JPH0660358U

JPH0660358U - 釣り竿用尻栓

Info

Publication number: JPH0660358U
Application number: JP805993U
Authority: JP
Inventors: 昌弘藤村
Original assignee: 株式会社がまかつ
Priority date: 1993-02-04
Filing date: 1993-02-04
Publication date: 1994-08-23

Abstract

(57)【要約】【目的】釣り竿の内部における気密状態の保持と気密
状態の解除とを尻栓の操作によって行ない得るようにす
ることを目的とする。【構成】尻栓に蓋体を螺合させ、蓋体の締め付けによ
り釣り竿内を気密状態とし得るように形成したことを特
徴とする尻栓。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、釣り竿の基端部に取り付けるための尻栓の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図１に示すとおり、魚釣り用の釣り竿にあっては、それぞれ太径の継ぎ部材の中に順次細径の継ぎ部材を収納し、使用に際しては、それぞれの継ぎ部材を引き延ばした状態で固定することによって行なう構成となっているのが普通であり、その筒体の基端部には筒体の開口部を蓋するための尻栓が取り付けられた構成となっており、その尻栓自体は、筒状の胴部に蓋板を一体的に取り付けることによって形成せられた構成となっているのが普通である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

それぞれ径の異る複数本の継ぎ部材をもって構成せられた振り出し式の継ぎ竿にあって、釣り竿の基端部に気密状態の尻栓を取り付けた場合、釣り竿の引き延ばし時にあっては、内部への空気の流入が妨げられた状態となって釣り竿の引き延ばし操作をスムーズに行なうことができず、また、逆に釣り竿の仕舞い込み時にあっては、内部の空気の流出が妨げられ、釣り竿のスムーズな仕舞い込み操作を行なうことができず、尻栓自体に通気孔を形成しておく必要があるのである。しかし、尻栓自体に常時開口された通気孔を形成した場合、釣り中に通気孔より砂等が入り込むことになり、このような砂等が釣り竿の嵌合部に入り込んだ場合には、釣り竿自体をを破損させてしまう虞があるのである。この考案は、従来の尻栓にみられたこのような欠点を防止しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案は、釣り竿の基端部に取り付けるための尻栓にあって、尻栓を構成する胴部の後端部に、蓋体を螺合させることによって内部の気密性を保持し得るようにするとともに、蓋体の螺合状態を緩めた場合、蓋体のネジ部あるいは胴部のネジ孔部に形成した通気溝より、内部の空気が外部に流出し得るように形成することにより、釣り竿の引き延ばし時や仕舞い込み時にあっては、その操作をスムーズに行ない得るようにする一方、釣り中にあっては、釣り竿内部の気密性を保持し得るようにしようとするものである。

【０００５】

【実施例】

図面に基づいて、この考案の一実施例を説明すると、釣り竿用尻栓本体１は、図１乃至図４に示すとおり、釣り竿を構成する元竿１１の基端部を差し入れる胴部２、並びに該胴部２の後端開口部に取り付けられる蓋体６をもって構成せられており、胴部２の後方部には、蓋体６に形成したネジ部７を螺合させるネジ孔８が形成せられているとともに、該ネジ孔８の周囲には平滑状の縁部９が形成せられており、また、蓋体６のネジ部７の周囲には、縁部９に圧接する形の鍔部４が形成せられた構成となっており、また、該ネジ部７には、軸方向にそって通気溝３・３が形成せられており、さらに、鍔部４の外周部には、切込み部１０・１０が形成せられた構成となっているのである。従って、胴部２に対して蓋体６を締め込んだ場合、蓋体６に形成した顎部４の前面部が胴部２の縁部９に圧接した状態となり、胴部２の内部は気密状態となり、反対に、蓋体６を緩めた場合、蓋体６に形成した顎部４の前面部と胴部２の縁部９との間に間隙が生じた形となり、胴部２内の空気は、蓋体６のネジ部に形成した通気溝３・３を通って外部に流出することが可能になるのである。なお、鍔部４に形成した切込み部１０は、通気溝３・３からの空気排出部であって、蓋体６の僅かな緩め操作で空気の流入出が可能となるようにするためのものであり、また、蓋体６の後面部に形成した凹溝５は、蓋体６の回動操作を行なう場合に使用する操作溝である。上記は、胴部４内の空気を流出をさせる通気溝３を蓋体６のネジ部７に形成した場合であるが、この考案の別実施例としては、図５に示すとおり、胴部２に形成したネジ孔８に対して形成した構成とすることも可能である。

【０００６】

【考案の効果】

この考案に係る釣り竿用尻栓本体１は、上記のような構成であって、釣り中における釣り竿内への砂や塵の侵入を防止し得るし、また、尻栓部を完全な形で密封しておくことによって、外気温度の上昇にともなって釣り竿内の空気圧が上昇し、釣り竿を硬調子にすることができるという利点があるのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】釣り竿を示す斜視図である。

【図２】尻栓全体を示す斜視図である。

【図３】尻栓の構成部材を示す分解斜視図である。

【図４】尻栓の操作状態を示す斜視図である。

【図５】尻栓の別実施例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１尻栓本体２胴部３通気溝４鍔６蓋体７ネジ部８ネジ孔９縁部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】釣り竿の基端部に取り付けるための尻栓
にあって、胴部２の後方部に、蓋体６のネジ部７を螺合
させるネジ孔８を形成するとともに、蓋体６のネジ部７
の周囲に鍔部４を形成し、蓋体６を締め込んだ場合、鍔
部４が胴部２の後縁部９と圧接状態になって胴部２内が
気密状態となるようにする一方、蓋体６を緩めた場合、
蓋体６のネジ部７に形成した通気溝３、あるいはネジ孔
８に形成した通気溝３により胴部２内の空気の流出入が
可能となるように形成したことを特徴とする釣り竿用尻
栓。