JPH066287U - ディスク収納ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ケース本体と蓋を一体成型すると共に，組立時
にケース本体に取り付け易いディスクトレイを提供し，
ディスク収納ケースの製作工数と組立作業の減少を行
い，製品コストを低減する。さらに，ディスクトレイは
組立時に本体ケースに取り付け易く，また使用者がディ
スクを容易に取り外しできるものにする． 【構成】ケース本体と蓋が一体成型され，ケース本体の
補強用リブとケース本体の内部底面の間の間隙にディス
クトレイを挿入して固着され，ディスクトレイの上面の
側部近傍に複数のディスク保護用凸部と，ディスクトレ
イのディスク受け台にディスクを押し出す弾性体を備え
ている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は，音楽用コンパクトディスク（ＣＤ）やデータ記録用ディスク（ＣＤ −ＲＯＭ）等を収納するディスク収納ケースに関する。

【０００２】

【従来の技術とその問題点】

従来，音楽情報の記録媒体として使用されるコンパクトディスク（ＣＤ）やコ ンピュータ用外部メモリーとして使用されるデータ記録用ディスク（ＣＤ−ＲＯ Ｍ）は，傷や塵等から保護するために，使用しない時はディスク収納ケースに収 納して保管される。 第１図は従来のディスク収納ケースで，ケース本体１と蓋２及びディスクトレ イ３の三者から構成され，ケース本体１と蓋２はヒンジ４を介して回転自在に取 り付けられている。 このような従来のディスク収納ケースの場合，ケース本体１と蓋２とディスク トレイ３を別々に製作し，その後この三者を人手により組み立てていた。この組 立作業は，ケース本体１と蓋２はヒンジ４を介して取り付け，ケース本体１とデ ィスクトレイ３はディスクトレイの側面の複数の突起をケース本体１の内側側面 の穴に入れて取り付けるものである。しかしながらこれらの製作，組立作業は三 者を別々に作って組み立てていたので，製品コストを上げる原因になっていた。 また組立作業もヒンジへの取り付けや，突起を穴に入れる等技術を要するもので あった。 また従来のディスク収納ケースは，ケース本体１に取り付けられているディス クトレイ３は，その上面がディスクの形状に即したドーナツ状の凹部であり，そ の中央にディスクを嵌入保持するための嵌入用凸部５を備えている。しかしなが ら，このような収納ケースの場合，ディスクをディスクトレイから取り外す時， 嵌入用凸部５を指で押えながら他の指でディスクの外周を掴んで取り外すように なるが，この場合，ディスク外周が掴みずらくて取り外しにくいという問題点が あった。 さらに従来のディスク収納ケースではラベルや解説書等は蓋２の内側及びケー ス本体１とディスクトレイ３の間に入れる等別々に作って入れる必要があり，こ れも製品コストを上げる原因になっていた。

【０００３】

【問題を解決するための手段】

この考案は，上記の様々な問題を解決する手段として，ケース本体と蓋が一体 成型されるディスク収納ケースにおいて，このケース本体の補強用リブとケース 本体の内部底面の間の間隙にディスクトレイを挿入して固着し，このディスクト レイの上面の側部近傍に複数のディスク保護用凸部を備えてなることを特徴とす るディスク収納ケースを提供する。 また，この考案は，ディスク内周部を支持するディスクトレイの受け台にディ スクを押し出す弾性体を備えることや，収納ケースの外面にラベルや解説書など を収納する一辺が開口した収納ポケットを備えてなることを特徴とするディスク 収納ケースもその態様として提供する。 すなわち，この考案では，ケース本体と蓋が一体成型され，またこのケース本 体は補強用リブを有し，この補強用リブとケース本体の内側底面との間に間隙を 設け，四角の平板状のディスクトレイをこの間隙に挿入して固定するだけで，収 納ケース全体を製作して組み立てることができるので，従来のようにケース本体 と蓋を別々に製作する必要がなく，またディスクトレイの取り付けも容易となり 従来の製作，組立方法と比較し，作業工数の減少や組立作業の効率化が行え，製 品コストの低減が図れる。 またディスクトレイの側部近傍に複数の凸部を備えるので，ディスクをディス クトレイに保持させたままディスクトレイを積み重ねて運搬や移動しても，ディ スク自体が圧迫されることがなく，記録面が傷付く心配がない。さらに，ディス クトレイのディスク内周部の受け台にディスクを押し出す弾性体でディスクを浮 き上がらせることができるので，使用者が，ディスクトレイの中央の嵌入用凸部 を押しながら，ディスクの外周両端を挟んで簡単に抜き取ることができる。 さらにこの収納ケースの外側に一辺が開口した透明カバーを付設しているので ，ラベルや解説書等は一枚続きの用紙で作成しこの透明カバー内に挿入するだけ でよく，従来のように複数枚作成し蓋の内側とケース本体とディスクトレイの間 に別々に入れる手間もなくなる。 以下，この考案の実施例を示し，さらに詳しく説明する。

【０００３】

【実施例】

図２は，本考案における収納ケースの実施例を斜視図で示したものである。本 収納ケースはケース本体１と蓋２が一体成型されたもので，蓋２が折れ曲がるこ とによりケースの開閉ができる。またケース本体１の内部に取り付けるディスク トレイ３は，ケース本体１の内部側面に設けられた補強用リブ６ａとケース本体 １の底面の間の間隙部７に装着される。ディスクトレイ上面の側部近傍には，デ ィスクを保持しているディスクトレイだけを積み重ねても保管あるいは運搬等で きるようにディスク保護用凸部９を備えている。また，使用者がディスクをディ スクトレイ３から取り出す時は，中央の嵌入用凸部５を押すとディスクトレイの ディスク内周部の受け台８にあるディスクを押し出す弾性体１０でディスクを浮 き上がらせるので，浮き上がらせた後簡単にディスクを取り出すことができる。 この保護用凸部９とディスクを押し出す弾性体１０の数は特に限定しない。なお ケース本体１と蓋２を一体成型する材料としては合成樹脂が望ましい。

【０００４】 図３は，本考案における収納ケースの実施例を平面図で示したものである。

【０００５】 図４は，収納ケースにおいてディスクが収納されて蓋２をした場合を図３のＡ −Ａ断面における縦断断面図で示したものである。

【０００６】 図５は，ディスク１２が嵌入用凸部５に保持されたディスクトレイ３を複数重 ねた状態を縦断断面図で示したものである。このようにディスクトレイ３の側部 近傍にディスク保護用凸部９を備えているので，ディスクトレイ３を重ねた状態 で運搬や輸送を行う場合，収納ケースが圧迫されてディスク１２が変形したり， 信号の記録部が傷ついたりすることを防止することができる。

【０００７】 図６ａは，ディスク１２が嵌入用凸部５に嵌入保持された状態を示す立面拡大 図である。

【０００８】 図６ｂは，ディスク内周部の受け台８に，ディスク１２を押し出す弾性体１０ を備えた状態を示す立面拡大図である。このように弾性体を備えたことにより， 嵌入用凸部５に保持されているディスク１２を取り外すとき，嵌入用凸部５を指 で押すだけで，ディスク１２を押し出す弾性体１０によって，ディスク１２が嵌 入用凸部５から外れ，容易に取り外すことができる。

【０００９】 図７は，本考案による収納ケースにおいて，複数枚のディスクを収納できるよ うにした場合の収納ケースを示す平面図である。このようにして一つの収納ケー スに関連タイトル等のディスクをまとめて収納することもできる。

【００１０】 図８は，本考案における収納ケースの外面に収納する一辺が開口した収納ポケ ット１３を示す実施例である。この開口部１４からラベルや解説書などを挿入す る。 以上，実施例に基づいて説明したが，本考案は，本考案の要旨を変えない範囲 で種々変形実施可能なことはもちろんである。 また，本考案によるディスク収納ケースは，音楽用コンパクトディスク（ＣＤ ）やデータ記録用ディスク（ＣＤ−ＲＯＭ）以外に，レーザーディスク，光磁気 ディスク等ディスクの外周部及び内周部に無信号部があるディスクの収納にも使 用できる。

【００１１】

【考案の効果】

本考案によれば，以上詳しく説明した通りディスク収納ケースにおいて，従来 の製作，組立方法と比較し，作業工数が減少し，組立作業の効率化も図られて， 製品コストの低減が行える。また使用者が，ディスクトレイの中央の嵌入用凸部 を押しながら，ディスクの外周両端を挟んで簡単に抜き取ることができる。また 従来のようにケース本体と蓋及びディスクトレイの組立て作業がない等の効果が ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来のディスク収納ケースの斜視図である。

【図２】本考案におけるディスク収納ケースの実施例を
示した斜視図である。

【図３】本考案におけるディスク収納ケースの実施例を
示した平面図である。

【図４】図４は，図３において同収納ケースにディスク
が収納されて蓋２を閉じた場合を示したＡ−Ａ断面図で
ある。

【図５】図５は，ディスクが嵌入用凸部に保持されたデ
ィスクトレイを複数重ねた状態を示した縦断断面図であ
る。

【図６ａ】図６ａは，ディスク内周部の受け台にディス
クを押出す弾性体を備えた状態を示す立面拡大図であ
る。

【図６ｂ】図６ｂは，ディスクを押し出す弾性体の作用
によってディスクが，外れた状態を示す立面拡大図であ
る。

【図７】図７は，複数枚のディスクを収納できるように
した場合の収納ケースを示す平面図である。

【図８】図８は，本考案における収納ケースの外面にラ
ベル等を収納する一辺が開口した収納ポケットを示す斜
視図である。

【符号の説明】

１ ケース本体 ２ 蓋 ３ ディスクトレイ ４ ヒンジ ５ ディスク保持凸部 ６ａ 補強用リブ ６ｂ 補強用リブ嵌合部 ７ 間隙部 ８ ディスク受け台 ９ ディスク保護用凸部 １０ ディスクを押し出す弾性体 １１ａ 蓋を閉じるための嵌合用凹部 １１ｂ 蓋を閉じるための嵌合用凸部 １２ ディスク １３ 収納ポケット １４ ラベル及び解説書

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケース本体と蓋が一体成型されるディス
   ク収納ケースにおいて，前記ケース本体の補強用リブと
   ケース本体の内部底面の間の間隙にディスクトレイを挿
   入して固着し，前記ディスクトレイの上面の側部近傍に
   ディスク保護用凸部を備えてなることを特徴とするディ
   スク収納ケース。
2. 【請求項２】 請求項１において，ディスク内周部を支
   持するディスクトレイの受け台に，ディスクを押し出す
   弾性体を備えてなることを特徴とするディスク収納ケー
   ス。
3. 【請求項３】 請求項１または２における収納ケースの
   外面に，ラベルや解説書などを収納する一辺が開口した
   収納ポケットを備えてなることを特徴とするディスク収
   納ケース。