JPH0662896A - スペルミジン/スペルミンn1−アセチルトランスフェラーゼの、予後インジケータ及び/又は腫瘍応答マーカーとしての使用方法 - Google Patents

スペルミジン/スペルミンn1−アセチルトランスフェラーゼの、予後インジケータ及び/又は腫瘍応答マーカーとしての使用方法

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JPH0662896A
JPH0662896A JP5124961A JP12496193A JPH0662896A JP H0662896 A JPH0662896 A JP H0662896A JP 5124961 A JP5124961 A JP 5124961A JP 12496193 A JP12496193 A JP 12496193A JP H0662896 A JPH0662896 A JP H0662896A
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spermidine
acetyltransferase
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induction
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Carl W Porter
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】スペルミジン/スペルミンN−アセチルトラ
ンスフェラーゼ(SSAT)の生体内での誘導に関連す
る決定因子の測定方法の提供。 【構成】上記方法には、SSAT酵素活性、SSAT酵
素プロテイン及びSSAT m−RNA転写体を含む、
1又はそれ以上のSSAT特異的な決定因子の測定が含
まれる。もしくは、このSSAT誘導に関連する他の決
定因子を測定しても良い。このような決定因子には、S
SAT補因子アセチル補酵素A、及びSSAT生成物N
−アセチルスペルミジン及びN−アセチルスペルミ
ンが含まれる。 【効果】これらの決定因子の測定は、ビス−エチルスペ
ルミン同族体のようなSSAT活性を誘導するポリアミ
ン同族体を含む抗癌剤の臨床効果性を評価するための、
予後のインジシア(indicia)及び腫瘍応答マーカーとし
て有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】
【発明の分野】本発明は、一般的には、癌の化学療法薬
の特定の類によって影響を受ける酵素レベルの検出に関
するものであり、更に特には、酵素 スペルミジン/ス
ペルミンN1 −アセチルトランスフェラーゼの、予後イ
ンジケータ及び/又は腫瘍応答マーカーとしての使用方
法に関し、この酵素の誘導を引き起こす抗癌剤の類を臨
床において使用することが容易になる。
【0002】
【背景及び関連する技術の説明】生物学的なポリアミン
類、プトレッシン、スペルミジン及びスペルミンは、全
ての哺乳動物の細胞タイプの天然成分であり、細胞成長
にとって必須であることが知られている。細胞成長を補
助する際の、これらの正確な役割は明らかになっていな
いが、核酸類との相互作用が含まれると考えられてい
る。これらの物質および、これらの鍵となる生合成酵素
である、オルニチン及びS−アデノシルメチオニンカル
ボキシル基分解酵素(それぞれODC及びSAMDC)
は、悪性組織で増加する。そのため、ポリアミン生合成
が、実験的な抗癌戦略の発展において目標とされてき
た。
【0003】ポリアミン生合成酵素の抑制剤は、腫瘍細
胞のポリアミン含有量を低下させるので、抗癌剤として
の使用が評価されている。しかし、これまで、これらの
抑制剤は、臨床的に有効な抗癌剤になっていない。これ
らを使用する際に直面する問題の一つは、ポリアミンプ
ール(供給源)が減少するとすぐに、鍵となるポリアミ
ン生合成酵素ODC及びSAMDCが、活性の点で代償
増加を受けることである(ポータ及びバーゲロン、1988
年、Advances in Enzyme Regulation において、第57〜
79頁、パーガモン出版)。従って、酵素抑制剤の好まし
い効果(即ち、ポリアミンプール逓減(depletion) によ
って細胞成長が抑制されること)は、これらの酵素の応
答の一方又は両方によって妨げられる。
【0004】ポリアミンプールにおいて抑制ODC及び
SAMDC活性が増加するという観察に基づいて、また
別の方法が提案されてきた(ポータ及びバーゲロン、19
88年、Advances in Enzyme Regulation において、第57
〜79頁、パーガモン出版)。これは、ダウンレギュレー
ションするODC及びSAMDCにおける天然ポリアミ
ン類と同様に挙動するが、細胞成長に必要な機能を果た
す能力を欠いているポリアミン同族体を同定することを
目的としている。N1 , N12−ビス(エチル)スペルミ
ン(BESPM)、スペルミンのN−ビス(エチル)同
族体は、このような戦略のモデル化合物として役立つ。
スペルミン及びBESPMの化学構造の比較が図1に示
されている。BESPMは、生体外での研究によって発
見され、ODC及びSAMDCを素早く抑制し、天然の
ポリアミンプールを減らし、1〜10uMにまで細胞成
長を抑制する(ポータ等、1987年、Cancer Res. 、47
巻、第2821〜2825頁)。更に、BESPMは、ポリアミ
ン逓減を抑制し(バイヤーズ及びペッグ、1990年、J. P
hysiol. 142 巻、第 460〜 467頁、及びクラマー等、Pr
oc. Am. Assoc. Can. Res.、32巻、第 404頁、1991
年)、その結果、腫瘍細胞の能力を最少にさせ、周囲か
らこれらを吸収することによりポリアミン要求量を満足
させる。有効な化学療法剤としてのポリアミン同族体に
対するポテンシャルは、生体外での、いくつかの黒色腫
細胞系に対する強力な腫瘍活性によって証明されており
(ポータ等、1991年、Cancer Research 、51巻、第3715
〜3720頁;シャッペル等、1992年、Anticancer Res. 、
印刷中)、又、無胸腺症マウスにおける異種移植とし
て、MALME−3ヒト黒色腫瘍成長に対する強力な腫
瘍活性が、ビス−エチルスペルミン同族体により示され
ている(バーナッキ等、1992年5月、Can. Res. 、印刷
中)。
【0005】他の生体外での研究では、BESPMが、
ある種の人間の癌細胞系において、ポリアミン新陳代謝
酵素スペルミジン/スペルミンN1 −アセチルトランス
フェラーゼ(SSAT)の深く大きな誘導をも引き起こ
すことが示されている。以下は、関連する従来技術のリ
ストであり、それぞれについての簡単な説明が一緒に記
載されている。
【0006】リビー等(Arch. Biochem. Biophys. 、28
4 巻、第 238〜 244頁、1991年)及びカセロ等(Bioche
m. J. 、270 巻、第 615〜 620頁)は、BESPM治療
された細胞系からのヒトSSATプロテインの単離及び
部分的な特徴を記している。カセロ等は、BESPMに
曝されるためのNCI H157ヒト大細胞肺癌細胞系
の細胞毒応答が、生体外でのSSATの高い誘導と関連
があったことを報告している。
【0007】ポータ等(1991年、Cancer Res. 、51巻、
第3715〜3720頁)は、生体外でのBESPMを用いたヒ
ト黒色腫細胞系(MALME−3)の治療後の、SSA
Tレベルの極端な誘導、及び、他のビス−エチルスペル
ミン同族体を用いた誘導の程度が低くなることを記して
いる。2つの黒色腫細胞系の間で、SSAT活性の高い
誘導が、ビス−エチルスペルミン同族体に対する生体外
での成長感度と相互に関連することが示唆された。
【0008】上記の参考文献のそれぞれには、ビス−エ
チルスペルミン同族体を用いた生体外での、ある種のヒ
ト腫瘍細胞系の治療後の、SSATのレベルにおける高
い誘導が開示されている。しかしながら、動物における
SSATレベルと腫瘍成長応答との間の相互関連を確か
める必要がある。特に、上記の参考文献のいずれも、腫
瘍を持った動物、即ち、生体内で治療後に起こるSSA
Tレベルの誘導を示すものではなく、これらの参考文献
には、生体内で誘導されたSSATレベルを伴ったビス
−エチルスペルミン同族体に対する腫瘍成長感度の相互
関係も開示されていない。第一に、従来技術からは、ポ
リアミン同族体が生体内での安定性、吸収及び抗増殖能
の関連した問題を受けやすいのかどうか知られていな
い。
【0009】第二に、同族体自身(上記参照)、及びS
SAT特異性m−RNAの細胞内での安定性および酵素
自身の安定性に関する問題が不確かであるために、SS
ATの高い誘導が生体内で起こるのかどうか知られてい
ない。又、この同族体は、生体外系において多くの細胞
状態(即ち、ODC/SAMDCの抑制、ポリアミンプ
ールの逓減、ミトコンドリアDNAの逓減、及びおそら
くは他のDNA−関連効果)を引き起こすので、生体内
でのSSAT誘導が、起こった事柄の中でも目立ったも
のであることと、この誘導が、抗腫瘍活性と因果関係が
あるか、あるいは抗腫瘍活性を表すものであること、が
示されたことは重要である。なぜならば、生体外で起こ
ることが、必ずしも生体内において起こるとは限らない
からである。例えば、ODC及びSAMDCの抑制は、
ビス−エチルスペルミン同族体の生体外での効果とし
て、充分に認識されている。しかしながら、最近の研究
(ポータ等、先述のもの)では、このような効果が生体
内においては起こらないことが示されている。
【0010】更に、生体内でのSSAT誘導が、種々の
通常の組織に比較して、腫瘍組織において選択的に起こ
ることが示されなければならない。腫瘍マーカーとして
の、又、薬の作用を決定する因子としての、その強力な
有効性は、腫瘍細胞においての選択的な酵素レベルの誘
導に著しく依存する。従来技術には、ある種の腫瘍細胞
系における生体外での酵素の誘導が開示されているが、
関連する通常の組織における生体内での相対的な酵素レ
ベルについては開示されていない。
【0011】従って、黒色腫のような、ある種の癌に対
する強力な抗癌活性を有するビス−エチルスペルミン同
族体を含む、ポリアミン同族体抗癌剤の臨床効果性をモ
ニターする方法を開発することが必要である。更に、処
置の治療学的な有効性を決定し、しかもビス−エチルス
ペルミン同族体のような同族体を用いた、個々の腫瘍の
治療に対する感度を予測するための方法が望まれる。こ
のような方法は、ビス−エチルスペルミン同族体のよう
なSSATの誘導を引き起こす同族体に敏感な腫瘍を持
った個体の、同定及び化学療法的治療を非常に容易なも
のにする。
【0012】
【発明の要約】本発明の主な目的は、ビス−エチルスペ
ルミン同族体のようなSSAT誘導を引き起こすポリア
ミン同族体を用いた治療における、個々の腫瘍の応答性
を予測するための方法を提供することである。
【0013】本発明の別の目的は、この種のポリアミン
同族体を用いて、この種の同族体に敏感な腫瘍を持った
個体の処置の治療学的な有効性をモニターするための方
法を提供することである。
【0014】本発明の更に別な目的は、SSATの誘導
を引き起こすポリアミン同族体を用いた化学療法を行う
個体に対する、治療養生法および治療スケジュールを決
定するための方法を提供することである。
【0015】要するに、上記の目的は、前もってポリア
ミン同族体を用いた治療に曝される個々の腫瘍細胞にお
いて、SSATのレベルが測定されるという方法を提供
することにより達成される。SSATの誘導は、ポリア
ミン同族体に対する感度、ポリアミン同族体の治療有効
性のインジカ(indica)として用いることができ、又、ポ
リアミン同族体の臨床上の効能量を決定するのに用いる
ことができる。
【0016】本発明のより完全な評価、及びそれらにつ
いての多くの付随する利点、及びその特徴の更なる理解
は、付随する図面に関連して、詳細な説明を参照するこ
とにより理解することができる。
【0017】
【詳細な説明】スペルミジン/スペルミンN1 −アセチ
ルトランスフェラーゼの誘導を、予後インジケータ又は
腫瘍応答マーカーとして使用する方法は、ポリアミン同
族体を用いた腫瘍の治療に関係があり、腫瘍生検におけ
るSSAT活性の直接測定を含み、又、組織や血清に見
出されるSSATの代謝生成物の検出、組織内の増幅さ
れたSSAT特異性メッセンジャーRNA(m−RN
A)転写体の検出、SSAT活性の誘導により影響され
る酵素のレベルにおける相当する変化の測定、及び、酵
素結合免疫吸着検定法(ELISA)のような、組織内
での酵素プロテイン自身の増加量の検出や定量化など
の、SSATレベルに関連した他の決定因子の測定をも
含む。
【0018】適切な生体内での研究を行うために使用さ
れるポリアミン同族体の代表的なパネルとして選ばれ
た、3つのビス−エチルスペルミン同族体には、N1 ,
12−ビス(エチル)スペルミン(BESPM)、
1 , N11−ビス(エチル)ノルスペルミン(BENS
PM)及び、N1 , N14−ビス(エチル)ホモスペルミ
ン(BEHSPM)が含まれる。この3つは全て、同様
に、オルニチン及びS−アデノシルメチオニンカルボキ
シル基分解酵素レベルを抑制するが、生体外での異なっ
たSSATレベルを誘導する(ポータ等、Cancer Resea
rch 、51巻、第3715〜3720頁、1991年)。BESPM
と、この2つの関連化合物、BEHSPMとBENSP
Mとの間の化学的関係が、図2に示されている。
【0019】
【SSAT誘導を伴ったN, N’−ビス
(エチル)スペルミン同族体の抗腫瘍活性の、生体内で
のSSAT誘導及び生体内での相互関係】BESPM、
BEHSPM及びBENSPMの、生体内での抗腫瘍活
性は、マウスにおけるMALME−3ヒト黒色腫異種移
植に対して比較された。培養されたMALME−3黒色
腫細胞は、最初に、雌のHSDヌード無胸腺症マウスに
おいて数回継代された。得られた腫瘍の断片は、皮下套
管針移植を経てマウスの中に移植された。異なった治療
グループのマウスは、3つのビス−エチルスペルミン同
族体、BESPM、BEHSPM及びBENSPMのう
ちの一つを用いて治療された。腫瘍成長抑制は、腫瘍の
体積を含むパラメータによってモニターされた。マウス
におけるMALME−3ヒト黒色腫異種移植に対して、
BESPMは、治療を停止した後、更に30日間、腫瘍
成長の抑制されることが明らかにされ、著しい抗腫瘍活
性を示した。これに対し、BEHSPMは、BESPM
よりも効果が低く、治療を停止した後、18日間、腫瘍
成長を抑制した。BENSPMは、3つのうち最も有効
なものであり、治療を停止した後、40日間、腫瘍成長
を抑制した。これら3つの同族体についての抗腫瘍活性
は、生体外での同様の腫瘍細胞成長におけるSSAT活
性を誘導するための能力と相互関係があった(表1)。
又、BENSPMを用いた再治療2週間後に、MALM
E−3異種移植の約20%が明らかに治癒したことは注
目されることであった。ここに示されている抗腫瘍活性
は、SSAT誘導に影響するポリアミン同族体、特にB
ENSPMの臨床試験を証明するのに充分に重要性のあ
るものである。
【0020】MALME−3ヒト黒色腫異種移植のBE
NSPM治療を用いて、抗腫瘍活性と生体内でのSSA
T誘導との間の相互関係があるか否かを決定するため
に、実験が行われた。SSAT活性は、1mMのジチオ
スレイトールを含有する、5mMのN−2 ヒドロキシ
ピペラジン−N2 −エタン硫酸(pH7.2)による音
波処理によって得られた、治療されたマウスからの腫瘍
生検、及びコントロールマウスからの腫瘍生検の細胞抽
出物を用いて測定された。スピンコ40ロータにおいて
35000rpmで1時間遠心分離して得られた細胞質
ゾル状抽出物は、SSAT活性の検定のための酵素源と
して使用された。この細胞質ゾル状抽出物は、10um
olのHEPES緩衝液、pH7.8、0.15nmo
lのスペルミジン及び0.5nmolの〔1−14C〕ア
セチル補酵素Aを用いて、最終的な体積が50ulで、
37℃で5分間培養された。この反応は、低温にして、
0.5MのNH2 OH・Clを20ulを添加し、沸騰
した水浴にて3分間加熱することによって停止された。
沈澱したプロテインを除去するために遠心分離を行った
後、反応物の50ulを、P−81ホスホセルロースの
ディスク上にスポットし、放射能を計算した。又、プロ
テイン濃度は、酵素活性が、プロテインのミリグラムに
ついて1分間あたりに合成されたアセチルスペルミンの
ピコモルとして表されるようにして測定された。
【0021】最終的にBENSPMが注入されて16時
間が経過した腫瘍におけるSSAT活性は、コントロー
ル腫瘍における75pmol/min/mgの活性に比
べ、約13700pmol/min/mgにまで高めら
れた(表2)。又、BENSPMを用いて治療されたマ
ウスにおける腎臓及び肝臓SSAT活性は、約10pm
ol/min/mgの基礎レベルから、それぞれ125
5及び320pmol/min/mgに増加されること
がわかった。BENSPM治療された腫瘍は、この時点
ではほとんど全体的に逓減されるポリアミンプールを有
していた。治療の後2週間では、BENSPM治療され
たマウスにおけるMALME−3ヒト黒色腫異種移植か
らの腫瘍は、腎臓及び肝臓に対してはそれぞれ260及
び75pmol/min/mgであるのに比べて、30
40pmol/min/mgのSSATレベルを含んで
いた。ODC及びSAMDCレベルが抑制されなかった
ことは注目すべきことであり、ポリアミン逓減が全体的
にSSAT誘導によるものであることが示唆されてい
る。従って、後者は、成長抑制に対して直接、関与して
いると思われ、それゆえ、生体内での薬の作用の決定因
子であると言える。
【0022】他の主要な生化学的摂動が存在しない場合
には、治療された腫瘍における劇的に増加されたSSA
Tレベルは、治療の間の初期の成長抑制における、酵素
に対する役割を示し、治療後の効果を維持しているよう
に思われる(図3)。2週間でのポリアミンプール(表
3)は、ポリアミン抑制剤−誘導された成長抑制という
特徴を示さないので(即ち、プールは著しく逓減されな
い)、SSATは、他の手段によって抗増殖的な応答を
媒介することがある。これらの他の手段には、全ての結
合していないスペルミジン及びスペルミンの速やかなア
セチル化で、フリーのポリアミンの有用性が排除される
こと、N1 −アセチルスペルミジンの過剰な滞留、アセ
チル補酵素−Aプールの逓減(図4に示されるようにS
SATに対する補因子)、臨界分子又は受容体の、不適
当なアセチル化及び可能な不活性化、又は上記のいずれ
かの組合せが含まれる。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【好ましい実施例】以下の実施例は、引き続いて腫瘍の
ポリアミン同族体治療が行われる、SSATの生体内で
の誘導に関連した決定因子の測定に関するものであり、
この生体内誘導は、ポリアミン同族体に対する感度、ポ
リアミン同族体の治療有効性のインジカ(indica)として
用いることができ、又、ポリアミン同族体の臨床上の効
能量を決定するのに用いることができる。
【0027】
【ビス−エチルスペルミン同族体治療に対する予測検定
としてのSSATの使用】ビス−エチルスペルミン同族
体のようなポリアミン同族体への応答において、SSA
Tの誘導のレベルは、ヒトの黒色腫を含む、ヒトの腫瘍
タイプの中で非常に変化するので、SSAT過度誘導の
定量化は、投与されるべきビス−エチルスペルミン同族
体に対する、特定のヒト腫瘍タイプの応答性を予測する
ための、事前の治療試験において使用することができ
た。患者の間でのSSAT誘導応答の範囲を確かめるた
めの臨床試験は、SSAT誘導と治療に対する臨床応答
との間の相互関係を引き出すために使用することができ
た。
【0028】
【実施例1】腫瘍生検又は腫瘍を含む外科試料を分離
し、細胞培養の中に導入するか、もしくは外植体として
培養中で成長させる。そして、ビス−エチルスペルミン
同族体のようなポリアミン同族体を用いた治療を開始
し、媒体変化なしに、4つの細胞倍加(doublings) にな
るまで継続する。その後、治療された細胞を、SSAT
誘導の定量化のための細胞サスペンジョンとして調製す
る。
【0029】実施例A:SSAT誘導は、酵素活性を検
定することによって定量化することができる。処理さ
れ、培養された腫瘍細胞の細胞抽出物は、1mMのジチ
オスレイトールを含有する、5mMのN−2 ヒドロキ
シピペラジン−N2 −エタン硫酸(pH7.2)による
音波処理によって得ることができる。スピンコ40ロー
タにおいて35000rpmで1時間遠心分離して得ら
れた細胞質ゾル状抽出物は、SSAT活性の検定のため
の酵素源として使用される。この細胞質ゾル状抽出物
は、10umolのHEPES緩衝液、pH7.8、
0.15nmolのスペルミジン及び0.5nmolの
〔1−14C〕アセチル補酵素Aを用いて、最終的な体積
が50ulで、37℃で5分間培養される。この反応
は、低温にして、0.5MのNH2 OH・Clを20u
lを添加し、沸騰した水浴にて3分間加熱することによ
って停止される。沈澱したプロテインを除去するために
遠心分離を行った後、反応物の50ulを、P−81ホ
スホセルロースのディスク上にスポットし、放射能を計
算する。又、プロテイン濃度は、酵素活性が、プロテイ
ンのミリグラムについて1分間あたりに合成されたアセ
チルスペルミンのピコモルとして表されるようにして測
定する。
【0030】実施例B:SSAT誘導は、SSATの物
理的な存在を検定するための、特定の抗体を使用するこ
とによって定量化することができる。この実施例の1つ
の様式においては、SSATは、SSAT誘導を検出
し、定量化するために作られた免疫検定法における抗原
として使用することができる。細胞抽出物または細胞質
ゾル状抽出物は、実施例Aの方法に従って調製される。
調製された抽出物における抗原としてのSSATの検出
には、従来より知られている、放射線免疫検定法、酵素
結合免疫吸着検定法(ELISA)、「サンドイッチ」
検定法、沈降素反応、凝集反応検定法、及び螢光免疫検
定法の、いずれの免疫検定システムも含まれるが、これ
らに限定されるものではない。
【0031】この実施例の別の様式では、ポリアミン同
族体を用いた治療に引き続いて、全ての細胞は、単層と
して培養にてSSATの物理的存在を検定することがで
き、その後に、SSATの誘導の存在を検出するため
に、その場での免疫細胞化学検定を実施することができ
る。これは、螢光顕微鏡を用いた細胞単層の視覚検査に
よって、あるいは、細胞単層から調製された細胞サスペ
ンジョンの、螢光流動血球計算法によって自動的に、定
量化することができる。
【0032】実施例C:SSAT活性の誘導に対する基
本は、増加された酵素特異的なm−RNA(メッセンジ
ャーRNA)蓄積、及び減少された酵素プロテイン分解
に関連する酵素プロテインの誘導である。従って、酵素
活性又はプロテインを検定する代わりのものは、SSA
T特異的なm−RNA転写体での増加を検定することで
ある。m−RNAは、細胞抽出物から精製することがで
き、その後、分析及び検出のために充分な量を得るため
に、酵素的増幅が行われる。使用することができる酵素
的増幅技術には、PCR(重合酵素鎖反応)、QBレプ
リカーゼ、及びNASBA(核酸配列に基づく増幅)の
ような、従来より知られているものが含まれる。検出技
術には、従来より知られている、アガロースゲル電気泳
動及びノザン法、螢光に基づく交雑検定法、化学ルミネ
ッセンスに基づく交雑検定法、及び捕捉交雑マイクロ滴
定検定法などのシステムが含まれるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0033】実施例D:上記実施例A〜Cの手順及び方
法は、SSAT特異的酵素活性、プロテイン又はmRN
A転写体を測定するよりは、むしろSSAT誘導の関連
した他のインジカを測定するために利用される。これら
のインジカには、SSAT補因子アセチル補酵素Aにお
ける減少、又はN1 −アセチルスペルミジン及びN1
アセチルスペルミンのようなSSAT生成物における増
加が含まれる。又、SSAT符号化した遺伝子の突然変
異体または突然変異株は、SSAT誘導に対するポテン
シャルを示すことがある。
【0034】
【実施例2】ビス−エチルスペルミン同族体のような、
1又はそれ以上のポリアミン同族体に対して応答性があ
ると考えられる腫瘍タイプを有する患者に、このような
同族体の一回投薬量を投与する。この治療に引き続い
て、患者からの腫瘍組織を生検によって得、その後、S
SATの誘導を検出するために、この組織に対し、実施
例1、実施例A〜Dに示される方法及び手順の1つ又は
それ以上を行う。
【0035】
【ビス−エチルスペルミン同族体治療における腫瘍応答
マーカーとしてのSSATの使用】ビス−エチルスペル
ミン同族体治療に引き続いて直ちに、SSAT活性にお
ける劇的な増加が起こる。更に重要なことに、SSAT
活性の高いレベルは、BENSPM治療を用いた図3に
例示されるように、ビス−エチルスペルミン同族体治療
に続く維持された成長抑制の間も続く。従って、SSA
T誘導応答は、ビス−エチルスペルミン同族体治療の治
療効果性を特異的にモニターするための、及び、ビス−
エチルスペルミン同族体に対して腫瘍応答性のある個々
の患者に投薬養生法及び治療スケジュールを決定するた
めの腫瘍応答マーカーとして役立つ。投薬養生法及び治
療スケジュールを決定するのに適したインジケータは、
患者にビス−エチルスペルミン同族体治療の結果として
の不利な副作用が生じる場合に特に好ましい。
【0036】実施例A:ビス−エチルスペルミン同族体
を用いた治療に続いて、腫瘍が都合良く入手し易い時に
は、腫瘍を患者から生検することもできる。SSAT誘
導は、酵素活性を検定することによって定量化すること
ができる。実施例1、実施例Aの方法及び手順に従っ
て、生検された腫瘍細胞の細胞抽出物を調製することが
でき、酵素活性を測定することができる。
【0037】実施例B:もしくは、SSAT誘導は、実
施例1、実施例Bの方法及び手順に従って、SSATの
物理的存在を検定するための特殊な抗体を使用すること
によって、生検された腫瘍細胞の細胞抽出物から定量化
することができる。この実施例の1つの様式において
は、SSATは、SSAT誘導誘導を検出し、定量化す
るために計画された免疫検定法における抗原として使用
することができる。調製された抽出物における抗原とし
てのSSATの検出には、従来より知られている、放射
線免疫検定法、酵素結合免疫吸着検定法(ELIS
A)、「サンドイッチ」検定法、沈降素反応、凝集反応
検定法、及び螢光免疫検定法の、いずれの免疫検定シス
テムも含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0038】この実施例の別の様式では、SSATの誘
導の存在を検出するために、腫瘍生検の組織学的調製に
おいて、直接、その場での免疫細胞化学検定を実施する
ことができる。
【0039】実施例C:SSAT活性の誘導に対する基
本は、増加された酵素特異的なm−RNA(メッセンジ
ャーRNA)蓄積、及び減少された酵素プロテイン分解
に関連する酵素プロテインの誘導である。従って、酵素
活性又はプロテインを検定する代わりのものは、実施例
1、実施例Cの方法及び手順に従って、SSAT特異的
なm−RNA転写体での増加を検定することである。m
−RNA転写体を検出するのに有用なシステムは、アガ
ロースゲル電気泳動及びノザン法、螢光に基づく交雑検
定法、化学ルミネッセンスに基づく交雑検定法、及び捕
捉交雑マイクロ滴定検定法からなる群より選択すること
ができる。
【0040】他の実施例では、SSAT特異的なmRN
Aレベルの物理的な存在は、腫瘍生検の組織学的調製に
おいて、直接、その場での交雑を実施することによっ
て、検出することができる。
【0041】実施例D:上記実施例A〜Cの手順及び方
法は、SSAT特異的酵素活性、プロテイン又はmRN
A転写体を測定するよりは、むしろSSAT誘導の関連
した他のインジカを測定するために利用される。これら
のインジカには、SSAT補因子アセチル補酵素Aにお
ける減少、又はN1 −アセチルスペルミジン及びN1
アセチルスペルミンのようなSSAT生成物における増
加が含まれる。又、SSAT符号化した遺伝子の突然変
異体または突然変異株は、SSAT誘導に対するポテン
シャルを示すことがある。
【0042】実施例E:ビス−エチルスペルミン同族体
を用いた治療に続いて、患者から腫瘍生検を実施する代
わりのものとして、血液サンプルを取り出しても良い
し、あるいは尿サンプルを集めても良い。SSAT関連
生成物の、血清、赤血球(rbc)、又は尿レベルは、
1 −アセチルスペルミジン及びN1 −アセチルスペル
ミンからなる群より選ぶことができる。これらの生成物
の、血清、rbc、又は尿レベルは、従来より知られて
いる定量化クロマトグラフ技術、例えばHPLC(高圧
液体クロマトグラフィー)を用いたり、あるいは、放射
線免疫検定法、酵素結合免疫吸着検定法(ELIS
A)、「サンドイッチ」検定法、沈降素反応、凝集反応
検定法、及び螢光免疫検定法からなる群より選ばれた、
従来より知られている免疫検定システムを用いて決定す
ることができる。
【0043】本発明を明らかにし、理解するための説明
および実施例により、本発明をかなり詳細に説明してき
たが、前述の記載および付随する図面から、当業者であ
れば種々の改良が明らかとなるであろう。このような改
良は、本願の技術思想の範囲内及び、付随するクレーム
の範囲内に含まれることを意味している。
【図面の簡単な説明】
【図1】スペルミンと、ビス−エチルスペルミン同族体
であるN1 , N12−ビス(エチル)スペルミンを含むポ
リアミン同族体との間の化学的関係を示す図である。
【図2】異なってSSATを誘導する、3つの選ばれた
ビス−エチルスペルミン同族体の間の化学的関係を示す
図である。
【図3】ビス−エチルスペルミン同族体治療を伴う、S
SAT活性の生体内での誘導を示す棒グラフである。
【図4】スペルミン及びそれらの誘導体を含む生化学的
経路を示す図である。

Claims (44)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スペルミジン/スペルミンN1 −アセチ
    ルトランスフェラーゼを誘導するポリアミン同族体を含
    む抗癌剤を用いて、化学療法に対する哺乳動物の腫瘍タ
    イプの応答性を予測するための方法であって、前記方法
    が、 (a)生検を行い、腫瘍細胞を得る工程、 (b)前記腫瘍細胞又は腫瘍組織を培養中に導入する工
    程、 (c)培養中の前記腫瘍細胞に対して治療的に有効な量
    の前記ポリアミン同族体を投与する工程、及び (d)前記ポリアミン同族体に曝された前記腫瘍細胞中
    のスペルミジン/スペルミンN1 −アセチルトランスフ
    ェラーゼの誘導のレベルを検出する工程を含むことを特
    徴とする、化学療法に対する哺乳動物の腫瘍タイプの応
    答性を予測するための方法。
  2. 【請求項2】 前記ポリアミン同族体が、N1 , N12
    ビス(エチル)スペルミン、N1 , N11−ビス(エチ
    ル)ノルスペルミン、N1 , N14−ビス(エチル)ホモ
    スペルミン及びこれらの混合物からなる群より選ばれた
    ビスエチルスペルミン同族体であることを特徴とする請
    求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記スペルミジン/スペルミンN1 −ア
    セチルトランスフェラーゼの誘導が、スペルミジン/ス
    ペルミンN1 −アセチルトランスフェラーゼ活性を定量
    化することにより測定されることを特徴とする請求項1
    記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記スペルミジン/スペルミンN1 −ア
    セチルトランスフェラーゼの誘導が、スペルミジン/ス
    ペルミンN1 −アセチルトランスフェラーゼプロテイン
    の物理的な存在を検定することにより測定されることを
    特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記スペルミジン/スペルミンN1 −ア
    セチルトランスフェラーゼプロテインの物理的な存在
    が、放射線免疫検定法、酵素結合免疫吸着検定法、「サ
    ンドイッチ」検定法、沈降素反応、凝集反応検定法、螢
    光に基づく免疫検定法、及び化学ルミネッセンスに基づ
    く免疫検定法からなる群より選ばれた免疫検定法におい
    て検出されるべき抗原として、スペルミジン/スペルミ
    ンN1 −アセチルトランスフェラーゼプロテインを用い
    ることによって検定されることを特徴とする請求項4記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 前記スペルミジン/スペルミンN1 −ア
    セチルトランスフェラーゼプロテインの物理的な存在
    が、スペルミジン/スペルミンN1 −アセチルトランス
    フェラーゼに対して特異的な、その場での細胞化学検定
    法により、無傷細胞において検定されることを特徴とす
    る請求項4記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記スペルミジン/スペルミンN1 −ア
    セチルトランスフェラーゼの誘導が、アガロースゲル電
    気泳動及びノザン法、螢光に基づく交雑検定法、化学ル
    ミネッセンスに基づく交雑検定法、及び捕捉交雑マイク
    ロ滴定検定法からなる群より選ばれた検出技術を用い
    て、スペルミジン/スペルミンN1 −アセチルトランス
    フェラーゼm−RNAを検定することにより測定される
    ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記スペルミジン/スペルミンN1 −ア
    セチルトランスフェラーゼm−RNAが、その場での交
    雑により、無傷細胞において検定されることを特徴とす
    る請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記スペルミジン/スペルミンN1 −ア
    セチルトランスフェラーゼの誘導が、アガロースゲル電
    気泳動及びノザン法、螢光に基づく交雑検定法、化学ル
    ミネッセンスに基づく交雑検定法、及び捕捉交雑マイク
    ロ滴定検定法からなる群より選ばれた検出技術を用い
    て、スペルミジン/スペルミンN1 −アセチルトランス
    フェラーゼを符号化している遺伝子における突然変異又
    は変異を検出することにより測定されることを特徴とす
    る請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記スペルミジン/スペルミンN1
    アセチルトランスフェラーゼm−RNAが、まず初めに
    酵素的に増幅されることを特徴とする請求項7記載の方
    法。
  11. 【請求項11】 前記スペルミジン/スペルミンN1
    アセチルトランスフェラーゼの誘導が、N1 −アセチル
    スペルミジン、及びN1 −アセチルスペルミンからなる
    群より選ばれたポリアミン誘導体を検定することによっ
    て測定されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記スペルミジン/スペルミンN1
    アセチルトランスフェラーゼの誘導が、スペルミジン/
    スペルミンN1 −アセチルトランスフェラーゼ補因子ア
    セチル補酵素Aを検定することによって測定されること
    を特徴とする請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】 スペルミジン/スペルミンN1 −アセ
    チルトランスフェラーゼを誘導するポリアミン同族体を
    含む抗癌剤を用いて、化学療法に対する哺乳動物の腫瘍
    タイプの応答性を予測するための方法であって、前記方
    法が、 (a)哺乳動物に対して治療的に有効な量の前記ポリア
    ミン同族体を投与する工程、 (b)生検を行い、腫瘍細胞を得る工程、及び (c)前記ポリアミン同族体に曝された前記腫瘍細胞中
    のスペルミジン/スペルミンN1 −アセチルトランスフ
    ェラーゼの誘導のレベルを検出する工程を含むことを特
    徴とする、化学療法に対する哺乳動物の腫瘍タイプの応
    答性を予測するための方法。
  14. 【請求項14】 前記ポリアミン同族体が、N1 , N12
    −ビス(エチル)スペルミン、N1 , N11−ビス(エチ
    ル)ノルスペルミン、N1 , N14−ビス(エチル)ホモ
    スペルミン及びこれらの混合物からなる群より選ばれた
    ビスエチルスペルミン同族体であることを特徴とする請
    求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記スペルミジン/スペルミンN1
    アセチルトランスフェラーゼの誘導が、スペルミジン/
    スペルミンN1 −アセチルトランスフェラーゼ活性を定
    量化することにより測定されることを特徴とする請求項
    13記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記スペルミジン/スペルミンN1
    アセチルトランスフェラーゼの誘導が、スペルミジン/
    スペルミンN1 −アセチルトランスフェラーゼプロテイ
    ンの物理的な存在を検定することにより測定されること
    を特徴とする請求項13記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記スペルミジン/スペルミンN1
    アセチルトランスフェラーゼプロテインの物理的な存在
    が、放射線免疫検定法、酵素結合免疫吸着検定法、「サ
    ンドイッチ」検定法、沈降素反応、凝集反応検定法、螢
    光に基づく免疫検定法、及び化学ルミネッセンスに基づ
    く免疫検定法からなる群より選ばれた免疫検定法におい
    て検出されるべき抗原として、スペルミジン/スペルミ
    ンN1 −アセチルトランスフェラーゼプロテインを用い
    ることによって検定されることを特徴とする請求項16
    記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記スペルミジン/スペルミンN1
    アセチルトランスフェラーゼプロテインの物理的な存在
    が、スペルミジン/スペルミンN1 −アセチルトランス
    フェラーゼに対して特異的な、その場での細胞化学検定
    法により、無傷細胞において検定されることを特徴とす
    る請求項16記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記スペルミジン/スペルミンN1
    アセチルトランスフェラーゼの誘導が、アガロースゲル
    電気泳動及びノザン法、螢光に基づく交雑検定法、化学
    ルミネッセンスに基づく交雑検定法、及び捕捉交雑マイ
    クロ滴定検定法からなる群より選ばれた検出技術を用い
    て、生検により得られた腫瘍細胞から直接、スペルミジ
    ン/スペルミンN1 −アセチルトランスフェラーゼm−
    RNAを検定することにより測定されることを特徴とす
    る請求項13記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記スペルミジン/スペルミンN1
    アセチルトランスフェラーゼm−RNAが、その場での
    交雑により、無傷細胞において検定されることを特徴と
    する請求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記スペルミジン/スペルミンN1
    アセチルトランスフェラーゼの誘導が、アガロースゲル
    電気泳動及びノザン法、螢光に基づく交雑検定法、化学
    ルミネッセンスに基づく交雑検定法、及び捕捉交雑マイ
    クロ滴定検定法からなる群より選ばれた検出技術を用い
    て、スペルミジン/スペルミンN1 −アセチルトランス
    フェラーゼを符号化している遺伝子における突然変異又
    は変異を検出することにより測定されることを特徴とす
    る請求項13記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記スペルミジン/スペルミンN1
    アセチルトランスフェラーゼm−RNAが、まず初めに
    酵素的に増幅されることを特徴とする請求項19記載の
    方法。
  23. 【請求項23】 前記スペルミジン/スペルミンN1
    アセチルトランスフェラーゼの誘導が、N1 −アセチル
    スペルミジン、及びN1 −アセチルスペルミンからなる
    群より選ばれたポリアミン誘導体を検定することによっ
    て測定されることを特徴とする請求項13記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記スペルミジン/スペルミンN1
    アセチルトランスフェラーゼの誘導が、スペルミジン/
    スペルミンN1 −アセチルトランスフェラーゼ補因子ア
    セチル補酵素Aを検定することによって測定されること
    を特徴とする請求項13記載の方法。
  25. 【請求項25】 スペルミジン/スペルミンN1 −アセ
    チルトランスフェラーゼを誘導するポリアミン同族体を
    含む抗癌剤を用いて、腫瘍を持った哺乳動物への化学療
    法の治療有効性をモニターし、しかも、投薬養生法及び
    治療スケジュールを決定するのに有効な方法であって、
    前記方法が、 (a)哺乳動物に対して治療的に有効な量の前記ポリア
    ミン同族体を投与する工程、 (b)生検を行い、前記哺乳動物から腫瘍細胞を得る工
    程、及び (c)前記の治療された腫瘍細胞中のスペルミジン/ス
    ペルミンN1 −アセチルトランスフェラーゼの誘導のレ
    ベルを検出する工程を含むことを特徴とする方法。
  26. 【請求項26】 前記ポリアミン同族体が、N1 , N12
    −ビス(エチル)スペルミン、N1 , N11−ビス(エチ
    ル)ノルスペルミン、N1 , N14−ビス(エチル)ホモ
    スペルミン及びこれらの混合物からなる群より選ばれた
    ビスエチルスペルミン同族体を含むことを特徴とする請
    求項25記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記スペルミジン/スペルミンN1
    アセチルトランスフェラーゼの誘導が、スペルミジン/
    スペルミンN1 −アセチルトランスフェラーゼ活性を定
    量化することにより測定されることを特徴とする請求項
    25記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記スペルミジン/スペルミンN1
    アセチルトランスフェラーゼの誘導が、スペルミジン/
    スペルミンN1 −アセチルトランスフェラーゼプロテイ
    ンの物理的な存在を検定することにより測定されること
    を特徴とする請求項25記載の方法。
  29. 【請求項29】 前記スペルミジン/スペルミンN1
    アセチルトランスフェラーゼプロテインの物理的な存在
    が、放射線免疫検定法、酵素結合免疫吸着検定法、「サ
    ンドイッチ」検定法、沈降素反応、凝集反応検定法、螢
    光に基づく免疫検定法、及び化学ルミネッセンスに基づ
    く免疫検定法からなる群より選ばれた免疫検定法におい
    て検出されるべき抗原として、スペルミジン/スペルミ
    ンN1 −アセチルトランスフェラーゼプロテインを用い
    ることによって検定されることを特徴とする請求項28
    記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記スペルミジン/スペルミンN1
    アセチルトランスフェラーゼプロテインの物理的な存在
    が、スペルミジン/スペルミンN1 −アセチルトランス
    フェラーゼに対して特異的な、その場での細胞化学検定
    法により検定されることを特徴とする請求項28記載の
    方法。
  31. 【請求項31】 前記スペルミジン/スペルミンN1
    アセチルトランスフェラーゼの誘導が、アガロースゲル
    電気泳動及びノザン法、螢光に基づく交雑検定法、化学
    ルミネッセンスに基づく交雑検定法、及び捕捉交雑マイ
    クロ滴定検定法からなる群より選ばれた検出技術を用い
    て、生検により得られた腫瘍細胞から直接、スペルミジ
    ン/スペルミンN1 −アセチルトランスフェラーゼm−
    RNAを検定することにより測定されることを特徴とす
    る請求項25記載の方法。
  32. 【請求項32】 前記スペルミジン/スペルミンN1
    アセチルトランスフェラーゼm−RNAが、その場での
    交雑により、無傷細胞において検定されることを特徴と
    する請求項31記載の方法。
  33. 【請求項33】 前記スペルミジン/スペルミンN1
    アセチルトランスフェラーゼの誘導が、アガロースゲル
    電気泳動及びノザン法、螢光に基づく交雑検定法、化学
    ルミネッセンスに基づく交雑検定法、及び捕捉交雑マイ
    クロ滴定検定法からなる群より選ばれた検出技術を用い
    て、スペルミジン/スペルミンN1 −アセチルトランス
    フェラーゼを符号化している遺伝子における突然変異又
    は変異を検出することにより測定されることを特徴とす
    る請求項25記載の方法。
  34. 【請求項34】 前記スペルミジン/スペルミンN1
    アセチルトランスフェラーゼm−RNAが、まず初めに
    酵素的に増幅されることを特徴とする請求項31記載の
    方法。
  35. 【請求項35】 前記スペルミジン/スペルミンN1
    アセチルトランスフェラーゼの誘導が、N1 −アセチル
    スペルミジン、及びN1 −アセチルスペルミンからなる
    群より選ばれたポリアミン誘導体を検定することによっ
    て測定されることを特徴とする請求項25記載の方法。
  36. 【請求項36】 前記スペルミジン/スペルミンN1
    アセチルトランスフェラーゼの誘導が、スペルミジン/
    スペルミンN1 −アセチルトランスフェラーゼ補因子ア
    セチル補酵素Aを検定することによって測定されること
    を特徴とする請求項25記載の方法。
  37. 【請求項37】 スペルミジン/スペルミンN1 −アセ
    チルトランスフェラーゼを誘導するポリアミン同族体を
    含む抗癌剤を用いて、腫瘍を持った哺乳動物への化学療
    法の治療有効性をモニターし、しかも、投薬養生法及び
    治療スケジュールを決定するのに有効な方法であって、
    前記方法が、 (a)哺乳動物に対して治療的に有効な量の前記ポリア
    ミン同族体を投与する工程、 (b)前記哺乳動物から体液を取り去る工程、及び (c)スペルミジン/スペルミンN1 −アセチルトラン
    スフェラーゼの誘導のレベルを、N1 −アセチルスペル
    ミジン、N1 −アセチルスペルミン及びこれらの混合物
    からなる群より選ばれたポリアミン誘導体を測定するこ
    とによって検出する工程を含むことを特徴とする方法。
  38. 【請求項38】 前記ポリアミン同族体が、N1 , N12
    −ビス(エチル)スペルミン、N1 , N11−ビス(エチ
    ル)ノルスペルミン、N1 , N14−ビス(エチル)ホモ
    スペルミン及びこれらの混合物からなる群より選ばれた
    ビスエチルスペルミン同族体を含むことを特徴とする請
    求項37記載の方法。
  39. 【請求項39】 前記体液が、血液、尿及びこれらの混
    合物からなる群より選ばれることを特徴とする請求項3
    7記載の方法。
  40. 【請求項40】 スペルミジン/スペルミンN1 −アセ
    チルトランスフェラーゼ活性を定量化するための診断キ
    ット。
  41. 【請求項41】 放射線免疫検定法、酵素結合免疫吸着
    検定法、「サンドイッチ」検定法、沈降素反応、凝集反
    応検定法、螢光に基づく免疫検定法、及び化学ルミネッ
    センスに基づく免疫検定法からなる群より選ばれた免疫
    検定法における抗原としての、スペルミジン/スペルミ
    ンN1 −アセチルトランスフェラーゼプロテインの物理
    的な存在を検出するための診断キット。
  42. 【請求項42】 螢光に基づく交雑検定法、化学ルミネ
    ッセンスに基づく交雑検定法、及び捕捉交雑マイクロ滴
    定検定法からなる群より選ばれた検出技術を用いて、ス
    ペルミジン/スペルミンN1 −アセチルトランスフェラ
    ーゼm−RNAを検出するための診断キット。
  43. 【請求項43】 N1 −アセチルスペルミジン、及びN
    1 −アセチルスペルミンからなる群より選ばれたポリア
    ミン誘導体を検出するための診断キット。
  44. 【請求項44】 スペルミジン/スペルミンN1 −アセ
    チルトランスフェラーゼ補因子アセチル補酵素Aを検出
    するための診断キット。
JP5124961A 1992-04-28 1993-04-27 スペルミジン/スペルミンn1−アセチルトランスフェラーゼの、予後インジケータ及び/又は腫瘍応答マーカーとしての使用方法 Pending JPH0662896A (ja)

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US87509192A 1992-04-28 1992-04-28
US07/875091 1992-04-28

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