JPH0663043B2 - 連続焼鈍炉の操業方法 - Google Patents

連続焼鈍炉の操業方法

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JPH0663043B2
JPH0663043B2 JP62075222A JP7522287A JPH0663043B2 JP H0663043 B2 JPH0663043 B2 JP H0663043B2 JP 62075222 A JP62075222 A JP 62075222A JP 7522287 A JP7522287 A JP 7522287A JP H0663043 B2 JPH0663043 B2 JP H0663043B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電磁鋼板の鉄損値を調整するための連続焼鈍
炉の操業方法に関する。
〔従来技術〕
電気機器の磁性材料として使用される電磁鋼板は、その
磁気特性、即ち鉄損値,磁束密度等が品質管理の指標と
される。このような指標は従来は材温、即ち焼鈍中の電
磁鋼板の温度に基づいて一般的に管理されていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで、連続焼鈍炉から連続的に送出される電磁鋼板
の温度は、従来は多くの場合はたとえば熱赤外線等を利
用した放射温度計により測定されているが、これには放
射率の変動に起因する以下の如き種々の問題が存在して
いる。
(1) 炉内におい電磁鋼板に生成・付着するスケール
の影響。
(2) 電磁鋼板と温度計間の雰囲気の影響(温度,湿
度,塵埃等)。
(3) 電磁鋼板の材質の変更に伴う測温結果の変化、
即ち鋼板の温度が同一でも材質が異なると放射率が異な
るので測温結果が異なる。
このような理由により正確な材温が測定されないことに
伴って鉄損値も目標から大きく外れるという結果になる
ので、実操業においては材温をやや高めに、またライン
速度をやや遅いめに調節することにより鉄損値が低めに
なるようにして、目標とする鉄損値を維持するようにし
ているのが実情である。このため、生産性の向上が図れ
ず、また省エネルギーの観点からも好ましいとは言い難
い。
このような問題の解決策としては、上述の熱赤外線等の
光学領域の放射温度計では、 (1) キャビティ内の多重反射効果を利用する、 (2) 2種類の黒体炉からの放射を電磁鋼板の表面で
反射させる、 (3) 鏡面反射による多重反射効果を利用する、 (4) 鏡面反射空洞と吸収空洞を用いて放射率を補正
して真の温度を求める、 等の方法が試みられている。
しかし、このような上述の方法では、測定器の測温方向
をキャビティの方向と実際の測温対象である電磁鋼板と
の間で頻繁に変更する必要があるために、保守性に問題
がある。また、測温範囲がそれに使用される検出素子に
より規定され、しかも狭いこと、に上記(3)及び
(4)の方法では測定に要する時間が20乃至60秒と比較
的長時間になること等の問題がある。
従って従来は前述の如く、電磁鋼板の鉄損値を目標とす
る値に維持することが困難であった。
たとえば第5図は、電磁鋼板の材質を変更した場合のラ
イン速度と鉄損値の実測値の関係を示したグラフである
が、この例では溶接により接続された二つの材質の電磁
鋼板の内、の材質の比較的低鉄損値(8.6W/kg)を目
標といる時点で材温の測定誤差に起因して約150mに亙る
鉄損値外れが生じている。そして、溶接点以降のの材
質に対しては比較的高鉄損値(9.8W/kg)を目標として
いるが、ここでは材質の変更に伴う鉄損値の変更の制御
が対応出来ず、かなりの鉄損値外れを再度生じている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、
連続焼鈍炉にて製造される電磁鋼板の鉄損値を電磁鋼板
の材質が変更され、また目標とする鉄損値が変更された
ような場合にも、目標とする値に維持し得る連続焼鈍炉
の操業方法の提案を目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明では、連続焼鈍炉の出口に鉄損計を配して連続焼
鈍炉から送出される電磁鋼板の鉄損値を経時的に測定
し、またその際のライン速度をも測定し、両者の関係を
電磁鋼板の材質あるいは炉温等に応じて予め求めてお
き、目標とすべき鉄損値に対応するライン速度を予め求
めてある関係から得、これに基づいてライン速度を制御
するものである。
本発明は、電磁鋼板の鉄損値を調整する連続焼鈍炉の操
業方法において、連続焼鈍炉の出側に、電磁鋼板の鉄損
値を検出する鉄損計を配し、該鉄損計の検出値と連続焼
鈍炉のライン速度との関係を電磁鋼板の材質及び連続焼
鈍炉の炉温毎に予め求めておき、電磁鋼板の鉄損値を目
標値に一致させるべく、前記関係に基づいて連続焼鈍炉
のライン速度を制御することを特徴とする。
〔作用〕
本発明では、電磁鋼板の鉄損値の目標値に対応する連続
焼鈍炉のライン速度が、予め求めてある電磁鋼板の材質
及び連続焼鈍炉の炉温毎のライン速度と鉄損値との関係
から判明するので、これに基づいて連続焼鈍炉のライン
速度を制御すれば目標とする鉄損値を有する電磁鋼板が
得られ、また電磁鋼板の材質及び目標の鉄損値が変更さ
れた場合にも、目標としている鉄損値を満足する電磁鋼
板が得られる。
〔実施例〕
以下、本発明をその実施例を示す図面に基づいて詳述す
る。
第1図は本発明に係る連続焼鈍炉の操業方法を実施する
ための装置構成を示す模式図、第2図はその鉄損計の構
成を示すブロック図である。
まず第2図を参照して本発明に使用される鉄損計の構成
について説明する。
鉄損とは、鋼板を交流磁化した場合にその鋼板により消
費される電力のことであり、その測定方法はJISにより
定められている。即ち、50Hzの交流にて試料の鋼板を励
磁し、鋼板内の最大磁束密度を15kGaussとした場合の、
試料1kg当りの電力損失W (W/kg)で表さ
れる。なお「 」は50c/sec 15kGaussの鉄損
を表す。
この鉄損を測定する鉄損計は、たとえば本願出願人が先
に特願昭60−119269号の発明で提案している第2図に示
したようなものを使用する。その具体的な構成は以下の
如くである。
図中1は製造ライン(図示せず)上をその長手方向に移
送されている電磁鋼板を示す。
この電磁鋼板1の移送域には移送方向に適長離隔された
2位置に、電磁鋼板1の幅方向寸法より内径がやや大き
い励磁コイル2,3が設けられている。そして、この励磁
コイル2,3を貫通して電磁鋼板1が移送されるようにな
っており、励磁コイル2,3それぞれの両端はJISにて規定
されている50Hz(60Hzでもよい)の交流電源5に接続さ
れている。
従って、電磁鋼板1は励磁コイル2,3を貫通して移送さ
れる際に、励磁コイル2,3によりその長手方向に交流磁
化される。
励磁コイル2,3の間のほぼ中央には、電磁鋼板1を巻回
するように検出コイル4が設置されている。この検出コ
イル4は、交流電源5の周波数に基づいた50Hzの基本
波,電磁鋼板1の鉄損等に起因する波形歪により生じる
100Hz以上の高調波,及び鋼板磁化過程における電磁鋼
板1内磁壁の不連続移動現象、換言すれば公知のバルク
ハウゼン雑音の3成分が混在した信号を出力する。
この検出コイル4が出力する信号は電流制御回路6及び
電力計7に与えられている。
電流制御回路6は、検出コイル4から与えられる信号に
基づいて交流電源5の出力電流を制御することにより励
磁コイル2,3から発生される磁界強度を制御する。
一方、電力計7には上述の検出コイル4からの信号の他
に交流電源5からの励磁電流も与えられている。従っ
て、電力計7は、両者から電力損失を検出してその結果
を鉄損検出回路8に与える。
また、図中9及び10はそれぞれ励磁コイル2,3の間の位
置で電磁鋼板1に臨ませて設置した厚み検出器及び幅検
出器であり、電磁鋼板1の厚み及び幅の変位を検出し鉄
損検出回路8に与えている。
鉄損検出回路8は、厚み検出器9及び幅検出器10から与
えられる電磁鋼板1の厚み及び幅の変位検出値,電力計
7から入力された信号値,更に予め与えられている電磁
鋼板1の基準の厚み,幅,密度等から鉄損値Wを下記式
により算出し出力する。
W=P/ρ・W・l 但し、ρ:鋼板の密度 t:鋼板の厚み w:鋼板の幅 l:実効磁路長 なお実効路長lとは、鉄損値Wの検出対象として有効に
磁化された電磁鋼板1の範囲のことであり、鋼板の密度
ρ,鋼板の厚みt及び鋼板の幅w等もこの実効磁路長l
の範囲内の値である。
基本的に以上のように構成された鉄損計を用いて本発明
方法を実施するのであるが、その全体の装置構成を第1
図を参照して以下に説明する。
図中20は連続焼鈍炉であり、電磁鋼板1の移送ラインの
上流側から順に、無酸化炉21,加熱帯22,均熱帯23及び冷
却帯24が連続的に配されている。
無酸化炉21は、その内部で電磁鋼板1の両側から直火バ
ーナにより熱して電磁鋼板1の表面に付着した圧延油を
燃焼させることにより除去するものである。この際のハ
ーナ燃焼は、空燃比0.9程度で行い、炉内雰囲気を無酸
化(弱酸化性)にして電磁鋼板1の過度の酸化を防止し
つつ加温する。
加熱帯22は、電磁鋼板1をラジアントチューブにより表
裏両面から加熱する。この加熱帯22内は後述する冷却帯
24か送られて来る還元性ガス雰囲気になっており、無酸
化炉21にて発した電磁鋼板1の表面の薄い酸化膜は還元
される。
均熱帯23は、電磁鋼板1を均熱化してその結晶粒子径を
充分に大きくすることにより磁気特性を改善する。この
ため、均熱帯23では電磁鋼板1の均熱時間を充分にとる
ようにしている。
冷却帯24は、電磁鋼板1を還元性雰囲気ガスにより還元
しつつ150℃にまで冷却する。なお、この冷却帯24内の
還元性雰囲気ガスは、通常はアンモニアを熱分解たAXガ
ス(H:75%,N:25%)を使用する。
連続焼鈍炉20の入口近傍には超音波式あるいは渦流式等
の溶接点器40が、また出口には前述の鉄損計30がそれぞ
れ配置されている。
溶接点検出器40は、電磁鋼板1の溶接による継目位置を
検出するために設置されている。これはたとえば、異な
る材質の電磁鋼板1を連続的に処理するために相互に溶
接したような場合に、両者に対して異なる処理を行う必
要があるためその境界を検出する必要があるからであ
る。
また、図中42は連続焼鈍炉20による処理対象になる鋼板
を巻回したペイオフリールであり、電磁鋼板1はこのペ
イオフリール42から引出され、ライン速度調整ロール51
により設定速度にされて溶接点検出器40,連続焼鈍炉20
及び鉄損計30を通過してテンションリール45に巻取られ
る。
ライン速度調整ローラ51はモータ52により駆動される
が、このモータ52にはパルスジェネレータ53が接続され
ており、モータ52の回転数に対応する数のパルスをライ
ン速度制御装置50に与えている。
ライン速度制御装置50は、主制御装置60から与えられる
ライン速度の指示値とパルスジェネレータ53によるモー
タ52の回転数、即ち実際のライン速度とが一致するよう
にモータ52を調速駆動する。これにより、ペイオフリー
ル42からの鋼板の繰出速度、即ちライン速度が主制御装
置60からの指示値に一致するように制御される。
主制御装置60には、上述のライン速度制御装置50からは
パルスジェネレータ53により検出されるライン速度が,
溶接点検出器40からは電磁鋼板1の溶接点の情報が,鉄
損計30からは鉄損値がそれぞれ入力される。そして主制
御装置60は得られたライン速度と鉄損値Wとの関係を統
計的に処理してたとえば直線(あるいは曲線)近似して
そのデータを蓄積する。また主制御装置60は、ライン速
度制御装置50にはライン速度の指示値を,鉄損計30には
溶接点検出器40により検出された溶接点の情報及び現在
処理中の電磁鋼板1の基準の板幅w,厚みt,密度ρ,材質
等の情報与えられる。
以上のような構成の装置により実施される本発明方法の
実際について以下に説明する。
まず主制御装置60は、鉄損計30により検出される鉄損値
W及びライン速度制御装置50から与えられるライン速度
Lsとを常時、たとえば1秒間隔にてサンプリングするこ
とにより、たとえば第3図のグラフにその一例を示す如
く、電磁鋼板1の複数の材質それぞれについて連続焼鈍
炉20の炉温のたとえば50℃間隔での鉄損値Wとライン速
度Lsとの関係(●にて表されている)を最小二乗法によ
り直線(または曲線)近似したデータを得る。
即ち、第3図の例では、ある炉温において、電磁鋼板1
の材質,,それぞれについての鉄損値Wとライン
速度Lsとの関係それぞれ下記(1),(2),(3)式
の如く得られる。
材質W=αLs+β・・・(1) 材質W=αLs+β・・・(2) 材質W=αLs+β・・・(3) このようにして一旦鉄損値Wとライン速度Lsとの関係が
近似式の形で得られると、以後主制御装置60はデータの
サンプリング数が所定値、たとえばNに達する都度、下
記(4),(5)式によって上記近似式の係数α,βを
補正する。
α=α′+G(α−α)・・・(4) β=β′+G(β−β)・・・(5) 但し、α,β:次回の学習係数 α′,β′:今回の学習係数 α,β:定数 G:学習ゲイン(定数) このような係数α及びβの経時的な補正により、鉄損値
Wとライン速度Lsとの関係は常時最適な値が得られてい
ることになる。
本発明は、基本的にはこのようにして求められる鉄損値
Wとライン速度Lsとの関係に基づいて、目標とすべき鉄
損値Wが得られるようにライン速度Lsを制御するもので
ある。
より具体的には、連続焼鈍炉20により処理すべき電磁鋼
板1の材質,炉温及び目標とすべき鉄損値Wが入力され
ることにより、主制御装置60は予め求め且つ経時的に補
正している上述の如き関係式から条件に適合するもの、
即ち電磁鋼板1の材質及び炉温が適合するものを用いて
電磁鋼板1の鉄損値Wが目標とする値となるようなライ
ン速度Lsを算出し、これを設定ラインとしてライン速度
制御装置50に出力する。ライン速度制御装置50は、パル
スジェネレータ53によるモータ52の回転数の検出値と主
制御装置60から与えられたライン速度Lsの目標値とが一
致するようにモータ52の回転制御を行う。これによりラ
イン速度調整ロール51による電磁鋼板1の繰出速度が主
制御装置60により設定された速度となる。
ところで、即に何度も述べているように、電磁鋼板1の
材質を変更した場合にはその継目の位置、即ち溶接位置
を目標としてその両側のそれぞれの材質の部分で鉄損値
Wを目標値に維持する制御が必要になる。以下にこのよ
うな際のライン速度Lsの制御について、第4図のタイミ
ングチャートを参照して説明する。
なお、溶接点の連続焼鈍炉20への入炉時刻T1は、その前
の溶接点の入炉時刻T0の実測値から下記式にて求める。
但し、T0:前回の溶接点の入炉時刻 T1:今回の溶接点の入炉時刻 T2:現在の時刻 Wa:電磁鋼板1のコイルの重量(t) t:電磁鋼板1の厚み(m) w:電磁鋼板1の幅(m) ρ:電磁鋼板1の密度(/m) vi(t):ライン速度(m/min) vT0:現在のライン速度(m/min) 第4図(a)は、鉄損値の目標値を比較的高い値W2から
比較的低い値W1に変更する場合を示している。
この場合、まず最初は比較的高いライン速度Ls2にて比
較的高い目標の鉄損値W2が得られる。一方ライン速度を
Ls2からLs1に変更した場合、電磁鋼板1の溶接点以降の
部分では低鉄損値W1になっていなければならないので、
溶接点が連続焼鈍炉20に入炉するよりもやや早目にライ
ン速度をLs2からLs1に減速させておく必要がある。この
時間差は、ライン速度をLs2からLs1に減速した場合に鉄
損値がW2からW1へ低下するのに必要な応答時間A21に対
応している。従って、電磁鋼板1上の溶接点が連続焼鈍
炉20の入口に入炉する時刻T1より時間A21だけ前にライ
ン速度をLs2からLs1に減速するように制御すればよい。
このような制御を行った場合、溶接点が連続焼鈍炉20を
通過して鉄損計30の位置を通過する時刻T2では、電磁鋼
板1の溶接点以降の部分の鉄損値は低鉄損値W1に既に変
化している。なお、この際の時刻T2とT1との間の時間は T2−T1=l/vT0 但し、l:連続焼鈍炉20の入口から鉄損計30までの間の距
離 vT0:現在のライン速度 にて求まる。
一方、第4図(b)は、鉄損値Wの目標値を比較的低い
値W1から比較的高い値W2に変更する場合を示している。
この場合、まず最初は比較的低いライン速度Ls1にて比
較的低い目標の鉄損値W1が得られている。一方、ライン
速度をLs1からLs2に変更した場合、電磁鋼板1の溶接点
以前の部分では低鉄損値W1が維持されなければならない
が、電磁鋼板1の溶接点以降の部分で鉄損値がW2より低
いことは許されるので、溶接点が連続焼鈍炉20の出口か
ら出る時刻3からライン速度をLs1からLs2へ下側するよ
うに変更制御すればよい。
このような制御を行った場合、溶接点が連続焼鈍炉20を
通過して鉄損計30の位置を通過する時刻T2では、電磁鋼
板1の溶接点以前の部分の鉄損値Wは低鉄損値W1に未だ
維持されている。そして、溶接点が鉄損計30の位置を通
過した時刻T2から、換言すれば電磁鋼板1の溶接点以降
の部分の鉄損値はW1からW2へ次第に上昇する。この場合
の鉄損値W1は、電磁鋼板1の溶接点以降の目標の鉄損値
W2より低い値であるから何等問題は無い。
〔効果〕
以上の如く本発明にあっては連続焼鈍炉の出側に、電磁
鋼板の鉄損値を検出する鉄損計を配し、該鉄損計の検出
値と連続焼鈍のライン速度との関係を電磁鋼板の材質及
び連続焼鈍炉の炉温毎に予め求めておき、電磁鋼板の鉄
損値を目標値に一致させるべく連続焼鈍炉のライン速度
を制御することとしているから、電磁鋼板の製造に際し
て、材温測定の誤差に起因して鉄損値が目標値から大き
く外れて無駄を生じるという問題、あるいは材温を高目
に、またライン速度を低目に維持することにより鉄損値
を最低限度目標値以下に維持しようとする操業形態を採
らずともよいので、生産性が大幅に向上する。
また、電磁鋼板の材質を変更したような場合にも、ライ
ン速度と実測鉄損値との関係に基づいて最適ライン速度
を予め求める一方、前記実施例の多く、現在のライン速
度から予め求められた次のライン速度への移行時機を鉄
損値の応答時間を見込んで行えば、鉄損値の変更に際し
ても、電磁鋼板に無駄な部分が生じることはない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法を実施するための装置構成を示す模
式図、第2図はそれに使用する鉄損計の構成を示すブロ
ック図、第3図は予め求められる鉄損値とライン速度と
の関係を示すグラフ、第4図は本発明方法の説明のため
のタイミングチャート、第5図は従来技術の説明図であ
る。 1……電磁鋼板、20……連続焼鈍炉、30……鉄損計、50
……ライン速度制御装置、60……主制御装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電磁鋼板の鉄損値を調整する連続焼鈍炉の
    操業方法において、 連続焼鈍炉の出側に、電磁鋼板の鉄損値を検出する鉄損
    計を配し、 該鉄損計の検出値と連続焼鈍炉のライン速度との関係を
    電磁鋼板の材質及び連続焼鈍炉の炉温毎に予め求めてお
    き、 電磁鋼板の鉄損値を目標値に一致させるべく、前記関係
    に基づいて連続焼鈍炉のライン速度を制御することを特
    徴とする連続焼鈍炉の操業方法。
JP62075222A 1987-03-27 1987-03-27 連続焼鈍炉の操業方法 Expired - Lifetime JPH0663043B2 (ja)

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