JPH0661709A - ハイブリッドカプラ - Google Patents

ハイブリッドカプラ

Info

Publication number
JPH0661709A
JPH0661709A JP4211182A JP21118292A JPH0661709A JP H0661709 A JPH0661709 A JP H0661709A JP 4211182 A JP4211182 A JP 4211182A JP 21118292 A JP21118292 A JP 21118292A JP H0661709 A JPH0661709 A JP H0661709A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sides
signal line
dielectric layer
line conductors
hybrid coupler
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4211182A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiko Hayashi
克彦 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP4211182A priority Critical patent/JPH0661709A/ja
Publication of JPH0661709A publication Critical patent/JPH0661709A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Waveguides (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 本発明は、ハイブリッドカプラに関し、ハイ
ブリッドカプラの小型化及び薄型化を実現し、かつ、そ
の製造を容易にすることを目的とする。 【構成】 図A,図Bのように、2つの信号線路導体
4,5を、同一の高誘電体層8−3上に、所定の間隔を
おいて設定すると共に、信号線路導体4,5の両側(積
層方向の両側)を高誘電体層8−2,8−3で挟み、そ
の片側、或いは両側を低誘電体層7−1,7−4で挟
み、更にその片側、或いは両側にGND電極2を設定し
た。また、図1Cのように、2つの信号線路導体4,5
を、積層方向で向かい合うようにして、異なる高誘電体
層8−3,8−5上に設定すると共に、各信号線路導体
4,5の両側を、高誘電体層8−2〜8−5で挟んで高
誘電体の積層構造体とし、該積層構造体の両側を、低誘
電体層7−1,7−4で挟み、更にその両側(積層方向
の両側)に、GND電極2を設定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コードレスホン、携帯
電話機等の無線機器、或いは、その他の各種通信機器等
の分野において、方向性結合器、移相器、電力分配器、
電力合成器等として利用可能な分布定数型のハイブリッ
ドカプラに関する。
【0002】
【従来の技術】図5、図6は従来例を示した図であり、
図5、図6中、P1,P2,P3はポート(入/出力端
子)、HYはハイブリッド回路、Reは抵抗、st1,
st2はストリップライン、1は誘電体基板、2はGN
D電極、3は誘電体、4、5は信号線路導体(ストリッ
プラインst1,st2を構成する導体)を示す。
【0003】従来、各種の無線機器、或いは、他の通信
機器等において、ハイブリッド回路を使用したカプラ
(以下、単に「ハイブリッドカプラ」という)が用いら
れていた。
【0004】ハイブリッドカプラ(hybrid co
upler)は、一般的に、3つ以上のポート(入/出
力端子)を持ち、方向性結合器、移相器として用いられ
たり、或いは、電力の分配器、合成器、として用いられ
たりする。
【0005】例えば、ハイブリッドカプラは、図5Aに
示したように、ハイブリッド回路HYに、3つのポート
P1,P2,P3を設け、ポートとしない部分に抵抗R
eを接続した構成となっている。
【0006】図5Aにおいて、ポートP3に信号を入力
すると、ポートP1,P2の両方に信号が現れる(分配
器として使用する場合)。また、ポートP1に信号を入
力すると、ポートP3には信号が現れるが、ポートP
1,P2間には、アイソレーションがあるため、ポート
P2には、信号が現れない。
【0007】更に、ポートP2に信号を入力した場合に
も、ポートP3には信号が現れるがポートP1には、信
号が現れない。しかし、ポートP1,P2に同時に信号
を入力すると、これらの信号が合成されて、ポートP3
に現れる(合成器として使用する場合)。
【0008】なお、ポートP3に信号を入力して、ポー
トP1,P2から信号を取り出す場合、ポートP1,P
2の信号は、互いに位相の等しい場合もあれば、位相の
異なる場合もある。例えば、ポートP3に信号を入力し
て、ポートP1,P2に90°位相の異なる信号が現れ
るようにして、90°移相器を実現することも出来る。
【0009】上記ハイブリッドカプラの回路例を図5B
に示す。この例は、分布定数型のハイブリッドカプラの
例であり、上記ハイブリッド回路HYを、2つのストリ
ップラインst1,st2で実現している。
【0010】このような分布定数型のハイブリッドカプ
ラをモジュール化した例を、図6に示す。図6Aは、マ
イクロストリップラインを使用したハイブリッドカプラ
のモジュール例であり、図6Bは、トリプレートライン
(トリプレート型のストリップライン)を使用したハイ
ブリッドカプラのモジュール例である。
【0011】図示のように、図6Aの例では、誘電体基
板1の一面に、所定の間隔をおいて、2つの信号線路導
体4,5を設け、該誘電体基板1の他面に、GND電極
2を設けたものである。この場合、信号線路導体4,5
は、それぞれ、マイクロストリップライン(上記ストリ
ップラインst1,st2に相当)を構成するものであ
る。
【0012】また、図6Bの例は、所定の間隔で配置さ
れた2つの信号線路導体4,5の両側(周囲)に、誘電
体(誘電体層)3を設け、該誘電体3の外周部(ただ
し、電極取り出し面を除く)に、GND電極2を設けた
ものである。
【0013】すなわち、信号線路導体4,5の両側を誘
電体で挟み、その両側に、GND電極を設けたトリプレ
ート構造としたものである。この場合、信号線路導体
4,5は、それぞれ、トリプレート型のストリップライ
ン(上記ストリップラインst1,st2に相当)を構
成するものである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のも
のにおいては、次のような課題があった。 (1)、図6Aに示したマイクロストリップライン使用
のハイブリッドカプラは、信号線路導体が表面に露出し
ている。従って、波長短縮が大きくないため、モジュー
の小型化が困難である。
【0015】(2)、図6Bに示したトリプレートライ
ン使用のハイブリッドカプラは、所定のラインインピー
ダンスを得るため、誘電体を厚くする必要がある。従っ
て、モジュールが大型化する。また、誘電体がセラミッ
クの場合、該誘電体が厚いと、その製造過程において、
脱バインダー処理に時間がかかる。
【0016】本発明は、このような従来の課題を解決
し、ハイブリッドカプラの小型化と、薄型化を実現し、
かつ、その製造を容易にすることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図であり、図1中、図5,図6と同じものは、同一符号
で示してある。また、7−1,7−4は低誘電体層、8
−1〜8−5は高誘電体層、8は高誘電体の積層構造体
を示す。
【0018】本発明は上記の課題を解決するため、次の
ように構成した。 (1)、複数の誘電体層を積層した積層体に、ハイブリ
ッド回路を構成する2つの信号線路導体4,5を設定し
たハイブリッドカプラであって、上記誘電体層を、低誘
電体層(誘電率:ε1 )と、高誘電体層(誘電率:
ε2 )とで構成し(ただし、ε1 <ε2 )、上記2つの
信号線路導体4,5を、同一の高誘電体層8−3上に、
所定の間隔をおいて設定すると共に、該信号線路導体
4,5の両側(積層方向の両側)を、高誘電体層8−
2,8−3で挟み、その積層方向の片側に、低誘電体層
7−4を設け、更に、該低誘電体層7−4の外側(高誘
電体層の反対側)に、GND電極2を設定した。
【0019】(2)、複数の誘電体層を積層した積層体
に、ハイブリッド回路を構成する2つの信号線路導体
4,5を設定したハイブリッドカプラであって、上記誘
電体層を、低誘電体層(誘電率:ε1 )と、高誘電体層
(誘電率:ε2 )とで構成し(ただし、ε1 <ε2 )、
上記2つの信号線路導体4,5を、同一の高誘電体層8
−3上に、所定の間隔をおいて設定すると共に、該信号
線路導体4,5の両側(積層方向の両側)を、高誘電体
層8−2,8−3で挟み、その両側(積層方向の両側)
を低誘電体層7−1,7−4で挟み、更にその両側(積
層方向の両側)に、GND電極2を設定した。
【0020】(3)、複数の誘電体層を積層した積層体
に、ハイブリッド回路を構成する2つの信号線路導体
4,5を設定したハイブリッドカプラであって、上記誘
電体層を、低誘電体層(誘電率:ε1 )と、高誘電体層
(誘電率:ε2 )とで構成し(ただし、ε1 <ε2 )、
上記2つの信号線路導体4,5を、積層方向で向かい合
うようにして、異なる高誘電体層8−3,8−5上に設
定すると共に、上記各信号線路導体4,5の両側(積層
方向の両側)を、高誘電体層8−2〜8−5で挟んで、
高誘電体の積層構造体8とし、該積層構造体8の両側
(積層方向の両側)を、低誘電体層7−1,7−4で挟
み、更にその両側(積層方向の両側)に、GND電極2
を設定した。
【0021】
【作用】上記構成に基づく本発明の作用を、図1に基づ
いて説明する。上記信号線路導体に接続された入力ポー
トに信号を入力すると、該信号は、信号線路導体4、5
を伝播し、所定の出力ポートに出力する(上記従来例と
同様に動作する)。
【0022】一般的に、上記ハイブリッドカプラのよう
な高周波部品は、所定の入力及び出力インピーダンス
(例えば、50Ω)に設計する必要がある。この入/出
力インピーダンスをZ0 、信号ラインの持つインダクタ
ンス成分をL、信号ラインとGND電極間の容量成分を
Cとした場合、Z0 ∝√L/√Cの関係がある。
【0023】本発明のハイブリッドカプラのような分布
定数線路では、Lはあまり大きくできないので、Cを小
さくする必要がある。すなわち、Cを小さくするには、
信号ラインとGND電極間の距離を大きくする必要があ
る(C∝1/Tdただし、Td:コンデンサの電極間距
離)。
【0024】上記の事項より、誘電体として高誘電体を
用いた場合、誘電体による波長短縮(λ/√εr ,ただ
し、λ:信号の波長,εr :誘電体の比誘電率)によ
り、信号の伝達方向は小型化されるが、Cが大きくなる
ため厚み方向は(信号ラインとGND電極間)は厚くす
る必要がある。
【0025】また、誘電体として低誘電体を用いた場
合、Cを低くできるため厚み方向(信号ラインとGND
電極間)は薄く出来る(C∝εr )が、信号伝達方向は
小型化は出来ない。
【0026】そもそも、高周波帯では、信号導体の導体
損が無視出来ないため、信号伝達方向が大きい(伝送路
が長い)ものは、部品特性としての信号の挿入損失とい
う面で不利である。
【0027】ところで、本発明においては、各信号線路
導体(信号ライン)4,5は、高誘電体層8−2,8−
3、或いは、8−2〜8−5によって挟まれており、従
来のように、空間に露出した部分もない。このため、比
誘電率εr を大きくした場合、十分な波長短縮が出来
る。
【0028】しかも、高誘電体層の比誘電率εr が大き
い場合でも、GND電極2との間には、低誘電体層7−
4、又は7−1,7−4或いは7−1,7−6が介在し
ているため、積層体の厚みを薄くしても、C成分(容量
成分)が大きくならない。従って、薄くて、小型のハイ
ブリッドカプラを容易に製造出来る。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (第1実施例の説明)図2、図3は、第1実施例の説明
図であり、図2は、ハイブリッドカプラの分解斜視図、
図3Aはハイブリッドカプラの斜視図(完成したモジュ
ールの外観図)、図3Bは、図3AのX−Y方向断面図
である。
【0030】図2、図3中、図1、図5、図6と同じも
のは、同一符号で示してある。また、9は引き出し部、
10はGND端子(外部端子)、11は信号端子(外部
端子)を示す。
【0031】本実施例のハイブリッドカプラは、セラミ
ック多層基板を用いたSMD(表面実装部品)モジュー
ルとして実現した例であり、その回路は、図5Bに示し
たような分布定数型のハイブリッド回路(2つのストリ
ップラインst1,st2使用)である。
【0032】図2に示したように、本実施例のセラミッ
ク多層基板は、第1層及び第4層の低誘電体層(誘電
率:ε1 )7−1,7−4と、第2層及び第3層の高誘
電体層(誘電率:ε2 )8−2,8−3で構成されてい
る(ただし、ε1 <ε2 )。
【0033】そして、第1層の低誘電体層7−1上に
は、GND電極2をほぼ全面に形成(ベタGNDパター
ン)し、第2層の高誘電体層8−2には、パターンを形
成せず、第3層の高誘電体層8−3上には、所定の間隔
をおいて2つの信号線路導体4、5を形成する。
【0034】また、第4層の低誘電体層7−4の下側
に、GND電極2をほぼ全面に形成する(ベタGNDパ
ターン)。この場合、上記GND電極2、信号線路導体
4,5は、それぞれ、導体ペーストの印刷等により、厚
膜導体として形成する。また、上記信号線路導体4,5
は、それぞれ、上記ストリップラインst1,st2
(図5参照)を構成する導体である。
【0035】このようにすれば、信号線路導体4,5の
両側(積層方向の両側)を高誘電体層8−2,8−3で
挟み、その両側(積層方向の両側)を低誘電体層7−
1,7−4で挟み、更に、その両側(積層方向の両側)
をGND電極2−1,2−2で挟んだ構造となる。
【0036】なお、上記GND電極2には、それぞれ多
層基板の側面部まで延長した引き出し部9を形成してお
き、この引き出し部9を、図3に示したGND端子(外
部端子)10に接続する。また、上記信号線路導体4,
5は、それぞれ多層基板の側面部まで延長しておき、図
3に示した信号端子(外部端子)11に接続する。
【0037】このようにして、SMD化したハイブリッ
ドカプラとなる(図3参照)。 (第2実施例の説明)図4は第2実施例の説明図であ
り、図4中、図1〜図3、図5、図6と同じものは同一
符号で示してある。また、7−6は低誘電体層、8−
5,8−6は高誘電体層を示す。
【0038】本実施例のハイブリッドカプラは、セラミ
ック多層基板を用いたSMD(表面実装部品)モジュー
ルとして実現した例であり、その回路は、図5に示した
ような分布定数型のハイブリッド回路(2つのストリッ
プラインst1,st2使用)である。
【0039】図4に示したように、第2実施例のセラミ
ック多層基板は、第1層及び第6層の低誘電体層(誘電
率:ε1 )7−1,7−6と、第2層乃至第3層の高誘
電体層(誘電率:ε2 )8−2〜8−5で構成されてい
る(ただし、ε1 <ε2 )。
【0040】そして、第1層の低誘電体層7−1上に
は、GND電極2を、ほぼ全面に形成(ベタGNDパタ
ーン)し、第2層の高誘電体層8−2には、パターンを
形成せず、第3層の高誘電体層8−3上には、信号線路
導体4を形成する。
【0041】また、第4層の高誘電体層8−4上には、
パターンを形成せず、第5層の高誘電体層8−5上に
は、信号線路導体5を形成し、第6層の低誘電体層7−
6の下側には、GND電極2をほぼ全面に形成する(ベ
タGNDパターン)。
【0042】この場合、上記GND電極2、信号線路導
体4,5は、それぞれ、導体ペーストの印刷等により、
厚膜導体として形成する。また、上記信号線路導体4,
5は、それぞれ、上記ストリップラインst1,st2
(図5参照)を構成する導体であり、積層方向で向かい
合うように形成する。
【0043】このようにすれば、2つの信号線路導体
4,5を、積層方向で向かい合うようにして、異なる高
誘電体層8−3,8−5上に設定すると共に、上記各信
号線路導体4,5の両側(積層方向の両側)を、高誘電
体層8−2〜8−5で挟んで、高誘電体の積層構造体と
し、該積層構造体の両側(積層方向の両側)を、低誘電
体層7−1,7−4で挟み、更にその両側(積層方向の
両側)を、GND電極2で挟んだ構造となる。
【0044】なお、この例でも上記実施例と同じよう
に、上記GND電極2をGND端子(外部端子)に接続
する。また、上記信号線路導体4,5は、それぞれ多層
基板の側面部まで延長しておき、信号端子(外部端子)
に接続する。
【0045】(他の実施例)以上実施例について説明し
たが、本発明は次のようにしても実施可能である。 (1)、上記第1実施例の低誘電体層7−1,7−4、
及び、第2実施例の低誘電体層7−1,7−6を、例え
ば、エポキシ等の樹脂の誘電体層で構成することも可能
である。
【0046】(2)、上記第1実施例の低誘電体層7−
1,7−4、及び、第2実施例の低誘電体層7−1,7
−6を樹脂の誘電体層で構成し、上記第1実施例の高誘
電体層8−2,8−3及び第2実施例の高誘電体層8−
2〜8−5を、例えば、エポキシ等の樹脂に、例えば、
チタン酸系セラミックを分散させた、樹脂系の高誘電体
層で構成することも可能である。
【0047】(3)、図4に示した第2実施例のハイブ
リッドカプラにおいて、高誘電体層8−4は用いなくて
も良い。 (4)、上記実施例における各誘電体層の厚みは、特性
を出す上で必要な任意の厚みに設定すれば良い。
【0048】上記図2に示した第1実施例のハンブリッ
ドカプラにおいて、第1層の低誘電体層7−1と、その
上のGND電極2を取り除いたマイクロストリップライ
ンで構成することも可能である。
【0049】この場合、第2層,第3層の高誘電体層8
−2,8−3(信号線路導体4,5を含む)と、第4層
の低誘電体層7−4及び、この低誘電体層7−4の下側
に設けたGND電極2とで上記マイクロストリップライ
ンを構成する。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次
のような効果がある。 (1)、一般的に、上記ハイブリッドカプラのような高
周波部品は、所定の入力及び出力インピーダンス(例え
ば、50Ω)に設計する必要がある。この入/出力イン
ピーダンスをZ0 、信号ラインの持つインダクタンス成
分をL、信号ラインとGND電極間の容量成分をCとし
た場合、Z0 ∝√L/√Cの関係がある。
【0051】本発明のハイブリッドカプラのような分布
定数線路では、Lはあまり大きくできないので、Cを小
さくする必要がある。すなわち、Cを小さくするには、
信号ラインとGND電極間の距離を大きくする必要があ
る(C∝1/Tdただし、Td:コンデンサの電極間距
離)。
【0052】上記の事項より、誘電体として高誘電体を
用いた場合、誘電体による波長短縮(λ/√εr ただ
し、λ:信号の波長,εr :誘電体の比誘電率)によ
り、信号の伝達方向は小型化されるが、厚み方向は(信
号ラインとGND電極間)は厚くする必要がある。
【0053】また、誘電体として低誘電体を用いた場
合、厚み方向(信号ラインとGND電極間)は薄く出来
る(C∝εr )が、信号伝達方向は小型化は出来ない。
そもそも、高周波帯では、信号導体の導体損が無視出来
ないため、信号伝達方向が大きい(伝送路が長い)もの
は、部品特性としての信号の挿入損失という面で不利で
ある。
【0054】ところで、本発明においては、各信号線路
導体(信号ライン)は、高誘電体層によって挟まれてお
り、従来のように、空間に露出した部分もない。このた
め、比誘電率εr を大きくした場合、十分な波長短縮が
出来る。
【0055】しかも、高誘電体層の比誘電率εr が大き
い場合でも、GND電極との間には、低誘電体層が介在
しているため、積層体の厚みを薄くしても、C成分(容
量成分)が大きくならない。
【0056】従って、上記高誘電体層での波長短縮によ
る小型化と、低誘電体層による薄型化により、薄くて小
型のハイブリッドカプラが得られる。 (2)、基板を薄くする事ができるため、基板にセラミ
ック多層基板を用いた場合、脱バインダーが行い易く、
かつ、脱バインダーを行う時間も短くて済む。その結
果、ハイブリッドカプラの製造が容易となり、製造時間
が短縮出来る。
【0057】(3)、分布定数型のハイブリッドカプラ
の小型化が出来ると共に、コストダウンも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明の第1実施例の説明図(ハイブリッドカ
プラの分解斜視図)である。
【図3】本発明の第1実施例の説明図であり、A図はハ
イブリッドカプラの斜視図、B図はA図のX−Y方向の
断面図である。
【図4】本発明の第2実施例の説明図(ハイブリッドカ
プラの分解斜視図)である。
【図5】従来のハイブリッドカプラの説明図であり、A
図はハイブリッドカプラのブロック図、B図は回路例で
ある。
【図6】従来のハイブリッドカプラ例であり、A図は例
1(マイクロストリップライン使用)、B図は例2(ト
リプレートライン使用)を示す。
【符号の説明】
2 GND電極 4 信号線路導体 5 信号線路導体 7−1,7−4,7−6 低誘電体層 8−2〜8−5 高誘電体層 8 高誘電体の積層構造体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の誘電体層を積層した積層体に、 ハイブリッド回路(HY)を構成する2つの信号線路導
    体(4,5)を設定したハイブリッドカプラであって、 上記誘電体層を、低誘電体層(誘電率:ε1 )と、高誘
    電体層(誘電率:ε2)とで構成し(ただし、ε1 <ε
    2 )、 上記2つの信号線路導体(4,5)を、同一の高誘電体
    層(8−3)上に、所定の間隔をおいて設定すると共
    に、 該信号線路導体(4,5)の両側(積層方向の両側)
    を、高誘電体層(8−2,8−3)で挟み、 その積層方向の片側に、低誘電体層(7−4)を設け、 更に、該低誘電体層(7−4)の外側(高誘電体層の反
    対側)に、GND電極(2)を設定したことを特徴とす
    るハイブリッドカプラ。
  2. 【請求項2】 複数の誘電体層を積層した積層体に、 ハイブリッド回路(HY)を構成する2つの信号線路導
    体(4,5)を設定したハイブリッドカプラであって、 上記誘電体層を、低誘電体層(誘電率:ε1 )と、高誘
    電体層(誘電率:ε2)とで構成し(ただし、ε1 <ε
    2 )、 上記2つの信号線路導体(4,5)を、同一の高誘電体
    層(8−3)上に、所定の間隔をおいて設定すると共
    に、 該信号線路導体(4,5)の両側(積層方向の両側)
    を、高誘電体層(8−2,8−3)で挟み、 その両側(積層方向の両側)を低誘電体層(7−1,7
    −4)で挟み、 更にその両側(積層方向の両側)に、GND電極(2)
    を設定したことを特徴とするハイブリッドカプラ。
  3. 【請求項3】 複数の誘電体層を積層した積層体に、 ハイブリッド回路(HY)を構成する2つの信号線路導
    体(4,5)を設定したハイブリッドカプラであって、 上記誘電体層を、低誘電体層(誘電率:ε1 )と、高誘
    電体層(誘電率:ε2)とで構成し(ただし、ε1 <ε
    2 )、 上記2つの信号線路導体(4,5)を、積層方向で向か
    い合うようにして、異なる高誘電体層(8−3,8−
    5)上に設定すると共に、 上記各信号線路導体(4,5)の両側(積層方向の両
    側)を、高誘電体層(8−2〜8−5)で挟んで、高誘
    電体の積層構造体(8)とし、 該積層構造体(8)の両側(積層方向の両側)を、低誘
    電体層(7−1,7−4)で挟み、 更にその両側(積層方向の両側)に、GND電極(2)
    を設定したことを特徴とするハイブリッドカプラ。
JP4211182A 1992-08-07 1992-08-07 ハイブリッドカプラ Pending JPH0661709A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4211182A JPH0661709A (ja) 1992-08-07 1992-08-07 ハイブリッドカプラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4211182A JPH0661709A (ja) 1992-08-07 1992-08-07 ハイブリッドカプラ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0661709A true JPH0661709A (ja) 1994-03-04

Family

ID=16601776

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4211182A Pending JPH0661709A (ja) 1992-08-07 1992-08-07 ハイブリッドカプラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0661709A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995032527A1 (fr) * 1994-05-19 1995-11-30 Tdk Corporation Coupleur directionnel
WO2002019461A1 (fr) * 2000-08-30 2002-03-07 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Ligne haute frequence et circuit haute frequence
JP2002265871A (ja) * 2001-03-06 2002-09-18 Mikuni Color Ltd 導電性酸化防止塗料
JP2005184244A (ja) * 2003-12-17 2005-07-07 Mitsumi Electric Co Ltd 結合装置及び高周波モジュール
JP2009124714A (ja) * 2001-05-08 2009-06-04 Formfactor Inc 電磁結合相互接続システム・アーキテクチャ

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995032527A1 (fr) * 1994-05-19 1995-11-30 Tdk Corporation Coupleur directionnel
US5841328A (en) * 1994-05-19 1998-11-24 Tdk Corporation Directional coupler
WO2002019461A1 (fr) * 2000-08-30 2002-03-07 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Ligne haute frequence et circuit haute frequence
JP2002265871A (ja) * 2001-03-06 2002-09-18 Mikuni Color Ltd 導電性酸化防止塗料
JP2009124714A (ja) * 2001-05-08 2009-06-04 Formfactor Inc 電磁結合相互接続システム・アーキテクチャ
JP2005184244A (ja) * 2003-12-17 2005-07-07 Mitsumi Electric Co Ltd 結合装置及び高周波モジュール

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1113521A1 (en) Method of forming a composite high frequency apparatus
JP2002344347A (ja) フロントエンドモジュール
JP2006094462A (ja) 積層型バルントランス
JP2001189605A (ja) セラミック積層rfデバイス
KR100643145B1 (ko) 집중 정수형 비상반소자
JP5796579B2 (ja) フィルタ及びバランを備えた積層体型電子部品
JP5630697B2 (ja) 電子部品
JP2004304615A (ja) 高周波複合部品
US6903628B2 (en) Lowpass filter formed in multi-layer ceramic
JP3482090B2 (ja) 積層型フィルタ
JP2001068958A (ja) ローパスフィルタおよび回路基板
JPH0661709A (ja) ハイブリッドカプラ
JP2004096388A (ja) 高周波積層デバイス
US5812038A (en) Volume efficient resonator
JPH05275960A (ja) チップディレーライン
JP2005210074A (ja) 多層基板及びパワーアンプモジュール
JP2003158467A (ja) Rfデバイスおよびそれを用いた通信機器
JP2000341005A (ja) ハイパスフィルタおよび回路基板
JP2000223906A (ja) ハイパスフィルタおよびそれを具備する回路基板
JPH11274876A (ja) ローパスフィルタおよび回路基板
JP2001006941A (ja) 高周波トランスおよびインピーダンス変換器
JPH06291520A (ja) 高周波多層集積回路
JPH1155003A (ja) 積層型誘電体フィルタ
JP2001044704A (ja) 分布定数回路素子とその製造方法およびプリント配線板
JP2002280805A (ja) 誘電体フィルタおよびそれを用いたアンテナ共用器と通信機器

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20010612