JPH0658217B2 - 運動中の圧延帯板の平面度を定める方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、運動中の圧延帯板の平面度を定める方法に関
する。本発明は、圧延ケージの送出側の金属帯板特に帯
鋼の場合に適用される。

従来の技術 レーザー光を用いた光学的三角測量によつて、運動中の
帯板の表面の複数の点を視準し、その帯板の平面度の指
標を定める方法は、特に英国特許第2,077,912号によつ
て、以前から知られている。一般には、このようにし
て、中心フアイバー及び２又は４本の側面フアイバーに
所属する点を帯板の幅の関数として指準する。

この既知の方法によれば、視準点は、圧延すべき帯板の
幅が変化するつど帯板の幅をカバーするように横方向に
移動させることができる。通常は、所定の幅の帯板につ
いてこれらの視準点の位置が定められると、この帯板又
は同じ呼び幅の次々の複数の帯板の圧延中にこの位置決
めは変更されない。

しかし圧延中にこの帯板が横方向の運動を行うように付
勢され、その結果として、固定された中心視準点により
帯板上に描かれる仮想的な直線から中心フアイバーが離
れることがある。同一の間隔はもちろん他の視準された
フアイバーに影響する。

これらの不正確な測定値から定められる平面度の指標
は、もはや帯板の真の平面度を十分に表わさないため、
大きな不具合を生ずる。

発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、複数の視準点、特に帯板の中心フアイ
バー上の点がその横向き運動において該中心フアイバー
に伴なうように監視して、この不具合を改善する方法を
提供することにある。

本発明は、帯板の縁端の位置従つてその幅を２個の検出
器によつて絶えず定めるようにした、圧延機に通常用い
られる幅ゲージの利用に基づいている。これらのゲージ
は、一般に、帯板に対する幅の条件の順守を監視するた
めに役立つ。

問題点を解決するための手段 本発明は、或る水平基準面に対する帯板の表面上に、該
帯板の長手方向に沿ってかつ側部縁から一定の関係を有
して分布する複数の点のレベルを、少なくとも１つの光
学的三角形によって定め、該帯板の平面度の指標をそこ
から導出して、運動中の圧延帯板の平面度を定める方法
において、これらの点のうちの少くとも１つを含む帯板
の横断面中において、所定の固定の指標に関する帯板の
少なくとも１つの側部縁の位置を検出し、それから、前
記固定の指標に関する前記点の真の位置を導出し、前記
点の真の位置を勘案するように前記三角形を形成する送
出光束と再伝送光束との配向を変更することを特徴とす
る方法を提供する。

本発明の好ましい実施態様によれば、前記光学的三角形
は、前記横断面中にあり、前記点は考えている横断面中
の前記帯板の中点である。

周知のように、前記水平基準面は、帯板の搬送用ローラ
ーコンベヤに対する接面により形成してもよく、所定の
固定指標は、このローラーコンベヤの中央垂直縦断面で
あつてもよい。

本発明によれば、送出光束及び再伝送光束の配向の変化
は、送出器及び受光器自身の回動により行わせてもよ
く、これらの送出器及び受光器が固定されていれば、送
出光束及び再伝送光束の光路上に配された可動偏向器の
回動により行わせてもよい。

本発明の好ましい実施態様によれば、所定の固定標識に
対する帯板の表面の複数の点の真の位置を同時に定め、
１つの水平基準面に対する前記点のレベルを測定する。

これらの操作は、有利には、一定の時間的間隔で、好ま
しくは連続して高速で行う。

本発明によれば、その場合、帯板の表面の形状カードを
所望の縮尺によつて作成し、平面度の指標を計算するた
めに、速度が既知の帯板の経過した距離と前記レベル測
定値とを組合せることが可能となる。

この方法は、各々の三角形が帯板の幅の一部分をカバー
する厚板の場合に特に有利である。本発明の変形実施例
によれば、帯板を横方向の走査して、一定の間隔の直線
上におかれて帯板の側部縁を反映するように三角測量点
を選定する。

この側部縁が十分に直線状であれば、例えばコンベヤの
側部縁によつて画定される固定方向とほぼ平行な直線に
より限定された帯板の一部分について走査を行つてもよ
い。

次に、本発明の好ましい実施例を示した添付図面を参照
して一層詳細に説明する。

実施例 第１図は参照すると、帯板１は、矢印２によつて示され
た圧延方向に移動する。帯板１は矢印３によつて示され
た横向きの移動を行なつてもよい。これら２つの方向の
運動の合成を表わす第１図に示した場合において、帯板
は、時点ｔ_０に実線で示した位置１を占め、時点ｔ_１で
は、破線で示した位置１′を占める。帯板の側部縁４，
４′，５，５′の位置は、帯板圧延機列に通常備えられ
る形式の図示しない幅ゲージによつて表わされる。この
幅ゲージは、帯板の側部縁の理論的な位置、従つて帯板
の断面の任意の点特にその中点Ｐの理論的な位置を定め
ることを可能にする。

帯板１の横向きの運動を勘案するには、帯板の２つの側
部縁の真の位置を好ましくは連続的に検出し、それから
中点の真の位置を導出する。時点ｔ_１では帯板は、矢印
２に従つて進み、視準断面の中点は位置Ｓを占める。時
点ｔ_１において帯板の横向きの移動を表わす距離ＰＳの
値を定め、入射光ＥＰと反射光ＰＲとの傾斜を変え、入
射光ＥＳと反射光ＳＲとを得て、時点ｔ_１においての視
準点の真の位置を測定する。

このように、本発明方法によれば、帯板の中心フアイバ
ーに沿つた平面度の指標を定めることが可能となる。本
発明は、帯板の任意の長手方向のフアイバーに沿つた平
面度の指標を定めることにももちろん適用される。

第２図は、矢印２に示した圧延方向に移動する厚い帯板
６の平面度を定める方法を表わしている。

第１図と同様の、即ち送光器Ｅと受光器Ｒとを有する三
角測量による視準方式を用いて、帯板６の側部縁７と平
行な２本の直線１０、１５の間に含まれる幅Ｌの板部分
を走査する。これら２本の直線１０、１５の間には、側
部縁７と平行に、直線１１−１４も表わされている。帯
板６の側部縁に対する直線１０−１５の位置は既知であ
る。入射光束は、その走査の間に、破線の折線で表わし
た軌跡を帯板６上に描く。これらの折線が直線１０−１
５を截る点は例えば符号a₁,a₂，………、b₁,b₂により示
される。これらの点ａ，ｂ，……の真の位置をプロツト
して、直線１０−１５に沿つた帯板の平面度の指標を定
め、帯板の表面のこの部分の形状ケードを作成する。

このように、本発明方法によれば、変形可能な単一の三
角形を用いて、任意の大きさの表面部分の平面度を定め
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、帯板の横向きの運動を補償する方法を説明す
るための斜視図、第２図は、厚板の表面の走査方法を説
明するための斜視図である。 符号の説明 １，６…帯板、４，４′，５，５′…側部縁、ＥＰ，Ｅ
Ｓ…入射光（送出光束）、ＰＲ，ＳＲ…反射光（再伝送
光束）。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】或る水平基準面に対する帯板の表面上に、
   該帯板の長手方向に沿ってかつ側部縁から一定の関係を
   有して分布する複数の点のレベルを、少なくとも１つの
   光学的三角形によって定め、該帯板の平面度の指標をそ
   こから導出して、運動中の圧延帯板の平面度を定める方
   法において、これらの点のうちの少くとも１つを含む帯
   板の横断面中において、所定の固定の指標に関する帯板
   の少なくとも１つの側部縁の位置を検出し、それから、
   前記固定の指標に関する前記点の真の位置を導出し、前
   記点の真の位置を勘案するように前記三角形を形成する
   送出光束と再伝送光束との配向を変更することを特徴と
   する方法。
2. 【請求項２】前記光学的三角形が前記帯板の前記横断面
   中にあり、前記点が考えている横断面中の前記帯板の中
   点であることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の
   方法。
3. 【請求項３】所定の固定標識に対する帯板の表面の複数
   の点の真の位置を同時に定め、１つの水平基準面に対す
   る前記点のレベルを測定することを特徴とする特許請求
   の範囲第１項又は第２項に記載の方法。
4. 【請求項４】一定の時間的間隔でレベルの測定を行な
   い、得られた測定値を帯板が通過した距離と組合せ、帯
   板の表面の形状カードを作成し平面度の指標を計算する
   ことを特徴とする特許請求の範囲第３項記載の方法。
5. 【請求項５】各々の光学的三角形が帯板の幅の一部分を
   カバーすることと、対応する光学的三角形によって帯板
   の少なくとも該一部分を横方向に走査することと、一定
   の間隔の直線上におかれて帯板の側部縁を反映するよう
   に三角測量点を選定することを特徴とする特許請求の範
   囲第３項又は第４項記載の方法。