブ容器容器ｂの開口部
1bを一方向に揃えて供給するものである。

【００１５】そして、その基本的構成は、チューブ容器
ｂのホッパー２と、チューブ容器ｂの取出手段３と、チ
ューブ容器ｂの整列手段４と、チューブ容器ｂの移送手
段５と、チューブ容器ｂの送出手段６とによりなる。

【００１６】前記したホッパー２は、機体７へ、上部が
大きく開口し底部が一側へ向かって傾斜するように形成
して小形のチューブ容器溜り８を設けた箱体９を取り付
けてあって、前記開口からランダム状態に投入された多
数の前記チューブ容器ｂを一旦収容しておく。

【００１７】前記した取出手段３は、前記ホッパー２の
一側において、下部の始端部をこのホッパーｂ底部のチ
ューブ容器溜り８に臨むように前記機体７へ縦枠7aを介
して立設してあるもので、慣用のベルトコンベアを用い
るものであり、減速機付きモータ10を連係させた駆動軸
11，迂回軸12，従動軸13へ平ベルト14を略垂直（傾斜も
可）に懸張してあって、終端部は前記ホッパー２側へ張
り出させてある。

【００１８】また、この平ベルト14面には前記チューブ
容器ｂが納まり得るバケット15,15…を間隔的に多数付
設してあるもので、前記チューブ容器溜り８において掬
い上げたチューブ容器ｂの一個づつを上昇移送し、終端
部の張り出し部において整列手段４へ落とし込む。

【００１９】前記した整列手段４は、前記取出手段３に
おける上部終端部の下側に対応させて移送されるチュー
ブ容器ｂを収容し、これによってチューブ容器ｂの向き
を一方向に揃え次の移送手段５へ送り込むもので、円筒
状の外框16を縦枠7aへ内方が下向き傾斜となるように摺
動体17を介して昇降可能に取り付け、この外框16の内部
に、周側にチューブ容器ｂが倒れた状態で横向きに納ま
り得る受部18,18 …を間隔的に多数放射状に設けた円盤
19を軸支してある。

【００２０】そして、この円盤19をモータ（図示せず）
等により下部から上部へと移動するように旋回させる
と、下部において前記受部18に納まったチューブ容器ｂ
は、上部へ移送されたとき、この上部に取り付けたエア
ノズル等の選別部材20に対応すると、この選別部材20の
噴出エアがチューブ容器ｂのキャップ1aに当たったとき
は、空圧を受けずそのまま受部18に納まって旋回を続
け、また、噴出エアがチューブ容器ｂの開口部1bに当た
ったときは、空圧がチューブ容器ｂの空洞部に入り込ん
でこれを受部18より外すので、チューブ容器ｂは下部へ
転落して再び同様の作動により選別を繰り返すものであ
って、この操作によりチューブ容器ｂの姿勢は一方向に
自動的に揃えられるものである。

【００２１】また、円盤19の旋回により下部へ移動した
選別済のチューブ容器ｂは、外框16に設けた取出部21よ
り一個づつ排出されるもので、シュート22を介して移送
手段５へ送られる。

【００２２】なお、この整列手段４は、機体７において
ホッパー２上に設け、かつ、前記取出手段３の垂直の配
置構成とも合わせて、一か所に集中配置することができ
るので、装置全体をコンパクトに製作できる。

【００２３】この移送手段５は、前記整列手段４へシュ
ート22により連接して整列を終了したチューブ容器ｂの
所定個数を連設状態、すなわち、先のチューブ容器ｂの
開口部1aへ、次のチューブ容器ｂのキャップ部1bが嵌り
込む状態で複数個連続的に並べ置くもので、図３に示す
ように、縦枠7aと支脚23へ略水平状態に取り付けた側枠
24に支承させた前後の支軸25, 26および中間支軸27, 2
8, 29へ、チューブ容器ｂの外形状に合わせて馴染むよ
うに湾曲状に複数本、例えば、４本の丸ベルト30, 30と
31, 31を懸張してある。

【００２４】そして、前記中間支軸29には、駆動モータ
32を連結して所定速度により一方向へ連続または間欠的
に走行させる。

【００２５】また、この移送手段５は、供給するチュー
ブ容器ｂの外径に変化を生じても、図４に示すように、
いずれの場合であっても、丸ベルト30, 30または31, 31
に挟まれるように載置されるもので、チューブ容器ｂの
多品種のものであっても安定的な移送が計れる。

【００２６】前記した取出手段６は、前記移送手段５の
終端に設けて、この移送手段５上のチューブ容器ｂを前
記移送手段５より延設してその上面を略一致させた受渡
体6aに移動し、この受渡体6aから一個づつ充填包装機へ
繰り出すもので、ストッパー33と、抑止手段34と、離隔
手段35とにより基本的に構成される。

【００２７】そのうち、前記したストッパー33は、前記
受渡体6a上に載置された最先チューブ容器ｂの前縁へ係
合させ、該移送手段５上へ所定個数のチューブ容器ｂを
直列状態で滞在させておくもので、前記受渡体6aの下方
に設けた電磁ソレノイドや流体シリンダ等の操作部材36
により、該受渡体6a面へ出没自在となるように取り付け
てある。

【００２８】前記した抑止手段34は、前記受渡体6a上に
載置された終端部において、二個目以降のチューブ容器
ｂの移送を一時的に抑制させておくもので、前記側枠24
に取り付けられた電磁ソレノイドや流体シリンダ等の昇
降部材37に支持板38を取り付け、この先端部にチューブ
容器ｂの外径円弧にその当接下面を一致させた押圧部材
39を固着してあって、前記昇降部材37によりこの押圧部
材39が降下したとき、チューブ容器ｂを丸ベルト30, 30
あるいは31, 31面または受渡体6a面へ押し付けてその動
きを停止させる。

【００２９】前記した離隔手段35は、受渡体6a上の最先
チューブ容器ｂに対応させてこのチューブ容器ｂを把持
し、この開口部1aにキャップ部1bが嵌っている後続のチ
ューブ容器ｂとを分離させるもので、前記側枠24に取り
付けた揺動部材40における支持腕41に保持体42を取り付
けてあって、この保持体42の下部は、チューブ容器ｂの
外径円弧にその当接下面を一致させてあると共に、チュ
ーブ容器ｂ外面に作用させるバキュームによる吸着部材
43を連係させてある。

【００３０】そして、前記した揺動部材40の構成は、側
枠24に設けた縦ガイド44, 44へ昇降板45を取り付け、こ
の昇降板45に設けた横ガイド46へ進退板47を取り付けて
あって、該進退板47に立設した支持片48の前記支持腕41
に前記保持体42が固着されている。

【００３１】更に、前記側枠24の枠体49にはモータ50に
より駆動される回転軸51を支承させて、この回転軸51に
取り付けた第一カム52を前記昇降板45に係合させること
により、前記第一カム52の偏位量だけ昇降できるように
してある。

【００３２】また、前記枠体49に一端を枢着したベルク
ランク53の他端を前記回転軸51に取り付けた第二カム54
を係合させると共に、このベルクランク53の中間部と前
記進退板47とを自在接手付きロッド55により連結して、
前記第二カム54の偏位量だけ前記進退板47を進退できる
ようにしてある。

【００３３】したがって、これら昇降板45と進退板47と
の複合作動により、前記保持体42が前進，上昇，後退，
降下の連続動作が行なわれる。

【００３４】なお、前記した押圧部材39および保持体42
は、チューブ容器ｂの外径変化に応じてその円弧下面の
異なる他のものと交換されるものである。

【００３５】図３および図６において56は、移送手段５
上における最先チューブ容器ｂの側方への妄動を防止す
る閉塞手段で、側枠24に取り付けた電磁ソレノイドや流
体シリンダ等の昇降部材57により、チューブ容器ｂの側
部に対応する受板58を昇降自在に支持されているもの
で、この閉塞手段56における受板58を上昇させると、移
送手段５より延設させた受渡体6aにおける終端部の傾斜
面59により、側方へ転動しシュート60を介して充填包装
機の希望位置へ供給されるものである。

【００３６】次に本発明実施例装置Ａの作用を説明す
る。

【００３７】ホッパー２へチューブ容器ｂをランダム状
態で多数投入し、取出手段３を駆動すると、このホッパ
ー２の底部のチューブ容器溜り８において、取出手段３
のバケット15がそのチューブ容器ｂを一個づつ渫って上
方へ移送する。

【００３８】そして、この取出手段３の上部終端部の張
り出し部に達したバケット15は、この位置において反転
して、下側に対応させた整列手段４における外框16内へ
チューブ容器ｂを順次落下させて収容する。

【００３９】この整列手段４内において、チューブ容器
ｂは、外框16内の円盤19の旋回によりその受部18に納ま
りつつ、下方から上方へと移動するもので、外框16の上
部に達すると、選別部材20によりキャップ部1aが外方に
向いたのものはそのまま通過し、開口部1bが外方に向い
たものはこの噴出エアにより外框16の下部に落とされ
て、再度の選別が掛けられるもので、この操作によりそ
の向きが一方向に揃えられたチューブ容器ｂは、外框16
に設けた取出部21より一個づつシュート22を介してその
下部に取り付けられた移送手段５へ送られる。

【００４０】移送手段５に移動したチューブ容器ｂは、
その丸ベルト30, 30か31, 31上に安定よく載置されてそ
の終端へ移送されるもので、この移送手段５に延設され
た受渡体6aに達した最先のチューブ容器ｂは、ストッパ
ー33により移送を停止されてその位置に待機しているも
ので、後続のチューブ容器ｂはこの停止しているチュー
ブ容器ｂに当接すると、その前部のキャップ部1aが前の
ものの開口部1bに嵌り込み、次々と移送手段５上におい
てその移動を抑止される。

【００４１】この移送手段５上に所定個数が載置、すな
わち、充填包装機への供給にあってその供給むらが生じ
ないストックがなされれば、この移送手段５の始端近傍
に設けた第一検出手段62により整列手段４における円盤
19を停止して、チューブ容器ｂの移送手段５への送り出
しを止める。

【００４２】すると、並んで停止しているチューブ容器
ｂの二個目のものへ抑止手段34における押圧部材39が係
合すると共に、離隔手段35が駆動して第一カム52により
昇降板45を降下させて、その保持体42を最先のチューブ
容器ｂに係合させ、更に、吸着部材43を作用させるとこ
のチューブ容器ｂが保持体42に保持される。

【００４３】このとき、ストッパー33が解除となると共
に、第二カム54によりベルクランク53およびロッド55を
介して進退板47を前進させもので、受渡体6aにおける傾
斜面59に達すると、前記吸着部材43が解除され保持体42
はチューブ容器ｂを開放するので、該チューブ容器ｂは
その傾斜面59の傾斜に沿って転動し、シュート60より充
填包装機へと移送される。

【００４４】また、保持体42は第一カム52の作動により
前記進退板47が上昇しつつ、第二カム54の作動により後
退して次のチューブ容器ｂの繰り出し準備を行なう。

【００４５】更に、前記移送手段５上のチューブ容器ｂ
量が繰り出しにより減少すると、この移送手段５に設け
た第二検出手段63の検出信号により、前記整列手段４の
円盤19を駆動して整列済のチューブ容器ｂをシュート22
を介して移送手段５上に搬送する。

【００４６】また、前記ストッパー33や第一および第二
カム52, 54を作動するモータ50、あるいは、吸着部材43
等の起動または停止動作は、移送手段５の適所に設けた
第三検出手段64とこれに連係した制御手段（図示せず）
により適宜コントロールされて、自動かつ連続的なチュ
ーブ容器ｂの送り出しがなされるようにセットされてい
る。

【００４７】なお、前記した第一，第二および第三検出
手段62, 63, 64は、慣用の光電管，リミットスイッチ等
を用いるものである。

【００４８】

【発明の効果】前述のように構成される本発明は、物品
の整列から供給まで全く人手によらない自動化が達成さ
れるので、省人化され、高作業能率でばらつきを生じな
い安定した物品の整列と供給が行なえて、高速稼動する
充填機等の接続加工処理機にも十分対応できる格別な効
果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に関する物品整列供給装置の一実施例を
示す斜視図である。

【図２】図１における整列手段の概略を示す平面図であ
る。

【図３】図１における移送手段および送出手段の概略を
示す側面図である。

【図４】図１における移送手段の縦断面図である。

【図５】図１における送出手段の抑止手段を示す側面図
である。

【図６】図１における送出手段の離隔手段を示す側面図
である。

【図７】図１に示す物品整列供給装置に用いる物品を示
す斜視図である。

【符号の説明】

ｂ 物品 ２ ホッパー ３ 取出手段 ４ 整列手段 ５ 移送手段 ６ 送出手段 33 ストッパー 34 抑止手段 35 離隔手段

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 機体に取り付けた物品のホッパーと、該
   ホッパーの一側において下部の始端部をこのホッパー底
   部に臨むように前記機体へ立設した物品の取出手段と、
   該取出手段における上部終端部の下側に対応させて移送
   される物品を収容する物品整列手段と、この整列手段に
   連接して整列を終了した物品の所定個数を連設状態で並
   べ置く移送手段と、該移送手段の終端に設けてこの移送
   手段上の物品を一個づつ繰り出す送出手段とを備えさせ
   たことを特徴とする物品整列供給装置。
2. 【請求項２】 前記移送手段における終端部において機
   体に設けた前記送出手段は、前記移送手段上に載置され
   た最先物品の前縁へ係合するストッパーと、前記移送手
   段上に載置された終端より二個目以降の物品の移送を抑
   制する抑止手段と、前記最先物品に対応させてこの物品
   を把持し後続物品と分離させる離隔手段とを備えさせた
   ことを特徴とする請求項１記載の物品整列供給装置。