JPH066297U - 液体収容槽のスロッシング防止装置 - Google Patents

液体収容槽のスロッシング防止装置

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JPH066297U
JPH066297U JP245892U JP245892U JPH066297U JP H066297 U JPH066297 U JP H066297U JP 245892 U JP245892 U JP 245892U JP 245892 U JP245892 U JP 245892U JP H066297 U JPH066297 U JP H066297U
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JP
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liquid
liquid level
liquid storage
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Withdrawn
Application number
JP245892U
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Inventor
明 西川
Original Assignee
石川島播磨重工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液体収容槽のスロッシング防止装置に係るも
ので、地震時等におけるスロッシングの発生を抑制し
て、液体収容槽を含むプラントの健全性を維持する。 【構成】 液体収容槽の内周面の近傍に水平状態に配さ
れる制振部材と、該制振部材を自由液面に接触状態に保
持する位置調整手段とを設けてなり、該位置調整手段
が、自由液面の位置を検出する液位検出手段と、該液位
検出手段に接続され自由液面の位置に合わせて前記制振
部材を上下方向に移動するスライド手段とを具備する構
成であり、液位の変動した自由液面に制振部材を常に接
触状態に保持することにより、あらゆる液位におけるス
ロッシングの抑制効果を維持する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、液体収容槽のスロッシング防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、液体収容槽、例えば貯油槽、貯水槽、貯液槽及び原子炉等にあっては 、内部に貯留液体の自由液面が形成されている場合が多い。
【0003】 このように、液体収容槽の内部に自由液面が形成されている場合において、加 速度の大きな地震が発生すると、液面が揺動して貯留液が跳ね上がる現象(スロ ッシング)を伴うことがある。
【0004】 液体収容槽の内部に、重要度や精度の高い機器や構造物が収納されている場合 には、スロッシングに基づく運動エネルギによって、これらの機器や構造物に大 きな外力が作用することを考慮に入れた設計がなされるべきである。 特に、薄肉の大型液体収容槽にあっては、スロッシングの発生時の健全性確保 を配慮することが必要である。
【0005】 従来、スロッシングを低減する手段として、図4に示すように、液体収容槽X の内周面の自由液面WLの近傍に制振部材1を配設して、スロッシングによる貯 留液の揺動を抑制し、スロッシングによる伝播エネルギが、槽内壁等に影響を及 ぼさないようにしている。
【0006】 この制振部材1は、例えば、図4に示すようなL字状の断面形状を有している もので、液体収容槽Xの内面全周に接触状態に配される環状の部材であり、断面 形状を調整することによって貯留液の制振効果を高めることができることが知ら れている。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、貯留液の注入・排出等により、液体収容槽X内部の貯留液の自 由液面WLが変動するために、制振部材1の制振効果を最適状態に維持すること は困難であり、自由液面WLが制振部材1から離れている場合等、制振部材1に 対する自由液面WLの位置によっては、スロッシングの防止する効果が消滅して しまう状況となることがあった。
【0008】 本考案は上述した事情に鑑みてなされたものであって、地震等による液体収容 槽の内部のスロッシング発生を抑制することを目的としているものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本考案は、液体収容槽の内部に形成されている 自由液面のスロッシングを抑制する装置であって、液体収容槽の内周面の近傍に 水平状態に配される制振部材と、該制振部材を自由液面に接触状態に保持する位 置調整手段とを設けてなり、該位置調整手段が、自由液面の位置を検出する液位 検出手段と、該液位検出手段に接続され自由液面の位置に合わせて前記制振部材 を上下方向に移動するスライド手段とを具備して構成されているスロッシング防 止装置を提案している。
【0010】
【作用】
液体収容槽内部の液体が注入・排出等によって液位変動を生じると、液位検出 手段によって自由液面の位置が検出され、該液位検出手段に接続されたスライド 手段が駆動されることによって制振部材が液位に合わせて上下方向に移動され、 該制振部材が、自由液面に接触状態に保持される。そして、大規模の地震等が発 生した場合にあっては、制振部材によって自由液面の揺動が防止されることにな る。
【0011】
【実施例】
以下、本考案に係るスロッシング防止装置の一実施例について、図1ないし図 3を参照して説明する。
【0012】 図1および図2は、本考案を補給水タンクのスロッシング防止装置に適用した 場合の例を示している。 図中において、符号Xは補給水タンク(以下、液体収容槽と称する)、WLは 自由液面(液位)、Gは間隙、2は位置調整手段、3は液位計(液位検出手段) 、4はスライド手段、5は制振部材、6は信号伝送路、7は油圧伝送路である。
【0013】 前記位置調整手段2は、液位計3とスライド手段5とを具備して構成されてい る。
【0014】 前記液位計3は、例えば、液体収容槽Xに接続され該液体収容槽X内部の液相 と気相との間の差圧によって液位WLを検知する検出部3aと、該検出部3aに よって検出された液位WLを電気信号に変換する変換部3bとを具備して構成さ れている。
【0015】 前記スライド手段4は、例えば液体収容槽Xに固定された複数の油圧シリンダ 4aと、該油圧シリンダ4aに油圧を供給する油圧ポンプ4bと、前記液位計3 の変換部3bに信号伝送路6を介して接続され、液位信号に基づいて油圧ポンプ 4bの出力を制御する制御部4cとを具備して構成されている。
【0016】 前記制振部材5は、例えば、図2に示すように、L字状の断面を有する環状の 部材であって、液体収容槽Xの内部に水平状態に配される。この制振部材5の外 周面と液体収容槽Xの内周面との間には、間隙Gが形成され、該間隙Gには、制 振部材5と液体収容槽Xとが接触しないように保持し、かつ、制振部材5と液体 収容槽Xとの間の摺動運動を円滑にするための支持ローラ5aが設けられている 。該支持ローラ5aは、制振部材5の外周面に周方向に沿って間隔をおいて複数 箇所に配設されている。
【0017】 また、この制振部材5は、前述したスライド手段4の油圧シリンダ4aにヒン ジ5bを介して連結され、該油圧シリンダ4aによって上下方向に移動させられ るようになっており、該移動時に油圧シリンダ4aと制振部材5との連結部に無 理な力が作用しないように配慮されている。
【0018】 このように構成されたスロッシング防止装置を液体収容槽Xに適用すると、液 体収容槽X内部の自由液面の位置が変動する場合にあっては、該液位WLが液位 計3によって検出されると同時に、変換部3bによって電気信号に変換された液 位情報がスライド手段4の制御部4cに伝達される。この液位情報に基づいて油 圧ポンプ4bが駆動され、油圧伝送路7を介して複数の油圧シリンダ4aを同時 に作動させることによって制振部材5が上下方向に移動させられることになる。
【0019】 このとき、制振部材5の外周面には支持ローラ5aが取り付けられているので 、該支持ローラ5aが液体収容槽Xの内周面を転動して、制振部材5と液体収容 槽Xとの間に摩擦が発生しないように保持され、制振部材5が液体収容槽Xに対 して円滑に摺動することになる。
【0020】 ここで、図3に、制振部材の位置を自由液面に対して適宜設定したときの制振 効果を表す実験例を示す。この実験は、実際に使用される液体収容槽を縮尺した モデルを使用して模擬的に行われており、制振部材と自由液面との距離と、その 条件のもとに加振することにより発生するスロッシングの波の高さとの関係を測 定している。これによると、制振部材が自由液面に近づき、特に、若干水没した 位置において波の高さが極小値となって制振部材の制振効果が最も高くなり、逆 に、制振部材が自由液面から離れる方向あるいは完全に水没する方向に移動する にしたがって波の高さが高くなって制振効果が低減されることになる。
【0021】 したがって、本考案のスロッシング防止装置を実際の液体収容槽Xに適用する 際に、制振部材5を液位WLに合わせて上下方向に摺動するとともに、該制振部 材5を液体に若干水没させた状態に保持することにより、高い制振効果が維持さ れることになる。
【0022】 〈他の実施態様〉 なお、本考案に係るスロッシング防止装置にあっては、次の技術を採用するこ とができる。 (1)スライド手段を油圧シリンダに代えてエアシリンダあるいは電動モータに よって駆動される機構等の他の駆動系を採用すること。 (2)制振部材を他の断面形状を有する部材とすること。
【0023】
【考案の効果】
以上、説明したように本考案に係るスロッシング防止装置によれば、液体収容 槽の内周面の近傍に水平状態に配される制振部材と、該制振部材を自由液面に接 触状態に保持する位置調整手段とを設けてなり、該位置調整手段が、自由液面の 位置を検出する液位検出手段と、該液位検出手段に接続され自由液面の位置に合 わせて前記制振部材を上下方向に移動するスライド手段とを具備する構成である ので、液体収容槽内部の自由液面の位置が変動した場合であっても、位置調整手 段の作動によって、制振部材が常に自由液面に若干水没する状態に保持され、地 震等の際に発生するスロッシングを抑制して液体収容槽全体の健全性を維持する ことができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る液体収容槽のスロッシング防止装
置の一実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1の制振部材を示す拡大断面図である。
【図3】スロッシング防止装置の制振効果を測定する実
験の実験結果を示すグラフである。
【図4】スロッシング防止装置の従来例を示す制振部材
の断面図である。
【符号の説明】
X 補給水タンク(液体収容槽) WL 自由液面(液位) G 間隙 1・5 制振部材 2 位置調整手段 3 液位計(液位検出手段) 3a 検出部 3b 変換部 4 スライド手段 4a 油圧シリンダ 4b 油圧ポンプ 4c 制御部 6 信号伝送路

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体収容槽の内部に形成されている自由
    液面のスロッシングを抑制する装置であって、液体収容
    槽の内周面の近傍に水平状態に配される制振部材と、該
    制振部材を自由液面に接触状態に保持する位置調整手段
    とを設けてなり、該位置調整手段が、自由液面の位置を
    検出する液位検出手段と、該液位検出手段に接続され自
    由液面の位置に合わせて前記制振部材を上下方向に移動
    するスライド手段とを具備して構成されていることを特
    徴とする液体収容槽のスロッシング防止装置。
JP245892U 1992-01-27 1992-01-27 液体収容槽のスロッシング防止装置 Withdrawn JPH066297U (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101358326B1 (ko) * 2011-12-22 2014-02-12 삼성중공업 주식회사 슬로싱 억제 장치와 이를 포함하는 선박 및 그 방법
KR20190077946A (ko) * 2017-12-26 2019-07-04 삼성중공업 주식회사 슬로싱 저감구조물
CN116398578A (zh) * 2023-02-16 2023-07-07 兰州理工大学 一种基于调谐原理提升隔震储液罐减震性能的装置和方法

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Effective date: 19960404