JPH0664397B2

JPH0664397B2 - 像形成装置及び像形成方法

Info

Publication number: JPH0664397B2
Application number: JP1061984A
Authority: JP
Inventors: エイヘイズダン; エイチウェイマンウィリアム; ビーボルトスティーヴン
Original assignee: Xerox Corp
Current assignee: Xerox Corp
Priority date: 1988-03-21
Filing date: 1989-03-14
Publication date: 1994-08-22
Anticipated expiration: 2009-08-22
Also published as: EP0334581A2; US4868600A; JPH01304477A; DE68912375T2; EP0334581A3; DE68912375D1; EP0334581B1

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、第１のカラー（例えば、黒色）の像と一緒
に、第１のカラー以外の第２のカラー（例えば、赤色
等）の像を形成してハイライトカラー像を得る像形成置
及び像形成方法に関し、特に、第１のカラーのトナー像
に、第２のカラーのトナー像を重ねて形成する場合に、
第１カラーのトナー像を破壊すなわち掃去しないように
する像形成装置及び像形成方法に関する。

発明が解決しようとする課題本発明はゼログラフィーすなわち印刷の分野において利
用することができる。通常のゼログラフィーでは、一般
的な手順として、最初に感光体を一様に帯電させ、続い
て感光体の表面に静電潜像を形成させる。感光体は電荷
保持表面を有する。この電荷保持表面上の電荷を原稿像
に対応する放射パターンに従って選択的に消去する。こ
の選択的電荷消去によって、電荷保持表面上の放射にさ
らされなかった領域に、対応する潜像電荷パターンが残
る。

この電荷パターンをトナーで現像して可視化する。トナ
ーは、一般に着色粉末であり、静電気の引力によって電
荷パターンへ付着する。

次に、現像された像を像形成表面へ定着するか、または
像支持体たとえば普通紙へ転写した後、適当な定着法で
定着する。

３レベル・ハイライトカラー・ゼログラフィーの概念
は、米国特許第4,078,929号に記載されている。この米
国特許は、１回パス・ハイライトカラー像形成を行う手
段として、３レベル・ゼログラフィーを使用することを
提案している。同明細書に記載されているように、電荷
パターンは第１カラートナー粒子と第２カラートナー粒
子で現像される。一方のトナー粒子は正に荷電され、他
方のトナー粒子は負に荷電される。第１の実施例では、
トナー粒子は、摩擦帯電作用で相対的に正に帯電したキ
ャリヤ粒子と相対的に負に帯電したキャリヤ粒子を含む
混合現像剤によって供給される。この２種類のキャリヤ
粒子は、それぞれ、相対的に負に帯電したトナー粒子
と、相対的に正に帯電したトナー粒子を運ぶ。この現像
剤は、一般には、電荷パターンを支持している電荷保持
表面を横切るように流化させて電荷パターンへ供給され
る。第２の実施例では、トナー粒子は、一対の磁気ブラ
シによって電荷パターンへ提供される。各ブラシは、そ
れぞれ異なるカラーと電荷を有するトナーを供給する。
第３の実施例では、現像装置をほぼバックグランド電圧
にバイアスし、このバイアスによって、現像された像の
カラー鮮明度を改善している。

上記米国特許に記載されているハイライトカラー・ゼロ
グラフィーの場合は、電荷保持表面すなわち感光体上の
ゼログラフィー・コントラストは、通常のゼログラフィ
ーのように２レベルでなく、３レベルに分かれている。
一般に、感光体は、900Ｖに帯電される。帯電した感光
体は、以下のように露光される。すなわち、第１の像は
感光体の完全電位(V_ddp)のままである。第１の像は、帯
電像領域に対応し、帯電領域現像(CAD:Charged-area de
velopment)で現像される。第２の像は感光体の残留電位
V_c（一般に、100V）まで放電させるように露光される。
第２の像は、放電像領域に対応し、放電領域現像現像(D
AD:discharged-area development)で現像される。バッ
クグランド領域は、V_ddpとV_cの中間の電位V_w（一般に、
500V）まで感光体の電位を下げるように露光される。CA
D現像剤は一般に、V_wより約100VだけV_ddpに近い電位
（約600V）にバイアスされ、DAD現像剤は、V_wより約100
VだけV_cに近い電位（約400V）にバイアスされる。

３レベル・ハイライトカラー・ゼログラフィーのような
印刷システムの概念を実行可能にするには、前に現像し
たトナー像を掃去しない、すなわち破壊しない現像装置
が必要である。磁気ブラシ現像装置やジャンピング単成
分現像装置などの市販の現像装置は像支持体に干渉する
ので、前に現像されたトナー像が、その以後の現像によ
って掃去されてしまう。この干渉をできるだけ少なくす
るために、現像剤やプロセスの諸条件を最適にするよう
十分に注意しなければならない。現在市販されている現
像装置は像支持体に強く干渉するので、像掃去を起こさ
ない、すなわち像支持体に干渉しない現像装置が要望さ
れている。

従来の技術上記の問題を解決する方法として、第２の現像ハウジン
グ内の磁気ブラシの磁気特性を変えることが知られてい
る。たとえば、米国特許第4,308,821号（1982年１月５
日発行）には、２番目の現像プロセスのとき最初に現像
した像を乱さずに、すなわち損なわずに、２個の磁気ブ
ラシを使用して２っのカラー像を現像する電子写真現像
方法および装置を開示している。前に現像した像が損な
われないのは、内部に磁石が配置された第２の非磁性ス
リーブ上の磁束密度を、第１の磁性スリーブ上の磁束密
度よりも小さくなるように、すなわち第２の非磁性スリ
ーブと静電潜像支持部材の間の距離を調整することによ
って、第２の磁気ブラシが第１の磁気ブラシよりも軽く
静電潜像支持部材の表面に接触し、第２の磁気ブラシの
トナーかき取り力が第１の磁気ブラシよりも小さくなる
ようにしたためである。

米国特許第3,457,900号は、１個の磁気ブラシを使用
し、排出されるよりも速く現像剤を静電潜像支持部材と
ブラシで形成された空間に送り込むことによって、トナ
ーで現像するのに効果のある現像剤のロールバックを生
み出している。磁気ブラシは、強い磁石をブラシの供給
部分に配置し、弱い磁石をブラシの排出部分に配置する
ことによって、排出するよりも速く現像剤を供給するよ
うになっている。

米国特許第3,900,001号は、通常のゼログラフィー現像
に使用する電子写真現像装置を開示している。この現像
装置は、電荷パターンに一致するように現像剤を現像剤
支持表面に塗布するのに使用される。現像剤は現像剤供
給源から現像区域まで磁気ブラシの形で搬送されるが、
その後は、磁気的に拘束されずに現像剤支持表面に毛布
状に接触して現像区域を通過する。

米国特許第4,486,089号（1984年12月４日発行）に開示
されているゼログラフィー複写機すなわち静電式記録装
置用の磁気ブラシ現像装置は、スリーブの内部に、複数
の磁石片を極性を交互にして配置している。各磁石片
は、２っ以上の磁気ピークを発生する形状をもつ。スリ
ーブと磁石片は逆方向に回転される。この構造により、
ソフトな現像剤ブラシが得られ、像濃度の不均一または
像の剥離が避けられると主張している。

米国特許第4,833,504号は、複数の現像ハウジングを備
えた磁気ブラシ現像装置を開示している。各現像ハウジ
ングは複数の磁気ロールを備えている。第２の現像ハウ
ジング内の磁気ロールは、磁場の半径方向成分が電荷保
持表面と磁気ロールの中間に磁気的に拘束されない現像
区域を形成するように作られている。現像剤は、この現
像区域を、磁気的に高速されずに通過するので、第１の
現像ハウジングで現像された像の乱れは少ない。また、
現像剤は一方の磁気ロールから次の磁気ロールへ運ばれ
る。この現像装置は、３レベル静電潜像の相補の半分を
現像し、同時に、既に現像された最初の半分が第２の現
像ハウジングを最小限の像の乱れで通過することを許
す。

米国特許第4,810,604号は、最初に現像した像を掃去し
たり、再現像することなく、ハイライトカラー像を形成
するゼログラフィーDEP印字装置を開示している。最初
の像は、通常の静電潜像形成法に従って形成される。次
の像は、最初の像を転写した後、定着の前または後に、
直接静電印刷法によって、最初の像を含むコピー用紙の
上に形成される。このように、前記米国特許第4,810,60
4号では、最初の像が形成された電荷保持表面の上でな
く、コピー用紙の上に第２の像を形成することによっ
て、前に記録した像と現像剤との干渉の問題を解決して
いる。

米国特許第4,478,505号（1984年10年23日発行）は、空
中浮遊トナーを電荷する改良型現像装置を開示してい
る。この現像装置は現像剤供給手段から現像剤粒子を搬
送するコンベヤと、コンベヤとの間にすき間を形成する
ように配置した光導電性部材を備えている。現像剤供給
手段とすき間の間には、現像剤粒子を搬送するための現
像剤供給通路がある。この現像剤供給通路は、コンベヤ
と、そのコンベヤから所定の距離をおいて配置された電
極板で形成される。交流電源によって現像剤供給通路に
加えられた交番電界は、コンベヤと電極板の間で現像剤
粒子を往復運動させるので、そのときの摩擦により現像
剤粒子が十分にかつ一様に帯電される。この米国特許明
細書の第６図に記載されている実施例では、光導電性層
とドナー部材との間の空間にグリッドが配置されてい
る。

米国特許第4,568,955号（1986年２月４日発行）は、像
情報に基づく可視像を現像剤で普通紙の上に形成する記
録装置を開示している。この記録装置は、普通紙から所
定の距離をおいて向かい合って配置した現像ローラー、
像情報に従って普通紙と前記現像ローラーとの間に電界
を発生させて現像ローラー上の現像剤を普通紙へ推進す
る記録用電極、前記記録用電極に接続された信号源、前
記現像ローラーの上に設けられ一方向に延び、相互に絶
縁された複数の電極、隣接する電極の間に交番電界を発
生させて現像剤を電気力線に沿って振動させることによ
り前記現像ローラーから現像剤を遊離させるための交流
電源と直流電源で構成されている。

上記米国特許第4,568,955号の現像装置の修正形態で
は、記録用電極に向かい合って開口が設けられた上面と
大量のトナーを保持する傾斜底面を有するトナー・リザ
ーバが前記記録用電極の下に配置されている。トナー・
リザーバ内には、記録用電極から所定の距離に記録用電
極の端に向かい合う位置に、現像剤支持部材として固定
されたトナー支持板と、トナーを攪拌するためのトナー
攪拌機が設置されている。

トナー支持板は絶縁物でできている。トナー支持板は、
水平部分と、前記水平部分の右端から下降した垂直部分
と、前記水平部分の左端から下向きに傾斜している傾斜
部分を有する。前記傾斜部分の下端はトナー・リザーバ
の傾斜底面の下端の近くにあって、トナーの中に埋まっ
ている。前記垂直部分と下端は、傾斜部分の上端に、リ
ザーバ内のトナーの上方にある。

トナー支持板の表面には、その横幅方向に伸びた複数の
平行な直線電極が等間隔で配置されている。電極には、
少なくとも３っの異なる位相の交流電圧が印加される。
３相交流電圧源は、互いに120°位相がずれている３相
交流電圧を提供する。その端子は、３相交流電圧を印加
したとき、伝播する交流電界が発生するように電極に接
続されており、交番電界はトナー支持板の表面に沿って
傾斜部分から水平部分へ伝播する。

トナー支持板の傾斜部分の下端表面に常時存在するトナ
ーは、トナー支持板の表面との摩擦と攪拌機によって負
に帯電する。電極３相交流電圧を印加して伝播する交番
電界が発生すると、トナーは、振動により遊離して、隣
接する直線電極の間で煙状になり、トナー支持板の傾斜
部分に沿って運び上げられる。最後に水平部分に達し
て、その水平部分に沿って進む。記録用電極に向かい合
った現像区域に達すると、トナーは開口を通して記録媒
体である普通紙へ供給され、可視像を形成する。可視像
の形成に寄与しなかったトナーは垂直部分に沿って落下
した後、重力でリザーバ底面まで滑り降り、傾斜部分の
下端区域へ戻される。

課題を解決するための手段本発明は、黒色トナー像の他にハイライトカラー像を形
成するに当たって、印刷装置の現像装置に１回だけ通し
て、第１カラーのトナー像を第２カラーのトナー像で掃
去すなわち破壊しない像形成装置及び像形成方法を提供
する。

すなわち、本発明の像形成装置は、電荷保持面に静電潜
像を形成し、印刷装置の処理領域に像形成面を一回だけ
通すことによって黒と少なくとも１種類のハイライト・
カラー・トナーとによって静電潜像を可視状態にするも
のであって、静電潜像にトナー粒子を付着させる第１の
現像装置及び第２の現像装置を包含し、両現像装置は、
静電潜像が第１現像装置を通った後に第２現像装置を通
るように配置されており、第２現像装置が、トナー供給
源と、電荷保持面から隔たって設けられてトナー供給源
から電荷保持面の反対側の領域にトナーを運ぶドナー構
造と、電極構造と、ドナー構造と電極構造との間に交番
電界を発生させる手段とを包含し、電極構造は、電荷保
持面とドナー構造の間のスペースに設置してあり、ドナ
ー構造に充分に接近していて空気絶縁破壊の危険なしに
比較的高い交番電界を用いてドナー構造の表面からトナ
ーを遊離させ、電極構造まわりにトナー・クラウドを発
生させることができ、第２現像装置が、更に、電荷保持
面と電極構造の間に電界を発生させて遊離したトナーの
静電潜像への移動を行なわせる手段を包含することを特
徴としている。

また、本発明の像形成方法は、少なくとも２つの像領域
を含む電荷保持面にハイライト・カラー像を形成する方法であって、第１、
第２の現像装置を用意する段階と、電荷保持面に隣接し
て第２現像装置のトナー構造を設置する段階と、電荷保
持面とドナー構造との間に電極構造を設置し、それをド
ナー構造から比較的短い距離離す段階と、ドナー構造に
充分帯電したトナーの単層を付着させる段階と、前記両
構造のうちの一方に比較的低い交番電気バイアスを印加
してドナー構造と電極構造の間に比較的高い交番電界を
発生させ、ドナー構造からトナーを遊離させて電極構造
のまわりにトナーのクラウドを形成する段階と、電荷保
持面とドナー構造の間に電界を発生させて電荷保持面へ
のトナーの移動を生じさせ、静電潜像のいくつかを可視
状態にする段階と、前記第１、第２の現像装置へこの順
序で電荷保持面を通過させる段階とから成ることを特徴
としている。

以下、図面について詳しく説明するが、電極構造の好ま
しい形態は、0.1インチ離れた２個の3.5ミルのタングス
テン線である。この２個の電極は、1・3/4インチ径の誘
電体皮膜付きドナー・ロールの軸線に平行に張られてい
る。誘電体皮膜として使用するのに適した材料は、テフ
ロンＳ（デュポン社の商標）である。タングステン線
は、トナー層の上に間隔を自己調整し、交流電圧に伴う
平均静電気力によってドナー・ロールに順応することが
わかった。-200 V(DC)のドナー・バイアスと５kHzで300
Ｖ（ピーク）のタングステン線交流電圧の条件の下で現
像装置を使用して、プリントを作成した。適当なトナー
計量／帯電装置を使用して、ドナー・ロールに正荷電ト
ナーを供給した。4.7インチ／秒の処理速度で動作して
いるゼログラフィー複写機内の６時の位置にある現像装
置で、プリントを作成した。感光体を-400Ｖに帯電さ
せ、-300Ｖの像コントラスト電位を得るため-100Ｖまで
放電させた。交流電圧がオフのときは、本質的に像現像
は行われない。

無掃去現像（像掃去が起きない現像）を、３レベル静電
潜像の２色１回パス現像で実証した。最初の放電領域を
赤色トナーで現像し、次に、ドナー・ロールを光誘導放
電曲線上の中間の電位にバイアスし、その状態の下で放
電領域を黒色トナーで現像した。この結果、高電位像の
みが赤色トナーで現像され、低電位像は赤色トナーと黒
色トナーの両方で現像された。赤色トナー現像には、交
流ジャンピング現像を用いた。交流ジャンピング現像
は、現像ロールと像支持体の間に大きな振幅（ピーク電
圧＝800〜1000Ｖ）の交流バイアスを印加して行う現像
方式である。

黒色トナー現像を、本発明の無掃去現像方式で行った。
50枚のプリント後、赤色トナーによる黒色ドナー・ロー
ルの汚染はほとんどなかった。黒色トナー現像に通常の
交流ジャンピング現像を使用した場合には、50枚のプリ
ント後、赤色トナーによる黒色トナーの汚染がひどかっ
た。

ドナー・ロールに近接する電極構造で発生させた交流電
界でトナーを遊離させることを特徴とする無掃去現像と
通常の交流ジャンピング現像とは明らかに異なる。無掃
去現像方式によるより低い交流電圧と、より広い現像ニ
ップ許容度に加えて、トナーが像支持体と強く干渉しな
いので、ベタ領域の一様性が改善され、またバックグラ
ンド現像が少ないことが観察された。無掃去現像方式の
周波数応答は、交流ジャンピング現像（１〜４kHz）に
比べてかなり高い（＞１０kHz）。その理由は、ドナー
・ロールと像支持体の間のジャンピング現像距離（１０
ミル）に比べて、無掃去現像では、トナーは、ドナー・
ロールと電極の間を２ミルだけジャンプすればよいから
である。

実施例まず、本発明の３レベル・ハイライトカラー現像の概念
をより一層理解してもらうために、第1a図と第1b図を参
照して説明する。第1a図は、３レベル静電潜像の場合の
感光体と露光との関係を示す。ここで、V₀は初期電荷レ
ベル、V_ddpは暗放電電位（非露光）、V_wは白色放電レベ
ル、V_cは感光体残留電位（完全露光）である。

静電潜像の現像におけるカラーの識別は、感光体を２個
の現像ハウジングをタンデム状に、すなわち１回パスで
通過するとき、現像ハウジングを、バックグランド電圧
V_wからオフセットした電圧に電気的にバイアスすること
で行われる。このオフセットの方向は、現像ハウジング
内のトナーの極性すなわち符号で決まる。一方の現像ハ
ウジング（説明の便宜上、第２現像ハウジング）には、
摩擦帯電性の黒色トナーを含む現像剤が入っており、黒
色トナーは、第1b図に示すように、V_bb（黒色バイアス
電圧）にバイアスされた現像ロールと感光体の間の電界
により、静電潜像の最高帯電（V_ddp）領域へ駆動され
る。これに対して、第１現像ハウジング内のカラートナ
ー上の摩擦帯電電荷は、バイアス電圧V_cb（カラー・バ
イアス電圧）である第１現像ハウジング内の現像ロール
と感光体の間に存在する電界によって、残留電位V_cであ
る静電潜像部分へトナーが駆動されるように選ばれる。

第２図に示すように、本発明を組み入れたプリンタは、
導電性基層と光導電性表面から成り、帯電部Ａ、露光部
Ｂ、現像部Ｃ、転写部Ｄ、清掃部Ｆを順次通過するよう
に取り付けられた光導電性ベルト10を使用している。ベ
ルト10は矢印16の方向に移動して、光導電性表面の連続
する部分を進め、ベルト移動通路の周囲に配置された種
々の処理部を順次を順次通過させる。ベルト10は複数の
ローラー18,20,22のまわりに掛け渡されている。ローラ
ー18は駆動ローラーとして使用することができ、ローラ
ー22はベルト10に適当な張力を付与するめに使用するこ
とができる。モーター23はローラー18を回転させてベル
ト10を矢印16の方向に進める。ローラー18は適当な手
段、たとえば駆動ベルトでモーター23に連結されてい
る。

最初に、ベルト10の一部分が帯電部Ａを通過する。帯電
部Ａでは、コロナ発生装置24たとえばスコロトロン、コ
ロトロンたまはジコロトロンがベルト10を比較的高い一
様な正または負の電位V_o（負の帯電が好ましい）に帯電
させる。この分野で周知の適当な制御装置を使用して、
コロナ帯電装置24を制御することができる。

次に、光導電性表面の帯電した部分は、露光部Ｂを通過
する。露光部Ｂでは、一様に帯電した光導電性表面すな
わち電荷保持表面がレーザー出力走査装置25からの光線
によって露光され、その出力に従って選択的に放電され
る。走査装置は、３レベル・レーザー・ラスタ出力スキ
ャナ(ROS)が好ましい。ROSの代わりに、通常のゼログラ
フィー露光装置を使用することもできる。

最初に電圧V_oに帯電された光導電性表面は、約900Ｖの
電位V_ddpまで暗減衰される。露光部Ｂで露光されると、
光導電性表面は、像のハイライト色（黒色以外の色）の
部分では、ほぼゼロ電位すなわち接地電位である約100
Ｖの電位V_cまで放電され（第１図参照）、またバックグ
ランド（白色）像領域内では、500Ｖの電位V_wまで放電
される。

現像部Ｃでは、現像装置30が現像剤を運んで、光導電性
表面上の静電潜像に接触させる。現像装置30は第１およ
び第２現像ユニット32,34で構成されている。現像ユニ
ット32のハウジング内には、一対の磁気ブラシ・ローラ
ー36,38が入っている。両ローラーは、現像剤40を運ん
で、電圧レベルV_cの光導電性表面上の静電潜像に接触さ
せる。現像剤40は、実例として赤色トナーを含有してい
る。現像ユニット32に電気的に接続された電源41によっ
て、適切なバイアス印加が行われる。このバイアス用電
源41は、約400Ｖの直流バイアスを現像ローラー36,38に
印加する。

現像ユニット34は、図示のように、ローラー42の形をし
たドナー構造を有する。ドナー・ローラー42は電極構造
に隣接する計量／帯電装置46によって堆積された単成分
現像剤44を搬送する。この単成分現像剤は黒色トナーで
ある。ドナー・ローラー42は、光導電性表面の移動方向
と同じ方向に回転させることもできるし、逆方向に回転
させることもできる。ドナー・ローラー42は、テフロン
−Ｓ（デュポン社の商標）で被覆されていることが好ま
しい。

計量／帯電装置46は、ドナー・ローラー42の上に十分に
帯電したトナーの単一層を堆積させるのに適した装置で
あればどれでもよい。たとえば、米国特許第4,459,009
号に開示されているように、弱帯電トナー粒子と帯電ロ
ーラー上の摩擦帯電作用皮膜との接触によって十分に帯
電したトナーを提供する装置でもよい。また他の形式の
計量／帯電装置を使用することもできる。たとえば、二
成分現像剤に使用される磁気ブラシを使用してドナー・
ローラー42の上にトナー層を堆積させることもできよ
う。

現像ユニット34は、さらに、光導電性表面とドナー・ロ
ーラー42の間の空間内に配置された電極構造48を備えて
いる。電極構造48はドナー・ローラー42に軽く当てて置
かれた１本またはそれ以上の細い（直径50〜100μ）ダ
ングステン線であり、タングステン線とドナー・ローラ
ー42との距離は、約25μすなわちドナー・ローラー42上
のトナー層の厚さである。第４図からわかるように、タ
ングステン線は、ドナー・ローラー42上のトナーの厚さ
によつてドナー・ローラー42からの距離が自動的に調整
されるようになっている。この目的で、ダングステン線
の両端は、ドナー・ローラー42を回転可能に支持するベ
アリング・ブロック54の上面に支持されている。タング
ステン線の両端は、トナー層を含むドナー・ローラー42
の表面の接線よりわずかに下にあるように取り付けられ
る。この取付けにより、タングステン線は、自己間隔調
整に起因するロールのランアウトに対し鈍感になる。

第３図に示すように、交流電源50から電極構造に交流バ
イアスが印加される。印加された交流バイアスは、タン
グステン線とドナー・ローラー42の間に交番電界を発生
する。交番電界はドナー・ローラー42の表面からトナー
を遊離させ、タングステン線の周囲にトナー・クラウド
を形成する作用をする。トナー・クラウドの高さは光導
電性表面に接触するほどではない。交流電圧は、比較的
低く、約４〜10kHzの周波数で200〜300Ｖ（ピーク）程
度である。直流バイアス電源52は、ドナー・ローラー42
に約700Ｖの電圧を印加して、感光ベルト10の光導電性
表面とドナー・ローラー42との間に、タングステン線を
取り囲むトナー・クラウドからトナーを光導電性表面上
の静電潜像へ引き付ける働きをする電界を発生させる。
電極構造とドナー・ローラー42の間隔が約25μのとき、
200〜300Ｖの印加電圧は、空気絶縁破壊を起こすことな
く比較的強い電界を発生する。電極構造とドナー・ロー
ラー42上の誘電体皮膜は、印加された交流電圧の短絡を
防止する役目を果たす。発生する電界強さは、８〜10Ｖ
／μ程度である。交流バイアスは電極構造に印加するよ
うに図示してあるが、ドナー・ローラー42に印加するこ
ともできよう。

運ばれてきたコピー用紙58（第２図）は、転写部Ｄにお
いてトナー像と接触する。コピー用紙は通常の給紙装置
（図示せず）によって転写部Ｄへ送り出される。給紙装
置はコピー用紙のスタックの一番上のコピー用紙に給送
ロールが接触しているものが好ましい。給送ロールは回
転することにより、スタックの一番上のコピー用紙をシ
ュートへ送り込む。シュートは進行するコピー用紙を案
内し、現像されたトナー粉末像が転写部Ｄにおいて進行
中のコピー用紙に接触するように、時間を合わせてベル
ト10の光導電性表面に接触させる。

光導電性表面に現像された複合像は、正のトナーと負の
トナーから成るので、負コロナ放電を使用してトナーを
コピー用紙へ有効に転写させるため、トナーを調整する
ための転写前コロナ放電装置56が設置されている。

転写部Ｄには、コピー用紙58の裏面に適当な極性のイオ
ンを散布するコロナ発生装置60が設置されている。この
イオン散布により、ベルト10から帯電したトナー粉末像
がコピー用紙58へ引き付けられる。転写後、コピー用紙
58は矢印62の方向に移動して、コンベヤ（図示せず）の
上に載り、定着部Ｅへ運ばれる。

定着部Ｅには、転写されたトナー粉末像をコピー用紙58
へ永久的に固着させる定着装置64が設置されている。定
着装置64は、加熱された定着ローラー66とバックアップ
・ローラー68から成るものが好ましい。コピー用紙58は
定着ローラー66とバックアップ・ローラー68の間を通過
し、そのときトナー粉末像が定着ローラー66に接触す
る。このようにして、トナー粉末像がコピー用紙58へ永
久的に定着される。定着後、コピー用紙58はシュータ
（図示せず）によってキャッチ・トナーへ案内され、オ
ペレータによってプリンタから取り出される。

コピー用紙58がベルト10の光導電性表面から分離された
後、光導電性表面上の非像領域には残留トナー粒子が付
着している。これらの残留粒子は、清掃部Ｆにおいて除
去される。制動部Ｆには、磁気ブラシ清掃装置が配置さ
れている。清掃装置は、清掃装置内のキャリヤ粒子を、
光導電性表面に対しブラシ状に整列させる通常の磁気ブ
ラシ・ロール構造を有する。さらに、清掃装置は前記磁
気ブラシから残留トナーを除去するために一対のトナー
除去ロールを備えている。

清掃の後、連続する像形成サイクルの次の帯電処理の前
に残っているすべての残留静電荷を消去するため、放電
ランプ（図示せず）が光導電性表面を投光照明する。

以上、現象ユニット32を磁気ブラシ現像装置として説明
したが、代わりに現像ユニット34を使用することもでき
よう。また、放電領域の像の現像は帯電領域の現像の前
に行われるものとして説明したが、現像ユニット32の代
わりに現像ユニット34を使用する場合には、像の現像順
序を逆にすることもできる。

発明の効果本発明によれば、第２のカラーのトナーによって、２回
目の現像を成す第２現像装置において、像形成部材の電
荷保持面とトナー搬送用ドナー構造との間に電極構造が
設けられ、この電極構造のまわりにトナー・クラウドが
発生させられ、第２カラーのトナーを静電潜像へ付着さ
せるので、第２カラーのトナー像を形成する場合におい
て、第２現像装置が第１カラーのトナー像を破壊すなわ
ち掃去することがなくなり、現像領域に、像形成部材を
１回通すだけで、汚れのないきれいなハイライトカラー
像を得ることができる。また、電極構造がドナー構造に
近接して配置されるので、トナー・クラウドのための高
い交番電界を発生する交番電気バイアスは低くてもよ
く、効率よくトナー・クラウドを発生できる。

【図面の簡単な説明】

第1a図は、感光体電位と３レベル静電潜像の露光の関係
を示す曲線、第1b図は、１回パス・ハイライトカラー静電潜像の特性
を示す感光体電位曲線、第２図は、本発明を組み入れたプリンタの略図、第３図は、本発明を代表する現像ユニットの略部分図、第４図は、第３図の現像ユニットを異なる方向から見た
部分図である。符号の説明Ａ…帯電部、Ｂ…露光部、Ｃ…現像部、Ｄ…転写部、Ｅ…定着部、Ｆ…清掃部、 10…感光ベルト、16…ベルト移動方向、 18,20,22…ローラー、23…モーター、 24…コロナ発生装置、25…ラスタ出力スキャナ、 30…現像装置、32,34…現像ユニット、 36,38…磁気ブラシ現像ローラー、 40…現像剤、41…直流電源、 42…ドナーローラー、44…単成分現像剤、 46…計量／帯電装置、48…電極構造、 50…交流電圧源、54…ベアリング・ブロック、 56…転写前コロナ放電装置、 58…コピー用紙、60…コロナ発生装置、 62…移動方向、64…定着装置、 66…定着ローラー、68…バックアップ・ローラ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者スティーヴンビーボルトアメリカ合衆国ニューヨーク州 14625 ロチェスターディーノンヴィルリッジ３ (56)参考文献特開昭58−217964（ＪＰ，Ａ) 特開昭57−207266（ＪＰ，Ａ) 特開昭53−98828（ＪＰ，Ａ)

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】電荷保持面に静電潜像を形成し、印刷装置
の処理領域に像形成面を一回だけ通すことによって黒と
少なくとも１種類のハイライト・カラー・トナーとによ
って静電潜像を可視状態にする像形成装置において、前記静電潜像にトナー粒子を付着させる第１の現像装置
及び第２の現像装置を包含し、両現像装置は、前記静電
潜像が第１現像装置を通った後に第２現像装置を通るよ
うに配置されており、前記第２現像装置が、トナー供給源と、前記電荷保持面
から隔たって設けられて前記トナー供給源から前記電荷
保持面の反対側の領域にトナーを運ぶドナー構造と、電
極構造と、前記ドナー構造と前記電極構造との間に交番
電界を発生させる手段とを包含し、前記電極構造は、前記電荷保持面と前記ドナー構造の間
のスペースに設置してあり、前記ドナー構造に充分に接
近していて空気絶縁破壊の危険なしに比較的高い交番電
界を用いて前記ドナー構造の表面からトナーを遊離さ
せ、前記電極構造まわりにトナー・クラウドを発生させ
ることができ、第２現像装置が、更に、前記電荷保持面と前記電極構造
の間に電界を発生させて遊離したトナーの前記静電潜像
への移動を行なわせる手段を包含することを特徴とする装置。
【請求項２】請求項１記載の装置において、前記ドナー
構造と前記電極構造の間に交番電界を発生させる前記手
段が前記両構造の一方にだけ比較的低い電気バイアスを
印加する手段を包含することを特徴とする装置。
【請求項３】請求項２記載の装置において、前記比較的
低い交番電気バイアスがピーク値２００〜３００ボルト
のオーダーにあることを特徴とする装置。
【請求項４】請求項３記載の装置において、前記低い交
番電気バイアスの周波数が４ｋHzより大きいことを特徴
とする装置。
【請求項５】請求項４記載の装置において、前記ドナー
構造がローラからなることを特徴とする装置。
【請求項６】請求項５記載の装置において、前記ドナー
構造と前記電極構造の間隔をローラの芯ぶれに敏感でな
いように、前記電極構造を支持する手段を包含すること
を特徴とする装置。
【請求項７】請求項６記載の装置において、前記電極構
造は前記ドナー構造のトナー層によって前記ドナー構造
からの間隔が調整されることを特徴とする装置。
【請求項８】請求項７記載の装置において、前記電極が
複数の小径ワイヤからなることを特徴とする装置。
【請求項９】請求項８記載の装置において、前記トナー
層が約２５μであり、前記ワイヤの直径が５０〜１００
μのオーダーにあることを特徴とする装置。
【請求項１０】請求項９記載の装置において、前記構造
のうちの一方が絶縁材料で被覆してあることを特徴とす
る装置。
【請求項１１】少なくとも２つの像領域を含む電荷保持
面にハイライト・カラー像を形成する像形成方法であっ
て、第１の現像装置及び第２の現像装置を用意する段階と、前記電荷保持面に隣接して前記第２現像装置のドナー構
造を設置する段階と、前記電荷保持面と前記ドナー構造との間に電極構造を設
置し、それをドナー構造から比較的短い距離離す段階
と、前記ドナー構造に充分帯電したトナーの単層を付着させ
る段階と、前記両構造のうちの一方に比較的低い交番電気バイアス
を印加して前記ドナー構造と前記電極構造の間に比較的
高い交番電界を発生させ、前記ドナー構造から前記トナ
ーを遊離させて前記電極構造のまわりにトナーのクラウ
ドを形成する段階と、前記電荷保持面と前記ドナー構造の間に電界を発生させ
て前記電荷保持面へのトナーの移動を生じさせ、前記静
電潜像のいくつかを可視状態にする段階と、前記第１、第２の現像装置へこの順序で前記電荷保持面
を通過させる段階とを包含することを特徴とする方法。
【請求項１２】請求項１１記載の方法において、比較的
高い電界を発生させる段階が前記構造の一方へピーク値
２００〜３００ボルトの交番電気バイアス電圧を印加す
る段階を包含することを特徴とする方法。
【請求項１３】請求項１２記載の方法において、前記交
電気バイアスが４〜１０ｋHzのオーダーの周波数で印加
されることを特徴とする方法。
【請求項１４】請求項１３記載の方法において、前記電
極構造が複数の小径ワイヤからなることを特徴とする方
法。
【請求項１５】請求項１４記載の方法において、前記ト
ナー層に従って前記ワイヤを前記ドナー構造から離間す
る段階を包含することを特徴とする方法。
【請求項１６】請求項１５記載の方法において、前記ト
ナー層が約２５μであり、前記ワイヤの直径が５０〜１
００μのオーダーであることを特徴とする装置。
【請求項１７】請求項１６記載の方法において、前記構
造の一方を絶縁材料で被覆する段階を包含することを特
徴とする方法。
【請求項１８】請求項１７記載の方法において、前記ド
ナー構造としてローラを使用することを特徴とする方
法。