JPH0660418B2 - リン酸塩化成処理液の酸化還元電位制御方法 - Google Patents
リン酸塩化成処理液の酸化還元電位制御方法Info
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- JPH0660418B2 JPH0660418B2 JP62072853A JP7285387A JPH0660418B2 JP H0660418 B2 JPH0660418 B2 JP H0660418B2 JP 62072853 A JP62072853 A JP 62072853A JP 7285387 A JP7285387 A JP 7285387A JP H0660418 B2 JPH0660418 B2 JP H0660418B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はリン酸亜鉛等のリン酸塩化成被膜を鉄鋼材料表
面に形成するために用いられるリン酸塩化成処理液にお
いて、その液中の酸化還元電位を制御する方法に関する
ものである。
面に形成するために用いられるリン酸塩化成処理液にお
いて、その液中の酸化還元電位を制御する方法に関する
ものである。
リン酸塩化成処理に関する方法としては、例えば特開昭
60−43491号公報に開示されたものがある。
60−43491号公報に開示されたものがある。
この方法は、Zn2+を5g/,PO4 3-を15g/
,NO3 -を4.5g/等を含むリン酸亜鉛化成処理
液を用いて常温(0℃〜40℃未満)で化成処理するも
のである。
,NO3 -を4.5g/等を含むリン酸亜鉛化成処理
液を用いて常温(0℃〜40℃未満)で化成処理するも
のである。
一方、この方法では処理液中のpH、酸化還元電位(OR
P)の変動に対応して、主剤、酸化促進剤(以下酸化
剤)、および調整剤(中和剤)を化成処理液に添加する
ものである。すなわち、処理液のpHが所定の値より高
くなったら、主剤(Zn2+,H3PO4,NO3 -等を含
む酸性溶液)を化成処理液に添加し、また、pH値が所定
の値(所定の値(pH)≧所定の値)より低下した
ら、アルカリを含む調整剤(中和剤)を化成処理液に添
加し、化成処理液のpHを一定範囲に維持する。また、O
RPの制御については、化成処理液のORPが一定値以
下になったら、酸化剤(遊離のNO2 -等の酸化剤)を化
成処理液に添加し、一定値以上となったら、酸化剤の添
加をやめて、化成処理液のORPを一定範囲に維持する
ものである。
P)の変動に対応して、主剤、酸化促進剤(以下酸化
剤)、および調整剤(中和剤)を化成処理液に添加する
ものである。すなわち、処理液のpHが所定の値より高
くなったら、主剤(Zn2+,H3PO4,NO3 -等を含
む酸性溶液)を化成処理液に添加し、また、pH値が所定
の値(所定の値(pH)≧所定の値)より低下した
ら、アルカリを含む調整剤(中和剤)を化成処理液に添
加し、化成処理液のpHを一定範囲に維持する。また、O
RPの制御については、化成処理液のORPが一定値以
下になったら、酸化剤(遊離のNO2 -等の酸化剤)を化
成処理液に添加し、一定値以上となったら、酸化剤の添
加をやめて、化成処理液のORPを一定範囲に維持する
ものである。
上記のpH,ORP制御を一定範囲内に制御することによ
り、鉄鋼表面で電気化学的全面腐食反応を起こさせ、そ
の表面に化成被膜を形成するものである。
り、鉄鋼表面で電気化学的全面腐食反応を起こさせ、そ
の表面に化成被膜を形成するものである。
上述した特開昭60−43491号公報に開示された常
温化成処理方法によれば、化成処理液に対する被処理部
品の存在有無により該化成処理液のORPが大きく変動
する問題がある。具体的に述べると、上記公開公報の第
5図にも示されているように、化成処理液にて被処理部
品、つまり鉄鋼材料を化成処理していない状態において
はORPが処理液固有の化成処理可能な所定範囲を大き
く越えて上昇することである。
温化成処理方法によれば、化成処理液に対する被処理部
品の存在有無により該化成処理液のORPが大きく変動
する問題がある。具体的に述べると、上記公開公報の第
5図にも示されているように、化成処理液にて被処理部
品、つまり鉄鋼材料を化成処理していない状態において
はORPが処理液固有の化成処理可能な所定範囲を大き
く越えて上昇することである。
このように、化成処理液のORPが上昇しても、被処理
部品の化成処理の開始により化成処理液のORPは被処
理部品の鉄鋼の溶解で低下するが、上記化成処理してい
ない時間が長いと化成処理液のORPが低下するまで時
間を要し、従って化成処理の開始初期段階では被処理部
品に対し良好な化成被膜が得られない。
部品の化成処理の開始により化成処理液のORPは被処
理部品の鉄鋼の溶解で低下するが、上記化成処理してい
ない時間が長いと化成処理液のORPが低下するまで時
間を要し、従って化成処理の開始初期段階では被処理部
品に対し良好な化成被膜が得られない。
従って、前述の公開公報に開示された方法では、化成処
理を比較的長時間行っていない場合には、処理開始時に
慎重な対応が必要であった。
理を比較的長時間行っていない場合には、処理開始時に
慎重な対応が必要であった。
そこで、本発明は上記の点に鑑みて本発明者の鋭意研究
により案出されたものであり、リン酸化成処理液の酸化
還元電位が所定範囲を越えて上昇した際に、その酸化還
元電位を下げて所定範囲に戻すようにしたものである。
により案出されたものであり、リン酸化成処理液の酸化
還元電位が所定範囲を越えて上昇した際に、その酸化還
元電位を下げて所定範囲に戻すようにしたものである。
即ち、本発明はリン酸イオン、オキソ酸イオン、亜鉛等
のリン酸塩被膜形成可能な金属イオン、および酸化剤を
含んでおり、かつ40℃未満までの温度範囲で、pHおよ
び酸化還元電位が所定範囲に管理されたリン酸化成処理
液に鉄鋼材料を接触させて該鉄鋼材料表面にリン酸塩化
成被膜を形成する方法であって、 前記化成処理液の酸化還元電位が前記所定範囲を越えて
上昇した際に、2価の鉄イオンを前記化成処理液に直接
添加し、酸化還元電位を低下させて前記所定範囲に保持
するという技術的手段を採用したのである。
のリン酸塩被膜形成可能な金属イオン、および酸化剤を
含んでおり、かつ40℃未満までの温度範囲で、pHおよ
び酸化還元電位が所定範囲に管理されたリン酸化成処理
液に鉄鋼材料を接触させて該鉄鋼材料表面にリン酸塩化
成被膜を形成する方法であって、 前記化成処理液の酸化還元電位が前記所定範囲を越えて
上昇した際に、2価の鉄イオンを前記化成処理液に直接
添加し、酸化還元電位を低下させて前記所定範囲に保持
するという技術的手段を採用したのである。
本発明において、化成処理液に含まれる金属イオンは亜
鉛、マガジン、カルシウム、マグネシウムの群から選ん
だ少なくとも一種が用いられる。また、これらにニッケ
ルイオン、コバルトイオンが共存していてもよい。
鉛、マガジン、カルシウム、マグネシウムの群から選ん
だ少なくとも一種が用いられる。また、これらにニッケ
ルイオン、コバルトイオンが共存していてもよい。
また、本発明において、オキソ酸イオンとしては硝酸イ
オン、あるいは塩素酸イオンが用いられ、これらのオキ
ソ酸イオンは、上記金属イオンによる被膜形成を助ける
役割を果たすものである。
オン、あるいは塩素酸イオンが用いられ、これらのオキ
ソ酸イオンは、上記金属イオンによる被膜形成を助ける
役割を果たすものである。
この2価の鉄イオンは硫酸塩(FeSO4)、塩素塩
(FeCl2)の形態で水、望ましくは純水に溶解した
ものがよいが、好ましくはFeSO4がよい。2価の鉄
イオンの濃度は0.1%〜1.0%程度の希薄なもので
よい。
(FeCl2)の形態で水、望ましくは純水に溶解した
ものがよいが、好ましくはFeSO4がよい。2価の鉄
イオンの濃度は0.1%〜1.0%程度の希薄なもので
よい。
また、化成処理液の酸化還元電位は2価の鉄イオンのわ
ずかな量の化成処理液への添加により変動するから、そ
の添加量は化成処理液中の2価の鉄イオンが0.5ppm
/分の割合で増加すれば十分である。
ずかな量の化成処理液への添加により変動するから、そ
の添加量は化成処理液中の2価の鉄イオンが0.5ppm
/分の割合で増加すれば十分である。
元来、前述の特開昭60−43491号公報の発明の実
施例に開示されている常温リン酸塩化成処理液は約30
ppm〜50ppmの2価の鉄イオンを含んでいるものであ
り、前記添加速度で2価の鉄イオンを連続して10分
間、化成処理液中に添加してもその鉄イオンが化成処理
液中に過剰に存在することはない。また、実際には上記
のように10分間も連続して化成処理液中に2価の鉄イ
オンを添加することはない。従って、過剰の2価の鉄イ
オンが化成処理液中に添加されるのを回避することがで
きる。
施例に開示されている常温リン酸塩化成処理液は約30
ppm〜50ppmの2価の鉄イオンを含んでいるものであ
り、前記添加速度で2価の鉄イオンを連続して10分
間、化成処理液中に添加してもその鉄イオンが化成処理
液中に過剰に存在することはない。また、実際には上記
のように10分間も連続して化成処理液中に2価の鉄イ
オンを添加することはない。従って、過剰の2価の鉄イ
オンが化成処理液中に添加されるのを回避することがで
きる。
本発明において、化成処理液のpHは2.0〜4.0が望
ましく、好ましくはpHは2.6〜3.6がよい。pHの管
理は化成処理液中への、アルカリを含む溶液の補給制御
により行う。即ち、化成処理液のpHが一定値以下に達し
たときにはアルカリ、例えば苛性ソーダ、苛性カリ、炭
酸ソーダ等、水溶液がアルカリ性を示す塩類を含む溶液
を化成処理液中に補給し、またpHが一定値以上に達した
ときには、リン酸イオン、オキソ酸イオン、金属イオン
を含む主剤を化成処理液中に補給する。
ましく、好ましくはpHは2.6〜3.6がよい。pHの管
理は化成処理液中への、アルカリを含む溶液の補給制御
により行う。即ち、化成処理液のpHが一定値以下に達し
たときにはアルカリ、例えば苛性ソーダ、苛性カリ、炭
酸ソーダ等、水溶液がアルカリ性を示す塩類を含む溶液
を化成処理液中に補給し、またpHが一定値以上に達した
ときには、リン酸イオン、オキソ酸イオン、金属イオン
を含む主剤を化成処理液中に補給する。
本発明において、化成処理液の酸化還元電位は300mV
〜700mV(水素標準電極電位)が望ましい。化成処理
液の酸化還元電位が一定値以下に達したときには亜硝酸
イオンまたは過酸化水素の活性な酸化剤を含む溶液を化
成処理液中に補給する。勿論、一定値以上に達したら補
給を止める。
〜700mV(水素標準電極電位)が望ましい。化成処理
液の酸化還元電位が一定値以下に達したときには亜硝酸
イオンまたは過酸化水素の活性な酸化剤を含む溶液を化
成処理液中に補給する。勿論、一定値以上に達したら補
給を止める。
この酸化還元電位の、上記酸化剤による制御は、化成処
理液にて被処理部品を化成処理していると化成処理して
いないとに拘らず行われ、従って常に適正な酸化還元電
位に維持される。
理液にて被処理部品を化成処理していると化成処理して
いないとに拘らず行われ、従って常に適正な酸化還元電
位に維持される。
本発明において、上述したpHおよび酸化還元電位を前記
の範囲内の、各化成処理液組成、化成処理方法、および
化成処理液温度等により異なる所定の範囲となるように
管理し、かつ温度を0℃〜40℃未満とすることで、常
温下でのリン酸塩化成被膜の良好なる生成反応を進める
ことができる。
の範囲内の、各化成処理液組成、化成処理方法、および
化成処理液温度等により異なる所定の範囲となるように
管理し、かつ温度を0℃〜40℃未満とすることで、常
温下でのリン酸塩化成被膜の良好なる生成反応を進める
ことができる。
本発明において、被処理部品の材料は鉄鋼であり、ここ
に鉄鋼とは通常の鉄、鋼以外に合金鋼あるいは亜鉛メッ
キ鋼板等の表面処理鋼も含まれる。
に鉄鋼とは通常の鉄、鋼以外に合金鋼あるいは亜鉛メッ
キ鋼板等の表面処理鋼も含まれる。
本発明によれば、化成処理液にて被処理部品を化成処理
していない状態において、その化成処理液の酸化還元電
位が上昇し、所定の酸化還元電位を越えたときには、2
価の鉄イオンを化成処理液中に直接添加するから、化成
処理液の酸化還元電位は直ちに低下して所定値に戻る。
していない状態において、その化成処理液の酸化還元電
位が上昇し、所定の酸化還元電位を越えたときには、2
価の鉄イオンを化成処理液中に直接添加するから、化成
処理液の酸化還元電位は直ちに低下して所定値に戻る。
従って、化成処理を再開する段階では化成処理液の酸化
還元電位は被処理部品が化成処理されるに先立って所定
値に維持されているから、化成処理の再開段階で被処理
部品に対し良好な化成被膜を形成できるのである。
還元電位は被処理部品が化成処理されるに先立って所定
値に維持されているから、化成処理の再開段階で被処理
部品に対し良好な化成被膜を形成できるのである。
このように本発明は、化成処理液の酸化還元電位を適正
な範囲に維持できる。
な範囲に維持できる。
以下、実施例により説明する。なお、この実施例はスプ
レー法であるが、本発明は浸漬法でも適用できることは
言うまでもない。
レー法であるが、本発明は浸漬法でも適用できることは
言うまでもない。
第1図に概略図を示すように、亜鉛イオン3000pp
m,リン酸イオン15000ppm,硝酸イオン3500pp
m,ニッケルイオン500ppm,フッ素イオン50ppm,
および亜硝酸イオン50ppm,を含む化成処理液0.7m
3を保持する処理槽1に、ソレノイドバルブ21を介し
て主剤タンク2より主剤供給管22を、またソレノイド
バルブ24介して調整剤タンク7より調整剤供給管25
を、更にソレノイドバルブ31を介して酸化剤タンク3
より酸化剤供給管32をそれぞれ連結した。そして、こ
れらのソレノイドバルブ21,31,24を化成処理液
に浸漬されたpH計23および酸化還元電位計33で開閉
する電気回路(図示せず)で結び、pHが3.45以上に
なるとバルブ21が開き、主剤タンク2より主剤を処理
槽1内に供給し、pHが3.45以下になるとバルブ21
を閉じるようにし、同時にpH3.43以下では調整剤タ
ンク7より調整剤を処理層1内に供給し、pH3.43以
上になるとバルブ24を閉じるようにした。一方、酸化
還元電位計(塩化銀電極)33が215mV(塩化銀電極
電位にして)以下になるとソレノイドバルブ31を開
き、酸化剤タンク3より酸化剤を処理槽1内に供給し、
酸化還元電位計33が215mV以上になるとソレノイド
バルブ31が閉じるようにした。
m,リン酸イオン15000ppm,硝酸イオン3500pp
m,ニッケルイオン500ppm,フッ素イオン50ppm,
および亜硝酸イオン50ppm,を含む化成処理液0.7m
3を保持する処理槽1に、ソレノイドバルブ21を介し
て主剤タンク2より主剤供給管22を、またソレノイド
バルブ24介して調整剤タンク7より調整剤供給管25
を、更にソレノイドバルブ31を介して酸化剤タンク3
より酸化剤供給管32をそれぞれ連結した。そして、こ
れらのソレノイドバルブ21,31,24を化成処理液
に浸漬されたpH計23および酸化還元電位計33で開閉
する電気回路(図示せず)で結び、pHが3.45以上に
なるとバルブ21が開き、主剤タンク2より主剤を処理
槽1内に供給し、pHが3.45以下になるとバルブ21
を閉じるようにし、同時にpH3.43以下では調整剤タ
ンク7より調整剤を処理層1内に供給し、pH3.43以
上になるとバルブ24を閉じるようにした。一方、酸化
還元電位計(塩化銀電極)33が215mV(塩化銀電極
電位にして)以下になるとソレノイドバルブ31を開
き、酸化剤タンク3より酸化剤を処理槽1内に供給し、
酸化還元電位計33が215mV以上になるとソレノイド
バルブ31が閉じるようにした。
以上の構成、制御方法は前述の特開昭60−43491
号公報の方法とほぼ同じである。一方、酸化還元電位が
220mV以上となると、ソレノイドバルブ34が開き、
調整剤タンク8より硫酸第1鉄の水溶液である調整剤が
処理槽1に供給され、その供給により酸化還元電位が2
20mVを下回ると、ソレノイドバルブ34が閉じるよう
にした。
号公報の方法とほぼ同じである。一方、酸化還元電位が
220mV以上となると、ソレノイドバルブ34が開き、
調整剤タンク8より硫酸第1鉄の水溶液である調整剤が
処理槽1に供給され、その供給により酸化還元電位が2
20mVを下回ると、ソレノイドバルブ34が閉じるよう
にした。
そして、処理槽1の側壁にはスプレー用配管4を設け、
ポンプ5を介して上下2段の処理槽1の上方に設けられ
たスプレーノズル列6より被処理部品Wの表面に化成処
理液がスプレーされるようにした。なお、スプレーされ
た化成処理液は処理層1中に滴下して戻るようになって
いる。
ポンプ5を介して上下2段の処理槽1の上方に設けられ
たスプレーノズル列6より被処理部品Wの表面に化成処
理液がスプレーされるようにした。なお、スプレーされ
た化成処理液は処理層1中に滴下して戻るようになって
いる。
ところで、補給用の主剤としては、化成処理液の主剤成
分であるZn2+,H3PO4,NO3 -,Ni2+,F−の
濃度を約25倍に濃くしたもので、供給速度は50ml
/分である。また、酸化剤としてはNaNO2の4%水
溶液を、タンク7内の調整剤としてはNaOHの5%水
溶液を、そしてタンク8内の調整剤としてはFeSO4
の1%水溶液を、それぞれ50ml/分の供給速度で処
理層1内へ供給するようにしてある。
分であるZn2+,H3PO4,NO3 -,Ni2+,F−の
濃度を約25倍に濃くしたもので、供給速度は50ml
/分である。また、酸化剤としてはNaNO2の4%水
溶液を、タンク7内の調整剤としてはNaOHの5%水
溶液を、そしてタンク8内の調整剤としてはFeSO4
の1%水溶液を、それぞれ50ml/分の供給速度で処
理層1内へ供給するようにしてある。
なお、被処理部品Wとしては、鉄鋼製品を加工した自動
車エアコン用マグネトクラッチ部品であるハブを用い
た。
車エアコン用マグネトクラッチ部品であるハブを用い
た。
この被処理部品Wは55℃のアルカリ水溶液を2分間ス
プレーして脱脂→常温の水で0.5分洗浄→常温(20
〜30℃)の水で0.5分スプレー洗浄→日本パーカラ
イジング株式会社製のプレパレンZTの0.3%濃度の
表面調整液で0.5分のスプレー→第3図の装置で常温
(20〜30℃)の化成処理液を2分間スプレーしてリ
ン酸塩化成被膜処理→常温の水で0.5分スプレー洗浄
→常温の水で0.5分スプレー洗浄→80〜90℃の温
風で2分間乾燥して、被処理部品Wの表面にリン酸鉄と
リン酸亜鉛を主とするリン酸塩化成被膜を形成した。な
お、この装置で1時間720個の処理を行い、化成処理
液の管理は全て自動的になされた。この状態で30日間
処理を行ったが、その間、化成処理液の異常はまったく
認められなかった。
プレーして脱脂→常温の水で0.5分洗浄→常温(20
〜30℃)の水で0.5分スプレー洗浄→日本パーカラ
イジング株式会社製のプレパレンZTの0.3%濃度の
表面調整液で0.5分のスプレー→第3図の装置で常温
(20〜30℃)の化成処理液を2分間スプレーしてリ
ン酸塩化成被膜処理→常温の水で0.5分スプレー洗浄
→常温の水で0.5分スプレー洗浄→80〜90℃の温
風で2分間乾燥して、被処理部品Wの表面にリン酸鉄と
リン酸亜鉛を主とするリン酸塩化成被膜を形成した。な
お、この装置で1時間720個の処理を行い、化成処理
液の管理は全て自動的になされた。この状態で30日間
処理を行ったが、その間、化成処理液の異常はまったく
認められなかった。
第2図は第1図の処理装置における化成処理液の酸化還
元電位の制御状態(図中破線)を示したものである。第
2図中、Aは被処理部品に化成処理液をスプレーし、化
成処理している状態(被処理部品有りの状態)、Bは被
処理部品がなくスプレーをしているだけのいわゆる化成
処理していない状態(被処理部品無しの状態)をそれぞ
れ示している。
元電位の制御状態(図中破線)を示したものである。第
2図中、Aは被処理部品に化成処理液をスプレーし、化
成処理している状態(被処理部品有りの状態)、Bは被
処理部品がなくスプレーをしているだけのいわゆる化成
処理していない状態(被処理部品無しの状態)をそれぞ
れ示している。
この第2図から明らかなごとく、化成処理液の酸化還元
電位は被処理部品を化成処理していると化成処理してい
ないとに拘らず、換言すれば被処理部品の有無を問わ
ず、一定の値に制御されていることがわかる。
電位は被処理部品を化成処理していると化成処理してい
ないとに拘らず、換言すれば被処理部品の有無を問わ
ず、一定の値に制御されていることがわかる。
第1図は本発明の実施例で用いた処理装置の一例を示す
概略図、第2図は本発明の実施例のORP制御の結果を
示す特性図である。 1……処理槽,2……主剤タンク,3……調整剤タン
ク,7……酸化剤タンク,8……調整剤タンク。
概略図、第2図は本発明の実施例のORP制御の結果を
示す特性図である。 1……処理槽,2……主剤タンク,3……調整剤タン
ク,7……酸化剤タンク,8……調整剤タンク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 渉 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 羽立 圭爾 東京都中央区日本橋1丁目15番1号 日本 パーカライジング株式会社内 (72)発明者 大貫 隆弘 東京都中央区日本橋1丁目15番1号 日本 パーカライジング株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−43491(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】リン酸イオン、オキソ酸イオン、亜鉛等の
リン酸塩被膜形成可能な金属イオン、および酸化剤を含
んでおり、かつ40℃未満までの温度範囲で、pHおよ
び酸化還元電位が所定範囲に管理されたリン酸塩化成処
理液に鉄鋼材料を接触させて該鉄鋼材料表面にリン酸塩
化成被膜を形成する方法であって、 前記化成処理液の酸化還元電位が前記所定範囲を越えて
上昇した際に、2価の鉄イオンを前記化成処理液に直接
添加し、酸化還元電位を低下させて前記所定範囲に保持
することを特徴とするリン酸塩化成処理液の酸化還元電
位制御方法。 - 【請求項2】前記化成処理液のpHは2.0〜4.0の
範囲であり、酸化還元電位は300mV〜700mV
(水素標準電位)の範囲にあり、また前記化成処理液の
温度は0℃〜40℃未満であることを特徴とする特許請
求の範囲第1項記載の酸化還元電位制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62072853A JPH0660418B2 (ja) | 1987-03-26 | 1987-03-26 | リン酸塩化成処理液の酸化還元電位制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62072853A JPH0660418B2 (ja) | 1987-03-26 | 1987-03-26 | リン酸塩化成処理液の酸化還元電位制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63238286A JPS63238286A (ja) | 1988-10-04 |
JPH0660418B2 true JPH0660418B2 (ja) | 1994-08-10 |
Family
ID=13501341
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62072853A Expired - Fee Related JPH0660418B2 (ja) | 1987-03-26 | 1987-03-26 | リン酸塩化成処理液の酸化還元電位制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0660418B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19808755A1 (de) * | 1998-03-02 | 1999-09-09 | Henkel Kgaa | Schichtgewichtsteuerung bei Bandphosphatierung |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6043491A (ja) * | 1983-08-19 | 1985-03-08 | Nippon Denso Co Ltd | 鉄鋼表面に燐酸塩化成被膜を形成する方法 |
-
1987
- 1987-03-26 JP JP62072853A patent/JPH0660418B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63238286A (ja) | 1988-10-04 |
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